経済に関する話題なんでも。ニュースの分析・批評・解説など。大胆な予想や提言も。ご意見、ご批判は大歓迎です。
経済なんでも研究会
小姑みたいな 総務省 : ふるさと納税
2017-04-28-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 自治体をもっと信頼したら = 「返礼品の価格は寄付額の3割までにしなさい」「電子機器や時計、宝飾品はダメ」ー-総務省が全国の自治体に対して、ふるさと納税の返礼品について細かい指示を出した。自治体のなかにはさっそく金額を下げたところもあるが、応じないところも多い。指示に従わない自治体に対して、総務省は個別に指導する方針だ。

ふるさと納税制度は、どこかの自治体に寄付をすると、寄付額から2000円を差し引いた分の税負担が減る仕組み。多くの自治体からは、寄付額に応じた返礼品が受け取れる。08年度から始まり、15年度の寄付額は1653億円に達した。総務省は返礼品を規制することについて「地元住民のために使うという本来の趣旨に合わないから」と説明している。

だが自治体が選定する返礼品は、牛肉やくだもの、電子機器や時計にしても、すべてが地元の生産物だ。返礼品が多額になれば、それだけ地元の産業振興につながる。また返礼品を通じて、地域の知名度も上げられるわけだ。そうした効果も計算に入れて、寄付額の4-5割をお礼としてきたところが多い。

各自治体は、それなりに計算し、知恵を絞ってきた。ところが総務省の規制は、こうした自治体の自己努力を抑圧してしまう。もっと地方自治体を信頼してもいいのではないか。この問題に限らず、総務省は自治体の活動に口を出し過ぎるきらいがある。これでは地方の創生など覚束ない。

      ≪27日の日経平均 = 下げ -37.56円≫

      ≪28日の日経平均は? 予想 = 上げ


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米抜きTPPは 至難のワザ (下)
2017-04-27-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 戦略が見えない方針転換 = ある会社の営業部が、町の居酒屋で新年会を開くことにした。会費は1人3000円。ただし部長は1万円、課長は5000円出すことになっていた。ところが部長が急に欠席するという。課長がその分を払ってくれればいいが、そうでなければみんなの会費が高くなってしまう。たとえてみればアメリカ抜きのTPPは、こんな状況だ。

この場合、課長である日本が余分に負担することは、農畜産物の輸入関税をTPPの水準よりさらに引き下げることを意味する。そんなことをすれば、農畜産業界から猛烈な反対運動が巻き起こることは明らかだ。選挙を前に政府・与党としては、動けるはずもない。課長が負担を増やさずに、新年会を開く方策はあるのだろうか。

その一方で、新聞各紙の報道によると、政府はアメリカが考え直してTPPに復帰することを期待しているという。もしそうなら、11か国が集まってTPPの条文を手直しする必要はないはずだ。こうした矛盾点が伝えられるのも、政府に一貫した戦略がないためだとも考えられる。

アメリカ抜きでTPPを実現しようという目標は、決して悪くはない。だが、それにはかなりの負担増を受け入れる覚悟が必要である。また中国が熱意を示しているRCEP(東アジア地域包括的経済連携)や、近く始まるアメリカとの2国間FTA(自由貿易協定)との整合性など。政府はどう考えているのか。どうも確固とした通商戦略が、全く見えてこない。

      ≪26日の日経平均 = 上げ +210.10円≫

      ≪27日の日経平均は? 予想 = 下げ


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米抜きTPPは 至難のワザ (上)
2017-04-26-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 日本にアメリカの代役は務まるのか = アメリカ抜きのTPP(環太平洋経済連携協定)を再構築する。安倍首相はこれまで「アメリカが参加しないTPPは意味がない」と繰り返し発言してきたが、その方針を大転換することになった。来日したペンス米副大統領が「TPPはアメリカにとっては過去のもの。だからアメリカは加わらないが、日本がやるならどうぞ」と囁いたからだという説も広がっている。

政府はまず5月11-12日にカナダで開く主席交渉官会議で、この方針をTPPに参加した10か国に伝える。そのうえで、5月下旬にベトナムで開く閣僚級会合で正式に提案する。最終的には11月に予定されるAPEC(アジア太平洋経済協力会議)で、正式に決定したい考え。このスケジュールについては、10か国の多くがすでに賛同しているという。

問題となるのは、TPP再構築の内容だ。アメリカが抜けたため、協定文は作り直さなければならない。しかし日本政府は、関税の引き下げ率などTPP交渉で決まった具体的な内容については変更しない方針。だが、この点では各国から異論が続出しそうな雲行きである。

