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経済に関する話題なんでも。ニュースの分析・批評・解説など。大胆な予想や提言も。ご意見、ご批判は大歓迎です。
経済なんでも研究会
ことしは 成長の芽を 探しましょう
2010-01-01-Fri  CATEGORY: 政治・経済

明けまして おめでとうございます。

2010年。ことしは、どんな年になるのでしょうか。日本経済はまだ不況の後遺症から抜け出してはいませんが、ぜひ成長への足がかりを掴む年にしたいものです。

昨年の正月、このブログは不況脱出の芽を探すと宣言しましたが、ことしは成長の芽を探して行きたいと思います。読者の皆さんのご協力とご支援をお願いします。

皆さま方の繁栄と安心の年になりますように。


    ≪30日の日経平均 = 下げ -91.62円≫

   昨年の日経平均予想は、182勝61敗。勝率は7割4分9厘でした。

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今週のポイント
2010-01-04-Mon  CATEGORY: 政治・経済
ことしの株価を占うために、今週の日経平均はきわめて重要な材料になるだろう。中国をはじめとするアジア諸国の景気回復が進み、これら諸国の株式は値上がりしている。加えて円高は修正の動き。来年度予算案も、なんとか昨年中にまとまった。そうした環境のなかで“出遅れ”が顕著となった日本株に外国人投資家が着目するとすれば、買い注文は年初の今週から現れるに違いない。

先週のダウ平均株価は92ドル安となったが、09年の値上がりは1652ドルに達した。一方、先週の日経平均は52円の値上がり。年間の上げ幅は1686円だった。面白いのはダウ平均と日経平均の年間上昇率。ともにほぼ19%で、ぴったり並んでいる。しかしイギリスのFT指数は22%の上昇。さらに中国やインドは80%近くも上げた。ほかの主要市場でも、5割から9割も上昇したところが続出している。

昨年の成績からみる限り、アメリカと日本の株価は明らかに出遅れた。日本の場合は円高が最大の重石だったが、いまはその圧力が弱まる方向に動いている。昨年4月の1ドル=101円台に比べるとまだ円高だが、11月の高値84円82銭からみると8円程度の円安になった。もう1つの不安材料だった経済政策に対する不信感も、2次補正に続いて本予算案も編成できたことでやや弱まっている。

今週は5日に、日米の12月・新車販売台数。8日には、日本の11月・景気動向指数とアメリカの12月・雇用統計が発表になる。いずれも今後の景気動向をみるうえで、大事な判断材料になるだろう。特にアメリカの雇用情勢が、改善の方向に進むかどうか。


    ≪4日の日経平均は? 予想 = 上げ

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新年度予算は 歴史的な実験だ (上)
2010-01-05-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 200年来の論争 = 「供給が先か、需要が先か」「需要を重視すべきか、供給を重視すべきか」--経済学者の間で200年も前から続いている論争だが、はっきりした勝負はまだついていない。鳩山内閣が編成した09年度の第2次補正予算と10年度の本予算案。その内容は、たとえば子ども手当てに象徴されるように明らかな需要重視である。この政策が功を奏するかどうかは、日本経済の将来を左右するだけではなく、歴史的な経済学上の論争にも大きな影響を与えるかもしれない。

いまから200年と少し前に「供給はそれ自身の需要を創造する」と、供給重視説を唱えたのはジャン・バティスト・セイという学者だった。それから200年、経済学者はいろいろな理論を発表してきたが、その中心的な葛藤はこの“セイの法則”を否定するかどうかにあったとさえ言えるだろう。

需要重視派のチャンピオンは「不況に際しては、政府が財政を支出して需要不足を補えばよい」と主張したジョン・メイナード・ケインズである。1930年代の大恐慌に直面したアメリカのF・ルーズベルト大統領がこの主張を取り入れて、ニューディール政策を実行した話は有名だ。近年ではレ-ガン大統領がサプライサイドと呼ばれた理論を土台に、供給重視のレーガノミックス政策を実践している。

日本でも、自民党の小泉内閣は規制緩和による民間企業の伸長。つまり供給重視の思想が強かったと言える。これに対して、民主党政権は家計の収入を引き上げることで内需の拡大を図ろうとしている。つまり需要重視の思想であり、経済学的には供給重視から需要重視へと大転換したことになる。
 

                          (続きは明日)

    ≪4日の日経平均 = 上げ +108.35円≫

    ≪5日の日経平均は? 予想 = 上げ

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新年度予算は 歴史的な実験だ (中)
2010-01-06-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 企業が先か、家計が先か = 現代の経済社会では、モノやサービスの供給はほとんどが企業の手によって行なわれる。一方、モノやサービスの大半を最終的な消費という形で需要するのは家計だと言っていい。したがって供給を重視するか需要を重視するかを経済政策の面からみると、それは企業と家計のどちらを優遇するかという問題に置き換えることができる。

鳩山首相がよく口にする「コンクリートから人へ」のスローガンは、その象徴だ。実際、新年度予算案では公共事業費が前年度より18.3%削減される一方で、福祉関係費は9.8%増加している。歳出総額に占める割合は、公共事業費の6.3%に対して社会保障費は29.5%にふくれ上がった。子ども手当て、高校授業料の無償化、農家への戸別所得補償、高速道路の無料化など、いずれも家計への分配増を意図したものである。

もちろん民主党政権も、企業を軽視したり敵視しているわけではない。ナフサに対する免税措置や研究開発減税を2年延長することも決めた。しかし財源難のために、公約していた中小企業に対する減税は見送り。国際的に高すぎると批判の多い法人税の引き下げなどは、議論の俎上にものぼらなかった。規制緩和には消極的で、派遣社員の規制は強める方向で決着した。

要するに財源難という絶対的な条件の下で財政資源の配分を考えたとき、家計への配分を優先したわけである。その根底にある経済的な哲学は、家計の所得増→支出増→需給ギャップの縮小→景気回復という流れだ。自民党政権が目指した企業の利益増→雇用の増加→家計の所得増という設計図とは、全く正反対だと言っていい。この新しい流れ図が、うまく機能する可能性はあるのだろうか。
                        

                              (続きは明日)

