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経済に関する話題なんでも。ニュースの分析・批評・解説など。大胆な予想や提言も。ご意見、ご批判は大歓迎です。
経済なんでも研究会
あきれた 日本銀行の小心翼々
2011-11-01-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ お粗末すぎた円高対策 = 日銀は先週21日、円高の阻止を目的とした金融緩和の追加策を決めて発表した。その内容は、資産買い入れ基金の規模を50兆円から55兆円に増やす。この増加分5兆円はすべて残存期間1-2年の国債購入に充てる。こうして長期金利の引き下げを図り、日米間の金利差を拡大することで、円に対する投資需要を減らし相場を下げようとする試みだ。

ところが為替市場は、この日銀の追加政策を全く無視。円の対ドル相場は、3日連続で最高値を更新してしまった。東京市場の長期金利も、むしろ上昇気味に推移している。基金の規模を55兆円に拡大するといっても、長期国債の買い入れ限度は4兆円から9兆円に上がっただけ。要するに日銀の対策はあまりにも貧弱で、市場に何のインパクトも与えることができなかった。このため政府は31日、円売り介入に踏み切らざるをえなくなった。

なぜ日銀は、政策をこんなに“小出し”にするのだろう。その理由の1つは、もともと日銀が資産の買い入れなどはやりたくないと考えていること。債券や株式を購入すれば、それだけ日銀の資産内容が劣化する危険を孕む。そんなことはしたくないというのが日銀の本音だ。しかし景気の低迷や円高の進行で、何もやらないわけにはいかない。そこで、いやいやながら作ったのが資産買い入れ基金だった。

もう1つの理由は政策を小出しにすることで、今後に緩和の手段を温存しておくこと。買い入れ限度を5兆円ずつ増やして行けば、まだ何回もこの手を使える。日銀は政府や国会から「何もしないではないか」と怒られるのが、いちばん怖い。この手を小出しにすれば、なんとかごまかせる。これが日銀の戦術だろう。円高対策としての効果よりも、怒られなければいいのである。


    ≪31日の日経平均 = 下げ -62.08円≫

    ≪1日の日経平均は? 予想 = 下げ

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韓流で行こう / 貿易自由化 (上)
2011-11-02-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ TPPへの参加はむずかしい = TPP(環太平洋経済パートナーシップ)への参加をめぐって、議論が白熱化している。参加するためには11月中に態度を決めなければならないから、もう時間がない。にもかかわらず、民主党の内部でも賛否両論。興石幹事長は「10日までに党内をまとめる」と宣言したが、まとめられるかどうか疑わしい。自民党の内部も割れているから、11月中の態度決定は困難なのではないか。

「参加しなければ、日本は競争力を失って輸出を伸ばせなくなる」「参加すれば、日本の農業は壊滅する」--賛否は両論とも、まことに強硬だ。神学論争の感もあって、短時間で妥協が成立するような状況ではない。“開国派”が勝っても“鎖国派”が勝っても、あとに大きな後遺症を残すことになりそうだ。

ここは大人の知恵を出して、違う道を目指したらどうだろう。そのお手本は韓国だ。韓国はいまのところTPPへの参加は考えていない。その代わり、これまでに重要な貿易相手国と個別にFTA(自由貿易協定)を結び、輸出を大幅に伸ばしている。この個別交渉で、韓国はコメを自由化の例外品目とすることに成功している点は注目すべきだろう。

いま韓国がFTAやEPA(経済連携協定)を結んでいる相手国は8か国。これに対して日本は13か国。一見すると日本の方が進んでいるように見えるが大違い。韓国はEUやインド、ASEAN(東南アジア諸国連合)など貿易額が大きい相手と締結。さらに来年1月にはアメリカとの協定も発効する見込み。これに対して日本はメキシコ、スイス、、シンガポールなど、いずれも農産物の輸出力が弱い国ばかり。貿易量もそれほど大きくはない。


                                   (続きは明日)

    ≪1日の日経平均 = 下げ -152.87円≫

    ≪2日の日経平均は? 予想 = 下げ

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韓流で行こう / 貿易自由化 (中)
2011-11-03-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 韓国の優れた貿易戦略 = アメリカの上下両院は10月12日、韓国とのFTA実施法案を可決した。韓国側の批准を経て、来年1月には発効する見込み。協定の内容は、今後5年間で工業製品や消費財の95%について関税を撤廃するというもの。韓国側は輸入農産物にかけている平均54%の関税を撤廃するが、コメは例外となっている。

この結果、アメリカは輸出が年間110億ドル増え、7万人の雇用が産み出されると期待。韓国側もアメリカの輸入関税が自動車部品については即時、乗用車は5年後には2.5%の関税がゼロになるため、自動車関連の対米輸出は年平均7億2200万ドル増加すると試算している。日本の対米輸出は、相対的にその分だけ不利となるわけだ。

韓国はすでにEUとの間でFTAを締結している。このため韓国からのEU向け輸出は、たとえば乗用車10%、薄型テレビ14%の関税が5年以内にゼロとなる。ここでも日本の輸出は、相対的に大きなハンデを負ってしまう。さらに韓国は中国との間でも、FTA交渉を始める予定だ。仮に中国とも同様な協定が結ばれ、日本は何もしなかった場合。ジェトロでは、年間110億ドルの輸出を韓国に奪われると試算している。

TPPは関税撤廃の例外品目を原則として認めない。また商品貿易だけではなく、サービス・労働・競争政策・電子取り引きなど広範な分野でも自由化を進める。韓国はこれを嫌ってTPPには参加しない。その代わりに2国間の交渉で重要な相手国とFTAを締結、大きな実績を挙げ始めた。イ・ミョンパク大統領が「韓国は世界で最大の輸出市場を持つ国」と豪語するゆえんである。


                                   (続きは明日)

    ≪2日の日経平均 = 下げ -195.10円≫

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韓流で行こう / 貿易自由化 (下)
2011-11-04-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ “鎖国”で固まったら一大事 = 韓国でも農業は重要な産業である。しかも生産性は日本より低い。このため貿易の自由化に際しては、農民を中心に大々的な反対運動が巻き起こった。これに対して韓国政府は「工業製品の輸出で発展する以外に道はない」と全国民に訴える一方、国内農業の競争力強化と農民の所得安定に総額130兆ウォン(約9兆円)を投じて農民の説得に当たった。

