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経済に関する話題なんでも。ニュースの分析・批評・解説など。大胆な予想や提言も。ご意見、ご批判は大歓迎です。
経済なんでも研究会
中小企業と家計に シワ寄せが
2008-02-01-Fri  CATEGORY: 政治・経済
原油や穀物価格の高騰が、企業の段階にはかなり波及してきた。日銀が集計した2つの調査で、その波及のぐあいがよく判る。企業段階での物価がここまで上昇してくると、次は中小企業と家計への転嫁がいっそう強まるだろう。ところが中小企業も家計も転嫁する先がないから、シワ寄せを受ければ防衛するしかない。景気にとっては、大きなマイナス要因になる。

日銀の発表によると、12月の国内企業物価は前年比2.6%の上昇となった。46か月連続の上昇で、上げ幅は拡大する傾向をみせている。07年の企業物価も1.8%の上昇だった。企業物価というのは、製品の出荷や卸売りの段階で企業同士がやりとりする物価。07年でみると、非鉄金属、鉄鋼、石油・石炭製品の値上がりが目立っている。

同じく日銀の発表によると、12月の企業向けサービス価格は前年比1.4%の上昇だった。07年では1.2%の上昇。97年に消費税が上がって以来10年ぶりの上昇である。企業物価がモノを対象にした調査であるのに対して、こちらはサービスの価格が対象。貨物用船料やオフィス賃料、派遣人件費などの上昇が目立っている。

企業物価は4年近くも上がり続け、上げ幅を拡大する傾向。一方のサービス価格は半年ほど前から、はっきり上昇し始めた。原材料価格の高騰が、企業の段階では幅広く転嫁されてきたことを物語っている。この値上げは中小企業にも波及するが、多くの中小企業は転嫁がむずかしい。また製品の値上げという形で消費者にも転嫁されるが、消費者は転嫁する先がない。結局は買い控えで防衛するから、景気にとってはマイナス。こうした情勢に対して、政治からの反応は皆無に近い。

    ≪31日の日経平均 = 上げ +247.44円≫

    ≪1日の日経平均は? 予想 = 上げ

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サタデー自習室 -- 原油のABC (10)
2008-02-02-Sat  CATEGORY: 政治・経済
10)脱・石油 = 原油価格は1バレル=100ドル時代に突入した。第3次石油ショックと言ってもいい。物価もじわじわと上がってきた。だが日本の経済・社会に、第1次あるいは第2次ショック時のような混乱は見られない。これは当時の学習効果として、省エネルギーと脱・石油の努力を重ねてきたことが、大いに効果をあげている。加えて円高が進行したことも、見逃せない。

まず省エネルギーの進みぐあいを、エネルギー消費原単位でみてみよう。エネルギー消費原単位というのは、ある量の製品を作るのに電力や熱などのエネルギーがどのくらい必要かを計算したもの。資源エネルギー庁によると、第1次石油ショック時の1973年には1円の実質GDP(国内総生産)を産出するのに、原油換算で1.62グラムのエネルギーが必要だった。それが05年には1.05グラムに減少。エネルギー効率は、約3分の1向上したことになる。

次はエネルギーの石油依存度。戦争直後は2-3%だったが、経済成長とともに増大。1960年(昭和35年)には38%、石油ショックの73年には77%に達していた。その後は天然ガス、原子力、石炭などエネルギー源を多様化して脱・石油に努めた結果、05年には49.7%まで依存度を低下させている。

最後は円高の恩恵。第1次ショック後の74年度は1ドル=293円、原油の輸入価格は1キロ・リットル当たり平均2万1203円だった。第2次ショック後の81年度は226円で、平均輸入価格は5万2466円。それが05年度では、円レートが113円、輸入価格は3万9580円となっている。内閣府の試算によると、原油の輸入価格が10%上昇したときのGDP引き下げ効果は、73年の0.27%から05年には0.05%にまで低下したという。

                               (続きは来週サタデー)

    ≪1日の日経平均 = 下げ -95.31円≫

    【今週の日経平均予想 = 2勝3敗】

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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話
2008-02-03-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第9章 地球の温暖化って、なんだろう? ①

みなさんは、いま地球の温暖化(おんだんか)が大きな問題になっていることを知っていますね。そう、みんなが住んでいるこの地球を取り巻いている空気や海の水の温度が、だんだん高くなっていく問題です。空気や海水の温度が高くなると、大雨が降ったり、作物や魚がとれなくなったり、いろいろ大変なことが起ります。

もうすでに温暖化の影響は、ほうぼうに出始めています。20世紀の間に、世界の平均気温は0.6度上がりました。海面も20センチ上昇したそうです。この海面上昇の影響で、南太平洋のツバルという島国は海に沈んでしまいそう。北極や南極の氷も溶け始め、白くまやオットセイは住むところがなくなってしまうかもしれません。

大型の台風や大雪。竜巻(たつまき)も起っています。夏はとても暑い日が多くなってきました。これから温暖化がもっと進むと、こういう困ったことが、さらにひどくなるわけです。温暖化をひき起こしている原因は、わたしたち人間にあります。主として大量のガソリンや灯油を燃やすことが、温暖化をひき起こしているのです。

日本の場合、21世紀の終わりごろまでに、気温は最大で4.7度上がると考えられています。「え、それくらいなの」などと、考えてはいけません。20世紀中の気温上昇はたったの0.6度でしたが、影響ははっきり出ています。温暖化はこれからもっと進んでいくので、みなさんのような若い人たちの方が大きな影響を受けるでしょう。

                                  (続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2008-02-04-Mon  CATEGORY: 政治・経済
アメリカは財政・金融の両面から、かなり強力な景気対策を打ち出した。個人と企業に対する減税の総額は1500億ドル、日本円にして16兆円にのぼる。金利の引き下げも、8日間のうちに計1.25%という大胆な内容だった。しかしウォール街は、これらの対策に満足してはいないようだ。今週は改めて対策を評価し直すのか。それとも、さらなる追加策を求めるのか。

国内では、今週も企業の12月決算が続々と発表される。先週までの中間集計では、まだ企業の好調な業績が続いている。日本経済新聞の集計によると、先週までに発表された分の連結経常利益は前年比10.7%の増加。ただ1月以降の見通しは、はっきりと減速しそう。株式市場は、昨年中の好業績よりも今後の見通しを重視している。

