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経済に関する話題なんでも。ニュースの分析・批評・解説など。大胆な予想や提言も。ご意見、ご批判は大歓迎です。
経済なんでも研究会
サンデー実験室 = 新・孫に聞かせる経済の話
2012-04-01-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第8章 円高・円安って、なんだろう? ⑤

◇ 円安のメリットとデメリット = 円安は、円高の正反対だと考えてください。先週の円高についての説明を思い出して、その反対のことを考えればいいのです。つまり円安というのは、外国の通貨、たとえばドルに対する円の価値が下がること。1ドル=100円だったものが1ドル=200円になれば、50%の円安ということになります。ですから円を持っている人は、それだけ損をするわけです。

みなさんがアメリカへ旅行するときも、円高の反対になります。1ドル=100円のときには、2万円が200ドルに交換できました。しかし1ドル=200円の円安になると、100ドルにしかなりません。輸入代金も高くなります。アメリカで100ドルの品物を輸入する場合、1万円で買えたものが2万円になってしまうのです。このため円安になると、国内の物価も上昇しやすいと言えるでしょう。

ところが輸出の場合は、円安の方が得をします。たとえば100万円の自動車をアメリカに輸出したとき、1ドル=100円ならば1万ドルで売らなくてはいけません。しかし1ドル=200円になると、5000ドルで売ればいいことになります。1万ドルだったものを5000ドルで売ればいいのですから、この自動車は飛ぶように売れるでしょうね。

仮に8000ドルで売っても、よく売れるでしょう。8000ドルで売れば、輸出代金が160万円になることは判りますね。じっさい1年間で円が1円安くなると、トヨタ自動車の利益は年間で350億円、ソニーの利益は60億円ふえるといわれています。結局、円の交換レートは輸出にも輸入にも大きな損が出ない程度の水準にあって、急激に変化しないことが望ましいと言えるでしょう。
  

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今週のポイント
2012-04-02-Mon  CATEGORY: 政治・経済
きょうから新年度入り。日経平均は先週72円の値上がりで、11年度は1万0084円で終わった。年度中の上昇幅は329円、率にして3.3%だった。大震災やタイ洪水の影響で11月までは下落基調、12月からは反発に転じている。災害の影響がほぼ消えたためで、この傾向は新年度に入ってさらに強まるだろう。

企業の業績も急速に回復している。野村証券によると、12年度の企業の純利益は59%増加する見込み。前年度が低かったせいもあるが、アメリカの6%増、ヨーロッパ諸国の3%増、アジア諸国の10%増に比べて、格段に高い増益率だ。当面の株価は、この増益見通しによって下支えされることになるだろう。

ダウ平均は先週131ドルの値上がり。ヨーロッパ情勢やガソリン価格の上昇など悪材料も出たが、こちらもアメリカ経済全体の回復基調と好調な企業業績によって押し上げられた。今週は産業界の景況調査や3月の雇用統計が発表される。ここで景気回復の持続が確認されれば、ニューヨークの株価も上昇力を維持することができるだろう。

今週は2日に、3月の日銀短観と新車販売台数。3日に、2月の毎月勤労統計。6日に、2月の景気動向指数が発表になる。アメリカでは2日に、3月のISM製造業景況指数。3日に、3月の新車販売台数。4日に、3月のISM非製造業景況指数。そして6日には、3月の雇用統計が発表される。


    ≪2日の日経平均は? 予想 = 上げ

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慎重な 経営者の姿勢 / 日銀短観
2012-04-03-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 製造業の業況は改善せず = 日銀は2日、3月の企業短期経済観測調査を発表した。それによると、大企業・製造業の業況判断DI はマイナス4で、昨年12月調査の結果と変わらなかった。事前の民間予測を下回っている。一方、大企業・非製造業のDI はプラス5となり、前回より1ポイント改善した。この水準は08年6月以来の高さである。

製造業のDI は、中堅企業や中小企業ではむしろ悪化した。中堅企業はマイナス7で、前回より4ポイントの悪化。中小企業はマイナス10で、2ポイントの悪化となっている。これに対して非製造業は、中堅企業が3ポイント改善してマイナス1に。また中小企業も3ポイント改善してマイナス11になった。

新聞などの解説によると、製造業の業況判断が慎重なのは大震災やタイ洪水の影響は薄れたものの、それが業績の面に現れるのは4月以降になるため。その半面、非製造業は復興需要や個人消費の持ち直しで、建設業や小売業が恩恵を受けたためだという。

