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経済に関する話題なんでも。ニュースの分析・批評・解説など。大胆な予想や提言も。ご意見、ご批判は大歓迎です。
経済なんでも研究会
国債の格下げ : 市場は反応せず
2011-02-01-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 危険度は金利の上昇で判断 = アメリカの調査・格付け会社スタンダード・プーア社は先週、日本国債の格付けをダブルAからダブルAマイナスに1段階引き下げると発表した。同社による日本国債の格付け引き下げは、02年4月以来8年9か月ぶりのこと。ダブルAは上から4番目のランキングで、中国やサウジアラビアと同じ評価になる。

引き下げの理由として、S&P社は「財政赤字が今後も数年にわたって高止まりする」「民主党政権は債務問題に対する一貫した戦略に欠けている」などを挙げているが、「全くごもっとも」と言うしかない。ただしギリシャに次いで財政の破たんが心配されているスペインよりもランクを下げたのは、いかがなものか。理由を聞いてみたい。

驚いたことに、東京市場はこのニュースにほとんど反応しなかった。瞬間的に円相場の急落はあったが、すぐに戻している。最も影響されるはずの長期金利は、逆にやや低下した。株価は下落したが、これは上げすぎの調整という感じが強かった。もっとも国債を大量に保有している銀行は、それなりに売り込まれている。

日本の国債は、その95%が国内で消化されている。特に郵貯や銀行や保険が大量に買っている。景気の低迷で、十分な貸出先や投資先が見付からないからだ。したがって格付けが下がったからといって、国債をおいそれと売るわけにはいかない。金利が上がらない理由である。だが景気がよくなって資金需要が増えてくると、この構図は崩れるだろう。その兆候は、まず長期金利の上昇となって現れる。要注意だ。


    ≪31日の日経平均 = 下げ -122.42円≫

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アメリカのGDP : 史上最高額に
2011-02-02-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ GDPではリーマン不況を克服 = アメリカ商務省は先週、昨年10-12月期のGDP速報を発表した。それによると、実質成長率は前期比の年率で3.2%となり、6四半期連続のプラス成長を記録した。年末商戦が過去最高の売り上げになるなど個人消費の拡大が牽引し、輸出の増加も貢献した。前7-9月期の成長率は2.6%だったから、景気回復のスピードは、かなり速まってきたと言えるだろう。

内容をみると、個人消費と企業の設備投資がともに4.4%の増加。輸出はドル安の影響もあって8.5%と大きく伸びた。住宅投資も3.4%増加しており、低迷を続けてきた住宅関連も底入れの気配が感じられる。この勢いは、ことし1-3月期にも持続すると予測されている。アメリカの景気回復が日本経済にも好影響を及ぼすことは、言うまでもない。

商務省が同時に公表した付属データをよく読むと、これでアメリカのGDPがリーマン・ショックによる下落分を完全に埋めて、史上最高の水準に達したことが判る。たとえば10-12月期の実質GDPは年率13兆3826億ドル。これは過去最高だった07年10-12月期の数字を200億ドルほど上回っている。また昨年のGDPも、07年の水準を超えて過去最高を記録した。

アメリカ経済が、雇用というアキレス腱を抱えていることは事実。だからGDPが史上最高の水準に達したと言っても、手放しでは喜べない。しかし失業率が高止まりしていても、GDPが過去の記録を上回ったことも事実だ。日本の新聞やテレビが、この事実を報道しなかったのは不思議としか言いようがない。

   
    ≪1日の日経平均 = 上げ +36.58円≫

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雇用に回復の兆し? / 12月の求人倍率
2011-02-03-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 大幅に増加した新規の求人数 = 厚生労働省の発表によると、昨年12月の有効求人倍率は0.57倍で前月と変わらなかった。求人倍率というのは、ハローワークで扱う求職者数と求人数の割合。求人数が求職者数を上回ると、この倍率が1を超える。つまり労働市場で、職を求める人たちが有利になるわけだ。

求人倍率には2通りあって、そのうちの「有効」求人倍率は前々から持ち越された求人数と求職者数を含めた割合。12月の場合は0.57倍だから、まだまだ雇用情勢は厳しいことを示している。都道府県別にみた有効求人倍率は、最高の福井県が0.96倍、最低の沖縄県が0.31倍となっている。

もう1つは「新規」求人倍率。こちらの方は、その月だけの求人数と求職者数で計算する。この新規求人倍率が、12月は1を超えて1.01倍になった。1を超えたのはリーマン・ショック直後の08年11月以来、2年1か月ぶりのこと。とにかく求人数が大幅に増えている。

全体の求人数は前年比で15.8%の増加だった。なかでも製造業は30.0%、情報通信業は27.3%、運輸・郵便業は21.8%と、大幅に求人数を増やしている。このような新規求人数の増加が、年末という特殊性によるものなのかはよく判らない。しかし正社員の求人も19.1%増えている。今後に期待を持たせる数字であることに間違いはなさそうだ。


    ≪2日の日経平均 = 上げ +182.86円≫

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じわっと回復 : 住宅着工戸数
2011-02-04-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 昨年後半から明確な増加基調に = 国土交通省が発表した住宅着工統計によると、昨年の住宅着工戸数は81万3126戸で前年より3.1%増加した。新築住宅の着工件数はリーマン・ショックで急減、09年は78万戸と45年ぶりの低水準に落ち込んでいる。そこから再び80万戸台を回復したわけだが、国土交通省では「当面は予断を許さない」と慎重な見方をしている。

