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経済に関する話題なんでも。ニュースの分析・批評・解説など。大胆な予想や提言も。ご意見、ご批判は大歓迎です。
経済なんでも研究会
改正派遣法は 吉か凶か? (下)
2010-04-01-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 要は景気動向しだい = 賛成論の基本的な考え方は「労働者の権利を保護する」ことにある。企業側の都合で急に契約を打ち切られたのでは、生活が安定しない。いま社会問題になっている非正規雇用を守ることが、政治の重要な責任だ。“派遣切り”のような非人間的な手段は、法律で禁止すべきである・・・。

一方、反対論の基本的な考え方は「働き方の多様化に逆行することは、労使双方にとっての損失」だという点にある。企業は仕事量の季節変動や急な増減に対応できなくなる。人件費の増加につながれば、企業の海外移転を促進する。また労働者側にしても、働きたいときにだけ働くことが困難になる。結局は雇用の喪失になる・・・。

また大企業の多くは雇用関係を直接結ぶ契約社員に切り替えたり、残業や休日出勤や外注を増やして対処するという見方もある。だが中小企業は、これがむずかしい。さらに常用型が中心になれば、派遣会社の経営は成り立たなくなり、派遣制度そのものが消滅してしまうだろうという意見もある。

当然ながら労働者側には賛成論、経営者側には反対論がそれぞれ圧倒的に強い。新聞の主張も二分している。だが、この問題は労働対経営の対立という観点だけでは、割り切れないのではないだろうか。改正法が全面的に施行される3-5年後の景気が悪ければ、この法律で雇用は余計に足を引っ張られる。景気がよければ、労働者の待遇も改善されて法律の効果が現れる。悪法になるかならないか、要は景気しだい。政府はこの観点からも、景気対策に力を入れなければならない。


    ≪31日の日経平均 = 下げ -7.20円≫

    ≪1日の日経平均は? 予想 = 上げ

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先行きが心配な 日銀短観
2010-04-02-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 中小企業は再び悪化? = 日銀が1日発表した3月の企業短期経済観測調査は、全体としてまずまずの結果だった。大企業では、製造業のDI (業況判断)がマイナス14で前回の調査よりも11ポイント改善。非製造業もマイナス14で7ポイント改善した。また中小企業では、製造業がマイナス30で11ポイント改善。非製造業はマイナス31で3ポイントの改善だった。

日銀は3か月ごとに、全国1万1500社以上を対象に企業の業況判断を調べている。3か月前に比べて業況が良くなったか悪くなったかを聞き、「良い」と答えた企業の割り合いから「悪い」と答えた企業の割り合いを差し引いた数値がDI。3月調査では、まだマイナスだから「悪い」方が多いわけだが、まずまずのスピードで改善していると言えるだろう。

問題は3か月後の見通し。大企業の先行き見通しは製造業が6ポイント、非製造業も4ポイント改善する見込み。ところが中小企業では、製造業が1ポイント、非製造業が6ポイント悪化する見通しになっている。中小企業の景気回復はいつも大企業より遅れるが、それにしても改善は始まったばかり。それがまた悪化してしまうという見通しは、きわめて心配だ。

ただ、ここで判らないことがある。内閣府と財務省が共同で実施している法人企業景気予測調査。これによると、大企業・製造業の判断指数はプラス4.3と、「良い」が「悪い」を上回った。中小企業・製造業はまだマイナス30.7だが、3か月後の予想はマイナス11.4に改善する見込みとなっている。同じような調査なのに、3か月後の方向性まで違うのはどうしてなのか。どちらを信用していいのか、迷うばかりだ。


    ≪1日の日経平均 = 上げ +154.46円≫

    ≪2日の日経平均は? 予想 = 上げ

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サタデー自習室 -- 現代のお宝・ レアメタル ⑨
2010-04-03-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 熾烈な権益の争奪戦 = レアメタルの確保をめぐる工業国間の競争は、採掘権や販売権の争奪戦となって現われている。たとえば最大のリチウム資源を含有するボリビアのウユニ塩湖。日本は三菱商事、住友商事、それにJOGMEC(石油天然ガス・金属鉱物資源機構)が、年3万トンの炭酸リチウム生産計画でボリビア政府と合意した。しかしフランス、韓国は官民代表団を送り込み、より大型の計画を提示。中国も100億ドル規模の経済協力を提案している。

日本のプロジェクトは、大手商社とJOGMECが中心。三井物産はカナダの資源開発会社リチウム・コープが生産する製品の調達権を取得、13年から日本、韓国、中国で販売する予定だ。また住友商事はカザフスタンの国営原子力公社と合弁で、ウラン抽出後の鉱石からレアアースを回収する。年間3000トンが目標だ。

伊藤忠はカナダでニッケルとプラチナの探鉱を開始。豊田通商はベトナム企業とレアアースの共同開発に乗り出した。すでに55万トンの埋蔵を確認しており、12年にも生産を始める予定。また独立行政法人のJOGMECはカナダの企業と共同して、南アフリカでプラチナの探鉱を始めた。

このJOGMECについては、民間の海外事業に出資できるようにするための設置法改正案が今国会に提出される。これによって、民間のレアメタル獲得競争を政府が後押しできるようになるわけだ。さらに政府はODA(政府開発援助)も有効に活用する方針。だがフランス、中国、韓国などは首脳や閣僚が産出国を訪問して直接交渉する頻度を増やしている。この点では、日本の出遅れが目立っているようだ。


                              (続きは来週サタデー)

    ≪2日の日経平均 = 上げ +41.69円≫

    【今週の日経平均予想 = 4勝1敗】 

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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話
2010-04-04-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第18章 消費税って、なんだろう? ①

みなさんは、お店やスーパーへ買い物に行ったことがありますね。たとえばノート1さつと歯ブラシ1本を買ったとしましょう。ノートは105円、歯ブラシは210円でした。そのとき、もらったレシートをよく見てください。ノートは100円、税5円、合計105円。歯ブラシは200円、税10円、合計210円と書いてあるはずです。このように、モノを買ったときに支払う税金が消費税です。

この例からも判るように、消費税はモノの値段の5%と決まっています。5円とか10円という消費税なら、たいしたことはないと思うかもしれません。でも300万円の自動車を買うと、消費税は15万円にもなります。4000万円の住宅を買うと、消費税はいくらになるでしょう。計算してみてください。

