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経済に関する話題なんでも。ニュースの分析・批評・解説など。大胆な予想や提言も。ご意見、ご批判は大歓迎です。
経済なんでも研究会
2年7か月ぶりに上昇した 物価 (上)
2011-09-01-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ エネルギーと食料が押し上げ = 物価が2年7か月ぶりに上昇した。総務省が発表した7月の消費者物価は、総合指数で前年同月比0.2%の上昇。季節変動の大きい生鮮食品を除いた指数でも0.1%の上昇となった。生鮮食品を除く指数が上昇したのは、実に08年12月以来のことである。

物価を押し上げたのは、主としてエネルギーと食料品。たとえばガソリン代は前年比10.2%、電気料金は3.2%の上昇だった。これは国際市場で原油価格が高騰したこと、それに原発事故の影響で電力の生産コストが上昇したことを反映している。また小麦の輸入価格が上がったため食パンが2%値上がりするなど、食料品全体では0.3%上昇した。

一方、耐久消費財は値下がりを続けた。エネルギーと食料を除いた物価指数は前年比0.5%の下落となっている。特に家庭用の耐久消費財は12.0%の値下がり。薄型テレビやノート型パソコン、エアコンなどの価格が大きく下がっている。

つまりエネルギーと食料が上昇した半面、耐久消費財は下落するという形がきわめて明瞭になっている。こうした物価動向を受けて、新聞やテレビは「総合指数は2年7か月ぶりに上昇したが、まだデフレ状態は解消していない」とそろって解説していた。だが、この解説は納得しがたい。テレビやパソコンの値下がりは、はたして需要が不足しているためなのか。供給過剰の結果ではないのか。


    ≪31日の日経平均 = 上げ +1.30円≫

    ≪1日の日経平均は? 予想 = 上げ

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2年7か月ぶりに上昇した 物価 (下)
2011-09-02-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ デフレの原因はパソコンなのか = 消費者物価指数はこの7月分から統計の基準年次が、従来の05年から10年に変更された。その結果、家電のウェートがかなり高くなっている。消費支出に占める家電の比重が増大したことを反映したものだ。つまり、この基準年次の変更によって、耐久消費財の値下がり幅は従来より広がったことになる。

そのうえ物価統計を作成するうえで、耐久消費財の価格は特別なルールによって決められる。これはヘドニック法と呼ばれるルールで、新機種の性能が旧機種を上回った場合、その分を「価格の低下」とみなしてしまう。たとえば100の性能を持ったパソコンが10万円で売られていたとする。1年後に200の性能を持ったパソコンが10万円で売られると、消費者物価では「価格が半分になったと認定」する。

この結果、2000年以降の10年間で、消費者物価を形成するノート型パソコンの価格は50分の1に低下した。この10年間で消費者物価の総合指数は2.6ポイント下がったが、そのうちパソコン価格が2ポイント分を占めている。

パソコンの場合は、店頭での安売り合戦も物価の引き下げに寄与していることは確かだ。そのうえに、やや風変りなヘドニック法の適用がある。仮にパソコンの安売りがなくなり、ヘドニック法の適用も止めれば、耐久消費財の値下がりはずっと小幅なものになるだろう。そのとき新聞は「デフレは終わった」と書くのだろうか。

    
    ≪1日の日経平均 = 上げ +105.60円≫

    ≪2日の日経平均は? 予想 = 下げ

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サタデー自習室 -- 日本産業の空洞化 ⑤
2011-09-03-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ <影響①>海外生産比率は20%超える = 自動車メーカーの統計をみると、海外での生産台数が3年ほど前から国内生産台数を上回るようになった。たとえば、ことし6月の国内生産台数は69万9000台。これに対して海外での生産台数は101万8000台に達している。その比率は6割に近い。このように全体の生産量に対する海外生産量の割合を、海外生産比率と呼んでいる。

個別のメーカーをみても、トヨタの10年の海外生産台数は425万台で、国内生産台数を105万台も上回った。日産やホンダの海外生産比率は70%を超えている。また自動車以外の業種でも、ここ1-2年のうちに富士電機HDは海外生産比率が40%に、村田製作所は30%に、キヤノンは48%に上昇するとみている。

製造業全体ではどうだろう。内閣府の調査によると、製造業の海外生産比率は85年度にはわずか3.0%だった。それが90年度には6.4%、さらに09年度には17.8%にまで上昇している。現在は間違いなく20%を超えているだろう。業種別でみると、輸送用機械と電機が圧倒的に高い。今後も比率は急増するとみられ、国際協力銀行では13年度に35.2%に達すると予測している。

同様に海外売上高比率も上昇している。経産省の調査によると、製造業の海外売上高比率は90年に14%だったものが09年には28%になった。09年度の海外現地法人の売上げ高は、輸送用機械が30兆円で10年前より19兆円の増加。電機も16兆円で3兆円の増加だった。個別の企業ではTDKの87.0%、ホンダの83.2%、コマツの81.1%などが高い。


                            (続きは来週サタデー)

    ≪2日の日経平均 = 下げ -110.06円≫

    【今週の日経平均予想 = 5勝0敗】 

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サンデー実験室 = 新・孫に聞かせる経済の話
2011-09-04-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第5章 市場って、なんだろう? ①

◇ むかしは殿様が作った = みなさんの家の近くにも、市場があるでしょう。大きな建物のなかに何軒もの魚屋さん、八百屋さん、肉屋さんなどが並んでいますね。店の人が「さあ、安いよ。買ってらっしゃい」と、大きな声を出しています。あれが市場です。

魚屋さん同士は、お互いに競争しています。それなのに、なぜ一緒のところにお店を出しているのでしょう。答えは、たくさんのお客さんに来てもらうためです。お客さんにとっても市場に行けば、たいていの欲しいものが並んでいるので、とても便利でしょう。