住宅着工の内訳をみると、持ち家が30万5000戸で前年比7.2%の増加。貸家は29万8000戸で7.3%の減少。分譲住宅は20万2000戸で19.6%の増加だった。地域別にみると、首都圏が7.4%、近畿圏が3.3%それぞれ増加したのに対し、中部圏は0.2%の減少だった。

着工戸数が増加したのは、景気の回復と住宅ローン金利の優遇策が効果を挙げたため。だが水準そのものはまだ低く、08年に比べると28万戸も少ない。また過去のピークだった1990年の170万7000戸に比べれば、まだ半分にも達しない。

しかし昨年の前半と後半では、がらりと様子が変わっている。前半1-6月期の前年比は、平均すると4%の減少だった。それが後半の7-12月期になると、平均10%の増加となっている。つまり住宅建築は昨年の半ばごろ底入れしたとみていい。ことしも、この増加傾向は続く公算が大きい。国土交通省の見方は、かなり慎重すぎるように感じられる。


    ≪3日の日経平均 = 下げ -26.00円≫

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サタデー自習室 -- TPP の基礎知識 ①
2011-02-05-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 日本経済の命運にかかわる大問題 = 菅首相が昨年10月の国会で「参加を検討する」と言明したことから、TPP問題が一気に浮上した。それ以来「明治維新、太平洋戦争の敗戦に次ぐ第3の開国だ。参加しなければ日本の将来は危うい」という賛成論と「日本の経済は壊滅する。参加すれば将来はない」という反対論が火花を散らしている。さらに菅首相はことしになって「6月までには結論を出す」と約束したから、議論はますます白熱してきた。

TPPは、Trans-Pacific-Partnership Agreement の略。直訳すれば「環太平洋連携協定」となるが、新聞やテレビは「環太平洋戦略的経済パートナーシップ」と訳している。「パートナーシップ」はいいけれど、なぜ「戦略的」なのかは、よく判らない。

もともとはシンガポール、チリ、ブルネイ、ニュージーランドの4か国が06年5月に発足させたFTA(自由貿易協定)である。経済的には決して大きくない4か国の協定だから、あまり目立たなかった。それが急に脚光を浴びたのは、オバマ大統領が昨年9月に「全面的な関与」を表明したからである。アメリカが参加するならと、オーストラリア、ペルー、ベトナム、マレーシアの各国が次々と参加を決定した。

したがって現在もTPPの加盟国は最初の4か国だが、いまはアメリカ以下の5か国が加わり、計9か国で新しいTPPの設計図を作ろうと交渉している段階だ。また決定はしていないが参加を検討中なのは、カナダ、メキシコ、コロンビア、韓国、それに日本の5か国。仮にこの5か国が参加することになると、太平洋に面する14か国の超大型FTAが誕生することになる。


                         (続きは来週サタデー)

    ≪4日の日経平均 = 上げ +112.16円≫

    【今週の日経平均予想 = 5勝0敗】
                           
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サンデー実験室 = 新・孫に聞かせる経済の話
2011-02-06-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第1章 経済って、なんだろう? ⑤

◇ 得意な仕事で分業する = あるとき、4人はおたがいの仕事を取り替えてみようと思い立ちました。太郎さんがけものをとり、次郎さんが野菜を作る。三郎さんは大工仕事、そして四郎さんは魚をとることにしました。

ところが太郎さんが1日じゅう山を駆け回っても、ウサギは捕まりません。次郎さんは野菜のタネをどうまいたらいいか、わかりません。三郎さんはなれない大工仕事でケガをしてしまいました。もちろん四郎さんは、魚をつかめませんでした。

4人は大笑いして、仕事の取り替えっこをやめました。やっぱり、いつものようにそれぞれが得意な仕事をした方がいい、ということになりました。気分を変えるためにやってみたのですが、急に慣れない仕事をやってもダメなことがわかりました。

ひとりひとりが、それぞれ得意な仕事をすることを分業と言います。料理を作る人、テレビ局のアナウンサー、電車の運転士。みんな分業していますね。分業した方が、仕事はうまくできるのです。


                           (続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2011-02-07-Mon  CATEGORY: 政治・経済
ダウ平均は先週1日、08年6月以来2年8か月ぶりに1万2000ドル台を回復した。アメリカの景気回復が力強さを増してきたこと、それに企業の決算が予想を上回る結果だったことが原動力。1万2000ドルを回復したあとも小幅ながら上げ続け、結局は5日間の連騰で週間268ドルの値上がりとなった。

ウォール街では、早くも「次の目標は1万2500ドル」の声があがっている。もっともダウ平均は昨年8月の安値から2000ドル以上も値上がりしており、高値警戒感も出始めている。またエジプト情勢や原油価格の高騰に対する懸念も消えてはいない。だが景気回復の足取りがしっかりしてきただけに、強気論の方が優勢になっているようだ。

日経平均も、先週は183円の値上がりとなった。ダウ平均に引っ張られたうえに、気がかりな中国市場が春節休みだったことも影響している。また週の後半に伝えられた鉄鋼の大型合併も、好材料になった。しかしアメリカとちがって、国内景気の先行きに期待する感じはあまりない。

