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経済に関する話題なんでも。ニュースの分析・批評・解説など。大胆な予想や提言も。ご意見、ご批判は大歓迎です。
経済なんでも研究会
サタデー自習室 ―― 円の軌跡(5)
2007-09-01-Sat  CATEGORY: 政治・経済
5)変動相場制(1) = スミソニアン体制はドルが減価を続けたためにうまく機能せず、長続きしなかった。1972年6月にイギリスがこの体制から離脱、変動相場制を採用した。これをきっかけに主要国は73年3月までに、続々と変動相場制を採用している。日本も73年2月に移行した。

変動相場制というのは、基本的に通貨の交換レートを市場での需給に任せる仕組み。従来は相場を固定しておき、貿易に不均衡が生じると相場を変動させて調整するのがいいという考え方だった。それが72-73年になると、相場を自由にすることによって貿易不均衡を市場の力で是正する方がいい、という考え方に一変したことになる。

円は変動相場制に移行した直後から上昇、260円台へ。しかし73年秋の石油ショックで、いったんは300円近くまで下落した。その後77年からは円高が進み、78年10月末には175円。80年にソ連がアフガニスタンに進攻すると250円というふうに、大きな波を打って変動した。

85年9月22日、先進5か国の蔵相と中央銀行総裁がニューヨークのプラザ・ホテルに参集した。秘密裏に集まったこの会合では、アメリカの貿易赤字を縮小するため各国が自国の通貨を切り上げて、ドル安を実現することで合意。これをプラザ合意と呼んでいる。変動相場制ではあっても、中央銀行は為替市場に参入して通貨を売買し、需給に影響を与えることが可能だ。この操作を「為替介入」と言うが、各国は介入でこの目的を達成しようとしたのである。ところが日本はこの決定で、のちに思わぬ被害を蒙ることになる。

                            (続きは来週サタデー)

    ≪31日の日経平均 =上げ≫

    【今週の日経平均予想 =4勝1敗】

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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話
2007-09-02-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第6章 会社って、なんだろう? ⑤

日本には、いったい会社がいくつあるのでしょうか。答えは151万6000社。ずいぶん多いでしょう。そこで働いている社員は、パートやバイトを除いて3370万人もいるのです。働いている人の、およそ52%に当たります。このうち株式会社は149万6000社ですから、ほとんどの会社が株式会社だと言えます。ただし株式会社でも証券取引所に上場して、一般の人が売買できるようになっているのは、東京証券取引所の場合で2421社しかありません。

会社には巨大な会社から、ちっぽけな会社までいろいろあります。では、会社の大きさは何で測るのでしょうか。いくつかの物差しがあります。たとえば資本金。資本金というのは、株主が出したおカネの合計でしたね。これでみると、いちばん大きいのは、みずほフィナンシャル・グループという銀行です。その資本金は1兆5400億円。

また売上高や利益、あるいは従業員の数で測る場合もあります。売上高でみると、1位はトヨタ自動車で、その金額は21兆0400億円にも達しています。しかし世界を見渡すと、もっと売上高の大きい会社がごろごろ。世界一はアメリカのウォールマートという小売りチェーン店で、売上高は3500億ドル。日本の円に直すと、40兆円にものぼります。なお世界のランキングで、トヨタ自動車は6位です。

時価総額で会社の大きさを測る方法も、最近は盛んになっています。時価総額というのは、発行した株式の数と、取引所で毎日のように変わる株価を掛け合わせた数字です。これでみても、日本の第1位はトヨタ自動車。金額は23兆5300億円です。一方、小さな会社は資本金が1円。あるいは社長1人しかいない会社も存在します。

                             (続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2007-09-03-Mon  CATEGORY: 政治・経済
9月入り。サブプライム問題が、相変わらず最大の焦点。先週はブッシュ大統領までが「あらゆる対策を講じる」と言明。バーナンキFRB(連邦準備理事会)議長も、利下げに含みを持たせた発言をしたため、ダウ平均は大きく反発した。しかし、これで問題が終息に向かうと考える人は少ない。

今週から8月の経済指標が、続々と発表される。アメリカでは4日に自動車販売、5日に住宅ローン申請件数。6日にチェーンストア売上高、そして7日には雇用統計。サブプライム問題が、個人消費や雇用の面にどの程度まで悪影響を与えたのか。特に就業者数や失業者数が、どう変化したか。その結果を受けて、FRBが政策金利の引き下げに動くのか。株式市場も一喜一憂、大きな変動を繰り返すかもしれない。

サブプライムで信用収縮の不安が高まったのは、いわば海底での大地震。その余震はなんとか収まってきたが、実体経済に被害を与える津波の襲来はこれから。津波に備えてアメリカの政府、金融当局は「あらゆる対策を講じる」と言っているが、津波の大きさがまだ判らないので、まだ実際の対策は発動していない――というのが現状だろう。

日本では3日に4-6月期の法人企業統計、8月の新車販売台数。7日には7月の景気動向指数が発表になる。そして来週10日からは、いよいよ臨時国会が始まる。政局は安定するのか、混乱に陥るのか。どうやら9月は、アメリカ発の経済ニュースと国内政治の情勢を両睨みする。そんな月になりそうだ。

    ≪3日の日経平均は? 予想=上げ

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17期ぶりに減少した設備投資
2007-09-04-Tue  CATEGORY: 政治・経済
財務省が3日発表した4-6月期の法人企業統計。売上げと利益は順調だったが、設備投資が17期ぶりに減少した。法人企業統計というのは、財務省が金融・保険を除く資本金1000万円以上の営利企業2万社近くを対象に、四半期ごとに行っている調査。企業の業況調査では最も信頼性があり、GDP(国内総生産)の算出にも利用されている。

