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経済に関する話題なんでも。ニュースの分析・批評・解説など。大胆な予想や提言も。ご意見、ご批判は大歓迎です。
経済なんでも研究会
息吹き返した 小売り業 : 10月
2021-12-01-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 緊急事態宣言の解除で上向く = 経済産業省は29日、10月の商業動態統計を発表した。それによると、商業販売の総額は48兆8750億円で前年を5.0%上回った。このうち小売り業の販売総額は12兆5520億円、前年比で0.9%の増加だった。10月1日から緊急事態宣言などの行動規制が全面的に解除されたためで、デパートや家電大型専門店など多くの業態で売り上げが伸びた。

業態別にみると、デパートの販売額は4265億円。前年比2.5%の増加で、3か月ぶりのプラス。家電大型専門店は3511億円で1.9%の増加、5か月ぶりのプラス。ホームセンターは2808億円で0.4%の増加、6か月ぶりのプラス。スーパーは9927億円で0.9%の増加となっている。コンビニは9927億円で、前年比0.2%の減少だった。

業種別にみると、大きく伸びたのは燃料小売り業で、前年比25.9%の増加。ガソリンや灯油の値上がりによるところが大きい。飲食料品小売り業は3.7%の増加。機械器具は2.2%の増加だった。一方、自動車小売り業は19.5%の減少、無店舗小売り業も2.0%の減少となっている。

小売り業は全体として息を吹き返した感じだが、巣ごもりからのリベンジ消費は小幅にとどまった。消費者はまだ恐る恐る財布のひもを緩め始めた状態と言えるだろう。11月はもう少し積極的な消費行動に移ると予想される。ただ南アフリカ発の新型変異ウイルスが発生したから、年末年始の状況がどうなるか。予測は難しくなってきた。

        ≪30日の日経平均 = 下げ -462.16円≫

        ≪1日の日経平均は? 予想 = 上げ


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緩和縮小+南ア変異株 ⇒ 株安+混迷
2021-11-30-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 難しくなった方程式 = 「南アフリカでワクチンの効き目を鈍らせる新種のコロナ変異株が発見された」というニュースに、株式市場は異常に強く反応した。このニュースが流れた先週26日、まず日経平均が750円近く急落。アジア、ヨーロッパ市場に続いて、ニューヨーク市場のダウ平均も900ドル以上の下落となった。各国経済の正常化がさらに遅れることを心配したわけだが、それにしても反応は強すぎた。

コロナ再拡大の勢いは、すでに市場心理には重しとなっていた。アメリカの感染者数は11月に入ってから加速、ニューヨーク州では非常事態宣言が発令された。ヨーロッパ諸国でも感染は急拡大、各国とも都市封鎖や行動制限の強化に追われている。そんなところへ、さらに強力なウイルスが出現したためにショックは大きくなった。

もう1つ、市場はFRBによる金融緩和政策の縮小が早まるかどうかを気にしていた。物価と金利の上昇が続けば、FRBは来年前半にも金利の引き上げに踏み切るかもしれない。その心配にコロナへの警戒が重なって、株価は大幅に下げた。緩和縮小+南ア変異株⇒株安である。だが今回の南ア変異株騒動は、市場がこれまで作り上げてきた方程式も分解してしまった。

一時は1.7%に接近していたアメリカの長期金利は、1.3%台まで低下した。原油の国際価格は一気に10%以上も下落した。ドルが売られた結果、円相場は上昇した。これでアメリカの景気見通し、FRBの政策予想に関するこれまでの思考方法は、全く通用しなくなってしまった。緩和縮小+南ア変異株⇒株安+混迷となったわけである。

        ≪29日の日経平均 = 下げ -467.70円≫

        ≪30日の日経平均は? 予想 = 上げ



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今週のポイント
2021-11-29-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ 南ア変異株に浮足立った市場 = 波乱は週末にやってきた。南アフリカでワクチンを無効にするような新種の変異ウイルスが発見されたというニュースで、26日の東京市場では日経平均が748円の大幅安となった。ニューヨーク市場が感謝祭で休場だったため、このニュースは最初に東京市場を直撃。つれてアジアやヨーロッパ市場の株価も急落。最後のニューヨーク市場では、26日のダウ平均が905ドルの下落となった。

この結果、ダウ平均は先週703ドルの値下がり。9月上旬以来の下げ幅で、終り値は3万5000ドルを割り込んだ。一方、日経平均は先週994円の値下がり。こちらは9月下旬以来の下げ幅で、終り値は2万9000円を割り込んでいる。たしかに感染力の強い新手の変異ウイルスの出現は、ショッキングな悪材料には違いない。それにしても、その実態はまだ不明。市場は怯えすぎた感じもある。

南ア変異株の世界的な拡大を防げるかどうか。市場にとっては、最大の注目点になる。同時にニューヨークは、やはり物価の動向がカギ。東京は岸田内閣の超大型経済対策が全く評価されない点が、気にかかる。内容が悪すぎるとしても、特に外国人投資家はそっぽを向いている。この調子では、日経平均の年内3万円などはとても難しい。