今週は7日に、12月の景気動向指数。8日に、12月の国際収支と1月の景気ウォッチャー調査。10日には、12月の機械受注と1月の企業物価が発表になる。アメリカでは11日に、12月の貿易統計とミシガン大学による2月の消費者信頼感指数。また中国が10日に、1月の貿易統計。11日には、1月の鉱工業生産、小売り売上高、生産者物価、それに注目の消費者物価を発表する。


    ≪7日の日経平均は? 予想 = 上げ

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上昇し始めた国際価格 : 原油・食料品etc.(上)
2011-02-08-Tue  CATEGORY: 政治・経済
ガソリン・食用油・砂糖など値上がり = 国際商品市場で、原油や鋼材、小麦や大豆など食料品の価格が目立って上昇し始めた。このため店頭でも、ガソリンや砂糖などの値段が上がっている。国際価格の高騰には、いろいろな原因が絡んでいる。これが今回の特徴であり、価格の上昇はまだまだ続きそうだ。

ニューヨーク取引所で1月31日、原油価格の指標となるWTI(ウエストテキサス・インターメディエイト)の先物相場が、一時1バレル=92ドル84セントの高値を付けた。同じ日、ロンドン市場では、北海ブレンドの相場が101ドルに高騰した。ともに08年10月以来、2年4か月ぶりの高水準である。

国際価格の高騰を受けて、国内のガソリン店頭価格も9週連続で上昇。1月末の全国平均価格は、1リットル=137円90銭となった。軽油や灯油の小売価格も上昇しており、灯油は18リットル当たり1529円に。昨年の同じ時期に比べて、17%の値上がりとなっている。

シカゴ商品取引所では、小麦が前年比70%以上、とうもろこしが80%以上も値上がりしている。また大豆は50%、砂糖は2倍に上昇。コーヒー豆は13年ぶりの高値を付けた。FAO(国連食糧農業機関)の調査によると、1月の全世界の食料品価格は昨年12月より3.4%上昇して、過去最高の水準に達している。


                                 (続きは明日)

    ≪7日の日経平均 = 上げ +48.52円≫

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上昇し始めた国際価格 : 原油・食料品etc.(中)
2011-02-09-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 5つの原因が重複競合 = 国際商品が値上がりし始めた背景には、大きな5つの原因がある。その第1は中国やインドなど新興国の需要が増大したこと。第2はアメリカなど先進諸国の景気が回復してきたこと。第3はカネ余りによる投機資金の活動。第4は寒波や干ばつなどの異常気象。そして第5はエジプトの政情不安である。

個別の商品によって、これらの原因が影響する度合いは異なっている。たとえば原油は実需の増大と投機資金による影響が大きいが、寒波も影響している。またエジプトが混乱に陥れば、中東の原油生産が減るかもしれない。スエズ運河に支障が生じれば、という心配も出ている。

食料品も実需と投機、それに異常気象の影響が大きい。オーストラリアの豪雨では産炭地や小麦・砂糖畑に大きな被害を及ぼし、原料炭や小麦・砂糖の価格上昇につながった。このほか南米や中国などでも、穀物生産の不作が伝えられる。

実は3年前、08年の前半にも国際商品は大きく値上がりした。たとえば08年2月には、原油価格が100ドルを超えている。小麦や大豆、とうもろこしの価格も半年前に比べて50-60%の上昇を記録した。ただ当時は投機資金の影響がかなり強く、アメリカの景気は下降し始めていた。また新興国の需要も、今日ほどには増大していない。そして結局は9月のリーマン・ショックで、すべてご破算になった。


                                   (続きは明日)

    ≪8日の日経平均 = 上げ +43.94円≫

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上昇し始めた国際価格 : 原油・食料品etc.(下)
2011-02-10-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 新興国の悩みは深刻に = すでに新興国では、商品価格の高騰が深刻な問題を惹き起こしている。不況を克服するためにアメリカなどの先進国は金融の超緩和政策をとり、これで生じた余剰資金が新興国に流れ込んだ。その結果、中国をはじめ東南アジア諸国やブラジルなどでは、物価の上昇と不動産価格の騰貴に悩まされている。

これらの諸国はインフレとバブルを抑制するため、昨年の後半からしばしば金利を引き上げている。ところが、その効果はあまり出ていない。そこへ商品の国際価格が上昇、異常気象による作物の不作が追い打ちをかけた形となった。消費者物価の大幅な上昇は、どこの国でも国民の不満を募らせる。

最近もチュニジアのベンアリ政権が、物価高を不満とする大衆の運動で崩壊した。ロシアが干ばつで小麦の輸出を停止したことが、チュニジアの食料品価格を吊り上げた大きな原因になったと言われている。またエジプトでも、物価高と失業の増加が大規模デモの主たる理由になっている。

だが物価を抑制するために金融を引き締めれば、景気を悪化させ失業者をさらに増やす危険がある。そこで大衆運動の波及を恐れたヨルダン、アルジェリア、モロッコ、カタールなどの周辺諸国は小麦などの買い付け増加に走り、このことがまた価格の押し上げにつながる悪循環も。新興国の政権にとっては死活の問題だが、物価の高騰は先進国の経済にも黒い影を落としつつある。


