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経済に関する話題なんでも。ニュースの分析・批評・解説など。大胆な予想や提言も。ご意見、ご批判は大歓迎です。
経済なんでも研究会
3極化する 企業業績
2022-05-17-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 最高益から急減速する見込み = 企業の決算発表がピークを超えた。日経新聞が東証プライム上場の1100社について集計したところ、22年3月期の純利益は36%の増益。4年ぶりに最高益を更新した。コロナによる行動規制が解除されこと、加えて資源の大幅高、円安の進行が貢献している。商社・鉄鋼・海運・自動車・電機などが最高益を出す一方、小売り・電力・空運・観光などは大苦戦。2極化ガ鮮明となっている。

ところが23年3月期の見通しは、一転して急降下。製造業の純利益は7%の減益、非製造業は15%の増益となる。全体としても3%の増益に急減速する見込み。ここでは①相変わらず絶好調が続く②一転して業績が悪化する③いぜんとして不調が続く--の3極化が進みそうだ。このうち製造業を中心に②となる業種が多く、全体の利益を大きく押し下げる。

その代表例がトヨタ自動車だ。22年3月期の営業利益は2兆9956億円で、36.3%の増益。6年ぶりに最高益を更新した。このうち円安の効果は6100億円にのぼっている。しかし23年3月期の見通しは、営業利益が20%の減益と見込む。主たる原因は原材料価格の高騰で、円安によるプラス効果をはるかに上回るマイナス効果になるという。

日銀はまだ「円安は日本経済にとってプラスだ」と言い続けている。しかし企業業績の見通しからも明らかなように、経営者は誰もそんなことを考えていない。おそらく日銀も判ってはいるのだろうが、メンツがあって主張を変えられないのだろう。だが間違ったことを言い続けていると、日銀に対する信頼度はどんどん薄れて行く。それで、いいのだろうか。

        ≪16日の日経平均 = 上げ +119.40円≫

        ≪17日の日経平均は? 予想 = 下げ


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今週のポイント
2022-05-16-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ どっちを向いても赤信号 = ダウ平均は先週703ドルの値下がり。7週間の続落で、終り値は3万2000ドルをやっと維持した。この7週間の下げ幅は2600ドルを超えている。週初は金利の上昇で下げたが、あと金利が下がっても株価は回復しなかった。平均時給が4月は5.5%も上昇、賃金インフレの恐れが強まったためである。加えて中国では都市封鎖が続き、部品などの供給が滞っていることも警戒された。

日経平均は先週576円の値下がり。こちらも、なんとか2万6000円台を維持している。この7週間の下げ幅は1600円あまりで、ダウ平均より下げ方は鈍い。3月期決算の発表が進み、利益が過去最大になったことが明らかになった。その結果、下げ過ぎている銘柄が多いと認識され、出遅れ株への買いが入っている。下値は固まってきたようにみえるが、上昇力は弱い。

ニューヨーク市場では、2方面への警戒感が高まっている。1つはインフレ警戒。FRBがどこまで金融を引き締めれば、物価は沈静するのか。もう1つは金融引き締めで、景気が後退局面に入らないか。投資家は、どっちを警戒するべきか、大いに迷いだした。逆に言うと、どっちにも赤信号が灯っている状態だ。ニューヨーク市場の混迷は、まだ続きそうである。

今週は16日に、4月の企業物価。18日に、1-3月期のGDP速報。19日に、4月の貿易統計、3月の機械受注。20日に、4月の消費者物価。アメリカでは17日に、4月の小売り売上高、工業生産、5月のNAHB住宅市場指数。18日に、4月の住宅着工。19日に、4月の中古住宅販売。また中国が16日に、4月の小売り売上高、鉱工業生産、固定資産投資額を発表する。

        ≪16日の日経平均は? 予想 = 上げ


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 死者が語る コロナ肺炎の危険度 (112)
2022-05-14-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 北朝鮮がオミクロン蔓延を初めて認める = 世界の感染者は累計5億1948万人、この1週間で389万人増加した。この増加数は前週よりわずかに多い。死亡者は625万8388人で、週間1万3475人の増加。この増加数は、前週より3000人近く減っている。全体として、高水準のまま横ばいが続く。中国では懸命のゼロ・コロナ対策にもかかわらず、まだ終息の兆しが見えない。そうしたなかで、北朝鮮が初めてオミクロン株の蔓延を公式に認めた。

国別の死亡者数をみると、アメリカは累計99万8997人、この1週間で2292人増加した。来週は100万人を突破する。続いてブラジルが66万人台、インドが52万人台、ロシアが36万人台、メキシコが32万人台。さらにイギリスが17万人台、イタリアが16万人台、インドネシアが15万人台、フランスとイランが14万人台となっている。このうちインドは週間206人、メキシコは131人の増加にとどまっているが、その理由は明かでない。

中国の感染者は累計112万2948人、この1週間で6万8845人増加した。死亡者は5203人で、週間62人の増加。まだ終息の気配はない。一方、北朝鮮が初めてオミクロン株の蔓延を発表、全土に都市封鎖を指令した。中国が支援を申し出たが、中国製のワクチンはオミクロンにあまり有効ではないといわれる。西側は人道的見地から、ワクチンを供給するのだろうか。

