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経済に関する話題なんでも。ニュースの分析・批評・解説など。大胆な予想や提言も。ご意見、ご批判は大歓迎です。
経済なんでも研究会
景気回復は小休止 / 5月の指標 (下)
2010-07-01-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 支援政策はもう息切れ = 5月は雇用の面だけではなく、生産や家計支出の面でも期待はずれの結果が出た。経済産業省の発表によると、5月の鉱工業生産は前月比で0.1%の減少だった。出荷も1.7%減少したため、在庫は2.0%増加した。景気が回復過程にあるなかでの数字としては、あまり良くない。

生産を低下させる原因となったのは、普通乗用車や半導体製造装置、石油・石炭製品。夏の商戦に向けて携帯電話、ノート・パソコン、エアコンなどの生産は増えたが及ばなかった。全体として輸出がやや弱含みになったことと、減税や補助金などによる政府の支援策が息切れ気味なことが、マイナスに働いたと分析されている。

ただ予測調査によると、6月は0.4%増、7月は1.0%増の見通し。このため経済産業省は「生産は持ち直しの動きで推移している」という判断を変えなかった。たしかに生産がこのまま減少傾向に入るとは思われないが、回復のテンポに乱れが見えてきたことは確かだろう。

もう1つ、総務省が発表した5月の家計調査によると、2人以上の家庭の支出は平均28万0714円。前年比は実質で0.7%の減少、名目では1.7%の減少だった。特に勤労者世帯では実質3.4%減、名目4.4%減となっている。全体の収入が上がらないためであり、ここでも政策の効果は出ていない。こうした5月の経済指標が景気回復の一時休止なのか、それとも停滞局面への兆しなのか。政府は慎重に分析して、対応策を考えておく必要があるだろう。


    ≪30日の日経平均 = 下げ -188.03円≫

    ≪1日の日経平均は? 予想 = 下げ

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企業は なぜ人を増やさないのか?
2010-07-02-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 増える残業時間 = 日銀が1日発表した6月の企業短期経済観測調査によると、大企業・製造業の業況判断DI はプラス1にまで回復した。業況が3月時点よりも良くなった企業の数が、悪くなった企業の数を上回ったことになる。少なくとも大企業・製造業に関する限りは、リーマン不況以前の状態に戻ったと考えていい。

ほぼ終了した上場企業の3月期決算発表をみても、業績は予想以上に回復している。だが、その回復は雇用の面に表われてこない。総務省の労働力調査では、5月の就業者数は前年同月より47万人も減っている。もちろん中小企業の業況回復が遅れているという事情もあるだろう。だが、それにしても就業者数が増えなさすぎる。

厚生労働省が発表した5月の勤労統計をみると、製造業の労働時間数は前年同月より6.6%増えた。ところが、その大部分は所定外、つまり残業の増加である。所定外労働時間は46.7%も増えた。要するに、業況の回復によって増えた仕事量を、雇用の増大ではなく残業の拡大でこなしているわけだ。

さらに仕事量が増えると、残業の拡大ではこなし切れなくなる。現状はその過渡期にあると考えられるが、従来なら、ここに派遣労働というクッションが存在した。派遣法が改正されれば、製造業への派遣は禁止される。だから特に製造業は、このクッションを使えない。この1年間で派遣労働者の数は150万人近くも減少した。その影響で就業者数が増えないのではないか。検証が必要だと思う。 


    ≪1日の日経平均 = 下げ -191.04円≫

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サタデー自習室 -- ギリシャの悲劇 : 日本は? ⑩
2010-07-03-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 日本とギリシャの違い = 「このままでは2年か3年で、日本はギリシャになってしまう」--菅首相は参院選が公示された24日、大阪市での第一声でこう演説した。財政再建の必要性を訴えた言葉だが、ここには重要な3つの意味が凝縮されている。①いまの日本はギリシャとは違う②2-3年後は危ない③それを防ぐ対策はあるのか。

まず現状を考えてみよう。財政の窮迫度を示す指標としてよく使われるのが、その国のGDPに対する政府債務残高の比率である。この比率はギリシャが115.1%で、ヨーロッパ諸国のなかではたしかに高い。ところが日本の比率は来年3月末で197.2%に達する見込み。先進国のなかでも、ずば抜けて高い。

それなのに、日本の国債はよく売れている。今週などはヨーロッパの財政・金融不安が再燃して、ユーロが再び売り込まれている。そうしたなかで外国人投資家も日本の国債を買い、円相場が上昇して長期金利が下落した。ギリシャ化どころではなく、日本の国債はまだまだ信用されていることになる。

その理由は2つ。1つは日本が国際収支の面で黒字を出していること。外貨準備を1兆ドルも貯めこんでいる。だから国債の償還が危うくなるようなことはない。もう1つは日本の国債は、全体の95%以上を国内で消化している事実。その財源は1400兆円といわれる個人の金融資産だ。この資産があるかぎり、国債が売れなくなることはない。日本とギリシャとの違いは、こうした点にある。


                          (続きは来週サタデー)

    ≪2日の日経平均 = 上げ +12.11円≫

    【今週の日経平均予想 = 4勝1敗】  

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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話
2010-07-04-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第19章 農業の問題って、なんだろう? ①

日本の農業は、いま大きな問題をたくさん抱えています。みなさんが毎日食べているコメや麦、肉や野菜や果物を作る農業。この生活のためにはどうしても必要な産業が、大きく揺らいでいるのです。今回は農業の現状と問題点を、くわしく勉強してみましょう。

まず農業のために使う土地、つまり耕地の減少が止まりません。このため生産も減少し、農家の収入も低下しています。加えて農業をする人たちの高齢化が進み、あとを引き継ぐ若い人たちがなかなか見付かりません。結果として、日本人の食生活はその大部分を外国からの輸入に頼ることになってしまいました。

最初に耕地面積の減少について、調べてみましょう。耕地の面積が最大だったのは1961年(昭和36年)で、およそ609万ヘクタールでした。それが2009年には461万ヘクタールに減っています。内わけは田んぼが251万ヘクタール、畑が210万ヘクタールでした。

