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経済に関する話題なんでも。ニュースの分析・批評・解説など。大胆な予想や提言も。ご意見、ご批判は大歓迎です。
経済なんでも研究会
一段と濃くなった インフレの影
2008-07-01-Tue  CATEGORY: 政治・経済
物価が本格的に上昇し始めた。総務省の集計によると、5月の消費者物価は総合指数で前年比1.3%の上昇。生鮮食品を除いた指数で1.5%の上昇となった。ガソリンと食料品の値上がりが主な原因。生鮮食品を除いた物価の上昇率は、消費税引き上げの影響を除けば93年3月以来15年ぶりの大きさである。

エネルギー関係では、前年比で灯油が27.6%、ガソリンが18.0%値上がりした。5月はガソリンの暫定税率が復活したことも影響している。エネルギー全体としては10.5%上昇した。生鮮食品を除く食料は、前年比で3.0%の上昇。品目別では、スパゲッティの30.2%、チーズの27.7%、即席めんの18.4%などが大幅な値上がり。

海外諸国に比べると、日本の物価上昇率はまだ小さい。たとえば、5月現在でアメリカは4.2%、イギリスは4.3%、ドイツ3.0%、フランス3.3%。アジアでも中国が7.7%、韓国4.9%の上昇などとなっている。このうちアメリカとイギリスはこれまで景気対策に力を入れてきたが、物価上昇率が4%を超えてきたので、今後はインフレ対策に軸足を移しそう。そうなると、すべての国がインフレ抑制の政策態度で一致する。

日本はまだ金利を上げられない。すると内外の金利差は、さらに拡大する方向に進むだろう。その結果は、さらに輸入物価を引き上げることになる。こう考えると、日本の物価もいっそう上昇することは避けられない。インフレの影が濃くなったいま、政府・日銀はどんな対処策を考えているのだろうか。

    ≪30日の日経平均 = 下げ -62.98円≫

    ≪1日の日経平均は? 予想 = 上げ

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日銀短観 : 大企業の先行き楽観はなぜ?
2008-07-02-Wed  CATEGORY: 政治・経済
日銀は1日、6月の企業短期経済観測調査を発表した。それによると、大企業・製造業のDI (業況判断指数)はプラス5まで低下、3月調査のプラス11から大きく悪化した。3四半期連続の悪化で、08年度は経常利益も7年ぶりの減益になると見込んでいる。業種別のDI では、自動車が18 ポイント、鉄鋼が19ポイント、造船・重機が22ポイントと、かなり大幅に下落した。

日銀短観の調査対象企業は1万社以上。DI は業況が「よい」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた企業の割合を引いた指数。大企業・非製造業のDI はプラス10で、前回に比べて2ポイントの低下となった。中小企業のDI は製造業がマイナス10で、前回比4ポイントの低下。非製造業はマイナス20で、5ポイントの低下だった。

これらの調査結果は、いずれも景気が目に見えて下降し始めていることを明示している。ところが、そうしたなかで注目されるのは、大企業・製造業の3か月先を見込んだDI はプラス4で、わずか1ポイントの低下しか予測していないことだ。大企業・製造業のDI は昨年9月のプラス23から急降下してきたが、この予測通りならば急ブレーキがかかることになる。

残念なことに、短観の調査からはその理由が判らない。アメリカの景気が秋以降には回復する。新興国向けの輸出が伸びる。国内でも景気の下降に歯止めがかかる。理由については、いろいろ想像できるが、確たる根拠はないようにも思われる。先行き調査の結果が、企業の“願望”に過ぎないのかどうか。慎重に検証して行く必要がありそうだ。

    ≪1日の日経平均 = 下げ -18.18円≫

    ≪2日の日経平均は? 予想 = 上げ

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原油投機に、共同介入を提案せよ!
2008-07-03-Thu  CATEGORY: 政治・経済
来週はいよいよ洞爺湖サミット。主たるテーマは、地球温暖化対策と原油価格の抑制に絞られた。議長国としての日本は、どんな義務を果たすべきか。答えは二通り用意されなければならない。一つは、なすべき必要最低限なこと。もう一つは、加えて思い切った独自のアピールを、世界に向けて発信することだ。

温暖化防止については、参加国が50年までにガスの排出半減で合意すること。考え方に大きな相違がある各国をまとめるには、たとえば「真剣に努力する」程度の合意でも仕方がない。また原油価格については、産油国に対する増産要請のほか「市場監視の強化、不正取り引きの防止、情報交換」では合意できるだろう。だが、これらは必要最低限の“成果”にすぎない。

これらの合意を踏まえて、日本は独自の決意と提案を表明すべきだ。温暖化対策については、たとえば各国が同調しなくても「日本は20年までに20%削減を目指す」と、明確に約束してほしい。すでに約束しているEC(ヨーロッパ連合)に加えて日本も意思表示すれば、これに同調する国も増えてくる。日本の表明が、世界に与えるインパクトはきわめて大きい。

原油市場への投機抑制については、主要消費国が出資する“国際介入機構”の設立を提案したらどうか。いま原油高が世界の経済・社会に与えている損害は、度を越している。たとえば、この介入機構は市場価格が一定の水準に達したら、無制限の売りに回ると宣言しておく。為替の共同介入と同じ考え方だ。サミットで日本は、このくらいの提案をしてみたらどうだろう。

    ≪2日の日経平均 = 下げ -176.83円≫

    ≪3日の日経平均は? 予想 = 下げ

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石原都知事の 独断的 “光と影”
2008-07-04-Fri  CATEGORY: 政治・経済
東京都の改正環境確保条例が、先週25日に成立した。年間のエネルギー消費量が原油換算で1500キロリットルを上回る大規模な事業所を対象に、CO2(二酸化炭素)排出量の削減を義務づけるもの。20年度までに、ガスの排出量を現状より15-20%削減することが目標。対象となる約1300の事業所について、来年3月までにまず5年間の削減量を決めて通知する。

こうした個々の事業所を対象にしたガスの排出規制は、国内初めての試み。対象にはオフィスビルやホテル、大学なども含まれ、業界からは不満の声も。だが石原都知事は素知らぬ顔。首都圏の各県にも連携を呼びかけて、規制を広げたいと意気盛んだ。石原知事はディーゼル車の排ガス規制にも熱心で、都民の多くは今回の知事による“独断的な”政策決定を歓迎しているようだ。