ですから市場はかなり古い時代から、どこの国にもありました。日本でも1000年以上も前から存在しました。殿様が自分の町に人が集まるように、お城の近くに市場を作りました。神社やお寺も同じような目的で、市場を作りました。

市場の大きな特徴は、お客と店の人が値段について交渉できること。店の人が300円と書いてある品物を指して「250円に負けちゃうよ」と言ったら、お客が「200円なら買うよ」なんて言い返しています。みなさんも近所の市場へ行って、お店の人とお客さんのやりとりをよく聞いてみてください。
                  

                            (続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2011-09-05-Mon  CATEGORY: 政治・経済
これまで1年近く続いてきた雇用情勢の改善が、ぴたりと止まってしまった。アメリカ労働省が先週末に発表した8月の雇用統計によると、非農業雇用者数の伸びがゼロに。市場の事前予測は7万5000人の増加だったから、想定外の悪い結果となった。この発表を受けて、2日のダウ平均は253ドルの大幅安。週間では44ドルの値下がりだった。

先週のニューヨーク市場は、この雇用統計に不思議な期待を寄せていた。結果が予想よりよければ結構だし、悪くても金融の追加的緩和が確実になる。いずれにしても、株価には好材料になると考えた人が多かった。ところが結果は悪すぎ。オバマ大統領は今週8日に景気・雇用対策を発表するが、共和党の反対で実現の可能性は低い。アメリカ経済の先行きは、明らかに暗くなった。

日経平均は先週153円高と健闘した。1日には9000円台に回復している。だが今週はアメリカ経済の変調が、じわり伝わってくる。特に追加的な金融緩和が確実視されるなかで、円高圧力の高まりが心配だ。日銀は今週6-7日に金融政策決定会合を開くが、事前に何か動けるかどうか。

今週は7日に、7月の景気動向指数。8日に、7月の機械受注と8月の景気ウォッチャー調査。9日には、8月の景気動向指数と4-6月期GDPの改定値が発表になる。アメリカでは6日に、8月のISM非製造業景況指数。同じ日にEUが4-6月期GDP改定値。また9日には、中国が8月の消費者物価、生産者物価、小売り売上高、固定資産投資額を発表する予定。


    ≪5日の日経平均は? 予想 = 下げ

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オバマ大統領、最後の賭け ! (上)
2011-09-06-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 再選のカギ握る雇用 = オバマ大統領は8日、上下両院の合同本会議で「雇用と景気」に関する重要演説を行う。アメリカの大統領が両院の合同本会議で演説するのは、年初の一般教書や経済報告ぐらい。会期の途中では珍しいことで、かなり大がかりな政策を打ち出すのではないかと予想されている。

ホワイトハウス周辺から漏れ出した情報によると、その内容はまずインフラ整備の公共事業を新たに実施して雇用の増大を図る。また企業減税や所得税減税で、景気を拡大する。さらに住宅市場の活性化や米韓FTAなど貿易自由化の促進など。これらに必要な財政支出の規模についてはまだリークされていないが、相当な金額にのぼるものとみられている。

アメリカでは来年11月に大統領選挙が行われる。すでにその前哨戦は動き出した。ところが過去の例からみても、景気が悪く失業率が高いと大統領の再選はむずかしい。そこでいま大々的な景気対策を打ち出し、選挙戦が佳境に入るころの景気と雇用を好転させる必要に迫られたというのが真相だろう。

しかしアメリカも、下院は野党の共和党が支配する“ねじれ議会”。この選挙に向けた景気対策を、やすやすと実現させるわけはない。しかも与野党は8月に政府債務の上限引き上げをめぐって、今後10年間で2兆4000億ドルの財政赤字削減を合意したばかり。“切り札”を持ち出すオバマ大統領は、最後の賭けに勝てるのだろうか。


                                (続きは明日)

    ≪5日の日経平均 = 下げ -166.28円≫

    ≪6日の日経平均は? 予想 = 上げ

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オバマ大統領、最後の賭け ! (下)
2011-09-07-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 世論に訴える作戦 = 共和党との間で合意した財政赤字2兆4000億ドルの削減は、今後10年間での目標だ。そこでオバマ大統領は「この目標は捨てないが、経済状態が悪化したため最初の2年程度は雇用・景気対策に力を注ぐ」と表明するに違いない。要するに長期目標は財政再建、短期目標は景気の回復という使い分けだ。

じっさい、アメリカの経済動向は予想以上に悪くなっている。ことし1-6月期の実質成長率は、年率で1%に満たない。8月の雇用統計では、農業以外の雇用者数が1年ぶりに増加しなかった。失業率は9.1%と高止まりしたまま。ティーンエイジャーの失業率は25.4%に達している。これでは選挙を戦えない。

インフラ整備の公共事業で、雇用を大幅に増やす。企業に対しては、年末で期限切れとなる給与税の減税を延長。雇用を増やした企業の社会保障税を減免。また個人に対しては、所得税の減税や住宅ローンの負担軽減などを打ち出して、国民に信を問う。共和党の反対を押し切るために、世論を味方に付ける作戦のようだ。

仮に共和党の反対が強く法案が議会を通らない場合でも、「雇用・景気を重視のオバマ民主党」と「それに反対の共和党」という色分けができれば、選挙を戦うことができる。とにかく来年11月の大統領選挙までの間、アメリカは景気対策か財政再建かの論議に明け暮れるだろう。その結果は、日本を含む世界経済に大きな影響を及ぼすことは間違いない。まず8日の重要演説に注目しよう。


    ≪6日の日経平均 = 下げ -193.89円≫

    ≪7日の日経平均は? 予想 = 上げ

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復旧リバウンドは 終わった
2011-09-08-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 景気は間もなく停滞の恐れ = 日本経済は東日本大地震で大きな損傷を受けた。たとえば鉱工業生産の水準でみると、3月は前月比で15.5%も低下している。ただ4月から生産は急速に回復、7月には震災直前の95%を取り戻した。これは被災した企業の復旧が順調に進んだこと、それに2度にわたって編成された計6兆円の補正予算が効果を現したためである。

