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経済に関する話題なんでも。ニュースの分析・批評・解説など。大胆な予想や提言も。ご意見、ご批判は大歓迎です。
経済なんでも研究会
フに落ちない 年金支給の減額 (下)
2012-02-01-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ テレビの値下がりが年金を減らす = 厚生労働省によると年金支給額が0.3%減額されると、厚生年金は夫婦2人世帯モデルケース(11年度で月23万1648円)の場合は月708円減。国民年金の満額受給者(11年度で月6万5741円)の場合は月200円の減額になる。さらに10月から0.9%の引き下げが実施されると、厚生年金は2117円、国民年金は600円の減額が上乗せされる。多くの年金生活者にとっては、手痛い減収だ。

一方、11年の物価統計を詳しく見ると、食料品の価格はは0.4%下がっているが、光熱費・水道料金は3.3%、交通・通信費も1.2%上昇している。これは灯油が18.4%、ガソリンが9.6%値上がりした影響が大きい。その半面、薄型テレビは30.9%、冷蔵庫は25.9%など、家電製品は大きく値下がりした。仮にテレビの値下がりがなかったとしたら、11年の消費者物価は前年比で横ばいになる計算だ。

光熱費や交通費が上昇しているのに、テレビが値下がりしたから年金の支給額を減額するという形になっている。これはやっぱり「おかしい」のではないか。電気・ガス代やガソリン・灯油は生活に欠かせないし、毎月の支払いが必要だ。テレビ受像機を買うのは、せいぜい10年に1度ぐらいだろう。そのテレビが安くなったからと言って年金を減らすのは、どうしても理屈に合わない。

だいたい薄型テレビは昨年7月の地上デジタル化を急いで、補助金を出したりしたことの反動で売れなくなり値崩れした。そのことが11年の消費者物価を下落させたことは、明白な事実である。とすると年金の支給額を減らして年金生活者の暮らしを圧迫する“犯人”は、地デジ化キャンペーンということになる。こんな理屈が成り立つのは、物価下落=年金減額の決め方がおかしいからだと思わざるをえない。 


    ≪31日の日経平均 = 上げ +9.46円≫
  
    ≪1日の日経平均は? 予想 = 下げ

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失業者、就業者ともに減少 / 東北地方
2012-02-02-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 人口流出の影響で? = 総務省が発表した昨年10-12月期の労働力調査によると、全国の完全失業率は4.3%で前年同期に比べ0.5ポイント改善した。失業者数は281万人で前年より36万人減っている。ただ就業者数も9万人の微減となった。昨年は大震災の影響で3-9月間は被災3県の調査ができなかったが、10-12月期からは3県の調査結果も含まれている。

そこで10-12月期の結果を、地域別に前年同期と比べてみた。まず全国10地域で、失業率はすべて低下した。最も低下したのは震災復興が始まった東北地方で、前年比1.0ポイントの低下。次いで近畿、北陸が大きく低下している。ただし失業率の水準で言えば、北陸、東海、中国の3.5%がいちばん低い。

失業率が目立って低下した東北地方では、失業者数も5万人減っている。ところが就業者数も4万人減少という、やや異常な形になった。通常なら失業者が減って失業率が下がる場合、就業者は増えるはず。異常な形になったのは、原発事故の影響で被災県からの人口流出が大きかったためだと考えられる。もっとも、この点について総務省は何も説明していない。

同時に発表した昨年12月の完全失業率は4.6%で、前月より0.1ポイント悪化した。失業者数は299万人で、前月比3万人の増加。就業者数は6246万人で、3万人減少した。この数字からも判るように、雇用情勢は昨年末にやや悪化した。ことしは本格的に震災復興が始まる。その経済的な効果で、失業率がどこまで下がるか。東北地方の状況はどうなるか。推移を見守りたい。


    ≪1日の日経平均 = 上げ +7.28円≫

    ≪2日の日経平均は? 予想 = 上げ

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正念場を迎えた アメリカ経済
2012-02-03-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ カギを握る雇用の動向 = アメリカ経済は本格的な回復軌道に乗れるのか、それとも足踏み状態に入るのか。いま重大な分岐点に差しかかっている。米商務省が発表した昨年10-12月期の実質経済成長率は、年率換算で2.8%だった。7-9月期の1.8%成長に比べれば、まずまずの成績と言っていい。ところがアメリカ国内では先行きに対する不安が強く、この発表を受けて株価は値下がりした。

GDP統計の内訳をみて驚いたのは、これまで低調だった住宅投資が急増したこと。前期比の年率で7-9月期はプラス1.3%だったものが、プラス10.9%に伸びている。また個人消費もプラス2.0%で、7-9月期の1.7%をやや上回った。ただ、この個人消費が今後も順調に伸びるかどうか。この点が最大の不安要因になっているようだ。

というのも、最近は個人の所得があまり増加していない。このため今後は消費の伸びが期待できないのではないか、という予想が一般的になっている。またFRB(連邦準備理事会)がゼロ金利政策を14年まで続けると表明したことから、景気の先行きは明るくないという読みが広まってしまったようだ。

こうした慎重論を吹き飛ばす唯一の原動力は、雇用情勢の改善だろう。昨年秋から失業率や雇用者数は、少しずつ改善の方向に進んでいる。この改善がもう少し顕著になれば、景気の先行きもぐっと明るくなるに違いない。オバマ大統領の再選も見えてくる。いまはその分かれ目。そういう意味でも、今週3日に発表される1月の雇用統計は最重要な指標になる。


    ≪2日の日経平均 = 上げ +67.03円≫

    ≪3日の日経平均は? 予想 = 下げ

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サタデー自習室 -- 日本の国債 ①
2012-02-04-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 一万円札を積むと東京→モスクワ間 = 日本の国債発行残高は、ことし3月末で676兆円になる見込み。さらに12年度予算が執行されると、来年3月末には709兆円に達する。この金額を一万円札で積み上げると、その距離は7090㌔㍍に。もう少しで東京→モスクワ間に匹敵する。国民1人当たり554万円。年間税収の17年分に相当する。

しかも増加のスピードが速い。1965年(昭和40年)にはゼロだったのが、1989年(平成元年)には161兆円に。そのあと急速に増えて現在に至っている。最大の理由は予算の歳出を税収で賄えなくなり、国債を発行して不足分を補ってきたこと。言い換えれば国の借金であり、国債は国が発行した“借用証”である。

