経済に関する話題なんでも。ニュースの分析・批評・解説など。大胆な予想や提言も。ご意見、ご批判は大歓迎です。
経済なんでも研究会
一時の アダ花? : GDP 1-3月期 (上)
2017-05-23-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 1年ぶりの高い成長率 = 内閣府が発表した1-3月期のGDP速報によると、年率に換算した実質成長率は2.2%だった。事前の民間予想を上回り、昨年1-3月期以来の高い伸び率となっている。これで5四半期連続のプラス成長。まずまずの成績だと評価してもいいはずだが、発表があった日の株式市場はほとんど反応しなかった。なぜだろう。

内訳をみると、いずれも年率換算で個人消費が1.4%の増加。企業の設備投資は0.9%増、住宅投資は3.0%増だった。一方、政府の公共投資は0.3%の減少。輸出は8.9%の増加となっている。この結果、経済成長に対する寄与度は内需が1.6%分、外需が0.4%分となり、内外需のバランスもよかった。

ただ、すべてが満点というわけではない。たとえば個人消費は、昨年が台風の影響で伸び悩んだことの反動だという指摘もある。また設備投資はプラスだったものの、前年比では急減した。また輸出の伸び率も縮小している。このように問題点を挙げればキリはないが、最近の実績としてはそんなに悪くはない。

問題は今後の見通しにある。先ごろ発表された3月の家計調査では、消費支出額が前年比で1.3%も減少した。こんな傾向が続けば、4-6月期の個人消費は落ち込む心配がないではない。またトランプ大統領の弾劾騒ぎで円相場は上昇しており、輸出の先行きも楽観を許さない。内外需ともにブレーキがかかれば、成長率は鈍化してしまうだろう。

                             (続きは明日)

      ≪22日の日経平均 = 上げ +87.52円≫

      ≪23日の日経平均は? 予想 = 上げ


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今週のポイント
2017-05-22-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ カベに跳ね飛ばされた株価 = 日経平均は先週16日の取引時間中、2万円の大台にあと2円というところにまで接近した。そのとき市場関係者の多くは、これで2万円台載せは確実だと思ったに違いない。ところが利益確定売りに押されて下げているうち、こんどはトランプ大統領の弾劾騒ぎが勃発。結局、週間では293円の値下がりとなってしまった。

大統領の弾劾騒ぎで、ダウ平均も17日は370ドルの大幅な下げとなった。しかし、あとは反発し週間では92ドルの値下がりにとどまっている。これはアメリカ企業の業績が好調を維持しているためで、下値の抵抗力が強いことも判明した。ただトランプ大統領の経済政策には、ますます期待が持てなくなっている。この失望感は、まだ尾を引くだろう。

何か新しい好材料が出ないと、2万円台載せは難しい。東京市場では、こんな見方が広まっている。先週は予想を上回る1-3月期のGDP速報も発表されたが、市場はほとんど反応しなかった。トランプ経済政策と同様、アベノミックスも賞味期限切れになっていることを、総理官邸は感じ取っていないように思われる。

今週は22日に、4月の貿易統計。23日に、3月の全産業活動指数。26日に、4月の消費者物価と企業向けサービス価格。アメリカでは23日に、4月の新築住宅販売。24日に、4月の中古住宅販売と3月のFHFA住宅価格。26日に、1-3月期のGDP改定値が発表される。なお23日には、トランプ大統領が予算教書を議会に提出。また25日はOPEC総会、26日にはG7サミットが開かれる。

      ≪22日の日経平均は? 予想 = 上げ≫  

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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話 (改訂版)
2017-05-21-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第14章 景気対策って、なんだろう? ③

◇ 金融面では利下げと量的拡大 = 金融面からの景気対策は、日本銀行が実施します。その手法は大きく分けて、金利の引き下げと量的な緩和の2つ。いずれも日銀が決めればすぐに実行できるので、時間がかかりません。原則として国会の承認が必要な財政面からの景気対策に比べれば、スピードという点ではかなり優れています。

日銀は短期の金融市場に介入し、おカネを供給して金利を引き下げます。すると金融機関がこの市場で調達する資金の金利が下がり、貸出金利などの短期金利が一斉に下がります。貸出金利が下がると企業や個人の借り入れが増え、このおカネが設備投資や消費に回って景気がよくなる。これが利下げの景気浮揚効果です。

