経済に関する話題なんでも。ニュースの分析・批評・解説など。大胆な予想や提言も。ご意見、ご批判は大歓迎です。
経済なんでも研究会
今週のポイント
2017-03-27-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ トランプ相場の巻き戻し = ダウ平均株価は、先週末まで7日間の続落。前半はFRBによる利下げの見通し、後半はトランプ経済政策の実現性に対する疑問が大きな売り材料になった。特に後半の問題はトランプ大統領の統率力に対する疑問でもあり、今後に尾を引く可能性が大きい。ダウ平均は先週318ドルの値下がりだった。

FRBは先々週、3度目の利上げに踏み切った。だが同時に、今後の利上げはゆっくりしたペースになるという姿勢を明らかにしている。このため金融機関の業績回復もゆっくりになるという思惑から金融株が売られ、これが全体の市況を悪化させた。続いてトランプ政府が提出したオバマ・ケアの代替法案が、議会でストップ。他の景気対策法案の実現性にも疑問が生じて、株価の足を引っ張ることになってしまった。

日経平均は先週259円の値下がり。アメリカの利上げテンポがゆっくりになるという見方から、ドルが売られ円高が進んだ。それにニューヨーク市場の株安が重なったためである。トランプ政策の実現性にに対する疑問が、今後どこまで膨らむのかはまだ予見できない。しかしアメリカの景気動向や企業収益は堅調なので、株価を下支えする力はしっかりしていると思われる。

今週は27日に、2月の企業向けサービス価格。29日に、2月の商業動態統計。31日に、2月の労働力調査、家計調査、鉱工業生産、消費者物価、住宅着工。アメリカでは28日に、3月のカンファレンス・ボード消費者信頼感指数。29日に、中古住宅販売。30日に、10-12月期のGDP確定値。また中国が31日に、3月の製造業と非製造業のPMIを発表する。なおイギリスは29日に、EUに離脱を正式に通告する予定。

      ≪27日の日経平均は? 予想 = 下げ



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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話 (改訂版)
2017-03-26-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第13章 国際収支って、なんだろう? ⑧

◇ 所得収支は大幅な黒字 = 16年の場合、貿易・サービス収支は、ようやく黒字を回復しました。そのうえ所得収支は大幅な黒字を出しています。このため、貿易・サービス収支と所得収支を合計した経常収支も大幅な黒字でした。

日本の企業は海外の会社に資金を出して経営に参加したり、海外に子会社を作って営業しています。また個人も含めて、海外の株式や債券を購入しています。こうした投資先から得られる配当や利子、これが所得収支に計上される収入です。この収入が最近は、とても多くなっているのです。

16年の実績でみると、所得収支は16兆円の黒字でした。貿易・サービス収支も4兆6000億円の黒字でしたが、この所得収支の黒字によって、その両方を合わせた経常収支は20兆6000億円もの黒字となっています。それだけ海外への投資が増え、そこから得られる配当や利子が多額になったわけですね。

前年と比べてみると、その変化がよく判ります。15年の貿易・サービス収支は2兆3000億円の赤字。所得収支は18兆7000億円の黒字でした。ですから貿易・サービス収支は大きく改善。ところが所得収支は黒字でしたが、やや減少したことになります。

                                  (続きは来週日曜日)


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サタデー自習室 -- マイナス金利政策の功罪 ⑫
2017-03-25-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 行き詰まった日銀の緩和政策 = 日本経済が高度成長を続けていた1973年(昭和48年)、日銀の政策金利(当時は公定歩合)は年9%だった。その後は成長率の低下とともに、政策金利も下がる一方。08年9月のリーマン・ショック直前には0.5%となっていた。その後も不況対策で、ついに政策金利は0.1-0%へ。これ以上は下げられないところに行き着いてしまった。

金利がダメなら、あとはおカネの量を増やすしかない。そこで日銀が13年4月に始めたのが、国債や株式を市場から年に60-70兆円買い入れる“異次元緩和”だった。さらに14年10月には、買い入れ額を80兆円に増やしている。だが、その結果は日銀の国債保有額が激増。最近では国債発行残高の4割を超えてしまった。この調子では、買うべき国債が間もなく市場から姿を消してしまう。量的緩和も限界が見えてきた。