今週は29日に、10月の商業動態統計。30日に、10月の労働力調査、鉱工業生産、住宅着工戸数。1日に、7-9月期の法人企業統計、11月の新車販売。2日に、11月の消費動向調査。アメリカでは29日に、10月の中古住宅販売。30日に、9月のFHFA住宅価格、11月のカンファレンス・ボード消費者信頼感指数。1日に、11月のISM製造業景況指数。3日に、11月の雇用統計、ISM非製造業景況指数。また中国が30日に、11月の製造業と非製造業のPMIを発表する。なお2日に、OPEC+が会合を開き産油量を検討する。

        ≪29日の日経平均は? 予想 = 下げ


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死者が語る コロナ肺炎の危険度 (89)
2021-11-27-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 日本は水際対策を早めに = 世界の感染者は累計2億5949万人、この1週間で447万人増加した。死亡者は517万5153人で5万1074人の増加。感染者、死亡者ともに増加の勢いは衰えていない。全体としてみると、新興国の状態は改善しているが、アメリカやロシアを含むヨーロッパではコロナ再拡大の勢いが強まっている。こうしたなか南アフリカでは、ワクチンが効きにくい新種の変異株が発見されたらしい。

国別に死亡者の状況をみると、アメリカは累計77万人台、ブラジルは61万人台、インドは46万人台、メキシコは29万人台、ロシアが26万人台。次いでイギリスとインドネシアが14万人台、イタリアが13万人台、イランが12万人台、フランスが11万人台となっている。このうちブラジルの週間増加数は1300人弱、インドは2400人弱まで低下、インドネシアは73人の増加にとどまった。

アメリカでは感染者の増加数が1か月前より4割も拡大、死亡者のことしの累計は昨年の38万5300人を上回った。ヨーロッパではオーストリアとスロベニアが都市封鎖を断行、各国が規制強化に乗り出している。オランダとベルギーでは、規制に反対するデモ隊が暴徒化し、警官隊と衝突した。WHO(世界保健機構)では「ロシアとヨーロッパでは、来年春までに70万人が死亡するかもしれない」という警告を出した。

日本の感染者は累計172万6481人、この1週間で766人増加した。死亡者は1万8353人、増加数は13人にとどまっている。世界的にコロナが再拡大しているなかで、奇跡的な改善ぶりだ。しかし韓国では1日の感染者が4000人を超え、ワクチン接種済みの感染者が56%も出ている。さらに南アフリカの新変異ウイルス。いいお正月を迎えるためには、早め早めの水際対策が何よりも重要だ。

        ≪26日の日経平均 = 下げ -747.66円≫

        【今週の日経平均予想 = 1勝3敗】   


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妙手か悪手か? 石油備蓄の放出
2021-11-26-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 消費国vs産油国の抗争に発展も = バイデン米大統領は23日、原油価格の高騰を抑制するため「主要消費国と協調し、石油の国家備蓄を放出する」と発表した。アメリカは数か月間にわたり、5000万バレルの石油を市場で売却する。また日本・中国・韓国・インド・イギリスの5か国も、同調することになった。消費国が石油の価格を抑える目的で、備蓄を放出するのは初めて。また消費国が協調して、国家備蓄を放出するのも初めて。特に関係が悪化しているアメリカと中国が同調したことは、きわめて注目される。

岸田首相は24日「アメリカの要請を受けて、日本も備蓄石油を放出する」と発表した。日本の国家備蓄は石油備蓄法で90日分以上と決められているが、現在は145日分の備蓄を保有している。ここから年内に420万バレルを放出する方針。またイギリスは150万バレル、インドは500万バレルを放出する模様。中国については、まだ情報がない。

原油の国際価格は、世界的な需要増加と産油国の増産拒否でウナギのぼり。ニューヨーク市場のWTI(テキサス産軽質油)先物相場は10月に1バレル=85ドル台に高騰した。国家備蓄放出の報道を受けて一時は75ドル台まで下がったが、すぐ78ドル台に反発している。OPEC(石油輸出国機構)やロシアなどの産油国が減産して対抗するのではないか、という思惑が働いたためである。

仮に産油国側が減産に踏み切っても、消費国側が備蓄を放出し続ければ、価格は下がるだろう。だが消費国側に、それだけの覚悟があるかどうか。いまのところは不明である。その覚悟がなければ、今回の協調放出は愚策となってしまう。その覚悟があれば、消費国と産油国の厳しい駆け引き、抗争が続くことになるかもしれない。

        ≪25日の日経平均 = 上げ +196.62円≫

        ≪26日の日経平均は? 予想 = 上げ



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評判が悪すぎる 超大型経済対策 (下)
2021-11-25-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 日本はまた置いていかれる = 欧米諸国もコロナ対策に腐心し、巨額の財政支出を強いられている。だが、そうしたなかでも各国は成長戦略を忘れない。アメリカは110兆円にのぼるインフラ投資法案を成立させ、EV普及に8600億円、送電網の整備に3兆円を支出する。さらに200兆円の子育て支援・気候変動対策法案を下院で可決した。EUはデジタル分野に17兆円、財政赤字に苦しむイタリアでさえも水素燃料を使う鉄道の開発に3兆円の予算を投じた。