今週1日、新銀行東京の株主総会が開かれた。こちらは石原知事の“独断的な”決定が生んだ影の部分だ。中小企業への無担保融資という発想はよかったが、金融の実務を知らない運営で自滅した形。株主総会では1000億円以上の減資を決めたが、東京都の出資金850億円が消滅した。また知事はオリンピックの誘致にも熱を上げているが、朝日新聞の調査だと48%が反対。

東京都に限らず、最近は大阪や宮崎などにも“独断”派の知事が出現して、話題を呼んでいる。その“独断的な”性格がいいかどうかは別としても、歯切れがいいことは確かだ。一方、中央政界を眺めてみると、民主党の小沢氏を除けば“独断”派は見当たらないようだ。

    ≪3日の日経平均 = 下げ -20.97円≫

    ≪4日の日経平均は? 予想 = 上げ

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サタデー自習室 -- 金(きん)の研究 ⑩
2008-07-05-Sat  CATEGORY: 政治・経済
10)ついに1000ドルへ = ことし3月17日、ニューヨーク商品取引所で金の価格は1トロイオンス=1017ドル50セントの史上最高値を付けた。1999年6月の相場は252ドルだったから、この9年間で4倍に上昇したことになる。その後はやや反落して、現在は950ドル前後で推移。再び1000ドル台に挑戦する気配を見せているようだ。

1トロイオンス=1000ドルと言っても、あまりピンとこない。そこで1グラム当たりにすると、32.1507ドル。仮に1ドル=100円で換算すれば、1グラム=3215円。もし、この金で1立方センチの四角いサイコロ状のものを作ると、その価値は6万2114円という計算になる。結構な値段であることが判るだろう。

金相場は過去にも急騰したことがあった。最も目立ったのは1980年1月。第2次石油ショックによる世界的なインフレ状態のなかで、旧ソ連軍がアフガニスタンへ侵攻したことがきっかけとなった。ニューヨーク市場では875ドル、ロンドン市場では850ドル。ともに過去最高値を記録している。この例のように、金はインフレや国際緊張の場面で買われることが多い。

だが今回の急騰は、やや趣きを異にしている。いまは世界的にインフレ警戒感が高まっているが、春ごろまではそれほどでもなかった。国際的な緊張も強くはない。それなのに高騰した最大の要因は、ドル安だと考えられている。最も信頼されてきた通貨の価値が下がったとき、歴史的に価値の尺度となってきた金を買う。いまドルと金とは、まったく逆相関の動きを見せている。

                             (続きは来週サタデー) 

    ≪4日の日経平均 = 下げ -27.81円≫

    【今週の日経平均予想 = 2勝3敗】

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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話
2008-07-06-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第11章 インフレって、なんだろう? ①

近ごろ、お父さんが「ガソリンがまた高くなった」と、文句を言っていませんか。お母さんが「食パンもバターもスパゲティも値上がりして大変」と、顔をしかめていませんか。最近は、いろいろなモノの値段が上がっています。インフレという言葉も、よく聞くようになりました。「世界中がインフレになりそう」だとか、「日本もインフレが心配」だとか。

この章では、インフレについて勉強しましょう。インフレというのは、物価の上昇が続く経済状態のことを言います。インフレは、英語のインフレーション(Inflation)を縮めた日本語。もとの Inflation という英語は「ふくらんでいる」という意味で、物価がふくらんで行く状態を表わしています。ついでに反対の言葉も覚えておきましょう。インフレの反対語はデフレと言い、物価の下落が続く状態を意味します。

たしかに最近は、世界中の国々で物価の上昇が目立ち始めました。特に石油製品と食料品の値上がりが、激しくなっています。日本でも04年の春には1リットル=100円だったレギュラー・ガソリンが、いまは170円を超えてしまいました。この7月からも、電気やガスの料金、国際線の飛行機代、野菜ジュース、マヨネーズ、ハムやソーセージなどの値上げが予定されています。

このように物価が上昇すると、みんなの生活は苦しくなります。同じモノを買っても、おカネを多く払わなければなりません。生活するのに必要なおカネが、余計にかかるわけです。会社の経営もやりにくくなります。製品を作るために必要な原料や材料の値段が、上がってしまうからです。その分を製品の価格に上乗せすると、製品の売れ行きが悪くなってしまうでしょう。

                              (続きは来週日曜日)

 ⇒物価について、もっと勉強したい人は07年4-5月の「物価って、な  んだろう?」を 読み直してください。 

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今週のポイント
2008-07-07-Mon  CATEGORY: 政治・経済
洞爺湖サミット(主要国首脳会議)が、きょう7日から9日まで開かれる。地球温暖化、原油価格の高騰、食料の供給不足、世界同時不況などが中心議題。このような地球規模の問題がテーマとなったため、正式メンバーの8か国に加えて中国、インドなどの14か国首脳も参加。合計22か国による過去最大のサミットとなる。

今回のサミットは34回目。第1回は1975年、フランスのランブイエで開かれた。石油ショック後の世界的な不況とインフレに対処するため、日米英仏独伊の6か国首脳が参集した。その後、カナダとロシアが加わって現在のG8(主要8か国)体制に。その他の中国、インド、ブラジル、韓国などはゲスト参加国という扱いになっている。

このようなサミットの大型化は、いまの世界経済が抱える問題の広域化を象徴している。当初の6か国体制はもちろんのこと、ロシアを入れた8か国体制でも対処し切れない問題が噴出してきていることだ。温暖化や原油、食料、スタグフレーションなど、どれをとっても新興国の協力が欠かせない。

だが参加国が増えれば、それだけ会議はまとめにくくなる。議長国の日本は、責任重大だ。それと会議の日程表をみると、ゲスト国をまじえた全体会議とG8だけの会議が交互に開かれる。下手をすると、正式メンバーとゲスト国の“団体交渉”にもなりかねない。この辺の調整も、日本の大きな役割りになってくるだろう。