たとえば、いま国会で審議中の12年度予算案をみてみよう。一般会計の歳出総額は90兆3000億円。その財源となる税収は42兆3000億円しかない。その他の収入を加算しても足りない分は44兆2000億円。その不足分だけ国債を発行する計画だ。要するに年間900万円の支出が必要な家庭で、収入は460万円しか見込めない。あとの440万円は借金に頼るという、きわめて不健全な財政状態だ。

南ヨーロッパの国々は、いま厳しい財政不安の嵐に襲われている。これらの国々について12年の財政赤字がGDPに占める比率をみると、ギリシャは7.0%、スペインは4.4%、イタリアは1.6%などとなっている。これに対して、日本の比率は9.4%と圧倒的に高い。日本の国債が売り込まれるようなことはないのだろうか。


                           (続きは来週サタデー)

    ≪3日の日経平均 = 下げ -44.89円≫

    【今週の日経平均予想 = 3勝2敗】

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サンデー実験室 = 新・孫に聞かせる経済の話
2012-02-05-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第7章 銀行って、なんだろう? ⑤

◇ いろいろな銀行の種類 = 町を歩いていて、みなさんは銀行をすぐ見つけることができるでしょう。外から見ると、銀行はみな同じような建物の形をしています。なかに入ってみても、同じような感じですね。カウンターがあって、ATM(現金自動預け払い機)が並んでいて。でも銀行にも、いくつかの種類があるのです。

いちばん多いのは、普通銀行という種類の銀行です。普通銀行は、全国銀行と地方銀行に分かれます。全国銀行というのは、本店は東京や大阪などの大都市にありますが、全国の方々に支店を持っている銀行。地方銀行は、地方の都市に本店があり、その地方だけに支店が集中している銀行です。

普通銀行のほかには、信託銀行、外国銀行、政府系銀行、ネット銀行などがあります。また郵便局が「ゆうちょ銀行」になりました。ほかに信用金庫とか信用組合があって、銀行とほとんど同じ仕事をしていますが、銀行とは呼びません。そして最後は、銀行の親玉と言ってもいい日本銀行を忘れないようにしましょう。

これらの銀行や信用金庫などをひっくるめて、金融機関と呼ぶことがあります。でも金融機関と言う場合は、銀行のほかに保険会社や証券会社も含まれます。みなさんの町には、どんな種類の銀行がありますか。金融機関はいくつあるかも、数えてみてください。
                   

                            (続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2012-02-06-Mon  CATEGORY: 政治・経済
ウォール街が久しぶりに沸いた。ダウ平均株価は3日、大幅に上げて終り値は1万2862ドル。昨年4月のリーマン・ショック後の高値を抜いて、08年5月以来の水準にまで上昇した。同日発表された1月の雇用統計が、予想をはるかに上回る改善ぶりを示したためである。ハイテク株が中心のナスダック市場は、なんと11年2か月ぶりの高値を記録した。ダウ平均は週間202ドルの値上がり。

ダウ平均は1つの関門を突き抜けたが、日経平均は上げる力と下げる力が拮抗して動きがとれなかった。上げる力は、25日移動平均が75日移動平均を上に突き抜けたこと。いわゆるゴールデン・クロスが形成された。前回のゴールデン・クロス形成時には、そのあと震災後の高値を記録している。

ところが一方では、企業業績の悪化が明瞭になってきた。日経新聞の集計によると、上場企業の3月期の連結経常利益は21%の減益になるという。これが株価を引き下げる力になって、日経平均は先週9円の値下がりだった。リーマン後の高値より、まだ2500円も低い。今週はニューヨークに引きずられるから、上げる力が大きくなるだろう。ただ、その力がどこまで持続するか。

今週は7日に、12月の景気動向指数。8日に、1月の景気ウォッチャー調査。9日に、12月の機械受注。10日に、1月の企業物価が発表になる。アメリカでは12日に、12月の貿易統計とミシガン大学による2月の消費者信頼感指数。また中国が9日に、1月の消費者物価と生産者物価。10日に、1月の貿易統計を発表する。


    ≪6日の日経平均は? 予想 = 上げ

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アメリカ経済に 青信号 ?
2012-02-07-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 想定を超えた雇用の改善 = ニューヨーク市場の電光掲示板に雇用統計の内容が流れたとき、関係者は一斉に歓声を上げたという。労働省が発表した1月の失業率は8.3%で、前月を0.2ポイント下回った。農業を除く雇用者数は24万3000人増加した。いずれも事前の民間予想をはるかに上回る改善ぶりで、エコノミストたちを驚かせた。

雇用が増えれば、個人の所得総額も増加する。すると個人消費が拡大して、経済全体に上昇の好循環が生まれる。株価も上昇して、この好循環を後押しする。こんな発想からアメリカ経済の行くえについては、楽観論が急速に広がった。ウォール街では、今週中にもダウ平均が1万3000ドル台に乗せるという見方が強まっている。

だが慎重な意見も少なくない。ヨーロッパの信用不安、中国や新興国の成長鈍化。原油価格の上昇。さらにアメリカ国内でも住宅関連の回復の遅れ。経済紙ウォールストリート・ジャーナルは「国勢調査による新しい基本データが、1月の雇用統計を改善の方向に押し上げた」と分析。今後の雇用者増加が「1月のペースで続くことはありえない」と断定している。

1月の雇用統計を見て、いちばん喜んだのはオバマ大統領だったろう。3年前に就任してから悪化を続けてきた失業率が、いまやっと就任時に戻った。これから11月の選挙まで改善が続けば、その分はオバマ政権の実績になる。アメリカ経済の行く手に青信号が灯ったかどうかは確認できないが、その公算が大きく拡大したことは確かだろう。


    ≪6日の日経平均 = 上げ +97.27円≫

    ≪7日の日経平均は? 予想 = 上げ

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巻き返せるか? 日本の自動車産業
2012-02-08-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 1月の新車販売は36%増 = 自動車業界団体が集計した1月の新車販売台数は41万5931台で、前年同月に比べ36.1%の大幅な増加となった。このうち軽自動車を除く登録車は40.7%、軽自動車は29.0%の増加だった。メーカー別では、トヨタが47.1%、ホンダも59.2%と大きく伸びている。業界では、ことしの販売台数は4年ぶりに500万台を超えるという楽観的な見方が強い。

昨年は大震災とタイの大洪水の影響で部品の供給が不足し、生産そのものが大きく減少。このため販売台数も年間421万台と、1977年以来34年ぶりの低水準に落ち込んだ。1月に販売が急増したのは、その反動でもある。そのうえエコカーに対する補助金制度の復活が、販売促進の原動力にもなった。