    ≪9日の日経平均 = 下げ -18.15円≫

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サタデー自習室 -- TPP の基礎知識 ②
2011-02-12-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 貿易自由化に3つのタイプ = 戦後の世界経済には、一貫して貿易自由化の風が吹いている。貿易に対する障害を取り除くことが、各国の経済発展につながるという考え方が一般化したためだ。その貿易自由化の流れは、大きく3つのタイプに分けられる。まず、きわめて多数の国が交渉に参加する方法。次に地域的な取り決め。さらに2国間あるいは数か国間の協定。

多数国間の交渉は、GATT(関税貿易一般協定)やWTO(世界貿易機関)という枠組みのなかで行われた。1964年に62か国を集めたケネディ・ラウンドはその成功例。しかし86年に開かれたウルグアイ・ラウンドは参加国が125に達し、利害関係が複雑になりすぎて実質的には失敗した。

地域的な協定の好例は、1958年に発足したEEC(ヨーロッパ共同市場)だ。フランス、当時の西ドイツ、イタリア、オランダ、ベルギー、ルクセンブルクの6か国が合意してスタートしたこの経済共同体は、いまや27か国が参加するEU(ヨーロッパ連合)に発展。政治や通貨、法律や文化の面でも統合を推進している。

EECの発展に刺激されて、3つの地域で共同体が立ち上がった。アメリカとカナダが中心のNAFTA(北米自由貿易協定)、ブラジルやアルゼンチンが作るMERCOSUR(南米共同市場)、それにタイやインドネシアを中核とするASEAN(東南アジア諸国連合)である。拡大TPPの成立は、これら3つの共同体を巻き込んだ巨大な地域協定が誕生することを意味している。


                        (続きは来週サタデー)

    ≪10日の日経平均 = 下げ -12.18円≫

    【今週の日経平均予想 = 3勝1敗】 

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サンデー実験室 = 新・孫に聞かせる経済の話
2011-02-13-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第1章 経済って、なんだろう? ⑥

◇ 貸したり借りたりして助け合う = あらしがやってきました。海は大荒れとなり、魚は1尾もとれません。困った太郎さんは、次郎さんのところへ行って「魚はないけれど、肉を分けてくれませんか」と頼みました。

次郎さんはこころよく肉を分けてくれました。この話を聞いて、三郎さんも野菜やおいもを持ってきてくれました。おかげで太郎さんは、ひもじい思いをしなくてすみました。

あらしがやんで、また魚がとれるようになりました。太郎さんは魚をたくさんとって、次郎さんや三郎さんのところへ持って行きました。これで、お返しができたわけです。

物々交換は、モノとモノとを同時に取り替えることでしたね。でも一方のモノがないときには、この例のように時間がたってからモノを渡すこともあります。一方が借りて、一方が貸すわけです。経済では、これを貸借関係(たいしゃくかんけい)と言います。


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今週のポイント
2011-02-14-Mon  CATEGORY: 政治・経済
ニューヨーク市場の元気がいい。ダウ平均は先々週から7日間連騰したあと、木曜日にはエジプト情勢を警戒して小反落したが、金曜日にはムバラク大統領の退陣を受けて再び上昇。週の終り値は1万2273ドルと、2年8か月ぶりの高値となった。ナスダック総合指数は、3年3か月ぶりの水準を回復している。エジプト情勢が沈静化したため、今後の株価はアメリカ経済の動向を反映する傾向を強めるだろう。

日経平均も水曜日の寄り付きには、9か月ぶりに1万0700円を回復した。しかし、その後は反落して週間では62円の上昇に止まった。金曜日が休日だったために、ムバラク退陣のニュースは反映されなかった。それにしてもニューヨークほどの元気が感じられないのは、やはり来年度予算をめぐる国会の状況が気になるからだろう。

今週は重要な経済指標が盛りだくさん。まず、きょう発表になった10-12月期のGDP速報。民間による事前の予測はマイナス2%前後だったが、結果はマイナス1.1%に止まった。これで11年の成長予測も引き上げられる可能性がある。ほかに16日には、12月の第3次産業活動指数が発表になる。

アメリカでは14日に、予算教書が議会に提出される。また15日には、1月の小売り売上高。16日には、1月の生産者物価と工業生産、住宅着工。17日には、1月の消費者物価とコンファレンスボードによる1月の景気先行指数が発表になる。このほか16日には、中国が1月の生産者物価と消費者物価。EUがユーロ圏の10-12月期GDPを発表する。週末にはG20財務相・中央銀行総裁会議がパリで開かれる予定。


    ≪14日の日経平均は? 予想 = 上げ

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プラス成長にはなったけれど・・・
2011-02-15-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 過去20年間、成長ゼロ! = 内閣府の発表によると、昨年10-12月期の実質GDP成長率は年率でマイナス1.1%だった。四半期の成長率がマイナスに落ち込んだのは、5四半期ぶりのこと。民間の調査会社による事前の予測値はマイナス2%前後だったから、マイナス幅は予想より小さかった。

内閣府によると、成長率が低下したのはマイカー補助金の停止など“特殊要因”によるもの。内訳をみても、個人消費は前期に比べ年率換算で3.0%減少した。また企業の設備投資は3.7%増で、やや勢いが弱まっている。住宅投資は12.6%増と、予想外に健闘。輸出は2.8%減ったが、これも予想より減少幅が少なかった。

