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経済に関する話題なんでも。ニュースの分析・批評・解説など。大胆な予想や提言も。ご意見、ご批判は大歓迎です。
経済なんでも研究会
サタデー自習室 -- スタグフレーションの話(1)
2008-03-01-Sat  CATEGORY: 政治・経済
1)言葉の意味 = いま世界の先進国経済は、スタグフレーションの方向に流されている。先頭のアメリカはもう瀬戸際。ヨーロッパ諸国がこれに続き、日本の危険度も高くなってきた。いったい、スタグフレーションとはどんな現象なのか。原因は何か。治療法はあるのだろうか。

スタグフレーションという言葉は、1960年代に作られた新語だ。英語のStagnation(経済の沈滞)とInflation(インフレ) を合成したものである。作者は不明だが、記録的にみるかぎり65年に当時のマクラウド英蔵相が演説で使ったのが最初らしい。その意味は、不況とインフレが同時に発生する経済の状態を指している。

60年代までの世界経済は、こうした状態を経験することがなかった。比較的小さな後進国が内乱とか干ばつとかによって不況と物価高に悩まされたことはあったが、これらは例外的な現象だとみなされていた。ふつうの先進国では、好況で需要が大きくなり過ぎればインフレになる。不況で需要が過少になれば、物価は下落した。したがって、不況とインフレの共存は実現しなかった。

ところが60年代に入ると、様相が変わり始める。まずイギリス経済が、この新しい病気にとり付かれた。景気が下降しても、物価が下がらない。むしろ上昇してしまう。この新しい現象をマクラウド氏がスタグフレーションと呼んだわけだ。この現象は当時の西ドイツやフランスにも伝染。70年になると、アメリカも悩まされるようになる。

                                 (続きは来週サタデー)

    ≪29日の日経平均 = 下げ -322.49円≫

    【今週の日経平均予想 = 4勝1敗】

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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話
2008-03-02-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第9章 地球の温暖化って、なんだろう? ⑤

世界各国の科学者が国連に集まって、温暖化の問題を研究しています。その結果、いろいろなことが判ってきました。たとえば世界中が出した温室効果ガスの総量は、1970年から2004年の間に70%も増大しました。そのうちの77%が炭酸ガスで、同じ期間中に炭酸ガスは80%も増加しています。

もし、この調子で温室効果ガスが増え続けると、21世紀の末には海水の温度が5.8度も上昇する可能性があるのです。地球の表面の70.6%は海。その海の温度がこんなに上がったら、どうなるのでしょう。まず海面が数メートルも上昇するだろうと、科学者たちは考えています。

日本の周りはみんな海ですから、日本も大きな被害を受けることは避けられません。もし海面が1メートルだけでも上昇すると、東京や大阪を中心に2400平方キロが水につかり、410万人が被害を受けそうです。また全国の砂浜が90%もなくなってしまう心配があります。こうした被害を防ぐために堤防を作るとしたら、何10兆円ものおカネがかかるでしょう。

また世界の方々で洪水が起きる半面、水不足で困る地域も広がります。科学者たちは、2050年までに水不足で悩む人々は世界で10億人以上にのぼるだろうと予想しています。さらに温暖化が進むと、陸地の4分の1が砂漠になってしまう危険さえあるのです。

                                  (続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2008-03-03-Mon  CATEGORY: 政治・経済
最大の関心事は、円相場の動き。先週は急激に上昇して、2年11か月ぶりに1ドル=103円台へ。昨年6月の安値からみると、20円も円高が進行した。アメリカの景気下降と併せて輸出産業への影響が心配されるため、株価も輸出関連を中心に売り込まれた。今週も、この円高基調が続くのかどうか。

米ドルはあらゆる主要通貨に対して、大きく下げている。対ユーロでは、99年のユーロ導入以来の最安値。中国元に対しても、05年の人民元切り上げ後の最安値。オーストラリア・ドルに対しては24年ぶり、シンガポール・ドルに対しても12年ぶりの安値を記録した。最大の理由は、アメリカ経済がまた一歩、スタグフレーションに近づいたことにある。

4日にはバーナンキFRB(連邦準備理事会)議長の講演が予定されており、さらなる利下げの公算が強まれば米ドルはもっと売られるかもしれない。そのアメリカでは、3日に1月の建設支出、2月の自動車販売が。また5日には1月の製造業受注、7日には2月の雇用統計が発表される。これらの内容が、アメリカ経済のスタグフレーション度をさらに強めるものとなるのかどうか。

国内では、3日に1月の勤労統計と2月の新車販売。5日には10-12月期の法人企業統計、6日には1月の景気動向指数が発表になる。いずれも芳しい結果が出るとは思えない。日米両国ともに、経済情勢はだんだん苦しくなってきた。

    ≪3日の日経平均は? 予想 = 下げ≫

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円高・株安 = 市場に春の嵐
2008-03-04-Tue  CATEGORY: 政治・経済
週明けの3日、東京市場には春の嵐が吹きまくった。外国為替市場では、円相場が1ドル=102円台まで上昇。3年1か月ぶりの高値をつけた。1週間で6円の急騰である。対ユーロも156円台に上昇した。株式市場では、日経平均が610円84銭の暴落。輸出関連を中心に全面安となって、終り値で1万3000円を割り込んだ。

米ドルは世界の主要通貨に対して、軒並み下げている。また株価は、アジアやヨーロッパの主要な市場ですべて値下がりした。原因はアメリカ経済の先行きに対する不安。住宅価格の下落に加えて、耐久財受注や消費者信頼感指数が低下し、景気後退の懸念がいっそう強まった。その一方で、物価の上昇傾向が明白となり、インフレへの警戒感も高まっている。

アメリカ経済にはまだ立ち直りの兆しが見えない。したがって、ドルの全面安と世界の同時株安は基調的に続くだろう。円相場は100円を超える局面にまで突入するかもしれない。株価の方は下げ過ぎを訂正しながらも、1万2000円に接近して行く可能性がある。

だが円高については、大きなメリットもある。たしかに輸出企業は平均106円前後を採算ラインとしているから、影響は大きい。しかし半面、円相場が1円上がれば輸入品の価格はほぼ1%下落する。原油や工業原材料、食料品がかなりの勢いで値上がりし始めた現在、輸入価格の下落は企業にとっても消費者にとっても相当のプラスになるはずだ。