量的な金融緩和は、日銀が市場から国債や株式などを買い入れ、その代金が市中に出回るようにします。おカネがたくさん流通しますから、やはり設備投資や消費が活発になると期待されるわけです。いま日銀はデフレ退治に懸命となっており、金利の引き下げと量的緩和の両方を同時に実行しています。

金融政策を決定するのは、日銀の政策委員会です。総裁と2人の副総裁、それに6人の審議委員で構成され、通常は月に1度のペースで開く政策決定会合で、金融政策を決定しています。呼び名や構成人数は異なりますが、アメリカやヨーロッパ諸国の中央銀行も同じような組織です。  

                              (続きは来週日曜日)               

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サタデー自習室 -- 水の 経済学 ⑦
2017-05-20-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ “仮想水”という考え方 = 夕食でポテト・チップスをつまみながらビールを飲み、牛どんを食べた。そこで「あなたは約2000リットルの水を消費しました」と言われたら、だれでもウソだと思うだろう。だが“仮想水”という考え方によると、そういう計算になる。要するに大麦やホップ、じゃがいもや牛が育つまでには大量の水が必要だ。その分を計算に入れる考え方である。

たとえば牛肉1キログラムを得るには2万0600リットル、大麦1キログラムには2600リットルの水が必要だと計算されている。特に日本は食料の輸入大国だ。その食料が生産されるまでに、外国では大量の水が消費された。したがって日本は食料の輸入を通じて、水も輸入したことになる。東大生産技術研究所の試算によると、その量は年間427億トン。国内で食料生産に使う農業用水の8割に達するという。

この“仮想水”という考え方は、1990年代にロンドン大学のアンソニー・アラン教授が提唱した。食料の輸出入が各国の水資源に与える影響を調べることが目的だった。最近はこの考え方を使って「だから日本は水不足の国なのだ」と主張する学者もいるが、感覚的にはピンとこない。

たしかに輸入した分の食料を日本国内で育成すれば、それだけの水を消費するだろう。けれども、たとえばオーストラリアで育った牛は、消費した水の大部分を現地で還元している。また“仮想水”は食料に限って考えているが、日本が輸出する鉄鋼や化学製品の生産には大量の水を消費する。

                                    (続きは来週サタデー)

      ≪19日の日経平均 = 上げ +36.90円≫

      【今週の日経平均予想 = 4勝1敗】   

                
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もう3分の1以上が 内定している!
2017-05-19-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 大卒採用ルールは守れない? = いくら人手不足の時代だとはいえ、ちょっと驚く話には違いない。来年春に卒業する予定の大学生は、すでに3分の1以上が就職の内定を受け取っているというのだ。リクルートキャリア社の調査によると5月1日時点で、就職を希望する大学生の34.8%が内定もしくは内々定の通知を獲得している。

この比率は、昨年の同じ調査に比べて9.8ポイントも高くなった。経団連は学業の妨げになることを防ぐため、企業側が面接などの採用活動を6月1日まで実施しないよう申し合わせている。だが経団連に加盟していない外資系企業や中堅・中小企業などには、規制が行き届かない。また経団連に加盟している大企業のなかにも、水面下で採用活動を進めているところが少なくないという。

内定率の内訳をみると、文科系が31.5%、理科系が41.6%。やはり求人の多い理科系の内定率がかなり高い。また男女別では男性が36.2%なのに対して、女性は33.1%となっている。さらに大学院生も41.9%で、けっこう高い内定率だった。

かつての採用戦線は、景気が悪化すると下火になった。だが今回の人手不足は労働力人口の減少によるものだから、長く続くだろう。企業のなかには、年2回の採用や通年採用に踏み切るところも出てきた。一方、3年生から始まるインターンシップ制も普及する気配をみせている。経団連の申し合わせは、風前の灯火のようだ。

      ≪18日の日経平均 = 下げ -261.02円≫

      ≪19日の日経平均は? 予想 = 上げ


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減産協定を 延長へ : OPEC
2017-05-18-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 価格の上昇は見込めそうにない = OPEC(石油輸出国機構)は来週25日にウィーンで開く定時総会で、原油の減産協定延長を決定する見通しとなった。最大の産油国であるサウジアラビアとOPEC非加盟のロシアが、事前に話し合い協定の延長で合意したためである。クウェートなど他のOPEC加盟国も、すでに賛成の意向を表明した。