そして重要な貿易相手国と個別に折衝、着々とFTAの網を張り巡らせることに成功した。遅れをとった日本がTPPに参加することで、一気に形勢を挽回するという考え方は理解できる。だが、それだけにTPPは“劇薬”だ。仮に反対論者を説得できず参加を断念した場合、日本の世論は“鎖国”論で固まってしまうかもしれない。そうなると個別のFTA交渉も困難になり、貿易立国は瓦解してしまう危険性がある。

もちろん、これまでのように農業輸出に関心のない国とのFTAを増やしても意味はない。オ―ストラリアやカナダ、さらにはアメリカやEUとも順を追って協定を結ぶべきである。そのつど、コメは例外とし、他の農産物については一定の譲歩をする。その譲歩の度合いにしたがって、国内農業に対する支援を厚くして行く。

国論を二分した揚句に、TPPへの対応を決める。そのとき「ノー・サイド」にできるかどうか。野田政権にその能力はないだろう。それなら戦略を転換して、韓国流の方策に切り替えた方がいいのではないか。民主党も自民党も頭を冷やして、方針転換を考えた方がいい。


    ≪4日の日経平均は? 予想 = 上げ

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サタデー自習室 -- 綱渡りの ユーロ圏 ①
2011-11-05-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ <歴史①>戦争の防止が最初の目標 = 古代からヨーロッパの歴史は、戦争の歴史でもあった。特にドイツとフランスは何度も戦火を交えている。第2次世界大戦が終わった5年後の1950年5月9日、ヨーロッパ諸国が武器の製造に必要な重要資源を共同管理することによって戦争をなくそうと提案した人がいた。フランスの首相も務めたことがあるロベール・シューマンである。

この提案を基に1952年、欧州石炭鉄鋼共同体が陽の目を見た。この共同体に参加したのはドイツ、フランス、イタリア、オランダ、ベルギー、ルクセンブルクの6か国。これが現在のEU(ヨーロッパ連合)にまで発展する。提案者のロベール・シューマンが「大欧州の父」と呼ばれ、提案した5月9日が「ヨーロッパの日」となったのは、このためである。

戦争防止のために設立された共同体は、1957年になるとEEC(ヨーロッパ経済共同体)に発展する。6か国間の輸出入関税をすべて取り払い、1つの大きな市場を形成することに成功した。さらに67年には経済全般、政治や文化の統合までを目指したEC(ヨーロッパ共同体)に進化。その魅力に惹かれて、イギリス、デンマーク、スペインなど多くの国が次々に参加している。

このECを土台に93年、現在のEU(ヨーロッパ連合)が誕生。金融・通貨の統合を目指して、98年にはECB(ヨーロッパ中央銀行)を創設した。そして99年、ついに11か国が単一通貨のユーロを採用。ここにユーロ圏が始動することになった。ただイギリスなどはユーロを採用していない。このため現在はEU加盟国が27か国、そのうち17か国がユーロの流通するユーロ圏となっている。


                              (続きは来週サタデー)

    ≪4日の日経平均 = 上げ +160.98円≫

    【今週の日経平均予想 = 4勝0敗】

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サンデー実験室 = 新・孫に聞かせる経済の話
2011-11-06-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第6章 会社って、なんだろう? ①

◇ 製造業と非製造業 = みんなの家の、お父さんやお母さん、お兄さんやお姉さん。だれか会社に勤めている人はいますか。その会社の名前を言えますか。そのほかにも知っている会社があれば、名前を紙に書いてみましょう。いくつ書けましたか。

日本には、会社が数え切れないほどあります。どんな会社かをみるには、どうしたらいいでしょうか。たとえば学校なら、小学校、中学校、大学校に分けられます。また公立か私立か、でも分けることができますね。

会社にも、いろいろな分け方があります。株式会社か、そうでない会社か。大きさはどうか。どんな業種か。もうかっているかどうか、など。きょうはそのうちの1つだけ、製造業か非製造業かを考えてみましょう。製造業というのは、モノを作っている会社。非製造業というのはモノを作らない会社です。

製造業にもいろいろあります。鉄を作る会社、飛行機を作る会社、テレビや冷蔵庫、洋服や化粧品、ビールやパン・・・。非製造業はどうでしょう。電力やガス、鉄道やバスやタクシー、デパートやスーパーやコンビニ、銀行や飲食店・・・(電力会社は電気を、ガス会社はガスを作っていますが、電気やガスはモノとは考えません)。ほかにも考えてみてください。お父さんが勤めている会社は製造業ですか、それとも非製造業ですか。


                   (続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2011-11-07-Mon  CATEGORY: 政治・経済
世界の株式市場がギリシャの首相に振り回された。パパンドレウ首相は先週、EUが構築したギリシャ支援の包括策を受け入れるかどうかで国民投票を実施すると発表、世界を驚かせた。このため株価は急落。だが週末になると国民投票はやらないと方針転換、これで株価は反発した。しかしダウ平均は週間248ドルの値下がり。日経平均も249円の下落だった。

ギリシャ議会は5日、パパンドレウ内閣を信任した。今後はどうやら野党との大連立に動き、包括支援を受け入れるための財政再建策を固める姿勢を強めそうだ。株式市場の不安はいったん薄らぐだろう。だが東京市場の場合は、タイ大洪水の影響で日本企業の収益見通しが下方修正されている。今週はこれがどの程度まで悪材料として意識されるか。

今週は国会で災害復旧のための第3次補正予算が成立する見込み。これは株価にとっても大きな好材料だ。その一方、野田首相は週末に開くAPEC(アジア太平洋経済協力会議)への出席を前に、TPP(環太平洋経済連携会議)への参加方針を表明する公算が強い。民主党内でも反対論が強く、造反や離党など政治的な波乱を生じる危険がないでもない。

今週は7日に、9月の景気動向指数。9日に、10月の景気ウォッチャー調査。10日に、9月の機械受注と10月の消費動向調査。11日には、9月の第3次産業活動指数と10月の企業物価が発表になる。アメリカでは11日に、ミシガン大学による11月の消費者信頼感指数。また中国は9日に、10月の消費者物価、生産者物価、小売り売上高、鉱工業生産、固定資産投資額。10日に、10月の貿易統計を発表の予定。11-12日にはハワイのホノルルでAPEC首脳会議が開かれる。