だが、それにしては3か月先の予想が悪い。大企業・製造業はマイナス3で、わずか1ポイントの改善しか見込んでいない。非製造業はプラス5で、足踏み状態を見込んでいる。超円高が是正され、株価も上昇している。その割に企業経営者の業況判断は慎重だ。中国経済の見通しなど懸念される要素もあるが、最大の不安要因は電力料金の値上げが経営に及ぼす悪影響ではないだろうか。


    ≪2日の日経平均 = 上げ +26.31円≫

    ≪3日の日経平均は? 予想 = 上げ

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テレビが狂わす ? 消費者物価
2012-04-04-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ テレビ価格で大きく変動 = 総務省の発表によると、2月の消費者物価は総合指数で前年比0.3%の上昇だった。1月の0.1%より上昇幅は拡大している。内訳をみると、やはり5.2%も上昇したエネルギーの影響が大きい。ただエネルギー価格の前年比上昇率は、1月の5.7%より縮小している。にもかかわらず全体の上昇率が上がったのは、テレビ受信機の値上がりが大きな原因だと考えられるから不思議だ。 

エネルギー部門で大きく上昇したのは都市ガス代と電気代。ガスは8.1%、電気は6.9%上昇した。また石油製品は、円高などの影響もあって上昇率が縮小した。たとえばガソリンは、1月の4.6%上昇から2月は3.4%上昇にやや落ち着いている。この結果、ガソリンの総合指数全体に対する寄与度は0.08に。1月よりも0.03だけ低下した。

一方、テレビ受信機は1月が36.1%の下落だったのに対し、2月は0.5%の上昇に大きく変化した。総務省によると、これはメーカー各社が価格の高い新機種を投入したためだという。この結果、テレビ受信機の総合指数全体に対する寄与度は前月より0.30も上昇した。なんとガソリンの10倍という影響力を発揮したことになる。

たしかにガソリン代とテレビ受信機の価格を比べれば、受信機の方がずっと高い。しかし購入する頻度を考えれば、ガソリン代の方が生活実感としては重いのではないか。統計局の専門家が作成している物価指数だから、理論的には間違っていないのかもしれない。だが前にも指摘した(1月31日―2月1日付け)ように、消費者物価のこのクセのために年金の支給額が下げられた。どうにも不思議である。


    ≪3日の日経平均 = 下げ -59.48円≫

    ≪4日の日経平均は? 予想 = 下げ

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スピード超過 ? / 3月の新車販売
2012-04-05-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 過去最大の増加率に = 自動車業界団体の集計によると、3月の新車販売台数は75万1888台だった。月間の販売台数が75万台を超えたのは07年3月以来。前年比では71.8%の大幅な増加となった。タイの大洪水による生産の遅れが解消、店頭の品揃えが通常の状態に戻ったこと。加えて昨年末に復活したエコカー補助金の効果が、予想以上に威力を発揮した。

このうち登録車(660cc超)の販売台数は49万8000台。前年比では78.2%と過去最大の伸び率を記録した。関係者は「50%を超える増加率は記憶にない」と驚いている。一方、軽自動車の販売台数は25万4000台。こちらも前年比60.5%増と大きく伸びている。なかでもダイハツは、過去最高の8万7000台を売り上げた。

この結果、11年度の新車販売台数は475万3000台に。前年比では3.3%の増加となった。このうち登録車は3.1%の増加、軽自動車は3.7%の増加。軽自動車の増加は5年ぶりのことである。ところが自動車販売業界の先行き見通しは、意外に渋い。12年度は480万台程度。前年比で0.9%の伸びしか見込んでいない。

というのも大震災やタイ洪水による需要減少の反動は、そろそろ終わる可能性が大きい。またエコカー補助金は予算が3000億円しか付いていないので、この調子だと8月ごろには使い切ってしまうかもしれない。ガソリン価格の高騰も心配だ。どうやら3月の実績は、スピードの出しすぎ。今後は巡航速度で長く走ることを心がけるつもりのようだ。


    ≪4日の日経平均 = 下げ -230.40円≫

    ≪5日の日経平均は? 予想 = 下げ

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政治家の “正論”の 欠陥
2012-04-06-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 国民感情とのギャップは大きい = 自民党の谷垣禎一総栽。口を開けば「解散、総選挙を」と言っている。民主党は09年8月の総選挙以来、鳩山、菅、野田と政権をつないできた。消費増税のような大仕事をするのなら、その前に衆議院を解散して国民に信を問うべきだという理屈である。まことに正論であり、反対はしにくい。だが国民の大多数から、拍手を持って迎えられてはいない。