そこで日銀は、再び金利政策に立ち戻る。それが16年1月のマイナス金利政策である。黒田日銀総裁はしばしば「マイナス金利政策はまだ深掘りできる」と豪語しているが、実際問題としては難しい。日米間の金利差を広げればドル高・円安になりやすく、トランプ大統領を吠えさせることにもなりかねない。

だから、これ以上の金利引き下げは難しい。しかもマイナス金利政策の副作用は、広範な分野に広がっている。一部にプラス効果をもたらしたものの、マイナス効果の方がはるかに大きいことは明らかだ。日銀はいさぎよくマイナス金利政策の失敗を認め、金融政策の方向転換を真剣に考えるべきだろう。

      ≪24日の日経平均 = 上げ +177.22円≫

      【今週の日経平均予想 = 3勝1敗】   


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家計も企業も 現金・預金ファースト
2017-03-24-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ おカネを手元に置きたがる謎 = 日銀が発表した資金循環統計によると、家計の金融資産残高は16年末時点で1800兆円になった。過去最高の水準で、前年比では0.9%の増加。このうち現金と預金の合計額は936兆6000億円で、全体の半分以上を占めた。前年比では1.8%増加しており、家計が現金・預金の蓄積に力を入れていることが判る。

金融機関を除く民間企業の金融資産残高は、前年比3.9%増の1100兆円だった。このうち現金・預金は244兆円で、前年より7.5%も増加している。家計だけではなく、企業も現金・預金の積み上げに努力しているわけだ。さらに注目されるのは、預金のなかでも普通預金が急増していること。日銀によると、16年末時点では定期預金が前年比3.9%減少したのに対して、普通預金は11%も増えている。

普通預金はいつでも引き出せるから、ある意味では現金を持っているのに等しい。したがって最近は、家計も企業もせっせとおカネを手元に置こうとしているわけだ。常識的に考えれば、定期預金の金利はゼロに近い。最も安全な国債の利回りもマイナスになりやすい。それなら現金や普通預金でも同じこと。だから・・・という解釈になる。

だが、そんな単純な理屈では割り切れない、何か別の理由もあるのではないか。家計も企業も、手元に置いたおカネを一向に使いたがらない。その理由は何なのだろう。将来に対する不透明感、将来への不安感。それを吹き飛ばすような政策がないと、現在の不思議な無力感はなくならないかもしれない。みなさんのご感想は。

      ≪23日の日経平均 = 上げ +43.93円≫

      ≪24日の日経平均は? 予想 = 下げ


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取り残される日本 : デフレ脱却 (下)
2017-03-23-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 外国人投資家も待ち疲れ? = 市場関係者によると、最近は資金を東京市場から新興国市場へ移す外国人投資家が増えているという。長い間、東京市場は「出遅れ感が強く、そのうちに買われる」と期待されてきた。しかし日本の景気は一向に好転せず、株価の戻りも鈍い。そこで待ちくたびれた外国人投資家が、東京を見限って新興国に向かうというわけだ。

政府の公式見解である月例経済報告は、もう長いこと「景気は回復基調を続けている」と書いている。日銀も「デフレ脱却までもう一息」と言い続けてきた。もしそうなら、景気はもう少しよくなっていなければおかしい。たしかに成長率はなんとかプラスを維持しているが、1%前後での足踏み状態がずっと続いているだけだ。

そんななかでも、企業の業績は絶好調である。その利益が賃金に回れば、景気の好循環が生まれる。政府はこう考えており、安倍首相は何度も経営者団体に大幅な賃上げを要請した。だが経済に好循環が起きるほどの賃上げは、いまだに実現していない。その理由は何なのか。政府はこの点をもっと真剣に究明すべきである。

たとえば法人税が高いからなのか。消費税の再引き上げを警戒しているのか。日本経済の行く手が不明瞭だからなのか。あるいは日銀のマイナス金利政策が、心理的には景気の浮揚よりも景気の抑制に働いているのかもしれない。政府は法人企業を対象に、よく投資計画や人員計画について調査している。今後は「投資や賃上げに消極的な理由」についても、アンケート調査を実施すべきだと思う。

      ≪22日の日経平均 = 下げ -414.50円≫

      ≪23日の日経平均は? 予想 = 上げ


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取り残される日本 : デフレ脱却 (上)
2017-03-22-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ ユーロ圏も利上げの方向 = ECB(ヨーロッパ中央銀行)のドラギ総裁は先週の記者会見で「デフレのリスクはおおむね消え去った」と発言した。このニュースは、なぜか日本ではあまり報道されていない。しかし欧米の市場では「そう遠くないうちに、ECBが金融政策の舵を利上げに切り替えるための布石」だとみて関心を寄せている。