原油の国際価格を引き上げるため、OPECは昨年11月に原油の減産で合意。ロシアなどの非加盟国も、これに同調した。実際の減産はことし1月から日量120万バレルを目標に実施され、これまでのところ目標をやや上回る減産が達成された模様。しかし原油の国際価格は上がらない。ニューヨーク商品市場のWTI(テキサス産軽質油)先物相場は、依然として1バレル=50ドルを下回る水準で推移している。

現行の減産協定は6月末で失効する。このため協定を延長しないと、価格が暴落する懸念も出てきた。そこで協定を延長し、本年末か来年3月末まで減産体制を続けることにしたもの。しかし、この措置でも原油価格の上昇は難しいという見方が大勢を占めている。というのも、アメリカのシェール生産が増加する見込みだからだ。

EIA(米エネルギー情報局)の発表によると、アメリカの原油生産量は日量931万バレルと、1年9か月ぶりの水準にまで回復している。さらに来年末には1012万バレルまで増加する見通しだ。そうなると米シェールの増産分が、OPECなど産油国連合の減産分を完全に上回ることになってしまう。したがって価格の上昇は期待できず、WTIも50ドル前後で推移するという見方に落ち着くわけだ。

      ≪17日の日経平均 = 下げ -104.94円≫

      ≪18日の日経平均は? 予想 = 下げ


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給与は なぜ上がらないのか?
2017-05-17-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 総額は10年前より4400円少ない = 厚生労働省が発表した3月の毎月勤労統計によると、1人当たりの現金給与総額は27万7512円だった。前年同月に比べると0.4%減少している。内訳をみると、基本給である所定内給与が0.1%減、残業などの所定外給与が1.7%減、賞与など特別に払われる給与が3.6%減とすべて減少した。

基本給を雇用の形態別にみると、正社員が0.1%の減少。パートタイムも1.4%の減少となった。正社員の基本給が減少したのは3年ぶりのこと。2%以上の賃上げが行われたにもかかわらず、どうして給与が減ってしまったのか。また人手不足が深刻化しているのに、パートの給与がどうして減ったのか。

厚労省は「増加が大きかった昨年3月の反動」と説明しているが、とても納得はできない。そこで発表の内容を精査してみると、労働時間数が平均144.4時間。前年比で1.9%も減っている。過重労働に対する批判の目が厳しくなったためなのだろうか。それにしても正社員の基本給が減るのは、かなり異常だという気がする。

3月は消費者物価が0.3%上昇した。この結果、実質賃金は前年比0.8%も減少している。調べてみると、3月の現金給与総額は10年前の3月より4410円少なかった。これでは個人消費の増加などは望めない。政府は企業が最高益で人手不足の時代に、なぜ給与が増えないのか。もっと真剣に原因を究明して対策を講じるべきである。

      ≪16日の日経平均 = 上げ +49.97円≫

      ≪17日の日経平均は? 予想 = 下げ


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絶好調が続く 企業決算
2017-05-16-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 最終利益は21%増で過去最大に = 上場企業の3月期決算発表が終盤に入った。日経新聞がこれまでに発表を終えた1332社を集計したところ、連結純利益は前年比21%の増益になる見通し。さらに18年3月期の純利益も4%の増益が見込まれ、利益の総額は2年度にわたって過去最大になりそうだという。

業種別にみると、石炭や鉄鉱石など資源価格が回復したことで商社の利益が大幅に増加した。また震災復旧やオリンピック需要を抱えた建設業も利益を伸ばしている。ただ小売り業は消費の伸び悩みと人手不足のために、やや減益。また自動車や電機は、円高の影響を受けて利益が縮小した。

こうしたなかで注目されるのは、製造業の円高に対する抵抗力がかなり強まったこと。円の対ドル相場は、ここ1年で10円ほど上昇した。以前ならもっと利益を減らしたと思われるメーカーも、減益幅を目に見えて縮小することに成功した例が多い。トヨタやソニー、シャープなどがその好例である。生産体制の効率化によるコスト削減が実を結んだ。

ただ利益の多くを、海外生産で生み出した企業も少なくない。そして海外で生んだ利益を国内に戻さず、現地で再投資する傾向も強まってきた。これだと利益が国内での設備投資や人件費には回らない。トランプ大統領はアメリカ企業が海外に置いたままの資金を、国内に還流させる政策を実施しようと計画している。日本も同様の措置を考えた方がいいのでは。

      ≪15日の日経平均 = 下げ -14.05円≫

      ≪16日の日経平均は? 予想 = 上げ


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