    ≪5日の日経平均 = 上げ +27.04円≫

    ≪6日の日経平均は? 予想 = 下げ

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新年度予算は 歴史的な実験だ(下)
2010-01-07-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 勝負は雇用と成長率 = 新年度予算で、家計に流れ込む新たな財政資金はおよそ3兆円。専門家の分析によると、このおカネの約半分が消費に向けられる。つまり1兆5000億円程度の新しい需要増が期待されるわけだ。だがGDPの0.3%にしか当たらないこの支出増で、雇用をどれだけ増やすことができるのか。最大の懸念は、この点にあると言えるだろう。

政府が昨年末に決定した10年度の成長目標は、実質値で1.4%となっている。世界同時不況から抜け出す最初の年だから、成長目標が低いことは仕方がないだろう。だが、この目標が達成できなければ、10年後のGDPを現在の4割増にするという政府の成長戦略は、スタート時点からつまずいてしまう。1兆5000億円の消費増加で、10年度の1.4%成長は達成できるのか。これが、もう1つの大きな懸念である。

仮に1.4%成長が達成されないとすると、10年度も税収が伸びない。しかも11年度は公約によって、子ども手当ての支出が倍増する。いわゆる埋蔵金もかなり掘ってしまったから、11年度の予算は緊縮型とならざるをえない。そうなれば民主党内閣による家計重視の経済政策には、「失敗」という烙印が押されることになる。

頼みの綱は、海外諸国の景気回復かもしれない。つまり輸出への依存である。家計重視による内需の拡大が思い通りに行かなくても、輸出が増えれば企業の供給サイドから景気は押し上げられる。政府の意図に反した形の経済成長が実現するわけだ。こうなると民主党の需要重視政策に対する評価は、あいまいのまま終るかもしれない。ちょうど第2次大戦が勃発して、ルーズベルトのニューディール政策に対する評価ができなくなったように。
  
    
    ≪6日の日経平均 = 上げ +49.62円≫

    ≪7日の日経平均は? 予想 = 下げ

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ホンダが健闘 : 昨年の新車販売
2010-01-08-Fri  CATEGORY: 政治・経済
自動車業界団体の集計によると、09年の新車販売台数は軽自動車を含む統計で460万9255台だった。前年比では9.3%の減少。不況の影響で上半期に急減。下半期は補助金の助けもあってエコカーの販売は増加したが、結局は31年ぶりに500万台を割り込んで終った。自動車工業会では10年の販売台数を479万8400台と予測、ことしも500万台乗せはむずかしいとみている。

軽自動車を除いた登録車の販売台数は292万1085台、前年比では9.1%の減少だった。これも38年ぶりの300万台割れ。過去最高を記録した90年の597万台からみると、ちょうど半分に減っている。また軽自動車だけをみると、年間の販売台数は168万8170台。補助金や減税の恩恵が薄く、11年ぶりの低水準に落ち込んだ。

昨年12月だけの成績をみると、登録車は25万0474台で悪かった前年より36.5%増加した。しかし軽自動車は12万2134台に止まり、前年比でも0.5%の減少とまだ水面上に顔を出せない。こうしたなかで最も健闘したメーカーはホンダ。昨年は46万3000台を売って、前年比9.4%の増加となっている。

このように年間の販売台数は低水準だったが、下半期からはゆっくりした回復軌道に乗っているのが現状。アメリカも同じような状況にあるが、回復のテンポは日本よりも鈍い。オートデータ社の集計によると、09年の総販売台数は1042万9528台。かろうじて1000万台を超えたが、前年比では21%の減少だった。GMでは、10年の販売台数は1100万台から1200万台になると予測している。
    

    ≪7日の日経平均 = 下げ -49.79円≫

    ≪8日の日経平均は? 予想 = 上げ

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サタデー自習室 -- 膨張する中国経済 ⑨
2010-01-09-Sat  CATEGORY: 政治・経済
9)CO2 排出量は世界一 = 中国が抱える問題は数多いが、その1つは環境問題だ。IEA(国際エネルギー機関)の統計によると、中国が07年に排出したCO2の総量は60億トンで、全世界の排出量の2割を超えた。またアメリカの排出量58億トンを上回って、世界一の排出国になったことも確認されている。ちなみに07年の日本の排出量は12億トンだった。

中国が00年に排出したCO2は31億トンで、アメリカの半分だった。それが7年間で倍増した原因は、人口の増加、経済活動の活発化、原材料・エネルギーの消費増大、利用効率の悪さに求められる。したがって地球温暖化を阻止するためには、中国の努力が欠かせない。しかし中国政府はCOP15などの国際会議では、今後の経済成長にとって足かせとなるような協定には応じられないという姿勢を貫いている。

だが生活環境の悪化は、中国の国内問題としても無視できないレベルに達しつつある。たとえば大気汚染で国土の3分の1に酸性雨が降り、人口の4分の1は安全でない水を飲まざるをえない。また都市住民の3分の1は空気の汚染に悩まされているとも伝えられ、国民の政府に対する批判が高まりつつある。

このため中国政府も06年にスタートした5か年計画では、GDP単位当たりのエネルギー消費を20%引き下げ、主要な汚染物質の排出を10%減らす目標を明記した。また20年末までに、再生可能エネルギーによる発電能力を08年末の13倍に。特に原子力発電の能力を900万キロワットから8600万キロワットに引き上げる方針も決定している。しかし現実に、中国がクリーンな経済社会へ転換するのは容易ではなさそうだ。
 

                         (続きは来週サタデー)

    ≪8日の日経平均 = 上げ +116.66円≫

    【今週の日経平均予想 = 4勝1敗】 

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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話
2010-01-10-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第17章 国債って、なんだろう? ①

フーちゃんは、お正月から嬉しくてたまりません。お父さんが元日の朝「2階にフーちゃんの部屋を作ってやる」と約束してくれたからです。でも少し心配なこともあります。新しい部屋を作るためには500万円かかりますが、家には300万円しか貯金がありません。そこで親せきの人に200万円を借りることにしたのです。そんなに借金して大丈夫なのかしら。

