FC2ブログ
経済に関する話題なんでも。ニュースの分析・批評・解説など。大胆な予想や提言も。ご意見、ご批判は大歓迎です。
経済なんでも研究会
貿易戦争を度外視した 株式市場 (上)
2018-09-26-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 本格的な覇権争いの様相 = トランプ大統領が中国に対する制裁関税の第3弾を打ち出した。中国製品2000億ドル分を対象に、10%の関税を上乗せするという内容。第1弾と第2弾では合計500億ドル分の輸入品に25%の関税を上乗せしているから、これで対象となる商品の総額は2500億ドルに。中国からの輸入品の約半分に、高関税がかけられることになった。中国側も直ちに、アメリカからの輸入品600億ドル分に10%の関税を追加すると応酬している。

さらにトランプ大統領は「第4弾として、2670億ドル分に25%の関税を上乗せする用意がある」とも言明した。仮にそうなると、中国から輸入する全製品に高関税が課せられることになる。中国側も対抗措置として、企業の対米投資やアメリカ向け団体旅行の規制、ハリウッド映画の上映禁止、アメリカ製品の不買運動なども検討中と伝えられる。2大経済大国による覇権争いの様相が、ますます濃くなってきた。

すでに影響が広がっている。アメリカでは鉄鋼製品の値上がりで機械類の価格が上昇、たとえば掘削機が値上がりしたためシェール産業の採算が悪化した。また生活用品でも、冷蔵庫や洗濯機の値段が2割も上がっているという。一方、中国では輸出の抑制で景気の鈍化が心配され、上海市場の株価は3年10か月ぶりの安値に沈んだ。

海外の企業も右往左往し始めた。中国に加工・組み立て工場を持ち、そこからアメリカに輸出している海外企業は数多い。日本企業を含めて、これらの企業は生産拠点をどこに移そうかと大わらわである。世界中の経済調査機関もその影響を重視、来年以降の景気見通しを下方修正している。こんな情勢にもかかわらず、株式市場だけは米中貿易戦争の影響を全く無視。ダウは新高値を更新、日経平均も連騰で大幅に上昇した。なぜなのか。

                             (続きは明日)

       ≪25日の日経平均 = 上げ +70.33円≫

       ≪26日の日経平均は? 予想 = 下げ

               ☆Please click here ⇒ 人気ブログランキング
ページトップへ  トラックバック0 コメント0
今週のポイント
2018-09-24-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ 予期せぬ株価の大幅高 = 日米の株価は先週、大幅に上昇した。ダウ平均は週間589ドルの値上がり。終り値は2万6740ドルに達し、史上最高値を8か月ぶりに更新した。日経平均も775円の急上昇。6日間の連騰で、この間の上げ幅は1200円を超えている。市場を取り巻く環境を考慮すると、株価がこんなに高騰するとは誰も予想しなかったのではないだろうか。

トランプ大統領は先週初め、中国に対する第3弾の制裁関税を発表した。これでダウ平均は下げたが、日経平均は上昇。ここから日米の株価はともに急騰している。第3弾の内容は、2000億ドル分の輸入品に10%の関税を上乗せするというもの。市場は25%の上乗せを予想していたので、これよりは規制が緩やか。そこでリスクが減ったのだ、と解釈されている。だが何となく釈然としない。

日経平均の場合は、それに円安の進行が加わった。円の対ドル相場は、先週を通じて約50銭の下落だった。今週もこうした市場の楽観が持続するのかどうか。24日にはニューヨークで、日米の閣僚級による貿易協議が始まる。そして26日には、安倍首相とトランプ大統領の首脳会談。楽観論が一気に吹き飛ぶ可能性もなくはない。

今週は25日に、8月の企業向けサービス価格。28日に、8月の労働力調査、鉱工業生産、商業動態統計、住宅着工戸数と9月の東京都区部・消費者物価。アメリカでは25日に、9月のカンファレンス・ボード消費者信頼感指数。26日に、8月の新築住宅販売。27日に、4-6月期のGDP確定値、8月の中古住宅販売が発表される。