    ≪7日の日経平均は? 予想 = 上げ

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イタリアは 防火壁になるのか (上)
2011-11-08-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 国債利回りの急騰が引き金 = ヨーロッパの財政・金融不安は、とうとうイタリアに飛び火した。想定されたギリシャ⇒ポルトガル⇒スペイン⇒イタリアという順番ではなく、危機は一気にイタリアを襲ったという感じがする。ここで食い止めなければ、火はフランスに及ぶかもしれない。そうなればユーロ圏もEUも瀕死の状態に陥る。イタリアは防火壁の役割を果たせるのだろうか。

11月に入って、イタリアの国債利回りが急騰した。一般に利回りが7%を超えると危険と言われるが、最近では6.5%を上回っている。市場がイタリアの財政状態に対する不安感を強めた結果だ。この不安感を鎮めようと、ベルルスコーニ首相はIMFによる財政の監視を受け入れたが、これが裏目。逆にイタリアもIMFの管理国になったという印象を強めてしまったようだ。

ユーロ17か国のなかでも、イタリアはドイツとフランスに次ぐ3番目の大国。人口は約6000万人で、ギリシャの6倍に近い。またGDPは約2兆ドル。ギリシャの7倍に近く、世界でも8番目の経済大国だ。したがって仮にデフォルト(債務不履行)でも起こせば、その影響はギリシャの比ではない。そして何よりも、いまのEUの源流となったヨーロッパ石炭鉄鋼共同体の原加盟国である。

その財政の状況をみると、10年の財政赤字はGDP比が4.6%で大きくはない。しかし累積債務残高は1兆8400億ユーロもあってGDPの120%に達している。このGDP比率はユーロ圏のなかで、ギリシャの145%に次ぐ高さだ。そして12年中の国債償還予定額は3000億ユーロに達しており、国債の利回りが上昇すると財政はますます圧迫されることになる。


                                (続きは明日)

    ≪7日の日経平均 = 下げ ー34.31円≫

    ≪8日の日経平均は? 予想 = 上げ

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イタリアは 防火壁になるのか (下)
2011-11-09-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 国民の理解と支持がカギ = イタリアはIMFの監視を受け入れることになったが、融資は断った。この点はギリシャと違う。また国債利回りも6%台に乗せたが、ギリシャの27%という法外な金利に比べればまだ低い。だが何もしなければ、すぐにギリシャ化することは明らかだ。そこで政府は厳しい財政再建策を導入しようとしている。

ベルルスコーニ首相が10月末のEU首脳会議で説明した財政再建策は、きわめて厳しい内容だった。国有企業や国有不動産の売却、年金の支給開始年齢を67歳に引き上げ、国家公務員の5万人削減、企業活動に対する規制の緩和、そして正社員の解雇を容易にするための法律改正、消費税の増税・・・。これらによって12-13年の財政赤字を455億ユーロ削減するという。

EUの首脳たちも、この再建案を高く評価したと伝えられる。にもかかわらず市場は不信感を強め、イタリアの国債利回りは上昇した。再建案の内容は良くても実行できるのかどうか、市場は疑問視したからである。じっさいイタリア国内で、この再建案の評判は悪い。連日のようにデモ隊が議会を取り巻き、野党だけでなく与党の一部もベルルスコーニ首相の退陣を要求する始末。

EUやIMFが満足する再建案を作っても、国内では抵抗が大きい。強行突破すれば、内閣の存続が危うくなる。この構図はギリシャと同じだ。結局、問題は国民の理解と支持を得られるかどうかにかかってくる。財政・金融不安が仮にフランスへ飛び火しても、全く同様の構図になるだろう。イタリアがユーロ圏の防火壁になるためには、国民を味方にすることが必須条件になる。 


    ≪8日の日経平均 = 下げ -111.58円≫

    ≪9日の日経平均は? 予想 = 上げ

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日本の国債 : 景気よくなると危ない?
2011-11-10-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 国の借金は1000兆円を突破へ = 財務省の集計によると、国の債務残高が来年3月末には1000兆円を突破する見通しとなった。11年度予算を組んだ時点では1000兆円をわずかに下回る計算だったが、震災復興の補正予算などで借金が膨らんだ。年度末の借金残高は1024兆円に。国民1人当たり約802万円となる。

国の債務残高というのは、国債と借入金と政府短期証券の合計額。このうち国債が圧倒的に多く、11年度末の残高は794兆円に。前年より36兆円増える。また政府短期証券は172兆円だが、61兆円も増加する。これは為替介入に必要な円売り資金を調達したためだ。したがって年度内にもし介入をすれば、国の借金はさらに膨張することになる。

いまギリシャやイタリアの財政不安が大問題になっている。そのギリシャの債務残高はGDP比で145%、イタリアは120%だ。これに対して日本の比率は200%を超えてしまう。それなのに日本の国債はよく売れて、利回りもきわめて低い。その理由としては、個人の金融資産が1100兆円もあること。また国内の保有比率が90%を上回っていることが挙げられる。

個人の金融資産はその多くが金融機関への預貯金であり、金融機関はこのカネで大量の国債を買っている。その保有額は銀行だけで200兆円以上、郵貯や保険などを含めると300兆円に近い。これは景気が悪く、企業に対する融資が伸びないためだ。とすれば景気がよくなり企業の資金需要が活発になると、金融機関は国債を売って利ざやの大きい融資に充てるだろう。結論は景気がよくなると、日本の国債も危ない?