    ≪7日の日経平均は? 予想 = 上げ

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日米ともに 景気後退へ (上)
2008-07-08-Tue  CATEGORY: 政治・経済
日米両国の株価が、ともに冴えない。ダウ工業株30種平均は昨年10月の高値水準からみると、下落幅は20%を超えた。日経平均も先週まで14日連続の値下がりという、異常な弱気相場に落ち込んでいる。いずれも景気の先行きに対する悲観的な見方が、買い控えの主たる原因だ。つまりは、日米の株価は両国の景気後退入りを予見した動きと言える。

アメリカの場合、金融機関はサブプライム問題で背負い込んだ直接的な損失は、これまでにほぼ償却し終わったようだ。ところが付随的に発生した住宅価格の下落で、新たな不良債権が発生。その処理に苦しんでいるのが実情である。そこへ加えて、実体経済の悪化が追い討ちをかけ始め、景気は後退入りを免れないという見方が急速に強まってきた。

たとえば企業業績の悪化。主要500社の純利益は、4-6月期も11%以上の減益になる見通し。また6月の雇用統計によると、非農業部門の雇用者数は前月比6万2000人の減少。これで6か月連続のマイナスとなった。さらに個別業界では、自動車が大変な状況に陥っている。6月の新車販売台数は、ビッグスリーの合計で前年比25.5%の減少。あのGM(ゼネラル・モータース)の株価が、なんと54年ぶりに10ドルを割り込む騒ぎとなっている。

この自動車の例からも判るように、ガソリンの高騰がモーター社会のアメリカを直撃し始めている。その一方で物価も上昇し始めたから、金融当局はもう金利を下げられない。こうした状況からみて、1-3月期には1.0%となんとかプラスを維持した実質成長率も、4-6月期はマイナスに落ち込むという観測が強まってきたわけだ。

                               (続きは明日)

    ≪7日の日経平均 = 上げ +122.15円≫

    ≪8日の日経平均は? 予想 = 下げ

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日米ともに 景気後退へ (下)
2008-07-09-Wed  CATEGORY: 政治・経済
日経平均株価は今週明け7日にやっと反発したが、先週末までは12日間連続で下げた。この記録は1953年のスターリン暴落に並ぶもの。だが12日間を通じた値下がり幅は1215円に止まり、暴落という感じは全くない。外国人投資家の売り越しに対して国内投資家が安値を拾ったためだが、買いの勢いは弱々しかった。その背景には、やはり景気の先行きに対する不安の増大がある。

このところ発表された景気指標は、すべてがよくない。雇用や生産、住宅などの数字も冴えないが、特に目立つのは景気の現状や見通しに関する調査の結果だ。日銀支店長会議や財務局長会議の報告。あるいは企業の業績予想、消費者態度、景気ウォッチャ-などの内容も、急速に悪化していることが最近の特徴になっている。

悪化の大きな原因は、輸出の鈍化と原材料高。これまで6年にわたる景気の拡大は、そのほとんどを輸出に頼ってきた。だがアメリカ向けの輸出は、9か月連続の前年割れ。EU(ヨーロッパ連合)向けも2年半ぶりの減少に転じた。頼みの綱は新興国だが、中国やインドを初めとするアジア諸国もインフレに見舞われ、いわゆるデカップリング論も風前の灯火。そんなところへ、原油と食料価格の高騰がのしかかってきている。

1-3月期は4%と高かった実質成長率も、4-6月期はゼロ近辺かマイナスに落ち込みそうだ。その一方で物価はじりじりと上がってきたから、金融面からの景気対策はむずかしい。いちばん困るのは、政府の責任者が口を閉ざしたままであること。なにしろデフレ脱却宣言もなし。景気の現状は「踊り場」で、逃げまくり。日本に、経済閣僚はいるのだろうか。

    ≪8日の日経平均 = 下げ -326.94円≫

    ≪9日の日経平均は? 予想 = 上げ

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七夕だから、消すのか?
2008-07-10-Thu  CATEGORY: 政治・経済
「ねぇ、どうして七夕だと、ライトを消すの」--暗い東京タワーを映し出したテレビのニュースを見ていた小学3年生の子が、急に質問した。だが一緒にテレビを見ていた大人たちは「サミットだからだろう」と答えたものの、なんとなく自信がなさそう。なぜ七夕だと、なぜサミットだと、照明を消すのだろう。

ニュースの解説によると、目的は省エネ。環境省の呼びかけで、地球温暖化について考えるきっかけにするのが狙いだという。レインボーブリッジや大阪の通天閣など全国7万6000か所が、夜8時から2時間だけ消灯した。それでも省エネ効果は、一般家庭3万3000世帯の1日分に相当する電力が節約になったというからバカにならない。

それなら、いっそのこと消灯時間をもっともっと長くしたら。発想を大転換して、普段は明かりを点けずに、土日や祝日など特別の日だけ点灯したらどうだろう。その方がライトアップを際立たせることにもなるのでは。ついでに街のネオンにも協力してもらう。協力しない会社やお店は、温暖化防止に熱意がないと、自ら広告しているといった状況にしてしまおう。

「よそがやらないから、うちもやらない」 「うちだけやったら損をする」--サミット会議でも、排ガス規制の目標値設定について、こんな主張をしている大国がある。国家や企業や個人が、こんな考え方をしているうちは、地球の温暖化を止められない。環境省も七夕ぐらいで満足せずに、もっと大きな理想を掲げてもらいたい。さもないと、大人たちは子どもの質問にも、自信を持って答えられない。

    ≪9日の日経平均 = 上げ +19.03円≫

    ≪10日の日経平均は? 予想 = 下げ

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バラついた サミットの評価
2008-07-11-Fri  CATEGORY: 政治・経済
福田首相が議長を努めた洞爺湖サミットが終わった。その結果に対する評価は、きわめてまちまち。点数で言ったら、100点満点に近いものから、20-30点といった酷評まで。低い点数の根拠は、おおむね「なにも具体策が決められなかった」という理由にあるようだ。だがサミットというのは、もともと大会社の社長会のようなもの。具体的な決定を求める方がムリな話だ。

最大の焦点だった温暖化防止策については「排出ガスを50年までに半減する」方向で、アメリカを含む全参加国が一致した。仮にこの程度の合意さえも出来なかったとしたら、将来への見通しは真っ暗になったはず。そう考えれば、いまの世界情勢のなかでは及第点を付けてもいいだろう。