発表によると、全産業の売上高は360兆7826億円で、前年同期比3.3%の増加。また経常利益は16兆2396億円で、前年比12.0%の伸びとなった。特に製造業は17.3%の大幅な増益。業種別では、非製造業の不動産、情報通信業が減益だった。売上高利益率も、全産業ベースで4.5%と高い水準を維持している。

したがって4-6月期の企業業績は、きわめて良好だったと言えるだろう。ただし気になるのは、設備投資が減少したこと。全産業の設備投資額は11兆6284億円で、前年比でみると4.9%減少した。この調査で設備投資が減少になったのは、03年1-3月期以来のこと。17四半期ぶりの減少ということになる。製造業は11.7%増加したが、非製造業が13.1%も減少した。

設備投資額のうちソフトウェア分を差し引いた金額は、前年比で5.7%の減少となった。GDPの修正には、この数値が使用される。すでに発表されている4-6月のGDPは年率0.5%の増加で、ゼロ成長すれすれに落ち込んでいる。これが改定値では、さらに下方修正される可能性が出てきた。

    ≪3日の日経平均 = 下げ≫

    ≪4日の日経平均は? 予想=下げ

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迷走気味の自動車産業
2007-09-05-Wed  CATEGORY: 政治・経済
自動車に関する統計の内容が、非常に読みにくくなっている。まず8月の新車販売台数は34万7307台で、前年比3.3%の減少。17か月連続で前年を下回った。このうち軽を除く乗用車は0.8%の増加だったが、7月の中越沖地震で納入が遅れた分も含まれている。軽自動車は5.7%の減少で、5か月連続の前年割れ。

次に7月の生産は87万5431台、前年比10.5%の減少だった。地震の影響もあったが、6月も販売の低迷で2.9%の減少。また7月の中古車登録台数(軽を除く)は前年比5.7%減、16か月連続の前年割れだった。新車販売の低迷で、下取り車が出にくくなっていることが原因だという。

地震の影響で、数値に乱れが生じていることは確か。その反動で9月からは、生産も販売も上向くという期待も大きい。だが国内に関する限り、自動車需要は頭打ちの感じが強い。半面、輸出が好調だから、自動車メーカーや関連企業の業績はいい。

内需は頭打ち、しかし輸出が好調。これは日本経済のいまの姿である。サブプライム問題でアメリカの消費が落ち込んだとき、アジア諸国や中国、EU(ヨーロッパ連合)向けの輸出で切り抜けられるのだろうか。自動車産業も日本経済も、同じ問題に直面しているように思えてならない。

    ≪4日の日経平均 = 下げ≫

    ≪5日の日経平均は? 予想=上げ

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「ふるさと納税」は 邪道だ(上)
2007-09-06-Thu  CATEGORY: 政治・経済
日本経済新聞が「ふるさと納税」の政府原案を報道した。それによると、地方自治体への寄付金を個人住民税の税額から控除できる制度を作るという案。寄付金の上限額は住民税額の1割程度、また最低額は5000円ないし1万円にするという。総務省の審議会が報告書をまとめ、政府と自民党の税制調査会で議論したあと、来年度の税制改正に組み込む方針。

この制度ができると、納税者は住民税の一部を自分が選んだ都道府県や市町村に納付することが可能になる。たとえば年収が700万円で夫婦子2人の場合、現行の住民税は約30万円。最大3万円までを地方自治体に納税できる。この3万円から5000円ないし1万円を差し引いた2万5000円あるいは2万円が、居住地で納める住民税額から控除される仕組みだ。

「ふるさと納税」制度は、5月に当時の菅総務相が提案した。納税者のふるさと意識を利用して、地方の税収格差を是正することが目的。当初は納税者が住民税を居住地とふるさとの自治体に分納できるようにする案も有力だったが、事務が煩雑になるため税額控除案に落ち着いたようだ。

だが、この案にも多くの問題がある。実現すれば、税金は大都会から地方に流れるだろう。第1の問題は、同じように都会に住んで道路や交通機関、小中学校などのインフラを使って生活しながら、その居住地への納税額に格差が生じること。この不公平をどう説明できるのだろうか。

                      (続きは明日)

    ≪5日の日経平均 = 下げ≫

    ≪6日の日経平均は? 予想=下げ

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「ふるさと納税」は 邪道だ(下)
2007-09-07-Fri  CATEGORY: 政治・経済
第2の問題は、税収が減る都会の自治体も増える地方の自治体も、あらかじめ増減する金額を測定できないから、予算が組めない。特に受け入れ側が雑収入で処理すると、結局は何に使われたのか判らなくなってしまう。

第3の問題は、企業の負担が増大すること。サラリーマンの場合、住民税も企業が源泉徴収している。この事務量が倍増するだろう。第4の問題は「ふるさと」の意味が明確でないこと。出生地なのか本籍地なのか。さらに、個人が好きな地方なのか。外国で生まれた人は、どうするのか。

人口1人当たりの税収格差は、個人住民税でみると、たとえば沖縄県1に対して東京都は3.2となっている。しかし法人住民税でみた格差は、長崎県1に対して東京都は6.5だ。この法人住民税の格差是正はどうするのか。「ふるさと納税」の裏で、うやむやになってしまう心配。これが第5の問題。

これだけ大きな税収格差は「ふるさと納税」ぐらいでは、全く縮まらない。地方への財源移譲や地方交付税の抜本的な改革が、どうしても必要だ。この格差解消のための王道が、思い付き的な「ふるさと納税」で横道に逸れてしまう危険性。これが第6番目、最大の問題である。

