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経済に関する話題なんでも。ニュースの分析・批評・解説など。大胆な予想や提言も。ご意見、ご批判は大歓迎です。
経済なんでも研究会
今週のポイント 
2007-10-01-Mon  CATEGORY: 政治・経済
きょうから下半期。まだ断言はできないけれども、経済は大きく動きそうな気がする。アメリカの景気は後退局面に入るのかどうか。金利はどこまで下がるのか。日本も景気は大丈夫なのか。物価は上がってくるのか。円相場の進行方向は?

サブプライム問題は、一応の小康状態にあるようだ。先週発表されたアメリカの住宅関連の指標は、みな悪い。たとえば8月の住宅着工、新築・中古住宅販売などは、みな減少した。しかし、この程度は予想されていたから、株価にはあまり響いていない。その半面、実体経済の指標は好悪まちまち。雇用は悪化したが、消費は予測以上に増えた。

こうした経済情勢を背景に、ダウ平均は1万4000ドルの新高値更新を目指しては押し戻されている形。5日に発表される雇用統計が、市場にも大きな影響を与えそうだ。特に非農業関係の就業者数が8月に続いて減少するようだと、経済全体の見通しは一気に暗くなるかもしれない。

国内では1日、福田新首相の所信表明演説。経済面では、小泉改革路線で生じた副作用の手直しが中心になるだろう。だが、それに必要な財源をどうするのか。財政再建路線は堅持できるのか。対話と説明を大切にする福田首相が、その辺を国民に判りやすく伝えられるかがポイントになる。

    ≪1日の日経平均は? 予想=下げ

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企業の景況感は、先行きに不安
2007-10-02-Tue  CATEGORY: 政治・経済
日銀が1日発表した9月の企業短期経済観測によると、大企業の業況判断DI は製造業がプラス23で、3か月前と変わらず。非製造業はプラス20で、2ポイントの低下だった。9月はアメリカのサブプライム焦げ付き問題や安倍首相の突然の退陣もあったが、大企業の現状判断はなお強いと言えるだろう。

業況判断DI というのは、業況が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた企業の割合を引いた数値。業種別にみて3か月前に比べて悪化したのは、製造業では木材・木製品、金属製品など。また非製造業ではリース、電気・ガス、卸売りなどだった。

気になるのは、大企業・製造業の先行き見通しが悪化したこと。12月の予想DI は19に落ちている。これはサブプライム問題の影響が、これからアメリカ経済全体に波及してくると予想しているからだろう。業種別では、製造業の石油・石炭製品、精密機械、化学など。非製造業では通信、不動産、リースなどが悪化。

中小企業の状況は、いぜんとして悪い。製造業の業況判断DI はプラス1で、3か月前より5ポイント悪化。非製造業はマイナス10で、3ポイント悪化した。福田新首相は大企業と中小企業の格差是正にも、関心をお持ちの様子。ぜひ効果のある対策を、早めに打ち出していただきたい。

    ≪1日の日経平均 = 上げ +60.27円≫

    ≪2日の日経平均は? 予想= 上げ

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福田新内閣の経済政策(上)
2007-10-03-Wed  CATEGORY: 政治・経済
福田内閣の経済政策は、4つの理念で構築されている。第1の理念は、小泉内閣から続いている経済・社会全般にわたる構造改革の継続。第2は、改革の結果として生じた格差の問題に対処すること。第3は、安定した経済成長の追求。そして第4は、なおかつ財政再建の手を緩めないこと。

このうち構造改革の継続と経済成長の追求については、あまり説明がいらない。新しい課題は、格差の問題への対処だろう。具体的な格差として、福田首相は都市と地方、高齢者・弱者、中小企業の3つを挙げている。たしかに、これらの格差問題はかなり深刻だ。生じてしまった問題の一つ一つに「きちんとした処方箋を講じて行く」という姿勢は評価されていい。

まず地方については「地域力再生機構」を中核として、一元的な戦略を作り上げる。財政面でも地方が自立できるように、地方税財政を改革する。道州制の実現も考える。さらに農林水産業への支援などが、その骨子。また高齢者に対しては医療制度の再検討。医師不足の解消。非正規雇用の若者に対する労働条件の改善。それに年金に関する国民的な不安の解消。

中小企業に関しては、事業承継の円滑化。生産性向上への支援など。ところが、こうした格差問題への対応には、やはりおカネが必要だ。そして第4の理念は、2011年度には国と地方の基礎的財政収支を黒字化すること。その整合性をどう見出すかは、至難の業のように思われる。その具体的な戦略は?

    ≪2日の日経平均 = 上げ +200.82円≫

    ≪3日の日経平均は? 予想=下げ

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福田新内閣の経済政策(中)
2007-10-04-Thu  CATEGORY: 政治・経済
格差是正について、福田内閣はどんな政策を打ち出そうと考えているのだろうか。すでに決定したことは、08年4月から70-74歳の医療費窓口負担を1割から2割に引き上げる措置、さらに75歳以上の負担増計画の凍結。また母子家庭に対する扶養手当の一部削除、障害者が福祉サービスを受ける場合の自己負担制の撤回。これらによる財政負担増は1500億円程度とみられる。

地方については、公共事業の削減計画は変えない方針。その代わり、法人2税を見直して地域間の財政力格差を是正する。また各省に分かれている地域政策を地域力再生機構に集中、企業立地や第3セクターの再生を目指す。中小企業については、同族企業の相続税を軽減する事業承継税制の創設が目玉。また08年3月で期限切れとなる投資促進税制の延長も検討する。

福田内閣は、以前から政府が抱えている大きな問題の処理にも迫られている。年金制度を維持するため、09年度までに基礎年金の国庫負担を3分の1から2分の1へ引き上げることはすでに決まっているが、その財源2兆5000億円をどう捻出するか。また道路財源の一般財源化にどんな結論を出すか。耕作を放棄した農地の集約化をどう進めるか。