       ≪25日の日経平均は? 予想 = 下げ


               ☆Please click here ⇒ 人気ブログランキング
ページトップへ  トラックバック0 コメント0
新次元・SF経済小説 【 プ レ ー ト 】
2018-09-23-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第5章 ニッポン : 2060年代

≪51≫ 無償供与 = 机の向こう側にずらりと並んだJRリニア社の重役たちは、びっくり仰天。しばらくは開いた口が塞がらなかった。真ん中に座っていた副社長が「それでいいのですか」と、何度も何度も念を押した。

JR側の技術者がマヤ社製の新しい路床を入念にテストした結果、その優れた性能が完全に確認された。このためJRリニア社は、新製品の購入を決定。その最終的な契約交渉の席で、ぼくとマーヤが「ダーストニウムと製造技術はタダで差し上げますから、製品はそちらでお造りください」と言ったときのことだ。JR側は、おそらく10億円単位の交渉になると考えていたに違いない。

ただし『他の企業から購入の希望があったときは、できるだけ安い値段で売れるようにする』という条件だけは付けておいた。

JR側の対応はリニア並みに速かった。さっそく広島県のサッカー場ほどもある広大な敷地に、巨大な製造工場を建設した。リニア新幹線は東京―福岡間を2時間半で結んでいたが、東京―大阪間438キロの75%はトンネルで発電効率が悪い。そこで大阪―福岡間550キロの大改修工事から始めることにしたらしい。

試算によると、大阪―福岡間の工事が完成すると、JRリニア社はその太陽光発電ですべての消費電力を賄える。そのあと東京―大阪間を改良すれば、その分は売電に回せることになるはずだ。

この計画が公表されると、世間は大騒ぎになった。新聞やテレビは「JRリニア社が起死回生の賭け」と解説。また「新技術の中核は、奇跡の生還を果たしたあの宇宙飛行士が発明したものらしい」とか「宇宙人から教わった技術ではないか」など、連日のように大見出しの記事が飛びかった。

だが、ぼく自身はマスコミの取材を完全に拒否し続けた。下手に対応すると、ダーストン星の秘密が漏れる心配があったからである。その代り、マヤ工業の試験的な工場は一般に開放した。このため山梨県の工場には見学者が絶えず、専属の案内人を3人も雇ったほどである。

やがて高速道路会社や鉄道。さらには空港などからも、マヤ式の太陽光発電装置を買いたいという申し込みが殺到した。これを受けてJRリニアは山梨工場の建設を前倒し。これらの需要にも応じることとなった。

そして海外からも引き合いが来る。JRリニア社はぼくたちとの契約に従って、アメリカや中国、ヨーロッパや中東にも子会社を設立する計画を建て始めた。

マーヤが帰ってきてから、わずか3年半。2065年秋のことである。

                            (続きは来週日曜日)


               ☆Please click here ⇒ 人気ブログランキング
ページトップへ  トラックバック0 コメント0
高齢者は お金持ちなのか?
2018-09-22-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 平均貯蓄額は高いけれど = 総務省は15日、現時点での人口推計を発表した。それによると、総人口は1億2642万人で前年より27万人減少している。このうち65歳以上の高齢者は3557万人で44万人増えた。また70歳以上は2618万人。前年より100万人増えて、総人口に占める割合が初めて20%を超えた。70歳以上の人口が急増したのは、いわゆる団塊の世代が70歳に達し始めたからである。

65歳以上で17年に就業していた人は807万人で、過去最大となっている。その一方、介護を受けていた人は197万人。ただし介護を受けた人のうちの25%は、何らかの職業に就いていた。部門別にみると、卸・小売業が最も多く125万人。次いで農林業の99万人などとなっている。

雇用形態は、全体の74.4%がパートやアルバイトを含む非正規雇用。ただ過半数の人が「都合のいい時間に働きたい」と考えており、非正規雇用に対する不満は少ない。また65歳以上の就業を国際的に比較すると、日本の就業率は23%で断トツに高い。2位はアメリカの18.6%、3位はカナダの13.6%だった。