ここまでの回復は、いわば災害からのリバウンドと言えるだろう。だが、このリバウンドによる回復力はすでに勢いを失いつつある。たとえば7月の生産は、前月比で0.6%しか伸びなかった。経済産業省の予測調査によると、8月は2.8%の増加となるが9月は2.4%の減少に転じるという。この調査通りになるとすれば、景気は9月以降、停滞局面に入ることを避けられない。

しかもアメリカやヨーロッパ諸国の経済は、悪化の様相を濃くしている。中国をはじめとする新興国の状態も、ひところの勢いを失っている。放っておくと日本経済は停滞局面どころか、下降局面に突入する危険性さえある。ところが政府・民主党は、災害復旧のための第3次補正予算が、景気の下支えになると考えているようだ。

政府は総額15兆円程度の第3次補正予算を、間もなく開く臨時国会に提出する方針である。だが10兆円にものぼる復旧国債の償還にからんで、増税法案も成立させなければならない。与党内はもちろん、野党との意見調整には時間がかかりそうだ。そうなると景気対策という面では、9月から来春にかけて“空白時間”が生じる。もし景気が下降すれば、増税論はすっ飛ぶかもしれない。野田首相や経済閣僚は、この問題をどう考えているのだろうか。


    ≪7日の日経平均 = 上げ +172.84円≫

    ≪8日の日経平均は? 予想 = 上げ≫ 

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手詰まりの G7財務相会議
2011-09-09-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ またまたギリシャ問題が再燃 = 9月に入って、またまたギリシャの財政・金融不安が吹き上がった。このためダウ平均株価は大きく下落、日経平均もあおりを食って冴えない。そんな状況のなかで、G7(先進7か国)財務相会議が9-10日にフランスのマルセイユで開かれ、安住新財務相も出席する。

ギリシャの財政・金融問題は、ほとんど毎月のように浮上してくる。その原因は「ギリシャは財政赤字の削減ができないのではないか」という、いわば“風評被害”だった。ところが今回は、ギリシャ政府自らが「景気が予想以上に悪化したため、赤字削減計画は遂行できない」と表明。問題はきわめて深刻である。

EUとIMFはこれまでギリシャに対して、何回も資金援助をしてきた。今回も9月中に80億ユーロを協調融資するはずだったが、その前提条件となるのはギリシャの赤字削減。その条件が崩れてしまったために、この融資がストップ。これでギリシャのデフォルト(債務不履行)不安が高まり、ギリシャ国債を大量に保有するヨーロッパ諸国の金融機関に対する経営不安が急速に増大している。

EU内部では「ギリシャが赤字を削減できないのなら、支援する必要はない」という強硬論さえ出ている。しかしギリシャがデフォルトに陥れば、EU各国は自国の金融不安に見舞われる。そんなジレンマのなかで、今月中に有効な対策を講じられるのか。G7財務相会議がその答えを見つけられればいいが、現状では明らかに手詰まりのように見受けられる。


    ≪8日の日経平均 = 上げ +29.71円≫

    ≪9日の日経平均は? 予想 = 下げ

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サタデー自習室 -- 日本産業の空洞化 ⑥
2011-09-10-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ <影響②>日本は家電の輸入国 = 日本がいちばん多く輸入している自動車のメーカーはどこ? 答えは日産自動車。昨年7月からタイで生産を始めた小型車マーチの逆輸入が急増、こういう結果となった。反対に日産の輸出は急減する見通し。昨年の輸出台数は68万台だったが、5年後には35万台程度に縮小するという。こうした傾向は各自動車メーカーに共通している。

自動車はまだ圧倒的に輸出の方が多い。だが家電の場合は、多くの分野で輸入が輸出を上回り始めた。冷蔵庫などの白物家電は、数年前から輸入超過。テレビ受像機や再生機器も、最近は輸入が輸出を超え始めている。たとえば薄型テレビは昨年1-10月、輸入が3168億円だったのに対して輸出は80億円しかなかった。中国や台湾に生産を委託したためである。

現地生産が増えると、まず従来の輸出品が現地での製品に置き換わる。次に現地製品が日本に輸入される。もう1つの現象は、日本国内で生産された部品などの輸出が増えることだ。こうした3つの過程を総合した結果、日本国内の工業生産額は08年の場合で35兆6000億円減少したと試算されている。

日本の輸出は07年の83兆9300億円がピークだった。リーマン・ショックで急減したあと持ち直してはいるが、10年ではまだ67兆4000億円に。ことしは震災でまた急減し、再び回復傾向にはある。一般的に世界経済の不調、大災害、それに円高の影響で仕方がないと思われているようだ。だが、その根底では生産の海外移転が着々と進んでいる事実を見逃してはならない。


                           (続きは来週サタデー)

    ≪9日の日経平均 = 下げ -55.46円≫

    【今週の日経平均予想 = 4勝1敗】

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サンデー実験室 = 新・孫に聞かせる経済の話
2011-09-11-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第5章 市場って、なんだろう? ②

◇ シジョウとイチバ = きょうはまずクイズから。先週はみなさんの家の近所にある市場の話でした。この「市場」をなんと読みましたか。答えは「イチバ」が正解。では第5章のタイトル「市場って」は、どう読みますか。答えは「シジョウ」が正解です。英語ではどちらもマーケットですが、日本語では大きな市場は「シジョウ」、小さな市場は「イチバ」と読む約束になっています。

(ここから先は判りやすいように「イチバ」と読むときには「市場」、「シジョウ」と読むときには「」というふうに下線を引いておきます)

みなさんの町にある市場に並んでいる品物は、どこから来るのでしょうか。たいていは生産された場所から、大きな市場に運ばれます。町の市場にお店を出している人たちは、この市場から品物を買ってくるのです。