    ≪9日の日経平均 = 上げ +99.93円≫

    ≪10日の日経平均は? 予想 = 下げ

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1年ぶりのプラス成長 / 7-9月期
2011-11-11-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 輸出と消費の反動増が貢献 = 内閣府は来週14日に、7-9月期のGDP統計を発表する。前期比の実質成長率は、民間調査機関による事前の予測値でみるとプラス1.5%程度になりそう。年率換算では6%前後と予想以上の高さになる。 ただ高成長は一時的で、10月以降は再び成長率が鈍化しそうだ。

四半期ごとにみた成長率がプラスになるのは、10年7-9月期以来で1年ぶり。震災の影響で落ち込んでいた輸出と個人消費が急回復した。部品の供給がストップして減産を余儀なくされた自動車と電機の生産が正常化したこと。それに個人の自粛ムードも解消したことが大きい。

ただ、こうした急回復は震災による落ち込みを取り戻す“反動増”。したがって長くは続かない。このため10-12月期の成長率は、年率換算でも1%前後に低下するという見方が強い。仮にそうなれば、11年を通した成長率はゼロ近辺。マイナスにならなければいいという感じになる。

政府が9月に発表した11年度の経済見通しでは、実質成長率をプラス1.7%と見込んでいる。しかし、この達成もかなりむずかしい。来年1-3月期には、第3次補正予算の実行による押し上げ効果が期待できる。だが一方で、欧米先進国の状況は芳しくない。中国をはじめとする新興国の経済も、減速傾向で推移しそうだ。


    ≪10日の日経平均 = 下げ -254.64円≫

    ≪11日の日経平均は? 予想 = 上げ

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サタデー自習室 -- 綱渡りの ユーロ圏 ②
2011-11-12-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ <歴史②> 基軸通貨を目指して = 1999年1月1日、EU加盟国のうちの11か国が単一通貨ユーロの導入を決定。ユーロ圏が誕生した。実際にユーロの紙幣や硬貨が流通し始めたのは2002年の1月1日から。この誕生から流通の間にギリシャが参加して、流通開始の時点では12か国となっている。

当時のEUは日の出の勢い。その中核国が使用するユーロの将来性は、世界中から高く評価された。世界の基軸通貨は米ドルだが、やがてはユーロがその地位を奪うかもしれない。少なくとも米ドルと並ぶ国際通貨に成長するだろうと、だれもが予想した。その勢いに惹かれて加盟国も増え、現在は17か国に達している。

いまユーロ17か国の人口は、合計すると約3億3000万人。アメリカの3億人より多い。またGDP(国内総生産)は約12兆ドルで、アメリカの14兆7000億ドルを少し下回るだけ。ドイツとフランスを中軸としたユーロ圏の経済力は、アメリカに匹敵すると言ってもいいだろう。

だが、そのユーロ圏がいま大変な苦境に立たされている。ギリシャの財政不安に端を発した経済危機はイタリアに波及。この両国ではともに総理大臣が辞任に追い込まれ、政治的にも不安定さを増している。さらにフランスの国債まで売り込まれるような事態が生じると、ユーロ圏は崩壊の瀬戸際に立たされてしまう。この不安の連鎖を、どこかで断ち切ることができるのだろうか。


                            (続きは来週サタデー)

    ≪11日の日経平均 = 上げ +13.67円≫

    【今週の日経平均予想 = 3勝2敗】 

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サンデー実験室 = 新・孫に聞かせる経済の話
2011-11-13-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第6章 会社って、なんだろう? ②

◇ 江戸幕府より古い会社 = 世界で初めての会社は、1602年にオランダで作られた「東インド会社」だといわれています。日本では関ヶ原の合戦があった2年後、徳川家康が江戸幕府を開いた前年のこと。ずいぶん古い会社です。

そのころヨーロッパでは、スペインとイギリスとオランダの3国が張り合っていました。3国ともアフリカ大陸の南を回ってインドや東南アジアへ進出。胡椒(こしょう)をはじめアジアの珍しいものを持ち帰って、大きな利益をあげていました。冷蔵庫がなかった当時は、肉が腐るのを防ぐため胡椒はとても大切なものだったのです。

しかし木造の船でアジアまで航海するのは、とても危険な旅でした。いい船を造り、優秀な乗組員を集めるのにはおカネがかかります。そこでオランダでは、金持ちの商人からおカネを集め、会社という組織を作ったのです。

おカネを出した人たちは、東インド会社の株主になりました。会社はそのおカネを使って、大きな船を造り、アジアから品物をどんどん運んできます。それを売ってもうけが出ると、それを株主に分けるのです。これを配当(はいとう)と言います。ですから東インド会社の目的は、できるだけ大きな利益をあげること。株主は配当を目当てに、おカネを出したのでした。


                             (続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2011-11-14-Mon  CATEGORY: 政治・経済
ヨーロッパの財政・金融不安は、あっという間にギリシャからイタリアに飛び火した。ギリシャでもイタリアでも首相が退陣。だが週末になると、イタリアでは与野党が大連立で合意。上院が財政再建策を承認した。こうした目まぐるしい動きにニューヨーク市場は一喜一憂したが、ダウ平均は週間129ドルの値上がりで終わった。買い気は強い。

日経平均もヨーロッパ情勢に振り回されたが、週間では287円の値下がり。買い気は弱い。タイの洪水による被害はヤマを越えたが、オリンパス事件がこたえた。市場は由緒ある上場企業の不祥事に驚いたが、仮に同様の損失隠しが露見するようなことがあれば日本経済に対する信頼感は失墜する。そんなことまで心配し始めたから、元気は出ない。

加えて企業業績の低下も、株価の重石になってきた。日経新聞の集計によると、12年3月期の経常利益は約1割の減益になる見通し。災害復興のための第3次補正予算が早く執行されて、来年1-3月期の景気が上向くことを期待するしかない。

今週は14日に、7-9月期のGDP速報が発表される。事前の予測は年率でプラス6%前後と高いが、むしろ10-12月期の鈍化が懸念される状況。アメリカでは15日に、小売り売上高。16日に、10月の工業生産と消費者物価。17日に、10月の住宅着工。18日には、コンファレンス・ボードによる10月の景気先行指数が発表になる。また15日には、EUがユーロ圏の7-9月期GDP速報を発表の予定。
    
    ≪14日の日経平均は? 予想 = 上げ

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3度目の 100ドルへ / 原油価格
2011-11-15-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 大きい日本への悪影響 = 原油の国際価格がまたまた100ドル台に乗せようとしている。ニューヨーク市場のWTI(ウエストテキサス・インターメディエート)先物価格は先週末、1バレル=98ドル99セントに上昇した。今週中にも100ドルを超える可能性は高い。仮に超えれば史上3度目の100ドル台ということになるが、日本経済に及ぼす悪影響はかつてなく大きくなりそうだ。