もちろん今後は、この合意をもとに各国が「50年までの半減」を国内的に決める。また先進国と新興国との間で、削減の比率を決める。そのためにも、各国は中期目標を作成する--といった作業が控えている。また食料問題についても、輸出規制の撤廃や増産、備蓄など、サミットで決まった方針を具体化するための作業が真剣に行なわれなければ意味がない。

拉致問題がサミットで話し合われたことは得点だろう。しかし原油や食料の価格高騰に関連して、投機マネー対策にほとんど触れられなかったのは、大きな失点だ。こうした結果をすべて勘案すると、洞爺湖サミットの総括評価は65点ぐらい。落第点ではなかったが、表彰状を出せるほどの成績とは言えない。

    ≪10日の日経平均 = 上げ +15.08円≫

    ≪11日の日経平均は? 予想 = 上げ

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サタデー自習室 -- 金(きん)の研究 ⑪
2008-07-12-Sat  CATEGORY: 政治・経済
11) 戻ってくる消費税 = 国際価格の高騰につれて、金の国内取り引き相場も上昇している。現在の地金相場は、1グラム当たり税抜きで3200円前後。最近の高値は2月の3300円強だった。05年春の相場は1500円程度だったから、この3年ほどの間に2倍を超えて値上がりしたことになる。

現物の地金価格は、ドル建ての国際価格に運賃、保険料を加え、これを1グラム当たりの円建て価格に換算。売り値は、さらに手数料を上乗せして算出される。地金のほかにも取り引きの形態はいくつかあり、現物では地金型金貨あるいは純金積み立て方式が一般的だ。

現物以外では、最近はやりの金EFT、金鉱株ファンド、金先物ミニ取り引きなど。このうちEFTというのは、金価格に連動するように運用する投資信託。取引所に上場しているので、機動的な売買ができる。金鉱株ファンドは鉱山会社など金と関連する企業の株式に投資する投資信託。ミニ取り引きは、売買単位を100グラムにした先物取り引き。

国内取り引きで知っておくべきこと。一つはドル建てから円建てに換算されるので、円高・ドル安は国内価格の下げ要因になること。たとえば1980年1月の高値は1グラム=6495円だったが、これは当時の為替相場が1ドル=240円だったため。もう一つは、金を買うときには消費税がかかるけれども、売る場合にも消費税を上乗せした価格で売れることだ。

                            (続きは来週サタデー)

    ≪11日の日経平均 = 下げ -27.52円≫

    【今週の日経平均予想 = 3勝2敗】

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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話
2008-07-13-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第11章 インフレって、なんだろう? ②

きょうは、とっても恐ろしい話ですよ。ある晩、一人のおじいさんが、リュックサックにおカネをいっぱい詰め込んでいました。「激しいインフレだけれども、これだけのおカネがあれば食べ物をいっぱい買えるだろう」--こう考えたおじいさんは、あくる日マーケットに出かけて腰を抜かしてしまいました。数え切れないほどのお札で、なんとパンが2個とじゃがいも3個しか買えなかったのです。

パンやじゃがいもの値段は、一晩のうちに数千倍も上がってしまったのでした。この話は本当にあったことです。1923年のドイツ。第一次世界大戦で負けたドイツはこの年、信じられないほどのインフレに見舞われました。戦争前に比べると、物価は1兆2600億倍にも上昇したのです。23年だけの記録をみても、1月には250マルクだったパンの値段が、12月には3990億マルクに跳ね上がっています。

物価は1時間ごとに何倍にもなり、人びとは価値のなくなった紙幣(お札)をストーブで燃やしたり、ハナをかんだりしたそうです。生活に必要なモノを手に入れるためには、モノとモノを交換するしかありませんでした。これは世界の歴史のなかでも、いちばん激しかったインフレの実例です。ところで、現在の世界で最もインフレの激しい国は、アフリカ南部にあるジンバブエ共和国。最近の物価上昇率は、1年間で10万%に達しています。

むかしのドイツにしても、いまのジンバブエにしても、ある日突然インフレになったわけではありません。最初は少しずつ物価が上がり、それを放っておくとインフレはどんどん激しくなってしまう性質を持っています。ですから先週、北海道の洞爺湖(とうやこ)で行なわれたサミット(首脳会議)でも、世界のリーダーたちは「インフレに気をつけよう」ということで意見が一致しました。

                             (続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2008-07-14-Mon  CATEGORY: 政治・経済
アメリカでは先週、またまた金融不安の大風が吹きまくった。まず住宅ローン業界3位のインディマック・バンコープが経営破綻。次いで連邦住宅抵当公社と連邦住宅貸付抵当公社の2社が経営難に陥り、財務省と連邦銀行(中央銀行)が緊急支援に乗り出すことになった。この2社は民間金融機関から住宅ローン債権を買い取るのが、中心的な業務。ともに民営化され、上場もしている。

この大風にあおられて、ニューヨーク市場はいわゆるトリプル安。ダウ平均株価は4週連続で下げ、一時は2年ぶりに1万1000ドルを割り込んだ。ドル安も進行し、円相場は一時105円台にまで上昇。さらに長期債は大幅に反落、10年もの国債の利回りは3.96%に上昇した。加えて原油価格は、一時147ドル台にまで高騰している。

こうした情勢を背景に、今週は企業の4-6月期決算が続々と発表になる。特に16日のメリルリンチ、18日のシティグループは注目のマト。また経済指標も、16日には6月の消費者物価と鉱工業生産。さらに17日には、6月の住宅着工件数が発表される。もちろん、商品取引所の原油価格も見逃せない。

外部環境の悪化が重しとなって、日経平均の動きも冴えない。先週は198円安。一時は1万3000円を割る場面もあった。この1万3000円が下値の抵抗線になっているようだが、ダウ平均が1万1000円を下回っても維持できるかどうか。その意味でもアメリカの金融機関決算、住宅関連指標、そして原油価格が、きわめて重要な要因になってくる。

