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経済に関する話題なんでも。ニュースの分析・批評・解説など。大胆な予想や提言も。ご意見、ご批判は大歓迎です。
経済なんでも研究会
サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話
2010-08-01-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第19章 農業の問題って、なんだろう? ⑤

みなさんは「コメどころ」という言葉を知っていますか。おコメは日本全国どこでも作られていますが、とりわけコメの産出額が多い地域のことを意味しています。ところが近年は、農作物のなかでもコメの産出額がいちばん大きく減りました。このため「コメどころ」ほど、農作物全体の産出額も減少してしまいました。

たとえば1985年と2008年の農業産出額を、地域別に比べてみましょう。農業産出額のうちコメの産出額が最も高いのは北陸地方で、コメの比重は62%に達しています。このため全体の農業産出額は、この間に39%も減少しました。次の「コメどころ」は東北地方で、総産出額は35%減りました。

コメの比重が最も少ないのは北海道で、全体の12%しかありません。このため85年に比べた08年の総産出額は6%の減少に止まっています。また九州もコメのウェートが低く、産出額の減少は14%でした。北海道の場合は畜産、九州では野菜の比重が大きいのです。

日本人の主食は、やはりコメ。そのコメをたくさん作っている「コメどころ」の農業産出額が大幅に減少していることは、大変な事態だと言わざるをえません。産出額が減少すれば農家の経営も苦しくなり、若い人も農業をやらなくなってしまいます。政府も地域の自治体もいろいろ対策を講じていますが、この傾向はなかなか止まらないというのが実状です。


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今週のポイント
2010-08-02-Mon  CATEGORY: 政治・経済
日経平均が、なかなか1万円に届かない。6月23日に1万円を割り込んだまま、とうとう7月は9000円台を上下して終った。企業の6月期決算は自動車、電機、半導体を中心に予想を上回る好調ぶり。にもかかわらず、株価は突き抜けなかった。先週は106円の値上がりだったが、終り値はまだ9000円台の真ん中。

アメリカでも、企業の業績は好調だ。ダウ平均はその流れに乗って、7月は691ドルも上げた。ただ先週は41ドル高で、やや上値が重たくなっている。日米ともに景気の先行きに対する慎重論が、株価の重石になりつつあるようだ。特に日本の場合は円高もマイナス材料。先週はニューヨーク市場で一時、1ドル=85円台まで上昇した。

中国の上海総合も元気がない。引き締め政策を懸念して、7月は180ポイントの小幅な下落となった。日経平均はアメリカと中国の株価にはさまれて、動きがとりにくい形にもなっている。日米中ともに、経済の先行きを明るくするような指標が現れないと、株価のこう着状態はもう少し続くのではないか。

その意味でも、今週はアメリカ労働省が6日に発表する7月の雇用統計が最大の注目点。ほかにアメリカでは2日に、ISMによる7月の製造業景況指数。3日には、6月の中古住宅販売と7月の新車販売。国内では2日に、7月の新車販売。6日には、6月の景気動向指数が発表になる。また2-3日には、衆院予算委員会。


    ≪2日の日経平均は? 予想 = 下げ

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踊り場に入った 日米の景気 (上)
2010-08-03-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 雇用統計に集まる目 = アメリカ経済の拡大テンポが、目に見えて鈍ってきた。米商務省が発表した4-6月期のGDP速報によると、年率に換算した前期比の実質成長率は2.4%だった。4四半期連続のプラス成長にはなったものの、1-3月期の3.7%からはかなり減速した。7-9月期の予想も、あまりよくない。

成長に最も貢献したのは、企業の設備投資。年率で17%の増加となったが、これは好調な企業の業績を反映したもの。期待された個人消費は前期の1.9%増から1.6%増へと、やや鈍化した。公共投資は4.4%の伸び。また輸出は10.3%増だったが、輸入が28.3%も増えてGDPの足を引っ張る形となった。

米商務省は、GDPの鈍化はこの輸入の一時的な増大が原因だと説明している。しかしエコノミストや市場関係者は、個人消費の勢いが弱まったことを重視。雇用情勢が好転しない限り、こうした状況が続くだろうと予想している。この意味では、6日に発表される7月の雇用統計が最大の注目点。だが際立って好転するとみる予測は少ない。

リーマン・ショックでマイナス成長に陥ったアメリカ経済は、09年7-9月期にプラス成長を回復。10-12月期には5.0%にまで成長率を上げた。ところが、そこからは勢いを失ってきている。このため政府も追加の景気対策法案を議会に提出したが、審議は難航。可決の見通しは立っていない。こうした状況から、前FRB議長のグリーンスパン氏は「アメリカ経済は典型的な踊り場に入った」と断定している。


                                (続きは明日)

    ≪2日の日経平均 = 上げ +33.01円≫

    ≪3日の日経平均は? 予想 = 上げ

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踊り場に入った 日米の景気 (中)
2010-08-04-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 日本の景気回復も一休み? = 日本の景気回復テンポも、ここへきてスローダウンしている。経済産業省の発表によると、6月の鉱工業生産は前月比で1.5%の低下となった。5月もわずか0.1%の増加だったが、とうとう4か月ぶりのマイナスに落ち込んでしまった。その主たる原因は、輸出の停滞と内需の不振。特に自動車と電子部品の減産が大きかった。

生産の動向を四半期でみると、1-3月期は前期比7.0%増と好調だった。それが4-6月期には1.4%増にまで鈍化している。さらに7-9月期の予測値も、わずか0.2%の増加。マイナスに落ち込む可能性もあるとみられている。一時的なスピード調整なのかどうか。まだ判断はむずかしいが、景気の回復が一服状態になったことは間違いない。

雇用面の改善も、遅々として進まない。総務省が発表した6月の失業率は5.3%で、前月より0.1ポイント悪化した。失業者数は前年より4万人減ったが、肝心の就業者数が20万人も減ってしまった。生産の停滞が続くようだと、雇用の好転は期待できないだろう。