ニューヨーク市場の原油価格は、08年6月に134ドルの最高値を記録した。このときはリーマン・ショックで急落。ことし4月には114ドルまで戻したが、ヨーロッパの財政・金融不安を受けて反落。9月には75ドルまで値下がりしている。それがまたまた上昇して、3度目の100ドル台に接近した。

エネルギーのほとんどを輸入に頼っている日本にとって、原油価格の高騰は全くありがたくない。ガソリンや灯油が上がる。輸入代金の増大で購買力が海外に流失するから、景気も悪くなる。特に今回は原発の稼働率が低下し、火力発電への依存度が急増している。たとえば9月の貿易統計をみても、鉱物性燃料の輸入額は前年比32.5%も増えた。値上がりすれば、輸入額はもっと跳ね上がる。

原油価格を押し上げている原因は、冬場の需要期を迎えたこと。この冬は例年より寒いという長期予報が出ていること。それにギリシャとイタリアで政権が交代し、ともに議会で財政再建策が承認されそうなこと。ヨーロッパの財政・金融不安が小康状態になったため、投機資金がまた原油に向かってきたためである。ヨーロッパの不安も困るが、原油の高騰も困る。ことしの冬は厳しそうだ。


    ≪14日の日経平均 = 上げ +89.23円≫

    ≪15日の日経平均は? 予想 = 上げ

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民主・自民に ひと言 / TPP (上)
2011-11-16-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ また財源を忘れた民主党 = 野田首相は先週末の記者会見で「TPP(環太平洋経済連携協定)交渉参加に向けて関係国との協議に入る」と言明した。この記者会見を1日延ばしたのは、反対派への配慮を示した高等戦術なのか、あるいは茶番だったのか。しかし、いずれにしても総理大臣がきわめて重要な問題で決断を下したのは久しぶり。その意味では評価していいと思う。

参加する場合、いちばんのネックになるのは言うまでもなく農業。この問題について、野田首相は「規模の集約化や高度化などを5年間で集中的に行っていく。それに基づいて必要な予算を措置する」と述べている。だが必要な金額や財源の問題については、全く触れていない。

これから交渉を始めるのだから、必要な金額は判らない。したがって財源も考えないというのだろうか。しかし一説によると、コメの差額補償だけでも年間1兆円以上が必要だという。小麦や畜産物もあるから、必要な金額が数兆円にのぼることは確実だろう。この財政支出を増税で賄うのか。それとも国債に頼るのか。

交渉を始めてから財源は考えればいい、という態度はきわめて幼稚だ。民主党は09年選挙の公約だった子ども手当、農家の戸別補償、高速道路の無料化。すべてを実現できなかった。財源を考えずに約束した結果である。今回もまた財源を考えずに、国際的な公約までしている。危ない、危ない。


                                (続きは明日)

    ≪15日の日経平均 = 下げ -61.77円≫

    ≪16日の日経平均は? 予想 = 下げ

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民主・自民に ひと言 / TPP (下)
2011-11-17-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 逃げに徹したのは自民党 = 自民党はTPP参加問題について「議論が熟していない。だからAPECでの参加表明は反対」で押し通した。たしかに情報不足、準備不足であることは否定できない。きのうも書いたように、数兆円もかかる農業対策費の財源がなかったらどうなるのか。かなり心配だ。

だが自民党は終始“時機尚早論”で与党を攻撃しただけ。「TPP参加には賛成だが、時機が早い」というのか、それとも「時機が早すぎるし、基本的には反対」なのか。最後まで態度を明確にしなかった。もちろん、自民党内も賛成と反対に割れていて、党としての主張をまとめられない。そのため“尚早論”で、この場をしのいだことは明らかだ。

国民は大きな関心を持って、野田首相の出方に注目した。その半面で、最大野党の自民党の姿勢にも注目したはずである。もし自民党が政権を取り戻したら、TPPに参加するのか、しないのか。有権者にとっては、大きな関心事であるからだ。ところが自民党は逃げてしまった。

自民党はことあるごとに、衆議院の早期解散・総選挙を主張している。その自民党がTPP参加という重大な問題に関して、党の姿勢を表明することができない。民主党が「参加か、参加への準備か」でもたついているときこそ、自民党は態度を鮮明にして世論に問うべきだったろう。それができないような自民党に、政権復帰の道はない。


    ≪16日の日経平均 = 下げ -78.77円≫

    ≪17日の日経平均は? 予想 = 下げ

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悪夢再び? : アメリカの債務限度
2011-11-18-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 今回の期限は23日 = ことしの7月下旬、ダウ平均株価が1週間で540ドルも値下がりしたことがあった。原因はアメリカ政府の債務限度を引き上げる問題をめぐって、民主党と共和党が激しく対立。あわや国債の償還も不能、つまりデフォルト(債務不履行)状態に陥る危険に直面したからである。このときは期限切れ前夜の7月31日に、債務限度を4000億ドル引き上げる妥協が成立した。

いまワシントンでは、7月下旬と全く同じ状況が進行している。今回の期限切れは11月23日。この日までに与野党の間で妥協が成立しないと、またしてもデフォルトの悪夢が再現することになる。その期限切れまで1週間もない。しかし前回と違って、株式市場はいまのところ静観しているようだ。

民主党は政府の債務限度を2兆4000億ドル引き上げる代わりに、今後10年間で3兆ドルの財政赤字を削減する案を出している。これに対して共和党は2兆2000億ドルの削減案。ところが民主党は、削減額の約半分を富裕層や企業に対する増税で達成すると主張。増税には大反対で、医療保険や年金給付の引き下げを主張する共和党と真っ向から対立したままだ。

このように2大政党の基本的な理念に関わるだけに、妥協は容易ではない。もし23日までに妥協が成立しないと、オバマ政権は税収の範囲内でしか財政支出ができなくなる。地方自治体への補助金、軍人を含む公務員の給与支払い、そして国債の償還や利払いにも困窮することになるだろう。さらにアメリカ国債の格下げという事態にまで発展するかもしれない。