日本でいちばん大きい市場は、東京の築地というところにある東京都中央卸売市場です。ここには全国から魚や野菜、果物、肉などが集まってきます。毎日、1万2800人もの人が、この市場での売り買いに参加しているそうです。こうした大きな市場は、全国にいくつもあります。


(続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2011-09-12-Mon  CATEGORY: 政治・経済
今週の株価は重い足取りになりそうだ。最大の懸念は、先週末のG7財務相会議がヨーロッパの財政・金融不安に対して、何も具体策を打ち出せなかったこと。この気配を察知して9日のダウ平均は304ドルの急落。週間でも248ドル値下がりして、約3か月ぶりに1万1000ドルを割り込んだ。同時にユーロ相場も下落。9日のニューヨーク市場では1ユーロ=105円30銭と、対円でも10年ぶりの安値を記録した。

オバマ大統領は先週8日、総額4470億ドル(約35兆円)の景気対策を発表した。しかし株価はほとんど反応していない。共和党の反対で議会を通せないだろうという予想が強いためである。むしろ大規模な景気対策の発表で、アメリカの景気先行きが悪いことを改めて浮き彫りにした感じさえある。

日経平均も先週は213円の下げ。6日には震災後の安値を下回り、年初来安値を更新した。欧米の株安につられて、今週の見通しは明るくない。ユーロ相場の下落も、頭の痛い材料になる。ただ日経平均の場合はPBR(株価純資産倍率)が0.97倍と1を切っている。割安感がきわめて強いため、下値は限られていると言えるだろう。

今週は12日に、7-9月期の法人企業景気予測調査と7月の第3次産業活動指数、それに8月の企業物価。アメリカでは13日に、8月の財政収支。14日に、8月の小売り売上高と生産者物価。15日に、8月の消費者物価と工業生産。16日には、ミシガン大学による9月の消費者信頼感指数が発表になる。また15-17日には、ユーロ圏の財務相・中央銀行総裁会議が開かれる予定。新しい対策がまとまるかどうか。


    ≪12日の日経平均は? 予想 = 下げ

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金融引締めは限界に? / 中国
2011-09-13-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ こんどは景気が心配 = 中国統計局が発表した8月の消費者物価は、前年同月比で6.2%の上昇だった。まだ高い上昇率だが、7月の6.5%上昇よりはやや改善している。食品も13.4%上昇しているが、7月の14.8%上昇よりは少し上げ幅が縮小した。この数字を見てホッと一息ついたのは、政府と中央銀行の物価担当者だったのではないか。

中国の物価は昨年春から上昇傾向をたどり始めた。これに対して政府・中央銀行はきびしい金融引き締め政策を実施。昨年から数えて、政策金利は5回、預金準備率にいたっては実に15回にわたる引き上げを断行してきた。その結果、物価の上昇率が頭打ちとなったわけである。

だが金融引き締めの影響は、景気の面にもはっきりと出始めた。たとえば8月の新車販売台数は138万台で、前年比では4.2%しか増えなかった。これまで10-20%の伸びを続けていたから、かなりの急ブレーキである。鉱工業生産も8月は前年比13.5%増となお高水準だが、伸び率は7月の14.0%からやや縮小した。引き締めをさらに強化すれば、景気が悪化するギリギリのところへきている。

もちろん、これでインフレや不動産バブルが終息する保証はない。しかし、これ以上に金融引き締めを強化して景気を悪化させては元も子もなくなる。中国政府は引き締めの手をいったん止めて、物価の動向を監視することになるだろう。次に引き締めを解除の方向に踏み出せるのかどうか。それはまだ予想できない。


    ≪12日の日経平均 = 下げ -201.99円≫

    ≪13日の日経平均は? 予想 = 上げ

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蟻とキリギリス / ユーロ解体の危機 ? (上)
2011-09-14-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 第1幕 : 助け合いの精神 = ギリシャの財政・金融不安は、EU(ヨーロッパ連合)の存立を脅かすところまで発展してしまった。だが先週のG7(主要7か国)財務相会議は、具体的な対策を何一つ出せないまま終了。ギリシャのユーロ圏からの離脱、さらにはユーロ圏そのものの分裂までが、公然とささやかれる状態に陥った。ユーロ相場は下落、世界の株価も大きく下げている。

発端は奇妙な出来事だった。09年秋に行われたギリシャの総選挙で、現在のパパンドレウ首相が率いる社会主義運動党が勝つ。この政権交代で、カラマンリス前政権が財政赤字を大幅に粉飾して発表していたことが発覚した。このためギリシャ国債が暴落。政府は国債を償還するための資金を調達できなくなった。仮にギリシャがデフォルト(債務不履行)に陥れば、ギリシャ国債を大量に保有するヨーロッパの金融機関が経営危機に見舞われる。

そこでEU各国は、素早く救済策を決定した。総額1100億ユーロを10-12年の3年間に、ギリシャに対して分割融資する。また財政不安がポルトガルなどに広がる場合に備えて、総額7500億ユーロの支援基金を創設することが主軸。その代わりにギリシャは、財政赤字を3年間で300億ユーロ削減することを約束した。

ギリシャが“倒産”して金融機関が大損害を被り、金融不安が各国に広がることを回避する。そういう事情もあったが、とにかくEUの一員であるギリシャをみんなで守ろうという助け合いの精神が大きく働いていたことは確かだ。その協調主義が、昨年末あたりから微妙に変質してしまう。


                                 (続きは明日)

    ≪13日の日経平均 = 上げ +80.88円≫

    ≪14日の日経平均は? 予想 = 上げ

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蟻とキリギリス / ユーロ解体の危機 ? (中)
2011-09-15-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 第2幕 : 出来ないことは出来ない = ギリシャが支援を受ける見返りに約束した緊縮財政は、厳しい内容の耐乏生活を伴った。年金支給額の引き下げ、公務員の人員削減と賞与の停止、付加価値税をはじめ不動産・ガソリン・酒・タバコ税の増税・・・。国民はこれに反抗して、連日のようにデモとストが続いた。景気は急速に下降、物価は上昇した。ギリシャ国民の多くは「なぜ金融機関を助けるために、耐乏しなければならないのか」と疑問を持っている。