なぜかというと、谷垣さん自身の消費税に対する姿勢がはっきりしないからだ。過去の言動から推測すると、消費増税に反対ではないらしい。しかし「賛成」とも明言しない。総選挙になったら、自民党あるいは谷垣総裁は「増税する」と公約して選挙戦を戦うのか。その点が明確でないから、選挙民の目にはヒキョウだと映ってしまう。

国民新党の亀井静香代表。消費増税に反対して、民主党との連立を解消した。消費税は引き上げないという民主党の方針に同調して連立内閣を作り、国民新党も国民に対して増税はしないと公約した。だが野田内閣になって消費増税に方針転換。だから連立はできない。これも因縁の付けようがない正論である。だが多くの国民は冷ややかな目で見ているだけだ。

なぜかというと、亀井さんは増税しなかった場合に、どういう手段で財政を再建するのかについて具体論を言わない。節約とか景気振興ぐらいは口にするが、国民はそんな程度で財政再建はできないことを良く知っている。だから亀井さんの正論は、政治的な戦術論の域を出ない。民主党内の小沢チルドレンの場合も同様だ。要するに政治家の正論は、往々にして国民の感情と距離がありすぎる。


    ≪5日の日経平均 = 下げ -52.38円≫

    ≪6日の日経平均は? 予想 = 上げ

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サタデー自習室 -- 日本の国債 ⑩
2012-04-07-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 国債の安全性を示す格付け = 国債の金利には、表面利率と利回りの2種類がある。表面利率は、国債が発行されるときに決められる金利。たとえば額面100万円の国債に対して半年ごとに1万円の利子が付くとすれば、利率は2%ということになる。一方、利回りというのは流通市場で国債を買った場合に、償還までの間に年いくらの運用益が見込めるかを利率で示すもの。

国債は必ず額面で償還されるから、流通市場で安く買えば利回りは上昇する。高く買えば逆に下降するわけだ。そして新規に発行するときの表面利率は、その時点での流通利回りを基準にして決められる。したがって国債の金利は、流通市場の需給関係で動いていると考えていい。

一般的に言うと、日銀が政策金利を下げたり、量的に金融を緩和すると、おカネが余るから国債は買われて価格が上がる。すると流通利回りは下落して、新規に発行される国債の表面利率も下がることになる。いま日本の国債はそうした状態に置かれており、10年国債の利回りは1%前後で推移しているのが現状だ。

ところが国債の金利は、時として大きく変動することがある。その1つの要因が、国債に対する格付けの変更だ。格付け会社は、個々の株式や債券について元本や利息がきちんと支払われるかどうか。つまり安全性を査定して発表している。これが格付け。格付けが下がると購入したいと思う人が減るから、価格が下がり利回りは上昇してしまう。いまギリシャをはじめ南ヨーロッパ諸国の国債が、格下げによる利回りの上昇で大きな問題を惹き起している。


                           (続きは来週サタデー) 

    ≪6日の日経平均 = 下げ -79.16円≫

    【今週の日経平均予想 = 3勝2敗】

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サンデー実験室 = 新・孫に聞かせる経済の話
2012-04-08-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第8章 円高・円安って、なんだろう? ⑥

◇ 戦後は1ドルが360円 = みなさんは毎日、円というおカネを使っていますね。日本が自分の国の通貨に「円」という名前をつけたのは、1871年(明治4年)でした。いまから141年も前のことです。それ以前は、おカネに「両(りょう)」という名前を付けていました。テレビの時代劇を見ていると、10両だとか100両だとかいう話が出てくるでしょう。

明治政府は「円」を誕生させたとき、1ドル=1円と決めました。しかし、これでは円が高すぎて輸出が伸びません。円安にして輸出を伸ばそうという主張と、円安にすると輸入物価が高くなるから反対だという主張が激しく対立したという記録が、1893年の文書に残っています。この議論の意味がよく判らない人は、先々週と先週のこのブログを読み返してみてくださいね。

円のドルに対する価値は、1897年になると1ドル=2円に改められています。その後も少しずつ円安の方向に変えられて、第2次大戦が始まる直前のレートは1ドル=4円25銭でした。戦争で日本経済はめちゃめちゃになりましたが、戦後1949年(昭和24年)になって、日本を占領していた連合軍が1ドル=360円にするよう命令を出しました。ここから1ドル=360円の時代が22年間も続いたのです。