    ≪17日の日経平均 = 上げ +16.47円≫

    ≪18日の日経平均は? 予想 = 下げ

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サタデー自習室 -- 綱渡りの ユーロ圏 ③
2011-11-19-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ <ギリシャ①>国家の粉飾決算 = ヨーロッパ財政・金融不安の火元は、“聖火の地”ギリシャだった。09年5月の総選挙で社会主義運動党が政権を奪ったとき、それまでの政府がなんと財政赤字額を過少に公表していたことが露見。これが不安の発火点となった。80年代から歴代政府が、財政のバラマキを繰り返してきた結果だと言われている。

これで国債が売れなくなったため、10年4月になってパパンドレウ政府はEUに資金援助を要請。EUとIMFは直ちに10-12年の3年間に総額1100億ユーロの支援策を決定した。ただ、この融資は3か月ごとに分割して行われ、ギリシャが財政再建を進めることが前提条件となっている。

このためギリシャ議会は3年間で300億ユーロの歳出削減法案を可決。5月には200億ユーロの第1回融資を受けて、85億ユーロの国債を償還した。ところが法律は出来ても、実際の財政赤字削減はなかなか進まない。したがって市場の不安は解消するどころか、しだいに拡大してしまった。そこでEUやIMFは、分割融資を行うごとに歳出削減をもっと強化しろと要求する。

要求に応えなければ融資を受けられないので、ギリシャ政府は追加の歳出削減策を講じる。しかし緊縮策が強まれば強まるほど、市場はその実行が困難と判断してしまう。この悪循環が続いて11年9月になると、10年もの国債の利回りがとうとう20%を超してしまった。そして10月、EU首脳会議はギリシャの自力更生はムリと判断。民間に対する債務の50%カットを承認した。これで問題はさらに拡大する。


                             (続きは来週サタデー)

    ≪18日の日経平均 = 下げ ー104.72円≫

    【今週の日経平均予想 = 3勝2敗】

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サンデー実験室 = 新・孫に聞かせる経済の話
2011-11-20-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第6章 会社って、なんだろう? ③

◇ 株主と経営者と社員 = 世界で最初の会社といわれる「東インド会社」では、金持ちの商人からおカネを集め、たくさん利益をあげることを目的にしたのでした。商人たちはおカネを出して株主になり、その見返りにもらえる配当を目当てに、おカネを出したのでした。いまの株式会社でも、この考え方は全く変わっていません。

会社の仕組みも、かなり似通っています。東インド会社では、どうしたら利益をたくさん出せるかを考えて、みんなに命令する人たちが17人選ばれました。つまり会社の運営を任された人たちです。もちろん実際に船に乗って遠いアジアまで出かける乗組員、持ち帰った胡椒(こしょう)などの品物を売りさばく人たちも、おおぜい必要でした。

株主と経営者と社員。現在の会社でも、この構成は同じです。経営者は取締役と呼ばれ、そのなかから社長が選ばれます。社員はモノを作る人や売る人、社内を管理する人など、さまざまですね。また株主は、株主総会に出席していろいろ意見を言う権利を持っています。場合によっては、経営者を交代させることさえできるのです。

株主は自分が持っている株式を、売ったり買ったりすることができます。そう、第5章で勉強した株式市場を通じて売り買いするのです。その会社の株式をぜんぶ売ってしまえば、その人はもう株主ではなくなります。こんどはその株式を買った人が、新しい株主になるわけです。


                               (続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2011-11-21-Mon  CATEGORY: 政治・経済
ヨーロッパ発の不安が止まらない。ギリシャとイタリアで財政再建を目指した新内閣が発足したにもかかわらず、先週も世界の株価は下落した。ダウ平均は金融株が売られて、週間358ドルの値下がり。1万2000ドルを割り込んでいる。フランス国債の利回り上昇が嫌気され、フランス向けの債権を2700億ドルも保有するアメリカの金融機関に対する警戒感が生まれた。

日経平均も冴えない。週間では140円の値下がりだったが、終り値の8374円91銭は9月に付けた年初来安値をわずかに78銭上回っただけ。東証1部の時価総額は252兆円に下落、2年8か月ぶりの低水準に落ち込んでいる。東証と大証の統合が決まっても、市場は全く無関心だった。

先行き見通しも悪くなっている。市場関係者の間では月内に8000円割れ、年内には7500円まで下げるという説まで出始めた。ヨーロッパの債務不安に加えて、アメリカの景気も不透明。日本の企業決算も4-9月期は16%の減益と振るわない。あとは第3次補正予算の効果に期待するしかない状態である。

今週は21日に、10月の貿易統計。25日に、10月の消費者物価と企業向けサービス価格。アメリカでは21日に、10月の中古住宅販売。22日に、7-9月期のGDP改定値が発表になる。また23日はアメリカ議会が財政赤字削減計画を決める期限。27日は大阪市長と府知事選挙。20日はスペインの総選挙。今週から全国の証券取引所で、午前の取引時間が11時半まで30分間延長される。


    ≪21日の日経平均は? 予想 = 下げ

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政治家抜きの内閣が発足 : イタリア
2011-11-22-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 成功すれば流行るかも? = イタリアでは先週、退陣したベルルスコーニ前首相のあとを受けてモンティ新内閣が発足した。ところが驚いたことに、この内閣には政治家が1人も入っていない。モンティ首相兼経済・財務相は経済学者、外相は元駐米大使、法相は女性弁護士、農相は官僚、国防相は軍人といったぐあい。17人の大臣はだれも議席を持っていない。

新内閣は13年5月の議会任期満了時まで政権を担当し、財政再建に全力をあげる。モンティ新首相は、すでに議会が承認した財政再建案をさらに拡大する方針を打ち出した。この追加策には、不動産税の復活が中心になるとみられている。現在、イタリアでは高額所得者も含めて、1軒目の住宅購入には税金がかからない。

政治家が入閣しなかったのは、必ずしもモンティ氏の意向ではない。実は2大政党が、いずれも入閣を拒否したためだ。厳しい緊縮政策を実行しなければならない政府への参画は、票を失うだけだと計算したからである。モンティ内閣に“火中の栗”を拾わせようとするわけだ。

最大の問題は、議会との関係。どのようにすれば、議会の協力を得られるのだろうか。結局は国民の支持が頼りだろうが、厳しい緊縮政策に国民が耐えられるかどうか。もし政治家抜きの内閣がうまく行ってイタリアの財政再建に成功すれば、世界の政治史に新たなページを開くことになるかもしれない。政治のもたつきに悩む先進国の間で流行するかも。