    ≪6日の日経平均 = 上げ≫

    ≪7日の日経平均は? 予想=上げ

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サタデー自習室 ―― 円の軌跡(6)
2007-09-08-Sat  CATEGORY: 政治・経済
6)変動相場制② = プラザ合意の内容が明らかになると、円は急激に上昇。1日で240円が230円に上がる。その後も円高傾向が続き、86年末には160円を突破した。2年間で90円もの上昇である。さらに87年には120円台へ。この間、日銀はプラザ合意での約束を忠実に守り、ドル売り・円買いの介入を続けた。

急激な円高は輸出を鈍化させ、景気を下降させる。その心配から、日銀は金利をどんどん引き下げて行った。その結果として生じてしまったのが、いわゆる過剰流動性。つまり大量の「カネあまり現象」である。あまったカネは不動産や株式に流れ込み、86年末ごろからはバブル経済の様相を強めて行く。このバブルが92年にはじけ、日本はその後10年間にわたって、その後遺症に悩まされ続けることになる。

89年から90年初までは円安傾向。この間、天安門事件やベルリンの壁崩壊など、国際情勢は大荒れ。90年から95年は円高、94年に初めて100円を突破。95年4月19日に79円75銭の史上最高値。95-98年はバブル崩壊の後遺症で円安。98年秋には140円台。その後は、だいたい100円ー120円のレンジに収まっている。

変動相場制になってからは、長期的には円高傾向だと言える。ただ国際情勢が緊張すると、ドルに対する需要が高まり円安に。また日本の経済情勢が悪化したときも、円安になっている。もう1つ、ここ数年は日銀による為替介入が全く行われず、その意味では完全フロート(変動相場)状態になっていることが大きな特徴だ。

                  (続きは来週サタデー)

    ≪7日の日経平均 = 下げ≫

    【今週の日経平均予想 = 1勝4敗】

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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話
2007-09-09-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第6章 会社って、なんだろう? ⑥

会社で働いている人は、いろいろな仕事を受け持っています。その仕事を大きく分類すると、まず管理(かんり)部門と現業(げんぎょう)部門に分けられます。管理部門というのは、たとえば社員の面倒をみる人事部とか、社内の管理をする総務部とか、おカネを扱う経理部など。

現業部門というのは、たとえば製造業だったら工場で製品を作っている人たち。製品を売るために働いている販売部、製品を多くの人たちに知ってもらうためにチエを出す宣伝部、それに少しでもいいものを作り出そうと努力している開発部、機械の調子を見て回っている技術部など。

会社によって、その中身はいろいろです。ただ共通しているのは、このように働く内容をいくつかに分けることで、仕事の能率を高めようとしていること。会社は利益を目的にしているわけですから、いい製品を安く作って売上げをふやすことが大切です。そのためには、能率を上げることがいちばん大事なのです。

このように仕事を分けることで能率をよくするやり方を、分業と言います。第1章の「経済って」で登場した、南の島の4人のことを思い出してください。太郎さんは魚とり、次郎さんは猟師(りょうし)、三郎さんは農業、四郎さんは大工の仕事をしましたね。あれが分業です。みんなの家族で会社に勤めている人がいたら、どんな仕事をしているのか、聞いてみてくださいね。

                   (続きは来週日曜日)

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今週のポイント 
2007-09-10-Mon  CATEGORY: 政治・経済
14日に発表されるアメリカの8月の小売り販売高が、最大の注目点。先週末明らかになった8月の雇用統計では、非農業雇用者数が前月比4000人の減少となった。減少は4年ぶり。事前の予想だった11万人の増加を大幅に下回ってしまった。もし小売り面も不振ということになったら、アメリカの景気には赤信号が灯るだろう。

先週ダウ平均は335ドルの下げ。日経平均も446円安となった。いずれもアメリカの景気後退懸念を反映したものだ。アメリカではFRB(連邦準備理事会)が来週早々にも、政策金利であるFFレートを引き下げるという観測が高まっている。とはいえ仮に小売り販売高が堅調だったら、FRBはどう決断するのだろう。

日本では、今週から参院逆転下の臨時国会。生産的な議論が行われなければ、経済にはじわじわとマイナスの影響が出てくる。経済指標としては、10日に4-6月期のGDP(国内総生産)改定値、11日に7月の機械受注。12日には8月の消費動向調査、企業物価。14日には9月の月例報告、7月の生産確報が発表される。

依然としてサブプライム問題の広がり。それに対するFRBの政策対応が焦点。利下げが行われれば、一時的に市場は好感するだろう。しかし実体経済がそれだけ悪化していることの証明でもあり、手放しで喜ぶわけにはいかない。

    ≪10日の日経平均は? 予想=下げ

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日米同時不況の影
2007-09-11-Tue  CATEGORY: 政治・経済
内閣府が10日発表した4-6月期のGDP(国内総生産)改定値は、年率換算の実質値でマイナス1.2%だった。速報値のプラス0.5%から、大幅な下方修正。名目成長率も年率0.7%のマイナスで、こちらも速報値のプラス1.1%から大きく下方修正された。

下方修正の主な原因は、企業の設備投資が減額修正されたこと。速報段階では前期比1.2%増だったものが、改定値では1.2%の減少に変わった。だが大切な点は、前期1-3月期との比較。実質成長率は1-3月期の年率プラス3.3%から、4-6月期にはマイナス1.2%へと急角度で落ち込んでいる。

しかも、ほとんどの需要項目がそろって減少してしまった。年率換算の数字でみると、家計支出は3.1%増から1.0%増へ、住宅投資は1.9%減から13.0%減へ、設備投資は1.0%増から4.8%減へ。そして輸出も13.8%増から3.1%増へと減退した。これらのうち、7月以降に回復を期待できそうなのは設備投資ぐらいなもの。