そんななかで、今週は6日に12月の景気動向指数。7日には1月の工作機械受注、8日には12月の機械受注と景気ウォッチャー調査が発表になる。このうち景気動向指数は、予想よりいい数字が出そう。あとは景気の先き行きが、明るくないことを示唆する内容になりそうだ。要するに、昨年中はまずまずだったが、ことしに入ってからは苦しいことを示す指標が増えるだろう。

その原因は、言うまでもなくアメリカの不調。だがアメリカは悪くなっても、アジアの新興国が頑張っているから大丈夫という見方も強い。いわゆるデカップリング論だ。9日には東京に先進7か国と中国、韓国などの大臣クラスが集まって、この問題を議論する。アメリカ発の悪影響は否定できないが、かつてに比べれば抵抗力は強まっているというのが結論になるだろう。本当は、その抵抗力の強さを知りたいのだが・・・。

    ≪4日の日経平均は? 予想 = 下げ

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住宅を壊したのは 誰だ!
2008-02-05-Tue  CATEGORY: 政治・経済
国土交通省の発表によると、昨年の新築住宅着工件数は106万0741戸だった。前年に比べて17.8%の減少。40年ぶりの低水準を記録した。主たる原因は、昨年6月に施行された改正建築基準法。耐震強度の偽装を防ぐため着工前の確認手続きを厳格にしたことが、住宅建築の大幅な減少を招いてしまった。

12月だけをみると、着工件数は前年比19.2%減。最も減少幅が大きかった9月の44%減よりは、改善の方向に進んでいる。しかし確認審査を二重にしたマンションは、まだ49.7%の減少。マンションの場合は価格の高騰で購入意欲が衰えてきたところに、改正基準法が足を引っ張った形となった。

住宅産業の不振は、広範な部門に悪影響を及ぼす。建材やキッチン・浴槽などの設備機器のほか、家具や家電製品の売れ行きにもブレーキがかかる。昨年の倒産件数は4年ぶりの高水準となったが、業種別で最も多かったのは建設業。昨年のGDP(国内総生産)はまだ発表されていないが、この住宅着工の減少で成長率は0.7%ほど引き下げられたと推定される。

改正基準法は住宅以外の建築物にも適用されているから、全体の損失額はもっと大きくなるはずだ。耐震偽装を防ぐためとはいえ、この被害はあまりにも大きい。実施方法に問題があったことは明らかである。責任者の処罰をしろとは言わないが、仕方がないで済まそうとするのはおかしい。ケジメを付けるためにも、冬柴大臣は国民に謝るべきだろう。

    ≪4日の日経平均 = 上げ +362.54円≫

    ≪5日の日経平均は? 予想 = 下げ

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景気後退入りする アメリカ (上)
2008-02-06-Wed  CATEGORY: 政治・経済
アメリカの実体経済が、急速に悪化している。昨年10-12月期の実質成長率は、年率で0.6%とゼロ成長すれすれ。前期の4.9%から一気に低下した。最大の要因は、やはりサブプライムの影響をまともに受けた住宅投資。前期比23.9%も減少してしまった。加えて個人消費も企業の設備投資も輸出も、プラスではあったものの増加率は縮小している。

注目されたクリスマス商戦も空振り。12月の小売り販売高は、年末としては珍しく前月比0.4%の減少に終わった。12月は新築住宅の販売件数も前年比40.7%減という有様。トムソン・フィナンシャル社の集計によると、主要500社の10-12月期の収益は11.3%の減益だという。

年が改まっても、悪化の傾向は続いている。労働省の発表によると、1月の非農業部門の雇用者数は前月に比べて1万7000人の減少。03年8月以来の減少で、市場の予測を大きく下回った。雇用者数の減少は、ただちに消費の減退につながる。したがって1月の消費支出は、前月比でマイナスになるという予想が強まっている。ブッシュ大統領も一般教書のなかで「景気は減速している。経済の先行きには懸念がある」と述べた。

こうした状況からみて、1-3月期の実質成長率がマイナスになる可能性はきわめて高い。アメリカでは、2四半期の成長率がマイナスを記録すると「景気後退」だと診断される。だから1-3月期がマイナス成長になっても、景気後退というわけではない。しかし、このまま行けば4-6月期もマイナスになる公算は大きい。政府と金融当局は、それを避けるために政策を総動員しているのだが・・・。

    ≪5日の日経平均 = 下げ -114.20円≫

    ≪6日の日経平均は? 予想 = 下げ

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景気後退入りする アメリカ (中)
2008-02-07-Thu  CATEGORY: 政治・経済
政府も金融当局も、アメリカ経済の景気後退入りを阻止しようと懸命になっている。FRB(連邦準備理事会)は1月22日に0.75%の緊急利下げを決断したのに続いて、30日にも0.5%の利下げを追加した。政府も総額1450億ドル(約15兆6000億円)の減税を実施する。あの同時テロ後の混乱を鎮めるために実施した減税が500億ドルだったのと比べれば、ワシントンの危機感が伝わってくるだろう。

ところが、これで景気が立ち直ると考える人は少数派だ。それほどアメリカ経済の実態は悪くなっている。きっかけはサブプライム・ローンの破綻だった。しかし、いまでは完全に住宅バブルの崩壊による“住宅不況”の様相を呈している。低所得者向けに貸し込んだローンが回収不能になっただけではなく、金融機関にとっては健全な中産階級に貸した住宅ローンまでが不良債権化しつつある。

なぜかというと、住宅の価格が下落して担保割れの状態が広がってきたからだ。この広がりがどこまで進行して行くのか、いまのところ見当も付かない。一方、住宅の購入者も住宅価格の上昇を見越して借金した人が多いから大変だ。返済が出来ずに、家を差し押さえられるケースも少なくない。こういう状況だから、一般的に消費も伸びない。日本のバブル崩壊時と同様に、正常な状態に戻るのには時間がかかるとみられている。

ブッシュ政権の個人向け減税は、総額1010億ドル。小切手による戻し減税の形をとる。実際に小切手が消費者の手に届くのは5月になるというから、4-6月の成長率にどれほど寄与するかは不明。とにかく住宅価格の下げ止まりが、いつになるのか。これが当面の焦点だ。商務省の発表によると、その住宅価格は12月に新築の場合で前月比10.9%も急落している。