    ≪21日の日経平均 = 下げ -26.64円≫

    ≪22日の日経平均は? 予想 = 下げ≫ 

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景気後退は不可避? / ユーロ圏に重圧 (上)
2011-11-24-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ ドイツも成長率ダウン = EU統計局の発表によると、ユーロ圏17か国の7-9月期の実質成長率は前期比でプラス0.2%。年率換算ではプラス0.6%になった。この成長率はアメリカのプラス2.0%、日本のプラス6.0%に比べると、かなり低い。南ヨーロッパ諸国の債務危機が、ユーロ圏全体の実体経済に影響を及ぼし始めたものと考えられる。

国別でみても、ユーロ圏の中軸であるドイツが前期比でプラス0.5%。フランスはプラス0.4%の低成長に。ことし1-3月期の成長率はドイツがプラス1.3%、フランスがプラス0.9%だったから、景気は明らかに冷え込んできた。またスペインはゼロ成長、ポルトガルはマイナス0.4%となっている。

債務危機の拡大で、消費者や企業が防衛的な姿勢をとり始めたこと。これが景気の足を引っ張っている。たとえば10月の乗用車販売台数は、前年を1.8%下回った。ドイツとフランスは前年を上回ったが、イタリアは5.5%の減少。ポルトガルとギリシャは約4割も減少している。不況の度合いは、やはり南の方が強い。

企業も事業の縮小や人員整理に走り始めた。世界最大手の鉄鋼会社アルセロール・ミタルは数年ぶりに高炉を閉鎖。ダイムラーは航空・防衛部門の縮小を決めた。またフィリップスは4500人、プジョー・シトロエンは3500人の人員を整理する。ユーロ圏全体の10月の失業率は10.2%、ユーロ統合以来の最高となっている。


                                  (続きは明日)

    ≪22日の日経平均 = 下げ -33.53円≫

    ≪24日の日経平均は? 予想 = 下げ

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景気後退は不可避? / ユーロ圏に重圧 (下)
2011-11-25-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 先行きはかなり暗い? = ヨーロッパ委員会の予測によると、ユーロ17か国の実質成長率は11年がプラス1.5%、12年はプラス0.5%とさらに低下する。12年はドイツがプラス0.8%、フランスはプラス0.6%。イタリアはプラス0.1%だが、ポルトガルやギリシャはマイナス成長が続く。だが、この予測は甘いのではないか。

いまEU各国は緊縮財政の競演。ギリシャやスペインやイタリアだけではなく、フランスもドイツも財政支出を削減している。ユーロ圏ではないが、イギリスの歳出カットは目をみはるほどだ。財政支出の削減は成長率を低下させ、税収も縮小する。すると財政赤字が増えてしまうから、政府はさらに支出を減らさなければならなくなる。それがまた景気悪化の要因に。

緊縮財政で公務員の数を減らしたり、企業が人員整理をすれば、失業者が増える。すると税収が減って、失業手当の支給が増える。また失業者が増えれば、個人消費も縮小する。消費が落ちれば、それがまた税収の減少や企業のリストラの要因に。

国債の価格が下がると、銀行の自己資本比率が低下する。これを防ぐために、銀行は貸し出しを抑制する。中小企業などの倒産が増え、これが失業の増大と消費の委縮の要因に。このような3つの過程すべてで、これから悪循環が起きようとしている。こう考えると、ヨーロッパ委員会の予測は甘すぎる。債務不安に加えて景気の後退。ユーロ圏は持ちこたえられるのだろうか。


    ≪24日の日経平均 = 下げ -149.56円≫

    ≪25日の日経平均は? 予想 = 下げ

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サタデー自習室 -- 綱渡りの ユーロ圏 ④
2011-11-26-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ <ギリシャ②>管理デフォルトへ = ギリシャ政府の債務総額は3300億ユーロ。そのうち約2000億ユーロが民間金融機関からの借金だ。その借金を50%カットすれば、金融機関は1000億ユーロ損をする。ギリシャのほかEU各国の銀行が国債の形で保有する資産が半分に減ってしまう。放っておけば、銀行の倒産が相次ぐという新たな問題が持ち上がった。

EUとしては来年春までに、公的資金の投入などで銀行の資本を増強する方針。準備ができたとき、ギリシャはデフォルト(債務不履行)を宣言する。つまり突然のデフォルトではなく、管理されたデフォルトになるわけだ。それでもギリシャは、さらなる財政赤字の削減を進めなければならない。そのため11月11日、パパデモス前ECB(ヨーロッパ中央銀行)副総裁を首班とする大連立内閣を発足させた。

それにしても緊縮財政の内容は、きわめて厳しい。財政赤字のGDP比率は10年が10.5%。11年は9%の見込み。それを12年は5.4%にまで低下させる。そのため付加価値税・自動車登録税・不動産税・ガソリン税・酒税・タバコ税の増税。国有企業の売却・民営化、公務員の削減・給与の引き下げ・賞与の停止、年金・失業保険の減額、公共事業の凍結、軍事費の削減・・・。

大問題は国民の反発だ。激しいデモやゼネスト。新しい大連立内閣が国民の抵抗を抑えて、これらの施策を実行できるのか。もし実行できなければ、EU・IMFからの支援はストップしてしまう。そのときギリシャはユーロ圏の一員としての資格を失うことになるだろう。ギリシャもユーロ圏も、いまその瀬戸際に追い詰められている。


                             (続きは来週サタデー)

    ≪25日の日経平均 = 下げ -5.17円≫

    【今週の日経平均予想 = 4勝0敗】

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サンデー実験室 = 新・孫に聞かせる経済の話
2011-11-27-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第6章 会社って、なんだろう? ④ 

◇ 売上げ・コスト・利益 = 会社というのは、利益をあげるために作られた組織です。では、会社が追求する利益とは、なんでしょうか。たとえば、その会社がモノを作る製造業の場合、売上げからコストを差し引いたものが利益です。その会社が作った製品を売って、入ってきたおカネが売上げ。その製品を作ったり、売るためにかかったおカネがコストです。