ユーロ圏も長らく経済の不振に悩まされ、ECBは政策金利を下げ続けてきた。市中銀行がECBに置く当座預金については、12年7月にゼロ金利。14年6月にはマイナス金利、現在はマイナス0.4%の金利が適用されている。それを遠からずプラス金利に修正して行こうというのが、ドラギ発言の真意だろうと考えられているわけだ。

周知のようにアメリカのFRBは、すでに政策金利の引き上げに着手。一昨年12月と昨年12月、さらに先週も3回目の利上げに踏み切っている。ここでECBも利上げの方向に政策の舵を切り替えると、主要な先進国で取り残される形になるのは日本だ。黒田日銀総裁は利上げどころか、いまだに「マイナス金利の深掘りも辞さない」と言っている。

こうした中央銀行の姿勢の違いは、それぞれの景気状況の差異によって生じている。たとえばIMF(国際通貨基金)が発表した成長率予測をみても、アメリカは17年が2.30%、18年が2.50%となっている。またユーロ圏は17年も18年も1.60%だ。これに対して、日本は17年が0.80%、18年が0.50%と際立って低い。しかも17年より18年の方が低くなると予測されているのは、日本だけである。

                                (続きは明日)

      ≪21日の日経平均 = 下げ -65.71円≫

      ≪22日の日経平均は? = 下げ


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今週のポイント
2017-03-20-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ 次の材料が見付からない = 株式市場は先週、2つの大きなイベントを乗り越えた。1つはFRBによる政策金利の引き上げ。もう1つはオランダの総選挙である。しかし株価の反応は予想外に小さかった。ダウ平均が利上げ発表の当日に100ドルを超えて値上がりしたほかは、ダウも日経平均も連日2ケタの値動きにとどまっている。なにか次の材料を探して、足踏みしている風情のようだ。

FRBは3回目の利上げに踏み切ったが、市場は早くから織り込み済み。そのせいもあって、市場の反応は穏やかだった。年内の利上げは「あと2回か3回か」といった議論も聞かれるが、そんなに切実な問題ではなくなってきている。オランダでは反移民・反EUの自由党が議席を伸ばせず、ルッテ現首相の続投がほぼ確実となった。したがって市場は無反応。

ダウ平均は先週12ドルの値上がり。今週は2万1000ドルに再挑戦することになる。一方、日経平均は週間83円の値下がり。スキャンダラスな政治の話にはコト欠かないが、どうも日本経済が元気になるような材料が出てこない。市場ではまだ2万円への期待も萎んでいないが「もう待ちくたびれた」という感じも強まっている。

今週は22日に、2月の貿易統計と1月の全産業活動指数。アメリカでは22日に、1月のFHFA住宅価格と2月の中古住宅販売。23日に、2月の新築住宅販売が発表される。

      ≪21日の日経平均は? 予想 = 下げ


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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話 (改訂版)
2017-03-19-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第13章 国際収支って、なんだろう? ⑦

◇ 日本の保有高は世界第2位 = 国際収支というのは、国の対外的な家計簿。黒字が続いてたまった貯金が、外貨準備でしたね。では日本は、どのくらい外貨準備を持っているのでしょうか。政府の発表によると、ことし2月末の外貨準備保有高は1兆2300億ドルでした。円に直すと130兆円を超えています。ずいぶん多いですね。

1年前の16年2月に比べると、8億ドルの増加でした。この1年間では、あまり変化していません。ただ10年前に比べると、日本の外貨準備は4600億ドルほど増加しました。そして、つい最近までは世界でいちばん多くの外貨準備を保有していたのです。

いま世界でいちばん多くの外貨準備を持っている国は、中国です。その金額は15年末で3兆4000億ドルに達しました。ただ最近は為替介入でドルを使ったため、減り気味になっています。第2位は日本、3位はサウジアラビア、あとはスイス、アメリカ、ロシアと続きます。

一般の家庭にとっては、たくさん貯金があることはいいことでしょう。しかし一国の外貨準備は、多ければいいというわけでもありません。通貨の価値を維持して、輸入代金の支払いに困るようなことがなければ、それ以上は必要ないという考え方がふつうです。

                                (続きは来週日曜日)


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