この結果、10年のGDP成長率は実質でプラス3.9%、名目でプラス1.8%。ともに3年ぶりのプラスを記録した。しかし名目GDPをドル換算すると5兆4742億ドル。中国の5兆8786億ドルに比べると、約4000億ドル(32兆円)ほど少ない。これで1968年から保持してきた経済大国“世界第2位”の座を、中国に明け渡したことになる。

日本より人口が10倍以上も多い中国だから、ある意味では仕方がない。また最近はリーマン・ショックの影響を受けたから。いろいろ言い訳はあるけれども、基本的には日本の“だらしなさ”に原因はある。その証拠を1つ。昨年の名目GDPは479兆億円だった。これは1991年の469兆円とほぼ変わらない。この長期ゼロ成長の原因はどこに。責任はだれにあるのだろう。


    ≪14日の日経平均 = 上げ +119.89円≫

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仮説 ―― 20年後の中国経済 (上)
2011-02-16-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 過去10年間でGDPは4倍に = 中国のGDPが日本のそれを上回った。2010年の名目GDPは、中国がドル換算すると5兆8786億ドル。日本は同じく5兆4742億ドルで、約4000億ドル下回った。今後その差は急速に拡大するだろう。

名目GDPは、その国の経済規模を表す経済指標。アメリカに次ぐ世界第2位の経済大国だった日本は、42年ぶりにその座を中国に譲り渡した。ただ中国の人口は日本の10倍以上だから、1人当たりのGDPはまだ日本の10分の1 にも満たない。ここまでのニュースは、すでに新聞やテレビで大きく報じられた。

国全体の名目GDPが大きくなることは、人口が多いのだから仕方がない。中国経済は発展段階に入ったため、この10年間でGDPは4倍に膨張している。このまま行けば、15年には日本の1.5倍に。また20年にはアメリカを抜く。さらに30年には、アメリカと日本の合計GDPを上回るだろうとも試算されている。

問題は、中国の1人当たりGDPがいつ日本と肩を並べるかである。1人当たりGDPの大きさは、その国の国民の生活水準を表すと考えていい。つまり中国の1人当たりGDPが日本と同じになったときには、日本人と同じ豊かさの国がお隣りに出現することになる。しかも人口は日本の10倍を超える巨大な富裕国が。


                                (続きは明日)

    ≪15日の日経平均 = 上げ +21.13円≫

    ≪16日の日経平均は? 予想 = 下げ

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仮説 ―― 20年後の中国経済 (下)
2011-02-17-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 10%成長なら23年で追いつかれる = それでは、中国の1人当たりGDPが日本並みになるのには何年かかるだろう。この計算には、2つの仮定を置いてみる。まず中国は今後も高い成長率を維持するという仮定。もう1つは、日本がずっとゼロ成長を続けてGDPが増えないという仮定。

こうした仮定のもとで、中国が今後も年平均10%の成長を遂げるとすると、中国の1人当たりGDPはおよそ23年で日本に追いつく。10%成長の持続はムリだとして、平均8%成長で計算すると約27年。平均7%成長でも33年ほどで日本並みにまで増大する。

中国が今後20-30年間も、高成長を続けることはないかもしれない。しかし過去10年間でGDPが4倍になったスピードを考えれば、全くありえない話ではないだろう。また日本のゼロ成長についても、過去20年間でほとんど成長していないのだから、その可能性を頭から否定するわけにはいかない。

もちろん、日本がある程度の成長を実現すれば、中国の1人当たりGDPが日本並みになる時期は遠のく。そう考えると、いまの民主党政権の成長率を軽視した経済政策には疑問が残る。いま子ども手当をもらっているお母さん。その大事な子どもたちが30-40歳代になったときに、日本人の生活水準は中国人以下になってしまうかもしれないのですよ。


    ≪16日の日経平均 = 上げ +61.62円≫

    ≪17日の日経平均は? 予想 = 上げ

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驚くべき 中国の輸入増大
2011-02-18-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 日本からの輸入は9割増 = 中国税関総署の発表によると、1月の輸出は1507億ドルで前年比37.7%の増加。輸入は1443億ドルで51.0%の増加となった。この結果、貿易黒字は64億ドルで前年より53.5%縮小した。輸出の伸びも大幅だが、輸入が5割以上も増えたことには驚いてしまう。

税関総署の説明によると「ことしは春節に伴う大型連休が昨年より早く始まったため、通関の手続きが1月に集中した」という。とすれば、2月はその反動で輸出入が多少は縮小するのかもしれない。しかし、それにしても大変な貿易量の拡大である。

特に日本からの輸入が激増している。1月の輸入額は163億ドル、昨年1月に比べると何と89.3%も増大した。日本にしてみれば中国向けの輸出が急増したわけで、景気にとっても大きな好材料になることは間違いない。今月24日に財務省が発表する予定の貿易統計に、この数字がどう反映されるだろうか。

ちなみに中国側の統計でみると、1月の輸出額が大きかったのは①EU(ヨーロッパ連合)②アメリカ③香港④韓国⑤ASEAN(東南アジア諸国連合)⑥日本の順。また輸入額では、①EU②日本③ASEAN④韓国⑤アメリカ⑥台湾の順だった。この順位からみると、日本は対中貿易で大幅な黒字を出したはずである。