一方、支援をする側の国も資金を拠出するために、財政支出を絞る必要に迫られた。たとえば最も経済力のあるドイツでさえも4年で800億ユーロの財政支出削減計画を発表、社会保障費や失業手当の減額に着手した。ところが、このドイツやオランダの国民の間では「なぜギリシャを救うために、緊縮が必要なのか」という声が日ごとに増大しつつある。

そんな折り、この9月に入って状況が一変した。ギリシャ政府が公式に「景気の悪化が予想以上で、約束した財政再建計画の遂行は困難」と表明したから、問題は複雑化した。これまでは「国民の抵抗もあって、ギリシャは再建計画を守れないのではないか」という風評が飛ぶたびに、国債価格が急落。そのたびにEUは支援の強化を発表して、危機をしのいできた。

それが、こんどはギリシャ政府自らが「出来ないことは出来ない」と反旗を翻した形である。EUとしては、ギリシャ支援の大前提が崩れてしまったことになる。しかし放っておけば、EU各国の金融不安に火がついてしまう。こんなジレンマのなかで開かれたG7の財務相会議。具体策が出るはずもなかった。だが10月にも、ギリシャ国債は償還期限を迎える。時間はあまりない。


                                 (続きは明日)

    ≪14日の日経平均 = 下げ -97.98円≫

    ≪15日の日経平均は? 予想 = 上げ≫  

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蟻とキリギリス / ユーロ解体の危機 ? (下)
2011-09-16-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 第3幕 : ギリシャを追い出せば済むのか = 冬になって食べ物がなくなったキリギリス。蟻のところへきて頼んだが、「いままで遊んでいたのだからダメ」と断られてしまう。イソップ寓話の有名な一章である。いま北ヨーロッパの各国では、この話がよく持ち出される。ギリシャなど放漫財政で遊んできた南ヨーロッパの国々を「われわれの税金で助ける必要はない」という意味だ。

ギリシャ政府が「財政再建計画は遂行できない」と表明したものだから、この主張は国民の間でますます勢いを強めている。北ヨーロッパ諸国の政治家も、選挙があるから国民の不満をそうそうは無視できない。なかには「蟻とキリギリスは、もともと生活態度も人生観も異なる。一緒にすることがムリ」といった意見も表面化してきた。オランダの首相などは「ユーロ圏からギリシャを離脱させろ」と言ったとか言わないとか。

ただギリシャが離脱しても、問題が解決するわけではない。同様に財政危機が指摘されるポルトガルやイタリアを、どう扱うのか。蟻とキリギリスを分離すれば、フランスは歴史的、文化的に近い南ヨーロッパ圏を選ぶかもしれない。そうなれば、EUはドイツ・グループとフランス・グループに二分されてしまう。いずれにしても、現在のユーロ圏は崩壊する。

現実的に考えれば、今回もギリシャ政府が財政再建への努力を再確認し、EUは当面の融資を実行して不安の鎮静化を図ることになるだろう。だが、それは問題を少し先送りするだけ。いずれ近いうちに、抜本的な対策が必要になることは明らかだ。その第4幕がいつ、どんな形で始まるのかは、いまのところ誰も知らない。


    ≪15日の日経平均 = 上げ +150.29円≫

    ≪16日の日経平均は? 予想 = 上げ

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サタデー自習室 -- 日本産業の空洞化 ⑦
2011-09-17-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ <影響③>大きい雇用の減少 = 海外での生産や売り上げが増加すれば、企業の海外利益も増える。たとえば日経新聞が11年3月期の決算を集計したところ、主要130社のアジア地域での営業利益は1兆2500億円で、国内利益の7400億円を上回った。日産自動車などはアジアでの利益が国内の2.2倍にのぼっている。

こうした企業は利益を現地で積み立てたり投資するから、海外の資産も急増している。日経新聞の調査によると、主要660社の10年3月期決算では、資産総額に占める海外資産の比率が3分の1を超えた。比率が大きかったのは日本碍子の85%、ホンダの74%、ミネベアの72%など。これら企業の多くが豊富な手元資金を使って現地企業のM&A(合併・買収)に乗り出したことも、最近の特色になっている。

日本の企業が海外で業績を伸ばすことは、歓迎されていい。ただ1つ問題なのは、日本国内で雇用が圧迫されることだ。総務省の調査によると、海外現地法人の製造業就業者数は、01年度末の190万人から10年9月末には358万人に増えた。国内の製造業就業者数は09年で1073万人。17年間で約500万人も減少している。

製造業だけでなく、小売りやサービスなどの非製造業も加算すれば、海外での雇用者数はもっと大きなものになる。もちろん、その数だけ国内の雇用が減ったわけではない。だが少なくとも10年間で100万人単位の雇用が失われたことは確かである。特に大企業の海外進出に付いて行けない中小・零細企業の売上げ減少と、それに伴う雇用機会の喪失は深刻だ。


                                (続きは来週サタデー)

    ≪16日の日経平均 = 上げ +195.30円≫

    【今週の日経平均予想 = 4勝1敗】

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サンデー実験室 = 新・孫に聞かせる経済の話
2011-09-18-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第5章 市場って、なんだろう? ③

◇ 米や石油や株式の市場 = 漢字で書けば「市場」ですが、読み方には市場と市場の2つがあることは、先週のこの欄で勉強しました。(えっ、意味が判らない? と思った人は先週の記事をもう1回読んでください)

市場と市場の違いは、なんでしょう。まず大きさが違います。市場の方は、市場の何十倍、何百倍も大きいのです。なぜかというと、市場はまわりの町に住んでいる人が買いにくる場所。これに対して市場は、たとえば東京中のお店の人が、遠い所からも買いにくる場所なのです。