モノを買うときだけではありません。洋服をクリーニングに出したり、美容院で頭をきれいにセットしてもらったり。レストランで食事をしたり、タクシーに乗ったり。電気代やガス代、水道料金にも。とにかく、おカネを払うときには、たいてい消費税がかかってきます。みなさんの家では、1か月にどのくらい消費税を払っているでしょうか。

前の第17章では、国債の発行額が税金の収入を上回ってしまったことを勉強しましたね。このため税金の収入を増やす必要があり、消費税を引き上げるべきだという意見も強まってきています。ですから今後は消費税についてのニュースも、いろいろ報道されることが多くなるでしょう。そういうニュースを理解するために、4-6月のこのブログでは消費税について考えてみることにします。


                             (続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2010-04-05-Mon  CATEGORY: 政治・経済
「改善はしているが、まだ水準は低い」--経済統計が発表されるたびに聞かされる、最近の決まり文句だ。それでも、ゆっくりした改善が続いているために、新年度はやや明るい気分で迎えられた。株価の動きも例外ではない。3月末の日経平均は1万1090円。これで09年度の上げ幅は2980円、上昇率は36.8%になった。年度でみると、3年ぶりの上昇である。

株価が上昇した理由は、世界的な景気の回復傾向。輸出が伸びて、企業の業績も上向いた。昨年末には日銀が追加の金融緩和を実施したこともあって、日米の金利差が逆転。円高の進行にもストップがかかり、外国人投資家も東京市場に目を向けるようになった。株価の回復は企業の含み益を増やし、個人消費にもプラスになる。

だが日経平均の上昇率は、新興国や米英のそれに比べてまだ遅れている。たとえばインドのSENSEX指数は8割、米英の株価もこの期間中の値上がりは40%を超えた。出遅れの理由は、やはり経済見通しの不鮮明さ。特に政府の景気対策に対する不信感に求められる。日経平均が1万2000円を抜くためには、政治が経済の足を引っ張らないことが不可欠の条件になりそうだ。

今週は6日に、2月の景気動向指数。8日に、2月の機械受注と景気ウォッチャー調査が発表になる。アメリカでは5日に、ISM(サプライ・マネジメント協会)の3月・非製造業景況指数が発表される。同協会が先週発表した製造業景況指数が予想以上に強く、市場も一気に明るくなった。非製造業はどんな数字になるのか。


    ≪5日の日経平均は? 予想 = 上げ

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「角を曲がり始めた」 アメリカ経済
2010-04-06-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 雇用者数が大幅に増加 = アメリカ労働省が発表した3月の雇用統計によると、非農業部門の雇用者数は前月より16万2000人の増加となった。これほど大幅な増加は3年ぶり。連邦政府が国勢調査のため4万8000人を臨時雇用したこと、2月の大雪の反動といった要因も働いたが、とにかく雇用者数が大きく上向いたことで、経済の先行きはぐっと明るさを増したと言えるだろう。

アメリカ経済はリーマン不況から徐々に立ち直り、輸出や生産が復調。企業の業績も順調に回復してきた。ところが雇用情勢だけは好転せず、景気回復の大きなカベになっていた。それだけに雇用面に改善の動きが現れたことは、きわめて重要な変化である。オバマ大統領も「経済はコーナーを曲がり始めた」と論評した。

雇用統計をみると、3月は民間部門だけで雇用者数が12万3000人増加した。教育、医療、建設、製造部門での雇用増が目立っている。また失業保険の申請件数も、3月下旬になって減少傾向を示し始めた。今後も雇用者数がV字型に増加するとは思えないが、少なくとも増加基調が続けば、個人消費などの面にプラスの影響を与えることが期待できる。そうなればアメリカの景気は、本格的な回復の道を歩み始めるだろう。

ひるがえって日本の状況をみると、雇用情勢にはまだ好転の兆しがない。就業者数でみても雇用者数でみても、目立って改善する気配は感じられない。オバマ大統領は雇用の増加を政策の最優先目標としたが、鳩山内閣にはその意識が薄い。その差が表われてきたのだろうか。


    ≪5日の日経平均 = 上げ +53.21円≫

    ≪6日の日経平均は? 予想 = 上げ

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自動車の復権? トヨタの復活? (上)
2010-04-07-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 新車販売は日米ともに大幅増 = アメリカの3月の新車販売台数は106万6000台だった。前年同月比では24.3%の増加。年率に換算すると1178万台で、昨年夏に政府の支援措置で急増した時期を除けば、リーマン・ショック以来の最高となった。09年の年間販売台数は1040万台だったから、売れ行きはかなり回復してきたと言えるだろう。

ただ回復の背景には、各メーカーが一斉に行なった販売キャンペーンの効果が隠れている。専門家の計算によると、各メーカーが3月中に実施した実質的な値引き額は、1台当たりの平均で2742ドル(約25万7000円)に達したという。このためキャンペーンが終了すれば、その反動は免れないという見方も強い。しかし専門家の間では、ことしの販売台数は1250万台。リーマン・ショック直前の水準に戻るという予想が有力になっている。

一方、日本国内での新車販売も急速に回復している。関係団体の集計によると、3月の登録車(排気量660CC以上)販売台数は44万3000台。前年比では37.2%の増加となった。特に乗用車の伸び率が高い。販売台数は40万3000台で、前年比40.7%の増加だった。これで乗用車の前年比増加率は、3か月連続で40%前後を記録した。前年が低すぎたとはいえ、回復のテンポは大まただ。

生産や輸出も順調に回復している。乗用車メーカー8社の2月の国内生産台数は、前年を74.8%上回った。海外生産も不況前の08年2月の水準に戻している。輸出も前年比79.1%の大幅な増加となった。アメリカでも日本でも、自動車は工業生産の主柱だ。関連産業も幅広く、雇用への影響も大きい。その自動車が“復権”へもう一歩という情勢になってきた。


                                   (続きは明日)

    ≪6日の日経平均 = 下げ -56.98円≫

    ≪7日の日経平均は? 予想 = 上げ

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自動車の復権? トヨタの復活? (下)
2010-04-08-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ よみがえったトヨタ = アメリカの新車販売台数は3月、前年比24.3%増と好調だった。なかでもトヨタは18万7000台を売り、伸び率は40.7%と断トツ。販売台数でトップを維持したGMとの差は、わずかに1000台。3か月ぶりに2位に浮上している。販売シェアも17.5%に拡大した。