たとえばベトナムやマレーシアなどは、アメリカが輸入関税を引き下げることの見返りとして、建設・小売り・金融に対する外資規制を緩和した。そのアメリカがいなくなったのだから、規制緩和はできないと主張するに決まっている。日本がアメリカの代役を務めれば、その問題は解決できるが日本にそんな余裕はない。

                              (続きは明日)

      ≪25日の日経平均 = 上げ +203.45円≫

      ≪26日の日経平均は? 予想 = 上げ≫  


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勢い増す 国家分断の濁流
2017-04-25-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ EU崩壊は遠のいたが・・・ = フランス大統領選挙の第1回投票が23日行われ、中道・無所属のマクロン前経済相と極右・国民戦線のルペン党首が勝ち残った。決選投票は5月7日に実施されるが、反ルペン陣営が結束し、マクロン氏が当選すると予想されている。マクロン氏はEU堅持を表明しており、フランスがEUを離脱する可能性はほぼ消滅した。

この結果を受けて、為替市場ではユーロが急騰。東京市場の株価も大幅に上昇した。だが反EU・反移民を掲げたルペン氏が高い賛成票を獲得したことは、見逃せない事実。今後に大きな影響を及ぼすことは間違いない。特に年内に実施されるドイツとイタリアの総選挙に、どう響くかが注目される。

また世界的にみても、一つの重大な傾向が明瞭になった。仮にマクロン氏がフランスの大統領に就任しても、国民の半数に近い人々が反対派に回ってしまう。EUと移民の問題を巡って、フランスは国内が分断される可能性が大きい。すでにイギリスでも同じ問題を巡って、世論は2分されている。アメリカでも、トランプ支持と不支持の人たちが拮抗して対立する状態にある。

こうしてアメリカ、イギリスに続いて、フランスの国内も分断される状況に陥った。そうしたなかで、日本はまだ圏外にある。しかし人手不足を補うため、日本でも外国人労働者の受け入れは急増する可能性が高い。そんなときに外国人の受け入れで国論が二分されるような事態が起こらないよう、政府・与野党はいまから十分な準備と対応をしておく必要があるだろう。

      ≪24日の日経平均 = 上げ +255.13円≫

      ≪25日の日経平均は? 予想 = 上げ


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今週のポイント
2017-04-24-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ リスク回避と押し目買いの綱引き = 朝鮮半島の情勢が緊迫し、フランス大統領選挙の投票日が迫るなかで、日米の株価はともに上昇した。ダウ平均は先週95ドルの値上がり。小売り売上高や消費者物価が事前の予想を下回るという悪材料も出たが、主要企業の3月期決算では利益が前年を上回るという予測も発表された。リスク回避で投資資金の一部は株式から債券、金に流れたが、この好決算予想をバックに押し目買いが入っている。

日経平均は先週285円の値上がり。このところの下げで、株価の割安感は強まっている。たとえば東証1部の騰落レシオは60%台にまで下がり、PER(株価収益率)も16倍を割っている。絶好の買い場だと考える投資家は多いが、北朝鮮リスクの圧力は大きく、それほど押し目買いは出ていない。その代りに先週は日銀が活発に買い出動して、株価を押し上げた。

今週は23日にフランスの大統領選挙。EU擁護派の候補が勝ち残れば、市場は一安心。しかし25日は北朝鮮人民軍の創建85周年記念日。アメリカの空母カール・ビンソンも日本海に到達する。なにしろ政府が「ミサイル警報が発令されたら」という広報を出しているくらいだから、下値を拾うにも相当の勇気が要るだろう。

今週は25日に、3月の企業向けサービス価格。26日に、2月の全産業活動指数。28日に、3月の労働力調査、家計調査、鉱工業生産、消費者物価、商業動態統計、住宅着工戸数。アメリカでは25日に、3月の新築住宅販売と4月のカンファレンス・ボード消費者信頼感指数。27日に、3月の中古住宅販売。28日に、1-3月期のGDP速報。また中国が30日に、4月の製造業と非製造業のPMIを発表する。

      ≪24日の日経平均は? 予想 = 上げ


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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話 (改訂版)
2017-04-23-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第13章 国際収支って、なんだろう? ⑫

◇ 原発停止で大赤字 = こんどの大嵐は、08年3月の東日本大震災が発生源になりました。福島第1原発が事故を起こして原発の安全性に疑問が生じたため、すべての原発が運転を停止したのです。震災の前は全国で54基の原発が動いており、必要な電力の約3割を供給していました。