問題はこの勢いが持続するかどうかだ。昨年の供給不足に対する反動増は、すでに出尽くした。補助金は年末まで続くが、しだいに効力は減退するだろう。またホンダのフィットやトヨタのアクアがよく売れているように、消費者のニーズは小型車に傾いてきた。軽自動車と小型車の競争は、激しさを増すものと思われる。

日本のメーカーにとっては、海外市場での巻き返しも急がなければならない。アメリカの1月の新車販売台数は前年比11.4%の増加と好調だった。しかし日産が10.4%伸びたほかは、トヨタが7.5%、ホンダが8.8%増とやや低調。韓国・現代の20.3%増に大きく遅れをとっている。またトヨタの発表によると、中国市場では1月のトヨタ車販売が前年比26.2%減少した。少し心配である。


    ≪7日の日経平均 = 下げ -11.68円≫

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居直ったギリシャ? / 長引く債務問題 (上)
2012-02-09-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 2か月を超えた攻防 = 「月内には」「次の会議では」「あと数日で」--こんなニュースが何度も流れたが、ギリシャの債務軽減問題はまだ決着をみない。ギリシャ政府と民間金融機関側との交渉は、もう2か月を超えている。今月の20日ごろまでに交渉がまとまらないと、ギリシャは3月20日に予定される145億ユーロ(約1兆4500億円)の国債償還ができなくなる。時間はもうない。

EU首脳は昨年10月、ギリシャの財政負担を軽減するため民間に対する債務の50%カットを決断した。この決定を受けて、ギリシャでは11月にパパデモス前ECB(ヨーロッパ中央銀行)副総裁を首班とする大連立内閣が発足。国内で緊縮政策を進める一方で、ギリシャ国債を保有するヨーロッパの主な金融機関との間で具体的な債務の削減交渉を始めた。

ところが、そこで新たな問題が持ち上がった。ギリシャの財政状態が、当初の予想より悪化したことが判明したのである。EU当局の調査によると、ギリシャの債務総額がGDPに占める比率は、昨年9月末時点で159.1%に。3か月間で4.6ポイント悪化した。これでは債務を50%削減しても、ギリシャは財政再建ができない。

そこでEU首脳は、民間金融機関側に削減率の拡大を受け入れるよう要請。その一方でギリシャに対しては、もっと厳しい緊縮政策を実行するよう要求した。しかし金融機関側もギリシャ政府も難色を示し、今日にいたっている。あと10日あまりのうちに、この2つの問題を解決できるかどうか。仮にできないとすると、ギリシャはデフォルト(債務不履行)に追い込まれる。


                                 (続きは明日)

    ≪8日の日経平均 = 上げ +98.07円≫

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居直ったギリシャ? / 長引く債務問題 (下)
2012-02-10-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 連立与党がみな大反対 = ギリシャの債務を削減する方法としては、発行済みの国債に対して価値が50%しかない新規の国債を割り当てることになっていた。しかし、これだけではギリシャの財政再建には不十分と考えられるようになったため、EU側は新規国債の利率を4%以下に抑えるよう指導。これで実質的には、債務の削減率が65-70%になるという。もちろん、民間金融機関側は猛反対している。

一方、EU側はギリシャ政府に対して、年金と賃金の引き下げを含むいっそうの緊縮政策を実行するよう要求した。これが実行できなければ「次の融資は行えない」と、最後通告とも言える強硬な要求である。だがギリシャ政府部内では、連立野党がいずれも受け入れに強く反対。労働組合もゼネストの構えをみせている。

ギリシャはパパデモス連立内閣になってから、消費税やガソリン税の引き上げ・国有企業の売却・公務員の削減・公共事業の凍結などを中心とする厳しい緊縮政策を決定してきた。ただ、その実行は思い通りには進んでいない。しかも景気はかなり悪化し、失業者も大幅に増えたようだ。

そのうえに年金給付の引き下げ、賃金のカットは厳しすぎる。国民の反対も強い。4月には総選挙も予定されているから、絶対に受け入れられない。ギリシャの各政党は、こういう姿勢で固まってしまった。最新の報道によれば、ギリシャの与党は年金の引き下げだけを拒否し続けているという。EUは9日夜、財務相会議を開いて協議するが、ギリシャのこの“居直り”にどう対応するのだろうか。


    ≪9日の日経平均 = 下げ -13.35円≫

    ≪10日の日経平均は? 予想 = 上げ

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サタデー自習室 -- 日本の国債 ②
2012-02-11-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 多種多様な国債の種類 = 国債の正式な名称は「国庫債券」である。その種類はきわめて多い。たとえば利付債と割引債。利付債は固定型と変動型に分けられる。固定利付債は半年ごとに決められた利子が支払われ、償還時には額面金額が戻ってくる。変動型は半年ごとの利子が市場金利によって、そのつど変動する仕組み。割引債は途中での利子が支払われない代わりに、額面を下回る価格で発行される。

償還されるまでの期間で分けると、10年から40年までの長期国債。2年から5年までの中期国債。6か月と1年の短期国債など。このうち10年もの国債の流通利回りが、長期金利の指標になっている。最近よく「イタリアの国債利回りが7%を超えた」などというニュースを見るが、その場合は10年国債の利回りを指す。

額面金額は10万円と5万円が一般的。ただ個人向け国債は購入しやすいように1万円となっている。これらの国債はいつでも市場で売買できる。買いたい人が多ければ価格が上がる。すると買った値段に対して支払われる利子は割安になってしまう。つまり金利は低下することになる。逆に価格が下がれば、金利は上昇することになる。いまヨーロッパで起こっている状態は、国債を買う人が少なく金利が上がる現象だ。

国債を売って集めたおカネを何に使うか。その違いで建設国債と赤字国債に分けることもある。そのおカネで鉄道や道路を造る場合が建設国債。税金の収入が足らず、予算の赤字を埋めるためのものが赤字国債。ひところは建設国債なら財産が残るからいいが、赤字国債はダメだと言われていた。しかし、いまや赤字国債なしには予算が組めない。12年度予算案でも国債発行総額44兆2000億円のうち、38兆3000億円は赤字国債である。


                           (続きは来週サタデー)

    ≪10日の日経平均 = 下げ -55.07円≫

    【今週の日経平均予想 = 2勝3敗】

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サンデー実験室 = 新・孫に聞かせる経済の話
2012-02-12-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第7章 銀行って、なんだろう? ⑥