1ヘクタールは1万平方㍍。1辺が100㍍の正方形と同じです。北海道の面積が約835万ヘクタールですから、最近の耕地面積はその半分より少し大きいくらいということになりますね。また中国の耕地面積は1億4000万ヘクタール、アメリカは1億7000万ヘクタールです。全く広さが違いますね。


                            (続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2010-07-05-Mon  CATEGORY: 政治・経済
株価は先週、世界的に低迷した。特にダウ平均は週間457ドルの大幅安。先々週からの7日間続落は、リーマン・ショック直後の08年10月以来の記録となった。ヨーロッパも軒並み安。上海総合指数は、年初からみると27%の下落となった。日経平均は最終日に小反発したものの、週間では534円の値下がり。

アメリカ経済は雇用と住宅の指標が予想を下回り、景気の先行きに不安が広がっている。これが株価を冷やした直接の原因だと報じられた。だが、その根底にはヨーロッパ経済に対する懸念が、意外に浸透しているのではないか。その懸念はギリシャを中心とする財政問題ではなく、むしろ各国の財政再建が不況を生むのではないか、という不安に変質してきたように思われる。

仮にこの不安が増大するようだと、世界的な株価の調整は長引くかもしれない。実体経済の面で好ましい動きが出れば、株価には下げすぎ訂正の力も働くだろう。そういう意味では経済指標の発表に注目ということになるが、今週は日米ともにそれほど重要な指標の発表はない。

国内では6日に、5月の景気動向指数。8日には、5月の機械受注と6月の景気ウォッチャー調査。アメリカでは6日に、6月の非製造業景況指数。また中国が10日に、6月の貿易統計を発表する予定。そして11日は、参院選の投票日。その結果が、経済にどんな影響を及ぼすのか。


    ≪5日の日経平均は? 予想 = 下げ

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忍び寄る “財政再建不況”の影 (上)
2010-07-06-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 視界不良のアメリカ経済 = アメリカ経済の行く手が、にわかに霞んできた。直接のきっかけは、雇用と住宅の回復が頓挫してしまったことにある。もともと生産や消費あるいは企業業績などに比べると、雇用と住宅の回復は遅れ気味だった。ここへきて、それがやや悪化の方向へ。経済全体の見通しが、一挙に暗転した。

アメリカ労働省の発表によると、6月の失業率は9.5%で前月より0.2ポイント改善した。しかし、これは求職者が一時的に減少したため。肝心の農業を除く雇用者数は前月比12万5000人の減少。ことし初めての減少を記録した。主因は政府による国勢調査が終了に近づき、臨時の雇用者が22万5000人も減ったことにある。

また5月の住宅販売件数は前月より30%の大幅な減少。01年以降の最低水準に落ち込んだ。住宅着工件数も前月比10%の大幅減となった。こうした住宅関連の急激な悪化は、政府の減税措置が4月で終了したことによるもの。したがって5月の落ち込みは予想されていたが、実際の結果は想定をはるかに上回る減少となってしまった。

たしかに雇用と住宅の息切れは、アメリカ経済の先行きにかなりの不安を抱かせる材料になる。ただ、ここで注意すべき点は、国勢調査と減税の終了が引き金になった事実だろう。つまり政府の支出が途絶えると、雇用も住宅も弱々しくなってしまう。そこでアメリカとは経済的に関係が深いヨーロッパに目を向けると、いまや財政再建競争の様相が展開されている。ヨーロッパの景気は大丈夫なのか。特に投資家は、この問題を深刻に受け止め始めた。


                                (続きは明日)

    ≪5日の日経平均 = +63.07円≫

    ≪6日の日経平均は? 予想 = 下げ

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忍び寄る “財政再建不況”の影 (中)
2010-07-07-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 緊縮政策のあらし = いまヨーロッパでは、財政再建競争の大風が吹き始めた。きっかけはギリシャ。続いてポルトガルやスペイン。これらの国々はデフォルト(債務不履行)の危機に見舞われ、やむなく緊縮政策に追い込まれたグループと言える。いずれも年金制度の改革、増税、そして公務員の人員削減や給料カットに踏み切った。

ギリシャは09年に13.6%だった財政赤字のGDP比を、14年には2.6%まで落す。同じくポルトガルは9.4%を、13年には2.8%へ。スペインも11.4%を、13年には3%に圧縮する財政計画を策定した。ところが、これらのデフォルト懸念グループを支援するため資金を拠出したEUの中核的な国々でも、財政赤字の増大に対する不安が一挙に高まった。

イタリアは12年、ドイツとフランスは13年までに、赤字のGDP比を3%以下にする計画。ドイツでは14年までに800億ユーロの歳出削減。そのために公務員を1万5000人減らす。防衛部門の人員さえも4万人削減することになった。フランスでは財政赤字を抑制するために、憲法を改正することまで考えている。

ユーロ圏には参加していないイギリス。ここでも成立したばかりのキャメロン内閣が、11月からの付加価値税引き上げ、子ども手当ての支給停止、公務員給与の凍結などを早々と決定した。このようなヨーロッパ諸国の財政再建政策が、全体としてどれだけの需要を減少させるのか。まだ計測は不能だが、大変な金額になることは間違いない。世界経済はそれに耐えられるのか。新たな不安が頭をもたげてきた。


                              (続きは明日)

    ≪6日の日経平均 = 上げ +71.26円≫

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忍び寄る “財政再建不況”の影 (下)
2010-07-08-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 財政と成長の両立はムリ? = カナダで開いた先週のG20(主要20か国)首脳会議。共同宣言では「経済成長に配慮した財政健全化計画の必要性」を強調した。この会議では、財政再建を強調したヨーロッパ諸国と、その景気に対する悪影響を心配したアメリカの意見が対立。その結果が全く玉虫色の共同宣言になったと理解されている。

そのアメリカも、これ以上の財政赤字は出したくない。6月の雇用者数が減少したニュースを聞いて、オバマ大統領は「雇用については、あらゆる手段を尽くしている」とコメントした。裏を返せば、これ以上はやりようがないということになる。したがってアメリカはヨーロッパの財政再建競争に加わるつもりはないが、さらなる景気対策はむずかしいという姿勢だろう。