日本の感染者は累計826万9156人、この1週間で26万1742人増加した。前週より7万6000人ほど増えている。死亡者は2万9975人で、週間247人の増加。前週より31人増えた。増加数が拡大したのは10週間ぶり。大型連休の影響だと思われるが、この程度のリバウンドで済むのかどうか。参院選を前に、気の抜けない状況が続く。

        ≪13日の日経平均 = 上げ +678.93円≫

        【今週の日経平均予想 = 5勝0敗】     


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国際投機筋 vs 日本銀行の暗闘 (下)
2022-05-13-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 日銀総裁の論理的な弱さ = 投機ファンドが「勝てる」と考える最大の理由は、円安のマイナス効果が増大して行くこと。ウクライナ戦争や中国の供給網破たんに円安が加わり、すでに輸入物価は大幅に高騰している。電気やガス料金、ガソリンや食料品の値上がりで、企業や家計の負担は目に見えて大きくなってきた。国民の不満がさらに増大すれば、日銀はゼロ金利政策を維持できず、政策転換を余儀なくされるだろう。これが投機筋の思惑だ。

日銀の黒田総裁は「円安は日本経済にとってプラスだ」と言い続けている。たしかに輸出関連企業は、円に換算した利益が膨らむ。原油や資源の高騰で、石油会社や商社は過去最大の利益を計上した。しかし一方では多くの企業や一般家庭が、物価の上昇に苦しみ始めた。全体としてみれば、すでに円安のマイナス効果がプラス効果を上回っており、この傾向は時間とともに強くなる。これが投機筋の読みである。

問題の物価高について、黒田総裁は「そう長くは続かない」と強調する。だが、その根拠については説明なし。いまの物価高がウクライナ戦争によることは、誰にも否定できない。すると黒田総裁は「ウクライナ戦争が早期に終わる」と考えているのだろうか。こういう常識的ではないことを言い続けると、信用度が低下する。ここが日銀総裁の弱点だ。

投機筋は、政府による為替市場への介入もないとみている。介入はアメリカ政府の同調がなければ、効果が出ない。しかしアメリカはいまインフレ対策に懸命で、ドル安は受け入れられないからだ。こうして市場では、円安はまだ進む。135円は必至で、145円もありうるという予想まで飛び始めた。投機筋vs日銀の暗闘、まだ勝負の行く末は判らない。

        ≪12日の日経平均 = 下げ -464.92円≫

        ≪13日の日経平均は? 予想 = 上げ


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国際投機筋 vs 日本銀行 の暗闘 (上)
2022-05-12-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 国債価格をめぐって長期戦の様相 = 円の対ドル相場が、一時は131円台にまで下落した。アメリカのFRBは、政策金利を0.5%引き上げて0.75%に。一方の日銀は指し値オペまで繰り出して、ゼロ金利の防衛に必死。このため日米間の金利差がいっそう拡大し、ドルが買われ円が売られた。

国債は売られて価格が下がると、利回りが増大する。日銀は10年もの国債の利回りが0.25%に上昇すると、すべての国債を買い取って金利がそれ以上にならないようにしてしまう。これが指し値オペだ。なにがなんでもゼロ金利を守り抜くという姿勢であり、いわば「寄らば切るぞ」の構えと言えるだろう。じっさい4月21-26日だけでも、2兆0767億円を買い入れた。

日銀がこれだけ買ったということは、それだけ売り物があったことを意味する。その大部分は、海外の投機ファンド。3月だけで2兆円を売り越している。いずれは日銀が政策を転換、国債の価格が大きく下げれば、空売りを買い戻して巨額の利益を得ることが出来ると目論んでいるわけだ。やっぱり「中央銀行の方が強いだろう」と考えるのは、大きな間違い。

数多くの投機ファンドが参入してくると、その資金量は数十兆円にも達する。かつては、あのイングランド銀行も白旗を上げたことがある。つい最近、昨年10月にはオーストラリア中央銀行が負けて、政策の転換を余儀なくされた。だから日銀としても、うかうかしてはいられない。では、どうして投機ファンドは勝算ありと考えるのだろうか。

                       (続きは明日)    

       ≪11日の日経平均 = 上げ +46.54円≫

       ≪12日の日経平均は? 予想 = 下げ≫ 


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上客は入国できない? : 外国人観光客の解禁
2022-05-11-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 中国人と韓国人の来日は期待薄 = 外国人観光客の受け入れが、再開されそうだ。新聞各紙の報道によると、政府は6月から外国人観光客の入国を認める方向で検討中だという。コロナの感染状況が落ち着いてきたため、政府は3月からビジネス目的の外国人には入国を認めてきた。これを6月からは観光客についても、段階的に解禁する。もちろん観光業や小売り業からは、大歓迎の声が挙がっている。