    ≪14日の日経平均は? 予想 = 下げ≫  

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トリシェ流の 利上げ作法
2008-07-15-Tue  CATEGORY: 政治・経済
ECB(ヨーロッパ中央銀行)は今月3日、まことに“堂々とした”やり方で、政策金利を引き上げた。ECBというのは、共通通貨ユーロを使っている15か国の中央銀行。驚いたことに、そのトリシェ総裁が前々から「小幅利上げの可能性を排除しない」と“予告”したのである。中央銀行の総裁が自ら予告して金利の変更を断行したことは、これまでに世界でも例を見ない。

ユーロ圏もインフレの危険にさらされている。6月の消費者物価は4%にまで上昇。したがってECBが利上げをしても、決しておかしくはなかった。しかし利上げには、2つの重大な障害があると考えられていた。1つはドル安を促進させる危険性。アメリカとの金利差が拡大すれば、ドルは売られやすい。ポールソン米財務長官がわざわざトリシェ総裁と会って、ドル安は困ると伝えたほどだった。

もう1つは、ユーロ圏内からの反対圧力である。たとえばフランスのサルコジ大統領は「われわれの成長を壊そうとしている」と、強く牽制した。ところがトリシェ総裁は全く意に介せず、予告どおり政策金利を4%から4.25%に引き上げてしまった。だが不思議なことに、ドル安はまったく進行しなかった。

おそらく市場は、トリシェ予言の効果で“抵抗力”を付けてしまったのだろう。むかしから金利の変更は抜き打ち的に実施することで、心理的な効果も上がると考えられてきた。だがトリシェ総裁は、その逆を行ったようである。そしてアメリカやユーロ圏内の政治的圧力も、見事に振り払った。いちばん羨ましいと感じている人は、白川日銀総裁だろう。

    ≪14日の日経平均 = 下げ -29.53円≫

    ≪15日の日経平均は? 予想 = 上げ

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地殻大変動! 日米の自動車産業 (上)
2008-07-16-Wed  CATEGORY: 政治・経済
☆BIG 3 の落日=アメリカでは、ビッグスリーが大変な苦境に追い込まれている。なにしろ車の売れ行きが、激減してしまった。クライスラーは倒産寸前で、産油国ファンドの支援待ちという噂で持ちきり。GMとフォードも資金繰りが厳しくなっているという。いずれにしても、戦後のアメリカ経済を支えてきたビッグスリー体制は、近く崩壊を免れないという見方が強まっている。

調査会社オートデータによると、6月の新車販売台数は119万台。前年同月に比べて18.3%の減少だった。減少は8か月連続で、販売台数は15年ぶりの低さ。特にビッグスリーの落ち込みが激しく、3社合計では25.5%の減少となった。販売シェアも3社合わせて45.8%にまで低下している。住宅価格の下落による逆資産効果とガソリンの大幅な値上がりで、特に大型車が敬遠された。

6月の場合も、乗用車の販売は9.9%の減少だったが、ピックアップトラックやSUV(多目的スポーツ車)は28.4%も減った。大型車を主軸としてきたビッグスリーは、その影響をまともに受けた形。各社とも工場の閉鎖や減産に走っており、人員削減は5万人を超える見込み。このリストラがまた、アメリカの実体経済にかなりの悪影響を及ぼすことになる。

トヨタと日産は大型車の現地生産体制を整えたばかり。その戦略が裏目に出て、両社ともに販売台数を減らしている。対照的に、小型車に特化しているホンダだけが売上げを伸ばしている。実は1970年代の石油ショック時にも、大型車が一時的に売れなくなった。しかし専門家は、今回の需要の変化は一時的なものではないと指摘している。あのT型フォードが発売されて100年。アメリカの自動車業界は、いま大きな地殻変動に揺さぶられている。

                                 (続きは明日) 

    ≪15日の日経平均 = 下げ -255.60円≫

    ≪16日の日経平均は? 予想 = 下げ

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地殻大変動! 日米の自動車産業 (中)
2008-07-17-Thu  CATEGORY: 政治・経済
☆“車離れ”の衝撃=6月はじめ、日本の自動車関係者に衝撃が走った。国内の自動車保有台数が減少に転じた、というニュースが伝えられたからである。国土交通省の集計によると、ことし3月末の保有台数は軽自動車を除いて4146万8000台。前年比76万台の減少は、戦後まもなく統計をとり始めて以来の初体験となった。

原因については、いろいろ考えられる。ガソリン価格の異常な高騰。人口の減少。高齢化と少子化の進展。いずれも自動車の保有台数を減らす要因になる。だが関係者が最もショックを受けたのは、このところ顕著になってきた、若者の“車離れ”現象だ。戦後ずっと続いてきた「車は豊かさの象徴」という価値観に、明らかな変化が起きている。

国内では、新車販売台数も縮小の傾向にある。ことし1-6月の実績は278万6170台で、3年連続の減少。登録車の販売台数は、31年ぶりの低さとなっている。だが輸出が好調なために、生産台数は過去最高の水準。08年度も輸出は700万台、生産は1200万台と、いずれも新記録になる見通し。

ただ輸出先は中東、アジア、ロシア、中南米向けが主力。07年度の統計をみても、輸出台数は前年比10.4%の増加。うち北米向けは2.4%減少したが、中東向けは43.1%、アジア向けは28.6%と大幅に伸びている。このため最近の輸出比率は、業界全体で58%に上昇した。それだけ為替リスクは増大したことになる。

                                (続きは明日)

    ≪16日の日経平均 = 上げ +6.24円≫

    ≪17日の日経平均は? 予想 = 上げ

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地殻大変動! 日米の自動車産業 (下)
2008-07-18-Fri  CATEGORY: 政治・経済
☆エコカー開発競争=地殻大変動に見舞われた日米の自動車メーカーは、いずれも対応に大忙し。工場閉鎖やリストラ、その一方で小型車は増産体制へ。経営計画の変更も相次いでいる。だが不確定要素も多い。ビッグスリー再編の行方は。大型車の需要回復は。新興国のブームはいつまで続くのか。

そうしたなかで、一つだけ明確なことがある。それは燃費がよく、二酸化炭素の排出が少ないエコカーの開発。もちろん安全性は高く、コストは低くなければいけない。こうした次世代型の新しい車を開発したメーカーが、将来の主導権を握ることは確実。その結果は、自動車産業の世界勢力図も塗り替えることになる。