経済成長率も、急激に下がりそうだ。4-6月期のGDP速報は16日に発表されるが、民間エコノミストの平均的な見通しは2.5%前後。1-3月期の5.0%から半減する。仮にそうなら、アメリカは5%の成長率が2四半期後に2.4%になったのに対して、日本は1四半期で同程度にまで減速することになる。日本でも「景気は踊り場へ」の見方が強まっても、不思議ではない。


                                (続きは明日)

    ≪3日の日経平均 = 上げ +123.70円≫

    ≪4日の日経平均は? 予想 = 下げ

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踊り場に入った 日米の景気 (下)
2010-08-05-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 再上昇は期待できるのか = “踊り場”というのは、階段の途中にある平らな板である。だから階段の場合は、踊り場の先はまた上りの階段が続く。しかし景気の場合は、そういう保証がない。再び上りになるかもしれないが、下りになってしまうこともある。日本の景気は、どちらへ進むのだろうか。いくつかの条件を検討してみよう。

まず第1の条件は、輸出が再び勢いを増すかどうか。輸出相手先の状況をみると、EUやアメリカにはあまり期待できない。中国は引き締め政策の効果で、成長率もやや鈍ってきている。代わって、いま日本が輸出を急速に拡大しているのが東南アジア諸国。だが、これら諸国ではインフレ懸念が強まっており、金利を引き上げた国も多い。全体としてみれば、これから日本の輸出が大幅に拡大する公算は小さいだろう。

とすれば、第2の条件は内需ということになる。ここで注目されるのは、好調な企業の業績。日経新聞の集計によると、上場企業の4-6月期の経常利益は前年の5倍になった。ただ、その利益が雇用の増大になかなか結び付かない。利益がピークアウトする前に雇用の改善が始まるか。そこが勝負どころになってくる。

このほか円高が、どこまで進行するか。エコカーや家電に対する補助金が打ち切られる影響。猛暑が消費に与える影響、株価の行く方・・・。今後の景気を左右する条件は数多い。そうしたなかでも11年度予算で、成長分野への支出を重視しながら、なおかつ財政の節度を守ることができるかどうか。踊り場の先を上り階段にするためには、政府と民間のいっそうの努力が必要になってくる。


    ≪4日の日経平均 = 下げ -204.67円≫

    ≪5日の日経平均は? 予想 = 上げ

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自動車産業 正念場へ
2010-08-06-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 販売は不況前に戻ったが = 新車の国内販売台数が、リーマン・ショック以前の水準を上回ってきた。自動車販売協会連合会の集計によると、7月の軽自動車を含む新車販売台数は48万6606台。前年同月を12.9%上回った。このうち登録車は33万3403台で、15%の増加。これまで不振だった貨物車も9%の増加となった。

登録車の販売増加は12か月連続。販売台数は5月から3か月続けて、リーマン・ショック直前の水準を超えている。さらに7月は軽自動車も15万3203台の販売実績で、不況前の水準を初めて上回った。この統計数字からみる限り、自動車産業は不況を完全に克服したようにみえる。

ところが新車の販売を押し上げてきた最大の要因は、減税とエコカーに対する補助金制度。この補助金制度が9月末で終了する。このため8-9月は駆け込み需要も発生するとみられ、自動車各社は一時的な増産に踏み切る姿勢だ。しかし10月以降は、当然ながら反動減に見舞われることが避けられない。

専門家の推定によると、反動減の大きさは1-2割に達するという。各メーカーは新型車の発売で、新たな需要の喚起を図る。いま絶好調な東南アジア向けの輸出を、いっそう拡大する。いろいろ戦略を立てているようだが、競争のさらなる激化は免れない。減産を余儀なくされることも、十分に考えられる。やっと不況を克服した自動車産業は、すぐに次の正念場を迎える。


    ≪5日の日経平均 = 上げ +164.58円≫

    ≪6日の日経平均は? 予想 = 下げ

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サタデー自習室 -- 戸別所得補償の点検 ①
2010-08-07-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 民主党の新しい農業政策 = コメ農家に対する戸別所得補償モデル事業が、ことし4月から実施されている。その内容は2つ。第1はコメを生産する農家に対する赤字補填。第2は戦略作物への転換を奨励するための補助金である。10年度の予算額は5618億円。そのうちの3400億円が赤字補填、残りは転作補助金に使われる。

目的はコメ農家の経営を安定させること。それに戦略作物の増産で、食料自給率を向上させることにある。最初の年である10年度はコメを生産している農家だけに限定したが、11年度には大豆や麦などを作る畑作農家にまで対象を広げる方針。予算額も当然ながら増大する。

農家に対する戸別所得補償政策は、民主党が野党の時代から提唱。昨年の衆院選、ことしの参院選でも、農政の目玉としてマニフェストに大書された。参院選のマニフェストでは「戸別所得補償制度の創設により、農業を再生し、食料自給率を向上させます」と約束している。

たしかに、日本の農業は危機に瀕している。耕地面積、産出額、利益が急減。農業人口も減少するなかで、高齢化だけが進んだ。特にコメの問題は深刻である。産出額は大幅に減ったが、なお在庫は増える一方。価格も急落している。こうした農業を再生するための抜本策として登場した所得補償制度。効果があるのかどうか、答えは未知数だ。


                         (続きは来週サタデー)

    ≪6日の日経平均 = 下げ -11.80円≫

    【今週の日経平均予想 = 4勝1敗】

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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話
2010-08-08-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第19章 農業の問題って、なんだろう? ⑥

ことしの夏は猛暑ですが、みんな元気ですか。暑い日が続いているために、ことしは稲の生育も順調で、コメの収穫は豊作になりそうだと予測されています。本来なら豊作は結構なことなのですが、必ずしもそうとは言い切れません。予想される収穫量は848万トン。予想される需要量を43万トンも上回ってしまいそうなのです。

収穫量が需要量を上回ると、在庫が増えてコメの値段は下がってしまいます。このような傾向はずっと続いていて、コメの在庫量は05年の260万トンから、ことし6月には315万トンに増大しました。豊作で在庫はさらに増え、価格はいっそう下がることが心配されています。

