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経済に関する話題なんでも。ニュースの分析・批評・解説など。大胆な予想や提言も。ご意見、ご批判は大歓迎です。
経済なんでも研究会
今週のポイント
2019-11-18-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ 2万8000ドルを達成したダウ平均 = 環境の悪さにもめげず、株価は上昇した。ダウ平均は先週324ドルの値上がり。4週間の連騰で、終り値はとうとう2万8000ドルに乗せた。米中交渉は進展せず、主要企業の業績も下向き始めた。FRBは利上げも利下げもしない姿勢。好材料には乏しいが、カネ余りのせいで登りつめてきたと言えるだろう。ただ、ここまでくると警戒感も強まってくる。

ニューヨーク市場では先週、珍しい現象が起きた。ダウ平均の12日の終り値が、前日の終り値と1セントも変わらなかったのである。だが印象的だったのは、その日にトランプ大統領が「米中交渉の合意は近い」と講演したこと。にもかかわらず、株価は全く動かなかった。株価を上げようとするトランプ・マジックも、神通力を失ってきた感じがする。

日経平均は先週89円の値下がり。先々週まで5週間の連騰だっただけに、さすがに一服した。9月期の決算発表も終わりに近づき、業績の下方修正が目立っている。ここまでは外国人投資家が日本株の割安感に惹かれて買ってきたが、東証1部のPER(株価収益率)も15倍を超えてきた。上げ基調を維持するためには、何か新しい材料が必要だろう。

今週は20日に、10月の貿易統計と訪日外国人客数。21日に、9月の全産業活動指数。22日に、10月の消費者物価。アメリカでは18日に、11月のNAHB住宅市場指数。19日に、10月の住宅着工戸数。21日に、10月の中古住宅販売とカンファレンス・ボード景気先行指数が発表される。

       ≪18日の日経平均は? 予想 = 上げ


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増税のおかげで プラス成長
2019-11-16-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 10-12月期はマイナス成長に = 内閣府は14日、7-9月期のGDP速報を発表した。それによると、実質成長率は年率でプラス0.2%。4-6月期の1.3%から大きく減退した。数字の上では4四半期連続のプラス成長となったが、この間の成長率はわずか0.35%に過ぎない。ほとんどゼロ成長だったと言っていい。しかも成長率がプラスになったのは、消費増税前の駆け込み需要があったおかげだ。

需要項目別にみると、GDPの6割を占める個人消費は年率でプラス1.4%。前期のプラス2.3%から大きく後退した。駆け込み需要があった割には、伸び率が小さくなっている。企業の設備投資は、前期のプラス2.8%からプラス3.5%に増加した。しかし輸出が前期のプラス2.0%からマイナス2.6%へと大幅に減少、全体の足を引っ張った。

米中経済戦争の影響などで、世界経済が変調している。このため輸出が大幅に減少、GDPのマイナス要因となった。これを内需が埋め合わせる形となったが、個人消費が伸び悩んでしまった。もし増税前の駆け込み需要がなかったら、7-9月期の成長率はマイナスになっていた可能性が大きい。

問題は10-12月期が、どうなるかだ。米中間の対立が完全に解消する見込みはまずないから、輸出の低迷はまだ続くだろう。その一方で個人消費は、駆け込み需要の反動で減退する可能性が強い。したがって、マイナス成長に落ち込むことは避けられそうにない。その落ち込みの程度が、どのくらいになるのか。まだ測定は困難である。

       ≪15日の日経平均 = 上げ +161.77円≫

       【今週の日経平均予想 = 3勝2敗】   


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補正予算は 防災に限るべし
2019-11-15-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 本予算との区別を明確に = 安倍首相は先週8日の閣議で「新しい経済対策の策定と19年度補正予算の作成」を指示した。経済対策は世界経済が下降局面に入ったことを踏まえて、オリンピック後の景気下支えまでを念頭に置いた政策。また補正予算は、台風などの災害復旧とインフラの強化に使われる。関係省庁が12月上旬までに、内容を詰めることになっている。

世界経済には、冷たい風が吹き始めた。元凶となっている米中経済戦争が終息するまでには、相当な時間がかかりそうだ。中国やヨーロッパの景気も下向いている。そんな環境のなかで、日本も消費増税の影響、オリンピック需要の反動を乗り切らなければならない。そこで新しい経済対策を策定することは、必要不可欠だ。

台風など自然災害の被害も大きかった。その復興補助としては、すでに19年度予算の予備費から1300億円を捻出した。しかしダムや堤防など、インフラの補強も緊急の課題となっている。そのために補正予算を組むことも、やむを得ない。ただ補正予算の組み方には問題がある。本来ならば本予算に計上すべき支出を、補正予算に紛れ込ませる傾向が強まっているからだ。