特に重要なのが、心臓部の電池。日米に限らず、ヨーロッパや韓国の自動車メーカーはそれぞれに電機メーカーなどと提携して、新型電池の開発に力を入れ始めた。現在はニッケル水素型が主流だが、その先のリチウムイオン型、さらには水素燃料電池にまで、開発競争の範囲は拡大しつつある。

鉄鋼はもちろん、ゴムやガラスや繊維から IC まで。自動車産業の消長は、広範な業種に大きな影響を与える。一国の工業力を左右するとさえ言えるだろう。その自動車産業は、いまガソリンや鉄鋼の値上がりで揺さぶられている。その揺さぶりをバネに、従来からの延長線上にはない全く新しいエコカーで世界市場を制することを、日本のメーカーに期待したい。

    ≪17日の日経平均 = 上げ +127.15円≫

    ≪18日の日経平均は? 予想 = 上げ

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サタデー自習室 -- 金(きん)の研究 ⑫
2008-07-19-Sat  CATEGORY: 政治・経済
12)ジパング伝説の復活? = 多くの電気機器には、少量ながら金が使用されている。日本は電気機器の普及率が高い。そこに目を付けて、国内に蓄積され、やがてはリサイクルの対象になる金属の量を算定したのが、物質・材料研究機構という政府の研究機関。それによると、金の総量は6800トン。世界埋蔵量の約16%にも匹敵することが判明した。

たとえば携帯電話は1台につき、約6.8ミリグラムの金が使われている。逆算すると、1キログラムの金を回収するには約15万台の携帯電話が必要だ。その重さは、ざっと17トン。金鉱山では1キロの金を取り出すのに約1000トンの鉱石を掘り出す必要があるから、携帯電話の方がはるかに割りがいい。ただ携帯電話に限らず、テレビやクーラーなどの電気機器を集めるのにはコストがかかる。

それでも金の国際価格が上昇すれば、“都市鉱山”の開発も採算ベースに乗ってくる。なにしろ物質・材料研究機構によれば、日本の“都市金鉱”は世界一の埋蔵量だ。全世界の消費量の2.7年分を賄える計算だという。ただ現在の問題は、スクラップ化された電気機器がそのまま輸出されてしまうこと。

その弊害を是正しようと、いくつかの自治体では電気機器のリサイクル方法を見直し始めた。また民間企業も、電気機器から貴金属を回収するビジネスを立ち上げている。金をはじめとする貴金属の国際価格がさらに上昇し、こうしたリサイクル・ビジネスが軌道に乗れば、あのマルコ・ポーロやコロンブスが憧れた黄金の国“ジパング”の復活となるかもしれない。

                                (続きは来週サタデー)

    ≪18日の日経平均 = 下げ -84.25円≫

    【今週の日経平均予想 = 2勝3敗】 

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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話
2008-07-20-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第11章 インフレって、なんだろう? ③

前回はむかしのドイツで実際に起った、ものすごいインフレの話をしました。大量のお札が一夜にして、ただの紙切れになってしまった話でしたね。この話からもわかるように、物価が上昇するとおカネの価値はその分だけ下落してしまいます。そうなると、一生懸命に貯めた財産も価値がなくなってしまうのです。

あなたの貯金は、もう少しで1万円になります。お小遣いを貯めて1万円になったら、お店にかざってある美しいお人形を買うつもりでした。ところが1万円になったお小遣いを持ってお店に行ったら、お人形の値段は1万1000円に上がっていたとします。そうなると、あなたが持っている1万円はもう9000円分の価値しかなくなってしまうのです。

インフレというのは、物価の上昇が続く経済状態を表わす言葉でしたね。でも物価が上昇すると、その分だけおカネの価値は下がります。ですからインフレとは、お金の価値が下がって行くような経済状態を指す言葉だと考えてもいいわけです。

1万円札とか1000円札といった紙幣(しへい)は、国の中央銀行である日本銀行が発行しています。だから小さい紙切れなのに、みんなが信用して使っているのです。しかし物価が上がると、紙幣の価値は減ってしまいます。このため日銀は紙幣の価値を守るために、物価の安定をいちばん大事な仕事と考えているのです。

                              (続きは来週日曜日)

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海 の 日
2008-07-21-Mon  CATEGORY: 政治・経済
きょうは海の日。もともとは「海の記念日」だったが、96年に7月20日を「海の日」として祝日に制定。03年からは7月の第3月曜日になった。制定の趣旨は「海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願うこと」にある。世界でも、海をテーマにした祝日はほかにないという。

だが最近は地球温暖化の影響で、海水の温度が上昇。北極海の氷が激減したり、珊瑚の白化現象も進んでいる。また重油価格の高騰で、漁船の一斉休漁も。海の恩恵に感謝するだけでは、すまされない時代になってきた。

          Economy33 on holiday.

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今週のポイント
2008-07-22-Tue  CATEGORY: 政治・経済
日米の株価は先週、バラバラの動きをみせた。ダウ平均は398ドルの値上がり。週間ベースでも5週間ぶりの上昇となった。特に金融株の値上がりが大きく、後半の3日間でシティグループは32%、リーマン・ブラザースは44%も上げている。問題となった住宅公社も80%近く買い戻された。

金融機関の4-6月期決算は、大赤字の発表が続いた。メリルリンチは46億5000万ドル、シティは25億ドルの最終赤字。にもかかわらず株価が上昇したのは、事前の予測よりも赤字幅が小さかったため。また政府による住宅公社支援、SEC(証券取引委員会)による空売り規制の発表も、株価を押し上げる材料となった。原油相場の急落も貢献している。

一方、日経平均は235円の値下がり。6週間連続の下げで、3か月ぶりに1万3000円を割り込んだ。国内で特に大きな悪材料はなかったが、アメリカの金融機関が大赤字となったことに過剰反応した形。過去の不良債権騒動を思い出して、地元のアメリカよりも大きな不安感を持ったのかもしれない。原油の下落には、あまり反応しなかった。

今週もアメリカでは、金融機関の決算発表が続く。日米の株式市場は、先週と同じような反応を見せるのか。それとも両者とも行き過ぎを反省して、逆の動きになるのか。経済指標では、アメリカが24日の6月中古住宅販売と25日の新築住宅販売。国内では24日の6月貿易収支、25日の6月消費者物価に注目。