このように一般の家計では、おカネが不足したときには借金をすることがあります。会社もよく借金をします。そして国もおカネが足りなくなると、借金をするのです。その方法は国債を発行して、これを銀行や個人や外国人に買ってもらいます。だから国債は、国の借用証だと考えてもいいでしょう。

借金は決められた時点で返済しなければなりませんね。またおカネを借りたお礼として、利息(りそく)を支払う必要があります。国債にはいろいろな種類がありますが、それはみな返済する時点と支払う利息が違っているからなのです。たとえば10年後に返済、利息は年に1%というように。

いま日本では、国債の発行が多すぎて問題になっています。政府は昨年末に10年度(10年4月ー11年3月)の予算案を作りました。そのなかで国債の発行は162兆4000億円とすることを決めています。その通りになると、11年3月末の国債発行高は、過去に発行した分を含めて637兆円にも達する見込みです。この借金はいずれ国民が納める税金で返すことになりますが、637兆円を国民1人当たりにすると、なんと499万円にもなってしまいます。
                         
                     
                           (続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2010-01-12-Tue  CATEGORY: 政治・経済
新年最初の1週間は、株価にとって幸先のいいスタートになった。日経平均は252円の値上がり。ダウ平均も190ドルの上昇となった。昨年の第1週は7日にダウが245ドル、8日には日経平均も363円下げて9000円台を割り込むなど、不況の深化を再認識させられた展開。それに比べれば、なんとも穏やかな年明けだったと言えるだろう。

日経新聞によると、年明けの株価は世界的に順調な滑り出しだった。イギリスのFT指数、フランスのCAC、香港ハンセン、インド・ムンバイなど、主要市場の株価はそろって値上がりした。いずれも景気回復への期待が強まったためだとみていいだろう。ただ中国の上海総合はわずかに下落したが、これは当局による金融引き締めへの警戒感から。いちばん早く景気が回復した中国ならではの現象である。

アメリカでは先週、12月の雇用統計が発表された。雇用者数が市場予測を上回る8万5000人の減少となったが、株価は下がらなかった。これも景気回復に対する信頼感が向上したためだと思われる。ただ、ここまでくると市場の注目は個別企業の業績に移るのではないか。今週からは、日米ともに企業の12月決算発表が本格化する。

国内の経済指標は、12日に12月の景気ウォッチャー調査。14日に11月の機械受注と12月の企業物価。アメリカでは、14日に12月の消費者物価と工業生産、それにミシガン大学の1月・消費者信頼感指数が発表される。また15日には、中国が12月の小売り高、消費者物価、生産、固定資産投資をまとめて発表する予定。
    

    ≪12日の日経平均は? 予想 = 上げ

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驚異的な 中国の輸入増加
2010-01-13-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 日本の輸出も急回復の公算 = 中国税関総署が10日発表した貿易統計によると、09年の輸出は1兆2017億ドル。前年比では16.0%の減少だった。26年ぶりの前年割れだが、この輸出金額はドイツを抜いて世界一になったとみられている。輸入は前年比11.2%減少の1兆0056億ドルだった。

新聞やテレビはこの「中国の輸出世界一」を大々的に報じているが、実は日本経済にとって大きいのは中国の12月分の貿易統計だ。輸出は1307億ドルで、前年比17.7%の増加。1年2か月ぶりにプラスとなった。一方、輸入は1123億ドルで、前年比はなんと55.9%という驚異的な伸び。11月の前年比26.7%増の2倍を超える伸び率だった。前年の輸入が低かったにしても、相当な勢いであることに間違いはない。

中国の産業構造は、まだ原材料や部品を輸入して製品を輸出する加工・組み立て型が主流である。したがって、この輸入の急増は近く輸出の増大をもたらすだろうと考えていい。ということは、中国の景気拡大がさらに加速する可能性が大きいことを示している。世界経済にとっても、明るい材料だと言えるだろう。

ところで中国はいまや日本にとっては最大の輸出相手国だ。その中国の輸入が急増したのだから、日本の輸出が大幅に増えても不思議ではない。日本の輸出は徐々に回復してきたが、昨年の11月までは14か月連続の前年比マイナスを記録している。それが12月には、かなり高い確率でプラスに戻ると予測していいのではないだろうか。そうなれば景気の二番底という懸念も、ほぼ解消するだろう。中国さまさまである。

    
    ≪12日の日経平均 = 上げ +80.82円≫

    ≪13日の日経平均は? 予想 = 下げ≫ 

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預金準備率を引き上げた 中国
2010-01-14-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ バブルとインフレを警戒 = 中国人民銀行は12日、預金準備率を0.5%引き上げると発表した。預金準備率というのは、金融機関が預金量の一定比率を中央銀行に預け入れることを義務づけた制度。準備率を引き上げれば、金融機関の融資余力がそれだけ減ることになる。引き上げは08年6月以来1年7か月ぶり。資産バブルとインフレの進行を警戒した措置である。

これにより大手金融機関の預金準備率は16%になる。中国の統計によると、大手銀行の融資残高は09年中に9兆5000億元(約130兆円)も増加した。また、ことし第1週の増加額も6000億元に達したという。この資金の2割以上が不動産と株式市場に流れ込み、バブルの様相を呈し始めた。その進行を阻止するための準備率引き上げだが、現地ではこの程度の対策で効果が上がるとは誰も考えていない。近い将来の再引き上げは確実だとみられている。

たしかに中国は、預金準備率の操作をひんぱんに実施する傾向がある。07年にも不動産バブルと物価の上昇が問題になったが、このときは1年間のうちに準備率を10回も引き上げた。それでも物価上昇は止まらなかったが、08年の9月になってリーマン・ショックが発生。人民銀行はその日のうちに準備率を1%引き下げている。

中国は今回の不況からいち早く脱出した。それだけに金融政策の方向転換も、いちばん早かったと言える。ただ公定歩合の引き上げなどに比べると、その緊縮効果はきわめて小さい。だから完全な政策転換だとみるのは、やや尚早かもしれない。しかし、この中国の準備率引き上げを受けて、12日のダウ平均は反落した。13日の日経平均も下げている。経済のグローバル化を象徴するのか、それとも中国経済の存在感が大きくなったためなのか。
    