リコール問題の発生で1-2月は“一人負け”の状態に追い込まれたトヨタだったが、3月には“復活”したようだ。リコールに対する批判が急速に鎮静したことに加えて、5年間のゼロ金利ローンなど販売キャンペーンの効果が大きかった。ただ専門家の分析によると、トヨタの販売促進費は1台当たり2256ドルで、各社平均の2742ドルよりは少なかったという。

国内でもトヨタの健闘が光った。3月の登録車販売台数は前年比40.7%増加したが、トヨタは56.5%伸びた。そのうち普通乗用車は129.9%と2倍を超す増加となっている。こちらも減税や補助金に後押しされた面はあるが、リコール問題の影響はほとんどなかった。まだリーマン・ショック以前の水準には戻っていないが、限りなく正常な状態に近づいたと言えるだろう。

日米両国の市場で、自動車の販売が急速に回復した。リコールで揺らいだトヨタも立ち直りをみせた。中国やインドでの自動車販売は、いぜん好調を持続している。まだ今後に曲折はあるだろうが、世界経済が不況から抜け出す過程で自動車が復活してきたことは、大きな一里塚だと思う。


    ≪7日の日経平均 = +10.51円≫

    ≪8日の日経平均は? 予想 = 下げ

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地上デジタル : なぜ急ぐのか?
2010-04-09-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 地上げ屋の発想と同じ? = テレビの画面に「アナログ」という文字が出る。現在のアナログ放送は来年7月24日で終了の予定だが、デジタル受信機の普及は予定通りには進んでいない。もう少しすると、画面に「アナログ終了まで、あと〇〇日」という表示が現れるに違いない。だが、どうしてデジタル化をそんなに急ぐのか。その理由が、どうもはっきりしない。

地上波テレビのデジタル化を推進している総務省は、必死になっている。エコポイント制度でデジタル・テレビの販売を支援したり、最近はチューナーを無料で貸し出したり。難視聴地域には、補助金も出している。だが2月末の時点で、デジタル・テレビの普及は7000万台ほど。全国で1億3000万台といわれるテレビ受信機の半分少々でしかない。このままでは、来年7月のアナログ波の終了はムリという見方が強まっている。

特に都市部のビルによる電波障害と、山間部の難視聴地域での対応が遅れているようだ。一部の難視聴地域について、総務省は衛星を使ってまでデジタル波を届けようとしているらしい。それなら初めから衛星波を使えば、格段に安いコストでデジタル化ができるのにという批判も聞かれる。

テレビをデジタル化すれば画質や双方向機能など、メリットが大きいことは確かだ。だが、それによって不要になるアナログの電波をいったい何に使おうとしているのか、どうもはっきりしない。総務省は「他の用途への有効活用が可能」としか説明していない。これでは住民を何が何でも立ち退かせ、空いた土地を高く売り飛ばそうとする地上げ屋のやり方と変わらないのではないか。


    ≪8日の日経平均 = 下げ -124.63円≫

    ≪9日の日経平均は? 予想 = 上げ

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サタデー自習室 -- 現代のお宝・ レアメタル ⑩
2010-04-10-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 熱水鉱床に注がれる目 = 世界中が熱水鉱床に目を付け始めた。熱水鉱床というのは、水深800-3000㍍の海底で噴出する熱水に融けていた金属成分が、海水で冷やされて沈殿した地層。金や銀などの貴金属のほか、亜鉛や鉛、それにニッケル、コバルト、ガリウム、ゲルマニウムなどのレアメタルも大量に含まれている。

熱水鉱床は南太平洋から日本にかけて多く分布している。日本の排他的経済水域は447万平方㌔もあって、世界第6位の広さ。世界有数の熱水鉱床の存在が確認されている。ただ採掘コストが高いため、これまでは手が出せなかった。しかし貴金属やレアメタルの価格が高騰するにつれて、開発の動きが本格化。政府や民間が試験掘削を行なった結果、伊豆→小笠原→沖縄の海域で15か所の鉱床を発見した。

独立行政法人のJOGMEC(石油天然ガス・金属鉱物資源機構)は、採掘のための技術的な調査を開始。10年後の商業化を目指している。また大手商社を中心に民間の30社も共同で、調査・研究を始めた。技術的にみて、水深1000㍍程度までなら問題はない。日本近海に存在する熱水鉱床に含まれる金属の価値は、現在の価格で70-80兆円という。

イギリス、カナダ、韓国なども、熱水鉱床の採掘に力を入れ始めた。イギリスの資源会社などは、日本の排他的経済水域にある鉱床の採掘を許可するよう申請してきている。レアメタルなどの国際価格がさらに上昇すれば、商業化はいっそう早まるに違いない。その結果、熱水鉱床からの金属採取が本格化すれば、日本が“資源大国”に生まれ変わることも決して夢ではない。


                            (続きは来週サタデー)

    ≪9日の日経平均 = 上げ +36.14円≫

    【今週の日経平均予想 = 4勝1敗】

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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話
2010-04-11-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第18章 消費税って、なんだろう? ②

税金には、いろいろな種類があります。たとえば、お父さんが会社からもらう給料には所得税がかかっていますね。また会社が出した利益には、法人税がかかります。このほか財産を引き継ぐときには相続税や贈与税。酒税やタバコ税など、いろんな税金があります。このような税金は、大きく直接税と間接税の2つに分けることができます。

直接税というのは、税金を納めなければならない人や会社が支払う税金です。たとえば、お父さんは給料のなかから所得税を納めなければなりません。会社は利益のなかから法人税を納めることになります。これが直接税です。その一方、酒税はお酒を買った人が納めるべき税金ですが、買った人は酒屋さんに代金+税金の形で支払い、税金は酒屋さんが納めることになります。このように税金を負担する人と実際に税金を納める人が異なる税金が、間接税です。

消費税は、どちらでしょう。答えは間接税ですね。あなたが100円のノートを買ったときに支払った5円の消費税は、文房具店を通じて納税されるのです。では直接税と間接税の違いは、なんでしょうか。直接税の場合は、収入の多い人ほど税金をたくさん払います。しかし間接税の場合は、だれが買っても税金の額は同じです。消費税なら税率は5%、たくさん買っても税率が上がることはありません。