ECB(ヨーロッパ中央銀行)のトルシェ総裁は「財政再建は経済成長のために必要だ」と述べている。だが、その意味は「将来、経済が成長するためには、いま財政の建て直しが必要」と解釈すべきだろう。やはりヨーロッパは財政再建で足並みを揃え、他国よりも早く赤字のGDP比を引き下げたいと真剣になっている。

財政再建は実効を上げれば上げるほど、不況を呼び込む度合いが高くなる。名付けて“財政再建不況”。それを逃れる可能性はきわめて小さい。ヨーロッパの首脳は、それも覚悟しているように思われる。どこかの国の総理大臣のように「増税で景気が良くなる」とか「財政再建と経済成長は両立する」などと考えている人は、アメリカにもヨーロッパにもいないのではないか。だから日本は、G20の共同宣言でも例外扱いされてしまった。


    ≪7日の日経平均 = 下げ -58.39円≫

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1453兆円 = 個人の金融資産
2010-07-09-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 1人当たりではアメリカに接近 = 日銀の集計によると、個人の金融資産残高は3月末に1453兆円だった。昨年3月末に比べて44兆円、3.1%増加している。この1年間に株価が37%上昇したことが、資産を増加させた最大の原因。現金・預金の保有額も過去最高の水準に達した。

内訳けをみると、現金・預金が798兆円。前年より1.5%の増加で、いぜんとして安全な資産を重視していることが判る。一方、リスク資産の株式・出資金は103兆円で23.8%の増加。また投資信託は55兆円で15.6%増えた。そのほか国債・財投債の保有額は34兆円だった。

個人の金融資産がピークだったのは06年度末。1543兆円に達して「日本の個人金融資産は1500兆円」とはやされた。その後はリーマン・ショックの影響もあって減少していたが、09年度は3年ぶりに増加したことになる。しかしピーク時からみると、まだ90兆円足りない。

アメリカの個人金融資産は45兆5000億ドル。これを最近の円・ドル相場で換算し、さらに人口で割ってみると約1257万円になる。一方、日本の金融資産を人口で割ると約1144万円。まだ100万円以上の差はあるが、かなり接近してきた。でも円高の影響が大きいから、喜ぶこともないけれど。


    ≪8日の日経平均 = 上げ +256.09円≫

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サタデー自習室 -- ギリシャの悲劇 : 日本は? ⑪
2010-07-10-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 日本の成績は最悪 = 一国の財政状態を表わす数値はいろいろある。日本の場合は、どれをとっても最悪だ。たとえば10年度予算をみると、税収が37兆4000億円の見積りなのに対して、国債発行額は44兆3000億円。税収に比べて国債による収入がこんなに多い国は、少なくとも先進国では見当たらない。

歳入予算額に占める国債収入額の割合を、国債依存度と言う。10年度予算での国債依存度は48%。この比率も世界的にみて断トツに高い。この予算通りに行くと、来年3月末の国債発行残高は600兆4000億円に達する。利払いなどに充てる国債費は、年間20兆円を超えた。

国の借金は国債だけではない。借入金などを含めた国の債務は、来年3月末に973兆2000億円にのぼる見通し。この債務残高のGDPに対する比率は、197.2%とGDPの約2倍に増大する。アメリカとフランスは90%強、ドイツは80%台に止まっている。あのギリシャでさえも、この比率は120%だ。

ところが不思議なことに、いま日本の国債には人気が集中している。買い手が多いから、価格は上昇して金利は低くなった。つい最近も、ことしの1-5月間に中国が1兆3000億円近い日本国債を購入したことが判明した。ヨーロッパやアメリカよりは金融不安の危険性が少ない。また国内での消化が順調で値崩れの心配がないことが、その動機となっている。しかし、いつまでこうした状態が続くのだろうか。 


                          (続きは来週サタデー)
    
    ≪9日の日経平均 = 上げ +49.58円≫

    【今週の日経平均予想 = 3勝2敗】 

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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話
2010-07-11-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第19章 農業の問題って、なんだろう? ②

まずクイズ。作物のうち、コメと野菜ではどちらが多いでしょうか。でも、コメは何キログラム、大根は何本というように数えたのでは、比べられませんね。そういうときに便利なのが、生産した品目をおカネで表わす産出額です。08年の産出額はコメが1兆9000億円、野菜は2兆1000億円でした。

ほかに肉や卵などの畜産物が2兆6000億円。果物は7000億円でした。ただし野菜や畜産物などは数多くの品目を合計した数字なのに対して、コメは1品目の数字です。ですから日本の農業では、やはりコメが王さまだと言うことができます。

農業の産出額がいちばん多かったのは1984年で、その金額は11兆7000億円でした。それが2000年には9兆1000億円、08年には8兆5000億円にまで減少しています。特にコメの減少がいちじるしく、84年から08年の間に2兆円も減ってしまいました。原因の約3割は生産の縮小、約7割は価格の低下によるものでした。

産出額からいろいろな経費を差し引いた農家の利益も、大幅に減っています。90年には6兆1000億円あったものが、07年には3兆3000億円と半分近くになっています。その原因は生産量の減少、価格の低落に加えて、機械などの資材が値上がりしたため。農業の経営は、ずいぶん苦しくなっているのです。


                           (続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2010-07-12-Mon  CATEGORY: 政治・経済
参院選は、ほぼ予想通りの結果となった。民主党は少数野党との連立を画策しようにも、相手が見付からない状態に追い込まれてしまった。敗北の原因は、消費税問題を持ち出したことだと言われる。しかし日本経済がいま直面している景気と財政の問題に、全く答えられなかったことが響いたのではないか。有権者はたとえば来年度予算をどうするのか、もっと具体的な方針が聞きたかったと思う。

先週のウォール街は、久しぶりの活況に沸いた。ダウ平均は週間で512ドルの値上がり。昨年7月以来の大幅高となり、1万ドルの大台もあっさり回復した。ヨーロッパの金融・財政不安が薄れたうえに、今週から始まる企業の決算発表に期待する空気が強まったため。あまり材料もなかったのに、先々週の大幅安からムードが一変したことには驚いてしまう。