高齢者世帯の貯蓄額は、平均すると2386万円。年金収入を計算に入れると、これなら老後の資金はなんとかなりそうだ。しかし一部の大金持ちの影響で、平均値は上昇してしまう。このため貯蓄額の多い方から少ない方まで一列に並べ、その中央値をみると1560万円に減少する。これだと老後の資金繰りはちょっと心配だ。

       ≪21日の日経平均 = 上げ +195.00円≫

       【今週の日経平均予想 = 2勝2敗】   


               ☆Please click here ⇒ 人気ブログランキング
ページトップへ  トラックバック0 コメント0
9月は減少か : 外国人客数
2018-09-21-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 最速で2000万人超えたが = 観光局は19日、8月に訪日した外国人観光客数は257万8000人だったと発表した。この結果、1-8月間の累計は2130万9000人にのぼっている。累計が2000万人に達したのは8月15日。昨年は9月15日だったので、ちょうど1か月早い。ただ大阪北部地震や西日本の豪雨の影響で、前年比の伸び率は4.1%と大きく低下している。

1-8月間の訪日客数を地域別にみると、1位は中国の580万人。2位は韓国の522万人、3位は台湾の336万人だった。続いて香港、アメリカ、タイの順となっている。前年比の伸びが大きかったのはベトナム、フィリピン、イタリア、スペイン、ロシアなど。この5か国はいずれも増加率が20%を超えた。

心配なのは、伸び率が大きく低下したこと。1-6月間は15.6%増加していたが、7月は5.5%、8月は4.1%に鈍化した。地震や台風の影響によるものとみられている。地震や台風の被害は9月になっても発生しており、専門家の間では「9月の訪日客は前年比で減少するかもしれない」という見方が出始めている。仮にそうなら、年間3000万人の目標達成も難しくなる。

地震や台風などの自然災害時には、外国人旅行客への対応策が不備だったことが判明した。避難情報が伝わりにくく、また伝わったとしても避難所が用意されていない。これでは外国人も、安心して日本の旅行を楽しめない。オリンピックもあることだし、政府や自治体は早急に体制を作る必要があるのでは。

       ≪20日の日経平均 = 上げ +2.41円≫

       ≪21日の日経平均は? 予想 = 上げ


               ☆Please click here ⇒ 人気ブログランキング
ページトップへ  トラックバック0 コメント0
アジアに伝染した 通貨不安 (下)
2018-09-20-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 中国への依存度を高めた東南アジア = ASEAN(東南アジア諸国連合)の発表によると、17年の加盟国による対中貿易額は4368億ドル(49兆円)だった。前年比で19%伸びており、10年前に比べると2.2倍に拡大している。輸出は25%増加したが、なかでもベトナムは60%の伸び。携帯電話部品は8.8倍も増えている。マレーシアやフィリピンからの電子部品輸出も大幅に増大した。

このように東南アジア諸国の多くが、いまや中国の部品生産工場になっている。このことが各国経済の基盤強化に貢献したことは確かだが、同時に中国経済の動向に左右される度合いも大きくなった。中国の国内需要が鈍化すれば、直ちに輸出は抑制される。また米中貿易戦争で、東南アジアの部品⇒中国での組み立て⇒アメリカへの輸出という道も閉ざされかねない。

その中国経済は、いま鈍化の傾向にある。1-8月間の固定資産投資額は前年比5.3%増加にまで縮小した。これは過去最低の伸び率である。その一方で小売り売上高は9%程度の伸び率を維持しているから、GDPが急減することは免れている。しかし成長率が低下しつつあることは否定できない。政府は景気対策を講じているが、効果が出るまでには時間がかかる。

アルゼンチンやブラジル、南アフリカなどの通貨不安は、アメリカの高金利によって惹き起こされた。しかし東南アジアの場合は、それに加えて中国の影が色濃く覆いかぶさる。そんなときトランプ大統領は、中国に対する制裁関税の第3弾を発表した。東南アジアにとっては、極端に悪いニュースだろう。