    ≪6日の日経平均 = 下げ -646.26円≫

    ≪7日の日経平均は? 予想 = 上げ

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景気後退入りする アメリカ (下)
2008-02-08-Fri  CATEGORY: 政治・経済
アメリカの景気下降は、いろいろなルートを通じて各国へ波及する。サブプライム証券の購入で生じた直接的な損害は別として、各国は対アメリカ輸出の減少、株価下落の衝撃波、自国の通貨高、そして心理的な不安感の伝染も見逃せない。これらの悪影響は、すでにヨーロッパ諸国をはじめとして日本などのアジア各国、中国やインドにも及びつつある。

イギリスでは、昨年9月にサブプライム損失でノーザン・ロック銀行が行き詰まってから、景気も下降し始めた。イングランド銀行は12月に利下げしたが、経済が好転する兆しは見えず、7日にも追加利下げを実施したところ。ドイツでは、輸出の伸びが急速に鈍化。前年比10%近かった伸び率が、昨年11月には3%にまで縮小した。フランスでも失業者が増大。スペインでは住宅を中心とした不動産バブルが崩壊しつつある。

EU(ヨーロッパ連合)全体の物価は、1月に前年比3.2%まで上げ幅を拡大した。インフレへの警戒感も急速に強まってきたが、中央銀行は主要国の景気が下降気味のために金利を上げられない。まだ中国やインドの経済は急成長を続けているが、中国の鋼材輸出は昨年10月から大幅に減少し始めた。特にアメリカ向けは、12月に前年比64.4%の減少となっている。インドでも IT産業に翳りが見え始めたと伝えられる。

アメリカが不況になっても、中国やインドなどの新興国が好調なら大丈夫という見方がある。いわゆるデカップリング論だ。たしかに昔は存在しなかった新しい抵抗力にはちがいない。しかし、その抵抗力の強さを予測することはむずかしい。もう一つ、ヘッジファンドなどに代表される過剰流動性がもし株式市場に集まれば、景気の落ち込みに比べて株価の下落はマイルドになるかもしれない。だが、これも世界経済にとっては初めての経験であり、予測はできない。

    ≪7日の日経平均 = 上げ +107.91円≫

    ≪8日の日経平均は? 予想 = 下げ

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サタデー自習室 -- 原油のABC (11)
2008-02-09-Sat  CATEGORY: 政治・経済
11)価格高騰の影響 = 原油価格の高騰によって、日本の輸入代金は急増している。たとえば、07年の輸入金額は12兆3946億円。2年前の05年に比べると、3兆5700億円も増えている。もし価格が不変だったとしたら、この3兆5700億円は日本国内で使われたか、貯蓄されたはず。それが産油国に支払われた。こういう現象を「所得移転」と呼んでいる。

移転したおカネは、産油国内でビルの建設資金となったり、いわゆるオイルマネーの一部となって世界を駆け巡っているにちがいない。日本国内では、その分だけ消費や設備投資や貯蓄に回るはずだったおカネが減ってしまった。もちろん、景気にとっては好ましくない。したがって原油価格の高騰で生じる所得移転が大きいほど、日本の景気にとってはマイナスに働く力が大きくなると言える。

企業にとって、原油価格の上昇はまず原料費や燃料費などのコスト増となって現れる。これは利益を直接的に圧迫するから、設備投資の減退、雇用や賃金の抑制につながりやすい。またもしコスト増加分を製品やサービスの価格に転嫁すれば、需要が縮小する。こうした転嫁が次々に実施されると、インフレ圧力も強まってくる。転嫁する力の弱い中小企業は、事業の継続さえ危なくなるかもしれない。

家計にもシワ寄せされる。物価が上がれば、家計も防衛せざるをえなくなる。節約をしたり、貯蓄を取り崩したり。そのうえ雇用不安も増大する。賃金上昇も望めない。こうして需要の面からも、景気は下降圧力を受ける。現在の日本経済は、まさにこういう局面にさしかかっている。しかも所得移転の問題は、日本だけではなく世界の先進国で同時進行する。原油価格の高騰は、世界同時不況・同時インフレの発生源になりやすい。

                                 (続きは来週サタデー)

    ≪8日の日経平均 = 下げ -189.91円≫

    【今週の日経平均予想 = 4勝1敗

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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話
2008-02-10-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第9章 地球の温暖化って、なんだろう? ②

最近、日本の夏は暑さがきびしくなったと感じていませんか。最高気温が30度を超えた日を「真夏日」、また35度を超えた日を「猛暑日」と言いますが、日本のどの地方でもこういう日が増える傾向にあるようです。昨年8月16日には、埼玉県の熊谷市と岐阜県の多治見市で40.9度といういままでになかった最高気温を記録し、みんなをおどろかせました。

いまは真冬で、北海道の東海岸には氷が流れ着いています。これを流氷と言いますが、ことしはこの流氷の厚さがとても薄くなっているそうです。このほか海水の温度が上がったために、東京湾で熱帯魚が泳いでいるというニュースもありました。でも東京湾の温度が上がると、のりが育たなくなってしまうので、漁師さんは困っているそうです。

もう一つ感じるのは、台風や大雨が多くなってきたことでしょう。このため野菜や果物に大きな被害も出ました。地球を取り巻く空気や海水の温度が平均1度近く上がっただけで、こんな状態になっているのです。世界をながめると、たとえば北極や南極の氷がどんどん融け始めました。あと30年たつと、北極の氷はほとんどなくなってしまうと考えられています。

温暖化が進むと、動物や植物や魚の育つ場所が変わってきます。日本でも、おコメやみかんは東北地方や北海道でしか栽培できなくなるかもしれません。逆に熱帯の植物や動物が、日本に入り込んでくるでしょう。東京がバナナやヤシの産地になるかもしれません。そのときに熱帯の毒虫や伝染病も入ってくる危険があるのです。

                                (続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2008-02-11-Mon  CATEGORY: 政治・経済
先週、東京で開いたG7(先進7か国の財務相・中央銀行総裁会議)では、何も建設的な合意を見出せなかった。このことは、世界経済の困難な現状を暗示しているように思われる。つまり7か国の経済責任者たちは、利害が対立して合意できなかったわけではない。いずれの国も、いまの世界経済に対する処方箋も手段も持ち合わせていなかったという意味である。