   
    ≪13日の日経平均 = 下げ -144.11円≫

    ≪14日の日経平均は? 予想 = 上げ

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賢明な アメリカの景気・成長戦略
2010-01-15-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 太陽光、ハイブリッドで巻き返せ = オバマ大統領は先週のラジオ演説で、再生可能エネルギー関連の企業に対する支援措置を発表した。太陽光や風力など再生可能なエネルギーの製造業約180社を対象に、最大23億ドル(約2100億円)の減税を実施するというのが、その内容。これによって、雇用の増加と将来の有望産業を育成することを狙っている。

雇用の拡大について、オバマ大統領は「この措置で1万7000人の雇用増を見込める。また50億ドルの民間投資を誘発することで、さらに大きな雇用増が期待できる」と述べている。財源としては、すでに成立している総額7870億ドルの景気対策法から支出することになった。

再生可能エネルギーの関連企業を支援することについて、オバマ大統領は「アメリカは太陽光の利用技術の開発では先行したが、その生産では日独に後れをとった」「ハイブリッド車の電池は、日本かアジアの企業が生産している」と力説した。この分野での巻き返しを狙ったもので、政策の目標はきわめて明確だ。

日本もこの分野に対する支援政策は考えている。こんどの国会に提出される本年度の第2次補正予算案では、家電製品のエコポイント制、エコカー減税の継続と新しい住宅エコポイント制の導入で合計5945億円を計上した。その金額はアメリカの3倍に近い。だが、その方法は家計を刺激して製品の販売増を目指す迂回戦術。アメリカのように減税で企業の投資拡大を図る方法とは全く逆だ。そのうえ鳩山内閣には、オバマ大統領のような鮮明な目的意識が欠けている。だから迫力がない。
    

    ≪14日の日経平均 = 上げ +172.65円≫

    ≪15日の日経平均は? 予想 = 下げ

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サタデー自習室 -- 膨張する中国経済 ⑩
2010-01-16-Sat  CATEGORY: 政治・経済
10) 綱渡りの経済政策 = 上海や北京、広州といった大都市では、土地や建物など不動産価格の上昇がいちじるしい。いま上海の新築マンションは3LDKで6000万円。それでもアッというまに売り切れてしまうらしい。この1年で相場は2倍になったそうだ。特に上海の場合は、ことし5月から始まる万博がお目当て。それまでに、より高値で転売しようという投機的な購入も多いという。

この不動産バブルを警戒して、中国人民銀行は預金準備率の引き上げに踏み切った。金融機関の貸し出し余力を縮小することが狙いである。また住宅の購入に4割の頭金を強制したり、銀行の住宅向け貸出金利を割高にする措置も実施した。中国政府としては、不動産バブルが貧富の差をいっそう広げたり、地価の高騰が一般物価の上昇につながることを最も警戒しているようだ。

しかし金利を引き上げたり、財政支出を抑制するわけにはいかない。もし景気が悪化すると、中小企業や低所得層が苦境に追い込まれかねない。失業者も増加して、社会の安定が損なわれる危険もある。このため政府は、ことしも景気対策のための財政支出は継続。金融政策も「適度に緩和的な政策を続ける」方針だ。そうしたなかでのバブル抑制策がうまく機能するのかどうか。

カネ余りは、政府の為替介入によっても生じている。輸出の拡大を図るためにドル買い・元売りの介入を続けた結果、国内には大量の元が放出された。バブルの根を断ち切るために介入を止めれば元高を容認することになるが、いまのところ政府はその可能性を否定している。景気の拡大を維持しながらバブルを退治できるのか。中国の経済政策は、むずかしい局面にさしかかってきた。


    ☆ 預金準備率については、14日の記事を参照してください。

                        (続きは来週サタデー)

    ≪15日の日経平均 = 上げ +74.42円≫

    【今週の日経平均予想 = 3勝1敗】              

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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話
2010-01-17-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第17章 国債って、なんだろう? ②

みなさんの家でも、ことしは貯金をいくら増やそうとか、新しいテレビを買おうとか、いろいろ計画を立てますね。その場合に、おカネがいくら入ってきて、いくら出て行くのか。そうしたおカネの出し入れを、あらかじめ計画的に作っておく。それが予算です。政府も毎年4月から翌年3月までの1年間について、予算を作ります。これが国の予算です。

それでは政府が昨年末に作った2010年度(ことし4月-来年3月)の予算案を、ざっと見てみましょう。国がこの1年間に支出するおカネの総額を歳出(さいしゅつ)と言いますが、その金額はは92兆3000億円です。これまでで最大の予算になっています。政府はこのおカネを使っていろいろ仕事をするわけですが、この歳出のなかに「国債費」という項目があって、20兆6000億円もの支出を予定していることを覚えておいてください。

また、この1年間に入ってくるおカネの合計を歳入(さいにゅう)と言います。歳入額は歳出額と同じ92兆3000億円です。その中身をみると、税金による収入が37兆4000億円。ほかに「国債」という項目があって、その金額は44兆3000億円にものぼっています。ここでは、税金よりも国債による収入の方が大きいことを頭に入れておいてください。

「国債=国の借金」ということは、すでに勉強しました。つまり税金による収入よりも、借金の方が多くなってしまったのです。たとえば山田くんの家にたとえると、1年間にどうしても923万円の支出が必要です。ところが、お父さんとお兄さんの収入では374万円しか見込めません。あと貯金などを使っても足りない分が443万円。それを借金するという計画です。日本はいま、こんなにひどい状況になってしまいました。

                        
                          (続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2010-01-18-Mon  CATEGORY: 政治・経済
日本の株式市場にも、日が差してきた。東京証券取引所の集計によると、1月第1週の外国人投資家による買い越し額は7080億円。5年10か月ぶりの高水準を記録した。世界景気の回復が進むなかで、割安な日本株への見直しが始まったためとみられている。この傾向は先週も続き、日経平均は週間で184円の値上がり。11000円にあと一歩というところまで上昇した。

ところが「好事魔多し」とはよく言ったもの。週末になって、民主党の石川知裕議員が政治資金規正法違反の容疑で逮捕されるという事件が発生した。過去の事例から判断すると、小沢一郎幹事長の辞任は免れない公算がきわめて大きい。この事件が政局をどこまで揺さぶるか。現段階では予想できないが、少なくとも景気や株価にとって悪材料になることは間違いない。