つられて日経平均も、先週は382円の上昇となった。ただ東京市場は参院選を目前にして、見送り気分が強かった。出来高は20日間連続で20億株を下回っている。やはり景気の先行きと政府の経済政策が不透明だからだろう。今週は選挙の結果を受けて、市場はどう動くのか。

今週は12日に、6月の企業物価。13日に、6月の消費動向調査。16日に、5月の第3次産業活動指数。アメリカでは14日に、6月の小売り売上高。15日に、6月の工業生産と生産者物価。16日には、6月の消費者物価とミシガン大学による消費者信頼感指数が発表になる。また15日には、中国が4-6月期のGDP、6月の消費者物価、小売り売上高、工業生産、固定資産投資額をまとめて発表する。


    ≪12日の日経平均は? 予想 = 上げ

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民主党の敗因は 何だったのか?
2010-07-13-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 最大の欠陥は曖昧さ = 民主党は参院選で、念願の単独過半数を獲得できなかった。菅首相の消費税に関する不用意な発言が命取りになったと分析されているが、果たしてそうだろうか。消費税の10%への引き上げを公約した自民党が議席を増やしたのだから、消費税を持ち出したこと自体が決定的な敗因になったとは思えない。

むしろ問題は、その説明の仕方にあった。「自民党の10%案を参考にする」「次の衆院選までに議論を詰める」などなど。結局いちばん肝心な増税の時期と使途については、よく判らなかった。こうした説明を聞いて、消費税引き上げに反対の有権者は民主党を選ばなかったろう。ただし賛成の有権者も不信を感じて、民主党に入れなかったかもしれない。

要するに今度の選挙で民主党が示した公約らしきものは、すべてが曖昧だった。名目成長率を3%超にすると言っても、具体的な政策はない。社会保障制度の改革も「取り組む」という程度。子ども手当ての上積みも、金額の明示がない。とにかく一言で言えば、みんな曖昧だった。

前回の衆院選では「自民党政権の打倒」「官僚政治の打破」「公共事業の圧縮」「埋蔵金の発掘」など。明確で具体的な公約が並んでいた。今回はそれに匹敵する判りやすいマニフェストは、皆無だったと言える。代わって登場した曖昧な公約が、有権者の期待を裏切った。菅首相は選挙の結果を受けて「景気回復と財政再建に全力を尽くす」と述べたが、その方法論をきちんと表明できないと、支持率は下がるだけだろう。


    ≪12日の日経平均 = 下げ -37.21円≫

    ≪13日の日経平均は? 予想 = 上げ

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中国の輸入が鈍化 : その影響は?
2010-07-14-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ ちょっと心配な落ち込み = 中国税関総署が発表した6月の貿易統計によると、輸出は1374億ドル、輸入は1174億ドルだった。輸出額は月間として過去最大。前年比でみても43.9%の増加で、相変わらず大幅な増加を続けている。ただ輸入は34.1%増で、前月の48.3%増に比べると目立って鈍化した。

この輸入の増勢鈍化を、どうみたらいいのか。中国の貿易構造は、輸入した原材料や部品を組み立てて輸出する典型的な加工貿易だ。したがって輸入の鈍化は、今後の輸出鈍化につながって行く可能性がある。仮にそうなら中国の貿易は、循環的に縮小して行く心配もあるわけだ。ただ現時点では、そう断定する根拠はない。

このところ、中国の貿易黒字は縮小気味。1-6月期の黒字は、前年比で42.5%減っている。つまり輸出より輸入の伸び率が大きかった。このため原材料や部品の在庫が過大になり、その一時的な調整が行なわれた。こうみる方が常識的と言えるだろう。

ただ一時的な調整だとしても、日本の中国向け輸出は減少を免れないだろう。最近の実績をみても、中国は日本にとって最大の輸出相手先。月間で1兆円を超える相手先は、中国しかない。財務省は26日に6月の貿易統計を発表する予定だが、そのなかで中国向け輸出がどうなっているのか。景気の先行きにも影響するだけに、ちょっと心配である。


    ≪13日の日経平均 = 下げ -10.88円≫

    ≪14日の日経平均は? 予想 = 上げ

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トップ vs 平社員 / 給与は 46 vs 1
2010-07-15-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 最大の格差は142倍 = やっぱり、トップと社員の年収格差が話題になり始めた。この3月期決算から、上場企業は年収1億円以上の役員名を公表することが義務付けられた。社員の平均給与は、調べればすぐに判る。そこでマスコミはその比較表を作成するだろうと思っていたら、その通りの記事が出始めた。

たとえば朝日新聞は「年収差 100倍超は3社」という記事を載せている。それによると、高額報酬を受け取った役員がいる会社のうち上位50社をとると、トップと社員の年収格差は平均46倍だったという。格差が最大だったのは日産自動車。ゴーン社長の8億9100万円に対して、社員の平均年収は627万円。倍率は142倍に達した。倍率が100倍を超えたのは、日産のほか大日本印刷と東北新社の3社だと、朝日新聞は書いている。

こうした役員の年収は、高すぎるのかどうか。その判定はむずかしい。その会社の業績がよく、トップの貢献度が高いと評価されれば、社員も納得するだろう。同業他社との比較感も、重要になってくる。ただ問題は、リストラや賃下げで業績が好転した場合。それでもトップの手腕を認めるのかどうか。

5月の勤労調査によると、従業員1人平均の現金給与総額は26万7721円だった。昨年5月に比べて0.4%しか増えていない。しかも、その大部分は残業の増加によるものだ。こうした環境のなかでトップの高額な年収が開示されると、批判的な感情が強まりかねない。少なくともオーナー系の非上場会社は、上場をためらうことになりそうだ。