    ≪3日の日経平均 = 下げ -610.84円≫

    ≪4日の日経平均は? 予想 = 上げ

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石炭も大暴騰、電力ピンチ?
2008-03-05-Wed  CATEGORY: 政治・経済
石炭の国際価格が異常に高騰している。アジアの石炭価格の基準になっているオーストラリア産一般炭は、2月にトン当たり125ドルの史上最高値を付けた。1年前に比べると、なんと2.5倍。5年前の6倍という高値である。鋼材に使う原料炭の値上がりはもっと激しく、スポットでは300ドルの取り引きも現れたという。

原因は石炭産出国の国内需要が急増して、輸出余力がなくなってきたこと。特に世界最大の生産国である中国の輸出減少が大きい。国内で老朽化した1万か所以上の炭鉱を閉鎖した半面、火力発電所や製鉄所を続々と建設中。このため07年の石炭輸出は5300万トンと、4年前の6割に減少した。この調子だと、08年には純輸入国になる可能性が大きい。

石炭価格の高騰は、まず電力の発電コストに大きな影響を与える。世界の電力は、いまなお4割を石炭燃料に頼っている。さらにセメントやアルミニウム、また鉄鋼生産にも直ちに悪影響が出ることは避けられない。世界の輸入国は長い間、石炭が不足したり値上がりすることはないと確信してきた。だが石油に続いて、石炭も暴騰する時代がやってきたのである。

日本が世界で最大の石炭輸入国であることは、あまり知られていない。国内消費のほぼ全量を輸入に頼っており、最近の輸入量は年間1億8000万トン前後。その半分以上がオーストラリア産だ。発電にほぼ半分を消費している。電力は原油と石炭の高騰でダブルパンチ。早急に燃料計画の建て直しに迫られる。この意味でも、省エネと代替エネルギーの開発を急がなければならない。

    ≪4日の日経平均 = 上げ +0.10円≫

    ≪5日の日経平均は? 予想 = 上げ

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企業の業績、はっきりと減速
2008-03-06-Thu  CATEGORY: 政治・経済
財務省が5日発表した昨年10-12月期の法人企業統計は、企業の業績が全体として落ち込んできたことを明白に示している。売上げは増加したものの、利益は減少。設備投資も縮小した。なかでも資本金1億円-10億円の中堅企業の業績が、いちばん低下している。

まず売上高は前年同期比で2.3%伸びた。このうち製造業は6.5%、非製造業は0.4%の増加。ただ企業の規模別にみると、資本金10億円以上が3.7%、1000万円-1億円が4.8%の増収だったのに対し、1億円-10億円の企業は6.7%の減収となっている。また経常利益は全体が4.5%の減少。製造業は3.3%、非製造業は5.7%のともに減益。資本金10億円以上は1.7%、1000万円-1億円は5.7%の減益だったが、1億円-10億円は13.2%も利益が落ちている。

設備投資も全体では7.7%と、約5年ぶりの大幅な減少となった。製造業は0.5%増加したが、非製造業は12.0%の減少。規模別では10億円以上が7.5%の減少、1000万円-1億円が5.9%の減少だったのに対して、1億円-10億円では12.2%減っている。

02年春からの今回の景気回復は、主として企業の好調な業績に支えられてきた。それが昨年秋以降は、アメリカ経済の変調と原油高の影響で様相を変え始めている。10-12月期の法人企業統計は、その変化の実態を改めて証明する形となった。この結果、すでに発表されている昨年10-12月期の経済成長率も、改定値では大幅に下方修正される可能性がある。

    ≪5日の日経平均 = 下げ -20.22円≫

    ≪6日の日経平均は? 予想 = 下げ

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やっぱり急落した 景気一致指数
2008-03-07-Fri  CATEGORY: 政治・経済
1月の景気動向指数は、予想通り急激に下落した。内閣府が6日発表した景気動向指数の一致指数は22.2%で、前月の63.6%から大幅な低下。水準としては昨年3月以来の低さとなった。先行指数も30.0%で、前月の50.0%からかなり減少している。景気は08年に入ってから、どうも下向きになっているようだ。

景気動向指数というのは、たとえば一致指数の場合は景気に敏感な9つの経済指標を合成して、景気が全体的に上向きか下向きかをパーセントで表示する仕組み。50%以上ならば景気は上向き、以下ならば下向きと判定する。1月の結果は50%を大きく下回っているから、景気はかなり停滞気味なことを意味している。

9つの一致系列のうち、前月のマイナスからプラスに変わったのは大口電力使用量と小売販売額の2つだけ。逆にプラスからマイナスに変わったのは、鉱工業生産、生産財出荷、所定外労働時間、投資財出荷、卸売り販売額、中小製造業の売上高と6つもある。このように一致指数の内容は製造業関係に偏りすぎているから、1月の数字が低下することは十分に予想できた。

政府はこの数字を見ても、まだ「景気は一進一退だ」とコメントしている。だが1月に入ってからの景気指標は、悪いものが多いことは誰の目にも明らかだ。特に輸出を基盤とする企業の好調は、急速に勢いをなくしている。政策当局者はぜひ先を読んで、対策の準備をしてほしい。政治家も日銀総裁の人事などで、子どもじみた喧嘩などしている場合ではない。

    ≪6日の日経平均 = 上げ +243.36円≫

    ≪7日の日経平均は? 予想 = 下げ

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サタデー自習室 -- スタグフレーションの話(2)
2008-03-08-Sat  CATEGORY: 政治・経済
2)70年代の悪夢 = イギリスは1960年代の後半、早くもスタグフレーションに悩まされている。66年の経済成長率は当時としてはきわめて低い水準の1.6%に下降したが、消費者物価は14.1%も上昇した。このためポンドが売り込まれ、イングランド銀行は防衛のために金利の大幅な引き上げを実施した。ちなみに、その年の日本の成長率は9.7%、物価上昇率は4.7%である。