もし7-9月期の成長率もマイナスということになれば、景気後退入りが確認される。アメリカの景気も、8月の雇用が悪化して景気後退入りの心配が増大した。日米同時不況の危険性は濃くなっているのではないだろうか。臨時国会ではテロ特措法や政治とカネ、年金問題が主役に。だが景気にも目を配らないと、またしても手遅れになりかねない。

    ≪10日の日経平均 = 下げ≫

    ≪11日の日経平均は? 予想=上げ

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機械受注は上向いたが・・・
2007-09-12-Wed  CATEGORY: 政治・経済
内閣府が11日発表した7月の機械受注統計によると、船舶・電力を除いた民間需要は前月比17.0%の大幅増加となった。6月の10.4%減少から、急激に回復した形になっている。このうち製造業は10.8%の増加、非製造業も19.4%の増加だった。

機械受注統計は、内閣府が設備機械メーカー280社を対象に毎月調査している。メーカーが受注した機械類は6-9か月後に納入され、発注した企業の設備投資額に計上される。したがって、不規則な船舶と電力を除いた民間需要は、景気を左右することもある設備投資のかなり正確な先行指標。

その機械受注が急回復したことは結構だが、7月分の受注はほとんどが来年にならなければ納入されない。いま心配なのは、当面7-9月の設備投資だ。そこで昨年10月ー本年3月の機械受注統計を調べてみると・・・。

まず船舶・電力を除く民間需要は、前期比で0.4%の減少。このうち製造業は4.2%減、非製造業は2.9%増だった。総じてあまり芳しい数字とは言えない。ここから判断する限り、当面は設備投資が景気の牽引役になるとは想定しにくい。そのあと年末から来年にかけては、設備投資に期待がかけられる?

    ≪11日の日経平均 = 上げ≫

    ≪12日の日経平均は? 予想=上げ

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次期政権への忠言
2007-09-13-Thu  CATEGORY: 政治・経済
安倍首相が突然、辞意を表明した。記者会見では、テロ特措法の延長が困難になったことを最大の理由に挙げていたが、政治とカネの問題その他で精神的な重圧に耐えられなくなったというのが真相だろう。安倍首相の采配は、どこが悪かったのだろう。

最大の敗因は、参院選での大敗にあったことは否定できない。では、なぜ選挙で大敗したのだろう。いろいろな原因があって、簡単には割り切れないかもしれないが、率直に言って安倍さんの手法はあまりにも“政治偏重・経済軽視”だったと思う。

たとえば憲法改正の論議、教育基本法の改正、防衛庁の省昇格などなど。これらのテーマは歴代内閣が手を付けられなかった問題であり、安倍首相はおそらく「オレがやった。改革だ」という自負を持っていたに違いない。これらの問題も重要には違いないが、そこに大きな関心を持つ人々は政治家か政治おたくに限られていたのではないか。

普通の選挙民は、もっと生活に密着した問題の解決を切望していた。たとえば税金や賃金の問題、医療や介護、過密・過疎の問題などなど。年金は取り上げられたが、過去の失敗の清算という後ろ向きの形でしかなかった。このミスマッチが、参院選での自民党の大敗を招いたと言えるだろう。次期内閣は、ここのところをよく理解して政治姿勢を示さないと、安倍さんと同じ失敗を繰り返すことになる。政治プロ好みの政治だけでは、選挙に勝てない。

    ≪12日の日経平均 = 下げ≫

    ≪13日の日経平均は? 予想=上げ

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頼りない 景気動向指数
2007-09-14-Fri  CATEGORY: 政治・経済
景気動向指数の信頼性については、前にも疑問を投げかけた(8月14日付け)。今回はその信頼性にはっきりした結論が出たので、もう一度書かせてもらう。結論から言えば、少なくともこの4-6月については、完全な落第点だった。

4-6月の一致指数は、4月が72.7%、5月が63.6%、6月が81.8%である。この一致指数が50%を超えていれば、景気は上向き。数値が高いほど、景気は力強く上昇していることを意味するように作られている。したがって4-6月の一致指数からみる限り、景気の上昇力はかなり強かったはず。

ところが4-6月のGDP(国内総生産)は、年率で1.2%減少のマイナス成長だった。GDP統計は経済の最終集計だから、この場合は景気動向指数がとんでもない方角を示していたことになる。どうして、こんなことになったのだろう。

一致指数は11個の景気指標を総合する形で作られているが、そのうちの6個は製造業に関する指標。だから製造業の業績がよければ、数字は上向きになりやすい。だが4-6月期は非製造業の設備投資が大きく落ち込み、これがGDPの足を引っ張った。こんなところにも、景気動向指数の欠陥があることは確か。改善の努力はされているのだろうか。7月の一致指数も、66.7%とかなり高く出ているが・・・。

    ≪13日の日経平均 = 上げ≫

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サタデー自習室 ―― 円の軌跡(7)
2007-09-15-Sat  CATEGORY: 政治・経済
7)円高の影響 = 為替相場が変動すると、経済のいろいろな面に非常に大きな影響が出てくる。まずは円高の影響。たとえば極端な例だが、1ドル=200円の円相場が100円に上昇したと仮定しよう。そのメリットは、まず輸入品の価格面に現れる。

たとえばアメリカでの値段が100ドルの商品を輸入するのに、それまでは2万円の支払いが必要だった。それが1万円で輸入できるようになる。したがって円相場の上昇は、輸入物価を引き下げる。日本は工業生産の原材料をほとんど輸入に頼っているし、食料の輸入依存度も大きい。この値下がりが最大のメリットだ。