政府が決めた10年度予算をみると、税金の収入予定額は合計37兆4000億円です。このうち所得税は12兆6000億円。また法人税は5兆9500億円です。これに対して消費税の収入予定額は9兆6000億円で、いろいろな税金のなかでも所得税の次に大きな税金になっていることが判ります。


                             (続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2010-04-12-Mon  CATEGORY: 政治・経済
ニューヨークのダウ平均株価が、堅実な上がり方を見せている。先週は一時1万1000ドル台に乗せたが、終り値ではあと2ドル65セント足りなかった。週間の上げ幅は70ドル。これで6週連続の上昇となった。このところ1日で100ドルを超えるような変動は少なく、じりじりと上げる形が続いている。今週は1万1000ドルを固める公算が大きい。

背景には、景気回復の進展がある。卸売り売上高が増加し、非製造業の景況感も上昇した。主要500社の1-3月期の最終利益は、前年比で37%の増益になるという見通しも発表された。これから本格的に始まる3月期の決算発表には、期待するところが大きい。唯一の注意点は、13日に行なわれるギリシャの国債発行。無難に通過すれば、当面の不安要因はなくなる。

アメリカでは今週13日に、2月の貿易収支。14日には、3月の消費者物価と小売り売上高。15日には、3月の工業生産。16日には、3月の住宅着工件数とミシガン大学による4月の消費者信頼感指数が発表になる。いずれも予想を上回る結果が出て、株価を押し上げることになるかもしれない。

日経平均は先週82円の値下がり。ダウ平均に比べると、やや元気がない。日米の景気回復の差が現れているのか、それとも政治の先行きに不安が生じてきたのか。経済指標は13日に、3月の企業物価が発表されるだけ。ほかに15日には、中国が1-3月期のGDP、3月の消費者物価、小売り売上高、鉱工業生産、固定資産投資をまとめて発表する。


    ≪12日の日経平均は? 予想 = 上げ

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中国の貿易赤字 の 読み方
2010-04-13-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 6年ぶり赤字の意味は = 中国税関総署の発表によると、3月の貿易収支は72億4000万ドル(約6740億円)の赤字だった。中国の貿易収支が赤字となったのは6年ぶりのこと。アメリカのガイトナー財務長官が北京を訪問中ということもあって、いろいろ憶測が飛び交う原因にもなっている。

発表によると、輸出は1121億1000万ドルで前年比24%増加した。その一方で輸入は1193億5000万ドル。なんと66%も増大している。輸入の増加は原材料や部品の輸入が大幅に伸びたことに加えて、原油や銅などの価格が上昇したためだという。中国の輸入は景気の回復を反映して、伸び率はかなり高い。それにしても66%の伸びは尋常ではない。

アメリカと中国は、いま元の為替レートをめぐって激しく対立している。中国が元レートを政策的に安く誘導しているため、アメリカの貿易赤字が拡大している。したがって、中国は元の切り上げを実施すべきだというのがアメリカの主張。議会の内部では、中国に対する制裁論まで高まってきた。ガイトナー長官の訪中も、この問題に関連したものと広く理解されている。

これに対して、中国側は一貫して「中国の黒字と元レートは無関係」と反論してきた。その正当性を証明するため、ガイトナー長官の訪中を狙って、貿易収支を赤字にしたのではないか。ただ中国側にとっても、為替介入で国内の流動性が過剰となり、不動産バブルが収束しない問題を抱えている。ここは黒字と元レートは無関係なことを証明したうえで、独自の政策として元の切り上げに踏み切るのではないか。こんな憶測も流れ始めた。


                   
    ≪12日の日経平均 = 上げ +47.56円≫

    ≪13日の日経平均は? 予想 = 上げ

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要注意! 資源価格の高騰 (上)
2010-04-14-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ いつか来た道? = 資源の国際価格が急速に上昇してきた。原油や金、鉄や銅、あるいはニッケル、インジウムなどのレアメタル。リーマン不況で一時は大幅に下げていたが、新興国の景気回復に続いて先進国の経済も上向きになって需要が増加。加えて投機資金の動きが再び活発になってきたためである。

ニューヨーク市場の原油価格は、08年7月に1バレル=147ドルの史上最高値をつけた。そこから09年4月には40ドル近辺まで下落したが、現在は85ドル前後に上昇。100ドルを目指す勢いをみせている。金の先物相場は昨年12月に1トロイオンス=1220ドルの最高値となったあと反落していたが、最近は1160ドルまで戻してきた。円安の影響もあって、東京の小売価格は27年ぶりの高値になっている。

鉄鉱石や石炭の輸入価格も、大幅に値上がりした。鉄鉱石の輸入価格は08年がトン当たり77ドル。09年は55ドルに下がったが、この4-6月期は106ドルに跳ね上がった。石炭の輸入価格も、前年比で55%上昇している。このほかリーマン不況時の安値に比べると、銅やニッケルの国際価格は2-3倍に。アルミも85%上昇。インジウムやアンチモニ-も、この3か月間で20%以上の値上がりとなった。

思い出すのは、2年前の春の風景だ。08年の1-4月ごろ、原油は100ドル、金は1000ドルを狙って急騰。鉄鉱石や石炭、非鉄金属の値上げも続いた。当時は小麦、とうもろこし、大豆などの食料品も急騰。社会問題になったことは記憶に新しい。このときはサブプライム問題からリーマン・ショックが発生。世界不況となったために、これら商品の国際価格も急落した。さて今回は?