さらに消費税を含む税制改革の大仕事。間もなく期限切れとなる証券優遇税制の取り扱い。金融所得の一体課税、法人税の実効税率引き下げ、相続税の課税ベース拡大、配偶者控除や退職所得控除などの縮小・簡素化。素早く結論を出さなければいけない問題は山積。だが福田首相は、これら税制問題についてはまだ考え方を表明していない。

    ≪3日の日経平均 = 上げ +153.11円≫

    ≪4日の日経平均は? 予想=下げ

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福田新内閣の経済政策(下)
2007-10-05-Fri  CATEGORY: 政治・経済
福田内閣の理念の1つは、財政再建路線の堅持である。具体的には、小泉内閣のときに作った2011年度に国と地方の基礎的財政収支を黒字にするという目標の達成。このためには07年度からの5年間に5兆1000億円の税収増と、合計11兆4000億円-14兆3000億円の歳出削減が必要だと試算されている。

ところで、8月末に締め切った08年度予算の概算要求。一般会計の要求総額は88兆9000億円で、07年度予算より6兆円も多い。財務省は査定で3兆円を削り、85兆円台にしないと目標の達成はむずかしいと考えている。そこへ福田内閣の登場で、新たな支出項目がぞろぞろ加わってきたわけ。

たとえば08年度予算で、社会保障費は2200億円削るはずだった。それが高齢者医療費の見直しなどで、膨らんでしまう。財務省はその分を07年度の税収増加で賄ってしまおうと、早くも画策を始めた。しかし地方や中小企業への対策など、新たな支出項目がこれから出てくる。

行政改革を断固として推進し、冗費を1兆円単位で削減できるか。福田首相の真価が問われるところである。福田首相は「できるだけやって、どうしても足りなければ消費税引き上げも考える」という姿勢。だが消費税は08年度予算には、とうてい間に合わない。とすれば消費税なしで組まざるをえない08年度予算の姿が、福田内閣の最初の試金石だと言えるだろう。

    ≪4日の日経平均 = 下げ -107.40≫

    ≪5日の日経平均は? 予想=上げ

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サタデー自習室 ―― 日本人の金融資産(1)
2007-10-06-Sat  CATEGORY: 政治・経済
1)過去最高 = 日本人が個人で所有する金融資産。6月末現在の残高は1555兆4000億円で、過去最高を記録した。3月末に比べると、22兆円増加している。1人当たりにすると、約1225万円。日本人はおカネ持ちだと言われるゆえんだ。

個人の財産は、土地や建物などの不動産、家具や車や美術品などの動産、いろいろな権利、それに金融関係の資産から成り立っている。このうち金融関係の資産は、現金や預貯金、債券、株式、年金や保険の積立金など。これが金融資産である。

日銀は個人や法人企業、政府や海外部門などの経済主体間で行われる金融取り引きを常に計測している。その結果をまとめた統計が資金循環統計で、3か月ごとに発表される。その家計部門を見れば、日本の個人の金融資産がいくらあるか。その内訳けがどう増減したかを知ることができる。

日銀によると、個人を含めた国内の金融資産は04年3月末で5648兆円。ここから金融機関の保有分を差し引くと2668兆円。したがって、個人は金融資産全体の4分の1強を所有していることになる。しかも、その増加スピードはかなり速い。

                  (続きは来週サタデー)

    ≪5日の日経平均 = 下げ -27.45円≫

    【今週の日経平均予想 = 2勝3敗】

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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話
2007-10-07-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第7章 銀行って、なんだろう? ①

みなさんは、銀行へ行ったことがあるでしょう。お客さんが順番に窓口のところに行って、おカネを差し出したり、受け取ったりしています。奥の方では銀行の人たちが忙しく働いていますが、手にしているのはおカネと書類だけ。銀行って、なにをするところなのでしょうか。

銀行はいろいろな仕事をしていますが、いちばん重要なのは預金(よきん)と貸付け(かしつけ)という仕事です。預金というのは、お客さんのおカネを預かる仕事。また貸付けというのは、お客さんにおカネを貸す仕事です。このとき銀行は預金をしてくれたお客さんには金利を払い、貸し付けたおカネについては金利を払ってもらいます。

Aさんが銀行に100万円を預金します。またBさんが100万円を借りました。たとえば銀行がAさんの預金に払う金利を年3%とすれば、Aさんの預金は1年後103万円に。Bさんに貸すときの金利を5%とすれば、Bさんは1年後に105万円を返さなければなりません。その差額の2万円が、銀行の利益になるわけです。

ここでクイズ。Aさんが100万円を5年間続けて預金したとき、預金の合計はいくらになるでしょう。年3%の金利だから、5年たてば115万円? 答えは「ブー」です。1年目は103万円ですが、2年目は103万円の3%が金利になります。そうやって計算すると、5年後のAさんの預金は115万9274円になるのです。

                   (続きは来週日曜日)

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今週のポイント 
2007-10-08-Mon  CATEGORY: 政治・経済
8日の月曜日は日本が「体育の日」、アメリカが「コロンブスデー」で、ともに休日。経済指標の発表も、日本では9日の景気ウォッチャー調査、11日の機械受注、12日の企業物価。アメリカは10日の住宅ローン申請、12日の小売り売上高ぐらいなもの。あまり騒ぎを起こしそうな物件は見当たらない。

先週のダウ平均は、1万4000ドルを超す新高値の圏内で推移した。特に9月の雇用統計で失業率は微増したものの、非農業部門の雇用者が予想以上に増えたことを好感。先行きの見通しも、やや強気に振れているようだ。にもかかわらず市場では、なおかつ10月中の利下げを期待する声が強いという。

実体経済面で良い数字が出たときに、株価が上がるのは当然だ。だが少しばかりなら悪い数字が出ても、利下げ期待で株は買われる。要するに、いまのウォール街は“カネ余り”相場なのだろう。オイルマネーだけでなく、中国やアジア各国から資金が流れ込み、買う口実をいろいろ探しているという印象が強い。

その余剰資金のおあまりが、日本にも流れてくるか。今週はそこがポイントかもしれない。日銀はこうした情勢のなか、10-11日に政策決定会合を開くが、利上げはムリ。それでも年内には消費者物価が上昇に転じて、利上げが実現する可能性は高まってきたように思われる。