    ≪17日の日経平均 = 上げ +28.35円≫

    ≪18日の日経平均は? 予想 = 下げ

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サタデー自習室 -- TPP の基礎知識 ③
2011-02-19-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ FTAからEPAに進化 = FTA(自由貿易協定)はもともと2国間で、商品の輸入関税を引き下げたり、サービスの参入規制を緩和することを目的に結ぶ協定である。WTO(世界貿易機関)を舞台とする多数国間の自由化交渉が難航したため、1990年代から急増した。外務省の調査によると、昨年末時点で世界中のFTAは189件を数えるという。

このFTAのなかで、最近はEPA(経済連携協定)と呼ばれる形のものが増えている。これは関税引き下げなどの貿易自由化だけではなく、ヒトやカネの移動も自由化して幅広い経済的な連携を目指そうという協定だ。具体的に言うと、商品やサービスの輸入規制を軽減することに加えて、たとえば労働者の受け入れや資本の参入に対する規制も緩和することを目的としている。

国や地域が結んだFTAやEPAの件数をみると、いちばん多いのがEU(ヨーロッパ連合)で29件。次いでアメリカが14件、中国が8件、韓国が7件。日本は11件となっている。その相手先は締結した順に、シンガポール、メキシコ、マレーシア、チリ、タイ、インドネシア、ブルネイ、ASEAN、フィリピン、スイス、ベトナム。

TPPはいま参加交渉を開始しているアメリカなど9か国が入ると、合計13か国になる。その理念は、相互間にEPAを結び合うこと。したがってTPPは、太平洋を囲んだ多数国が結ぶ広大なEPA共同体ということになる。さらに日本などが加われば、ヨーロッパのEUに匹敵する巨大な経済共同体が誕生するわけだ。


                            (続きは来週サタデー)

    ≪18日の日経平均 = 上げ +6.16円≫

    【今週の日経平均予想 = 2勝3敗】

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サンデー実験室 = 新・孫に聞かせる経済の話
2011-02-20-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第1章 経済って、なんだろう? ⑦

◇ 借りたお礼 → 利息の始まり = あらしがきて、また魚がとれなくなりました。太郎さんは前と同じように、次郎さんや三郎さんに肉や野菜を貸してもらい、食べ物には不自由しませんでした。

天気がよくなって魚がたくさんとれたとき、太郎さんは考えました。いつも悪いなあ。お礼をしなくては。そこで魚を持ってお返しに行ったとき、それまではウサギ1羽と魚3尾を交換していたのに、魚を4尾持って行ったのです。

次郎さんは、とても喜んで受け取ってくれました。このように借りたものを返すとき、少し多めにして返す。これはお礼の意味ですが、利息の始まりだとも言えるでしょう。

おカネを借りて返すときには、利息を付けて返すのがふつうですね。借りたおカネよりも多く返す分の割合を金利と言います。金利はおカネを1年間借りたとき、そのおカネの何パーセントを余計に返すというように決めています。たとえば1万円を金利5%で借りたときは、1年後に1万500円を返すことになるわけです。 


                              (続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2011-02-21-Mon  CATEGORY: 政治・経済
中東ではバーレーンやリビアにまで、反体制デモが広がっている。にもかかわらず、ダウ平均は先週も118ドル値上がりした。好調な企業業績に加えて、アメリカの景気回復が本物になってきたことが株価を押し上げている。特にFRB(連邦準備理事会)が、ことしの成長予測を引き上げたことが心理的な支えになっているようだ。

国内では、民主党の分裂さえ懸念される政治情勢になってきた。にもかかわらず、日経平均も先週は5日間の連騰。週の終り値1万0843円は、昨年5月末以来の水準まで戻している。こちらも企業業績と景気回復に支えられた。日銀が景気判断を上方修正した点も、なにやらアメリカと似通っている。

もう1つ、日米の株価を押し上げる要素として、インフレ懸念が出始めたのかもしれない。原油や鉄鉱石なども値上がりしているが、とりわけ穀物の価格上昇が著しい。シカゴ商品市場の先物相場は昨年6月末に比べてトウモロコシは2.1倍、小麦は1.9倍になっている。先週のG20財務相・中央銀行総裁会議でも討議されたが、有効な対策は見出せなかった。

今週は21日に、12月の全産業活動指数。23日に、1月の貿易統計と企業向けサービス価格。25日に、12月の消費者物価。アメリカでは22日に、コンファレンスボードによる2月の消費者信頼感指数。23日に、1月の中古住宅販売。24日に、12月の住宅価格と1月の新築住宅販売件数が発表になる。


    ≪21日の日経平均は? 予想 = 下げ

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無力をさらけ出した G20会議 (上)
2011-02-22-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 具体的な成果はナシ = G20(主要20か国)の財務相・中央銀行総裁会議が先週末、パリで開かれた。主な議題は①世界経済の不均衡を是正②食料品など第1次産品の価格高騰を抑制――の2つだったが、いずれも具体的な対策を見出すことができずに閉幕した。共同声明も会議の“決裂”を避けるために作成された、空虚な内容になっている。

まず世界経済の不均衡を是正する問題では、不均衡を測定する経済指標の選定でアメリカと中国が対立。アメリカは中国の元に切り上げ圧力をかけるため指標の1つに外貨準備を入れようと画策したが、結局は中国の強い抵抗にあって断念した。このため不均衡は政府の公的債務や貿易収支などで測ることになったが、これでは実質的な意味は全くないと言っていい。