日本にやってきた外国人観光客は、コロナ前の19年には3188万人に達した。これがコロナのために急減、21年にはわずか24万人に縮小している。消費金額も4兆8135億円から、ほとんどゼロに落ち込んだ。いわゆるインバウンド景気が消滅したわけである。その再開は日本経済にとっても好ましく、政府が参院選を前に解禁することは十分にありうることだろう。

ただ大きな問題がある。19年の実績では中国からの観光客が959万人で最大。次いで韓国、台湾、香港の順だった。ところが、こうした国・地域からの観光客は入国が難しくなりそう。というのも、これらの国・地域ではコロナの感染が下火になっていないからだ。日経新聞によると、政府はファイザーもしくはモデルナのワクチンを3回接種し、検査で陰性だった人に限って入国を認めるという。

中国では、ほとんどの人が中国製のワクチンを射っている。だから来日できる人は、まずいない。台湾などについても、適格者はかなり制限されるだろう。つまり過去の実績からみた上客ほど、来日が難しい。したがってインバウンド景気の急回復は、あまり期待できないのではないか。それでもナイよりはマシと考えるべきなのか。

        ≪10日の日経平均 = 下げ -152.24円≫

        ≪11日の日経平均は? 予想 = 上げ


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ロシア産原油の輸入禁止へ : G7
2022-05-10-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 日本は参院選まで動かない? = アメリカ・EU・日本などのG7(先進7か国)首脳は8日、オンラインで会談し「ロシア産原油の輸入禁止に取り組む」という共同声明を発表した。すでにアメリカは、バイデン大統領が「ロシア産の原油・天然ガス・石炭の輸入を全面的に禁止する」大統領令に署名。またイギリスも「原油の輸入を段階的に停止する」方針を公表している。岸田首相は「日本も原則禁止の措置をとる」と表明した。

日本の原油輸入に占めるロシア産の比率は3.6%で、そんなに大きくはない。しかし欧米諸国が輸入を禁止することで、国際価格はさらに上昇するだろう。現状でさえ日本のエネルギー事情は、窮迫している。電気料金やガソリン代が急騰、貿易収支は赤字に陥った。もしロシア産の原油を禁輸すれば、その分を何かで補わなければ、この夏には大停電が起こる危険性もなくはない。

この非常時を乗り切るためには、原発を動かすしかないことは明かだ。いま原発は全国で10基が稼働中。ほかに規制委員会の安全審査で合格した原発が7基あるが、地元住民の反対やテロ対策の不備で動いていない。政府は自衛隊の活用など、あらゆる対策を講じて原発の再稼働を進めるべきだ。だが政府は、エネルギー対策の基本姿勢さえ確立できずにいる。

たとえば、原発は35年には全廃する。しかし現在の非常事態を乗り切るために、安全な7基の原発を再稼働する。こうした政策を明確に打ち出すべきときではないか。だが参院選を前に、票を失う可能性がある原発問題には触りたくない。その心情は、岸田首相の「ロシア産原油の輸入停止時期は、実態を踏まえて検討して行く」という発言によく表われている。

        ≪9日の日経平均 = 下げ -684.22円≫

        ≪10日の日経平均は? 予想 = 下げ


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今週のポイント
2022-05-09-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ FRBに対する不信感が噴き出す = ダウ平均は先週78ドルの値下がり。週の半ばにジェットコースターのような上下動を演じたあと、結局は小幅な下げに落ち着いた。まずFRBが0.5%の利上げと量的引き締めの開始を発表した4日、株価は982ドルとことし最大の上げ。ところが、あくる5日には1063ドルも下落した。この下げ幅は20年6月以来2年ぶりの大きさ。なにが株価の大揺れをもたらしたのか。

パウエルFRB議長が「0.75%の利上げは考えなかった」と明かしたことで、市場は一安心。これで4日の株価は急上昇した。ところが、よく考えてみると「0.5%の利上げでも影響は大きい」ことに気が付く。長期金利も3.1%台に跳ね上がった。パウエル議長は6月も0.5%の利上げを実施すると言うが、これで景気が悪化することはないのだろうか。要するに「FRBは景気後退を招かずに、インフレを抑えられるのか」という不信感が噴出。5日の株価は大きく下げた。

日経平均は先週156円の値上がり。ダウ平均が1000ドル下げたにもかかわらず、6日は200円近く上昇した。こんなことは、きわめて珍しい。ニューヨークで売った投資家が、東京の出遅れ株を狙ったという解説も出ている。たしかに3月決算の発表をみると、エネルギーや資源高が業績にプラスとなった企業と、マイナスになった企業の二極化が明瞭になっている。物色には適した環境になっているのかもしれない。

今週は9日に、3月の毎月勤労統計。10日に、3月の家計調査。11日に、3月の景気動向指数。12日に、4月の景気ウオッチャー調査。アメリカでは11日に、4月の消費者物価。12日に、4月の生産者物価。13日に、5月のミシガン大学・消費者信頼感指数。また中国が9日に、4月の貿易統計。11日に、4月の消費者物価と生産者物価を発表する。

        ≪9日の日経平均は? 予想 = 下げ


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