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証券優遇税制の延長は 望み薄
2007-10-09-Tue  CATEGORY: 政治・経済
株式譲渡益や配当に対する軽減税率適用の延長は、かなり困難な情勢になってきた。金融庁は継続を強く要望しているが、その金融庁の内部でも「状況はきびしい」という見方が強まっている。民主党の反対は周知の通りだが、加えて与党の公明党も不賛成に傾きそう。さらに自民党のなかも、意見が割れているからだ。

証券優遇税制は個人を株式市場に誘導する目的で、03年に実施された。譲渡益や配当に対する本来の税率は20%。これを07年度までの期限付きで、半分の10%に軽減した。昨年は与党の主導で譲渡益は08年末、配当は09年3月末まで延長している。したがって、こんどの通常国会で再延長を可決しないと、時間切れになってしまう。

民主党はすでに再延長に反対の態度を表明。与党としては来年度税制改正の一括法案を提出する前に、野党と話し合わなければならない。ところが来年度税制改正には、道路特定財源の見直し、法人税の実効税率引き下げ、地方への財源移譲など、重要な案件がずらり。証券優遇税制はむしろ延長しないことで、野党との交渉カードにする方向に傾いている。

さらに公明党も優遇税制は「金持ち優遇」だと、反対に回りそうな雰囲気。そのうえ新しい自民党の税制調査会は、延長に反対している財務省のOBが多数を占めることになった。延長を強く要望している金融庁の内部でも「年末までに株価が暴落でもしない限り、実現はむずかしそう」という見方が広がり始めた。

    ≪9日の日経平均は? 予想=上げ

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街角の景況感は 下り坂
2007-10-10-Wed  CATEGORY: 政治・経済
内閣府が9日発表した9月の景気ウォッチャー調査をみると、街角の景況感は明らかに下り坂である。現状判断指数は42.9で、前月より1.2ポイント低下した。これで6か月連続の低下。景気が横ばいであることを示す50を、6か月連続で下回った。先行き判断指数も46.0で、5か月連続の低下となっている。

景気ウォッチャー調査というのは、景気の動きに敏感な町なかの人たちを対象にした調査。たとえばデパートやコンビニの店員、商店街の代表、タクシー運転手など2050人の感触を毎月末に聞いている。調査の内容は、3か月前に比べた現在の景況感と先行きの判断。いわば街角の景気世論調査である。

今回の現状判断では、企業に関する感触はプラス0.4ポイント、雇用についてもプラス0.5ポイントだった。しかし家計に関する感触がマイナス2.0ポイントとなり、全体の数字を押し下げた。なかでも家計部門で、飲食関係はマイナス7.0ポイントの下落だった。先行きについては、企業、雇用、家計のすべてがマイナス。

これらの結果からみる限り、街角の景況感は明らかに低下の傾向にある。いまの景気は全体として輸出主導型の大企業が引っ張っており、国内の消費は伸び悩み。だから街角で調べた景況感は弱く出る、と言ってしまえばそれまでだ。しかし、いつまでも輸出に頼ってばかりはいられない。政府はこの街角の景況感を、どう受け止めているのだろうか。

    ≪9日の日経平均 = 上げ +94.86円≫

    ≪10日の日経平均は? 予想=上げ

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世界的なカネ余り : 日本は素通り? (上)
2007-10-11-Thu  CATEGORY: 政治・経済
かつてない大きさの過剰流動性が、世界的に発生している。中東のオイルマネーに加えて、中国やアジア諸国、それに南アメリカの国々からも、大量の資金が湧き出している。流入先は株式、為替、商品市場。不動産や美術品。企業買収。しかも目まぐるしく飛び交っているのが、大きな特徴だ。

ニューヨーク市場の原油価格が9月末、1バーレル=84ドルの最高値を記録した。原油の需要が増大していることは確かだが、投機資金の流入が主たる原因。金相場も1トロイオンス=747ドルまで上がったが、これも投機による買い。銅やニッケルなどの非鉄金属、レアメタル、小麦から大豆、とうもろこしに至るまで、投機資金は多くの商品相場を歴史的な水準に押し上げている。

中東産油国のオイルマネーは、原油価格の高騰で増殖を続けている。アラブ首長国連邦のドバイ取引所は、ロンドン証券取引所と米ナスダックの大株主になった。ニューヨークの高級衣料品店バーニーズを買収したのも、ドバイの会社だ。またアブダビは日本のコスモ石油の筆頭株主に。外貨準備1兆2000億ドルの中国はアメリカのファンドに出資、その運用を開始した。さらに非鉄ブームに沸く南米諸国からも、投機資金が噴出している。

これらの投機資金がどれほどあるのかは、よく判らない。その大半は、ヘッジファンドに流れ込んでいるとみられている。BIS(国際決済銀行)の調査によると、ヘッジファンドの総資産は5月時点の推計で1兆6000億ドル(約195兆円)。1999年の5倍強に膨らんでいる。ヘッジファンドの数も、世界で9000を超えた。

    ≪10日の日経平均 = 上げ +17.99円≫

    ≪11日の日経平均は? 予想=下げ

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世界的なカネ余り : 日本は素通り? (下)
2007-10-12-Fri  CATEGORY: 政治・経済
投機資金はもちろん、世界の株式市場にも流れ込んでいる。国際取引所連盟によると、世界の取引所の売買代金合計額は1-8月で66兆4000億ドル。過去最高だった昨年の額にほぼ並んだ。株価も大幅に上昇。日本経済新聞の集計によると、1-9月は世界の主要20市場のうち18市場が値上がりした。

最大の値上がりは、中国で104.5%の上昇。次いで韓国が35.6%、香港が33.6%の上昇を記録した。先進国でもドイツが17.7%、アメリカ11.4%、イギリス2.5%の上昇などとなっている。ところが肝心の日本は3.3%の下落で、20市場中なんと19番目の成績に終わっている。