70年代に入ると、スタグフレーションはアメリカをはじめとする先進国に蔓延して行く。そのピークとなった74年から75年にかけて、世界各国は戦後最悪の同時不況に見舞われたが、物価は下がらない。たとえば75年の数字をみると、アメリカの成長率はマイナス3.6%、失業率は8.5%に達したが、消費者物価は9.1%上昇している。日本とともに急成長を遂げていた西ドイツも、1.8%のマイナス成長に陥ったが、物価は6.0%上昇した。

なぜ、不況と物価高が同時に現れたのだろうか。一つの大きな原因は石油ショック。原油価格の急騰が企業の利益を圧縮し、消費者の購買力をカットした。その一方で、卸売物価や消費者物価を直接的に押し上げたために、景気が停滞しても物価は下がらなかった。ただ、もっと基本的な原因として、当時の欧米諸国では賃上げ圧力がきわめて強く、不況になっても賃金増→製品値上げの構図がなかなか消えなかった点が指摘されている。

当時の日本は先進国中でいちばん軽かったけれども、やはりスタグフレーション的な症状に悩まされた。75年(昭和50年)度の成長率は3.1%にまで落ち込んだが、消費者物価は10.4%の上昇。政府・日銀は、財政・金融の両面から景気対策を打ち出している。その結果、76年に入ると輸出が伸び始めて、再び成長軌道に復帰することができた。

                                 (続きは来週サタデー)

    ≪7日の日経平均 = 下げ -432.62円≫

    【今週の日経平均予想 = 3勝2敗】

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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話
2008-03-09-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第9章 地球の温暖化って、なんだろう? ⑥ 

地球の温暖化をストップするためには、世界中の国が協力しなければなりません。そこで1997年12月、世界166か国の代表が京都に集まって「地球温暖化防止会議」を開きました。この会議で決まったいちばん重要なことは、先進国がそれぞれ目標を作って温暖化ガスを少なくして行こうと約束したことです。

具体的には、各国が90年に出していたガスの量に比べて、2012年の量をどれだけ減らすかを決めました。たとえばEU(ヨーロッパ連合)は8%、アメリカは7%、日本は6%減らそうということになりました。ところがアメリカはあとになって、この約束は守れないと言い出したのです。また中国やインドなども反対して、この約束には最初から加わっていません。

各国が03年にどのくらい炭酸ガスを出していたかを調べてみると、アメリカが世界全体の22.8%でした。また中国は16.4%、EUは13.3%、ロシアが6.3%、日本は4.9%、インドが4.3%でした。つまり世界で炭酸ガスをたくさん出している一番目と二番目の国が、この京都での約束に参加していないことになります。

これでは温暖化をストップすることはできませんね。そこで各国は何度も会議を開いて、どうすれば世界中の国が協力できるかを考えています。また、ことしの7月に北海道の洞爺湖(とうやこ)で開かれるサミットでは、各国の大統領や総理大臣がこの問題について話し合うことになっています。

                                  (続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2008-03-10-Mon  CATEGORY: 政治・経済
ニューヨーク市場は、先週も大荒れだった。ダウ平均株価は一週間で365ドルの下落。年初に比べると1371ドル下げて、1万2000ドルを割り込んだ。06年10月以来の安値である。為替市場ではドル安が続く。その一方で、原油価格は1バレル=106ドルの新高値。金は1トロイオンス=1000ドルが目前。銅や穀物相場も記録的な高水準を維持している。

日経平均も先週は820円の下げ。これで年初来の下げ幅は2373円、率にして15.66%の下落となった。ドル安を反映して、円相場は一時101円台にまで上昇した。8年2か月ぶりの円高水準である。アメリカ経済はすでにスタグフレーション状態に突入、日本経済も約3か月の時差を置いて同じ道を走っていると考えられる。

今週の予定は、アメリカでは13日に2月の小売販売高。14日には2月の消費者物価とミシガン大学の消費者信頼感指数が発表になる。いずれも個人消費に関する指標で、もし好ましくない結果が出ると、サブプライム問題に端を発した混乱がついに最終的な局面にまで浸透したと判断されることになるだろう。

国内では、10日に1月の機械受注、2月の景気ウォッチャー調査。12日には昨年10-12月期のGDP(国内総生産)改定値と2月の消費動向調査。また13日には1月の鉱工業生産・改定値が発表になる。このうちGDPがどのくらい下方修正されるかが注目される。

    ≪10日の日経平均は? 予想 = 下げ

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どうする? 1兆ドルの外貨準備
2008-03-11-Tue  CATEGORY: 政治・経済
財務省の発表によると、日本の外貨準備高は2月末で1兆0079億8100万ドルとなった。現在の円相場で換算すると、およそ102兆円。いま国会で審議中の08年度の一般会計予算規模83兆円を、かなり上回る膨大な金額だ。世界のなかでも、中国に次いで第2位。だがドル安が続くと、目減りしてしまう心配が出てきた。

日本の外貨準備高は、03年から04年にかけて円高を抑えるために実施した円売り・ドル買い介入で急増した。このときの介入額は35兆円。その後は運用による利子収入で増えている。運用先は9割以上がアメリカ国債だ。したがってドル相場が下落すると、評価損が発生してしまう。たとえば1円の円高で約8000万円もの損失。過去1年間で約13兆円の評価損が出た。

そこで当然、アメリカ国債を減らして、ユーロ債などを増やしたらどうだという意見も出てくる。しかし日本がそうすると、アメリカ国債は値下がり、ドルは下落する。すると日本の評価損はもっと大きくなってしまう危険がある。だから財務省は「安全と流動性が第一。運用方針を変える気はない」と言っている。

そんななかで、自民党の一部議員たちが「運用益だけでも切り離して、もっと利回りのいい投資に向けたらどうか」と主張し始めた。現在のままでも、年に3兆円ほどの運用益が見込める。それを原資として、日本もいま流行の政府系ファンドを作ったらいいという提案だ。外貨準備の運用に関しては一考に価する提案だと思うが、その前に政府系ファンド創設の議論が必要になってくるだろう。