21世紀に入ってから、世界のコメの価格はずっと上昇しています。それなのに日本では不作だった03年を除いて、コメの価格は下がりっぱなし。90年ごろと比べると、6割ぐらいの値段に下がっているのです。しかも作付け面積が減り、収穫量は減少しています。それ以上にコメの消費量が落ち込んでいることが原因です。

消費者の立場からみると、コメの値下がりは歓迎すべきことでしょう。しかし、こういう状態が続くとコメを作っても儲からないために、コメを作る農家がますます減ってしまうと考えられます。そうなったら一大事。日本の農業はほかにもいろいろな問題を抱えていますが、なかでもこのコメの問題が最大だと言えるでしょう。


                            (続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2010-08-09-Mon  CATEGORY: 政治・経済
今週の焦点は、円相場の動向に尽きる。週末6日のニューヨーク市場では一時、1ドル=85円すれすれまで円が買われ、昨年11月以来の水準にまで上昇した。雇用統計の内容が芳しくなかったことから、FRBがいっそうの金融緩和に踏み切り、日米間の金利差が縮小するという観測が広がったためである。

したがって、今週10日に開かれるFOMC(連邦公開市場委員会)が注目のマト。ここで何らかの緩和策が打ち出される可能性もある。その結果、円の対ドル相場がどこまで上昇するのか。仮に金融緩和が見送られたとしても、80円台の前半まで突っ込む公算は小さくない。

株式市場の方は日米ともに、経済の将来に対する不安と好調な企業業績の間で揺れ動いている。象徴的なのは6日のダウ平均。7月の雇用統計で雇用者数の減少が市場の予想を上回ったため、一時は160ドル近く売り込まれた。しかし好調な業績発表を背景に21ドル安まで持ち直している。結局、ダウ平均は週間188ドルの値上がり。日経平均は105円の上昇だった。

今週は9日に、7月の景気ウォッチャー調査。11日に、6月の機械受注と7月の企業物価。12日に、7月の消費動向調査。アメリカでは13日に、7月の消費者物価とミシガン大学による8月の消費者信頼感指数が発表になる。また中国が10日に、7月の貿易統計。11日に7月の消費者物価、小売り売上高、鉱工業生産、固定資産投資をまとめて発表する。13日には、EUが4-6月期のGDP速報を出す予定。


    ≪9日の日経平均は? 予想 = 下げ

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アメリカも 財政不況だ (上) 
2010-08-10-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 雇用の減少に手を打てず = アメリカ労働省が発表した7月の雇用統計。失業率は9.5%で前月と変わらなかったが、農業を除く雇用者数は13万1000人の減少となった。景気の回復を反映して1-5月は増加を記録していたが、6月は22万1000人の減少。続いて7月も減少したために、景気の将来に対する不安が一挙に高まってしまった。

雇用が改善しないと、個人の所得は増加しない。すると消費の伸びも期待できないという見方が、各方面に広がっている。市場ではFRBがさらに金融を緩和するとの観測が強まり、ドルが売られた。このため円やユーロの対ドル相場が上昇。円は1ドル=80円に、どこまで接近するかが注目される事態となっている。

雇用統計の内容をみると、6-7月に雇用者数が減少した大きな原因は、政府による雇用が減少したことにある。というのも政府の実施した国勢調査が終了し、臨時で雇っていた20万2000人が解雇されたからだ。仮にこの解雇がなければ、6-7月の雇用者減少はずっと小幅になり、経済全体に与えた悪影響も軽微なもので済んだと考えることができる。

もちろん、国勢調査を延長するわけにはいかない。しかし政府が20万人の新たな雇用を作り出せば、同じ効果が出せるはず。その費用は、6か月間続けても5000億円はかからない。民間の需要が足りないときは、政府が需要を創出する。このケインズ理論を実践すればよかったわけだが、さすがのアメリカもいまはその余裕がない。


                             (続きは明日)

    ≪9日の日経平均 = 下げ -69.63円≫

    ≪10日の日経平均は? 予想 = 上げ

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アメリカも 財政不況だ (下)
2010-08-11-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 追加対策は議会で難航 = リーマン不況に直面したオバマ大統領は昨年春、総額8620億ドル(約73兆円)にのぼる景気対策法を成立させた。所得減税や新車・住宅の購入減税、高速道路の改修、代替エネルギーへの開発投資などが中核。ところが、その景気刺激効果はしだいに低下している。予算局の推計によると、対策のGDP押し上げ効果は、4-6月期の4.6%から10-12月期には3.6%に落ちるという。

そこで民主党政府は、地方自治体への金融支援による公共事業の拡大、医療保険への財政支援、失業保険の給付期間の延長など1000億ドル規模の追加景気対策を策定した。だが議会での審議は難航、成立のメドは立っていない。野党の共和党だけではなく、民主党議員の間にも財政の膨張を心配する意見が強いためだ。

そこへブッシュ前政権が実施した大型減税の終了期限が近づいてきた。年末までに延長の措置を講じないと、所得税や相続税、株式のキャピタルゲインや配当に対する税率が大幅に上がってしまう。オバマ政権は延長法案を提出しようとしているが、ここでも議会の抵抗は強まっていると伝えられる。

11月の中間選挙を前にして、オバマ政権にも焦りの色が濃い。しかしヨーロッパで盛り上がった財政再建重視の風潮は、アメリカ議会にも浸透して財政支出の拡大は容易でない。財政が難しければ金融というわけで、FRBには緩和の圧力がかかる。それがドル安を呼んで、日本経済にも悪影響を及ぼす。こうした現在の構図は、ある意味での財政再建不況と言えるだろう。


    ≪10日の日経平均 = 下げ ー21.44円≫

    ≪11日の日経平均は? 予想 = 上げ

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中国経済の調整 : むしろ歓迎
2010-08-12-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 輸入の減退を世界中が不安視 = 中国経済が調整色を強めている。税関総署が発表した7月の貿易統計によると、輸出額は1455億ドルで前年比38.1%の増加だった。この輸出額は月間として過去最大。一方、輸入額は1168億ドルで前年比22.7%の増加だった。6月の34.1%増に比べると、伸び率は大幅に縮小している。