                                 (続きは明日)

    ≪13日の日経平均 = 下げ -90.67円≫

    ≪14日の日経平均は? 予想 = 上げ

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要注意! 資源価格の高騰 (中)
2010-04-15-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 大きい中国の影 = 鉄鉱石や石炭の価格上昇は、主として需要の増大によるものだ。特に中国やインドなど新興国の需要が急増している。たとえば中国の09年の粗鋼生産は前年より13%増加して、年間5億6700万トンになった。日本の実績の約6倍である。鉄鉱石の輸入量は前年比で40%増えた。

ことしに入ってからは、日米欧の主要先進国でも景気の回復が鮮明になってきた。これら先進国の需要も確実に伸びている。その一方で、供給側はブラジルのバーレ社のように価格決定権を握っているところが多い。このため需要が急増すると、価格は急騰しやすい構造になっている。日本も鉄鉱石の価格交渉で、92%の値上げを呑まざるをえなかった。

原油や金、非鉄金属などについては、実需の増加もあるが投機の影響が大きい。日本やアメリカなどの主要国は、不況を克服するために08年末からゼロ金利に象徴される金融の超緩和政策を続けている。結果として、世界は過剰流動性の状態に陥った。つまりカネ余り状態である。この余ったカネは投機に向かいやすい。

たとえば銅や亜鉛、ニッケルの在庫はこの1年間で2-3倍に積み上がっている。にもかかわらず、これら金属の価格は2-3倍に上昇した。銅の基準価格は08年末のトン当たり2770ドルから、最近では7300ドルに高騰した。実需の増加があるにしても、これは異常な状態。投資ファンドや年金基金の資金が流れ込んでいる証拠だと、専門家は分析している。


                                    (続きは明日)

    ≪14日の日経平均 = 上げ +43.67円≫

    ≪15日の日経平均は? 予想 = 上げ≫ 

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要注意! 資源価格の高騰 (下)
2010-04-16-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 「デフレ」どころではない = 資源価格の高騰は、日本経済に強烈な打撃をもたらす。専門家の試算によると、仮に輸入量が増えないとしても、原油・鉄鉱石・石炭だけの値上がりで3兆3000億円の負担になるという。輸入量の増加やその他の資源の値上がりまで考慮すれば、5-6兆円の負担になるかもしれない。

このコスト増は、だれかが負担しなければならない。過去の経験からすれば、当面は価格交渉力の弱い中小企業が。また長い目でみると、結局は末端の消費者がかぶることになる。業況の回復が遅れている多くの中小企業が、それに耐えられるのか。雇用が増えず、収入も伸びない家計に、どんな悪影響が及ぶのか。

新興国を先頭に世界各国の景気は、まだ回復の道を歩むだろう。その半面で先進国の回復は後れ気味だから、金融の超緩和政策も当分は続けざるをえない。つまり需要の面からも投機資金の面からも、資源価格を押し上げる力は持続する公算が大きい。それだけ日本の負担は拡大して行く。

いま政府も日銀も「デフレ」を問題視している。しかし消費税にして5%以上の負担が、もう目の前に見えてきている。消費税の増税ならば財政にはプラスにもなるが、資源高騰による負担はおカネが海外に流出するだけ。景気にとって大きなマイナスになるだけでなく、消費者物価も上昇する危険がある。政府も日銀も「デフレ」ではなく、資源高の危険性をもっと認識すべきではないのか。


    ≪15日の日経平均 = 上げ +68.89円≫

    ≪16日の日経平均は? 予想 = 下げ

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サタデー自習室 -- 現代のお宝・ レアメタル ⑪
2010-04-17-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 資源大国・ニッポン = だれが言い始めたのかは知らないが、「都市鉱山」という言葉は言い得て妙である。使用済みで廃棄された電気製品には、金属がたくさん使われている。これを回収すれば、立派な鉱山になるという意味だ。特に家電製品の普及が早かった日本は、世界でも最大級の都市鉱山。その発掘に成功すれば、日本は資源大国になる!

一例をあげると携帯電話。金、銀、銅、ニッケル、コバルト、チタン、リチウム、インジウム、アンチモン、ネオジウム、パラジウム、カリウム、それにタンタル。これだけの貴金属やレアメタルが使用されている。経済産業省が3か月間、試験的に使用済みの携帯電話を集めるキャンペーンを行なったところ、56万7000台が回収された。そこから金22キロ、銅5670キロ、パラジウム2キロなど、金額にして8400万円分のお宝が再生されたという。

携帯電話だけではない。パソコンやテレビ、冷蔵庫からクーラー、掃除機からレンジに至るまで。加えて自動車もある。独立行政法人の物質・材料研究機構によると、日本の都市鉱山に含まれるプラチナ、タンタル、インジウムなどレアメタルの量は、世界有数の資源国の埋蔵量に匹敵するという。

ただ残念ながら、日本の都市鉱山から回収されているのは、主として金や銅などに限られている。つまり大半は廃棄されているわけだ。理由は回収コストの高さと、廃品リサイクルの仕組みが整っていないことにある。このうちコストの問題は回収技術の向上と、レアメタルの国際価格の上昇で解決されるだろう。むしろ重要なのは、どうやって不要になった電気製品を効率的に集めるか。その体制の確立だろう。


                            (続きは来週サタデー)

    ≪16日の日経平均 = 下げ -171.61円≫

    【今週の日経平均予想 = 4勝1敗】 

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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話
2010-04-18-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第18章 消費税って、なんだろう? ③

消費税も、大きく2つに分けることができます。1つは個別消費税と言って、たとえば酒税やタバコ税のように決まった品物にかけられる間接税です。もう1つは一般消費税と言って、たくさんの品物に同じ税率がかけられます。ノートを買ってもゲーム機を買っても自動車を買っても、みな5%の消費税がかかるのでしたね。

このうち個別消費税は、かなり古い歴史を持っています。16世紀の末に、スペインとの間で独立戦争をしていたオランダが軍事費を調達するために、取り入れたのが最初だと言われています。すぐにイギリスが似たような税金を作り、それがヨーロッパ諸国にも広がりました。やはり酒税が多かったようですが、なかには香水税などもあったそうです。

一般消費税の方は比較的新しく、1917年にフランスが実施した支払い税が最初だと言われています。その後もフランスでいろいろ形が変えられ、現在のような一般消費税の姿になったのは1954年でした。たくさんの品物に税金をかけるので、個別消費税よりも税収は多くなりますね。そこで1970年代には、イギリスやベルギーが導入。いまでは世界中の国が取り入れています。

いま財政が苦しい日本。消費税を引き上げた方がいいのかどうか、いろいろ議論が出ています。この場合の消費税は、言うまでもなく一般消費税を指しています。日本が最初に一般消費税を実施したのは1989年(平成元年)でした。そのときの税率は3%。来週はその後どうして5%の税率になったのか、勉強しましょう。