原発停止による電力の不足分を補うため、電力各社は火力による発電を増強しました。この結果、火力発電で燃やす石炭や重油、あるいはLNG(液化天然ガス)などの燃料輸入が急速に増大。貿易収支が赤字になってしまったのです。たとえば07年度の貿易収支は10兆2000億円もの黒字を出していました。

それが13年度になると、13兆8000億円の赤字です。この間、輸出も減ったのですが、輸入が14兆円も増えました。その大部分が火力発電用の燃料です。一例をあげると、LNGの輸入額はこの間に3兆5000億円から7兆3000億円に。2倍以上も増えています。

原発が動かない。その分を火力発電で補う。この状態はまだ続いています。ただ貿易の赤字は15年ごろから少なくなり、16年以降は黒字になっています。これは原油価格が大幅に下がったこと、それに円安が進んで輸出が回復したことによるものです。

                                  (続きは来週日曜日)


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サタデー自習室 -- 水の 経済学 ④
2017-04-22-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 日本の降水量は世界平均の2倍 = もし1時間に100ミリもの大雨が降ったら、必ず洪水の被害が発生するだろう。なにしろ、その地域に1時間で10センチの水が降り注ぐ。地面はその水を吸収し切れず、水は低い方に流れて、あっと言う間に水嵩を増すからだ。そこでクイズを1つ。日本全体に降る雨や雪の量は、年間どのくらいでしょうか。

答えは、平均で1690ミリ。量にすると、6400億立方メートルということになる。このうち利用可能な水は4100億立方メートル。実際に使われている水は809億立法メートルと推計されている。この日本の降水量は、世界平均の約2倍。したがって、日本は水資源に恵まれた国だと言ってもいいだろう。

だが降水量は、年によって大きく変わる。たとえば少雨の年の利用可能な水量は、2800億立方メートルに落ち込んでしまう。また降水量の地域差も大きい。だから古くから人々は河川の氾濫と戦う一方で、水の確保にもチエを絞ってきた。堤防や放水路の建設や貯水池の設置など、全国各地に歴史的遺産が残されている。

瀬戸内海を囲む中国、四国地方は、比較的に雨が少ない。そのうえ河川は急流が多く、水は一気に海へ流れ出してしまう。そこで人々は、各所に溜め池を設置した。いまでもこの地方には6万5000か所の溜め池が存在する。なかで最大の溜め池は香川県の満濃池。弘法大師が改修したと伝えられて有名である。

                                   (続きは5月6日)

      ≪21日の日経平均 = 上げ +190.26円≫

      【今週の日経平均予想 = 3勝2敗】   


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怯える“6分の1”の確率 : フランス大統領選挙
2017-04-21-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 4候補の支持率がほぼ横一線 = フランスの大統領選挙は、第1回の投票が23日に実施される。有力候補は①国民戦線のルペン党首②無所属のマクロン前経済相③共和党のフィヨン元首相④左翼党のメランション氏の4人に絞られた。ところが、この4候補の支持率は全く伯仲。たとえばル・モンド紙の最新調査では、ルペン氏とマクロン氏がともに22%、メランション氏が20%、フィヨン氏が19%といったぐあい。

問題は4氏が掲げる政策綱領だ。まずルペン氏は反EU、イスラムや移民の排除を公約している。次にメランション氏もEUには批判的、移民の受け入れにも厳しい。これに対してマクロン氏はEU支持派、移民に対しても寛容だ。フィヨン氏もこれに近い。つまりルペン氏あるいはメランション氏が大統領になると、フランスのEU離脱が現実性を増すことになる。

現状では23日の第1回投票で、過半数がとれそうな候補はいない。すると上位2候補の間で、5月7日に決選投票が行われる。現地の分析によると、仮にルペン氏とマクロン氏の決選投票になった場合は、反ルペン氏の票が集結してマクロン氏が勝つ見込みだという。それならEU離脱の心配もなくなるわけだが、実際にはそうもいかない。

仮に4候補の支持率が全く同じだとすると、第1回投票でルペン氏とメランション氏が選ばれる確率は6分の1。そうなると決選投票でどちらが勝っても、EU離脱の危険性が出てくる。それを嫌気して、すでにフランス国債は売られ始めた。そういう意味では、5月の決選投票よりも23日の第1回投票が重要。専門家はそうみている。

      ≪20日の日経平均 = 下げ -1.71円≫

      ≪21日の日経平均は? 予想 = 上げ


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