    ≪10日の日経平均 = 下げ -250.67円≫

    ≪11日の日経平均は? 予想 = 下げ

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アメリカ経済は、スタグフレーション入り (上)
2008-03-12-Wed  CATEGORY: 政治・経済
アメリカ経済は、完全にスタグフレーション状態に陥った。スタグフレーションというのは、不況と物価高が併存する状態である。まず実質経済成長率は昨年10-12月期に、年率換算で0.6%にまで落ち込んだ。今1-3月期は、ゼロあるいはマイナス成長になる可能性がきわめて高い。次に1月の物価は、卸売物価が前月比で1.0%上昇、消費者物価も0.4%上がった。消費者物価の前年比上昇率は4.3%に達している。

諸悪の根源になったのは、サブプライムと呼ばれる低所得者向けの住宅ローン。全住宅ローンの13%を占めているが、状況は一向に改善していない。10-12月期の差し押さえ物件は、全体の8.65%。延滞比率は17.31%にのぼっている。ことしに入ってから、これらの比率はむしろ増えているようだ。このサブプライム・ローンで、全世界の金融機関は2000億ドルの損失。その半分がアメリカの金融機関だと財務省が発表した。

当然ながら、まず住宅産業が直撃された。最近の数字をみても、1月の新築住宅販売件数は前年比33.9%の減少。10-12月期の住宅価格は前年比で、たとえばカリフォルニア州では6.6%、フロリダ州では4.6%の値下がりとなった。住宅価格の下落は、金融機関の経営と消費者の支出行動に重大な影響を与える。

金融機関は住宅ローンの担保割れが拡大し、不良債権が増大する。サブプライムばかりでなく、優良だったはずのローンまでが不良債権になってしまう。金融機関は自己資本比率を下げまいとして、貸し渋る。これが経済にまた悪影響を与えてしまう。アメリカの消費者は住宅の値上がりを前提に、借金する人が多い。それが値下がりすると、借金を返せなくなったり、支出を抑制せざるをえなくなる。これも経済にはマイナス効果を与えてしまう。

                                    (続きは明日)

    ≪11日の日経平均 = 上げ +126.15円≫

    ≪12日の日経平均は? 予想 = 上げ

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アメリカ経済は、スタグフレーション入り (下)
2008-03-13-Thu  CATEGORY: 政治・経済
主要な景気指標の動きをみると、生産は横ばいだが、雇用は大きく悪化した。1月の鉱工業生産は前月比0.1%の増加。建設部門が1.1%減少したのに対して、燃料関係が2.2%増加した。アメリカでは景気に最も敏感な指標として重視されるのが、農業を除いた就業者の人数。2月はこの就業者数が前月比で6万3000人の減少となり、増加を予想していたエコノミストたちを驚かせた。

その一方、消費関連の数字はそれほど悪くなっていない。2月は新車販売台数こそ前年比6.3%の減少となったが、小売り販売高は前年比1.9%の増加。1月の個人消費支出も前月比で0.4%増えている。この現象は、5月に実行される減税の先取り。先行きの物価高を見越した買い急ぎ。あるいは物価上昇の反映・・・いろいろ解釈することができる。

02年4-6月期から増益を続けてきた企業業績も、急降下している。トムソン・フィナンシャル社の調査によると、主要企業の純利益は10-12月期に20%の大幅減益となった。こうした状況で頼みの綱は個人消費。だが住宅や株価の値下がりで、10-12月期に家計資産は5300億ドルも減少してしまった。したがって、あまり期待は持てそうにない。

アメリカの場合、景気後退(Recession)の定義は、2四半期にわたって実質成長率がマイナスを記録することと決められている。だから1-3月期に続いて4-6月期もマイナス成長になれば、景気後退ということになる。その可能性はかなり大きいが、まだそうと極め付けるのは早い。一方、スタグフレーションは不況とインフレの同時進行状態を指す。原油高とドル安でアメリカの物価には、さらに上昇圧力が増すだろう。ブッシュ大統領の「経済は困難な時期に」という言葉は、その象徴である。

    ≪12日の日経平均 = 上げ +202.85円≫

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心配なのは、ことしの成長率
2008-03-14-Fri  CATEGORY: 政治・経済
内閣府が発表した昨年10-12月期の実質成長率は、改定値で年率3.5%だった。一次速報に比べると0.2ポイントの小幅な下方修正となっている。設備投資が前期比2.9%増から2.0%増に下がったものの、輸出が2.9%増から3.1%増に上がって埋め合わせた形。名目成長率は年率で0.8%だった。

この結果、07年の実質成長率は2.1%になった。成長に最も貢献したのは、やはり輸出。前年比で8.8%も伸びている。次いで設備投資が2.4%の増加、個人消費も1.4%増と予想以上に健闘した。ただ建築基準法の改正で打撃を受けた住宅投資は9.5%と大きく減少し、成長の足を引っ張った。とにかく輸出と企業収益に支えられた1年だったと言えるだろう。

04年からの実質成長率は、2.7%→1.9%→2.4%→2.1%という動きになった。単純に平均すると、この4年間は2.275%の成長だったことになる。いまの日本経済は、この程度が実力なのかもしれない。内容的にも、やはり輸出と設備投資が際立って貢献している。

その輸出と設備投資が、ことしになってから鈍ってきた。08年度の実質成長率については、政府が2.0%を見込んでいる。これに対して、民間エコノミスト32人の予測は平均すると1.56%だ。だがアメリカをはじめとする世界経済の動きを観察していると、どちらも甘すぎる感じが強い。5月中旬にまとまる1-3月期のGDP(国内総生産)統計を、まず注目しよう。

    ≪13日の日経平均 = 下げ -427.69円≫

    ≪14日の日経平均は? 予想 = 上げ

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サタデー自習室 -- スタグフレーションの話 (3)
2008-03-15-Sat  CATEGORY: 政治・経済
3)アメリカの現況 = ことしに入って、アメリカ経済は完全にスタグフレーションの様相を見せている。不況とインフレの同時進行が始まってしまった。実質経済成長率は昨年7-9月期の4.9%から、10-12月期は0.6%に急降下。この1-3月期はマイナス成長になる可能性も強まっている。主要企業の純利益も、10-12月期は20%の減益となった。また2月の農業を除いた就業者数は、大方の予想に反して前月比で6万3000人も減少した。

その一方で、物価は上昇気流に乗り始めた。1月の卸売り物価は前月比1.0%の上昇だったが、エネルギー製品は前年比で22.6%も上がっている。また消費者物価は前年比で4.3%上昇した。原油や穀物などの高騰がまず卸売り物価を押し上げ、さらに消費者物価に波及しつつある局面だと言えるだろう。