                              (続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2010-04-19-Mon  CATEGORY: 政治・経済
日米の株価は先週、ともに最終日に値を崩してしまった。それでもダウ平均は週間21ドルの値上がり。これで7週連続の上昇を維持している。インテルの利益が大幅に伸び金融危機以前の水準を上回ったことで、IT関連の銘柄が買い進まれた。しかし金曜日になって、SEC(証券取引委員会)がゴールドマン・サックスを証券詐欺の疑いで訴追したことから急落した。

日経平均は週間102円の値下がりとなった。利益確定の売りに上値を抑えられる地合いのところへ、円相場の反発があって週末の下落となっている。ダウ平均に比べると回復の度合いは鈍いのに、どうも勢いが弱い。その根底には、不鮮明な景気見通しと波乱の予感を強める政治情勢があるのだろう。

今週はダウ平均が8週連続で上昇するかどうか。ゴールドマン事件はまだ尾を引きそうだし、20日と23日にギリシャの国債償還が予定されていることが、市場を神経質にするだろう。加えてアイスランドの氷河にある火山の大噴火。この影響がどこまで拡大するか、予測はむずかしい。

国内では20日に、2月の第3次産業活動指数。22日に、3月の貿易統計。また21日には国会で党首討論が行なわれる。アメリカでは19日に、コンファレンスボードの3月・景気先行指数。22日に、3月の生産者物価と中古住宅販売。23日には、3月の新築住宅販売件数が発表になる。ほかに23-24日には、G20財務相・中央銀行総裁会議がワシントンで開かれる予定。


    ≪19日の日経平均は? 予想 = 下げ

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引き締め近い 中国の経済政策
2010-04-20-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ バブル状態に突入 = 中国統計局の発表によると、3月の主要70都市の不動産販売価格は前年比11.7%の上昇だった。これで10か月連続の上昇。2月の上昇率10.7%を上回り、05年に調査を始めてから最大の上げ幅となった。投機マネーの流入が顕著で、政府が国際リゾート構想を打ち出した海南省の海口市は53.9%の上昇を記録している。

一方、中国財務省の発表によると、09年に地方政府が土地使用権を売却して得た収入は1兆4239億元(約19兆4600億円)にのぼった。上海市の収入は1000億元を超え、予算規模の4割に達したという。また北京市では、1平方㍍当たりの売却額が2万3500元の高値をつけた。

このほか1-3月期の不動産投資額は、前年同期を35.1%も上回った。こうした固定資産投資の大幅増もあって、1-3月期のGDPは前年比で11.9%の伸びとなっている。高度成長期の中国とはいっても、この伸び率は高すぎる。物価も3月は、工業品出荷価格が前年比5.9%の上昇。消費者物価も2.4%とジリ高の傾向になってきた。

中国政府も不動産バブルと物価の上昇には、きわめて神経質になっている。ことしになってから銀行に対する預金準備率を2度にわたって引き上げ、銀行の不動産向け貸し出しも規制してきた。だがバブル状態はますます進行している。3度目の預金準備率引き上げはもちろん、本格的な金利の引き上げもありうる情勢になってきた。さらに元レートの切り上げにまで踏み切るかどうか。ゆっくり締めるか一気に締めるか、が注目点だ。


    ≪19日の日経平均 = 下げ -193.41円≫

    ≪20日の日経平均は? 予想 = 上げ

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伸びるアジア経済 : 残される日本
2010-04-21-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 平均で7.5%の成長見通し = アジア開発銀行は、アジア諸国の10年の経済成長見通しを発表した。それによると、前年に比べた実質GDPは平均で7.5%の増加。09年の実績5.2%をかなり上回る。この予測通りになれば、アジア経済は金融危機以前の水準を十分に回復する計算だ。なお、この予測には日本やオーストラリアなどの先進国は入っていない。

成長予測が特に高いのは、中国とインド。中国は9.6%、またインドは8.2%の成長を見込んでいる。韓国は5.2%、インドネシアは5.5%、ベトナムは6.5%。いちばん低いフィリピンでも3.8%成長の見通し。09年にはマイナス成長だった台湾、香港、マレーシア、シンガポールなども、そろってプラス成長に転換する。

アジア開銀によると、成長率が上昇する要因は、各国の景気対策で内需が増加すること。それに輸出の拡大が見込まれること。アジア地域の輸出は、前年に比べ14.4%の高い伸びになると予測している。この結果、先進国の景気回復についてはまだ不透明な点も多いが、アジア諸国の景気は確実に回復するだろうとコメントしている。

ところで日本の成長見通しは? 政府が閣議決定した10年度の見通しは、実質成長率が1.4%、輸出の増加見込みは8.3%だ。もちろん成熟経済の日本がアジア諸国並みに成長することは不可能だが、それにしても低すぎる。この際は輸出についてだけでも、中国やインドなどのアジア各国でなぜ競争国に押され気味なのか。徹底的に分析して、対策を講ずる必要があるのではないだろうか。


    ≪20日の日経平均 = 下げ -8.09円≫

    ≪21日の日経平均は? 予想 = 上げ

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いい公共事業 VS 悪い公共事業 (上)
2010-04-22-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 1兆4000億円で道路建設へ = 高速道路料金の引き下げを止めて、浮いた財源で新しい道路を造る法案が、国会に提出される。料金の割り引き撤回も新道路の建設も、民主党の公約違反だという批判が強い。前原国土交通相は法案の成立に意欲的だが、民主党内でも衆議院の川内国土交通委員長が反対を表明するなど、情勢は混沌としている。

政府は休日の上限1000円など現行の割り引き制度を廃止し、新たに曜日に関係なく軽自動車1000円、普通車2000円などの上限料金を設けて6月から実施することを目指している。そうなると、近距離と休日ドライバーにとっては値上げ。トータルで計算しても、利用者側の負担は増加する。つまり負担減の公約が破棄されるだけでなく、負担増になってしまう。

そうして浮いた財源1兆4000億円を、東京外郭環状道路など新しい道路建設に投入する。これも「コンクリートから人へ」の公約違反だ。民主党がこの2つの公約違反を打ち出してきた理由は、どうも定かでない。やはり選挙を控えて、鉄道やフェリー業界への配慮。それに道路建設関係者の票を視野に入れた君子豹変としか思えない。