財務省の発表によると、1-6月はまだ外国人の対日株式投資は活発だった。買い越し額は6兆5600億円。売買シェアも59%に達している。それが7-9月になると、一転して1兆1200億円の売り越しに。特に8月は1兆2700億円と、過去最大の月間売り越し額を記録した。外国為替の取り引き高でも、東京はシェアを落としつつある。世界を駆け巡る過剰流動性は、このところ日本市場を敬遠気味なのである。

たしかに8月はサブプライム問題で、各市場は混乱した。しかし日本以外は、素早く立ち直っている。9月には安倍首相の突然の退場があった。しかし福田内閣になっても、外国人の売り越し基調は続いている。最大の原因は、日本経済の先行き不安なのではないだろうか。輸出だけに頼っている低成長国家。まだデフレ脱出宣言もできないでいる国。外国の投資家は、日本をこんなふうに見ているように思われる。

    ≪11日の日経平均 = 上げ +281.09円≫

    ≪12日の日経平均は? 予想=下げ

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サタデー自習室 ―― 日本人の金融資産(2)
2007-10-13-Sat  CATEGORY: 政治・経済
2)その内訳け = 最新の統計で、金融資産の内訳けを調べてみよう。6月末現在の総計は1555兆4000億円。そのうち現金と預金が778兆4000億円で、ほぼ半分を占めている。詳しくみると現金は42兆9000億円だから、大部分は銀行預金と郵便局への貯金ということになる。

次いで金額が大きいのは、保険の積み立てで227兆4000億円。株式・出資金が190兆円と続く。このほか年金の積み立て分が175兆8000億円。投資信託が77兆6000億円、国債・財投債が33兆6000億円だった。これが個人で所有している日本人の金融資産の内容だ。ただし、この統計には個人企業の事業資金も含まれている。

こんどは20世紀の終わり、1999年6月末の数字と比較してみよう。当時の資産総額は1353兆2000億円。この8年間で202兆2000億円も増加した。日本経済全体の成長率より、かなり高い増加率である。バブル崩壊で減少した時期もあったが、03年からはずっと増加基調を保っている。

この8年間で最も増えたのは、株式・出資金で79兆7000億円の増加。また投資信託も49兆5000億円伸びている。ここから判ることは、最近になって日本人が株式関係の資産を増やしていること。数字の伸びには、個人が株式や投信の持ち分を増やしたことに加えて、株価そのものの上昇が反映している。

                 (続きは来週サタデー)

    ≪12日の日経平均 = 下げ -127.81円≫

    【今週の日経平均予想 = 3勝1敗】

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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話
2007-10-14-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第7章 銀行って、なんだろう? ②

銀行はお客さんから預金を集め、これを貸し出して利益を生み出すことは、前週お話しました。ですから、たくさん支店を持って多額の預金を集められる大きな銀行ほど、高い利益を出すことができるのです。この銀行本来の仕事を預貸業務と言いますが、銀行はこの仕事をするときにすごいウラ業を使います。

たとえばAさんとBさんが、それぞれ500万円を預金したとします。銀行はこれを元手に、Cさんに900万円を貸し出しました。Cさんはこの900万円をいったん銀行に預けます。ところが銀行はこの900万円を元手に、Dさんに810万円を貸してしまうのです。さらに、この810万円を元手に・・・

こうして最初の預金は1000万円しかなくても、貸し出し額はどんどん増えて行くのです。どうして、こんなことができるのでしょうか。それはAさんやBさんをはじめ預金した数多くの人たちが、一斉に自分の預金をすぐに引き出すことはないと、銀行が考えるからです。ですから預かったおカネのごく一部だけを手許に残しておき、あとは貸してしまいます。

たしかに預金をする人は、銀行に長く預けておいて金利をもらおうとします。また銀行に預けておいた方が安全だとも考えるでしょう。しかし、もし銀行が経営に失敗して、おカネを返せなくなったら大変ですね。みんなが預金を下ろしにきて、銀行はお手上げになってしまいます。ですから銀行にとっては、預金者から信用されることが、なによりも大切だということになるのです。

                   (続きは来週日曜日)

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今週のポイント 
2007-10-15-Mon  CATEGORY: 政治・経済
今週の重要な経済情報は、主にアメリカからやってくる。景気指標は16日に9月の生産、17日に9月の消費者物価と住宅着工件数。また7-9月期の決算発表。そして週末にはワシントンでG7(主要7か国の財務相・中央銀行総裁会議)、続いてIMF(国際通貨基金)と世界銀行の年次総会が開かれる。

サブプライム問題の直接的な影響を受けるのが住宅着工。それが工業生産全体にどう響いたのか。さらに注目のマトは、消費者物価。9月の金利引き下げでドル安が進行し、輸入物価が上昇したため、アメリカではインフレの懸念が強まっている。9月の物価が予想以上に上昇していれば、次の金融政策は利下げどころではなく、利上げの公算が大きくなるだろう。

決算はシティー・グループをはじめとする金融機関、インテルやグーグルなどの大企業が続々と登場。だが7-9月期の企業業績は、金融や住宅、石油業界を中心に、全体として前期に比べ大幅に落ち込むという予想が強まっている。各社の決算が明らかになるたびに、株価も上下に振れることになるだろう。

G7では、やはりサブプライムが主題。世界経済に対する悪影響の評価、証券化商品の問題点、格付け会社の監督、世界的な過剰流動性とファンドに対する規制の是非などが協議される。終了後に発表されるコミュニケの内容しだいでは、いろいろな思惑が市場にも生じる可能性がある。

    ≪15日の日経平均は? 予想=上げ

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増加が止まらない 企業倒産
2007-10-16-Tue  CATEGORY: 政治・経済
企業倒産の件数が増え続けている。帝国データバンクの集計によると、9月の倒産件数は785件で、前年同月比17.7%の増加。12か月連続の増加となった。負債総額も4659億円で、前年比37.1%増加した。この調査は、負債総額が1000万円以上の法的整理による倒産件数をまとめている。