たとえば18年度の第2次補正予算は、総額2兆7000億円。このうち3000億円は農業補助、2000億円は中小企業支援、その他にも4600億円が使われている。防災には1兆円しか充てられていない。これは政府が、本予算の規模をできるだけ増やさないための方策だと考えられる。しかし、そんな姑息な手段を続けていると、補正予算に対する世間の風当たりも強まるだろう。補正は防災関係に限ってもらいたい。

       ≪14日の日経平均 = 下げ -178.32円≫

       ≪15日の日経平均は? 予想 = 下げ


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見当つかない 増税後の反動減
2019-11-14-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 高額の家電と化粧品は急減か = 消費増税前の駆け込み需要が大きければ、それだけ増税後の消費は減退する。その程度が大きければ大きいほど、景気は強く足を引っ張られる。このため政府も企業経営者もその程度を知りたいと計測しているが、どうも答えがはっきり出てこない。というのも分野によって動きが異なり、楽観的な見方と悲観的な見方が交錯しているからだ。また増税の前後に襲来した台風の影響も、計測を狂わす要因になっている。

内閣府が11日発表した10月の景気ウオッチャー調査によると、景気の現状判断指数は前月より10ポイントも急降下して36.7となった。前回の消費増税があった14年4月の38.4を下回っている。特に家計関連の判断指数は、前月より12.7ポイントも下がっている。この結果からみる限り、10月の反動減は決して小さくはない。しかし台風の影響を除外すると、どうなるかは不明だという。

それより少し前に総務省が発表した9月の家計調査によると、世帯平均の消費支出は30万0609円。前年を9.5%上回った。前回の増税時14年3月の7.2%よりも大きい伸び率である。ただ駆け込みによる消費支出増は、日用品などでは前回より少なく、冷蔵庫や洗濯機などの家電製品、あるいは高額の化粧品などに偏っていた。

こうした動向を受けて、日用品・雑貨業界では「影響は前回より小さい」とみる関係者が多い。これに対して家電や化粧品業界では「むしろ前回より大きいのでは」と判断している。結局、全体としてみると「前回より影響は小さい。しかし事前に予想されたよりは大きい」ということになりそうだ。政府による早めの景気対策が望まれる。

        ≪13日の日経平均 = 下げ -200.14円≫

        ≪14日の日経平均は? 予想 = 下げ


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権謀術数の渦 : 米中経済交渉 (下)
2019-11-13-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ カギは1年後の大統領選挙 = 農業・金融・為替の分野に限った第1段階の部分合意は、もともと今月16-17日にチリで予定されたAPECの会場で、トランプ・習の両首脳が文書に署名するはずだった。ところが治安上の理由でAPEC会議が流れたため、両首脳はどこかに会談の場所を設定しなければならない。トランプ大統領は習主席をアイオワ州に招き、農民層の票固めに利用したかった。中国側は利用されることを嫌って、この提案を拒否。まだ会場選びは終わっていない。

株式市場がバブル色を強めたため、米中交渉について「進展」のニュースを流せば株価は上がる。「不調」のニュースを出しても、株価が大きく下がることはない。1年後の大統領選挙を考えると、こういう状況で「第1段階で合意」するのがいいか、それとも来年に持ち越した方が得策か。トランプ氏としては、考えどころだろう。一方、中国側も「大統領選挙が近づくほどトランプ氏が焦り出すこと」は承知の上だ。

大きな問題は、トランプ大統領が12月15日にスマホなど1600億ドルの中国製品に15%の追加関税をかけると宣言していること。中国側は部分合意の条件にその撤廃ないし延期を要求しているが、アメリカ側はまだ応じていない。このため話がこじれてきたようだが、アメリカも中国も合意を急いでいるようには思われない。むしろ相手側が疲れるのを、待っているようにさえ感じられる。

トランプ大統領は「不調」と言っておいて周囲を心配させ、突然「成功」と発言して株価を急騰させた。また反対に「合意」を急にひっくり返すこともある。その場合、頭にあるのは常に大統領選挙だ。どちらが選挙にとって有利なのかで決めている。中国側もそれを十分に心得ていて、口には出さないが「宿敵トランプ氏の落選」を念じて行動しているように思われる。

       ≪12日の日経平均 = 上げ +188.17円≫

       ≪13日の日経平均は? 予想 = 下げ


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権謀術数の渦 : 米中経済交渉 (上)
2019-11-12-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 政府部内から異なる発言が続出 = 「交渉は順調に進んでいる」と言うそばから「合意などしていない」という発言。それも新聞やネットの憶測ではなく、米中両国の当事者から出てくるのだから驚いてしまう。内部の意見が割れているのだろうか。いや、両国が相手の出方を窺うために、いろいろ秘術を尽くしている感じも濃厚だ。そして決着はどうなるのだろうか。真相はまだ藪のなかである。