    ≪22日の日経平均は? 予想 = 上げ

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正念場を迎える 中国経済
2008-07-23-Wed  CATEGORY: 政治・経済
いよいよ来月8日からはオリンピック。世界中の目が北京に集中する。その中国経済も、いよいよ正念場へ。こちらの方への関心も高まりそうだ。中国経済にとっていま最大の問題はインフレだが、物価抑制策がこんどは経済成長を阻害しかねない状況が生じつつある。

1-6月の消費者物価は前年比7.9%の上昇。四川地震などの影響で急騰していた食料品の価格は、最近やや落ち着きを取り戻してきた。しかし政府が目標としている物価の上限4.8%を、はるかに上回っている。しかも1-6月の卸売り物価は8.8%の上昇。特にエネルギー、鋼材、原油の値上がりが著しい。これが今後は消費者物価にはね返る公算はきわめて大きい。

昨年まで5年連続で2ケタの伸びを記録した経済成長は、最近になって明らかに鈍化の傾向をみせている。アメリカ向けをはじめとする輸出の減退が原因で、4-6月の成長率は10.1%だった。ただ内需はいぜん活発で、1-6月も都市部の固定資産投資は26.8%増、個人消費も21.4%伸びている。

インフレ抑制のために、人民銀行はかなり強めの引き締め策を講じてきた。だが内需が旺盛なために、物価は下がりそうにない。こうした状況で大問題なのは、オリンピック需要が剥げ落ちること。9月以降も高水準の内需は持続するのだろうか。オリンピックの反動不況を避けようと引き締めを緩めれば、物価はさらに上がる。1-6月に48%も下落した上海の株式相場が、その行く方を予見しているのかもしれない。

    ≪22日の日経平均 = 上げ +381.26円≫

    ≪23日の日経平均は? 予想 = 上げ

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消費者物価の上昇 2%を超えるか?
2008-07-24-Thu  CATEGORY: 政治・経済
総務省はあす25日、6月分の消費者物価を発表する。特に注目されるのは、生鮮食品を除いた総合指数が2%台に乗せるかどうか。民間エコノミストの予測平均値は1.8%の上昇。だが仮に2%台にまで達すると、日本経済にもインフレの警鐘が鳴り響くことになる。

生鮮食品は季節的な変動が大きいので、物価の長期的なすう勢をみるときには「生鮮食品を除く総合指数」が使われる。この指数は昨年9月まで、ほとんどゼロ近辺で推移していた。それが10月からは上昇傾向に転じ、ことし2月には前年比1%に。さらに3月には1.2%、5月には1.5%と上昇率を拡大してきている。

原因は言うまでもなく、原油と食料品の国際価格が高騰したこと。したがって、6月以降も上昇は続くと覚悟しなければならない。ただ5月に比べて0.5ポイントも上昇幅が広がると、物価上昇のスピードは加速しつつあることが確認される。インフレへの突入は避けられないという見方が広がって、心理的にもインパクトは大きくなる。

欧米先進国のインフレ率はすでに3-4%台。韓国も4.9%、中国は7.7%に。これら諸国に比べれば、日本の物価上昇率は低い。だが過去の経験から言っても、いったん上がり始めた物価は走り出すクセがある。日本も決して安心はできない。特にこんな状況になっても、まだデフレ脱出宣言すら出来ない経済音痴の政府なのだから・・・。

    ≪23日の日経平均 = 上げ +127.97円≫

    ≪24日の日経平均は? 予想 = 下げ

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無責任きわまる 経済財政白書
2008-07-25-Fri  CATEGORY: 政治・経済
大田弘子経済財政相が、22日の閣議に提出した08年度の経済財政白書。そのほとんどが日本経済の現状分析に費やされており、将来展望や建設的な提言は全くなし。政府の経済政策に対する評価や反省も見当たらない。こんな無責任きわまる経済白書も、珍しいのではないだろうか。

白書はまず、アメリカの景気減速と原油価格の高騰によって、現在の日本経済は「試練のときを迎えている」と指摘。その裏付けとして、02年に始まった今回の景気拡大はその6割が輸出増加に支えられたこと。また原油高によって、07年度には名目GDP(国内総生産)の0.5%に相当する所得が、海外へ流出したと解説している。

ところが直面する試練を乗り切るためには、企業と家計がもっとリスクの大きい投資をすべきだと提言しただけ。言うなれば民間任せで、政府は知らん顔。またリスク投資を増やせと言っても、たとえば原油市場に流れる投機資金の4割が日本から出ている事実。あるいは低すぎる預金金利との関係など、やっかいな問題には目をつぶってしまった。経財相があれほど固執していたデフレについても、言及なし。

その一方で、賃金が伸び悩んでいるため、原材料価格の上昇が一般物価を押し上げてインフレになる可能性は小さいと予想している。この点でも、白書は賃金の伸び悩みを歓迎しているのか。また経済の現状は「試練」と言うほど厳しくはないのか、といった疑問が生じる。とにかくデータをつなぎ合わせただけ。学生でも書ける論文のような白書である。

    ≪24日の日経平均 = 上げ +290.38円≫

    ≪25日の日経平均は? 予想 = 下げ

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サタデー自習室 -- 金(きん)の研究 ⑬
2008-07-26-Sat  CATEGORY: 政治・経済
13)金メダルの重み = 金はインフレに強い。物価が上昇する経済状況のなかでは、数ある商品の王様である金の価格が上がることは当然と考える人は多い。また金はドル相場と逆相関の動きをしやすい。いま世界はインフレ含み、ドルの価値は下降線。当面、金は値上がりする環境にあると言えるだろう。

供給面でも、金の採掘量が急増する可能性は小さい。むしろ南アのように、鉱山設備の老朽化が目立つ例も多い。スクラップされた電気機器から金属を回収する“都市鉱山”からの金の採集は増えるだろうが、新しく製造される電気機器による需要はそれを上回るにちがいない。

金という物質が持つ特異な性質。広範な用途。あらゆる通貨と比較しても、劣ることのない信用性。古今東西を問わず、金との交換を拒否する通貨はない。この類をみない特性に、人間は大昔から魅せられてきた。だから最後には金を頼り、利子が付かなくても喜んで保有する。