07年度上半期(4-9月)の集計をみると、倒産件数の合計は5503件。前年比23.5%の増加だった。また負債総額は2兆8794億円で、これも前年比13.2%の増加。この期間中、最も大きかった倒産は負債総額が5648億円にのぼった麻布建物。上場企業も3社が倒産した。

件数が多いのは、負債総額が1億円未満の中小・零細企業。3238件で、前年比28.5%増加した。また個人経営企業の倒産も861件と急増した。原因は販売不振、事業資金の借り入れ難、エネルギーや原材料の高騰など。業種別では、建設、小売り、サービス業などが目立っている。

10月以降についても、倒産の増加傾向は続くと帝国データバンクではみている。その理由として、改正建築基準法の施行によって建築着工が大幅に遅れていること。また改正貸金業法で、金融機関の貸し出し態度がきびしくなること。エネルギーや原材料コストの上昇などをあげている。

    ≪15日の日経平均 = 上げ +26.98円≫

    ≪16日の日経平均は? 予想=下げ

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中国、バブル経済に大ナタ? (上)
2007-10-17-Wed  CATEGORY: 政治・経済
中国共産党の第17回党大会が、15日から北京の人民大会堂で開かれている。この大会の開催は5年に1度。したがって今後5年間の基本的な政策路線を決定し、それを7300万人の党員へ浸透させることを目的としたきわめて重要な会議である。しかも今回は、経済政策が最大のテーマとして掲げられている。

胡錦濤総書記は15日の演説で、経済政策の新しい指導理念として「科学的発展観」という耳慣れない言葉を打ち出し、これを党規約に盛り込むことになった。その意味は、これまでの急速な成長の過程で深刻化した貧富の格差、環境汚染、資源のムダ使いを改めながら、持続的な成長を実現しようという考え方。

これまで中国政府は、高い経済成長を指向してきた。その結果、株式相場や不動産価格の面では、完全にバブル化の様相。一部の金持ちや権力者が莫大な資産を手に入れた半面、多くの市民や農民は土地や財産を失っている。科学的発展観はこうしたマイナス面を是正するため、成長率を落としても全体として調和のとれた発展を目指そうとする政策路線である。

胡総書記は今後の成長スピードについて、2020年には1人当たりのGDP(国内総生産)を00年の4倍にすると述べている。ここから逆算すると、今後の成長率は年平均6%弱になる。過去5年間の成長率は10%を超えているから、3分の2程度にまで減速することが目標になる。だが問題は、政策によってそれを実現できるかどうかだ。

    ≪16日の日経平均 = 下げ -220.23円≫

    ≪17日の日経平均は? 予想=下げ

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中国、バブル経済に大ナタ? (下)
2007-10-18-Thu  CATEGORY: 政治・経済
中国経済がバブル化した原因は3つ。巨額の貿易黒字、海外からの直接投資、それに人民銀行による元売り介入。このうち貿易黒字だけをみても、その拡大ぶりはすさまじい。ことし1-9月の黒字は1856億ドル(約21兆8000億円)。すでに過去最大だった昨年の1775億ドルを上回った。国内の通貨供給量は最近20%に近い伸び。これが資産バブルを発生させた。

中国政府も、これまで手をこまぬいてきたわけではない。ことしになって基準金利を5回引き上げ、1年もの貸し出し金利は7.29%に。預金準備率は8回も引き上げ、13.0%になった。また特別国債を発行して市中の流動性を吸収したり、株式の売買に必要な印紙税も引き上げた。さらに不動産や鉄鋼への銀行融資に対する窓口規制も実施している。

しかし効果は全く出ていない。都市部では、1-8月の建設・設備投資が前年比26.7%増加した。8月の消費者物価は前年比6.5%上昇と、11年ぶりの高い伸び。株価にいたっては、上海総合指数が共産党大会が開幕した直後に6000を突破。その上昇率は、年初来じつに230%という信じられない大きさになっている。

これまでの中国政府の対策が有効に働かなかったのは、バブルの勢いに比べて対策が弱すぎたからに他ならない。共産党大会で胡総書記が「科学的発展観」の路線を明示したからには、面子にかけても対策を強化するにちがいない。その引き締め政策がいつ、どの程度の強さで打ち出されるのか。元の意図的な切り上げにまで踏み切るのか。大会が終了する22日以後の変化が、きわめて注目される。

    ≪17日の日経平均 = 下げ -182.61円≫

    ≪18日の日経平均は? 予想=上げ

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100ドルをうかがう 原油価格
2007-10-19-Fri  CATEGORY: 政治・経済
ニューヨーク取引所で17日、WTI(テキサス産軽質油)の先物相場が一時1バレル=89ドル台に乗せた。トルコ軍がイラン北部への越境攻撃を計画しているというニュースが、この日の相場を押し上げた。東京市場でも、ドバイ原油の先物が1キロ・リットル=5万7340円の新高値を付けている。年初からの値上がり率は90%に近い。

最近の原油値上がりには、大きな2つの特色がある。1つは価格の急騰を招くような大事件がないにもかかわらず。もう1つは不需要期にも上昇傾向が続いたこと。たとえば05年はアメリカ南部が猛烈なハリケーンに襲われた。06年はイスラエルのレバノン攻撃があった。しかし、ことしはそんな大事件がまだない。また例年なら夏の需要期をすぎると、原油価格は下がっていた。しかし、ことしは下がらないままに、冬の需要期を迎えてしまう。

中国やインドなど新興国による原油需要が、増大していることは確かだ。アメリカの製油所が設備の老朽化で、操業率を落としていることも確かだ。OPEC(石油輸出国機構)が生産を調整気味にしていることも、確かである。でも、それだけでは最近の原油値上がりは説明できない。

原油価格を押し上げている主犯は、投機資金である。ヘッジファンド、年金基金、投資銀行などの過剰資金が、石油市場に流れ込み、相場を引き上げている。アメリカの利下げ、ドル安、証券化商品からの逃避が、この勢いを加速させた。関係者の間では、90ドルへの上昇は必至との見方が強い。やがて100ドルの世界も、やってくるのでは。