ブッシュ政権とFRB(連邦準備理事会=中央銀行)は、さすがに早くから手を打った。FRBは昨年9月から5回にわたって政策金利を引き下げ、FF(フェデラルファンド)レートは5.25%から3.0%にまで下がっている。政府も個人と企業を対象に、総計1460億ドル(約15兆円)の減税を実施した。だが、その効果はまだ見えていない。

物価高の原因は、原油や非鉄金属あるいは食料価格の高騰である。それと同時期に低所得者向けの住宅ローン、いわゆるサブプライム問題が表面化して、景気の足を引っ張った。景気の下降を防ごうとして金利を急激に下げたが、その結果は投機資金を増殖させる結果となって物価を押し上げてしまう。ドル安の進行も、物価を引き上げる要因になっている。したがって、アメリカ経済はこの夏に向かって、いちだんとスタグフレーション度を増して行くように思われる。

                                 (続きは来週サタデー)

    ≪14日の日経平均 = 下げ -191.84円≫

    【今週の日経平均予想 = 3勝2敗】

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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話
2008-03-16-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第9章 地球の温暖化って、なんだろう? ⑦

いま世界のなかで、温暖化ガスを減らすことにいちばん熱心なのはEU(ヨーロッパ連合)の国々でしょう。EUというのは、フランスやドイツを中心としたヨーロッパ大陸の27か国のこと。EUは京都の会議で、2012年までに出すガスの総量を1990年よりも8%減らすと約束しました。この約束はもう守れる見通しがついており、さらに2020年には20%減らすことを決めています。

温暖化ガスをいちばん出しているアメリカは、京都では7%減らすと約束したのに、あとになって守れないと言い出しました。しかし最近は、やはりガスを減らすことは大切だという考えを強めています。オーストラリアも反対から賛成へと変わりました。また中国やインドなども、自分たちの国が不利にならない方法を探し始めるようになりました。

世界中の国がみんなガスを減らすように努力しなければ、温暖化は止まらないでしょう。ところが、これから経済を盛んにしようとしている国々は、どうしてもエネルギーをたくさん使いたいので、それを減らせと言われても困ると主張しています。先進国ばかりでなく、こうした世界中の国々の言い分も聞いて、なんとか地球の温暖化を食い止める方法を考え出す。それが7月の北海道・洞爺湖サミット会議だということを覚えておきましょう。

ところで困ったことに、日本の成績はあまり良くありません。京都会議では12年までにガスを6%減らすと約束しました。しかし06年の結果は、90年に比べて逆に6.4%増えてしまいました。つまり、あと4年の間に12%以上も減らさないと、約束を守れないことになってしまいます。そこで政府も会社の経営者も、いまガスを減らすためにいろいろ努力してはいるのですが・・・。

                                (続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2008-03-17-Mon  CATEGORY: 政治・経済
先週もマーケットは大荒れ、記録づくめの1週間となった。円相場は1ドル=100円を突破して、一時は98円台に。95年10月以来の円高水準である。金価格は1トロイオンス=1009ドル。原油は1バレル=111ドルのともに新高値。日経平均株価は541円下がって、05年8月以来の安値を付けた。

大揺れの震源地アメリカの金融不安が、どうにも収まらない。実体経済も景気後退入りの可能性を強めている。このためドルが売られ、ヨーロッパやアジア諸国の通貨が軒並み高い。中国元もシンガポール・ドルも、米ドルに対して過去最高の相場を記録した。その一方で、各国の株価はみな下げている。

今週も余震は続くだろう。そうした状況のなかで、今週は2つの重要な予定が組み込まれている。その1つは18日のアメリカ公開市場委員会。ここでの利下げ決定は、すでに市場も織り込み済みだった。ところがFRB(連邦準備理事会)は、16日の日曜日に公定歩合の0.25%緊急利下げを決めてしまった。やや芝居がかったこの決定に、マーケットがどう反応するだろうか。

もう1つは、19日に迫った日銀総裁の任期切れ。政府・与党はぎりぎりのところで、新しい人事案を出すだろう。おそらくは民間人からの起用になるだろうが、後味はまことに悪い。民主党もこんどは呑まざるをえない。もし日銀総裁が空席になると、日本経済の評価はさらに下落する。その責任は民主党にあるという世論が高まることは、目に見えているからだ。

    ≪17日の日経平均は? 予想 = 下げ

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アメリカの金融政策は、裏目に?
2008-03-18-Tue  CATEGORY: 政治・経済
週明け17日の東京市場。円相場が1ドル=95円77銭まで上昇した。前日より一挙に4円以上の値上がり。12年7か月ぶりの円高水準である。これを嫌気して、日経平均株価は454円の下落。終り値は1万1787円となり、2年7か月ぶりに1万2000円を割り込んだ。原因は、アメリカの金融当局が16日に緊急発表した信用不安を鎮めるための金融政策にある。

FRB(連邦準備理事会)は16日、金融機関向けの貸し出し金利である公定歩合を3.5%から3.25%に引き下げると発表した。日曜日の夜なのに緊急発表したのには、理由がある。この日の昼、JPモルガン銀行が経営危機に陥った大手証券ベア・スターンズを2億3600万ドルで買収すると発表。同時にニューヨーク連銀が、ベア社に300億ドルの緊急融資をすることも明らかになった。

公定歩合を下げれば、この巨額融資に対する金利が軽減される。FRBとニューヨーク連銀、それにモルガン銀行は綿密に連絡し、矢継ぎ早やに公表することの心理的な効果を計算したのだろう。またアジア市場へ好影響を及ぼすことも考慮して、わざわざ日曜の夜に発表したという見方もある。

だが結果は裏目に出た。東京ばかりでなく、アジアの株式市場はすべて下げた。ひとことで言えば、こんなに大々的な対策を芝居がかった演出で発表するほど、アメリカの実態は悪いのかと驚いてしまったわけである。ただし肝心のアメリカ市場が、どう評価するかはまだ不明。18日には政策金利の引き下げも予測されている。ニューヨークで、ドル安と株安が止まるかどうか。ここ数日の動きに、世界中が目を凝らしている。