次に日本人が海外旅行をするとき、海外での支払いが半分で済んでしまう。また海外でドル建ての不動産や株式、債券、あるいは美術品を購入するときも、費用は半分になる。要するに円高というのは、円の価値が高くなるということに他ならない。

もちろんデメリットもある。最大のデメリットは、日本の輸出にブレーキがかかること。たとえばアメリカで100ドルで売れた商品の代金を日本円に交換すると、2万円だったものが1万円に減ってしまう。この減価を防ごうとしてアメリカでの値段を引き上げれば、売れ行きはそれだけ落ちてしまうだろう。円高は輸出競争力を弱めてしまうのである。

                  (続きは来週サタデー)

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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話
2007-09-16-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第6章 会社って、なんだろう? ⑦

会社にとって、大事なものは何でしょうか。それは「ヒト、モノ、カネ」だと、よく言われます。優秀な人間、第一級の機械や材料、それに不自由しないだけのおカネ。これが揃っている会社はいい会社であり、伸びる会社でもあるのです。

このうち特に大切なのはヒト。つまり社員や従業員です。ですから日本の会社は、むかしから社員を大事にしてきました。たとえば学校を卒業して会社に就職すると、その人は歳をとって会社をやめるまで、その会社で働けるのがふつうでした。これを終身雇用(しゅうしんこよう)制度と言います。

そして1年たつごとに、給料が確実に上がって行ったのです。これを年功序列(ねんこうじょれつ)制度と言います。終身雇用年功序列の制度は日本だけのもので、アメリカやヨーロッパの国々にはありません。日本の会社員は自分が働く会社をとても大事にし、よく働いたのです。戦後の日本が経済的に大きく発展した、ひとつの理由だったと考えられています。

ところが最近は、これらの制度が崩れ始めました。海外諸国との競争が激しくなったために、多くの会社がこれらの制度を続けられなくなってきたのです。その代わりに年齢にはあまり関係なく、よい成績を上げた社員の給料を増やす方式が取り入れられるようになってきました。この方式を能力主義(のうりょくしゅぎ)とか、成果主義(せいかしゅぎ)と呼んでいます。

                   (続きは来週日曜日)

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今週のポイント 
2007-09-17-Mon  CATEGORY: 政治・経済
今週の焦点は、日本時間の19日。アメリカでは18日、FRB(連邦準備理事会)が金利政策を決定する。市場はすでにFF(フェデラルファンド)レートの引き下げを、限りなく100パーセントに近い確率で予想している。問題は引き下げ幅が0.25%なのか、それとも0.5%なのか。

市場が金利引き下げを確実視しているのは、サブプライム問題の影響が実体経済にも及んできたからだ。先週明らかになった雇用や小売り販売、それに生産の経済指標は、急激に落ち込んだわけではない。だが事前の予想よりは悪かった。

確率的には小さいがFRBが金利を据え置いたら、どういう反応が起きるのだろう。また0.25%下げの場合、小幅の下げに失望するのか、それとも来月の追加引き下げに期待するのか。0.5%の場合は、それほど実体経済が悪いのかという反応が出ないのか。市場がどう受け止めるのか、予想はきわめてむずかしい。

19日は日銀も、金利政策を決める日である。だが金利を引き上げる確率は、限りなく0パーセントに近い。その一方でECB(欧州中央銀行)のトルシェ総裁は、利上げに意欲的だと伝えられる。仮にアメリカが金利を下げ、ヨーロッパが近く上げ、日本が据え置きだとすれば、円レートは対ドルでは上昇、対ユーロでは下落の方向に進むことになる。

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最低定年法 の勧め
2007-09-18-Tue  CATEGORY: 政治・経済
総務省が「敬老の日」にちなんで、高齢者に関する統計を発表した。それによると、9月15日現在で65歳以上の高齢者は2744万人。1年前より87万人増えた。全人口に占める割合は21.5%。人数も割合も過去最高である。そのうち06年に仕事を持って働いた人は510万人、3年前よりも33万人増加した。それでも全体の2割に満たない。

働いていない人の場合。世帯主が65歳以上で無職の世帯についてみると、06年の1か月当たり平均消費支出は20万1238円だった。ところが税金などを差し引いた可処分所得は16万5971円。不足分の3万5267円は貯蓄などを取り崩して補っているという。

一方、暮らしぶりをみると、インターネットの利用者は373万人、園芸や日曜大工などを趣味に持っている人は1701万人にのぼった。高齢者でも、健康で元気に暮らしている人たちの多いことがうかがえる。

こうしたデータを見て考えたこと――福田さん、麻生さん。最低定年法を考えたらどうですか。全国一律あるいは全企業一律というわけにはいかないし、一気に定年を引き上げるのも困難。しかし最低賃金法のように、地域別に少しずつ上げて行く手法なら可能では。年金問題の解決にも、大いに役立つと思うのだが。

    ≪18日の日経平均は? 予想=下げ

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アメリカが 動いた
2007-09-19-Wed  CATEGORY: 政治・経済
アメリカが金利を下げた。FRB(連邦準備理事会)は18日、政策金利であるFF(フェデラルファンド)レートの0.5%引き下げを決め、即日実施した。新しいFFレートは年4.75%。引き下げは03年6月以来4年3か月ぶりのこと。金融機関向けの貸出金利である公定歩合も、0.5%下げて年5.25%とした。

ウォール街では金利の引き下げを確信していたから、ダウ平均は朝から100ドルほど上げていた。そして午後1時半すぎに利下げの報道が伝わると、上げ幅は一気に拡大。終り値は335ドルの上昇となった。金利の引き下げ幅が0.25%でなく、0.5%だったからである。