       ≪19日の日経平均 = 上げ +251.98円≫

       ≪20日の日経平均は? 予想 = 下げ


               ☆Please click here ⇒ 人気ブログランキング
ページトップへ  トラックバック0 コメント0
アジアに伝染した 通貨不安 (上)
2018-09-19-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ インドネシア、フィリピンなどが苦境に = アメリカの長期金利が3%を超えると、新興国からの資金流出が一気に激しさを増した。アメリカの株式や債券が、安全に利回りを稼げる投資対象になったからである。資金が流出すると、その国の通貨は下落する。通貨が下落すると、輸入物価が上昇してインフレになりやすい。また対外債務の実質的な負担が増大する。そこで政府は金利を上げて通貨の下落を防ごうとするが、国内の景気は悪くなってしまう。

各国通貨の対ドル相場を年初比でみると、アルゼンチン・ペソが50%の下落で最も大きい。政策金利は60%に引き上げられ、IMF(国際通貨基金)にも2度目の支援を申し込んだ。次いでトルコ・リラが40%の下落。先週になってやっと金利を24%に上げ、現在は小康状態。あとブラジルや南アフリカ、それにロシアの通貨も大きく売られている。ロシアも先週、金利を7.5%に引き上げた。

こうした新興国の“通貨不安病”は、9月に入るとアジア地域にも伝染し始めた。インドネシア・ルピアは1998年以来、またフィリピン・ペソも05年以来の安値に落ち込んでいる。インド・ルピーは年初来11%の下落となった。ただ今回の“通貨不安病”を診断してみると、2つの大きな特徴を発見できる。

アジア諸国は10年前にも“通貨不安病”に感染した。だが当時に比べると各国の経済は抵抗力を増しており、たとえばタイやマレーシア、シンガポールなどはほとんど動揺していない。これが特徴の1つ。もう1つはアメリカの金利高がきっかけとなったことは確かだが、それ以上に中国経済の成長鈍化が強く影響していること。その意味では米中貿易戦争の行くえが、アジア諸国の将来を左右すると言えるだろう。

                             (続きは明日)

      ≪18日の日経平均 = 上げ +325.87円≫

      ≪19日の日経平均は? 予想 = 上げ
             

                ☆Please click here ⇒ 人気ブログランキング



ページトップへ  トラックバック0 コメント0
今週のポイント
2018-09-17-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ 警戒しながら買い進む = あまりいい表現とは言い難いが、ウォール街には「死んだ猫でも落とせば跳ねる」という諺があるそうだ。株式相場はもう死に体だが、何かの拍子に上げることもあるという意味だ。たしかに米中貿易戦争、FRBの金利引き上げ、悲鳴を上げる新興国経済。それにSNSの規制に動く議会など、市場にとって警戒すべきタネは尽きない。そんななかでダウ平均は先週238ドル値上がりした。

猫を跳ね上がらせたのは、いくつかの「かもしれない」だ。米中貿易問題で、閣僚級の折衝が再開されるかもしれない。FRBが利上げ打ち止めの方向を打つ出すかもしれない。トルコが利上げし、通貨不安が和らぐかもしれない。これらを材料に、ダウ平均は史上最高値にあと650ドルまで上昇した。だが市場で新高値の更新を確信する人は少ない。

日経平均は先週788円の大幅高となった。ニューヨーク市場から安心感も貰ったが、何よりも円安の進行が大きかった。週末は1ドル=112円まで下落している。だが東京市場も、貿易戦争や日米間の貿易協議、通貨不安がアジアへも広がってきたこと、微妙な中国経済の動向、それに半導体の需給悪化などの問題を抱えている。年末株高論も根強いが、ウォール街の諺は東京にも当てはまると考える人も少なくない。

今週は19日に、8月の貿易統計と訪日外国人客数。21日に、8月の消費者物価と7月の全産業活動指数。アメリカでは19日に、8月の住宅着工戸数。20日に、8月の中古住宅販売とカンファレンス・ボード景気先行指数が発表される。なお20日は自民党の総裁選挙。

       ≪18日の日経平均は? 予想 =  下げ


               ☆Please click here ⇒ 人気ブログランキング
ページトップへ  トラックバック0 コメント0
<< 2018/09 >>
S M T W T F S
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -


余白 Copyright © 2005 経済なんでも研究会. all rights reserved.