いま世界は、脱炭素に向けて突き進んでいる。これに後れをとると、世界の市場から締め出されてしまうからだ。それなのに新経済対策では、脱炭素の問題を重視していない。本来ならばEVや蓄電池、再生可能エネルギーの開発に5兆円ぐらい使ってもいい。だが政府はすでに4兆5000億円を積み立てている大学ファンドに、なんと5兆円も追加する。バランス感覚が全くないと言えるだろう。

ひとくちに経済対策と言っても、内容はいろいろ。福祉政策、当面の景気対策、インフラの補修、そして将来ビジョンに基づいた成長戦略。実際にはそのバランスが、きわめて重要だ。特に成長戦略が乏しいと、国民は夢を失う。今回の新経済対策はそのバランスが悪すぎたために、巨額の財政支出にもかかわらず株価は上がらなかった。

政府は32兆円の補正予算を組み、その財源はすべて国債発行で賄うという。すべて日銀が引き受けるとしても、国の債務は増大する。そんな状態のなかで成長が見込めなければ、日本経済の世界における地位はますます低下せざるをえない。特に脱炭素の競争で周回遅れになれば、日本は3流国への道を進むことになりかねない。

       ≪24日の日経平均 = 下げ -471.45円≫

       ≪25日の日経平均は? 予想 = 上げ


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評判が悪すぎる 超大型経済対策 (上)
2021-11-24-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ バラマキばかりで夢がない = 政府が決めた新経済対策の大きさには、多くの人が驚いた。財政支出の額は、なんと過去最大の55兆7000億円。当初予算の半分以上、日本のGDPの1割を上回る。だが、その評判はすこぶる悪い。全体的にバラマキの集大成となっており、その経済効果は線香花火のようにすぐ消えてしまう。将来を見据えた成長戦略に乏しいから、夢がない。というのが不評の大きな理由だ。

新経済対策は4つの分野から構成されている。それは①コロナ対策。低所得世帯への10万円給付など、財政支出は22兆1000億円②当面の景気対策。GO TO トラベルなど、9兆2000億円③新しい資本主義。看護師の賃上げなど、19兆8000億円④防災・国土強靭など、4兆6000億円。一過性の対策がほとんどで、なかには必要かどうか疑わしい施策も含まれている。

要するに自民・公明の与党が選挙で公約した施策を、目いっぱい詰め込んだ結果である。だが現金給付や赤字企業に対する補助金は一過性で、将来の成長を生み出さない。財政支出の総額がGDPの1割を超えるのに、政府自身もGDPは5.6%しか増えないと試算。民間の推計はもっと厳しく、GDPは1-3%しか増えないと予測している。

なかには首をかしげる対策も少なくない。コロナが終息したときには、溜った需要がどっと出てくる。そんなときにGO TO トラベルが必要なのか。賃上げした企業の法人税を減税するというが、企業の6割は法人税を払っていない。石油の元売りに補助金を出して、ガソリンなどの値上がりを防ぐというが、電気料金の値上げには手を着けない。その一方でEVの普及には400億円、データ・センターの地方分散には500億円しか支出しない。これでは将来の日本をどんな国にしようと考えているのか、全く判らない。

                          (続きは明日)

        ≪22日の日経平均 = 上げ +28.24円≫

        ≪24日の日経平均は? 予想 = 上げ



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今週のポイント
2021-11-22-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ 超大型経済対策の評価は低い = 日経平均は先週136円の値上がり。コロナが急激に収まり、経済の正常化ガ進行し始めた。物価の上昇は気になるが、企業収益も上方修正されている。そんなところへ、総額55兆円を上回る超大型の新経済対策。しかし株価は意外に上がらなかった。対策の内容がほとんどバラマキに終始し、成長戦略が軽視されたと市場は感じ取ったようである。

ダウ平均は先週498ドルの値下がり。バイデン政権の110兆円にのぼるインフラ投資法案は成立したが、コロナが再拡大し始めた。さらに物価の上昇が続き、供給不足からクリスマス・セールの予想も下方修正された。加えてFRBが緩和政策の縮小テンポを速めるだろうという観測も強まっている。このため市場では、様子見の空気が広がった。

FRBは来年6月ごろ、緩和政策の縮小を完了する予定だった。それが、どの程度まで繰り上げられるのか。今週あたりからは、このことがニューヨーク市場にとっては最大の関心事になるだろう。一方の東京市場では、国債の大増発が金融市場にどんな影響を及ぼすか。新しい研究テーマになりそうだ。

今週は25日に、10月の企業向けサービス価格。26日に、10月の東京都区部の消費者物価。アメリカでは22日に、10月の中古住宅販売。24日に、7-9月期のGDP改定値と10月の新築住宅販売が発表される。

        ≪22日の日経平均は? 予想 = 下げ



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