G7は共同声明で「世界は不確実な環境に直面している」という現状認識では一致した。だが一致した対策を打ち出せなかったのは、各国の景気動向にタイムラグがあるためだ。アメリカは景気後退入りが目前だから、大幅に金利を引き下げ、16兆円にのぼる減税の実施も決めた。イギリスも景気に不安を感じて、金利を下げている。しかしEU(ヨーロッパ連合)はインフレを警戒して、金利を下げない。

なかでも一番おっとり構えているのが、日本だろう。政府はまだ景気の先行きを、ほとんど心配していないように思われる。そうしたなかで、今週は14日に昨年10-12月期のGDP(国内総生産)統計が発表される。7-9月期の実質成長率は年率換算で1.5%だった。10-12月期についての民間予測値は、平均で1.6%。この程度の数値だと、政府ののんびり気分はまだ続いてしまうにちがいない。

政府はことし1-3月期についても、改正建築基準法の影響が薄れ、反動増も期待できるので大丈夫と判断しているようだ。しかし世界経済を覆っている不確実性は、タイムラグはあるけれども必ず日本にも影響を及ぼす。そのときになって慌てるのは最悪。前々から準備を整えていれば、G7の会議でももう少し胸を張れたのでは。

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欠陥さらけ出した 景気動向指数
2008-02-12-Tue  CATEGORY: 政治・経済
内閣府が発表した昨年12月の景気動向指数。一致指数は11月の30.0%から66.7%に上昇した。一致指数が50%を超えると景気は上昇中、下回ると下降中と判断される。つまり景気は11月に下降したが、12月には上昇したことになる。内閣府も「景気は改善を示す水準にある」とコメントした。

だが、この判定にはかなりの疑義がある。この一致指数は景気動向と関連の深い9つの経済指標から作成されているが、12月はこのうち4つの指標が前月のマイナスからプラスに転換した。この4つは、鉱工業生産指数、鉱工業生産財出荷指数、投資財出荷指数、それに中小企業・製造業の売上高である。要するに、4つとも製造業に関連した指標だ。

そこで鉱工業生産の動きをみてみよう。12月の鉱工業生産指数は前月比1.4%の増加だった。これは11月の生産が、サブプライムや円高の影響で1.6%減少したことの反動だと考えられている。つまり景気動向指数は、11月も12月も製造業の生産動向に左右される形となった。動向指数を作成している内容が、あまりにも製造業に偏重しているためである。

製造業が景気の中心的な存在であるときは、まだいい。しかし最近のように石油高騰の影響が非製造業に重くのしかかっている場合には、景気全体の動向を表わさなくなっている。生産は1-2月ともに減少の見込みだ。動向指数も下がるにちがいない。にもかかわらず、景気は「改善を示す水準」とコメントする政府。だから先を読んだ経済政策など、とうてい考えられない。

    ≪12日の日経平均は? 予想 = 上げ

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“空港会社”は 問題の始まりだ
2008-02-13-Wed  CATEGORY: 政治・経済
空港会社への外資参入を規制すべきかどうか。この問題をめぐって、自民党内が揉めている。国土交通省は今国会に空港整備法の改正案を提出する方針で、その骨子は「外資の出資を議決権ベースで3分の1未満に抑える」「国の監督権限を強化する」というもの。この法案に対して、渡辺金融相、大田経済財政相、岸田規制改革相がきびしく反対。冬柴国土交通相との対立が尖鋭化したため、ついに町村官房長官が“緘口令”を出したという。

ことの起こりは、オーストラリアの投資ファンドが羽田空港ターミナルを管理している日本空港ビルの株式を19%取得したこと。驚いた国土交通省が、あわてて法案を作成した。成田空港会社も09年度には完全民営化し、上場されることも睨んでいる。規制賛成派は「安全保障と危機管理から絶対に必要」と強調、反対派は「市場開放は時代の流れ。安全保障は別の面から考えたらいい」と一歩も譲らない。

自民党内の対立は、外部にも波及している。たとえば財界は経団連が賛成、同友会は反対だ。また新聞も読売は賛成、中日は反対の社説を掲げている。海外の事例も二分していて、アメリカ、スペイン、シンガポールは国家管理。逆にイギリス、イタリア、デンマークは規制なしだという。たしかに難しい問題である。

ただ世界のファンドは、これから日本にも続々と入り込んでくる。航空会社や鉄道、テレビ局や学校など、公共性の高い民間会社についてはどう処理するのか。空港についてだけ法律改正をするという姿勢は、いかにも“泥縄”的だ。もっと基本的な議論をすべきだろう。そのための材料が欲しいと考えていたら、突然の緘口令でその後のニュースが全く途絶えてしまった。

    ≪12日の日経平均 = 上げ +4.72円≫

    ≪13日の日経平均は? 予想 = 上げ

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資源探査船を 10隻持とうよ
2008-02-14-Thu  CATEGORY: 政治・経済
日本が最新鋭の資源探査船を導入した。長さ86メートル、幅40メートルの探査船は、海底に向けて強力な音波を発信。その反射波を解析することで、深度5000メートルまでの地層を立体的に探査できる。この地層図から、原油や天然ガスの埋蔵地点を発見することが目的だ。政府がノルウェーの会社から232億円で購入した。

東京湾で11日、この船の引渡し式が行なわれ、その名も「資源」と命名された。探査船「資源」は、さっそく新潟沖や三陸海岸で活動する。日本は、国内で消費する原油の99.7%を輸入に頼っている。この「資源」が日本の領海内で海底油田を掘り当ててくれれば、エネルギー確保の見通しが大きく好転するかもしれない。なんでもっと早く導入しなかったのか、と思うぐらいだ。

でも日本の領海は広いから、たった1隻の探査船で回り切れるのだろうか。この際は思い切って、あと9隻ぐらい買ったらどうだろう。そのためには2000億円程度の資金が必要だ。いま大きな問題になっている道路特定財源。ガソリン税の暫定税率を延長する代わりに、そこからこの資金を出したらいい。原油確保のためなのだから、この財源流用には道路族も文句は言うまい。

もう一つ、探査船の運航は石油天然ガス・金属鉱物資源機構に任せるとして、10隻の探査船を保有する株式会社を作る手もある。1株20万円として、100万株を公募する。油田が見つかった時には採掘権を石油会社に売り、その金額の一定割合を配当金にする。素晴らしい夢のある投資物件が誕生するのではないか。国も個人も未来に夢を持てる。久しぶりに明るい話が飛び交うだろう。