    ≪18日の日経平均 = 上げ +150.78円≫

    ≪19日の日経平均は? 予想=下げ

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サタデー自習室 ―― 日本人の金融資産(3)
2007-10-20-Sat  CATEGORY: 政治・経済
3)一世帯当たりでは = 一世帯当たりの金融資産保有額を06年の調査でみると、総額は1073万円。このうち半分以上を占める預貯金の額は576万円。払い込んだ保険料の総額が219万円で、これに次いでいる。そのほか株式が97万円、投資信託は51万円。年金52万円、債券22万円などとなっている。

年代別に資産の保有状況をみると、面白い傾向が浮かんでくる。預貯金の保有比率は、全世帯平均で54.6%。これに対して20歳代は67.3%、30歳代は59.6%とかなり高い。ところが40歳代になると50.9%、50歳代は52.2%と低くなる。しかし60歳代は56.2%、70歳以上では57.6%と再び高くなっている。

40歳代と50歳代がふやしているのは、保険と有価証券。つまり若いときにはせっせと貯金し、40-50歳代では保険を増やしたりリスクのある投資にも手を出す。熟年期に入ると、保険は減らすが有価証券投資は増やす。これが日本人の一般的な財産管理傾向だと言えるだろう。

06年の調査でサラリーマン世帯だけを取り出してみると、貯蓄の総額は平均1255万円で全世帯よりも多い。預貯金は698万円、保険は353万円、有価証券は138万円だった。約30年前の1975年には、総額が264万円だった。この間に4.75倍に増えている。預貯金は4.26倍となっている。

                  (続きは来週サタデー)

    ≪19日の日経平均 = 下げ -291.72円≫

    【今週の日経平均予想 = 5勝0敗】

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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話
2007-10-21-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第7章 銀行って、なんだろう? ③

銀行には、いろんな人たちがやってきます。おカネを預ける人、預金を引き出す人。銀行からおカネを借りる人。このほか自分のおカネを、ほかの人に支払うためにやってくる人も多いのです。たとえばAさんが、遠くの町に住んでいるBさんに借りた20万円を返そうとします。

このとき銀行はAさんの預金から20万円を引き出し、それをBさんの預金通帳に移してくれるのです。また買った商品の代金を支払うこともできます。さらに会社がおおぜいの社員に、給料を払うときにも使われます。こうした銀行によるおカネの移動は、同じ銀行の支店と支店の間だけではありません。ちがう銀行の間、外国の銀行との間でも可能なのです。

このようにAさんの預金から20万円が引き出されて、Bさんの預金が増えることを「決済(けっさい)」と言います。つまり銀行に頼めば、現金のやりとりをしないで決済ができるわけです。むかしは銀行の人がそろばんで計算し、電話で相手の銀行に通知していました。しかし現在は計算も通知も記録も、すべてコンピュータがやってくれます。

人びとが銀行におカネを預けるのは、金利が付くからだけではありません。家におカネを置いておくと、泥棒に盗られたり、火事になったりしないか、心配ですね。そう、銀行に預けておけば安心なのです。ですから銀行はおカネを預かる、おカネを貸す。おカネの決済をする。そして安全も提供しているのです。

                   (続きは来週日曜日)

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今週のポイント 
2007-10-22-Mon  CATEGORY: 政治・経済
1987年10月19日、ニューヨークの株価は1日にして508ドル、率にして22.6%の大暴落を演じた。あの大恐慌の最中、1929年10月28日の12.8%をはるかに超える史上最大の下落率だった。日経平均も3836円、14.9%と過去最大の下げ幅を記録している。ウォール街の住人たちは、この悪夢の日をブラック・マンデーと呼んだ。

それからちょうど20年、先週の金曜日にダウ平均は366ドル94セントの大幅安となった。ウォール街では「全くの偶然にすぎない。下落率も2.6%と小さい」と平静を装う声が強い。だが内心では、これが景気後退の前触れではないのか。株価の下落は止まるのかと、かなり心配し始めたように見受けられる。

大幅安となった原因は2つ。1つは7-9月の決算発表が進むにつれ、業績予想を下方修正する企業が目立ち始めたこと。つまりサブプライム問題が、主要企業の業績にまで悪影響を及ぼしてきたのではないかという心配。もう1つは原油価格の高騰。1バレル=90ドルにまでなって、企業業績や個人消費の足を引っ張るのではないかという心配。

したがって今後の決算動向と原油価格の推移が、株価の方向を決めることになるだろう。そして株価がさらに下落するようだと、アメリカの景気後退は避けられないことになる。その意味で、今週のニューヨーク株価はことし最大の注目点になるはずだ。

    ≪22日の日経平均は? 予想=下げ

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アメリカは 景気後退へ (上)
2007-10-23-Tue  CATEGORY: 政治・経済
山中の一本道。前から虎がきた。後ろからは狼がやってくる。手にしたライフル銃には、タマが一発しかない。さあ、どうしよう。冷静に考えれば、まず虎を撃つ。狼ならば、タマのない銃でも戦えるかもしれないからだ。いまのアメリカ経済は、こんな進退窮まった状態に陥っている。

先週19日、ダウ平均株価は367ドルの大幅安となった。有力企業の業績が低迷したことと、原油価格の高騰が原因である。建設機械大手のキャタピラー、航空電子部品のハネウエル、大手銀行のワコビアなどの決算は、いずれも市場の予測を下回るものだった。一方、原油価格は一時的にしても1バレル=90ドルを突破した。

最近の経済指標を整理してみよう。まず9月の住宅着工件数は、年率換算で119万1000戸。前年比30.8%減少して、14年半ぶりの低水準に落ち込んだ。先行指標である許可件数も、前月比で7.3%の減少となった。この数字だけからでも、あのサブプライム問題が確実に建設業界を不況に陥れたことが判る。その周辺産業である建築資材、家具、運輸などの業界も苦境に陥っているはずだ。