今週は、この問題が外国人投資家にどんな影響を与えるのか。その程度を判定することが、最大のポイントになりそうだ。その半面で、今週から月末にかけて発表される企業の12月決算。今後の経営見通しが予想以上に良くなれば、株価にとっては好材料になる。

経済指標は19日に、12月の消費動向調査。20日に、11月の第3次産業活動指数。22日に、11月の全産業活動指数が発表される。アメリカでは20日に、12月の生産者物価と住宅着工件数。ほかに18日から150日間の予定で、通常国会が召集される。また19日には、日本航空が会社更生法の適用を東京地裁に申請する。
  

    ≪18日の日経平均は? 予想 = 下げ

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行き先が不明の 財政演説
2010-01-19-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 素っ気ない演説 = 第174通常国会が18日、召集された。会期は6月16日までの長丁場。野党は「政治とカネ」の問題を徹底追及する構えなのに対して、与党は09年度第2次補正予算と10年度予算の早期成立を最優先する姿勢である。このため鳩山首相の施政方針演説も、2次補正予算の成立後に先送り。代わりに菅副総理・財務相の財政演説でスタートした。

菅副総理はこの財政演説のなかで、景気の現状については「持ち直してきているものの、まだ厳しい状況にある」と分析。景気の回復を確実なものとするために「2次補正予算の一刻も早い成立が必要だ」と訴えた。この2次補正は総額7兆2013億円。景気の二番底を回避するためにも重要であり、「政治とカネ」の前に成立させたいという気持ちはよく判る。これに対して、自民党などの野党はどう対応するのだろうか。

ただ、それにしても菅副総理の財政演説は、あまりにも素っ気なかった。この補正予算案のなかには、雇用対策に6140億円、環境対策に7768億円、景気対策にも1兆5742億円が計上されている。これらの財政支出が実行されることによって、雇用者はどのくらい増えるのか。エコポイント制度などの結果、個人消費はどうなるのか。また景気はどれだけ押し上げられるのか。そのくらいのことは説明すべきだったろう。

財政演説は国会内部のイベントではない。国民向けの情報開示であるはずだ。この2次補正によって経済がどう変わるのかを知らされなければ、国民は判断のしようがない。民主党の経済政策は、いつも目標の説明が足りない。国民としては、行き先の表示がないバスがきたような感じだ。乗っていいのか、悪いのか。施政方針演説では、ぜひ行き先を明示してもらいたい。
  
  
    ≪18日の日経平均 = 下げ -127.02円≫

    ≪19日の日経平均は? 予想 = 上げ

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中途半端な 住宅エコポイント
2010-01-20-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 新築への効果は疑問 = 政府は3月中に実施する、新しい住宅エコポイント制度の詳細を発表した。それによると、新築住宅については1戸当たり30万円分のポイント。改築については、外壁が10万円分、床が5万円分、二重窓が7000-1万8000円分などとなっており、改築の場合も上限は30万円分のポイント付与となっている。新しい試みだけに、住宅業界では期待が大きいという。だが、ほんとうに効果をあげるのだろうか。

エコポイント制度は、自民党の麻生前内閣が家電製品について導入。民主党の鳩山内閣も踏襲し、薄型テレビの売上げが急増するなど、一定の成果をあげたと評価されている。こんどは、それを住宅にまで広げたわけだ。しかしテレビのエコポイントは、たとえば32型で1万2000円分。価格の約1割になる。これに対して新築住宅の場合は、建築費だけを考えても1000万円をはるかに超えるだろう。それに30万円の補助で、新しい需要が掘り起こされるとは考えにくい。

改築の分野では、ある程度の効果を見込めるかもしれない。だが、その金額は大きくないだろう。やはり新築住宅が増えることで、経済には活気が出る。新築のエコポイントは、少なくとも100万円にして欲しかった。財源がないというかもしれないが、第2次補正予算では住宅エコポイント分として1000億円を計上している。その予算が枯渇するほど住宅が建てば、こんなにいいことはない。

いったい、この住宅エコポイント制度は、なにを狙った政策なのだろう。地球温暖化対策の一環なのか。民主党が得意とする家計補助なのか。それとも景気対策なのか。その辺のところが、きわめて曖昧なままに企画・立案されたように思えてならない。経済政策はなにを目標として実施するのか。この点についての意識が、民主党政権にはどうも希薄であるような気がする。
   
    
    ≪19日の日経平均 = 下げ -90.18円≫

    ≪20日の日経平均は? 予想 = 上げ

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JAL破綻 : 衝撃は地方空港に (上)
2010-01-21-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 最大級の企業倒産 = 銀座の老舗料亭のおかみさん連中が、はじめてアメリカ見物に出かけた。日本航空が全盛時代だった30年ほど前の話である。ところが帰国する段になって、おかみさんの1人がニューヨークの空港で「わたしはJALなんていう飛行機には乗らないよ。日航じゃなければダメ」と駄々をこねた。JALを外国の航空会社だと思い込んだ笑い話である。日本航空に対する一般の信頼感は絶大だった。 

その日本航空が19日、東京地裁に会社更生法の適用を申請し受理された。負債総額は2兆3221億円。金融機関を除く事業会社としては、過去最大の経営破綻である。今後は裁判所の監督下で3年以内の経営再建を目指すが、その針路は決して平坦ではない。なによりも“日の丸”を背負ってきた社員の意識改革が必要だ。火中の栗を拾った京セラの稲盛名誉会長の手腕が試されることになる。

再建計画によると、金融機関などが7300億円の債権を放棄、借金を棒引きする。企業再生支援機構と日本政策投資銀行が増資や融資の形で9000億円を支援。現在4万8000人を数えるグループ従業員のうち1万5661人を削減。効率の悪いジャンボ機37機のすべてを退役に。また国内外229路線を198路線に縮小する。100%減資するため現在の株式は無価値に、2月20日には上場も廃止されることが決まった。