ここで大切なことは、1キロ当たりの建設費が1億円を超える道路を造ったときの後遺症である。建設中は資材も使い、雇用も増える。しかし将来にわたって維持費や管理費が重くのしかかる。結局は税金で跡始末することになってしまう。だからこそ民主党もマニフェストでは否定し、八ッ場ダムも中止したのではなかったか。この種の工事は“悪い公共事業”だということを、有権者は理解しているぞ。


                                  (続きは明日)

    ≪21日の日経平均 = 上げ +189.37円≫

    ≪22日の日経平均は? 予想 = 下げ

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いい公共事業 VS 悪い公共事業 (下)
2010-04-23-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 安心・安全を造る公共事業を = 文部科学省の調査によると、大地震があった場合に倒壊の恐れがある小中学校は、全国で5000棟にのぼるという。国はこの耐震化工事費を最大3分の2まで補助することになっているが、民主党は今年度の予算要求額2775億円を1032億円に削ってしまった。例の事業仕分けで、高校授業料の無償化に財源を回してしまったからである。

厚生労働省の調査によると、全国の病院8799施設のうち耐震基準を充たしている病院は56.2%にすぎない。災害拠点病院でも、この割合は62.4%でしかない。また国土交通省によると、崩壊寸前の橋は全国で121基。大型車の通行禁止や重量制限をしている橋は、680基にのぼる。国は修繕費の半分を補助することになっているが、地方自治体に財政的な余裕がないため、その6割以上が補修計画も立たない状況だという。

大地震に備えて、政府は学校や病院、橋の耐震化をなぜもっと急がないのだろう。高速道路料金の引き下げを取り止めて、新しい道路建設に回そうと考えている1兆4000億円の財源。これを振り向ければ、学校・病院・橋の耐震化は一挙に進展する。鳩山首相の「いのちを大事に」する基本的な考え方にも合致するし、有権者の納得も得られるにちがいない。

新しい道路の建設も公共事業なら、重要施設の耐震化促進も公共事業だ。しかも耐震化の場合は、後年度に新たな負担を生じない“いい公共事業”である。景気にとってもプラス。特に地方の建設業には、広範囲に恩恵が及ぶ。問題は個々の工事が地域的に拡散するため、国政レベルの選挙では票にならない点だろう。ただ国民はそうした旧弊を打破するために民主党を選んだ。それを忘れると、民主党は凋落するしかない。


    ≪22日の日経平均 = 下げ -140.96円≫

    ≪23日の日経平均は? 予想 = 上げ

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サタデー自習室 -- 現代のお宝・ レアメタル ⑫
2010-04-24-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 命運はすべて技術に = 日本はレアメタルのほとんどを輸入に頼っている。仮にレアメタルが輸入できなくなったら、自動車も電気製品も生産できなくなる。したがってレアメタルの確保は、日本経済の命運にかかわる問題だ。そして確保できるかどうかは、すべて日本の技術の進歩に左右されると考えていい。

たとえばレアメタルの探鉱や採掘の面で有力な技術を開発できれば、資源保有国の方から日本に接近してくるだろう。またレアメタルの効率的な使用法が実現すれば、依存度を低下することができる。すでにネオジウムを使わない自動車用高出力モーターの開発や、排ガス触媒中のプラチナやパナジウムの使用量を7割以上減らす実験にも成功した。

また進化した素材の開発、あるいは代替物質の発見も重要な技術である。この面では、リチウムイオン電池の5倍の性能があるリチウム硫黄電池。タッチパネルや太陽電池の透明フィルムにインジウムと錫の化合物ではなく、炭素を使うナノテク技術。テレビやLEDの電極にインジウムではなく、安い酸化亜鉛で代替する技術も有望だという。

都市鉱山を最大限に活用するためのリサイクル技術も重要だ。こうした技術の一つ一つが世界でも第1級の水準を保持し続ければ、日本は資源の面で何の不足も感じずにすむだろう。それどころか、その技術は日本の国際競争力を飛躍的に向上させる。この分野が新しい中核産業に成長して、日本経済に再び朝日が差し込むことを期待できる。


                             (レアメタル は終わり)

    ≪23日の日経平均 = 下げ -34.63円≫

    【今週の日経平均予想 = 3勝2敗】 

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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話
2010-04-25-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第18章 消費税って、なんだろう? ④

日本で消費税の話が持ち上がったのは、1978年(昭和53年)のことでした。当時の大平内閣が、石油ショックのあとの不況で税金の収入が落ち込んだのを補おうと考えたのです。ところが反対が強く、総選挙への悪影響を心配して実現しませんでした。87年には中曽根内閣が売上税という名前で国会に法案を提出しましたが、これも反対論が強く取り止めになっています。

その翌年の88年に、こんどは竹下内閣が消費税法案を成立させ、日本で初めての消費税が89年(平成元年)の4月から実施されました。税率は3%でした。ところが、その直後の参院選で自民党は大敗してしまいます。さらに94年には細川内閣が税率7%の国民福祉税を提案、これも反対が強くすぐ撤回しました。そして97年になって、橋本内閣が消費税の税率を5%に引き上げます。しかし、このときも参院選で自民党が大敗、橋本首相は退陣しました。

景気が悪くなって税収が減ると、政府は消費税を創設したり、その税率を引き上げようとしたのです。ところが国民の側にとっては、税金が増えることは好ましくありません。ですから消費税を作ろうとして失敗したり、作ると与党が選挙で負けたり。このように消費税は、日本の政治体制に大きな変化をもたらしてきたと言うことができます。

ここで、もう1つ付け加えておくことがあります。それは97年に消費税の税率を3%から5%に引き上げたときに、5%のうちの1%分は地方の自治体に配分することにしたことです。ですから、みなさんがいま100円のノートを買って5円の消費税を払うと、そのうちの4円は国へ、1円は地方の自治体に行くことになるのです。


                               (続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2010-04-26-Mon  CATEGORY: 政治・経済
世界経済の様相は、だいぶ明るくなってきた。先週ワシントンで開いたG20財務相・中央銀行総裁会議も「世界経済は予想以上の回復」と共同声明に明記している。もちろん、ギリシャの財政問題や中国の引き締め懸念など、心配な材料もないではない。しかしアメリカを中心に、企業業績がはっきり上向いてきたことが市場を元気付けている。