    ≪13日の日経平均 = 上げ +46.34円≫

    ≪14日の日経平均は? 予想 = 上げ

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予想上回った 10-12月期のGDP
2008-02-15-Fri  CATEGORY: 政治・経済
一瞬、目を疑う数字が出た。内閣府が14日発表した07年10-12月期の実質成長率は、年率換算で3.7%という高さ。前7-9月期の1.3%から、大きく跳ね上がった。エコノミストによる事前の予測値は平均で1.36%だったから、専門家もビックリしたにちがいない。株価も大幅高となった。予想外の数字とはいえ、いい方にはずれたのだから結果オーライである。

内訳けをみると、いちばん頑張ったのは企業の設備投資。7-9月期の前期比1.1%増から2.9%増へと拡大した。家計の消費支出は0.1%増から0.2%増へ。輸出は前期と同じ2.9%増だった。ただ改正住宅建築基準法の影響で、住宅投資は9.1%の減少。この問題がなかったら、成長率は4%台に乗せたはずだ。全体として、輸出を基盤にした企業活動が相変わらず景気を引っ張った形となっている。

この結果、07年のGDP(国内総生産)は名目値で515兆7100億円、実質値で561兆2900億円となった。名目成長率は1.3%、実質成長率は2.1%となっている。また07年のGDPデフレーターはマイナス0.7%。06年のマイナス1.0%より、マイナス幅がやや縮小した。ただし10-12月期だけをみると、マイナス1.3%と逆に拡大している。

一つ心配なことは、後々の改定作業で成長率が引き下げられるのではないかという懸念。というのも7-9月の場合は、第一次速報で実質成長率は2.6%だったのが、改定値では1.3%に大きく下方修正されたからだ。またこういうことが繰り返されると、GDP統計に対する信頼度が落ちかねない。内閣府の国民経済計算部さん、頼みますよ。

    ≪14日の日経平均 = 上げ +558.15円≫

    ≪15日の日経平均は? 予想 = 下げ

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サタデー自習室 -- 原油のABC (12)
2008-02-16-Sat  CATEGORY: 政治・経済
12)投機資金の登場 = 原油価格は1973年(昭和48年)の第1次石油ショック以来、大きなうねりを伴いながらも一貫して上昇してきた。73年初めのWTI先物価格は、1バレルがわずか3ドル。それが08年初には100ドルになった。先進諸国での消費拡大、21世紀に入ってからの中国など新興国の需要増大が基本的な原因。日本の輸入量も55年(昭和30年)には1000万㌔㍑足らずだったが、最近は2億5000万㌔㍑前後にまで増大している。

このような価格の長期にわたる急上昇は、他の商品には見られない。経済活動に欠かせず、需給が常にひっ迫気味な原油という商品の特質かもしれない。ところが07年の夏以降は、さらに異常な急騰ぶりをみせた。07年5月の価格は65ドルだったのに、年末には100ドルに接近し、08年初にはとうとう100ドルを超えたのである。

理由は投機マネーの流入。世界中の投機資金の規模は正確に把握できないが、民間の資金を集めたいわゆるヘッジファンドが1兆ドル以上、また国家資金によるSWF(政府系ファンド)が2兆5000億ドル以上あるといわれている。これらの投資資金の一部が、短期の利ざやを求めて原油市場に殺到したわけだ。

大規模な投機資金の草分けは、いわゆるオイルマネー。産油国は油田を掘り尽くしたら、あとは収入の道を閉ざされる。そこで手にした原油代金を蓄積して、先進国の市場に投資したり、不動産や株式会社を買収することによって将来の収入を確保しようと考えた。この戦略はサウジアラビア、アラブ首長国連邦、クウェートなどでは、大成功を収めたと言っていい。いま原油価格は90ドル前後にまで反落しているが、投機資金は近く再び原油市場に参入してくるだろう。

                               (続きは来週サタデー)

    ≪15日の日経平均 = 下げ -3.89円≫

    【今週の日経平均予想 = 4勝0敗】

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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話
2008-02-17-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第9章 地球の温暖化って、なんだろう? ③

みなさんは、ビニールハウスのなかに入ったことがあリますか。そう、野菜やくだものを早く育てるために、農家の人が畑に建てているビニールの家みたいなものです。外から寒い風は入らないし、なかで暖房をつけていますから、とても暖かいでしょう。いま地球は、このビニールハウスのようになりつつあるのです。

地球を包むビニールの役割をするのは、炭酸ガス(CO2)やメタンなど「温室効果ガス」と呼ばれるガス。このガスはだんだん上にのぼっていき、空気の上の部分に溜まってしまいます。地球は太陽からもらった熱の一部を宇宙に放出していますが、このガスが濃くなると放出しにくくなってしまうのです。そのため空気や海水の温度が上昇してしまう。これが温暖化の正体です。

人間や動物は、呼吸をするたびに炭酸ガスを出しています。だから大昔から、温室効果ガスはあったのです。もし温室効果ガスがまったくなかったとしたら、地球の気温は零下18度になってしまうそうです。ですから温室効果ガスは、人間や動物や植物にとっては必要なものだということを、まず覚えておきましょう。

ところが、いまから200年以上前に産業革命が起りました。それまでは人間や馬の力だけで仕事をしていたのが、石炭を燃やして作った蒸気の力で機械を動かしたり、汽車を走らせたりするようになりました。さらに20世紀にはいってからは、石油をたくさん使うようになります。このため炭酸ガスがどんどん空気中に出ていって、温室効果ガスが濃くなりすぎてしまったのです。

                                 (続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2008-02-18-Mon  CATEGORY: 政治・経済
焦点はいぜんアメリカ経済の動き。20日に1月の消費者物価、住宅着工件数、建設許可件数が発表になる。このうち住宅着工は昨年11月が前月比3.7%減、12月が14.2%減だった。1月の事前予想は0.6%減だが、その程度に収まるかどうか。アメリカの景気下降は住宅不況であるだけに、関心は高い。

先週、バーナンキFRB(連邦準備理事会)議長は、議会の証言で「08年の経済見通しを下方修正する」と述べた。昨年11月に公表した1.8%-2.5%の成長見通しを、近く引き下げるという意味。この発言は金利の追加引き下げを示唆したものと受け取られているが、今週の株価はどう反応するだろう。1月の消費者物価が高く出た場合には、特にその反応が注目される。