    ≪14日の日経平均 = 上げ +258.01円≫

    ≪15日の日経平均は? 予想 = 下げ

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驚くべき イギリスの早業
2010-07-16-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 就任から わずか2か月で = ワールド・カップの話ではない。財政再建政策の話である。イギリスでは5月6日に下院の総選挙が実施され、保守党が第一党に返り咲いた。だが過半数には達せず、ハング・パーラメント(宙ぶらりん議会)に。日本で言う「ねじれ国会」である。保守党のキャメロン氏が首相に就任、自由民主党との連立内閣が13日に発足した。

それから2か月。キャメロン内閣は厳しい財政再建策を作成、すでに実行に移している。14年度までの5年間に1200億ポンド(約16兆円)の財政収支改善を目指す。赤字の対GDP比率は、09年の12.1%から15年度には1.2%へ。すでに実行中の今年度予算も62億ポンド削減した。子ども手当ては3年間停止。公務員の賃上げを2年凍結。福祉給付もカットする。

加えて増税。消費税に当たる現在17.5%の付加価値税を、11年から20%に引き上げて538億ポンド(約7兆2000億円)の増収を図る。また銀行税も創設した。その半面、現在28%の法人税を11年度から毎年1%ずつ引き下げ、14年度には24%にする。所得税も基礎控除の拡大で減税した。

EUのなかでも、イギリスの財政状態は最悪の部類に入る。そのイギリスが最も厳しい内容の再建策を、驚くほどの速さで導入した。イギリスでは歳出の内容変更や税制の改正などを議会に諮らず、政府が決定できる仕組みになっている。だから、こうしたスピード改革が可能になるわけだが、それにしても速い。日本の現状からみれば、それこそ“月とすっぽん”。うらやましい限りである。


    ≪15日の日経平均 = 下げ -109.71円≫

    ≪16日の日経平均は? 予想 = 下げ

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サタデー自習室 -- ギリシャの悲劇 : 日本は? ⑫
2010-07-17-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 国債の消化は“花見酒”? = 現状をみる限り、国債はきわめて順調に消化されている。買い手が多いから、国債の価格は上昇。その分、長期金利は8年ぶりの低水準に落ち込んでいる。買い手の中核は、国内の銀行と保険会社。3月末の国債残高は684兆円だったが、このうち銀行と保険で653兆円を保有する。 

銀行と保険の元手は、お客の預金や保険料だ。したがって国債は、個人の金融資産で消化されていると考えていい。日銀の統計によると、個人金融資産は3月末で1453兆円だった。このうち民間の株式を購入している分や住宅ローンなどの借金分を差し引くと、残りは最大で900兆円程度。国債残高との差は、およそ200兆円だ。だから、あと100兆円ぐらいは国債の消化が可能という説もある。

いま日本国債の保有比率は国内が95.4%。海外は5%にも満たない。この点はギリシャをはじめ欧米諸国とは、全く構造的に異なっている。だから日本は大丈夫だという説も。しかし落語の「花見酒」のように、身内でおカネをやりとりしているうちに、売り物の酒がなくなってしまうのでは、と心配する人もいる。

国債を無限に増やし続けることは不可能だ。このことは非常にはっきりしている。問題はいつ、その限界がくるのか。国の赤字が増え続ければ外国人ならずとも、日本人も国債を買わなくなるだろう。そうなれば、日本もギリシャと同様の道を歩むことになる。それまで2年か5年か。菅首相がそこまで計算して「2-3年後には、日本もギリシャと同じになってしまう」と言ったのかどうかは知らない。


                          (続きは来週サタデー)

    ≪16日の日経平均 = 下げ -277.17円≫

    【今週の日経平均予想 = 3勝2敗】

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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話
2010-07-18-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第19章 農業の問題って、なんだろう? ③

農業をする人の数も、ずいぶん減ってしまいました。1985年には543万人いたのですが、これが2005年には335万人になっています。特に働き盛りの人たちが、大きく減少しました。たとえば30歳から59歳の人は、この20年の間に283万人から84万人に減っています。3分の1以下になってしまったわけですね。

その半面で、お年寄りの数が急激に増えています。65歳以上の人は、85年には144万人でしたが05年には196万人へ。つまり全体の半分以上が、高齢者になっているのです。政府は若い人に農業をやってもらおうと、いろいろ対策を講じています。しかし農業人口の減少と高齢化は、なかなか止まりそうにありません。

農業をする人のなかには、会社に勤めたり商売をやっている人もいます。そうではなくて、主として農業だけで収入を得ている人を基幹的(きかんてき)農業従事者と呼んでいます。この農業の中核になる基幹的従事者だけをとってみても、人数の減少と高齢化が目立ちます。

まず人数は90年には293万人でしたが、07年には202万人に減りました。平均年齢は90年当時が56.7歳、07年には64.6歳に上昇しています。この平均年齢を07年の統計でみると、アメリカは57.1歳、ドイツは48.8歳でした。ここからも、日本では高齢化の進行が急速なことがわかるでしょう。


                          (続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2010-07-20-Tue  CATEGORY: 政治・経済
ダウ平均株価は先週、予想外の急落となった。特に金曜日は261ドルの値下がり。消費者心理の悪化や製造業の関連指数が思わしくなかったこともあったが、6月期の企業決算は総じて悪くない。たとえばGE(ゼネラル・エレクトリック)は増益決算だったのに、株価は大幅に下げた。基幹分野であるエネルギー関連の減収が、売り材料となった。ダウ平均は週間100ドルの下げ。

こうした事態の発生は、投資家の心理がかなり悲観的な方向に傾いていることを示唆している。ヨーロッパに続いて、アメリカの景気見通しにも不安が広がった結果だろう。アメリカでは今週20日に、6月の住宅着工件数。22日には、6月の中古住宅販売と5月の住宅価格が発表になる。減税の期限切れで急減したあとだけに多少は反発するだろうが、市場の行き過ぎた悲観ムードを改善できるかどうか。

日経平均は週間177円の値下がり。今後の政局に対する不安が尾を引くなかで、円高の進行が株価を押し下げた。円の対ドル相場は週末、1ドル=86円台に上昇している。今週もニューヨークが弱いと、円高はもっと進行するかもしれない。ただ日本の企業決算も、予想を上回る結果が出そうだ。