    ≪17日の日経平均 = 下げ -454.09円≫

    ≪18日の日経平均は? 予想 = 上げ

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揺れ始めた 中国・インド経済
2008-03-19-Wed  CATEGORY: 政治・経済
中国の経済が、かなり揺れ始めた。とりわけ目立つのが、輸出の急減速と物価の上昇。中国税関総署の発表によると、2月の輸出額は873億ドルで、前年比6.5%の増加にとどまった。07年間の輸出増加率が25.7%に達したことに比べると、かなり急ブレーキがかかった形。2月は貿易黒字額も、前年比64%の減少となった。

2月は卸売り物価が前年比6.6%上昇した。原油や鋼材の値上がりが目立っている。また消費者物価も8.7%の上昇で、11年9か月ぶりの高騰を記録した。特に食品は23.3%の上昇、豚肉は63.4%も上がった。中国政府は中南部を襲った大雪の影響が大きい、と説明している。

好調だったインド経済にも、変化の兆しが現れている。自動車や住宅の売れ行きが明らかに鈍っており、消費支出全体にも陰りが見え始めた。昨年は20%台の伸びを持続した乗用車の販売台数は、ことしに入って10%近くに落ちている。卸売り物価も、最近は前年比5%を超える上昇になったという。

中国もインドも、政府はインフレを警戒してともに引き締め気味の政策をとっている。また中国の場合は、特に大雪の被害も大きかった。したがって、アメリカ経済の不調がどのくらい響いているのかは断定しにくい。だが全く影響がないわけではないだろう。いずれ遠からぬうちに、日本にもその影響が波及してくると考えておいた方がいい。

    ≪18日の日経平均 = 上げ +176.65円≫

    ≪19日の日経平均は? 予想 = 上げ

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春分の日 = 冷え込む経済
2008-03-20-Thu  CATEGORY: 政治・経済
               Economy33 on holiday.

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評価を落とした 民主党
2008-03-21-Fri  CATEGORY: 政治・経済
126年の歴史を有する日本銀行。戦前はともかく、戦後では初めて総裁が不在という異例の事態に陥った。先進国・日本の評判は大きく下がるだろう。アメリカ経済がスタグフレーション入り。円が1ドル=100円を超え、日本経済も下り坂。こんなときに、政治家はいったい何をやっているのだろう。与野党に対する世論の批判は厳しい。特に民主党の対応には、多くの有権者があきれている。

自民党・公明党が独自の候補者を立て、民主党も自前の候補を推薦して、決着が付かなかったというのならまだ筋は通る。しかし民主党は候補者を立てず、与党の候補者を2回にわたって拒否した。この態度は、参議院で人事権を握った権力の誇示としか、国民には受け取れない。小沢・鳩山ラインは、日本国の評判より自分の党の宣伝を優先したとしか思われない。

武藤、田波の両氏を拒否した理由の一つに、財務官僚という経歴がある。これまでも財務事務次官の経験者が、日銀総裁に就任した例は数多い。それがいいかどうかは別として、民主党は最初から「財務省の出身者は反対」と明言すべきだった。それならそれで、一種の“天上がり”を排除するという目的意識が明確で、意味もあった。

そうした原則的な条件を明示していたのに、与党が財務省出身者にこだわったのなら、世論は与党を非難しただろう。だが何も明示せずに出された案には反対というのでは、まるでダダっ子だ。こういう政党に政権を任せられるのか。有権者の多くはこんな疑問を持ち、がっかりしている。民主党は猛烈に反省しないと、次の選挙では勝てないだろう。

    ≪19日の日経平均 = 上げ +296.28円≫

    ≪21日の日経平均は? 予想 = 上げ

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サタデー自習室 -- スタグフレーションの話 (4)
2008-03-22-Sat  CATEGORY: 政治・経済
4)世界的な広がり = アメリカ経済はすでにスタグフレーション、つまり不況とインフレとが同時に進行する状態に陥った。ヨーロッパ諸国や日本、それにアジアの新興国は、まだその状態には至っていない。だが流れとしては、いずれもスタグフレーションの方向に進んでいるように思われる。

まずユーロ圏のGDP(国内総生産)は、昨年10-12月期が1.5%の増加だった。07年を通しての2.6%、また7-9月期の3.0%増加に比べると、明らかに鈍化の傾向を示している。その半面で消費者物価は07年全体が2.1%上昇だったのに対して、ことしの1月は3.2%、2月は3.3%と上昇気味だ。金融当局は景気の下降よりもインフレを心配して、金利を下げていない。この点、金利を急激に下げ続けているアメリカとは好対照だ。

中国とインドの政策当局も、インフレ対策に力を入れている。中国の消費者物価は、2月に前年比8.7%まで上昇してきた。インドの卸売り物価も5%を超えている。両国とも金利を引き上げ、金融政策は引き締め気味。この効果もあって、中国では2ケタだった成長率が8%程度に。インドの個人消費も大幅に減少している。しかし、もともとの成長率が高いだけに、まだスタグフレーションからは遠い状態だ。

日本のGDPは昨年10-12月期が3.5%増。しかし1-3月期はゼロ前後に落ち込む公算が大きい。その一方で、企業物価は2月に前年比3.4%増。消費者物価も1月は0.8%増となった。こうして見てくると、日本はアメリカに次いで、スタグフレーション度が高いと言えるのかもしれない。

                               (続きは来週サタデー)

    ≪21日の日経平均 = 上げ +222.13円≫

    【今週の日経平均予想 = 4勝0敗】

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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話
2008-03-23-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第9章 地球の温暖化って、なんだろう? ⑧

燃やすと、大量の温暖化ガスを出してしまう石油。その使用をできるだけ少なくするには、どうしたらいいのだろう。1つの方法は、太陽の熱や水力、風力、地熱、あるいは原子力のエネルギーをたくさん使うようにして、石油に頼る度合いを減らすこと。また同じ仕事をするのに、なるべく少ないエネルギーで済むようにすること。さらにエネルギーの使用を節約すること。