◇ 合併で3大銀行に = みなさんは、銀行の名前をいくつ言えますか。なかには長い名前の銀行もありますね。そういう銀行は、たいてい合併でできた銀行です。合併というのは、2つか3つの会社が1つの新しい会社にまとまることです。日本の銀行は、ここ30年ほど前から何回もの合併を繰り返してきました。

たとえば40年ほど前には、全国に支店を置く大きな銀行は15もありました。でも現在まで、その名前が残っている銀行は1つもありません。そして現在は、メガバンク(巨大銀行)と呼ばれる3つの銀行に集約されています。ちょっとややこしいのですが、40年前の大銀行が、どう集約されたのかを説明してみましょう。下に線を引いてあるのが、40年前にあった銀行です。

・みずほ銀行 = まず第一銀行日本勧業銀行が合併して、第一勧業銀行になりました。この第一勧業銀行と富士銀行、それに日本興行銀行の3つが合併して誕生しました。
・三井住友銀行 = 太陽銀行神戸銀行が合併して、太陽神戸銀行ができました。この銀行と三井銀行が合併して、さくら銀行になります。さらに、さくら銀行が住友銀行と合併して三井住友銀行になったのです。
・三菱東京UFJ銀行 = 東京銀行三菱銀行が合併して東京三菱銀行に。三和銀行東海銀行が合併してUFJ銀行に。この2つの銀行がさらに合併して出来上がりました。

銀行は大きい方が、なにかと有利です。外国の巨大銀行と対抗するために、また競争相手の銀行が合併して大きくなると、それに対抗するために、次々と合併が行われたのです。
                   
                               
                              (続きは来週日曜日)

          
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今週のポイント
2012-02-13-Mon  CATEGORY: 政治・経済
日経平均は先週8日、3か月半ぶりに9000円を回復した。アメリカの景気回復基調が強まり、ギリシャの債務問題も小康状態に入りそうなことから、このまま水準を切り上げるかと思われたが、あと反落してしまった。さすがに利益確定売りが大量に出たためである。昨年末から外国人投資家の買い越しは続いているようだが、保険を中心とした国内の金融機関が売ったという。日経平均は週間115円の値上がりだった。

ダウ平均も先週は1万3000ドルに迫ったが、週末は反落した。こちらも利益確定売りに押されたようだ。週間では61ドルの値下がり。たしかにダウ平均は昨年9月の安値から17%の上昇、日経平均も昨年11月の安値から10%上昇している。戻り待ちの売り物が出やすい価格帯に差し掛かったのだろう。

だが、それにしても元気がない。やはり世界経済の先行きに対する不安が、なかなか解消しないためだろう。ただし特に東京市場の場合は、まだ出遅れ感も残っている。また4次にわたった補正予算の歳出総額は17兆円。GDPの3%を超える規模だ。企業の3月期決算予想は悪いが、今後の景気動向にはもっと自信を持っていいのではないだろうか。

今週は13日に、昨年10-12月期のGDP速報と12月の第3次産業活動指数。アメリカでは14日に、1月の小売り売上高。15日に、1月の工業生産。16日に、1月の生産者物価と住宅着工戸数。17日に、1月の消費者物価とコンファレンス・ボードによる1月の景気先行指数が発表になる。またEUが15日に、10-12月期のGDP速報を発表。ギリシャの債務問題を最終的に決めるEU財務相会議も15日に予定されている。


    ≪13日の日経平均は? 予想 = 上げ

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政治が掘った穴 / 10-12月期のマイナス成長 (上)
2012-02-14-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 消費と設備投資は健闘したが = 内閣府が13日発表した昨年10-12月期のGDP成長率は、年率換算の実質値でマイナス2.3%。前期のプラス7.0%から大きく落ち込んだ。この結果について、内閣府は「仮設住宅建設が終わって、公共投資が減少したことが大きい」と説明。古川経済財政相は「タイ洪水で外需が落ち込んだため」とコメントしている。だが、どうも責任逃れの感じが強い。本当の原因は、政治の無知・怠慢ににあったのではないか。

10-12月期GDPの内訳をみると、個人消費は年率で1.2%の増加。また企業の設備投資も7.9%の増加で、大震災やタイ大洪水の影響があったにもかかわらず健闘した。この結果、民間の需要はプラス0.6%と予想以上に拡大している。民間需要のうちマイナスだったのは、年率3.1%減少した住宅投資だけだった。

その半面、公的需要は0.9%減少した。固定資本形成、つまり公共投資が9.5%も減っている。このため民間と政府部門を合計した内需全体は、0.2%の伸びにとどまった。一方、外需は輸出が11.9%と大きく落ち込み、輸入は4.1%増加した。これらの要素を総合して、10-12月期の実質成長率は2.3%のマイナスとなったわけである。

こうした内訳から判るように、成長率をいちばん押し下げる要因となったのは公共投資の減少。続いて輸出の減退と輸入の増加。もう1つが住宅投資の減少だ。このうち輸出の減退は、超円高の持続と海外諸国の景気減速に起因するところが大きい。しかし残りの3要素は、政治がもっと状況を的確に把握し、対策をもっと素早く決めていたら、かなりの程度はマイナスの影響を縮小できたと考えられる。要するに人災ではないのか。


                                   (続きは明日)

    ≪13日の日経平均 = 上げ +52.01円≫

    ≪14日の日経平均は? 予想 = 上げ

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政治が掘った穴 / 10-12月期のマイナス成長 (下)
2012-02-15-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 109兆円もの予算を組んだのに = 政府は11年度に4回も補正予算を組んだ。その歳出総額は16兆9400億円。当初予算にこれを加えると、実に109兆2400億円にものぼる。GDPの2割をはるかに超える予算を組みながら、四半期とはいえマイナス成長を記録するとは。なんとも奇妙だし、緊縮予算で苦しんでいる欧米諸国に対しても恥ずかしい気がする。

補正予算の中核は“災害復興予算”と銘打ち、歳出総額12兆1000億円を計上した第3次補正予算だった。ところが、この予算が国会に提出されたのは昨年10月28日。国会で成立したのは11月24日だった。その執行はごく最近になってからである。したがって昨年10-12月期には、全く効果が出ていない。もし民主党政府がもう2か月早く予算案を作り、野党も国会審議を急いでいたら、10-12月期の公共投資は急減しなかったはずである。