中国の輸入は、原材料や部品が中心。これを加工し組み立てて輸出している。この輸入が大幅に減退したことは、生産が減速して在庫が増大したことの反映だと考えられる。このため世界中が、中国経済の将来に不安を感じ始めた。お膝元の上海総合だけでなく、東京をはじめ欧米やアジア各国の株価が一斉に下落している。

国家統計局が発表した不動産販売価格も、頭打ち感を強めている。主要70都市の7月の販売価格は、前年比10.3%の上昇だった。これで3か月連続で伸び率が鈍化。前月比でみると、6月の0.1%下落に続いて7月は横ばいに止まっている。

たしかに中国はいま、世界経済を支える太い柱になっている。その減速には注意が必要だ。中国の輸入が減れば、日本の輸出にもブレーキがかかる。しかし中国経済の調整は、中国政府の引き締め政策が効果を表わし始めた結果だ。バブルを早期に退治した方が、中長期的に経済は成長を続ける。そう考えれば、輸入や不動産価格の鎮静化は歓迎すべきことだろう。調整が行き過ぎれば、中国はすぐに景気対策を打ち出す余裕も持っている。


    ≪11日の日経平均 = 下げ -258.20円≫

    ≪12日の日経平均は? 予想 = 下げ

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大学は 出たけれど ・・・
2010-08-13-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 100人のうち16人が宙ぶらりん = 文部科学省が発表した5月1日現在の学校基本調査によると、ことし3月に4年制大学を卒業した生徒数は54万1000人だった。前年より1万8000人少なくなっている。このうち男性は30万7000人、女性は23万4000人。問題は就職も進学もしない“宙ぶらりん”の人が、大量に増えたことだ。

就職した人の数は32万9000人。前年より5万4000人少なくなっている。就職者のうち男性は17万3000人、女性は15万6000人。就職率は60.8%で、前年より7.6ポイントも低下した。内訳は男性が56.4%、女性が66.8%で、就職率は女性の方がかなり高い。一方、進学した人は7万3000人だった。

この結果、卒業した人のうちから就職者と進学者、さらに臨床研修医、外国へ転出した人などを差し引いた人の数は8万7000人にも及んでいる。つまり就職もできず、進学もしなかった“宙ぶらりん”だ。もちろん、この調査は5月の時点で実施されたから、この人数は多少減っているかもしれない。しかし卒業生100人のうち、16人が“宙ぶらりん”という結果は異常である。

民主党内閣は、雇用の増大を最重点施策として掲げている。だが失業者は減らないし、雇用者は増えない。そうしたなかで、新卒の失業者がまた増えてしまう。もっと抜本的な対策を講じる必要があるのではないか。すでに実施している「新卒者体験雇用事業」などの周知徹底も図ってほしい。このブログを見た学生は、就活中の友人にぜひこの事業を活用するように伝えてあげてください。 


    ≪12日の日経平均 = 下げ -80.26円≫

    ≪13日の日経平均は? 予想 = 上げ

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サタデー自習室 -- 戸別所得補償の点検 ②
2010-08-14-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 10アール当たり1万5000円均一 = まずコメ作り農家に対する所得補償。コメの生産に要する費用と販売価格を、過去の実績から算出する。その差額を農家の赤字とみて、政府が現金で補填する。10年度の場合は、10アール(1000平方㍍)当たり1万5000円。作付け面積の大小にかかわりなく、作付け面積から一律10アールを控除した面積が対象になる。

その年の販売価格が過去3年間の平均を下回った場合は、別に補償金が上乗せされる。専業農家でも兼業農家でも申請すれば補償を受けられるが、減反政策への参加が唯一の条件。対象となる農家は約180万戸だが、申請が締め切られた6月末の時点で、約150万戸が手続きを済ませたとみられている。

注意すべき点は、赤字額の算出に使う数字はすべて過去の全国的な統計。この制度の「戸別所得補償」という名前から、一軒一軒の農家について赤字を算出するような感じを受けるがそうではない。したがって1万5000円では赤字が消えない農家がある半面、黒字でも同額の補償を受け取る農家も出てくるわけだ。

このようにコメ作り農家に対する所得補償は、税金によってコメの価格を下支えすることに他ならない。消費者にとっては嬉しくない話だが、そうまでしないとコメ作り農家が成り立たないのも事実。減反政策への参加を条件にしたことからは、減反をいっそう推進してコメの減産を図ろうという政府の意図もすけて見える。


                          (続きは来週サタデー)

    ≪13日の日経平均 = 上げ +40.87円≫

    【今週の日経平均予想 = 3勝2敗】

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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話
2010-08-15-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第19章 農業の問題って、なんだろう? ⑦

日本の耕地面積はピークだった1961年の609万ヘクタールから、2009年には461万ヘクタールに減少してしまいました。その減少した耕作地は、いまどうなっているのでしょう。道路や工場用地に変わった土地もありますが、大部分は荒地になったままです。

過去1年以上にわたって作物を栽培せず、さらに今後も数年間は再び耕作する予定がない土地を「耕作放棄地(こうさくほうきち)」と呼んでいます。この耕作放棄地は、平成に入ってから急激に増えてきました。85年(昭和60年)には13万1000ヘクタールでしたが、05年(平成17年)には38万6000ヘクタールに。耕地面積全体の1割近くにも及んでいます。

耕作放棄地が増えた理由を調べてみると、高齢化で土地を耕せる人がいなくなってしまった。作物の価格が下がって利益が出ない。水が足りない。住んでいる場所から遠すぎる。そんな結果が出ています。放棄された土地は林や草地の状態になって、荒れ放題。再び耕地に戻すには2-3年かかると言われています。