G20というのは、日米欧の先進国と中国などの新興国が作った会合。かつてはG7など先進国だけで構成していたが、新興国の発言力が大きくなったために拡大した。先進国だけで世界経済を動かせなくなったことは確かだが、先進国と新興国の利害が大きく対立していることも事実である。今回はその弱点が表面化してしまった。

2つ目の議題は、きわめて深刻である。特に食料品の高騰は先進国でも新興国でも、国民の生活を圧迫し始めた。中東では、この問題が反体制デモの重大な引き金になっている。食料品の高騰は、新興国の需要増大、異常気象による生産の減少、それに投機資金の流入が主な原因。G20としては打つ手もあったと思われるが、この問題についても“研究する”だけで終わってしまった。


                                  (続きは明日)

    ≪21日の日経平均 = 上げ +14.73円≫

    ≪22日の日経平均は? 予想 = 下げ

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無力をさらけ出した G20会議 (下)
2011-02-23-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ これから調査・研究へ = 食料品の価格高騰を抑制する問題では、作業部会を設けてその原因を調査。また投機資金の流入による相場の上昇については、商品先物取り引きの透明性と新興国の資金流入規制に関して研究することになった。これから調査・研究を開始しようというわけで、なんとも悠長な話である。

この問題では、フランス・ドイツ組とアメリカ・イギリス・日本組が対立。国際市場や新興国への投機資金流入を規制すべきだというヨーロッパ勢と規制に反対の米英日が噛み合わず、結局は問題を先送りした形になってしまった。G20は先進国と新興国だけではなく、先進国の内部でも足並みが揃わなかったことになる。

たしかに新興国の需要増大には、即効性のある対策はないだろう。しかし異常気象に対しては、干ばつで凶作になったロシアの小麦や洪水で全滅したオーストラリアのサトウキビなど、世界銀行が特別融資を行うといった対応策もあったのでは。また国際商品市場への投機資金流入についても、一定量以上の買い付けに対してはある程度の期間を置かないと売却できないようにするなどの手段もあったのではないかと思われる。

作業部会は6月に予定されるG20農相会議に、調査・研究の結果を報告することになっている。だが現実の商品価格は、その間にも大幅に上昇する気配を見せている。相場が上がるところまで行き着いて、またバブルが崩れることになるのか。それとも価格の高騰に耐えかねて、G20も慌てて妥協することになるのだろうか。


    ≪22日の日経平均 = 下げ -192.83円≫

    ≪23日の日経平均は? 予想 = 下げ

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原油価格は、まだ上がる
2011-02-24-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇3年前より条件は悪化 = 中東・北アフリカ情勢の緊迫化を受けて、原油の価格が急騰している。23日のニューヨーク市場では、WTI(ウェストテキサス・インターミディエート)先物相場が1バレル=98ドル10セントを付けた。ロンドン市場では、北海ブレンドが110ドルまで高騰。東京市場でも、ドバイ原油が104ドル30セントに跳ね上がった。

いずれも08年秋以来の高値となっている。当時はリーマン・ショックで、原油価格は急落していた。したがって価格が急騰している現状は、08年春から夏にかけて価格が急上昇していた時期に似ている。ちなみにWTIは08年7月に147ドルの史上最高値を記録した。

08年前半の原油価格高騰は、世界的な景気の上昇に加えて新興国の需要が急拡大したこと。それに投機資金の流入が大きな原因だった。今回もその3つの要因は、同様に作用している。そのうえに複数の産油国で発生した反体制運動。原油をめぐる条件は、当時よりもかなり厳しいと考えた方がいいだろう。

日本はリビアから原油を輸入していない。しかしサウジアラビア、UAE(アラブ首長国連邦)、カタールの3か国からの輸入量は全体の6割を超す。したがって、この3国の原油生産に混乱がなければ、直接的な被害は生じない。しかし国際価格が上がれば、輸入価格も上昇する。ガソリンの店頭価格は1リットル=138円。08年のピーク時には185円まで上昇した。省エネの重要性を忘れて、高速道路の無料化などを実験しているときではない。


    ≪23日の日経平均 = 下げ -85.60円≫

    ≪24日の日経平均は? 予想 = 下げ

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増えてきた 外国人労働者
2011-02-25-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 1年間で8万7000人の増加 = 厚生労働省の調査によると、昨年10月末時点で外国人労働者の数は64万9982人だった。1年前に比べると、8万7164人も増加している。国籍をみると最も多いのは中国で、全体の44.2%を占めている。次いでブラジル、フィリピンの順。意外に少ないのは韓国人で、全体の4.4%に止まっている。

外国人労働者を受け入れている事業所の数は、全国で10万8760か所。前年より14.1%増えた。外国人労働者が働いている地域をみると、東京都が圧倒的に多く全体の23.8%。あとは愛知、静岡、神奈川、大阪の順で、この5都府県だけで全体の5割を超えている。

受け入れ事業所を産業別に分けてみると、やはり製造業が全体の31.6%を占めて最も多い。次いで卸・小売業、宿泊業・飲食サービス業の順。また事業所の規模をみると、「30人未満」が52.9%で過半数を占めている。「500人以上」では4.3%しかない。