8月までの消費需要は順調だ。個人消費支出は前月比0.6%増、小売り売上高も0.3%伸びた。雇用関連もまだ悪い数字は出ていない。9月の失業率は4.7%で前月比0.1ポイント増加したが、非農業雇用者数は11万人増とまずまず。したがってサブプライムの影響は、まだ消費や雇用面には認められない。ただ物価は上がり気味。9月の卸売物価は前年比4.4%上昇、消費者物価は2.8%の上昇となった。

                      (続きは明日)

    ≪22日の日経平均 = 下げ -375.90円≫

    ≪23日の日経平均は? 予想=上げ

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アメリカは 景気後退へ (下)
2007-10-24-Wed  CATEGORY: 政治・経済
金融機関はサブプライムの大波を直接ひっかぶった。7-9月期の決算をみると、大手10社の直接的な損失は合計230億ドル。日本円にして約2兆6000億円。純利益の1.4倍に当たる金額だ。したがってサブプライム地震で起きた津波は、まず金融、次に住宅販売、建設にまで到達。これから消費や雇用にまで波及して行く段階にきている。

8月にサブプライム問題が表面化したあと、FRB(連邦準備理事会)は9月に公定歩合と政策金利を引き下げた。この結果、ダウ平均は急反発して、10月1日には史上最高値を記録した。だからウォール街では、今回もFRBが金利を下げれば、株価も景気も上向くという期待が強い。しかし、この9月の利下げは全く思わぬ副作用を生んでいた。

金利が下がって資金を調達しやすくなった投機筋が、こんどはその資金を原油市場に投入した。その結果、原油相場は1週間に10%も上昇し、90ドルを突破したのである。ヘッジファンドを筆頭とする投機筋はアメリカ景気の先行きに不安を感じて、株から石油に鞍替えしたようだ。困惑しているのはFRB。景気対策で利下げをすると、原油がさらに上がってインフレ懸念が増大しかねない。

景気後退とインフレ。どちらが虎で、どちらが狼かは判然としない。どちらかを倒しても、もう一方に襲われる危険が大きい。いずれにしても原油価格のことを考慮すれば、金利の引き下げには限界がある。また原油価格が100ドルに接近すれば、企業収益も個人消費も抑制される。アメリカは年末から来年にかけて、景気後退期に入る公算が大きくなったと言えるだろう。

    ≪23日の日経平均 = 上げ +12.11円≫

    ≪24日の日経平均は? 予想=上げ

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文句なし 4-9月の貿易収支
2007-10-25-Thu  CATEGORY: 政治・経済
財務省は24日、07年度上半期(4-9月)の貿易統計を発表した。それによると、4-9月期の輸出は41兆8443億円で、前年同期比11.9%の増加。輸入は36兆2850億円で、8.1%の増加だった。この結果、貿易黒字額は5兆5593億円で、45.7%の大幅な増加を記録した。貿易の姿としては、文句の付けようがない成績である。

商品別にみると、輸出では自動車、鉄鋼、通信機が大きく増加。また輸入では通信機、非鉄金属鉱、非鉄金属の伸びが大きかった。輸入に関して注目されるのは、数量が4.2%減少したのに金額が増加したこと。世界的な原材料や食料の値上がりと、円安の影響を反映している。

地域別にみた特徴は、アメリカ向けの輸出が0.5%減少したこと。3年半ぶりの減少である。特に9月はサブプライム問題の影響を受けて、前年比9.2%の減少だった。ただアジア諸国向けは13.9%、中国は20.7%、EU(欧州連合)も14.2%増加し、アメリカ向けの減少を十分に補った。このなかで中国との収支は、いぜんとして赤字が続いている。

この4-9月の数字を6年前の01年度上半期と比べてみると、日本の貿易は急拡大したことが判る。輸出、輸入、黒字額ともに1.7倍に増えた。ことしの上半期は、円安にも助けられている。この期間の円相場は平均1ドル=119円45銭、昨年同期より3.5%の円安だった。アメリカ景気の変調と円高傾向で、10月以降の貿易はどうなるか。いまの景気が輸出頼りであるだけに、目を離せない。

    ≪24日の日経平均 = 下げ -92.19円≫

    ≪25日の日経平均は? 予想=下げ

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道路財源、全額の一般化は断念
2007-10-26-Fri  CATEGORY: 政治・経済
政府・与党は道路特定財源の暫定税率を据え置く代わりに、全額の一般財源化は断念した。一般財源化は小泉内閣のときに方向が示され、安倍内閣で確認された政策。いわゆる道路族や地方の反対が根強く、福田首相が強行はムリと判断したようだ。ただ民主党は一般財源化を強く主張しており、最終的な決着までには曲折がありそう。

道路特定財源は道路建設の費用を捻出するため、1953年に田中角栄氏らの議員立法で誕生した。国税の揮発油税、石油ガス税、自動車重量税などのほか、地方税として軽油引取税、自動車取得税、地方道路税などがある。74年からは暫定的に税率を約2倍にしており、07年度予算では国税が3兆4076億円、地方税では2兆2026億円の税収を見込んでいる。

幹線道路の建設がピークを過ぎ、公共事業も抑制する方針を踏まえて、これらの道路財源を道路建設だけに限らない一般財源として使えるようにしよう、というのが一般財源化の考え方。しかし反対論が強いほか、それなら2倍の暫定税率を止めるべきだという意見も。そこで福田首相は暫定税率を継続する代わりに、全額の一般財源化は見送ることにした。

ただ道路に使って余りが出た分は、一般財源として使う方針。すでに07年度予算でも、国税収入のうち1806億円を一般予算として組み込んでいる。したがって08年度予算では、道路関係予算をどこまで切り込めるかが実質的な勝負。残りを環境対策費などに使うことで、財政赤字をいくら削減できるかが決まってくる。福田首相は、名を捨てて実を取る作戦に出たようだ。