11月1日時点では、明るさが広がっていた。アメリカのクドローNEC(国家経済会議)委員長が「農業・金融。為替の分野で、協議はほぼ完了した」と発言。中国商務省も「中核的な関心事で共通認識に達した」と応じている。トランプ大統領も記者会見で「協議は順調に進んでいる」と説明した。

ところが7日になると、情勢は一変する。中国商務省が「追加関税の段階的な撤廃で一致した」と発表すると、ホワイトハウス報道官はこれを容認するコメント。しかしナバロ大統領補佐官は、その直後に「関税を一部でも撤廃する合意はない」と強く否定した。トランプ大統領も「撤廃には同意していない」と反論している。

これまでの交渉で、農業・金融・為替の問題と知財・技術移転・補助金の問題を切り離す。まず第1段階は、農業などだけで部分合意する。ここまでは煮詰まったように見受けられる。ただ中国側が関税の段階的な撤廃を条件としているのに対し、アメリカ側は難色を示しているようだ。しかしアメリカも中国も、実はもっと深い意図をもって駆け引きに明け暮れているように思われる。

                               (続きは明日)

       ≪11日の日経平均 = 下げ -60.03円≫

       ≪12日の日経平均は? 予想 = 上げ


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今週のポイント
2019-11-11-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ トランプ頼りの株価上昇 = ダウ平均は先週334ドルの値上がり。3週間の連騰で、史上最高値を更新した。7-9月期の企業業績は、わずかながら減益に。それでも株価は続伸した。このため市場内では「バブルの様相が強まった」という声も出始めたが、それでも「年内は上がる」とみる投資家は少なくない。その根拠は、米中交渉の進展と財政面からの景気対策への期待。要するにトランプ頼りというわけだ。

1株利益が大幅に減り、今後の見通しも引き下げたキャタピラー社。その株価が大幅に上がって、市場関係者を驚かした。米中交渉の進展に賭けた結果だろう。だがトランプ大統領や政府高官から出てくる情報は、楽観と悲観の繰り返し。実際に進展するかどうかは、まだ確認できない。そこで市場は、大統領選挙前の景気対策にも期待するようになった。

日経平均は先週541円の値上がり。こちらは5週間の連騰で、年初来高値を切り上げている。企業業績は2期連続の減益となるが、お構いなし。ニューヨークの活況に追随している。アメリカの短期金利が上昇して、円相場が下落したことも買い材料となった。今週も上昇するかどうかは、ニューヨーク次第。そのニューヨークは、米中交渉次第という構図だろう。

今週は11日に、9月の国際収支と機械受注、10月の景気ウオッチャー調査。13日に、10月の企業物価。14日に、7-9月期のGDP速報。アメリカでは13日に、10月の消費者物価。14日に、10月の生産者物価。15日に、10月の小売り売上高と工業生産。またイギリスが11日に、7-9月期のGDP速報。ドイツが14日に、7-9月期のGDP速報。中国が14日に、10月の工業生産、小売り売上高、固定資産投資額を発表する。

       ≪11日の日経平均は? 予想 = 上げ


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女性の地位が低すぎる 日本
2019-11-09-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ アジアのなかでも最低ランク = 「日本は先進国のなかで最低」ー-昨年末、WEF(世界経済フォーラム)がこんな報告書を発表して話題になった。ジェンダー・ギャップ、つまり男女格差が最も著しいという指摘である。ところがマスターカード社が最近発表した同様の調査をみると、日本はアジア・太平洋地域14か国のうち12番目という結果だった。先進国どころか、新興国に比べても成績不良ということになる。

この調査は①事業を経営しているか②管理職の割合③労働力参加率④高等教育への入学率⑤正規社員率ーーの5項目について、男性を100とした女性の数値を算出している。対象となった国・地域は、オーストラリア・中国・香港・インド・インドネシア・日本・マレーシア・ニュージーランド・フィリピン・韓国・インド・台湾・タイ・ベトナム。

この5項目中、日本は②管理職では15.0で最低。③労働力参加率と⑤正規社員率では7番目。④高等教育への入学率と①事業経営は12番目という結果だった。このため総合点では64.8という成績で、14か国中12番目。第1位はオーストラリアで83.3。タイやフィリピンも日本より上で、日本より悪かったのは韓国とインドだけだった。

政府は85年に男女機会均等法を成立させ、その後も数多くの対策を講じてきた。しかし結果が付いてこないのは、なぜだろう。産休や育休、保育所の問題など、いろいろ議論されているが、どうも政策目標が目先の人手不足解消に向き過ぎているように思われる。もっと女性自身が「男性に伍して働きたい」と思うようになる政策が、求められるのではないか。

       ≪8日の日経平均 = 上げ +61.55円≫

       【今週の日経平均予想 = 3勝1敗】  


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