製品を作るために必要な原料や材料の購入費。電気代や水道代。会社や工場の土地代。販売にかかった費用や広告費。交通・通信費。それに社員に支払った給料など。これがコストです。たとえば、これらのコストが合計8000万円だったとします。その会社の売上げが1億円だったとすれば、利益は2000万円ということになるわけです。

このように利益が出ている状態を、黒字の経営と言います。会社はこの黒字を、どう使うのでしょうか。まず利益をさらに大きくするために、新しい工場を建てたり、最新鋭の機械を買ったりします。次に株主に配当金を払わなければなりません。経営者にも役員報酬を支払います。

売上げよりもコストが大きいと、利益は出ません。この状態を赤字と言います。赤字になると、新しい工場などは建てられませんし、配当も払えなくなります。経営者は責任を問われることになります。そんな状態になると、その会社の株式を買う人が減ってしまいますから、株価も値下がりすることになるのです。


                              (続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2011-11-28-Mon  CATEGORY: 政治・経済
株式市場は先週も散々だった。ヨーロッパ情勢の悪化が止まらない。イタリアの国債利回りが再び7%台に乗せ、ドイツ国債の利回りまでが上昇した。格付け会社はまるで競争のように、次々と格下げを発表する。ポルトガル、ベルギー、そしてハンガリー。これではリスク投資は首を引っ込める。ダウ平均は先週、休日をはさんで4日間の続落、週間では564ドルの大幅な値下がりとなった。

日経平均も休日をはさんで4日間の続落。しかも連日、年初来安値を更新した。東証第1部の売買代金は、9営業日連続で1兆円を下回っている。外国人投資家が売り越す一方で、国内投資家の下値を拾う力が弱まったためだ。市場では、そろそろ下値抵抗線が見えてくるという見方と、いったんは8000円を割り込むだろうという見方が交錯している。

今週は日米ともに経済指標の発表が多い。アメリカでは28日に、10月の新築住宅販売。29日にS&Pケース・シラーの9月の住宅価格とコンファレンス・ボードによる11月の消費者信頼感指数。1日に、ISMの11月・製造業景況指数と新車販売台数。そして2日には、11月の雇用統計が発表される。住宅や消費者調査、雇用の面で強い結果が出れば「景気は意外に底堅い」という感触で、年末を迎えられるのだが。

国内では29日に、10月の労働力調査、家計調査、商業販売統計。30日に、10月の鉱工業生産、自動車生産、毎月勤労統計、住宅着工戸数。1日に、11月の新車販売台数。2日には、7-9月期の法人企業統計が発表になる。また30日にはEUの財務相会合。今週はスペイン・イタリア・フランスの国債入札が行われる予定。


    ≪28日の日経平均は? 予想 = 上げ

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戦略が見えない 東証・大証の統合
2011-11-29-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 規模のメリットには頼れない = 東京証券取引所と大阪証券取引所は先週、正式に経営統合すると発表した。13年1月1日をメドに持ち株会社「日本取引所グループ」を設立、そのあと両取引所を合併する方針。東証と大証の合併は20年も前からその必要性が叫ばれてきたが、競争意識が邪魔をして進展しなかった。それがここへきて合意に達したのは、両取引所の首脳がこのままでは国際競争に勝てないと判断したからである。

世界の取引所をことし9月末時点の株式時価総額でみると、1位はニューヨーク証取ユーロネクストで10兆5000億ドル。2位はナスダック。東証は3位で3兆5000億ドルだが、NYSEの3分の1しかない。しかも最近は時価総額が減少傾向をたどっている。その半面、上海や香港の追い上げは急速だ。

いま東証は現物株売買の9割、大証は先物取り引きの5割を扱っている。この両者が合併すると、お互いの欠点が補える。時価総額も3兆7000億ドルになって、世界第2位に躍進。これによって市場の利便性、効率性を高めることができると、両取引所の首脳は胸を張る。

だが合併のメリットは大きいのだろうか。たとえば銀行なら重複する店舗を閉鎖できるが、取引所はそうはいかない。システムの一本化で70億円の節約ができるというが、この程度では合併の費用で消えてしまう。一般の投資家にとっては、利便性も高まらない。結局はアジア諸国から資金を呼び込めるかどうかが勝負だが、そうした面での戦略は全く見えてこない。世界第2位だけを目指した合併のように思えてならない。


    ≪28日の日経平均 = 上げ +127.48円≫

    ≪29日の日経平均は? 予想 = 上げ

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恐ろしい予測 : 貿易赤字の定着 (上)
2011-11-30-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 赤字の要因が出揃う = 財務省が発表した10月の貿易統計を見ていて、とても心配になった。赤字になる要因が、ずらりと並んでいる。このまま日本は貿易赤字国になってしまうのではないか。万が一、そうなると不況が続くだけではなく、国債も売れなくなって“ギリシャ化”する危険性も大きい。ほんとうに大丈夫なのだろうか。

まず10月の統計をみてみよう。輸出は5兆5128億円で、前年比では3.7%の減少。アメリカ、EU、中国を含むアジア向けが軒並み減少した。一方、輸入は5兆7866億円で17.9%の増加だった。この結果、貿易収支は2738億円の赤字となっている。10月としては、過去2番目に悪い収支だ。

輸出を地域別にみると、アメリカ向けは2.3%、EU向けは2.9%、アジア向けは6.6%、うち中国向けは7.7%と、いずれも減少した。欧米の景気は停滞、アジア諸国は成長が鈍化していることの反映と言える。加えて円高の進行。10月の対ドル・レートは前年比8.1%の円高だった。一方、輸入はLNG(液化天然ガス)が63.8%も増えるなど、エネルギーを中心に大幅な増加となっている。

輸出相手国の需要低迷、超円高の持続、それによる産業空洞化の進展。輸出を減らす要因が出揃った形だ。しかも原発の稼働率が落ちて火力発電への依存度が高まっているため、原油やLNGの輸入が急増している。10月はこれらの要因が重なって、貿易収支が赤字になった。ところが、これらの要因はみな一過性のものではなさそう。赤字の定着が心配だと考えていたら、経済産業省が「リスクシナリオ」と題する報告書を作成した。


                                  (続きは明日)

    ≪29日の日経平均 = 上げ +190.33円≫
 
    ≪30日の日経平均は? 予想 = 下げ

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