言い方をかえると、市場はお母さんやお兄さんなど、ふつうの家の人たちが自分の家で使うものを買いにくるところ。市場は、お店を開いている人たち、つまりプロが買いにくるところなのです。

さらに市場は、魚や野菜などを扱う市場のほかに、米や小麦などの穀物を扱う市場、金属や石油などを扱う市場、さらには株式の売買をする株式市場、金融商品を扱う市場もあるのです。金融市場では、売買がコンピュータで行われるので、市場と言っても建物がありません。見えない市場ですね。
                   

(続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2011-09-19-Mon  CATEGORY: 政治・経済
ダウ平均株価は先週、5日間の連騰で週間517ドルの値上がりとなった。月曜ー金曜がすべて上昇したのは6月下旬以来のこと。日米欧の中央銀行がドル資金の無制限供給で合意、またEUがギリシャ支援の継続を決めたことから、ヨーロッパの金融不安がいったん薄らいだことが好材料になった。しかし、この問題はフトしたことをきっかけに再び悪材料に変じる公算が大きいから、油断は禁物だ。

日経平均は週の前半、ヨーロッパ情勢に怯えて値下がりし、14日には年初来安値を更新した。しかし後半はニューヨークの連騰に引きずられた形で反発。週間では127円の値上がりとなった。今週はダウ平均の騰勢が持続するかどうか。日経平均が9000円を回復できるかどうか。ヨーロッパ情勢が静かなうちに、日米の株価が続伸する可能性は十分にある。

国内では、第3次補正予算案の作成が順調に進んでいる。増税も野田首相の決断で、所得税を主軸にする方向が固まった。ただ増税に関しては、民主党内に反対論も多い。今週中に党内調整を終えないと、野党との折衝を経て9月中に予算案を決めることが難しくなる。野田首相の手腕が試される場面だ。

今週は21日に、8月の貿易統計と7月の全産業活動指数。アメリカでは20日に、8月の住宅着工戸数。21日に、8月の中古住宅販売。22日に、7月の住宅価格指数が発表になる。これらの住宅関連指標では、予想以上の結果はあまり期待できない。20-21日にはFOMC(公開市場委員会)が開かれる。金融緩和について、何らかの追加策が決まる公算は大きい。


    ≪20日の日経平均は? 予想 = 下げ

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復興増税の使途に 異議あり ! (上)
2011-09-21-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 見えてきた臨時増税の姿 = 政府の税制調査会(会長=安住財務相)は先週までに、第3次補正予算案に盛り込む増税の素案をまとめた。その最終段階で、野田首相が消費税は社会保障関係の財源として温存するため除外するよう指示。大きな論争点が1つ消えた。野田首相のファインプレーとして褒められてもいい。ただ税調の素案には、見逃せない問題点がある。

問題点を指摘する前に、災害復興に関する財源の数字を整理しておこう。まず政府は11年からの5年間に必要な復興のための費用を19兆円と見積もった。このうち第1次、第2次補正で6兆円を支出したから、残りは13兆円。ところが第1次補正では、11年度の基礎年金に対する国庫負担金2兆5000億円を転用してしまった。この返済分を入れると15兆5000億円。さらにB型肝炎の補償金7000億円を加え、合計16兆2000億円が必要になる。

一方、一般歳出の節減や政府が保有するJT株などの売却で5兆円を調達。その結果、残りの11兆2000億円を増税によって賄う。増税は所得税と法人税を中心に、場合によっては酒・たばこ・揮発油税の増税もありうる。増税の期間は10年間が有力――というのが、政府税調がまとめた素案の概要だ。

ここで1つ問題がある。3大税目のうち消費税が除外されたため、増税は所得税と法人税が中心になるという。だが法人税については、実効税率を5%下げたうえで3年間は10%上積みする方針だ。これは日本企業の国際競争力を高めるために減税するが、震災復興にも協力してほしいというわけ。それはそれで結構だが、計算してみると増税はほとんど所得税だけという結果になる。だから政府税調は国民をごまかすような言い方は止めて、はっきりと「所得税による増税を実施」と明言すべきではないか。


                                   (続きは明日)

    ≪20日の日経平均 = 下げ -142.92円≫

    ≪21日の日経平均は? 予想 = 下げ

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復興増税の使途に 異議あり ! (下)
2011-09-22-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ B型肝炎の補償は別建てにせよ = 政府税調がまとめた素案によると、所得税の増税は所得税額の5.5%程度を新たに上乗せする。この場合、年収500万円で夫婦子2人の標準世帯では年間4300円の負担増に。単身世帯だと8800円の負担増になる。また年収1500万円の標準世帯では9万7000円の負担増になると試算されている。さらに住民税も1人当たり年間1000-2000円の引き上げとなる見込み。

個人の所得がほとんど増えない状況で、これだけの負担増加はかなりの重荷だ。しかし東日本大震災の復興をみんなで分担しようという意識は、国民の大部分が持っている。ただ金額が比較的に少ないとはいえ、B型肝炎の医療ミスに対する国家補償までを臨時増税の対象に加えることには、大きな疑問がある。

もちろん、B型肝炎補償を止めろという趣旨ではない。だが大災害からの復旧を全国民で分担するという考え方とは、全く異質の財政支出だろう。この分は今回の臨時増税とは切り離し、第3次補正に組み入れるとしても、別の財源を用意するのがスジではないのか。その分を増税から差し引けば、増税総額は10兆5000億円になる。

もう1つ、これは税制調査会の問題ではないが、国民に増税をお願いするのであれば、政府や与野党議員も応分の負担を引き受けなければならない。国家公務員の人員削減、国会議員の定数削減と歳費の縮小。第3次補正予算を国会に上程する際には、これらの施策も一緒に提案されなければ、国民は納得しないだろう。