日本はこれまでも、こうした努力を重ねてきました。その結果、たとえば1973年にはエネルギー全体の77%を石油に頼っていたのが、2005年には50%になっています。また同じモノを作るのに必要なエネルギーは、この期間中に約3分の2に減らすことができました。でも地球の温暖化を食い止めるためには、もっともっと努力しなければなりません。

06年度でみると、日本が輸入した原油の量は2億4700万トンにも達しています。それだけ石油を使っているわけで、温暖化ガスを1年間に13億4100万トンも出しました。この量は、1990年に出した量より6.4%増えています。日本は京都の会議で、2012年には90年に比べて6%減らすと約束したことを思い出してください。

90年に比べて、どんなところがガスを増やしているのでしょう。まず産業部門では5.6%減らすことができました。しかし事務所などの業務部門では41.7%、自動車などの運輸部門では17%増えてしまいました。そして、みなさんがいちばん関係している家庭部門では30.4%増加してしまったのです。

                             (続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2008-03-24-Mon  CATEGORY: 政治・経済
今週はニューヨークの株価に注目。FRB(連邦準備理事会=中央銀行)は先週、獅子奮迅の動きをみせた。1週間のうちに、金融機関への貸出金利である公定歩合を2度、計1%引き下げ。政策金利を0.75%下げて2.25%に。同時に証券化商品市場への新たな資金供給制度を創設、資金難に陥った証券大手ベア・スターンズへの緊急融資も決定した。

この効果もあって、先週のダウ平均株価は乱高下しながらも389ドル上昇した。しかしアメリカの金融不安は、なお収拾のメドが立たない。したがって、マーケットの不安定な状況はまだ続くという見方がいぜん大勢を占めている。ただ、そうしたなかで実質金利がゼロまで下がっただけに、今後はもう利下げ期待にも限界が見えてきたという意識も強まりつつあるようだ。

このような意識の強まりが、今週は株価にどの程度まで反映されるのか。こうしたなかで、今週は24日に2月の中古住宅販売、26日に2月の耐久財受注と新築住宅販売が発表になる。これらの結果が予想以上に悪いと、市場は再び利下げ期待一色に逆戻りするかもしれない。ドルは売られ、円相場はさらに上昇する可能性も出てくる。

国内では24日に、1-3月期の法人企業景気予測調査と公示地価。26日に2月の企業向けサービス価格、28日には2月の労働力調査、家計調査、それに消費者物価が発表される。昨年末からじりじりと上がってきた消費者物価が、いよいよ1%台の上昇になってくるのか。

    ≪24日の日経平均は? 予想 = 上げ

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“踊り場”に逃げ込んだ 月例経済報告
2008-03-25-Tue  CATEGORY: 政治・経済
政府の月例経済報告が、景気の基調判断を2か月続けて下方修正した。3月の報告は「景気の回復は足踏み状態」と明確に記述。大田経済財政相は「踊り場的な状態にある」という意味だと解説した。これまで政府は「緩やかだが、景気は回復している」と一貫して主張してきたが、ここへきてやっと景気の停滞を認めたことになる。

報告は生産、設備投資、企業収益が、そろって下向きになったと述べている。これまで景気を引っ張ってきた企業部門の勢いが弱まったため、この1-3月期はほぼゼロ成長に落ち込んだというのが「踊り場」の意味だろう。ただ「踊り場」という言葉には、しばらく足踏みしたあと再び上り階段になるという意味もある。

大田経財相は、こういう期待をこめて「踊り場」だと解説した。アメリカ経済が不況になっても中国やアジア諸国の景気はそれほど悪化しないから、日本の輸出はあまり減少しない。また改正住宅基準法の影響で落ち込んだ住宅投資が、まもなく急速に回復する--の2点に大きな期待をかけているようだ。

日本経済は、02年と04年の2回「踊り場」を経験した。そのときはいずれも、足踏みのあと回復基調を取り戻している。だが今回は当時と比べて、条件がかなりきつい。アメリカの経済的な混乱は当時より大きいし、原油高と円高という新たな悪条件も生じている。踊り場だと思っていたら、その先は下り階段という危険度はかなり高い。政府は「踊り場」の表現に逃げ込まず、もっと現実の危険性を直視してほしい。

    ≪24日の日経平均 = 下げ -2.48円≫

    ≪25日の日経平均は? 予想 = 上げ

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公示地価 : 格差は広がるばかり
2008-03-26-Wed  CATEGORY: 政治・経済
ことし1月1日現在の公示地価が発表になった。それによると、全国平均の地価は1年前に比べて1.7%の上昇。前年の0.4%上昇を上回った。用途別では商業地が3.8%、住宅地が1.3%の上昇となっている。3大都市圏とその周辺地域、それに地方中核都市の上昇率が大きくなった。ただ昨年後半からは景気鈍化の影響もあって、伸び率は鈍る傾向を見せている。

3大都市圏の平均上昇率は5.3%。このうち商業地は10.4%、住宅地は4.3%の上昇だった。その一方で、3大都市圏以外の地方圏は平均で1.8%の下落。うち商業地は1.4%、住宅地は1.8%の下落だった。3大都市圏と地方中核都市が値上がりし、地方圏の値下がりは止まらないという傾向が続いている。

公示地価というのは、国土交通省が毎年1月1日現在で全国約2万9000地点の取り引き価格を調べているもの。この地点のうち、最も上昇率が大きかった住宅地は東京都港区南青山4-20-4の36.8%上昇で、価格は1平方メートル当たり253万円。商業地では仙台市青葉区中央1-10-1で、上昇率は40.1%。価格は325万円となっている。

逆に最も下落率が大きかったのは、住宅地では北海道滝川市江部乙町西11-5-41。14.0%下がって4300円になった。商業地では同じく滝川市本町1-2-1が14.6%の下落で、価格は4万1000円。3大都市圏や地方中核都市はすでに投機の対象になっているが、地方圏にはそれがない。だから今後もその格差は広がるだろう。この格差は、政府の地方振興政策が機能していない表れでもある。

    ≪25日の日経平均 = 上げ +265.13円≫

    ≪26日の日経平均は? 予想 = 下げ

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最強の景気対策は 利上げ!
2008-03-27-Thu  CATEGORY: 政治・経済
日銀の集計によると、07年末の家計の金融資産残高は1544兆8000億円だった。1年前に比べて0.6%の減少。5年ぶりの減少となったが、その主たる原因は、株価が下落したこと。その一方で家計は現金と預金の保有を増やしており、新聞などは「貯蓄から投資への動きが逆戻りした」とコメントしている。