1ヘクタールというのは、1万平方㍍の面積。100メートル四方の面積と同じです。05年の耕作放棄地38万6000ヘクタールは、東京の山手線に囲まれた土地の60倍にも当たります。この耕作放棄地を増やさないこと、さらに将来は減らして行くこと。これが日本の農業にとって、大きな問題であることに間違いありません。


                             (続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2010-08-16-Mon  CATEGORY: 政治・経済
今週も円相場の動きが焦点。先週は1ドル=84円台に突っ込み、15年ぶりの高値を記録した。政府や日銀も慌て出したが、口先介入ぐらいでは効果がない。今週も円高の方向で推移するだろう。円高に加えてニューヨークの株価も大幅に下げたことから、日経平均は週間389円の値下がりとなった。

ダウ平均は週間350ドルの下落。FRBがアメリカ経済の見通しを下方修正したことが、特に響いている。国債の買い入れなど金融緩和を追加した理由の説明だったかもしれないが、このところFRBの発言は問題含みだ。それでも日経平均が年初来安値を更新したのに比べて、ダウ平均は3週間前の水準に戻っただけ。

今週の経済指標では、16日に発表される4-6月期のGDP速報に注目。民間26社の予測値は、実質成長率の平均が年率換算で2.3%。1-3月期の5.0%から大きく鈍化する見通し。このような結果の発表に対して、経済界や市場がどんな反応をみせるか。日本経済の厳しさを再認識させることになりそうだ。

このほか16日には、6月の第3次産業活動指数。19日には、6月の全産業活動指数が発表になる。またアメリカでは17日に、7月の生産者物価と工業生産指数と住宅着工件数。19日には、コンファレンスボードによる景気先行指数が発表される。


    ≪16日の日経平均は? 予想 = 下げ

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成長率 :日本=0.4% 米国=2.4% EU=4.0% (上)
2010-08-17-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 予想を超えた急ブレーキ = 景気はストンと落ち込んでいた。内閣府が16日発表した4-6月期の実質成長率は、年率換算でわずか0.4%に。1-3月期の4.4%から急降下して、ゼロ成長すれすれにまで低下した。民間機関による事前の予測値は2.2%-2.5%だったが、それをはるかに下回っている。

内容をみると、これまで景気を引っ張ってきた輸出の伸びが鈍化。加えて内需が軒並み落ち込んで、成長率を押し下げた。年率換算した前期比で、輸出は31.0%増から25.9%増に。個人消費は2.2%増から0.1%増、住宅投資は1.2%増から5.0%減へ。また企業の設備投資は2.2%増から1.9%増へとダウンした。

なかでも個人消費の減退がマイナス要因として大きいが、これは自動車や家電に対する補助政策の効果が薄れたためだと思われる。この点を実際の支出額に近い名目値でみると、前期の1.6%増から1.4%減へと大きく落ち込んでいることが判る。

このような経済成長率の急激な低下を、どう見たらいいのか。少なくとも景気が“踊り場”に入ったことは確認できる。だが、それどころではなく景気はすでに下降し始めたのかもしれない。というのも4-6月期の成長率を名目値でみると、年率でマイナス3.7%となっている。前期のプラス5.6%からの下降ぶりは、踊り場どころではないという感じもするからだ。


                               (続きは明日)

    ≪16日の日経平均 = 下げ -56.79円≫

    ≪17日の日経平均は? 予想 = 上げ

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成長率 :日本=0.4% 米国=2.4% EU=4.0% (中)
2010-08-18-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ ギリシャ問題で輸出が大幅増! = アメリカの経済成長も目立って減速した。米商務省の発表によると、4-6月期の実質成長率は年率換算で2.4%だった。1-3月期の3.7%からは低下したが、日本の4.4%⇒0.4%に比べれば減速のスピードは緩やかだ。それでもアメリカ国内では「景気の踊り場入り」が、一般的な見方になっている。

最大の需要項目である個人消費は1.6%増にとどまり、前期の1.9%増に達しなかった。また純輸出や公共投資なども、成長率にはマイナス要因として働いた。しかし企業の設備投資が17.0%増加して、GDP全体を1.5ポイント押し上げている。これで成長率の落ち込みが下支えされた。

驚いたのは、EUの成長率である。EU統計局の発表によると、加盟27か国の4-6月期の実質成長率は年率で4.0%に上昇した。特に最大の経済力を持つドイツは8.8%と、東西ドイツ統一後で最高の伸びを記録した。原動力はユーロ安による輸出の伸長。オーストリア、オランダ、スロバキアなども輸出の大幅増加で、高い成長率を達成している。

その半面、財政不安に襲われたギリシャはマイナス成長。スペインやポルトガルも伸び悩み、ヨーロッパ北部と南部の差が鮮明になっている。しかし財政問題で大揺れに揺れた4-6月期。ユーロ安によるとはいえ、成長率が1-3月期の0.7%から大きく跳ね上がったことにはびっくりする。ギリシャ問題がこういう結果を惹き起こすとは、誰も予想しなかったろう。


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    ≪17日の日経平均 = 下げ -34.99円≫

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成長率 :日本=0.4% 米国=2.4% EU=4.0% (下)
2010-08-19-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 3か月間で順位が大逆転 = ことし1-3月期の実質成長率は前期比の年率換算で、日本が4.4%、アメリカが3.7%、EUは0.7%だった。それが4-6月期には、EUが4.0%、アメリカが2.4%、そして日本が0.4%と、順位は全く逆転した。逆転劇を惹き起こした最大の原因は、ユーロ安と円高だと言えるだろう。

今後の見通しについては、どこでも楽観論は少ない。アメリカではオバマ政府が追加の景気対策を巡って、議会との対立を深めている。このため財政がダメなら、金融で対処するしかないという空気が強まってきた。EUもアメリカや日本の景気が沈静化してきたので、輸出の将来には不安を持っている。ユーロ相場の下落も限界に近いと感じているようだ。