国内では21日に、1月の貿易統計が発表される。アメリカ向けの輸出は昨年9月から減少を続けているが、減少幅が広がるのかどうか。西ヨーロッパ向けも伸び率が急速に縮小しており、前年比で減少に転じる可能性がある。

18日はワシントン生誕記念日で、アメリカ市場はお休み。日経平均は先週、1か月半ぶりに25日移動平均を上回った。その勢いが持続するのか、それとも方向感に乏しい動きを見せるのか。

    ≪18日の日経平均は? 予想 = 上げ

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農林水産省が うらやましい?
2008-02-19-Tue  CATEGORY: 政治・経済
農林水産省は製粉会社に対する輸入小麦の売り渡し価格を、4月から30%値上げする。たとえばアメリカ産は、トン当たり5万4190円から7万0450円に上昇。主要5銘柄の平均価格は6万9120円になる。農水省は昨年4月に1.3%、10月にも10%の値上げを実施。いずれも国際価格の高騰が原因だと説明している。

小麦の国際価格は、昨年6月からことし1月の間に約6割も高騰した。昨年の猛暑や干ばつで、アメリカ、オーストラリア、フランス、カナダ、アルゼンチンなど主要な生産国が軒並み不作。特にオーストラリアは収穫が30%も減ったという。その一方で中国やインドの需要は増大、世界全体の在庫が減少してしまった。

日本の輸入依存度は87%。輸入先はアメリカが全体の53.8%と過半を占める。次いでカナダが24.2%、オーストラリアが21.9%となっている。政府が商社などを通じてその全量を買い付け、農業補助の費用を上乗せした価格で製粉会社に売り渡す仕組みだ。

今回の値上げも当然、製粉会社→メーカー→小売店→消費者へと波及して行く。5月には小麦粉が、6月ごろからはパンや麺類、菓子などが値上がりしそう。消費者にとっては頭の痛い話だが、昨年までの値上げをまだ完全には転嫁できていない業者も多い。そこへ30%値上げの大波が押し寄せる。こうした業者の悲鳴と恨み節が聞こえてくるようだ--「価格転嫁のできる農水省がうらやましい」

    ≪18日の日経平均 = 上げ +12.84円≫

    ≪19日の日経平均は? 予想 = 上げ

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ついに鉄鋼も 大幅値上げ
2008-02-20-Wed  CATEGORY: 政治・経済
ついに鉄鋼も大幅な値上げになる。新日鉄など鉄鋼大手5社は18日、ブラジルのヴァ-レ社との間で08年度の鉄鉱石買い入れ価格を65%引き上げることで合意した。値上げは6年連続だが、昨年の引き上げ幅9.5%に比べると、上げ幅は格段に大きい。トン当たりでみると、約48ドルから80ドルに上昇する。

日本は鉄鉱石を100パーセント輸入に頼っており、昨年の輸入量は1億4000万トン。その6割をヴァ-レ社から買っている。この業界の慣例で、今回の値上げ合意はそのまま他の鉄鉱石資源会社にも適用されるから、08年度は全輸入量が65%値上がりしてしまう。加えて原料炭や海上運賃もかなり上がる見込み。鉄鋼メーカーの負担増は1兆円に近いと計算されている。

鉄鋼各社はこのコスト増加分を、4月から製品価格に転嫁する方針。これまでも原料コストの増加を製品に転嫁してきたが、ユーザーのなかでも造船、建設機械などには浸透。しかし自動車、家電などに対する値上げ交渉は難航している。たとえば今回の鉄鉱石値上げ分が鋼材価格に反映された場合、新車の価格は1台当たり2万円の上昇になるという。

鉄鉱石の値上がりは、世界の粗鋼生産が増大していることが主たる原因。特に中国、インド、ロシア、ブラジルなど新興国の増産が目立っている。中国の昨年の粗鋼生産は4億8900万トン、前年比で36%も伸びた。アメリカ発の景気減速が、日本にも及びつつある状況での鋼材値上げ。これもスタグフレーション(不況とインフレの共存)に向かう大きなうねりなのだろう。

    ≪19日の日経平均 = 上げ +122.51円≫

    ≪20日の日経平均は? 予想 = 上げ

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政治家は 日銀総裁をいじめるな
2008-02-21-Thu  CATEGORY: 政治・経済
日銀総裁の人事が、やっと決着しそうだ。自民・公明の与党は、3月19日に任期切れとなる福井俊彦総裁の後任に、武藤敏郎副総裁を当てる考え。しかし民主党が難色を示して、これまで与野党間の対立が続いていた。民主党は武藤氏が財務省の次官だった点を問題視し、金融政策の独自性を貫くためには「財金分離」が重要だと力説していた。

ところが最近になって民主党内にも武藤氏の容認論が強まり、この線で決着する公算が強まっている。民主党が参院で武藤氏の就任を拒否すれば、日銀総裁が空席になるかもしれない。それなのに民主党としては、独自の候補者を見出せなかった。結果的に世論の反発が高まることを恐れて、妥協する道を選んだものと思われる。

日銀は1882年(明治15年)に創設された。そう言えば初代の総裁となった吉原重俊も、大蔵少輔(次官)だった人。民主党の「財金分離」論も判らないではないが、なにしろ日銀総裁は金融はもちろん、財政から経済一般の知識が豊富で海外通でもなければいけない。要は経歴ではなく、その人の能力と人柄の問題だろう。

自民党の伊吹幹事長は、民主党の「財金分離」論者に対して、日銀の独立性を守るためには「政金分離」が大切だと牽制した。だが、その言葉は昨年春の自民党幹部による日銀総裁への“恫喝”発言を思い出させる。参院選を前に金利を引き上げたら「日銀法を改正してでも止めさせる」と、しつこく言い続けた。新総裁が誕生したら、与党も野党もその政策を事後に批判するのはいいが、事前の“恫喝”だけは止めてほしい。それが本当の「政金分離」だろう。

    ≪20日の日経平均 = 下げ -447.54円≫

    ≪21日の日経平均は? 予想 = 上げ

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投機マネー また暴れる
2008-02-22-Fri  CATEGORY: 政治・経済
原油価格がまた100ドルを超えた。20日のニューヨーク市場では、3月決済の先物相場が一時は1バレル=101ドル32セントまで上昇。終り値も100ドル台に乗せている。年初にはじめて100ドルを記録したあと、最近は80ドル台にまで値下がりしていた。それが再び100ドルを突破した。つられて東京のドバイ原油も、20日は93ドル20セントの過去最高値をつけた。