通常の運行は維持され、利用者が購入した航空券もそのまま使える。マイレージ制度も、従来通り利用できる。ただ国内線が半額割引となる株主優待券の有効期限は5月末まで。お客さんに見捨てられては、元も子もない。それだけに気を遣っていることは判るが、問題は経営再建の成否。はたして23年度の黒字化という目標を、達成できるのかどうか。国内だけではなく、世界中が注目している。
 

                  (続きは明日)  

    ≪20日の日経平均 = 下げ -27.38円≫

    ≪21日の日経平均は? 予想 = 下げ

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JAL破綻 : 衝撃は地方空港に (下)
2010-01-22-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 飛ばない空港も = 日本航空は年間の売上げが2兆円前後に達する。直接取り引きのある企業は約3000社。間接取り引きを加えると、実に1万3000社の企業がなんらかの形でJALと商売上のつながりを持っている。そんな大会社の経営破綻だから、影響はきわめて大きい。ただ今回の再建計画では、金融機関以外の債権については保証することになった。

しかし再建計画の実行で急速にリストラが進めば、今後の取り引きが縮小することは避けられない。どんな業種のどの企業に影響が及ぶのかはまだ不明だが、じわじわと影響が広がることは間違いない。また1万5000人以上の解雇が予定されているが、これらの人たちの受け皿がどうなるかも定かではない。

路線の縮小でも、大きな問題が起きるだろう。計画によると、12年度までに国内線を現在の136路線から119路線に減らす予定。その全体計画についてはまだ公表されていないが、すでに日航は静岡空港や松本空港からの完全撤退を決めている。さらに採算性の低い地方路線からの撤退を計画中だ。

国内には97の空港がある。このうち日航グループしか就航していない空港は25もある。これらの空港をめぐっては、存続を求める政治的な圧力が高まるに違いない。しかし、その圧力に屈していては再建などはおぼつかない。実際問題として「飛行機が飛ばない空港」が出現してしまうかもしれない。その地方は観光客の減少に見舞われるだけではなく、収入のない空港の維持費を負担しなければならなくなる。日航破綻の最大の被害者は、こうした地方かもしれない。
    

    ≪21日の日経平均 = 上げ +130.89円≫

    ≪22日の日経平均は? 予想 = 下げ

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サタデー自習室 -- 膨張する中国経済 ⑪
2010-01-23-Sat  CATEGORY: 政治・経済
11)外資を巧妙に利用 = いまや経済大国にのし上がった中国。輸出額も外貨準備高も世界一。自動車や携帯電話の生産・販売も世界一だ。その根底には人口の多さ、つまり労働力と消費市場の巨大さがある。豊富な資源や強い政治力も、経済成長を支える要因と言えるだろう。だが中国経済の発展には、外国資本が大きく貢献していることも見逃せない。

中国の外資導入は1979年にスタートした。07年までの外資による直接投資額は、累計で7535億ドル。世界不況の影響で09年は900億ドルに減速したが、12月だけをみると121億ドルに回復している。中国政府の統計によると、07年末の外資系企業数は金融機関を除いて27万5000社だったから、その後はもっと大幅に増加しているはずだ。

この結果、中国の輸出に占める外資系企業の割合は6割を超え、貿易黒字に対する寄与度は7割に近い。また外資系企業の雇用者は07年で2300万人以上、法人雇用者数の2割を占めている。現地の専門家によると、主要産業のほとんどが外資系企業によって支配されている状態だという。中国政府は、こうした外資の力をきわめて巧妙に利用してきた。

まず外資の進出を税制面などで優遇。その一方で許可条件として、技術移転、経営システム、管理技術の公開を義務付け、先進国のノウハウを吸収した。現在では、その目標を製造工業からサービス業、ハイテク、省エネ部門に移しつつある。不況からいち早く立ち直った中国市場を目指して、日本をはじめ各国の企業は進出を加速させており、これがまた中国経済の成長に貢献することは間違いない。

                         

                       (続きは来週サタデー)

    ≪22日の日経平均 = 下げ -277.86円≫

    【今週の日経平均予想 = 2勝3敗】 

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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話
2010-01-24-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第17章 国債って、なんだろう? ③

いまのような国債は、オランダで16世紀に誕生しました。それまでヨーロッパの各国では、国王が勝手に債券を発行して戦争の費用などに充てていました。それを議会が承認して、政府が発行する形に変えたのです。この方式がイギリスに伝わって、さらに改善されました。多くの国々がその制度を取り入れ、今日にいたっています。

日本がはじめての国債を発行したのは1869年(明治3年)のことです。東京ー横浜間に鉄道を作る資金にするためでした。ところが、この最初の国債は国内ではなく、イギリスのロンドンで販売されたのです。国内では売れる見込みがなかったため、当時は金融がいちばん発達していたロンドンで売り出されたのでした。国内では1877年(明治11年)になって、はじめて国債が売り出されています。

戦後は1947年(昭和22年)に、経済を復興するための国債が発行されました。経済が立ち直ると、景気のいい状態が続いたので、国債はそれほど発行されませんでした。税金による国家の収入が伸びたために、国も借金する必要がなかったのです。しかし1990年代に入ると、バブル経済の崩壊で景気が悪くなり、政府は94年から本格的な国債の発行を再開しています。

それでも1999年(平成11年)末の発行残高、つまりそれまでに発行した国債の総額はまだ320兆円でした。それが5年後には489兆円に。さらにことし3月末には592兆円。このまま行くと来年3月末には637兆円にふくれ上がる見通しになっているわけです。最近になって国債の発行が急増しているのは、景気を良くするための対策と高齢化による福祉関係の費用が増えているからだと言えるでしょう。
                           

                           (続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2010-01-25-Mon  CATEGORY: 政治・経済
ダウ平均株価が急落した。先週21、22の両日だけで計430ドルの値下がり。オバマ大統領が発表した新しい金融規制改革案を嫌気して、売りが広がった。この影響を受けて、22日は日経平均も278円の下げ。ヨーロッパやアジア諸国の株価も下落した。今週はニューヨーク市場が落ち着きを取り戻し、株価は反発の傾向を見せるのか。ここが最大のポイントになるだろう。