この第3次補正予算では、住宅エコポイント制度の復活も盛り込んだ。昨年10-12月期に住宅投資が減少したのは、この制度が7月末で終了したためだ。これも2次補正で復活していれば、住宅投資の減少はずっと緩やかなものとなったに違いない。さらに輸入の増加については、もっと重大な認識の不足を指摘できる。火力発電用の燃料輸入が、日本の貿易収支を赤字基調に変化させたという認識である。

政府も与野党も、この問題については発言がない。だが放っておけば、貿易赤字は恒常的になってしまう危険性がある。この際は1日も早く、将来を見据えたエネルギー基本政策を作成することが重要だ。原発の再稼働も真剣に議論しなければならない。だが政治家は与野党ともに、この問題から逃げている。そうしているうちに貿易赤字は幅を広げ、景気を悪化させる大きな要因に成長して行く。


    ≪14日の日経平均 = 上げ +52.89円≫

    ≪15日の日経平均は? 予想 = 下げ

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急減した中国の貿易-の読み方
2012-02-16-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 輸出入額がともに減少 = 中国の貿易取り引き額が急減した。税関総署の発表によると、1月の輸出は1499億ドルで前年比0.5%の減少。輸入も1227億ドルで15.3%の減少だった。輸出入額が減少したのは、リーマン・ショック後の09年秋以来のことである。たとえば11年の輸出は20.9%、輸入は24.9%の増加だったから、1月の実績は異常な急減と言っていい。

この発表を伝えた日本の新聞各紙は、急減した原因についていろいろ解説している。たとえば輸出が停滞したのは、海外の景気が鈍化したため。輸入の減退は、中国国内の経済活動が低下してきたことの反映--など。輸出についてみると、たしかに最大の輸出先であるEU向けが3.2%減少した。ただ日本向けは6.1%、アメリカ向けも5.4%増加している。

一方、輸入は軒並み減少。日本からの輸入は35.7%、アメリカも24.0%、ASEANも20.6%減っている。これらの諸国からみると、それだけ中国向けの輸出が減ったことになり、こうした状態が続けば世界経済にとっての大きなマイナス要因になりかねない。また中国は組み立て・加工型の産業が中心だから、輸入の減少は今後の輸出減少につながる可能性が高い。

肝心の中国当局は「ことしは春節の休みが長く、昨年より営業日が4日少なかったことが原因」と説明している。全体として判断すると、この理由がいちばん大きかったのかもしれない。だが輸出先の景気停滞や中国国内の成長鈍化の影響も、全く無視はできなさそうだ。2月以降の動向をみなければ的確な判断はできないというのが、現時点での正しい読み方だろう。


    ≪15日の日経平均 = 上げ +208.27円≫

    ≪16日の日経平均は? 予想 = 下げ

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難解きわまる 日銀の論理
2012-02-17-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 目標とメドの違いは? = 日銀は14日の金融政策決定会合で、望ましい物価水準と金融緩和の追加策を決定した。物価水準については従来「2%以下のプラス領域にあり、中心は1%程度」としてきたが、この表現はいかにも判りにくいという批判が出ていた。そこで今回は、これを「当面は中長期的な物価安定のメドを1%とする」に改めている。

多少は判り易くなったのかもしれない。だが欧米諸国で使われている「目標(goal)」という言葉を避けて、「メド」と表現した。目標とメドの差は、どういうことなのだろう。どうせなら「1%目標」と決めた方が、明快だったのではないか。一説によると、「目標」だと達成できないときに説明責任があるが「メド」ならないという。そうなら、日銀の勝手な理屈と言うしかない。

金融緩和策の追加は、日銀の資産買い入れ基金を55兆円から65兆円に拡大することで実施する。この増加分10兆円は、すべて長期国債の購入に充てる方針だ。市場には、それだけ余分におカネが供給される。しかし現状でも、おカネはあり余っている。水をいっぱい張った田んぼに、豪雨を降らせるようなもの。景気の回復に効果があるとは思えない。

それよりも気になるのは、国債の買い入れだ。こんどの措置によって、日銀がことし中に買い入れる国債は40兆円に達する見込み。12年度予算で発行する新規国債は44兆円だから、その9割に相当する国債を市場から吸い上げてしまう。日銀の真の目的は、ここにあるのではないだろうか。法律で禁止されている直接引き受けではないが、それと同等の操作になることに間違いはない。 


    ≪16日の日経平均 = 下げ -22.24円≫

    ≪17日の日経平均は? 予想 = 上げ

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サタデー自習室 -- 日本の国債 ③
2012-02-18-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 順調な日本の国債消化 = いま南ヨーロッパ諸国が、財政不安の問題に苦しんでいる。このため各国の国債利回りは軒並み上昇。10年国債でみるとギリシャの20%超は例外だとしても、スペインやイタリアの利回りも5-10%と高い。国の財政が悪化すると、国債が約束通り償還されるかどうかに不安が出る。すると国債の買い手が少なくなって、国債の価格が下がる。利回りはそれだけ上昇するわけだ。

日本の財政状態も悪い。たとえば2012年の場合、財政赤字のGDPに対する比率はギリシャが7.0%、イタリアは1.6%。これに対して日本は8.4%と大きい。また債務残高のGDP比率もギリシャの181.2%、イタリアの128.1%に対して、日本は219.1%もある。ところが、いまのところ日本の国債はきわめて順調に消化されており、利回りは1%前後に抑えられている。

その理由の1つに挙げられているのが、国債をだれが買っているのかの違いだ。ヨーロッパ諸国では、国債の大半が海外の金融機関などによって保有されている。日本では大半が国内で消化されているために、財政状態が悪くても国債への信頼度が低下しない。だから価格が安定していて、利回りも低いという説明である。

そこで日本の国債が海外でどのくらい保有されているのか、を調べてみよう。10年末の国債発行残高は722兆円。このうち海外の保有分は35兆円で、比率は4.5%だった。しかし最近になって増え始め、11年6月末では比率が7.4%に、9月末では8.2%に上昇している。まだ1割には達しないが、増加傾向にあることは確かなようだ。


                             (続きは来週サタデー)

    ≪17日の日経平均 = 上げ +146.07円≫

    【今週の日経平均予想 = 4勝1敗】

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サンデー実験室 = 新・孫に聞かせる経済の話
2012-02-19-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第7章 銀行って、なんだろう? ⑦