金や穀物相場も高騰している。ニューヨーク市場の金先物は19日、1トロイオンス=934ドル40セントと3週間ぶりの高値に。シカゴ市場の小麦や大豆、とうもろこしも急騰した。いずれも投機資金が、これらの市場に再流入したためだ。では、なぜ再流入したのだろうか。

原油はOPEC(石油輸出国機構)が減産を決めるといった噂や産油国ナイジェリアの政情不安、さらにテキサスの製油所火災など、供給不安につながる原因もあった。次の目標を探していた投機資金が、これらの情報に飛びついて原油に向かった。投機筋としてみれば、アメリカの景気が明らかに下降し始めたため、株式市場にはあまり手を出したくないところだったのだろう。

原油が上がれば、ガソリンの値上げなどで消費は減退する。景気にとっては悪材料だ。その一方でインフレ圧力は増大する。景気後退を阻止しようと金融当局が利下げすればドル安が進み、これもインフレ要因になる。アメリカの1月の消費者物価は前年比4.3%の大幅な上昇となった。こうしてアメリカ経済は、また一歩スタグフレーション(不況とインフレの共存)に近づいた。

    ≪21日の日経平均 = 上げ +377.91円≫

    ≪22日の日経平均は? 予想 = 下げ

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サタデー自習室 -- 原油のABC (13)
2008-02-23-Sat  CATEGORY: 政治・経済
13)対処策は = 原油価格は、今後も上昇基調を続けるだろう。先進国は脱・石油に努力しているが、中国などの新興国は経済成長が速いだけに需要の抑制がむずかしい。さらにインドやブラジル、インドネシアなどの消費が急増することは避けられない。そのうえで投機資金が入ったり出たりするから、価格は大きく上下しながら、基調的には上昇するとみて間違いなさそうだ。

日本は、このような状況にどう対処したらいいのだろう。まずはエネルギー効率をいっそう高めること。同じ製品を作るのに必要なエネルギー、商品を使用するときに費やすエネルギーを少しでも小さくする努力。次に脱・石油。原子力、天然ガスや石炭などの利用を増やすほか、風力、地熱、太陽エネルギーなどの活用を図る努力。さらにエネルギーやモノの節約に努めることが大切だ。

話はちょっとそれるが、日本政府は最近やっと最新鋭の油田探査船をノルウェーから購入した。海底5000メートルまでの地層を調べて、日本近海の油田を探し出す。もし、これが成功して日本も産油国になれば、日本経済の将来展望は一挙に明るくなるだろう。この船の名前は「資源」。いまの原油自給率0.3%が、せめて10%ぐらいになることを期待したい。

ただ原油の自給率が少しばかり上がったとしても、省エネ努力を怠るわけにはいかない。地球の温暖化を防ぐためにも、生活環境をよくするためにも、原油はできるだけ燃やさない方がいいことは当然だ。その意味では、企業ばかりでなく、家庭も小さな努力の積み重ねを怠ってはならない。

                             (原油のABC は終わり)

    ≪22日の日経平均 = 下げ -187.82円≫

    【今週の日経平均予想 = 4勝1敗】

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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話
2008-02-24-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第9章 地球の温暖化って、なんだろう? ④

空気や海水の温度を上げてしまう犯人は、炭酸ガスやメタンなどの温室効果ガス。この炭酸ガスは、人間が石油や石炭を燃やすと大量に発生します。また石油から作ったビニールやプラスチックを燃やしても、たくさんの炭酸ガスを出してしまいます。

では、いったい人間はどのくらい石油を使っているのでしょうか。いま世界の石油消費量は、1日で約8000万バレル以上。判りやすいように計算しなおすと、東京ドームの10杯分です。1年だと、その365倍。ものすごい量でしょう。このうち日本は、1日で約530万バレル。アメリカと中国に次いで、世界で3番目に石油をたくさん使っています。

植物は炭酸ガスを吸収してくれますから、植物が多いと炭酸ガスは少なくなります。ところが最近は熱帯の森がどんどん少なくなってしまいました。これは木材を切り出したり、平地にして農業をする人が多くなったため。1990年から2000年までの10年間をみても、熱帯の森は日本の面積の3.3倍も減ってしまいました。これも炭酸ガスが増える大きな原因になっています。

炭酸ガスが、どのぐらい濃くなっているかを調べた結果も出ています。空気中の炭酸ガス濃度は05年の平均で379ppmでした。ppmというのは、濃度を計る単位で、1ppmは100万分の1を表わします。この05年の濃度は、200年ちょっと前の産業革命当時に比べると35.4倍です。産業革命以前は、石油も石炭も使われていませんでした。

                                 (続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2008-02-25-Mon  CATEGORY: 政治・経済
先週あたりから、新聞にスタグフレーションという言葉が現れるようになった。スタグフレーションというのは、不況とインフレが共存する状態を意味している。特に21日は、アメリカの経済紙ウォール・ストリート・ジャーナルが第1面に「スタグフレーションの脅威が再燃」と題する長文の記事を掲載した。

このブログは、1月4日付けで「先進国経済のことしのキーワードはスタグフレーションになる」と書いた。こんな予想は当たらない方がいい。だが現実の先進国経済は、アメリカを先頭にヨーロッパ、日本と一定の時差を置きながら、いずれもスタグフレーションに向かって流され続けている。
*参考--http://economy33.blog77.fc2.com/blog-entry-462.html

今週もその流れを裏付けるような経済指標が次々と発表になる。まずアメリカでは25日に1月の中古住宅販売、26日には1月の生産者物価と2月のコンファレンスボード消費者信頼感指数。27日は1月の耐久財受注と新築住宅販売。そして28日には昨年10-12月期のGDP(国内総生産)が判明する。

国内では、26日に1月の企業向けサービス価格。28日に1月の鉱工業生産、商業販売。29日には1月の労働力調査、家計調査、住宅着工件数。それに1月の消費者物価も発表される。物価は上昇率が、前年比で1%以上になったかどうか。いずれにしても、スタグフレーションという言葉の使用頻度は増えそうだ。