最大の注目点は、週末23日に公表されるヨーロッパの銀行に対するストレステスト。全体としての傾向的な報告に止まるのか、個別銀行に対する検査結果まで発表されるのかはまだ不明。いずれにしても、この発表でヨーロッパの金融不安に歯止めがかかるのか、あるいは不安を助長することになるのか。一つの大きな転換点にはなりそうだ。


    ≪20日の日経平均は? 予想 = 上げ

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法人減税と議員定数削減で 連携を (上)
2010-07-21-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 法人減税は6党が公約 = “ねじれ国会”の出現で、政局は一気に不安定な状態に陥った。重要な政策は、何も決まらないのではないか。その不安が経済の先行きにも、暗い影を投げかけている。国内だけではなく海外からもこうした観測が伝えられ、株価も冴えない。

菅内閣がそんな不安を打ち消すには、野党と連携してテキパキと仕事をするしかない。そういう視点に立って各政党の選挙公約を読み返すと、法人税の引き下げと国会議員の定数削減が最も連携しやすい問題のようにみえる。まず法人減税についてみると、民主党と自民党のほかに公明党、新党改革、たちあがれ日本、みんなの党の6党が法人税の減税を公約として掲げていた。

法人税については、国際的にみて日本の税率が高すぎる。このため日本企業の国際競争力が阻害されているという意見がきわめて強い。国税である法人税と地方税である法人住民税と事業税を加えた実効税率は、いま40.69%。アメリカは優遇措置を計算に入れると約30%、ヨーロッパ諸国は20%台が主流。中国は25%、韓国は17%、アジア諸国は10%台のところが多い。

このアンバランスは是正する必要があるという点で、6政党の基本的な考え方は一致している。ただ自民党が「20%台へ」、新党改革が「25%へ」、たちあがれ日本が「10%の引き下げ」、みんなの党が「20%台へ」と数値を挙げているのに対して、民主党は「国際競争力強化の観点から見直し」と書いてあるだけ。公明党も数値はない。当然ながら、各党間での話し合いが必要だ。


                               (続きは明日)

    ≪20日の日経平均 = 下げ -107.90円≫

    ≪21日の日経平均は? 予想 = 上げ

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法人減税と議員定数削減で 連携を (中)
2010-07-22-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 税制改正とは切り離して = 法人税の実効税率を何年間で何%にまで引き下げるのか。各党でよく話し合って、来年度予算に間に合うように法案作りをしてもらいたい。そのとき、これを税制改正の一部として議論しないことが重要。そうしないと消費税の問題がからんできて、決着がむずかしくなる。

公約のなかで、民主党は「20年度までの名目成長率を年平均3%超にする」と書いている。また自民党は「今後3年間の名目成長率を平均4%にする」と明記した。もちろん法人減税ができれば、その目標が達成できるというわけではない。だが、それさえもできなければ、目標の達成などムリだと国民は考えるだろう。

世界経済の行く手にも、やや黒雲がかかってきた。ヨーロッパの財政・金融不安が収まらないうちに、こんどはアメリカの景気見通しに不安が生じている。中国も不動産バブルを抱えながら、成長率には鈍化の気配が。さらにインド、カナダ、韓国などでは、インフレ警戒から利上げが続き始めている。

こうしたなかで、日本経済はどうなるのか。国民の心配は増大しつつある。そんなときに法人減税で素早く与野党の連携に成功すれば、菅内閣の評価は上がるだろう。それだけに野党に対しては、柔軟な姿勢が必要になってくる。逆に自民党も与党いじめに徹すると、国民の反発を買うに違いない。


                               (続きは明日)

    ≪21日の日経平均 = 下げ -21.63円≫

    ≪22日の日経平均は? 予想 = 下げ≫  

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法人減税と議員定数削減で 連携を (下)
2010-07-23-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ まず国会の仕分けから = 国会議員の定数削減についても、6党は積極的な提案をしている。ただ削減の規模については、ばらばらだ。民主党は「衆院80、参院40削減」という公約。自民党は「3年後に両院の定数を1割減、さらに6年後には3割減らし、両院で500人の体制に」と書いている。また改革は「半減」。みんなは「衆院180、参院142削減」と、かなり厳しい。

じっさい日本の議員数は多すぎる。たとえばアメリカの人口は、日本の2.3倍。だが議員数は上院が100、下院が435にすぎない。日本は参議院242、衆議院480である。議員数が多いと委員会や会議の数が多くなり、それだけ審議に時間がかかる。事業仕分けは、まず国会からやってほしい。

ただ議員定数の削減は、議員にとっても一大事だろう。だから本当にやる気があるのか。選挙用のスローガンにすぎないのか。ちょっと心配である。それだけに超党派で議員削減を実現すれば、政治に対する国民の信頼感も回復するに違いない。ここでも各党は譲歩を重ねて、ぜひ実現に漕ぎつけてほしいものだ。

仮に法人減税と議員定数削減が、与野党の連携で実現したとしよう。これだけで、いまの日本の閉塞感はかなり解消する。法人減税が経済にいい効果をもたらすというだけではなく、政治に対する不信感や絶望感を払拭することが重要だ。とにかくインパクトのある政策を素早く断行すること。国民がいま政治に注文したいのは、この一点である。


    ≪22日の日経平均 = 下げ ー57.95円≫

    ≪23日の日経平均は? 予想 = 上げ

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サタデー自習室 -- ギリシャの悲劇 : 日本は? ⑬
2010-07-24-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 公約は花盛りだが = 先日の参院選でも、各政党は財政再建を公約に掲げて戦った。民主党は「20年度までに基礎的財政収支を黒字化」と約束、自民党も「10年以内に基礎的財政収支を黒字化」と書いている。だから財政再建の目標については、この両党の考え方は完全に一致しているとみていい。

基礎的財政収支というのは、予算のなかで政策に使う財源を借金に頼らない度合いのこと。たとえば10年度予算の場合、政策費が71.7兆円だったのに対して借金以外の収入は48.0兆円。つまり基礎的収支は23.7兆円の赤字ということになる。民主党も自民党も、これを10年後には黒字にしようと考えているわけだ。