雇用対策法では、すべての事業主が外国人労働者の雇用を届け出ることになっている。しかし実際には届け出のないケースも少なくない。また不法就労も行われているから、実際の外国人労働者数は、もっと多いに違いない。そこで、やっぱり気になるのは日本人の雇用があまり増えていないことだ。仕事の内容に問題があるのか、給料の問題なのか。少し点検してみる必要があるだろう。


    ≪24日の日経平均 = 下げ -126.39円≫

    ≪25日の日経平均は? 予想 = 下げ

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サタデー自習室 -- TPP の基礎知識 ④
2011-02-26-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 大きく出遅れた日本 = 世界では、FTAを結ぶ動きが90年代から活発になった。しかし日本は、この流れに完全に乗り遅れている。初めて2国間のFTAを締結したのは02年になってからで、相手国はシンガポールだった。その後の動きも鈍く、現在もアジア諸国を中心に11の国・地域と締結しているだけ。

またオバマ大統領は09年の後半からTPPへの参画を意図し始めたが、日本はアメリカのこの新しい重大な戦略変更に気付かなかった。日本が後れをとった理由は、いくつかある。まず時代遅れとなったWTO主導による多数国間の貿易自由化を重視しすぎたこと。さらに工業製品の輸出競争力が強かったために、FTAの必要性を軽視したこと。そして最も大きな理由は、国内農業を保護するため農水産物の関税引き下げに消極的だったこと。

だがTPPの拡大交渉が進展し始めたことから、日本政府も慌て始めた。菅内閣は昨年11月、やっとTPPについて「関係国との協議を開始する」基本方針を閣議決定。同時に「食と農林漁業の再生推進本部」を立ち上げた。今後はことし6月に農林水産業をどのように再生するかの基本方針、10月には行動計画を策定する方針である。

ところがアメリカがリードするTPPの拡大交渉は、予想以上に急速なテンポで進み始めた。昨年3月からことしの9月までに計9回の交渉会議を行い、11月には最終的な妥結に持ち込むスケジュール。すでに、そのうちの4回を終了した。日本は途中からオブザーバーとして参加したいと申し入れたが、断られている。やむなく現在は、交渉中の各国から断片的な情報を集めている段階だ。


                           (続きは来週サタデー)

    ≪25日の日経平均 = 上げ +74.05円≫

    【今週の日経平均予想 = 3勝2敗】

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サンデー実験室 = 新・孫に聞かせる経済の話
2011-02-27-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第1章 経済って、なんだろう? ⑧

◇ 経済の発展が生活を豊かに = 南の島の例からもわかるように、人間の数が多くなると取り引きは複雑になりますね。物々交換だけでなく、モノとサービス、サービスとサービスの交換も始まります。またモノをたくさん作るための努力、保存や運ぶためのチエ、みんなが力を合わせる共同作業。貸したり、借りたりする関係も生まれます。

このような経済活動はみんなの生活を豊かにし、便利にするために行われます。だから経済の水準が高いことは、人々の暮らしが豊かで便利なことを意味するのです。いま世界経済の仕組みは巨大で、とても複雑になっています。

朝食で食べたパンを考えてみましょう。カナダの農民がタネをまき、刈り取った小麦をアメリカの会社が工場で粉にし、それが中国の船で日本に運ばれ、工場でパンになり、町のパン屋さんにとどいたものかもしれません。みなさんが着ている服や乗っている自転車についても、いろいろ考えてみてください。

ただ仕組みが巨大で複雑になっても、経済のいちばん基本的な性質は、南の島で生活する太郎さんや次郎さんたちの場合と変わりません。ほかの人の面倒をみることが、結局は自分の生活向上につながります。経済が発展すればするほど、みんなの暮らしが豊かで便利になるのです。


                            (続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2011-02-28-Mon  CATEGORY: 政治・経済
先週の株式市場は、初めから終りまで原油に振り回された。週初はリビアで反体制派の制圧範囲が拡大し、産油量も減少したことから原油価格が高騰、株式も売られた。しかし週末には、サウジアラビアが増産してリビアの減少分を補うというニュースが伝えられ、株価は小幅ながら反発している。結局、ダウ平均は週間261ドルの値下がり。日経平均も316円の下落となった。

今回の中東情勢は、過去の経験とやや趣を異にする。過去の中東問題は、イスラエルとアラブ諸国の戦争がからんでいた。今回はそれがなく、ただ原油の供給に対する不安が前面に出ている。このため“有事”に備えるドル買いは見られず、むしろドルが売られ円相場は上昇した。

今後の株価は、反体制運動がサウジやUAE(アラブ首長国連邦)、カタールなどの周辺諸国にまで拡大するかどうかにかかっている。拡大すれば、アメリカをはじめとする先進各国の景気回復基調はストップするかもしれない。日本の原油輸入にも、大きな支障を生ずる危険性がある。

今週は28日に、1月の鉱工業生産、商業販売統計、住宅着工戸数。1日には、1月の労働力調査と家計調査、2月の新車販売台数。3日には昨年10-12月期の法人企業統計。アメリカでは1日に、2月の新車販売台数。そして4日には、注目の2月の雇用統計が発表になる。また2日は、来年度予算が年度内に自然成立するための衆院通過期限。政局の動きからも目を離せない。


    ≪28日の日経平均は? 予想 = 上げ

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