現状認識がいちばん鈍いのは、残念ながら日本政府のようだ。成長率が急落したことについて、荒井経済財政担当相は「対策の効果が出て、景気は着実な持ち直しを続けている。踊り場入りという表現は当たらない」と述べた。菅首相は「新しい経済対策を検討する」と表明したが、経済閣僚がこんな甘い認識では大きな期待はムリ。

たしかに、成長率は7-9月期に多少リバウンドすることがあるかもしれない。しかし全体の流れを見極めていれば、いま何かしらの対策が必要なことは明らかだ。菅内閣がすぐになすべきことは、民主党のマニフェストを修正して景気対策の財源を早めに確保すること。そうしないと、経営者も消費者も先行きを警戒して守りの姿勢に入ってしまう。


    ≪18日の日経平均 = 上げ +78.86円≫

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日本人にとっては “悲劇的な状態”
2010-08-20-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 日中逆転、海外の目は = 日本と中国のGDPが逆転した。内閣府の試算によると、4-6月期のドル換算した名目GDPは日本が1兆2883億ドルだったのに対して、中国は1兆3369億ドル。四半期ベースで初めて中国が日本を上回った。これにより、中国はアメリカに次ぐ世界第2位の経済大国に。日本は経済規模で第3位に転落した。

中国はいぜんとして10%に近い経済成長を持続している。その一方で、残念ながら日本はマイナス成長。たとえば4-6月期の成長率も、名目値では年率3.7%の減少だった。また09年の名目GDPは10年前に比べると、5%近くも縮小している。したがって今後も、日本が第2位の座を奪還することはほとんど不可能だ。 

このニュースは、海外でも大々的に報じられた。ところが改めて中国経済の大きさが見直される一方で、日本経済の弱さが浮き彫りになったという論調が少なくない。たとえばニューヨーク・タイムズは「日本の停滞は経済と政治の両面での衰退を反映している」と分析。ウォールストリート・ジャーナルも「国民の潜在力を引き出す経済政策が欠如しており、日本人にとっては悲劇的な状況だ」と書いている。

菅内閣への強い要望--何も昔のような高度成長を再現して、世界第2位の座を取り戻せというわけではない。ただ今回のGDP逆転劇をみても判るように、日本のGDPは減り続けている。いわば自滅の形で、中国に追い抜かれた。そして海外からは、憐れみの目で見られる。こうした悲劇的な状態だけは、なんとか早く脱出してもらいたい。


    ≪19日の日経平均 = 上げ +122.14円≫

    ≪20日の日経平均は? 予想 = 下げ

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サタデー自習室 -- 戸別所得補償の点検 ③
2010-08-21-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 戦略作物へ助成金 = コメ作り農家の経営を安定させたうえで、コメの生産を調整する。これが戸別所得補償制度の第1点。そして第2点は、戦略作物に助成金を出して、その生産を増加させることだ。政府はこの2点を同時に行うことで相乗効果を期待しているが、政策目的としてはむしろ第2点の方に重点を置いている。

農林水産省によると、戦略作物は麦、大豆、飼料作物、米粉や飼料などに使う新規需要米、そば、なたね、加工用米など。10アールの作付け面積に対して、麦と大豆と飼料作物はそれぞれ3万5000円、新規需要米は8万円、そばなどには1万円の助成金が支給される。

ほかに従来から実施されている条件補正交付金も継続。これによって麦には4万円、大豆には2万7000円の補助金が上乗せされる。また戦略作物への助成金は、コメの生産調整に参加しない農家も対象にすることになった。この新しい試みが、どの程度の効果を上げるかが注目されている。

コメの生産調整に参加し水田を使わないと、その土地は耕作放棄地になってしまう。そうして荒地になってしまうと、再び開墾するには大変な労力を要する。そこでコメを作らなくなった水田を戦略作物に転用してもらうことが、助成金の目標だ。その裏には、コメが大幅に余っている半面で、戦略作物は自給できないという日本の農業事情がある。


                         (続きは来週サタデー)

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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話
2010-08-22-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第19章 農業の問題って、なんだろう? ⑧

スーパーやコンビニへ行くと、いろいろな食料品がたくさん並んでいますね。食べ残しの生ゴミが多いことも、大きな問題になっています。そんななかでコメは余り気味。コメの生産を減らすための政策が実施されて、耕作放棄地も増えています。では、日本には食料があり余っているのでしょうか。

その答えは「イエス」でもあり「ノー」でもあります。実際に食料が足りないという状態ではありません。だから「イエス」とも言えます。しかし、私たちが毎日食べている食料の大部分は、海外から輸入されているものなのです。そういう意味では、答えは「ノー」と言えるでしょう。

たとえば09年度の統計をみてみましょう。コメや麦など穀類の国内生産量は、合計935万トンでした。ところが、その輸入量は2651万トンにも達しています。また豆類の輸入量は368万トン、野菜は253万トン、肉類は231万トン、魚介類も450万トン。穀類だけではなく、豆類の輸入量も国内の生産量をはるかに上回っているのです。

では、日本人が必要としている食料のうち、どれだけを輸入でまかなっているのでしょうか。答えは約6割。つまり国内の生産では、4割ほどしか満たされません。だから仮に食料の輸入がストップしたとすると、日本人は現在の4割分しか食べられないことになるわけです。これも日本の農業が抱える大問題でしょう。


                          (続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2010-08-23-Mon  CATEGORY: 政治・経済
今週のポイントは、政府・日銀の景気・円高対策。民主党の政策調査会は、景気対策に関する提言を26日にはまとめて、政府に提言する予定。その内容もさることながら、はたして期日までに提言を作成できるのか。また民主党の代表選挙を目前に、政府がこれを素早く実施に持ち込めるのか。ここ当分は、この動きから目を離せない。

もう1つは、今週中に予定される菅首相と白川日銀総裁の会談。日銀はこの会談の前後に、いっそうの金融緩和政策を公表する可能性が高い。ただ政府の景気対策にしても日銀の金融緩和政策にしても、その内容が腰だめ的だと景気や円相場に対してはむしろ悪材料になるかもしれない。