    ≪25日の日経平均 = 下げ -74.22円≫

    ≪26日の日経平均は? 予想=下げ

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サタデー自習室 ―― 日本人の金融資産(4)
2007-10-27-Sat  CATEGORY: 政治・経済
4)年齢、職業、収入別では = 金融広報中央委員会が06年に実施した調査で、年齢別の動向をみてみよう。この調査は貯蓄の有無についても調べている。まず貯蓄のない世帯の割合は、30歳代が27.4%で最大。60歳代の20.1%が最小。年齢によって大きなバラつきはない。全体として、4世帯に1世帯は貯蓄がないという結果が出ている。

一世帯当たりの金融資産保有額は、貯蓄のない世帯も含めた平均で1073万円。20歳代の171万円から60歳代の1601万円まで、年齢が増えると金融資産も着実に増加している。ただし70歳代以上になると、1432万円に減るのは仕事を辞める人が多いからだろう。

職業別では、貯蓄なし世帯のバラつきが大きい。なしの比率がいちばん大きいのは農林漁業者で、全体の30.2%が貯蓄を持っていない。次いで労務系職員、自営業主。比率が小さいのは管理職の10.6%、事務系職員の14.7%など。金融資産の平均保有額では、管理職の1673万円が最大。自由業、農林漁業者がこれに続き、最小は労務系職員の593万円。

収入別では、貯蓄の有無も金融資産の額も収入とはっきり比例している。収入がない世帯で貯蓄を持たないのは、全体の54.0%。1000万円-1200万円の収入がある世帯で貯蓄がないのは、わずか6.8%にすぎなかった。ただし1200万円以上の収入世帯は逆に9.3%に増えている。収入が大きくなると、貯蓄をしなくなるのだろうか。金融資産は収入なしの世帯で288万円。1200万円以上の収入世帯では3394万円だった。

                  (続きは来週サタデー)

    ≪26日の日経平均 = 上げ +221.46円≫

    【今週の日経平均予想 = 3勝2敗】

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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話
2007-10-28-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第7章 銀行って、なんだろう? ④

世界で初めての銀行は、会社もそうだったように、ヨーロッパで誕生しました。いちばん古い銀行については、いろいろな説があります。たとえば12世紀のころ、イタリアで栄えた両替商(りょうがえしょう)。両替商というのは、金貨を小銭に替えたりして手数料を取る商売です。このイタリアの両替商が、おカネを預かったり貸したりするようになったと言います。

みなさんは、銀行のことを英語でなんと言うか知ってますね。そう、バンク(bank)です。イタリアの両替商がおカネを数えるときに使った長い机。イタリア語でバンコ(banco)と言いますが、これがバンクになったそうです。

その少しあと、イギリスのロンドンでは金(きん)の商人が、お客から金を預かるときに預り証を渡しました。その預り証でモノを買ったり、借金を返す人たちが増えたのです。これが紙幣の始まりだとも言われています。ですから、このロンドンの金商人が銀行の先祖だと考える人もいます。

日本でも、江戸時代には両替商が栄えました。これが日本の銀行の始まりかもしれません。正式な銀行の第1号は、1873年(明治6年)に日本橋で開業した第一国立銀行です。その3年後には、153もの銀行が全国各地に生まれています。なお第1号の第一国立銀行はその後の合併などで、いまはみずほ銀行になっています。

                   (続きは来週日曜日)

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今週のポイント 
2007-10-29-Mon  CATEGORY: 政治・経済
今週から4-9月期の企業業績が続々と発表になる。最も集中するのは11月14日で、189社。全体として08年3月期の予想は、5期連続の最高益が見込まれている。しかし10-3月期は、サブプライム問題や原油高、それに円高傾向がどの程度まで影響してくるのか。各企業が明らかにする下半期の見通しに、注目したい。

経済指標も続々と発表される。29日は9月の商業販売統計、30日は9月の労働力調査と家計調査。31日は9月の住宅着工件数、1日には10月の新車販売台数。また30-31日には日銀が政策決定会合を開き、経済・物価情勢の展望も公表する。

後半には、アメリカの指標が集中する。31日に7-9月期のGDP(国内総生産)、9月の建設支出。1日には9月の個人所得と自動車販売台数、2日には10月の雇用統計。8月に発覚したサブプライム問題が、7-9月期のGDPをどの程度まで引き下げたか。関連してFRB(連邦準備理事会)が利下げを決断するかが、最大の関心事になってくる。

もう1つ、日米を通じて重要なのは建設関係。アメリカはサブプライム、日本は改正建築基準法の影響で、建設関係はかなり足を引っ張られている。アメリカの建設支出も日本の住宅着工も、落ち込みは避けられない。その程度が、今週中に明らかになる。

    ≪29日の日経平均は? 予想= 上げ

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法人税下げは 先送りに?
2007-10-30-Tue  CATEGORY: 政治・経済
日本経済新聞の報道によると、政府・与党は法人課税の実効税率引き下げを先送りする方針だという。また配偶者控除など所得税関係の控除見直しも、08年度税制改正では実施しないことになった。その理由は、08年度の税制改正で一体的な処理を目指してきた消費税の増税問題に、結論を出すのがむずかしいため。

法人課税の実効税率というのは、国税である法人税と地方税の税率を加えたものから損金算入分を引いた数値。現行の税率は40.69%となっている。アメリカとはほぼ同じだが、ヨーロッパの先進国やアジア諸国に比べると高い。日本企業の国際競争力を強化するために、08年度の税制改正で実効税率引き下げを検討することになっていた。

政府の税制調査会や自民党の税調も、08年度税制改正の議論を始めたばかり。それなのに、早々と先送りを決めたのはやや不可解だ。消費税の引き上げは、そもそも福祉財源を確保するための方策として浮かび上がってきたもの。法人税の減税問題とは関係がないはずだ。

いま企業の業績は、絶好調と言ってもいい。だから法人税の減税は先送りするというなら、理解できないでもない。しかし消費税の議論が進まないからと言って、ほかの税制改正もできないという理屈は成り立たないのでは。福田内閣になったら、何事もペースが遅くなったと批判されることは避けるべきだろう。

    ≪29日の日経平均 = 上げ +192.45円≫

    ≪30日の日経平均は? 予想=上げ

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