オバマ大統領の金融規制改革案は、金融機関に対して高リスクの取り引きを制限したり、規模の肥大化を防ぐことが骨子。これによって、金融危機の再発を防止することが目的だ。これまで自由化を推進してきた政策の歯車を、一気に逆転させることになる。もちろん金融界は、収益拡大の道が狭まると猛反発。ウォール街でも反対論が強い。オバマ政権と金融界の長期戦になる可能性もある。

今週の経済指標。国内では26日に、12月の企業向けサービス価格。27日には、12月の貿易統計。また29日には、12月の鉱工業生産、家計調査、消費者物価、住宅着工件数。アメリカでは25日に、12月の中古住宅販売。26日には、11月の住宅価格指数とコンファレンスボードによる1月の消費者信頼感指数。27日には、12月の新築住宅販売。そして29日には、10-12月期のGDP統計が発表になる。

このうち特に重要なのは、日本の貿易統計とアメリカのGDP統計。日本の輸出は11月まで14か月連続で前年同月を下回っていたが、12月はプラスが期待できる。景気にとっては朗報になるだろう。またアメリカのGDPは7-9月期が前期比の年率でプラス2.2%だった。10-12月期はこれを上回るだろうか。   



    ≪25日の日経平均は? 予想 = 下げ

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オバマの挑戦 / 金融規制を強化 (上)
2010-01-26-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 自由化路線の大転換 = オバマ大統領が突如として打ち出した金融規制強化案は、世界中の人びとを驚かせた。演説のなかでオバマ大統領は、今回の経済危機について「金融機関が巨大化し、無謀なリスクを冒したことから起きた」と断言。その再発を防止するために、金融機関に対して厳しい規制をかける法律を作ると言明した。

新しい規制の骨子は2点。1つは預金を扱う銀行が、ヘッジファンドのようなリスクの大きい物件に投資したり、所有することを禁止する。もう1つは大手金融機関に対して、借り入れなど負債の上限を設定するというもの。要するに、大銀行グループが傘下に投資銀行や証券会社を持つことはダメだということになる。また金融機関が借金で投資を増やすことにも、制限を設けて肥大化を阻止するというわけだ。

アメリカは大恐慌の反省から、1933年にグラス・スティーガル法を作って、銀行と証券の間に垣根を設けた。ところが1980年代から起った自由化の波に押されて、99年にこの法律を撤廃。垣根を取っ払ってしまった。今回、オバマ大統領は再びグラス・スティーガル法を作ろうとしていることになる。まさに金融自由化路線の大転換だと言っていい。

金融界は収益源を失ってしまうと大反対。株式市場でも銀行株を中心に売り物が殺到。ダウ平均は先週後半の3日間で550ドルを超す値下がりとなった。ウォール街の混乱は世界中に飛び火し、日経平均をはじめヨーロッパやアジア各国の株価も下落した。さらに金や原油などの国際商品相場も低落。ドルも売られたため、円相場は上昇した。
                            

                              (続きは明日)

    ≪25日の日経平均 = 下げ -77.86円≫

    ≪26日の日経平均は? 予想 = 上げ

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オバマの挑戦 / 金融規制を強化 (中)
2010-01-27-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 戦う用意がある = オバマ大統領は、この金融規制強化法案を近く議会に提出する予定だ。したがって規制の詳細な内容については、まだ不明のまま。しかし金融界からは、ただちに反対の大合唱が巻き起こった。そのことは予想していたのだろう。大統領は演説のなかで「金融界が戦いを望むならば、私は受けて立つ用意がある」と述べて、金融界に対する厳しい姿勢を鮮明にしている。

金融界にしてみれば、利益の源泉を失いかねない。たとえばゴールドマン・サックスの10-12月期の利益の大半は、規制されそうな部門で生み出された。こんどの金融危機で大手証券のメリルリンチを救済したバンク・オブ・アメリカは、これを切り離さなくてはならないだろう。これから金融界が、あらゆる手段を使って議会工作をすることは間違いない。大統領vs金融界のバトルである。

オバマ大統領の側には、一般大衆の支持がありそうだ。大金融機関は低利で消費者のカネを集め、それを元手にマネーゲームに狂奔した。その結果は大不況を惹き起こし、いまも失業率は10%を超える状態。その一方で大金融機関は巨額の税金で経営を助けてもらい、状況が好転すると経営者は多額の報酬を受け取っている。これは「けしからん」というのが、一般大衆の感情である。

個人の預金を元手に商売する銀行は、リスクの大きい投資をしてはならない。その代わり、万一のときには政府や中央銀行が面倒をみる。投資銀行や証券会社はリスク投資に手を出してもいいが、政府は助けない。大きくなりすぎると倒産させるわけにはいかなくなるので、規模も規制する。--庶民にとっては、まことに判りやすい話である。オバマ大統領は演説のなかで「金融システムのさらなる統合はさせない」とも言っている。

                             
                             (続きは明日)

    ≪26日の日経平均 = 下げ -187.41円≫

    ≪27日の日経平均は? 予想 = 上げ≫  

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オバマの挑戦 / 金融規制を強化 (下)
2010-01-28-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 民主党の本来の姿? = オバマvs金融界の戦いは、経済思想の面からも政治思想の面からも大きな意味を持っている。資本主義は冷戦の終結で社会主義に打ち勝ったあとも自己増殖して、80年代以降は金融資本主義の時代を迎えた。金融工学を駆使して最大限の利益を追求したものが、勝者と呼ばれる時代である。この一握りの勝者と汗水たらして働く一般大衆との格差は、広がるばかりだった。

この間、金融資本主義の行き過ぎに警鐘を鳴らし、預金銀行と投資銀行・証券の分離を主張し続けたのが、元FRB議長のボルカー氏だった。オバマ大統領が金融規制の強化を発表した記者会見の席上に、彼の姿があったことは不思議ではない。アメリカという資本主義の権化が、自由化によって最大限の利益追求をさらに可能にするか、これを規制するかは経済思想史上のエポック・メイキングな出来事と言っても過言ではない。

アメリカの民主党はもともと労働者、低所得層、中小企業を基盤とする政党である。だがオバマ大統領が誕生した1年前の状況は、政府が大金融機関を支援しないと不況がさらに深刻化する状況だった。「大きすぎて潰せない」ため、やむなく支援したと言える。いま景気は回復しつつあり、金融機関の業績も好転した。オバマ大統領はボルカー氏の進言を受け入れ、民主党本来の基本政策に舵を切り替えたように思われる。