◇ 銀行の銀行 = テレビのニュースには、よく日本銀行の大きな建物が出てきます。ずいぶん立派な銀行だから、あそこへ預金しよう。あそこからおカネを借りようと思っても、これはダメ。日本銀行は個人のおカネを預かったり、個人におカネを貸したりはしません。では、どんな銀行かというと、たくさんある銀行の銀行なのです。

日本銀行は町の銀行が預金したり、おカネを借りたりする銀行なのです。日銀が銀行におカネを貸すときの金利を上げると、町の銀行も会社や個人の預金に対する金利を上げたり、貸すときの金利を上げます。下げるときは、反対のことが起ります。日銀はこのように金利を動かすことによって、経済全体の動きを調節しているわけです。

なにを目的に調節しているのでしょう。それは物価の安定です。物価が上がりすぎるときは金利を上げて経済活動を抑え、物価が下がりすぎるときには金利を下げて経済活動をやりやすくするのです。物価の上昇は、おカネの価値が下がることを意味します。ですから日銀は通貨の価値を守るために、金利を動かしていると言ってもいいでしょう。

みなさんが持っているお札を見てください。1000円札でも10000円札でも、日本銀行券と書いてありますね。そう、日銀は紙幣(お札)も発行しています。お札はただの紙切れですが、銀行の親分である日銀が発行しているので、みんなが信用して何でも売ってくれるのです。このような銀行の銀行を、中央銀行と言います。


                               (続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2012-02-20-Mon  CATEGORY: 政治・経済
株式市場には、ひと足早く“春一番”が吹き込んだ。日経平均は先週437円の値上がり。一時は9400円を超えて、昨年8月以来の水準を回復した。アメリカの景気回復とヨーロッパ情勢の好転で、円相場が対ドルでも対ユーロでも大きく反落。さらに日銀の追加的な金融緩和が加わった。昨年末からの外国人投資家による買い越しが続き、国内の投資家も復帰したため、1日平均の売買高は1兆5000億円に増加している。

業種別では、金融と自動車が大きく買い戻された。また注目されるのは東証2部の大健闘。2部の平均株価は先週まで24日間の連騰を記録した。これは1968年の記録に並ぶ。また過去最長は75年の26日間。今週中にこの記録を破れるのかどうか。2部上場の銘柄には、小売りや建設などの内需株が多い。投資家は復興需要の盛り上がりに期待しているのだろう。


ダウ平均も先週は149ドル値上がりした。3年9か月ぶりの水準を回復、1万3000ドルまであと50ドルに迫っている。ヨーロッパ情勢の落ち着きもあるが、国内でも雇用や消費関連で回復を示す指標が続出した。今週は住宅関連の指標が発表されるが、予想を上回る内容ならば1万3000ドル台乗せは確実だろう。

今週は、きょう20日に発表される1月の貿易統計が注目のマト。おそらく月間の赤字は過去最大になる。原発再稼働などの議論が活発化しそうだが、市場はどう反応するか。ほかに21日には、12月の全産業活動指数。24日には、1月の企業向けサービス価格。アメリカでは22日に、1月の中古住宅販売。23日に、12月の住宅価格。24日に、1月の新築住宅販売戸数が発表になる。また20日にはユーロ圏の財務相会議。ここでギリシャ支援が決まらないと、もう時間がない。


    ≪20日の日経平均は? 予想 = 上げ

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史上最大の赤字 / 貿易収支・1月 (上)
2012-02-21-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 大きい恒常化の危険性 = 「やっぱり」と言うべきか、「とうとう」と言うべきか。貿易赤字幅が過去最大になってしまった。財務省の発表によると、1月の輸出は4兆5102億円で前年比9.3%の減少。輸入は5兆9852億円で9.8%の増加。この結果、貿易収支は1兆4750億円の赤字だった。単月の記録としては、リーマン・ショック後の09年1月に出した9679億円の1.5倍の大きさである。

輸出を地域別にみると、アメリカ向けは0.6%とわずかに増加したが、あとは中国向けが20.1%、EU向けが7.7%など軒並み減少した。商品別でも、電気機器が10.2%、一般機械が8.7%、輸送用機器が1.4%それぞれ減少しており、輸出は全滅の状況となっている。昨年1月に比べると円の対ドル相場は6.7%の円高になっているが、輸出相手国の景気低迷を反映して数量も減退した。

輸入の増大は、鉱物性燃料が23.6%も増えたことが原因。LNG(液化天然ガス)の74.3%増をはじめ、石炭が26.5%、原油が12.7%増加した。このうち原油は輸入数量が2.1%減ったのに、価格の高騰で輸入額は増えている。LNGは価格の高騰に加えて、輸入数量も9.1%増加した。これら鉱物性燃料の輸入増は、言うまでもなく火力による発電量が急増したためである。

毎年1月は輸出が伸び悩み、輸入が増大する傾向にある。しかし、それにしても赤字が大きすぎる。アメリカの景気回復で輸出は少し拡大するかもしれないが、輸入の大幅な増加は今後も続くだろう。その結果として、貿易収支の大赤字は持続する可能性が強い。国内経済に、どんな影響があるのか。日本は耐えられるのか。


                                   (続きは明日)

    ≪20日の日経平均 = 上げ +100.92円≫

    ≪21日の日経平均は? 予想 = 下げ

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史上最大の赤字 / 貿易収支・1月 (下)
2012-02-22-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 原発再稼働への是非を早く = 貿易収支の赤字が続くと、どうなるのだろうか。まず景気に対する悪影響。赤字額だけ海外に購買力が流出するから、その分がマイナス要因になる。昨年10-12月期にも、貿易収支は1兆1800億円の赤字を出した。この時期の実質成長率は年率2.3%のマイナスだったが、そのうちの0.6%分は貿易赤字によるものだと計算されている。

また日本経済には“貿易赤字国”のレッテルが貼られ、海外から不安視されるかもしれない。その場合は、円や国債、株式が売られるだろう。多少の円安なら歓迎できるが、行きすぎると輸入物価の高騰を招き、貿易収支はさらに悪化する。国債が売られると、利回りが上昇して財政事情もさらに苦しくなる。ギリシャ化の不安が現実のものとなるわけだ。

この点に関しては「貿易収支が赤字でも、経常収支が黒字なら大丈夫」という解説をよく見かける。経常収支というのは、貿易・サービス収支に利子や配当などの所得収支を加えたもの。たとえば昨年1月の統計をみると、貿易・サービス収支は4800億円の赤字だったが、所得収支は1兆円の黒字だった。しかし本年1月のように貿易赤字が1兆5000億円にものぼれば、所得収支が黒字でも経常収支は赤字になってしまう。