ほかの政党の主張はさまざまだ。たちあがれ日本は「今後3年間の歳出を88.5兆円で凍結」、みんなの党は「3年間で埋蔵金30兆円を発掘」、国民新党は「経済成長で税収増加」--という具合。各党でほぼ一致しているのは、ムダな歳出を削減することだった。

一見すると、各党の財政再建にかける意欲は強そうに見受けられる。ただ最大の欠点は、その具体的な方法論が希薄なこと。基礎的収支の黒字化にしても、歳出の凍結あるいは成長による税収増にしても、どうすればその目的を達成できるのか。方法についての記述や説明は、ほとんどなかった。だから公約を並べられても、国民の多くは財政の将来に対する不安を消し切れずにいる。


                          (続きは来週サタデー)

    ≪23日の日経平均 = 上げ +210.08円≫

    【今週の日経平均予想 = 2勝2敗】

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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話
2010-07-25-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第19章 農業の問題って、なんだろう? ④

農業の産出額はピークだった1984年の11兆7000億円から、2008年には8兆5000億円にまで減ってしまいました。この間に畜産物や果実なども減少していますが、最も大きく減ったのはコメです。コメの産出額はこの間に3兆9000億円から1兆9000億円へ、2兆円も減りました。

原因は、日本人の食生活が大きく変わったことにあります。それまで朝昼夜とごはんを食べていた人も多かったのですが、しだいにパンや麺類を食べる回数が増えてきました。コメの1人当たり年間消費量は、1962年には118.3キログラムだったのが、2008年には59.0キログラムと半分に減っています。

みなさんは、一日にごはんを何ぜん食べていますか。1965年には平均で一日に5はい食べていたのが、最近では3ばいに減っています。その代わりに、肉料理は月に3回だったのが9回に、また牛乳は一週間に2本だったのが3本に増えてきました。卵や果物を食べる量も増えています。

09年の統計をみると、コメの作付け面積は162万ヘクタール、生産量は847万トンでした。小麦は作付け面積が21万ヘクタール、生産量は67万トン。大豆は15万ヘクタールで、23万トンになっています。このうち大豆の作付け面積はほぼ横ばいですが、コメと小麦の作付け面積は減少の傾向が続いています。


                           (続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2010-07-26-Mon  CATEGORY: 政治・経済
FRB(米連邦準備理事会)のバーナンキ議長は21日の議会証言で、アメリカ経済の見通しについて「異常な不確かさ」という表現で強い懸念を表明した。企業業績の好転にもかかわらず、雇用や住宅の面に改善の兆しが現れないことへの苛立ちかもしれないが、中央銀行トップの発言としては不用意で乱暴だったと言えるだろう。ダウ平均は、この発言で109ドル値下がりした。

ところが予想を上回る決算発表が続いているため、株価はすぐに反発。23日にはヨーロッパの銀行に対するストレステスト(資産査定)の結果さえも、好材料として消化した。結局、ダウ平均は週間327ドルの上昇で終っている。市場は少なくとも株価については「異常な不確かさ」とは見ていないようだ。

日経平均は先週23円の小幅な値上がりだった。ダウ平均が1万ドル、日経平均が1万円の大台を割り込んだのは、ともに5月の下旬。先週末でダウは1万0425ドルまで戻したが、日経平均は9431円と低迷している。円高や政治不安のせいと割り切ってしまう問題なのかどうか。もしかすると、日本の景気見通しの方が「異常な不確かさ」なのかもしれない。

今週は26日に、6月の貿易統計。27日に、6月の企業向けサービス価格。29日に、6月の商業販売統計。そして30日には、6月の生産、労働力調査、家計調査、消費者物価、住宅着工件数が発表される。アメリカでは26日に、6月の新築住宅販売。27日に、5月のS&Pケースシラー住宅価格とコンファレンスボードによる7月の消費者信頼感指数。30日には、4-6月期のGDP統計が発表になる。


    ≪26日の日経平均は? 予想 = 上げ

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ストレステストは 厚化粧?
2010-07-27-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 美人だと思わせる作戦 = ヨーロッパの銀行に対するストレステスト(資産査定)の結果が発表された。CEBS(欧州銀行監督委員会)が実施したこのテストの対象は、EU(ヨーロッパ連合)域内20か国の91銀行。結果として不合格だったのはドイツ、ギリシャの各1行とスペインの5行だけ。合計7銀行の資本不足額も35億ユーロ(約3900億円)と、きわめて少なかった。

ギリシャの財政破綻をきっかけに、ヨーロッパの銀行の経営内容に対する不信感が高まっていた。それを解消するために行なわれたのが、このストレステスト。景気がマイナス成長に陥ったり、国債価格が一段と下落した場合にも、それに耐えられるだけの自己資本を持っているかどうか。CEBSが各行の経営資料を審査した。

落第したのはすでに経営危機に陥り、公的な支援を受けている7行だけ。これら7行は、公的支援を追加されることになる。その他の民間銀行はすべて合格。めでたしめでたしというわけだが、査定が甘かったのではないかという疑問も出ている。たとえば満期まで保有するつもりの債券については、審査の対象外になった。

だから、今後にいろいろ問題が生じる可能性は捨て切れない。しかし当面は、結果オーライと受け止める方が賢明だというのが市場の反応だ。かなりの厚化粧で美人に仕立て上げたEU当局の作戦かもしれないが、その作戦に乗ってしまえというわけ。日本にとって注目すべき点は、これでユーロ相場が強含みに転じるかどうかだろう。


    ≪26日の日経平均 = 上げ +72.70円≫

    ≪27日の日経平均は? 予想 = 上げ

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アジアさまさま : 輸出増加に大貢献
2010-07-28-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ アジア向けは9割回復 = 財務省が発表した6月の貿易統計によると、輸出は5兆8660億円で前年比27.7%の増加だった。輸入は5兆1790億円で26.1%の増加。この結果、貿易黒字は6870億円で41.1%の増加となった。景気の回復は輸出の拡大に負うところが大きい。その輸出拡大は、中国を除くアジア諸国向けで支えられている。