もちろん、そこには政治的な計算も働いている。先日の補選で、民主党は牙城のマサチュ-セッツ州で議席を失った。ことし11月の中間選挙に向けて、一般大衆の票を集めるには金融界との対決姿勢を打ち出すのが得策という思惑も働いたに違いない。だがガイトナー財務長官は、明らかに金融界寄りの政治家だ。その半面、共和党内にも金融資本主義の行き過ぎを批判する勢力がある。どんな法案が出来て、議会がどう対応するのか。目を離せない。
    

    ≪27日の日経平均 = 下げ -73.20円≫

    ≪28日の日経平均は? 予想 = 上げ≫  

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“二番底” 回避へ / 対アジア輸出で
2010-01-29-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 15か月ぶりに水面上へ = 財務省が発表した昨年12月の貿易統計によると、輸出は5兆4128億円で前年比12.1%の増加だった。輸入は4兆8675億円で、前年比は5.5%の減少。輸出の前年比がプラスになったのは、リーマン・ショックが起きた08年9月以来15か月ぶりのこと。前年の水準が低かったとはいえ、やっと水面上に顔を出すことができた。

地域別にみると、アジア向けの輸出だけが順調に回復している。前年同月と比較すると、アメリカ向けはまだ7.6%の減少、EU(ヨーロッパ連合)向けが1.4%の増加、中東向けは25.1%減少だったのに対して、アジア向けは31.2%と大幅に増加した。なかでも中国向けは42.8%増、台湾向けは48.1%増、マレーシア向けは35.3%増と大きく伸びている。

日本の輸出がピークだった07年12月の実績と比べてみても、アジア向けの回復ぶりは顕著だ。たとえばアメリカ向けの輸出はピーク時の58%にとどまっているが、アジア向けは83%にまで回復。特に中国向けは92%にまで戻している。一例をあげると、中国向けの自動車輸出はピーク時を35%上回る成績となった。

政府の景気対策が遅れたため、この1-3月期は景気の“二番底”が心配された。しかし12月の輸出が順調な回復ぶりをみせたことから、その心配はかなり薄らいだと考えていいだろう。この傾向が新年に入っても持続すれば、そう遠くないうちに企業の設備投資も底入れする公算が大きい。いったんは消えたデカップリング論(先進国の不調を新興国が補うという主張)が、ここへきて甦ってきたように思われる。
    

    ≪28日の日経平均 = 上げ +162.21円≫

    ≪29日の日経平均は? 予想 = 下げ

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サタデー自習室 -- 膨張する中国経済 ⑫
2010-01-30-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 上海万博後に注意 = 中国経済は世界同時不況からいち早く抜け出し、09年は8.7%の成長を達成した。10-12月期には10.7%と、再び2ケタの成長率に戻している。ことしはGDPで日本を上回るだろう。自動車、鉄鋼、カラーテレビ、パソコンなどの生産は世界一。最大の貿易国にも、のし上がった。8億人が携帯電話を所有し、ネット人口も3億5000万人に迫っている。

いまや世界経済における中国の存在感は、巨大なものとなった。資源や食糧の輸入量しだいで、国際商品市場も揺さぶられている。たとえば地球温暖化防止の国際的な話し合いひとつをとっても、中国の協力がなければまとまらない。これまでの先進主要国によるG7の会合よりも、アメリカと中国のG2を重視すべきだという意見さえ出始めた昨今だ。

だが、その中国経済も大きな問題を抱えている。当面は不動産バブルをいかに鎮静化させるか。また長期的には、地域・民族・職業間の格差是正。国内の環境悪化防止。そして注目点は、ことし5月1日から10月31日まで開かれる上海万博のあとの景気動向だろう。特需がなくなったあと、過剰投資の反動が生じることは免れない。そこを政府がどのようにコントロールできるのか。失敗すると、格差問題などは逆に深刻化する懸念もある。

日本にとって、中国は最大の輸出相手国だ。直接投資も、中国側の資料によると07年末で620億ドルだったから、現在では1000億ドルに接近しているだろう。経済的には、切っても切れない関係になった。その関係は、過去の垂直分業から水平分業に変わりつつある。つまり日本側が技術水準を高めて行かないと、中国との競争に負けてしまう。アメリカと中国という両大国にはさまれて、日本が生き残る道は技術大国になるしかない。


                    (膨張する中国経済 は終わり)

    ≪29日の日経平均 = 下げ -216.25円≫

    【今週の日経平均予想 = 3勝2敗】 

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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話
2010-01-31-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第17章 国債って、なんだろう? ④

国債には、いろいろな種類があります。その種類の分け方も、なかなか複雑です。たとえばチューリップを分類するとき、赤や白や黄色といった色で分けたり、花の大きさや形で分けたり、くきの高さで分けたりできますね。これと同じように、国債もいくつかの面から分類することができます。

きょうは国債の利子と返済されるまでの期限によって、分類してみましょう。国債の利子は半年に1回支払われます。その利子の金額がずっと変わらない国債を固定利付き債、毎回支払われる利子が変わる国債を変動利付き債と言っています。このうち固定利付き債の返済期限は、2年、5年、10年、20年、30年、40年と6種類もあります。40年とは、ずいぶん長い期間ですね。

この国債の返済期限のことを、正しくは償還(しょうかん)期限と呼ぶことも覚えておいてください。たとえば償還期限10年の固定利付き債を100万円買ったとしましょう。仮に利子が年2%だとすると、1年間の利子は2万円ですね。それを半年に1回支払ってくれますから、半年ごとに1万円の利子を受け取ることができるわけです。そして10年後には元金の100万円も返ってくることになります。

一方、変動利付き債の償還期限は、10年と15年の2種類だけ。こちらの金利は、そのときの金融状況によって変わりますから、半年に1回受け取る利子は1万円より多いこともあれば少ないこともあるわけです。ただ元金が10年あるいは15年たつと返ってくるのは、固定利付き債の場合と同じです。
                        

                            (続きは来週日曜日)

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