    ≪21日の日経平均 = 上げ +19.92円≫

    ≪22日の日経平均は? 予想 = 下げ

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サタデー自習室 -- 日本産業の空洞化 ⑧
2011-09-24-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ <原因①>最初は貿易摩擦から = 企業が生産や営業の拠点を海外に移転する原因は、いくつも数え上げることができる。時代によって、業種や個々の企業によって原因はみな違う。また、いくつかの原因が絡み合っていることも多い。さらに企業が業績の拡大を求めて積極的に進出するケースと、やむなく移転を決断するケースとに2分できるかもしれない。

日本の企業が最初に海外へ進出したのは、1960年代の後半から。原因はアメリカとの貿易摩擦だった。90年代にかけて繊維、テレビなどの家電製品、鉄鋼、自動車、半導体と、日本の対米輸出が急増。そのたびにアメリカでは日本製品のボイコット運動が発生した。特に激しかったのは自動車で、ホンダはこの摩擦を解消するため82年に、日本のメーカーとしては初めてアメリカでの乗用車生産を開始している。

80年代以降は、2つの原因が目立っている。まず高度成長で日本の賃金水準が上昇したため、企業は安い人件費を求めて海外に工場を作り始めた。中国や東南アジア諸国が中心で、この動きは雑貨や衣料品、食品から家電製品へと広がって行く。もう1つは円高の始まり。85年のプラザ合意で円高が進むと、電機や一般機械などの企業で中国や東南アジア諸国に工場を建設する動きが強まった。

この段階では、円の価値が高まったために海外投資がしやすくなったこと、それに海外の安い人件費が結び付いた動きだったと言えるだろう。最近の円高を原因とする海外移転とは、全く性格が異なっている。したがって当時は“空洞化”という言葉も使われなかった。


                              (続きは来週サタデー)

    ≪22日の日経平均 = 下げ -180.90円≫

    【今週の日経平均予想 = 2勝1敗】

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サンデー実験室 = 新・孫に聞かせる経済の話
2011-09-25-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第5章 市場って、なんだろう? ④

◇ もし市場がなかったら = 市場と市場の違いについては、先週のこの欄で勉強しました。(この文章の意味が判らない人は9月11日の記事を読み返してください)。規模が大きくてプロ同士が売り買いするのが市場、ふつうの人が買い物をする所が市場でしたね。

でも市場も市場も、働き方は同じです。両方とも売り手と買い手がいて、お互いが話し合って品物の値段を決める。これが市場と市場に共通した最大の特徴と言ってもいいでしょう。

たとえば雨が降らずに野菜がうまく育たないと、産地から運ばれてくる野菜の量が減ってしまいます。そうすると、売り手は値段を上げても売れると考えて値上げします。ただし値段が高くなりすぎると、売れなくなってしまうでしょう。ですから野菜の値段は、売り手と買い手の両方が「このくらいなら仕方がない」と考えるところに落ち着くのです。

市場や市場がなかったとしたら、どうでしょう。野菜を作った農家の人が町まで売りに行くか、町の人が農家まで買いに行かなければなりませんね。とても不便です。そのうえ同じ品物が、場所によっていろいろな値段で売買されることになってしまいます。市場や市場があれば、便利というだけでなく、品物の値段が統一されるのです。

                   
                                 (続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2011-09-26-Mon  CATEGORY: 政治・経済
ダウ平均は先週738ドルの大幅安となった。1週間の値下がり幅が700ドルを超えたのは、リーマン・ショック後の08年10月以来のこと。EUのギリシャ支援が進まないことに加えて、FRBが買い入れ資産の総額を増やさなかったことに対する失望が重なった。さらにアメリカとヨーロッパの景気見通しがともに悪化しており、市場の空気はかなり暗くなっている。

今週は29日にドイツ下院が、ギリシャ支援策の採決を行う予定。ここで可決されれば、ギリシャ問題に対する不安はまた一時的に薄らぐに違いない。しかし可決されたとしても、反対票が予想以上に多いと将来への懸念がかえって増幅される可能性もあって油断はできない。いずれにしても、この問題は長期にわたって尾を引くだろう。

日経平均は営業日が3日しかなかったこともあって、週間304円の値下がりで済んだ。日本の場合は、これから震災復興のための財政支出が予定されている。また日経平均のPBRは0.95倍と1倍を割り込んだまま。この2点は大きな強みだが、海外市場の下げムードに抵抗できるほどの力はない。今週も海外の動きに左右される展開となりそうだ。

今週は27日に、8月の企業向けサービス価格。29日に、8月の商業販売統計。30日には、8月の鉱工業生産、雇用統計、家計調査、消費者物価、住宅着工戸数が発表になる。アメリカでは26日に、8月の新築住宅販売。27日に、7月のSPケース・シラー住宅価格指数とコンファレンスボードによる9月の消費者信頼感指数。29日には、4-6月期のGDP確定値と8月の中古住宅販売が発表される。


    ≪26日の日経平均は? 予想 = 下げ

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貿易赤字が 警告すること
2011-09-27-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 燃料の輸入が激増している = 財務省が発表した8月の貿易統計によると、輸出は5兆3575億円で前年同月より2.8%増加した。輸出が前年を上回ったのは震災以来はじめて。東北地方の工場やインフラが復旧して、生産が正常化したことを反映している。ただ世界経済の不調や超円高の定着で、今後の輸出に大きな伸びは期待できそうにない。

一方、貿易収支は7753億円の赤字となった。これは輸入が前年比19.2%も伸びて、6兆1328億円に拡大したため。特に燃料の輸入が激増した。たとえば前年比で原油は39.9%、LNG(液化天然ガス)は55.7%も伸びた。このうち原油は国際価格の上昇によるところが大きいが、LNGは数量でも2割近く増加している。