先週の株価はダウ平均が週間90ドルの値下がり。日経平均も74円の下落、17日には年初来安値を更新した。ニューヨークでは失業保険の新規申請者数が大幅に増えたことなどから、景気の先行きに対する不安感が増大している。また東京でも、やはり景気と円相場への警戒感が拭い切れない。政府と日銀の決定に、市場がどう反応するのか。

今週は25日に、7月の貿易統計と企業向けサービス価格。27日には、7月の消費者物価と家計調査、それに労働力調査が発表になる。アメリカでは24日に7月の中古住宅販売。25日には、7月の新築住宅販売と6月の住宅価格。27日には、4-6月期のGDP改定値が発表される。この改定値は下方修正が見込まれており、その程度によっては株価がさらに下向くかもしれない。


    ≪23日の日経平均は? 予想 = 上げ

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景気対策 : 発想の転換が必要 (上)
2010-08-24-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ エコポイントの延長は愚策 = 政府・民主党が、ようやく景気対策の作成に動き始めた。民主党政策調査会は26日に対策の骨子をまとめる。政府はこれを受けて9月上旬に、対策案を決める方針。ただ政府部内には対策の必要性を疑問視する声もあり、規模や内容がすんなり決まるかどうか。菅首相の指導力が注目されそうだ。

肝心の内容については、エコカーや家電製品、それに住宅に対するエコポイント制度の延長を求める意見が強い。ただ直嶋経済産業相は「新車と家電エコポイントは延長しない」と、繰り返し表明している。理由は需要の先取りがこれ以上続くと、その反動が大きくなりすぎるというわけ。この判断は正しい。

自動車に対するエコポイント制度は09年4月に導入され、この9月末には終了する。また家電エコポイントは09年5月に実施、ことし12月に終わる予定。結果として1-6月期の新車販売台数は前年比21.5%の増加、薄型テレビは73.3%も増加した。業界では終了後の反動減を心配しており、自動車メーカーはすでに減産体制に入っている。

住宅エコポイント制度は09年12月の開始、これも1年間で終了の予定だ。ただ住宅の場合は1000億円の予算を、1-6月期には58億円しか消化していない。したがって延長しても、追加の財源は少なくて済む。その代わり、景気浮揚効果も大きくはなさそうだ。いずれにしても新車や家電販売への補助は、リーマン不況に際しての緊急対策。アメリカやドイツもすでに終了させている。


                                  (続きは明日)

    ≪23日の日経平均 = 下げ -62.69円≫

    ≪24日の日経平均は? 予想 = 下げ

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景気対策 : 発想の転換が必要 (中)
2010-08-25-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 懸念される力不足 = 景気対策に盛り込まれる事業内容として挙がっているのは、各種エコポイント制度の延長のほか、住宅ローン金利優遇制度の延長、中小企業向け金融支援、就業体験事業の拡充など。いずれも悪い政策ではないが、いかにも小粒な対策の寄せ集めである。もし、この程度の内容で仕上がったら、お世辞にも「立派な対策」などとは言えない。

景気の動向を如実に表わすGDP成長率は、1-3月期の年率4.4%から4-6月期には0.4%に急落した。アメリカ経済の先行きには、不安の雲が広がっている。円高はまだ続きそうだ。新車や家電エコポイント終了の反動も、間違いなく現れるだろう。そこで景気対策が必要だということになったわけだが、この程度の対策では全く効力がないのではないか。

内容が小粒になってしまう大きな原因は、財源の枯渇にある。すぐに使えるのは、10年度予算に盛り込んだ経済危機対応予備費の使い残しが約8000億円、それに09年度の決算剰余金9000億円を合わせた1兆7000億円しかない。だから小粒の仕事しかできない、と考えるのが失敗の元だ。

自民党時代からそうだが、政府は景気が悪くなると景気対策を小出しにする。その効果がなく景気がもっと悪くなってから、やっと大型の対策を組む。その繰り返しで、財政の赤字が積み上がった。初期の段階できちんとした対策を講じれば、財源は少なくて済む。この際、なによりも必要なのは、発想の転換である。


                               (続きは明日)

    ≪24日の日経平均 = 下げ -121.55円≫

    ≪25日の日経平均は? 予想 = 下げ

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景気対策 : 発想の転換が必要 (下)
2010-08-26-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 良質な公共事業に集中せよ  民主党が天下を獲って以来、公共事業は“悪者”になってしまった。だが、そんなことはない。少なくとも景気浮揚効果という点では力がある。たとえば子ども手当ての場合は、半分近くが貯蓄に向かってしまう。構造物を建築する公共工事ならば財政支出のほとんどが消費に回り、2次的な波及効果も期待できる。

断っておくが、道路や橋を作れと言っているのではない。公共事業にも2通りあって、作るのはいいいが将来に維持費などの負担がかかるものはダメ。これは財政面からみて悪質な事業である。良質な公共事業は作る意味があって、かつ将来に負担を残さないものだ。

一例をあげれば、学校の耐震化工事。文部科学省の調査によると、全国の公立小中学校のうち震度6強の地震で倒壊の恐れがある建物は7500棟に達する。こういう耐震化工事をこの際、集中的にやってしまったらどうか。高校や病院、公民館などにまで広げれば、至急にやるべき事業はいくらでもあるだろう。

それでも1兆7000億円ぐらいの事業では、景気に対する浮揚効果は小さい。そこで大切なことは、11年度予算でも浮揚効果の大きい事業を優先的に行なうと決めることだ。それによって政府の景気浮揚に関する決意を、企業や市場に示すことができる。その大前提は、政府・民主党が一刻も早くマニフェストを全面的に修正することだ。


    ≪25日の日経平均 = 下げ ー149.75円≫

    ≪26日の日経平均は? 予想 = 上げ

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足取り重い 輸出の回復
2010-08-27-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 外需依存型はもうムリ = 財務省が発表した7月の貿易統計によると、輸出は5兆9828億円、輸入は5兆1786億円だった。その結果、貿易黒字額は8042億円となり、前年同月の2倍を超えた。ただ輸出の回復テンポは、目に見えて緩やかになってきている。外需依存型の景気回復は、限界に近づいたようだ。