株式の時価評価額は91兆円で、前年を17兆円下回った。また株式と外貨預金、それに投資信託、対外証券投資を加えた“リスク資産”の残高も5年ぶりに減少した。金融資産の総額に占める比率は11.5%で、前年より0.4ポイント低下している。逆に現金・預金は78兆5000億円となり、前年を6兆8000億円上回った。

明らかに家計はリスク投資に対して慎重になっている。だが、それを「流れに逆行するもの」と考えるのはどうだろうか。昨年はサブプライム・ローン証券が象徴するように、市場の側の行き過ぎも目立った年だった。金融商品取引法の施行もあって、それだけ個人は賢明になったと考えるべきだろう。

ところで、家計の預金は739兆円もある。民間金融機関からの借り入れ額262兆円を差し引くと、ネットの預入れ額は477兆円にも達する。仮に預金金利が1%上がると、利子は4兆7700億円。そのうちの3兆円が消費に回れば・・・。言い換えると、3%の利上げは10数兆円の減税にも匹敵する景気浮揚効果がある。ゆっくりでいいから、金利を上げてみよう。

    ≪26日の日経平均 = 下げ -38.59円≫

    ≪27日の日経平均は? 予想 = 下げ

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新銀行東京は 現代の “怪談”
2008-03-28-Fri  CATEGORY: 政治・経済
東京都議会はきょう28日の本会議で、新銀行東京に対する400億円の追加出資を可決する。この追加出資をめぐっては反対論も強かったが、筆頭株主の東京都が強引に押し切った感じ。議論の過程で明らかになった新銀行東京の経営内容には、ただただ唖然とするばかり。こんな経営が現実にまかり通ったことは、現代の“怪談”と言うしかない。

この銀行は石原都知事が2期目の目玉として掲げた構想から、都が1000億円を出資して05年4月に誕生した。その理念は「民間が貸せない中小企業にも融資する」というもの。ところが、ことしの1月までに融資先の2300社が倒産、焦げ付き債権は285億円にのぼった。なにしろ無担保・無保証で貸しまくった結果が、この始末。

融資先の経営状態などはろくに調べず、貸し出し件数の拡大だけを目標にしたというから恐ろしい。融資先が倒産しても、銀行の担当者には「成果手当て」が出たという。だから計画倒産の詐欺にも引っかかった。この3月決算は、1016億円の累損に。東京都は銀行の会計を新旧に分離。さらに店舗も1か所だけに整理する方針だ。つまり400億円の新資本金を細々と食いつないで、メンツだけは保とうという考えだろう。

東京都が新銀行東京に注ぎ込むカネは、これで合計1400億円。都内の一世帯当たりで、2万2750円になる計算だ。こんな形ばかりの銀行に使わず、その分を都民税の減税に充てていたら、石原さんも大知事になれたのになあ。

    ≪27日の日経平均 = 下げ -102.05円≫

    ≪28日の日経平均は? 予想 = 下げ

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サタデー自習室 -- スタグフレーションの話 (5)
2008-03-29-Sat  CATEGORY: 政治・経済
5)新しい現象 = むかしの不況は、需要と供給のバランスが崩れることから発生した。農業が経済の中心だった時代でも、天候のぐあいで作物が採れすぎると供給が過剰になって価格が下落。結果的に不況になった。産業革命後も、工業製品に対する需要が過少になると経済は低迷した。いずれにしても、供給に比べて需要の少ないことが不況の原因になっている。

したがって不況を克服するための政策は、需要を増大させることに尽きた。金融を緩和し、財政支出を増大させる。これによって需要を刺激したり、新たな需要を作り出せば不況から脱出できる--というのが、従来の経済理論だった。なかでも財政の出動で、需要不足を埋めることができるというケインズ理論が有名である。

一方、インフレは供給が縮小したり、需要が過大になったときに発生した。干ばつで作物の供給が不足すると、値段が上がる。工業製品に対する需要が過大になると、物価は上昇した。つまり不況とは全く反対に、供給に比べて需要の多すぎることがインフレの原因になっている。政策の対応は不況対策とは逆に、金融を引き締め、財政支出を絞ることになる。

需要が過少だと不況、過大だとインフレになりやすい。その両方が同時に起ることはありえないから、不況とインフレが共存することは考えられなかった。ところが1960年代の後半から、両者の同時進行が現実に起ってしまった。この新しい現象は、どうして生じたのだろうか。

                            (続きは来週サタデー)

    ≪28日の日経平均 = 上げ +215.89円≫

    【今週の日経平均予想 = 3勝2敗】

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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話
2008-03-30-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第9章 地球の温暖化って、なんだろう? ⑨

日本の家庭では、いま平均すると1年間に5900キログラムの炭酸ガスを出しています。その結果、06年度でみると、家庭部門のガスは90年に比べて30.4%も増えてしまいました。これをなんとか減らすために、みなさんも協力してください。ちょっとした努力で、ガスを減らすことはできるのです。

たとえば家庭の冷房を1度高く、暖房を1度低くすると、1年間ではガスを31キログラム減らせます。また車で走る距離を1週間に16キロ少なくすると、ガスを1年間で185キログラム減らすことができます。そのほか照明やテレビをこまめに切ったり、シャワーのお湯を節約したり、あるいは買い物のときにマイ・バッグを持って行く。

ゴミを減らすことも大切です。ゴミは焼いたり埋めたりして片付けていますが、焼いたときには炭酸ガスのほかにも有害なガスが出てしまいます。いま家庭のゴミは、全国で1年間に5273万トン。東京ドームの142杯分も出ているのです。ゴミをなるべく出さないように、出すときはきちんと分けて出すようにしましょう。

政府は、1人1日で1キログラムのガスを減らしてほしいと言っています。とにかく地球の温暖化はじわじわと進んでおり、この2年間で北極海の氷は20%もなくなってしまいました。その面積は、日本列島の3個分。政府や会社も努力しますが、みんなも協力して温暖化をなんとか食い止めましょう。

                             (地球の温暖化 は終わり)

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