輸出先を地域別にみると、アジア向けが前年比31.7%増と大きく伸びた。アメリカ向けの21.1%増、EU向けの9.0%増に比べると、伸び率はかなり高い。注目されることは、アジア向けのなかでこれまで絶好調だった中国向けが22.0%増と伸び率を鈍化させた点だ。これを補う形で、たとえばタイが67%増、インドネシアが66%増、台湾が43.4%増、韓国が34.2%増と大幅に伸びている。

輸出金額をリーマン・ショック前の08年6月と比較してみよう。総額は当時の82%まで回復した。地域別では、アジアが92%、うち中国は93%の回復率となっている。アメリカは74%、EUは64%しか回復していない。こういう視点から見ても、輸出先としてのアジアの重みがはっきりする。

1-6月期の輸出は33兆0968億円で、前年比37.9%の増加だった。この上半期の前半は圧倒的に中国向けが伸びたが、後半から東南アジア向けの勢いがいい。5月以降はアメリカやEUに加えて中国向けも調整気味。年の後半は韓国や東南アジア諸国が、救世主になりそうな感じが強まってきた。


    ≪27日の日経平均 = 下げ -6.81円≫

    ≪28日の日経平均は? 予想 = 上げ

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平均寿命 : 4年連続で記録更新
2010-07-29-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 男女の差は7歳近くに = 厚生労働省が発表した09年の簡易生命表。それによると、日本人の平均寿命は女性が86.44歳。男性は79.59歳となった。女性は前年より0.39歳、男性は0.30歳伸びている。ともに4年連続で記録を更新した。ただ男女の差はさらに開き、6.85歳となっている。

国際的にみると、女性は25年連続で世界一。2位は香港、3位はフランスだった。男性の方は前年の4位から5位に後退した。ただ81.0歳で1位になったカタールは突如として首位に躍り出ており、統計の信憑性に疑問を持つ専門家も少なくない。男性の2位は香港、3位はフランスだった。

平均寿命が伸び続けているのは、主として病気による死亡率が低下しているため。特に3大疾患といわれる癌、心疾患、脳血管疾患と肺炎による死亡率が低下した。厚生労働省によると、もし将来3大疾患による死亡率がゼロになると、女性の平均寿命は93.43歳、男性は87.63歳にまで伸びるという。

日本人の寿命がここまで伸びてくると、一生のうち65歳以上の期間は女性が26%、男性も20%を超えることになる。それだけ老後の生活保障が重要になってくると同時に、高齢者あるいは老齢者の定義についても早急に改める必要があるだろう。社会保障費の収支や労働力人口にもプラスの影響があるだけに、政府は真剣に取り組むべきではないか。


    ≪28日の日経平均 = 上げ +256.42円≫

    ≪29日の日経平均は? 予想 = 下げ

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地デジ = 急ぐ理由を説明せよ
2010-07-30-Fri  CATEGORY: 政治・経済
まだ1100万世帯が未対応 = テレビの画面に、地上デジタル波に対応した受信機の購入やアンテナの設置を呼びかけるテロップが、ひんぱんに現れるようになった。総務省のコールセンターの電話番号も。これらがCMだったら、年間のCM料は数千億円に達するだろう。

来年7月24日の地デジ完全移行まで1年を切った。だが対応していない世帯は、全国で1100万軒にものぼる。旗振り役の総務省の慌てぶりが、テロップから伝わってくるようだ。その総務省に尻を叩かれたのか、NHKなどは番組のなかでも地デジのよさをPRしている。画像が鮮明、双方向通信ができる・・・。

総務省は実験と称して、石川県の珠洲市と能登町で地デジ化を完了させた。わずか8800世帯を移行させるために、政府は1億8000万円を使っている。コールセンターの充実や全国に1000か所の相談所を開設するという。異常な力の入れ方だが、専門家の間では来年7月の完全移行はムリだという見方が強い。放送関係の有識者は、2-3年の延期を提言した。

この地デジ騒動に関して不思議なことは、テレビ局が総務省に返上する300本以上のアナログ波をどうするかについての説明が全くないことである。総務省は「電波の有効利用」としか言っていない。だが具体的にどう利用するのか。誰に使わせるのか。説明は一切ない。それが判れば国民の理解が深まり、デジタル化も進展するのでは。テレビ局に期待するのはムリだが、新聞は解明して報道すべきだろう。


    ≪29日の日経平均 = 下げ -57.25円≫

    ≪30日の日経平均は? 予想 = 下げ

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サタデー自習室 -- ギリシャの悲劇 : 日本は? ⑭
2010-07-31-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 来年度予算が試金石 = 基礎的財政収支を20年度までに黒字化する目標に向かって、その第1歩となる来年度はどんな予算を組むのか。この大切な第1歩を踏み出すために、菅内閣は2つの大方針を策定した。1つは国債費を除く一般政策費と地方交付税交付金の合計を10年度予算の70.9兆円以下にすること、もう1つは国債の新規発行額をこれも10年度予算の44.3兆円に止めること。

だが来年度の財政状態は、今年度よりさらに苦しい。まず歳出面では、高齢化の進展で社会保障費が1兆3000億円近く増えてしまう。その一方、歳入面では税収が2兆円ほど増えるが、埋蔵金を含む税外収入は5兆円程度に半減する。大ざっぱな計算をしてみると、予備費を活用しても財源は4-5兆円足りない。

さらに民主党が公約している子ども手当ての満額支給、農家への戸別補償拡大を実行するためには、6兆円以上の財源が必要だ。この政策に固執すれば、2つの大方針は守れない。この公約を撤回したうえで、なおかつ不要不急の政策費を5兆円程度はカットしなければならない。

2大方針が守られれば、日本も財政再建に向けて大きくカジを切ったと、全世界が認めるだろう。逆に守れなければ、日本の評価はさらに低下する。国債の格付けも引き下げられる可能性が大きい。そのときはギリシャの悲劇どころではなく、日本の悲劇が始まってしまうかもしれない。来年度予算の形は、年末に判明する。


                        (ギリシャの は終わり)

    ≪30日の日経平均 = 下げ -158.72円≫

    【今週の日経平均予想 = 4勝1敗】 

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