輸出総額は前年に比べて23.5%増加した。地域別にみると、アジア向けが23.8%、そのうち中国向けは22.7%の伸びだった。またアメリカ向けは25.9%増だったが、EU向けは13.3%しか伸びていない。商品別では、自動車が27.1%、鉄鋼が24.8%増加している。

前年は不況の影響で、輸出額が落ち込んでいた時期。だから前年比の伸び率が大きくなるのは当然だ。問題はそうしたなかでも、伸び率が縮んできたこと。5月の前年比は32.1%増だったが、6月は27.7%増、さらに7月は23.5%増に低下してきている。

不況の影響をできるだけ排除するため、08年の輸出実績と比べてみよう。まず5月は22%減、6月は18%減まで改善したが、7月は再び21.5%減に戻ってしまった。要するにリーマン・ショック以前の水準に比べて、8割がたを回復したところで足踏みしていることになる。円高の影響も出始めたから、外需に依存した景気回復はもうムリだろう。景気対策を作成するという菅内閣は、ここまで読み込んでいるのだろうか。


    ≪26日の日経平均 = 上げ +61.09円≫

    ≪27日の日経平均は? 予想 = 下げ

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サタデー自習室 -- 戸別所得補償の点検 ④
2010-08-28-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 失敗だった減反政策 = 戦後の混乱期と凶作だった年は別として、日本ではコメが余り続けてきた。そうしたなかで日本人の主食であるコメを重視した戦後の政府は、コメを政府が高値で買い取り、安値で消費者に売る制度を継続してきた。その結果は、財政負担の増大とコメの過剰在庫。

特に1960年代に豊作が続いたことから、この制度は維持できなくなってしまった。そこで70年に始まったのがコメの生産調整、つまり減反政策である。農家に対してコメの作付け面積を制限、その一方で転作については奨励金を出した。毎年の財政支出は約2000億円、これまでの累計は7兆円にのぼっている。

現在、水田の場合は3割強が減反の対象になっている。ところがコメの過剰な状態は、一向に改善されていない。コメの栽培技術が向上して、作付け面積が減っても収穫量が落ちない。そのうえ消費者のコメ離れが進んで、需要が大きく減退したことが原因である。

特に日本人の食生活が劇的に変わったことの影響は大きい。コメの1人当たり年間消費量は、1962年には118.3キログラムだったのが、2008年には59.0キログラムと半分に減っている。こうした予期せぬ需要の減退に直面したとしても、結果的に減反政策は失敗したと言えるだろう。その象徴が、米価の低落である。


                           (続きは来週サタデー)

    ≪27日の日経平均 = 上げ +84.58円≫

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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話
2010-08-29-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第19章 農業の問題って、なんだろう? ⑨

国内で消費する食料が、その国の農業生産でどのくらい賄われているか。その程度を表わす経済統計を、食料自給率と言います。計算する方法はいくつかありますが、よく使われるのは食料に含まれるカロリー(熱量)を計算する方法です。農林水産省がつい最近発表した09年度のカロリーベース食料自給率は40%でした。

日本の食料自給率は、この5年ほど40%前後で推移しています。ということは、消費する食料の4割しか国内で生産していない。逆に残りの6割は輸入に頼っているということになります。ですから仮に輸入が全くできなくなったとしたら、みなさんは現在の4割くらいしか食べられないというわけ。そんなことになったら大変ですね。

品目別にみると、自給率がとても低いのは小麦や大豆。それから畜産物や魚介類、果物、砂糖、油脂などです。このうち畜産物のカロリー計算では、大事な決まりがあります。それは国内で牛や豚や鶏を飼っていても、そのエサを輸入した場合はその分をカロリーから差し引いて計算するやり方です。ですから国内で飼料の生産が増加すれば、全体の自給率は上がることになります。

では外国の食料自給率は、どうでしょうか。07年の統計でみると、オーストラリアはなんと173%です。続いてカナダが168%、アメリカも124%でした。これらの国々は国内で消費して余った分を輸出しているのです。またドイツは80%、イギリスは65%、韓国は44%でした。主要な国のなかで、日本の自給率は最低なのです。


                             (続きは来週日曜日) 

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今週のポイント
2010-08-30-Mon  CATEGORY: 政治・経済
日銀は30日に円高対策、政府は31日に景気対策を発表する。やや遅きに過ぎた感もあるが、やらないよりはいい。ただ問題は、その内容だ。日銀の方は金融機関に対して、超低金利で貸し出す新型オペの拡充が第一候補。アメリカもFRBが追加の金融緩和策に進みそうだから、それだけでは足りないだろう。国債の買い入れ増大にまで踏み切れるかが、注目点の一つになる。

政府の景気対策には、あまり期待できない。住宅エコポイントの延長、ものづくり産業への助成、離職者・新卒者の就職支援、防災関係の公共事業などが検討されているようだ。しかし、この程度の対策を並べても、景気の浮揚効果は限られる。もっと積極的な目玉がないと、市場は逆に失望するかもしれない。

景気・円高対策を受けて、円相場の上昇に歯止めがかかるかどうか。先週24日に、円は15年ぶりに1ドル=83円台の高値をつけた。このため日経平均は週間188円の値下がり。一方、ダウ平均もアメリカ経済の先行き不安が増大して、週間63ドルの下落だった。日米ともに3週連続の下げ。今週は反発の気配を見せるだろうか。

国内では31日に、7月の鉱工業生産、商業販売、住宅着工。1日には、8月の新車販売。3日には、4-6月期の法人企業統計が発表になる。アメリカでは31日に、6月の住宅価格とコンファレンスボードによる8月の消費者信頼感指数。1日には、8月の新車販売。3日には関心が大きい8月の雇用統計が発表になる。ほかに2日には、EUの4-6月期GDP速報。また1日は、民主党代表選挙の告示日。


    ≪30日の日経平均は? 予想 = 上げ

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