    ≪25日の日経平均は? 予想 = 上げ

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対米輸出の鈍化 はっきり
2008-02-26-Tue  CATEGORY: 政治・経済
財務省の集計によると、1月の輸出総額は6兆4115億円、輸入総額は6兆4909億円だった。この結果、差し引きは793億円の赤字。貿易収支が赤字になったのは、1年ぶりのことである。輸出の伸び率がやや落ち気味なのに対して、輸入は原油価格の上昇で金額が膨らんだ。

アメリカ向けの輸出額は、前年比で3.2%減少した。昨年9月から5か月連続の減少であり、サブプライム問題が深刻化したのと歩調を合わせて、対アメリカ輸出は基調的に減少傾向をたどっている。輸出の減退はほぼすべての品目にわたっているが、なかでも一般機械と電気機器の減少が目立つ。テレビ受像機は44.5%も減った。

EU(ヨーロッパ連合)向けは10.6%の増加だった。伸び率はまだ高いが、昨年10月までの勢いに比べるとやや落ち気味。またアジア諸国向けは8.2%の増加で、こちらの方も多少は減り気味かなという感じ。そのなかで中国向けだけは4.6%の増加にとどまり、伸び率はかなり落ちてきた。

輸出全体の増加率は7.7%だった。たとえば昨年1月の19.0%、10月の13.8%に比べると、はっきり鈍化している。アメリカ経済が不調になっても、EUやアジア新興国がその分を補完できるというデカップリング(非連動)論。1月の貿易統計でみる限り、その兆候はなきにしもあらずだが、まだ正しいかどうかの判定は出しにくい。

    ≪25日の日経平均 = 上げ +414.11円≫

    ≪26日の日経平均は? 予想 = 上げ

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景気判断、政府もやっと下方修正
2008-02-27-Wed  CATEGORY: 政治・経済
政府の景気判断が、ぐらついてきた。生産、輸出、雇用という重要な部門の勢いが、明らかに弱ってきたためである。大田経財相が閣僚会議に提出した2月の月例報告も、景気の基調判断を1年3か月ぶりに下方修正した。ところが、その判断修正は、まことに歯切れが悪い。迷いながら、いやいや判断を変えたようにも見受けられる。

1月の基調判断は「一部に弱さがみられるものの回復している」だった。それを今回は「このところ回復が穏やか」に修正。これをもって下方修正だと説明している。この2つの表現の差は、ふつうの人にはほとんど理解できないだろう。さらに大田経財相は「踊り場になる可能性がないではない」けれども、「景気後退になるとはみていない」とも述べた。しかし、その理由については触れていない。

アメリカでは、FRB(連邦準備理事会)が08年の成長見通しを1.3%-2.0%に改めた。昨年10月時点での見通しを0.5ポイント下方修正。またEU(ヨーロッパ連合)もユーロ圏15か国の成長予測を1.8%に改定した。これも半年前の見通しを0.4ポイント下方修正したもの。いずれも明解である。

中国などアジア諸国の成長率はまだ高いが、それでもアメリカ向けを中心に輸出の伸びが鈍化し始めた。こうした世界経済の変調に直面して、政府はまだ「日本は大丈夫」と安心しているように見える。だが、政府の情勢判断の甘さ、危険を回避するための行動の遅さを見ていると、どうしてもイージス艦の事故を思い出してしまう。

    ≪26日の日経平均 = 下げ -89.85円≫

    ≪27日の日経平均は? 予想 = 上げ

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増え続ける 国の借金
2008-02-28-Thu  CATEGORY: 政治・経済
838兆0050億円--財務省が発表した07年末の日本国の債務残高である。昨年3月末に比べて3兆6000億円増加した。国民1人当たりにすると約656万円。いわば国の借金総額だが、増加が止まらない。

国は国債と政府短期証券、それに借入金という形で、国民や金融機関から借金をしている。昨年末の残高は国債が534兆5000億円。昨年3月末より2兆8000億円増加した。短期証券は102兆3000億円で、1兆3500億円の増加。ただ借入金は57兆円で、2兆2000億円減少している。

5年前の02年末と比較してみよう。借金総額は194兆8000億円も増えている。内訳では、普通国債が119兆4000億円、財投特会国債も大幅増加。政府短期証券も58兆8000億円増加した。借入金だけは50兆円減少している。金利がやや高い長期借入金を減らしてはいるが、その分だけ短期証券の発行が増大する形となった。

財務省はこの統計とは別に、国と地方を合計した長期債務残高も公表している。これは短期の借金を除いて、長期の債務だけを集計するもの。これによると、08年3月末の国の債務は607兆円、地方の債務は199兆円になる見通し。このうち国と地方の重複分を除くと、国・地方の長期債務残高は772兆円になる見込みだという。

    ≪28日の日経平均 = 上げ +206.58円≫

    ≪29日の日経平均は? 予想 = 下げ

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生産低下、経産省も甘い判断
2008-02-29-Fri  CATEGORY: 政治・経済
経済産業省の発表によると、1月の鉱工業生産は前月比で2.0%低下した。民間の調査機関による事前の予想値は0.6-0.8%の減少だったから、予想以上の低下ということになる。じっさい、生産が前月比で2%以上減ったのは、過去5年間のうち2回だけ。さらに2月も2.9%の低下となる見込みだという。

1月の生産は普通乗用車、IT 機器に使用される半導体などの電子部品、それにデジタルカメラの減産が響いている。これらの製品は、いずれも輸出の主力商品。1月の貿易収支は1年ぶりの赤字。特にアメリカ向けの輸出は5か月連続で減少している。つまりアメリカの景気下降が、輸出を通じて鉱工業生産にも影響を及ぼし始めたと考えるべきだろう。

ところが経産省は、いぜん強気の見方を崩していない。まず生産は2月も低下するが、3月は2.8%上昇の予測だから「生産は横ばい傾向で推移している」とコメントしている。さらに新聞報道によると、経産省は「アメリカのサブプライム問題を懸念する声は少なく、生産に大きな変調もない」と説明したそうだ。こんな聞き取り調査の結果は、どこから出てくるのだろう。

いずれにしても1-3月期の生産が、前期比でマイナスになることは避けられない。そうなると、生産と強い連動性を持っている景気動向指数も大幅に下降する。経済成長率も、ゼロの近辺にまで落ち込む可能性がある。経産省をはじめ政府の内部には、こうした警戒感が全くないのだろうか。

    ≪28日の日経平均 = 下げ -105.79円≫

    ≪29日の日経平均は? 予想 = 下げ

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