したがって大幅な貿易赤字の連続には、日本経済は耐えられない。赤字を減らすためには輸出の増進を図ることも重要だが、1か月に2兆円も輸入している原油やLNGの消費を抑制することも必要だろう。そのためには原発の再稼働について、その是非を素早く決めることが不可欠ではないのか。もし再稼働ができないのなら、計画停電も我慢する。与野党は先頭に立って、世論の形成に努めるべきである。


    ≪21日の日経平均 = 下げ -22.07円≫

    ≪22日の日経平均は? 予想 = 上げ

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景気後退へ / ヨーロッパ経済
2012-02-23-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ ドイツもマイナス成長 = EU(ヨーロッパ連合)が景気後退入りする。EU統計局の発表によると、EU加盟27か国とユーロ圏17か国の昨年10-12月期の実質成長率は、ともに前期比0.3%のマイナスとなった。年率に換算すると1.3%の減少になる。国別ではフランスが0.2%のプラスになったのを除けば、軒並みマイナスに。特に最も経済力が強いドイツまでが0.2%のマイナス成長に陥った。

景気が下降した原因は、ギリシャ発の財政・金融不安による心理的な悪影響、金融機関の貸し渋り、緊縮政策の遂行に求められる。不安がくすぶるイタリアはマイナス0.7%、スペインはマイナス0.3%だった。ドイツの場合は、輸出の減退が大きい。ユーロ安にもかかわらず輸出が伸び悩んだのは、域内向けの輸出が減少したため。自動車の輸出が特に不振だった。

EUでは「2四半期を通じてマイナス成長なら景気後退」と定義している。したがって現在の1-3月期もマイナス成長なら、景気後退入りということになる。加盟国の多くが緊縮政策を強化しているから、景気後退に突入する公算はきわめて大きい。そうなると世界経済に及ぼす悪影響も無視できないが、EU内部でも新たな問題を生じるだろう。

まず緊縮政策に対する国民の反対が強まる可能性。とりわけギリシャやフランスで行われる予定の総選挙が注目される。緊縮政策に反対の政党が議席を伸ばしたり、フランスでサルコジ現大統領が敗退すると、EUの財政再建策が根底から覆される危険性も出てくる。またドイツなどでも、ギリシャ支援などに対する批判が強まるかもしれない。景気後退が深くなるほど、こうした問題は深刻になるに違いない。


    ≪22日の日経平均 = 上げ +90.98円≫

    ≪23日の日経平均は? 予想 = 上げ

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野田さん、よく読んで! : 日経の調査
2012-02-24-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 支持率が下がった理由 = 日経新聞が先週末に実施した世論調査。野田内閣の支持率は32%で、1か月前の調査より5ポイント下落した。また社会保障制度を維持するために消費税の引き上げが「必要」という回答が59%に増加、「不必要」の29%を大きく上回った。ところが政府・与党が決定した消費増税法案については「賛成」が40%だったのに対し、「反対」は49%に達している。

この矛盾するように見える結果について、日経新聞は「増税より前に、国会議員の定数・歳費削減など、与野党に“身を切る”努力を求めているのが理由とみられる」と解釈している。ほかに妥当な理由は見当たらないから、この解釈が正しいのだろう。もし、こういう理由での「反対」が少なかったら、野田内閣の支持率も下がらなかったに違いない。

民主、自民、公明の3党は先週、国家公務員の給与を約8%引き下げることで合意した。これで浮くことになる約6000億円の財源が、災害復興のために使われる。すでに一般の国民は総額10兆5000億円にのぼる臨時増税を受け入れており、これで市民と公務員の復興に対する分担が明確になった。だが国会議員は分担しないのか。これが国民の政治に対する不信感と不満を掻き立てている。

中国の古いことわざに「まず(かい)より始めよ」という言葉がある。本来は「言い出した人を重用せよ」という意味だが、近ごろは「上の人から手本を示せ」という意味に使われることが多い。議員定数の削減について、野田首相は「野党の考えもあるので」と逃げ腰だ。これでは「まず下位より始めよ」になってしまい、支持率も上がらない。


    ≪23日の日経平均 = 上げ +41.57円≫

    ≪24日の日経平均は? 予想 = 上げ

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サタデー自習室 -- 日本の国債 ④
2012-02-25-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 金融機関が大半を保有 = 発行された国債の大半は、金融機関が保有している。日銀の集計によると、2010年末の国債発行残高は約722兆円。このうち銀行が329兆円、保険会社が147兆円を持っており、この両者を合わせると保有率は65.2%と全体の3分の2を占めている。そのほか公的年金が75兆円、日銀が58兆円、また家計も33兆円の国債を保有していた。

銀行や保険は、主として個人から預金や保険料の形でおカネを集めている。そのおカネで国債を購入しているわけだから、結局は個人が間接的に国債を買っているとも言える。このため日本の国債は、巨大な個人の金融資産に守られているから安心だという考え方が強い。ただ個人の金融資産は高齢化の進行によって取り崩される傾向にあり、いつまでも安心というわけにはいかない。

日銀の統計によると、個人の金融資産は11年9月末で1471兆円だった。ただし住宅ローンなどの借金を差し引くと、ほんとうの意味での金融資産は1117兆円となる。この3月末に、国と地方の長期債務残高は894兆円に達する見込み。個人がそのすべてを背負うわけではないが、その差は急速に縮んできた。

大震災の復旧・復興もあって、国と地方の借金は増加の一途をたどる。一方で個人の金融資産は伸び悩みの傾向だから、ここ数年のうちに2つの数字は逆転する可能性が高い。そうなると、国債は国内での消化がむずかしくなり、海外への依存度が増すだろう。日本経済はますます厳しい局面に立たされるわけだ。


                           (続きは来週サタデー)

    ≪24日の日経平均 = 上げ +51.81円≫

    【今週の日経平均予想 = 5勝0敗】

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サンデー実験室 = 新・孫に聞かせる経済の話
2012-02-26-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第7章 銀行って、なんだろう? ⑧

◇ 見えない銀行も登場 = 古い歴史がある銀行ですが、最近はいろいろと新しい動きが出てきています。40年ほど前から大銀行が合併を繰り返して、いくつかの巨大銀行に生まれ変わったことは、もう説明しました。ところが、これらの巨大銀行よりもはるかに大きい銀行が、07年10月に誕生しました。郵便局が銀行部門だけを切り離して作った「ゆうちょ銀行」です。たとえば預金の量は176兆円。巨大銀行のトップ、三菱東京UFJ銀行は117兆円です。