ダウ平均はこうした経済情勢を、忠実に反映しているかのようにみえる。先週は5日間の連騰で186ドル高。これで8週連続の上昇となり、1年7か月ぶりの高値で終った。楽観一色というわけではないが、着実に値を切り上げている。今週は27日に、2月のケースシラー住宅価格指数とコンファレンスボードの4月・消費者信頼感指数。30日には、1-3月期のGDP速報が発表される。株価の9週間連騰がなるかどうか。

全く対照的に、先週の日経平均は188円の値下がりとなった。これで3週連続の下落。3月期決算の発表も始まったが、内容は総じて良好である。円相場も上昇はしていない。にもかかわらず売りが優勢なのは、やはり政治への不安感が徐々に熟成されているためなのだろうか。そうだとすると、5月はちょっと心配だ。

国内では26日に、3月の企業向けサービス価格。あとは30日に、3月の労働力調査、消費者物価、鉱工業生産、住宅着工、建設受注が発表になる。政治不安を抑えるような結果が出るかどうか。ほかに5月1日から上海万博が開幕する。万博の開始と金融引き締めの間には、かなり大きな関連性があるようにも思えるのだが。


    ≪26日の日経平均は? 予想 = 上げ

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輸出は 不況前の78%を回復
2010-04-27-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 中国向けは100%の回復 = 財務省が発表した3月の貿易統計によると、輸出は6兆0049億円で前年比43.5%の増加だった。輸入は5兆0560億円で20.7%の増加。黒字は9489億円となった。この結果、09年度の貿易収支は5兆2332億円の黒字と、2年ぶりの黒字を記録した。

新聞各紙は、この09年度の貿易収支を詳細に報じている。しかし現在の景気動向をみるには、3月分の内容の方がずっと重要だ。そこで3月の輸出を地域別にみると、中国向けは1兆1658億円。前年比は47.7%の増加だった。次にアメリカ向けは8625億円で29.5%の増加。EU(ヨーロッパ連合)向けは6536億円で26.7%の増加となっている。やはり景気の回復にいち早く成功した中国向けの伸びが高い。

世界不況が始まる前の08年3月と比較してみよう。当時の輸出総額を100とすると、ことし3月の総額は78.2%という水準。まだ8割にまで回復していない。ただ中国向けは100.95%と、当時の水準に戻している。アジア全体でみると、回復ぶりは92.6%だ。一方、アメリカは63%、EUは55.7%の水準に止まっている。

この数字をみても、日本のいまの景気回復は中国を先頭にしたアジア向け輸出に支えられていることが判る。したがって今後の日本の景気回復は、中国やアジアの主要国がインフレへの警戒から、いつ金融引き締め政策に転換するか。アメリカの雇用情勢が、いつ明確に好転するか。またギリシャ問題が一段落して、ユーロ相場がいつ落ち着くか。これらの諸点にかかっていると言えるだろう。


    ≪26日の日経平均 = 上げ +251.33円≫

    ≪27日の日経平均は? 予想 = 下げ

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来春の採用計画 : 2つの調査
2010-04-28-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 朝日と日経の食い違い = “就職氷河期”の再来といわれるなか、来春の新卒求人に関する2つの調査が発表された。1つはリクルート社が実施した11年3月卒業予定の大学生・大学院生についての調査で、朝日新聞が1面で大きく報じた。それによると、民間企業の求人倍率は1.28倍。前年より0.34ポイント低下している。

この調査は学生1万4685人、企業4460社を対象に行なわれた。その結果、就職希望者は45万6000人で前年より1.9%増えるが、求人数は58万2000人で19.8%減少すると推定している。このように求人数は就職希望者数を上回っているが、その比率である求人倍率は“氷河期”だった01年以来の低水準。来年も新卒者にとっては、厳しい就職状況が続くという判断だ。

日本経済新聞は同じ日の1面で、独自の調査結果を報道した。この調査はリクルート社とは違って、企業側にだけ来春の採用計画を聞いている。その結果、大卒の採用計画は前年より2.3%増える。特に製造業の場合は、10年春に採用を絞った反動で8.5%の増加になるという。まだ採用を前年より減らす企業が全体の36%もあって厳しい状況は続くが、それでも見通しはやや好転したという分析である。

リクルート調査では求人数が20%近く減少するのに、日経調査では逆にやや増える。調査のやり方が違うので結果が食い違うこともやむをえない。だが朝日新聞だけを読んだ学生は暗くなり、日経だけを見た学生は少し明るくなったのではあるまいか。調査というものはどこまで信用できるのかを、考えさせられる好例だった。 


    ≪27日の日経平均 = 上げ +46.87円≫

    ≪28日の日経平均は? 予想 = 下げ

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景気回復 : 次の主役は設備投資
2010-04-30-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ ゴールデンウィークも休みなし = ことし1-3月期のGDP統計は、5月20日に発表される。民間エコノミストは例によって事前の予測を発表しているが、実質成長率の平均値は5%前後とかなり高い。昨年10-12月期の3.8%を上回る形が想定されている。堅調な輸出に支えられて生産が増加していることに加えて、個人消費も底固い動きをみせているためだ。

では4月以降の見通しはどうだろう。中国が金融引き締めに動く公算は大きいが、アメリカの景気も確実に回復していることから、輸出増→生産増の勢いは維持できそうだ。個人消費については、エコポイント制度の対象になる薄型テレビの基準が4月から厳しくなったこともあって、やや減速するかもしれない。

ここで期待されるのが、企業の設備投資である。経済産業省の集計によると、生産設備の稼働率指数(05年=100)は1月に続いて2月も90.1となった。この指数は08年4-6月期に105.6まで上昇していたが、リーマン・ショックで09年4-6月期には65.4まで急落。それが90台にまで回復してきたわけである。過去の経験からすると、稼働率指数が90台になると、設備投資が動き出す。

平均値は90だが、IT関連や精密機械、鉄鋼や自動車部品などの業種では、稼働率が100前後に上昇している。その証拠に、これらの業界ではゴールデンウィークも休日返上で工場を稼動するところが多い。個人消費がそれほど減退せず、設備投資が伸びてくれば、4月以降も景気の回復は持続する。夏ごろには雇用の改善も、目に見えてくるのではないか。


    ≪28日の日経平均 = 下げ -287.87円≫

    ≪30日の日経平均は? 予想 = 上げ

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