原油やLNGの輸入が急増したのは、言うまでもなく原発の稼働率が低下し、これを補うために火力の発電量が増えたためである。いま原発は54基あるうち11基しか稼働していない。8月の稼働率は26.4%にまで低下した。仮に定期検査を終えた原発の再稼働が認められないとすると、来年5月には稼働率がゼロになってしまう。

電力の使用量が増える冬季を迎え、原発の稼働率がさらに低下すれば、燃料の輸入はさらに増加する。貿易収支の赤字はもっと拡大するだろう。こうした傾向が短期間ならいいが、長期にわたれば日本経済は資金不足に陥り、景気の失速は免れない。原発の再稼働問題は、こうした視点からも考える必要がある。


    ≪26日の日経平均 = 下げ -186.13円≫

    ≪27日の日経平均は? 予想 = 上げ

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バーナンキの失策 (上)
2011-09-28-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 今回の政策は逆効果 = アメリカの中央銀行であるFRB(連邦準備理事会)のベンジャミン・バーナンキ議長。これまでは株式市場の心理を読み取って、金融政策を巧みに操ってきた。このためウォール街では「バーナンキ神話」という言葉も生まれたほど。しかし先週、FRBが決めたツイスト・オペは全く効果がなく、むしろ株価は急落してしまった。

FRBが決めた金融緩和の追加政策は、来年6月末までに民間の金融機関から期間6-30年の長期国債を4000億ドル(約31兆円)買い入れる。その一方で期間3年以下の国債を同額だけ売却するというもの。つまりFRBは保有資産の額を変更せずに、その中身を入れ替える。これをツイスト・オペと呼んでいる。

長期国債を買い入れれば、長期国債の価格が上がって金利は下がる。これで住宅ローンなどの金利も低下し、住宅市場にテコ入れができる。FRBの狙いはそこにあった。ところが市場は金利を少しばかり下げても、住宅市況は好転しない。むしろ景気の先行きを明るくしなければ、住宅は売れないと読んだ。そのためにはツイストではなく、FRBが買い入れ資産の総額を増やして通貨の供給を増やすべきだったと判断したわけである。

だがFRBはインフレの警戒もしなければならなかった。また共和党の金融緩和に対する強い反対論を考慮したのかもしれない。その結果は、株価の大幅安。株価が下がれば、景気の見通しはいっそう悪化する。ツイスト・オペが失敗だったことは明らかだ。今回はさすがのバーナンキ議長も、市場心理の読みを誤ったと広く受け取られている。


                                   (続きは明日)

    ≪27日の日経平均 = 上げ +235.82円≫

    ≪28日の日経平均は? 予想 = 下げ

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バーナンキの失策 (下)
2011-09-29-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 中央銀行はみな超保守的 = いま先進国は、いずれも財政の肥大化に悩んでいる。そこで景気対策は、金融緩和に頼らざるをえない。その金融政策も、アメリカや日本は金利をゼロにまで引き下げたから、あとは量的な緩和策しかない。中央銀行は市中から証券を買い入れることで、通貨を放出し量的な緩和を図る。

アメリカの景気見通しは、かなり悪化してきた。このため市場は、FRBが量的緩和を拡大するものと予想していた。ところがFRBは買い入れの総額は変えずに、長期国債の買い入れを増やす半面で同額の短期国債を売却するツイスト・オペを実施すると発表。期待がはずれたために、株価は大幅に下落してしまった。この後遺症は、けっこう大きい。

市場は次回の量的緩和を、いっそう大きく期待する。また期待がはずれると、株価は一段と売り込まれる。それを恐れて緩和に踏み切っても、市場は「当然だ」と受け取るから政策の効果は限定されてしまうだろう。こうして政策が後追いになると、中央銀行の立場はますます苦しくなる。

一般に中央銀行は、超保守的である。たとえば証券の買い入れにしても、安全性の高い国債は買い入れても、株式などリスクが大きい資産はあまり買いたがらない。この点はECB(ヨーロッパ中央銀行)や日銀も同じである。いま世界経済が同時不況に陥る危険性が指摘されている。そんなときに、日米欧の中央銀行がETF(上場投資信託)の買い入れを増やすと宣言したら、雰囲気はがらっと変わると思うのだが。


    ≪28日の日経平均 = +5.70円≫

    ≪29日の日経平均は? 予想 = 下げ

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サラリーマン ・ 苦難の時代
2011-09-30-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 給与は10年間で49万円減少 = 国税庁が発表した「民間給与の実態」調査をみると、現代のサラリーマンが苦難の時代を迎えていることがよくわかる。それによると、10年に1年間を通じて働いた給与所得者の数は4552万人。このうち女性は1823万人で過去最高を記録した。年間の平均給与は412万円。男性が507万円だったのに対して、女性は269万円だった。

この数字を10年前の00年と比べてみよう。00年の場合、まず給与所得者の数は4494万人。10年間で58万人増えている。ところが企業が支払った給与総額は、00年の207兆円に対して10年は188兆円に減少した。当然ながら1人あたりの平均給与は減少する。10年の平均給与は00年の461万円より49万円減少した。

もっと古い資料を引っ張り出して比較してみる。いまから40年前の1970年(昭和45年)当時、給与所得者の数は2424万人。平均給与は94万円しかなかった。しかし高度成長が続き、10年後の80年には295万円に増加している。「サラリーマンは気楽な稼業」だったかどうかは別としても、1年間に20万円ずつ給料が上がったことになる。

80年から00年までの20年間でも、平均給与は166万円増加している。単純にみて、年間8万円以上の給与増が実現していたわけだ。それに比べて現代は給与が増えないどころか、減る時代になってしまった。給与が増えなければ個人消費の増加も期待できない。産業の“空洞化”に加えて内需の収縮が進行すれば、日本経済に将来はない。サラリーマンは苦難の時代と言うだけでは済まされない現象である。


    ≪29日の日経平均 = 上げ +85.58円≫

    ≪30日の日経平均は? 予想 = 上げ

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