銀行の形をしていない銀行も、いくつか生まれています。たとえば、スーパーやコンビニのお店のなかにだけ支店を置いた銀行。さらには支店がぜんぜんなく、利用する人はパソコンを使って預金したり、おカネをよそに送れる銀行など。みなさんが町で探しても、これは目に見えないので見つかりませんね。

銀行の仕事の中身も、ずいぶん変わってきました。むかしは預金と貸し出しが仕事の中心でしたが、最近は投資信託の販売など証券会社がやっていた仕事も行なっています。また保険の販売も始まり、生命保険や火災保険、自動車保険なども、銀行の窓口で扱っています。

新しい形の銀行や新しい仕事は、これからも増えて行くにちがいありません。それだけ銀行を利用する人にとっては、便利になるわけです。みなさんが大人になったとき、銀行はどのように変わっているでしょうか。      
    

                             (続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2012-02-27-Mon  CATEGORY: 政治・経済
カネ余りの現象が、一気に広がってきた。各国の金融緩和政策によって、カネ余りの素地はすでに整っていた。しかしヨーロッパの信用不安、アメリカ経済の見通し難、中国など新興国の成長鈍化に対する懸念から、リスク投資は手控えられてきた。こうした不安要素がいずれも薄れてきたため、豊富なカネが一斉に動き出している。株式だけでなく、金や原油などの商品市場にも、投機資金は流れ始めた。

日経平均は先週263円の値上がり。終り値は昨年8月以来の9600円台を回復した。新興市場のジャスダック平均は震災後の高値を更新。東証2部市場は29日間の連騰を記録した。またダウ平均は週間33ドルの値上がり。一時は08年5月以来の1万3000ドルに乗せている。ナスダック市場は11年ぶりの高値に。イギリスなどのヨーロッパ市場や中国、韓国などのアジアの株式市場も大幅に上昇した。

年初来の上昇率を計算してみると、日経平均は14%に。ダウ平均は6.3%となる。昨年後半はダウに比べて日経平均の戻りは遅々としていたが、ことしに入ってからはその分を取り戻しつつあるようだ。ただダウは1万3000ドル、日経平均は9700円近辺で利益確定売りの抵抗線にぶつかる。抵抗線を一気に突き破るのか、それとも少し休んで再上昇するのか。今週はその分岐点になるかもしれない。

今週は28日に、1月の商業販売統計。29日に、1月の住宅着工戸数。1日に、10-12月期の法人企業統計と2月の新車販売。2日には、1月の鉱工業生産、家計調査、消費者物価が発表になる。アメリカでは27日に、1月の中古住宅販売。28日に、SPケース・シラーによる12月の住宅価格とコンファレンス・ボードによる2月の消費者信頼感指数。29日に、10-12月期GDP統計の改定値。1日には、2月のISM製造業景況指数と新車販売。また1日には、ユーロ圏が1月の雇用統計と2月の消費者物価を発表する予定。


    ≪27日の日経平均は? 予想 = 上げ

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収入減、でも貯蓄増 / サラリーマン世帯
2012-02-28-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 苦しい生活が浮き彫りに = 総務省が発表した2011年の家計調査をみると、サラリーマン世帯の苦しい生活実態がよく判る。まず勤労者世帯の1か月当たりの平均実収入は46万2199円で、前年より2.0%減少した。実収入というのは、世帯員全員の税込み現金収入の総額。ちなみに11年の場合、1世帯の平均人数は2.79人。世帯主の平均年齢は45.6歳だった。

税金や社会保険料など、サラリーマンならほとんど天引きされてしまう部分を非消費支出と呼ぶ。この非消費支出は月平均8万1363円だった。所得税は5.0%、社会保険料は0.8%増えたが、住民税が8.4%減ったため、全体としては前年より0.6%減少している。

実収入から非消費支出を差し引いた金額。つまり家計が自由に使えるおカネは38万0836円で、前年より2.3%減少した。にもかかわらず消費支出は27万5991円と前年より2.6%も減らしている。そして、その差額となる10万4845円を貯蓄や借金の返済に充てた。年金制度など、将来の生活に対する不安がこうさせているのだろう。

これらの数字を2001年の統計と比較してみよう。まず月平均の実収入は、なんと3万4784円も減っている。その半面、税金は1177円、社会保険料は2762円増加した。自由に使えるおカネは、月平均で3万8000円以上も少なくなっている。平均像でみる限り、この10年間でサラリーマンの生活水準は大きく低下した。 


    ≪27日の日経平均 = 下げ -13.45円≫

    ≪28日の日経平均は? 予想 = 下げ

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TPPは 藪の中 : 交渉は一巡したが (上)
2012-02-29-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ アメリカなど3か国が態度保留 = 日本のTPP(環太平洋経済連携協定)交渉参加をめぐる関係国との事前協議が、先週までに一巡した。9か国との協議では、シンガポールなど6か国が日本の参加を了承。アメリカ、オーストラリア、ニュージーランドの3か国は、いずれも態度を保留した。この3か国に対しては、近く二巡目の交渉を行う予定だ。

TPPの土台は、06年にシンガポール、ブルネイ、ニュージーランド、チリの4か国が結んだ経済連携協定。10年3月にはアメリカ、オーストラリア、ペルー、ベトナム、その後マレーシアも参加して、TPP協定の具体的な内容を作成中だ。あとから参加したいと申し出た日本は、この9か国すべての了承が得られないとメンバーに加われない。そこで9か国と個別に協議した結果、3か国が態度を保留したわけである。

この3か国は、いずれも農畜産物の輸出国。したがって日本に対して、農畜産物の輸入自由化を求めてくることは明らかだった。ところが一巡目の協議で、日本はこの問題に明確な姿勢を示していない。だから「一巡目の協議で了承が得られないことは想定していた」と、政府関係者は説明している。

では、二巡目の協議で了承が得られるのかというと、それが危ない。なぜなら政府は農畜産物の輸入自由化について、国内の反対勢力と全く話を進めていないからだ。これでは3か国が強く求める農畜産物の自由化について、日本としての責任ある回答はできないだろう。一巡目の協議内容も外交交渉上の秘密だというが、それでは反対派の説得もできないのではないか。協議は一巡したが、TPPは藪の中である。


                                   (続きは明日)

    ≪28日の日経平均 = 上げ +88.59円≫

    ≪29日の日経平均は? 予想 = 上げ

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