このニュースが伝わったのは、日本時間の19日午前3時半。したがって、その後の反応はまだほとんど入っていない。株価はひとまず歓迎の意を表したが、これでアメリカ経済は順調な回復軌道に戻るのだろうか。答えは多分「ノー」である。まず0.5%という大幅な引き下げに対して、実体経済はそんなに悪いのかという疑問が生じる。

その後8月―9月の経済指標が発表されるにつれて、この疑問はしだいに増幅されて行く。そして10月にも利下げをという期待が高まって、FRBはまた動かざるをえなくなる。その間、ヨーロッパやアジア諸国が、どういう反応を示すか。今回のアメリカの利下げはサブプライム問題への終止符ではなく、むしろ景気後退への赤信号だと考えるべきだろう。

    ≪18日の日経平均 = 下げ≫

    ≪19日の日経平均は? 予想=上げ

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日本銀行の 果てしない憂うつ
2007-09-20-Thu  CATEGORY: 政治・経済
日銀は19日の金融政策決定会合で、金利引き上げの見送りを決めた。ことしの2月に政策金利を0.25%から0.5%に引き上げたが、それ以来ずっと据え置きの決定が続いている。今回もアメリカが18日に政策金利を引き下げたため、日銀の利上げはないと予想されていた。

アメリカが金利を下げたら、日本は上げられない――というのも、妙な論理である。しかしアメリカの利下げは、サブプライム焦げ付きの悪影響が金融市場にとどまらず、実体経済にも及んできたことの証拠。さらにアメリカの景気後退が、日本経済にどう響いてくるのかを見極めなければいけない段階にまできている。そんなときに、金利を上げられるわけがない。

したがって日銀の今回の据え置き決定は、どこからみても正解である。だが、それにしても日銀はついていない。3月以降たびたび利上げのチャンスはあったが、そのたびに弱い経済指標が出たり、参院選があったり。こんどはアメリカ側から、水をかけられてしまった。

日本の景気動向がしっかりしていれば、今回も利上げできたかもしれない。だが4-6月期がマイナス成長だったように、景気はふらついている。だからアメリカの状況に気を遣わざるをえない。そのアメリカは後退を防ぐために、金利を引き下げた。しかし日本の場合、仮に景気が悪くなっても金利を下げるだけの余地がない。日銀としては依然として、金融政策の手を縛られたまま。憂うつは果てしなく続いている。

    ≪19日の日経平均 = 上げ≫

    ≪20日の日経平均は? 予想=下げ

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絶好調が続く 企業の業績
2007-09-21-Fri  CATEGORY: 政治・経済
野村證券の調査によると、企業の業績は今年度も絶好調を持続する見込み。380社を対象にした連結ベースで、07年度の経常利益は12.1%の増益。金融機関を除いても12.0%の増益になると予想している。06年度の6.6%増益に比べても、2倍に近い伸びとなる。

この調査は4-6月期の決算を受けて行われた。その4-6月期は、21.3%の大幅な増益。原因の1つは円安で、4-6月期の為替レートは前年同期に比べると7円の円安だった。しかし、この円安による利益の押し上げ効果は5%程度。むしろ原材料価格の上昇スピードが鈍ったこと、価格転嫁が順調に進んだことの方が寄与度は高いと分析している。

したがってサブプライム問題で円高が進行しても、日本企業の利益に与える影響はそれほど大きくない。またアメリカ経済の成長が鈍化しても、自動車や半導体、液晶テレビなどの輸出品は競争力が高いために大きな影響は受けない。だから今年度の利益率は高水準を維持できると結論している。

この予測通りなら、日本の景気もこれまでの企業業績主導型が当分は続くことになる。少しいいとこ取りのような気もするが、期待したい。ただ、それにしては株価水準が下がりすぎている。証券会社の調査だけに、その点の分析もきっちりして欲しかった。

    ≪20日の日経平均 = 上げ≫

    ≪21日の日経平均は? 予想=下げ

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サタデー自習室 ―― 円の軌跡(8)
2007-09-22-Sat  CATEGORY: 政治・経済
8)円安の影響  = 円安が経済に与える影響は、ほとんど円高の影響の裏返しと考えていい。メリットはまず輸出面に現れる。1ドル=100円だった相場が、200円に下落したと仮定しよう。輸出品をアメリカで100ドルで売った場合、輸出企業は1万円だった収入が2万円に上がる。現地での値段を80ドルに下げても、まだ儲かる。つまり輸出競争力が増大するわけだ。

輸出企業は予算を作るときに、期間中の円相場を想定して収入見込みを策定する。もし100円の相場を想定していたのに200円になれば、収入は倍加する。この想定外のもうけを為替差益と言う。たとえばトヨタ自動車の例でみると、ことし4-6月期の為替差益は1000億円にも達している。

円安のデメリットは、輸入物価が上昇すること。企業の原材料やエネルギー価格、それに食料その他の消費財も値上がりしやすい。旅行者は海外での費用が増加する。また日本の企業や個人が海外で不動産や有価証券などを購入する場合、円での支払いが増大してしまう。

では円高と円安は、どちらが得か。一概にどちらが得だとは言えないが、過去の経験からすると、どちらにしても短期間に大きく振れると、デメリットの方が大きくなりやすい。また株価への影響に限ってみると、一般に円安の方が歓迎される。これは日本の大企業が、利益の多くを輸出で生み出しているからだろう。

    ≪21日の日経平均 = 下げ≫

    【今週の日経平均予想 = 3勝1敗】

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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話
2007-09-23-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第6章 会社って、なんだろう? ⑧

いま日本の会社では、ほんとうの社員でない人たちがたくさん働いています。むかしは学校を卒業した人が入社試験を受けて会社に就職し、定年を迎えるまで働くのがふつうでした。こういう人たちを正社員と呼んでいます。いまは正社員のほかに、派遣会社から働きにきている派遣社員。それにパートやバイトとして働く人たちが多くなりました。