遠い将来、人間は金を化学的に合成して造り出すかもしれない。だが、それまでは価格が変動することはあっても、商品の王様であり続けるだろう。オリンピックでも、優勝者に手渡されるのは金メダルであり続けるにちがいない。

                          (金の研究 は終わり)

    ≪25日の日経平均 = 下げ -268.55円≫

    【今週の日経平均予想 = 3勝1敗】

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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話
2008-07-27-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第11章 インフレって、なんだろう? ④

戦後の日本は、2度にわたって激しいインフレを経験しました。最初は1945年(昭和20年)の終戦直後。戦争のために国じゅうの財産の4分の1がなくなり、モノを生産する力は戦争前の20-30%にまで落ち込んでいました。このため、あらゆる物資が不足し、物価は急激に上昇したのです。

戦争前1935年(昭和10年)の物価に比べると、終戦の45年の物価は3.5倍に。また49年(昭和24年)の物価は208倍になったという記録が残っています。たとえば45年に10キログラムで4円だったおコメは、50年には445円。都電の運賃は、同じく20銭から8円に上がりました。

2度目の経験は、石油ショックが起きた1970年代です。イスラエルとアラブ諸国が戦争を始めたのをきっかけに、産油国は73年10月、原油の輸出価格を大幅に引き上げました。これが石油ショックです。このため世界中がインフレに苦しみ、日本でも物価がどーんと上がってしまったのです。

たとえば消費者物価でみると、72年の上昇率は4.9%でした。それが73年には11.7%、さらに74年になると23.2%、75年も11.7%上昇したのです。この3年間で5割近くも、物価が上がったことになりますね。このインフレ状態をみて「狂乱物価」(きょうらんぶっか=狂ったような物価)と言ったのは、当時の大蔵大臣だった福田赳夫さん。いまの総理大臣のお父さんでした。

                              (続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2008-07-28-Mon  CATEGORY: 政治・経済
今週の焦点は、アメリカの実体経済を映し出す指標の動き。29日に発表されるコンファレンス・ボードの7月・消費者信頼感指数、31日の4-6月・GDP(国内総生産)統計。1日の7月・雇用統計と自動車販売台数。なかでもGDPと雇用統計は、各方面に大きな影響を与える。

サブプライム問題に端を発したアメリカの金融不安は、住宅公社2社に対する政府の支援策に立法化のメドがついたこと。またSEC(証券取引委員会)による空売り規制の強化などで、一応は小康状態となった。次は住宅不況がいつ底入れするかだが、先週明らかになった6月の新築住宅と中古住宅の販売状況からは、その判断は付けにくい。

そんな情勢のなかで、もし実体経済の厳しい落ち込みを示す指標が出てくれば、住宅不況はさらに悪化し、金融不安が再燃する懸念も大きくなるだろう。特に4-6月の実質成長率がマイナスになったり、7月の雇用者数が目立って減少するようだと、ショックの度合いは大きくならざるをえない。

国内では、29日に6月の労働力調査と家計調査。30日に6月の鉱工業生産、31日に6月の住宅着工、1日には7月の新車販売台数が発表になる。先週の株価は軟調だったウォール街に対して、兜町の強気が目立った。先々週の逆になったわけだが、今週のパターンはどうなるだろうか。

    ≪28日の日経平均は? 予想 = 上げ

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輸出が 減り始めた!
2008-07-29-Tue  CATEGORY: 政治・経済
景気の主柱となっている輸出が、とうとう減り始めた。財務省が発表した6月の貿易統計によると、輸出は7兆1596億円。前年同月に比べて1.7%減少した。減少は03年11月以来55か月ぶりのこと。輸入は7兆0210億円で、16.2%の増加。この結果、貿易黒字は1386億円で、前年比88.9%の大幅な減少となった。

6月の輸出を地域別にみると、アメリカ向けは15.4%の減少。これでアメリカ向けの輸出は、10か月連続で減少した。EU(ヨーロッパ連合)向けは5月から減り始めたが、6月も11.2%の減少となった。その半面、アジア向けは1.5%の増加で、かろうじてプラスを維持している。また中東向けは22.1%、ロシア向けは39.4%増加した。

商品別にみると、一般機械は6.9%、電気機器は4.6%、輸送用機器は3.9%それぞれ減少した。このうち電算機類は18.5%、乗用車は2.5%の減少だった。こうしたなかで、鉱物性燃料の輸出だけが223%の大幅な伸びをみせている。

02年に始まった今回の景気回復は、輸出の増加に負うところが大きい。08年度の経済財政白書でも「回復の6割は輸出の増加による」と分析している。まだ新興国と産油国向けの輸出に助けられてはいるが、全体の輸出額が落ちてきたことは明らか。景気に及ぼす影響は、予想以上に大きいかもしれない。

    ≪28日の日経平均 = 上げ +19.02円≫

    ≪29日の日経平均は? 予想 = 下げ

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じりじり悪化する 雇用情勢
2008-07-30-Wed  CATEGORY: 政治・経済
総務省が29日発表した6月の労働力調査は、景気のゆっくりとした落ち込みを反映して、雇用情勢もじりじりと悪化していることを表わしている。それによると、6月の就業者数は6451万人で、昨年6月に比べると40万人減少した。就業者数の減少は、これで5か月連続。

完全失業者数は265万人。前年より24万人、率にすると10%も増えた。失業者の増加は3か月連続。失業の理由は、前年6月に比べて「勤め先の都合」が4万人の増加だったのに対して、「自己都合」は7万人の増加だった。

この結果、完全失業率は4.1%となり、前月より0.1ポイント増加した。完全失業率が4.1%に上昇したのは、06年9月以来のこと。内訳けをみると、男性が4.2%で前月と変わらなかったのに対して、女性は4.0%で前月より0.3ポイント増加した。

就業者の調査で注目されるのは、規模が500人以上の事業所では雇用者が9.5%も増加したのに、29人以下の事業所では2.1%減少したこと。また失業者では、35-44歳の年齢層で男女ともに増え方が大きいこと。さらに4-6月の数字でみると、地域的に南関東、北関東・甲信、中国の失業増が目立ったこと。どんな意味が隠れているのだろうか。

    ≪29日の日経平均 = 下げ -194.33円≫

    ≪30日の日経平均は? 予想 = 上げ

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