ある統計によると、これらの正社員でない人たちは1200万人。会社員全体の2割以上に達しているそうです。会社側としては、こういう人たちに働いてもらった方が、給料など人件費の支払いが少なくてすむのです。また働く側としても、勤務時間が短かったり、いつでも辞められるというプラス面もあるのです。

しかし正社員と同じ仕事をしているのに、給料が低いのはおかしいという議論も盛んになってきました。政府もこの問題を少しでも解決しようと、いろいろ考えています。またパートやバイトなどの時間当たり賃金を引き上げる対策もとっています。

経済の国際化が進んで、たとえば中国やアジア諸国など賃金の低い国で作られた製品がどんどん流れ込んできています。それと競争するために、会社としてはあまり人件費を上げられないことも確かです。しかし正社員以外の人たちの待遇をよくすることも大切ですね。

                   (続きは来週日曜日)

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今週のポイント 
2007-09-24-Mon  CATEGORY: 政治・経済
日米両国で、8月分の経済指標がほぼ出そろう。特にアメリカの住宅関連指標をみれば、サブプライム焦げ付きによる打撃の強さが明らかになるだろう。これがアメリカ経済全体の足をどこまで引っ張ったか。その辺はもう少し時間をかけないと、明確な判断はできない。

アメリカの住宅関連指標は、25日に中古住宅販売。26日に住宅ローン申請、27日に新築住宅販売。28日には建設支出と目白押し。予想よりも悪い数字が出ると、景気後退への警戒論が強まり、またまた金利引き下げ期待が吹き出すにちがいない。

日本では25日に、新しい首相が決まる。その日のうちに組閣も完了する見込み。自民党の幹事長と政調会長、新内閣の財務大臣にだれが就任するのか。もう時間がない来年度予算の編成で、ばらまき型を阻止したうえで新味を出すことが求められている。最初の力仕事になるだろう。

経済指標では28日に労働力調査、消費者物価、家計調査、鉱工業生産が一斉に発表される。最近少し元気がない生産の動向に、注目が集まりそう。週が終わると、もう下半期入りである。

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団塊の退職金は どこへ?
2007-09-25-Tue  CATEGORY: 政治・経済
日銀の集計によると、家計の金融資産は6月末で1555兆4000億円。過去最高を記録した。家計の金融資産というのは、個人が保有する現金・預金、株式、債券、保険・年金積み立てなどの総額。この1年間で2.9%増加した。

3月末の数字と比べてみると、最も増えたのは投資信託で9兆2000億円の伸び。株式・出資金も4兆1000億円増加した。これは個人が投信や株式の持ち分を増やしたこと、また株価の値上がりが貢献している。

ところが、このところずっと減り続けてきた現金・預金の額が8兆4000億円も増えた。これはきわめて異例な現象と言える。その理由は、団塊世代の退職金。年間8兆円ともいわれる退職金の大部分が、まだ手許に置かれているためだろう。今後このおカネがどのように使われ、貯められるのか。

預貯金の金利が低すぎることもあって、日本人も最近はリスクを伴う投資に手を広げるようになった。しかしアメリカ人の資産運用に比べると、まだまだ保守的。たとえば3月末の数字をみると、日本人の株式・投信に対する投資は全資産の16.7%にすぎない。これに対してアメリカ人の比率は45.1%。果たして団塊の世代は、退職金をどう活用するのだろう。

    ≪25日の日経平均は? 予想=下げ

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温暖化対策、総論では合意
2007-09-26-Wed  CATEGORY: 政治・経済
世界160か国の代表が国連に集まり、地球温暖化防止のためのハイレベル会合を開いた。サルコジ仏大統領、メルケル独首相、ライス米国務長官らも出席。日本からは森元首相が特使として参加した。文字通りハイレベルの会合となったのは、各国が温暖化防止の必要性を強く認識するようになった証拠だろう。

会合を招集した国連の潘事務総長は「12月にバリ島で開かれる条約締結国会議の成功に向けて、政治的な確信を得た」と胸を張った。温暖化防止については、すでに6月のハイリゲンダム・サミットで「2050年までに温室効果ガスを半減すること」が確認されている。その具体的な方策を討議するのが、12月のバリ会議。今回はそこに向けての“結団式”のようなもの。

温暖化防止については、各国とも総論は賛成である。こんどの会合でも、この総論賛成は確認された。しかしバリ島会議での各論になると、まだ各国の意見はばらばら。京都議定書を批准していないアメリカ、参加していない中国やインド。その他の新興諸国を、どのように巻き込むか。12月までの外交折衝で、どこまで話がまとまるかは見通しがついていない。

バリ島会議が成功し、来年7月の洞爺湖サミットで“祝杯”というのが理想的な筋書きである。議長国の日本も面目をほどこすだろう。だが、その日本の国内対策は、遅れに遅れている。京都議定書では10年度のガス排出量を90年比で6%減らすと公約したが、いまの見通しでは0.9%-2.1%増加してしまう。環境大臣に再任された鴨下さん、ちゃんと頼みますよ。

    ≪25日の日経平均 = 上げ≫

    ≪26日の日経平均は? 予想=上げ

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中国経済に インフレ警報
2007-09-27-Thu  CATEGORY: 政治・経済
中国経済は、明らかにインフレの入り口に差しかかった。8月の消費者物価は前年比6.5%の上昇。7月の5.6%から上昇幅を拡大した。政府が目標としている3%を、このところ大きく上回っている。原因は食料品の高騰と人件費の増大。その裏には、過剰流動性の存在がある。

食料品は異常な値上がり。8月は18.2%の上昇、特に肉類は49.0%も上がった。穀類の値上がりが原因だが、年末にかけての見通しも干ばつの影響で好転する見込みは小さい。また人件費は06年に14.4%上がった。これが消費を押し上げ、価格の上昇につながっている。8月は北京の住宅価格が12%も上昇した。

政府は豚肉の備蓄を放出したり、便乗値上げをきびしく取り締まっているが、効果はいま一つ。ことしになって毎月のように金利と銀行の預金準備率を引き上げてきたが、銀行の貸し出し額はいっこうに減らない。中央銀行の元売り介入もあって、過剰流動性も減る様子がない。

この調子が年末まで続くと、中国経済はインフレの海に乗り入れる。その影響はきわめて大きい。国内的には、低所得者の生活苦が増大し、不満が湧き上がるだろう。また輸出価格も上昇するから、これまでのように世界の物価を抑制してきた効果も薄れるだろう。日本経済へのインパクトも、予想以上に大きい。

    ≪26日の日経平均 = 上げ≫

    ≪27日の日経平均は? 予想=上げ

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超巨大会社の誕生
2007-09-28-Fri  CATEGORY: 政治・経済
10月1日、株式会社・日本郵政が発足する。1871年(明治4年)に、前島密が創った日本の郵便制度。それから140年近くにわたって官業だった郵便事業が、民営の会社として再出発する。日本郵政は傘下に郵便事業会社、郵便局会社、ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険の4社を擁する持ち株会社。

とにかく大きい。総資産は339兆円、税引き後利益5000億円、従業員24万人。旧国鉄、旧電電公社から20年遅れての巨大な官営事業の民営化だ。いろいろ経緯はあったが、小泉元首相の執念で実現した民営化である。だが大きいだけに、社会や経済に与える影響はかなり強烈。

たとえば、ゆうちょ銀行が保有する貯蓄残高は187兆円。かんぽ生保の総資産は112兆円。ともに日本最大、世界でも最大級の金融機関である。大銀行や生保各社はお客を奪われるのではないかと戦々兢々。そうしたなかで地方銀行や中小生命保険のなかには、巨大な郵政グループと組むことでビジネスの拡大を図ろうとする動きも出てきた。

金融関係だけではない。たとえば全国に2万4500も展開している郵便局。今後は食料品や日用品の販売もできる。数のうえだけからすれば、日本最大のコンビニ・チェーン店にもなりうるわけだ。このように日本郵政の発足は、幅広い分野に刺激と変革をもたらすだろう。ただ結果として、日本郵政がさらに巨大化することを国民は望んでいない。利用者のプラスになることだけを考えて、会社を経営して欲しい。

    ≪27日の日経平均 = 上げ≫

    ≪28日の日経平均は? 予想=上げ

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サタデー自習室 ―― 円の軌跡(9)
2007-09-29-Sat  CATEGORY: 政治・経済
9)相場を決める力 = 外国為替市場では毎日、円と外国の通貨が売買されている。円相場は基本的に、この市場での需給関係で決まってくる。だが最近の1ドル=110円とか120円という価格の水準は、どうして決まるのだろう。

判りやすい例は、ニューヨークで1ドルの品物が東京ではいくらで買えるかという比較。これが120円なら、交換レートは1ドル=120円になるはずだ。この考え方を購買力平価説と呼んでいる。しかし相場は、これだけでは決まらない。たとえば両国間の金利差が大きいと、金利が高い方の通貨が買われる。

国際的に緊張が高まると、ドルが買われる。世界でいちばん安全な国はアメリカという理由から。そのとき円は下がる。日本の国内で政治不安が高まったり、経済が不況になったときも、円は売られて値下がりする。ほかに投機資金が大量に流出入すると、円相場は急激に上がったり下がったりする。

一国の通貨は、その国の状態を映し出している。経済状態が長く安定していて政治的にもしっかりしている国の通貨は、強い通貨であり、長期的にみて値上がりして行く。日本の円は戦後の1ドル=360円から、現在は120円前後。つまり通貨の面から見る限り、日本はドルに対して3倍高くなった。しかし今後も円高傾向で進むのか、それとも円安に傾くのか。予測はむずかしい。

                 (円の軌跡 は終わり)

    ≪28日の日経平均 = 下げ≫

    【今週の日経平均予想 =2勝2敗】

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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話
2007-09-30-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第6章 会社って、なんだろう? ⑨

世界で初めての会社、オランダの東インド会社は利益をあげることを目的に作られたのでした。現在の会社もその点では変わりません。おおぜいの人たちが会社で働き、みんなで協力して会社の利益が大きくなるように努力しているのです。

しかし同時に、会社は世の中のためになる仕事をしています。このことを忘れてはいけません。会社が作っている商品やサービスで、みなさんの生活はとても便利になっているでしょう。もしテレビがなかったら。もし石鹸がなかったら。もし電車がなかったら。

世の中のためになる商品やサービスを、できるだけ安い値段で作る。また、いつも新しい製品を売り出して、みんなの生活をより楽しく便利にする。これも会社の役割です。このように会社には、社会のためになることをする責任もあるのです。

ですからインチキな商品を売ったり、ごまかして商品を買わせたり。世の中のためにならないやり方で利益をあげようとする会社は、悪い会社なのです。そういう会社は、いつか悪いことをしたことが明るみに出て、つぶれてしまうでしょう。逆に悪いことをしないかぎり、会社はいくらたくさん利益をあげてもいいのです。

                  (会社って は終わり)

@ このブログはきょうで満1年。みなさんのご支援に感謝しています。記事  の数は363本になりました。
@ 日経平均予想は、153勝92敗。勝率は62.45%でした。7割を目指して  います。   
 
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