戦争で日本の経済力はゼロに近くなっていたため、最初360円という為替レートはきびしい円高。輸出もほとんど出来ませんでした。それが経済の復興によって、360円レートでも輸出が大きく伸びるようになったのは1968年(昭和43年)ごろからです。つまり経済が強くなったために、日本にとっては同じ360円レートでも円安になったと言うことができます。
                                 
                            
                               (続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2012-04-09-Mon  CATEGORY: 政治・経済
先週の株価は日米ともに反落した。特に東京市場の下げが大きい。週間の下げ幅はダウ平均が152ドルだったのに、日経平均は395円に達した。週間の下げ幅としては、昨年8月以来の大きさである。下げた材料は3つ。スペインの国債利回りが上昇して、ヨーロッパの信用不安が再燃の気配を見せたこと。アメリカの景気回復に鈍化の兆候が出てきたこと。もう1つは、中国経済の先行きに不透明感が生じたこと。

これらの悪材料は、いずれも決定的なものではない。だから急速だった株価上昇の訂正、あるいは利益確定売りが集中したためなのかもしれない。だとすれば株価は、すぐにも反発の動きをみせるだろう。それとも、これを契機として株価はしばらく下げ基調に転じるのかどうか。

先週の金曜日、ニューヨーク市場は休日だった。その日に発表された3月の雇用統計は、予想を下回る内容。今週の市場がこの結果をどう評価するのか。月曜日にはバーナンキFRB議長の講演が予定されている。雇用の足踏みに対してFRBが金融緩和の必要性を示唆すれば、株価は上昇するだろう。また今週から始まる企業の決算発表にも、市場は大きく反応しそうな気がする。

今週は9日に、2月の国際収支と3月の景気ウォッチャー調査。11日に、2月の機械受注。12日に、3月の企業物価。アメリカでは9日にバーナンキ議長の講演。12日に、3月の生産者物価。13日に、3月の消費者物価とミシガン大学の4月・消費者信頼感指数が発表になる。また中国は9日に、3月の消費者物価と生産者物価。10日に、3月の貿易統計。13日に、1-3月期のGDP速報、3月の鉱工業生産、小売り売上高、固定資産投資額を発表する予定。


    ≪9日の日経平均は? 予想 = 上げ

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さらなる金融緩和に期待 / アメリカ
2012-04-10-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 雇用統計をめぐる思惑 = アメリカ労働省は先週末、3月の雇用統計を発表した。それによると、完全失業率は前月より0.1ポイント改善して8.2%だった。水準としてはまだ高いが、3年2か月ぶりの低い数字となっている。失業者数は1267万人で、前月より13万3000人の減少。ところが、最も注目された農業を除く雇用者数は12万人の増加にとどまった。過去3か月の平均24万6000人に比べると半減している。

業種別の雇用動向をみると、製造業と教育・健康部門ではともに3万7000人ずつ増えたが、小売業は3万4000人減った。小売り部門の売上げは好調で、過去9か月にわたって売上高は増加している。それなのに、なぜ雇用者が減ったのか。専門家の間では、ガソリン価格の高騰で個人消費が抑制されると読んだ業界が人員削減を始めたのではないか、という見方が強まっているという。

アメリカでは、いま景気の先行きについて「回復傾向が持続するのか、それとも腰折れ状態に入るのか」の論争が活発になっている。もちろん、今回の雇用統計だけで結論は出せないが、雇用回復の動きが鈍化したことは確か。そこで金融当局が、この雇用統計をどう解釈するのか。市場の目は、その一点に集まっているようだ。

折しもバーナンキFRB議長が、9日に講演する予定。バーナンキ議長もガソリン価格の高騰が景気回復の阻害要因になる可能性を懸念していることから、追加の金融緩和策に言及するのではないかという期待も高まっている。仮に言及がなければ、市場は大いに失望するだろう。示唆があった場合、その実行は今月24-25日のFOMCになる公算が出てくる。


    ≪9日の日経平均 = 下げ -142.19円≫

    ≪10日の日経平均は? 予想 = 下げ

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2つの選挙に身構える 世界経済
2012-04-11-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 大混乱に陥る危険性 = 先週から日米の株価が大きく下げている。その1つの材料となったのが、スペイン国債の利回り上昇。4日の入札で買い手が少なく、価格が下落して利回りが3か月ぶりに5.8%台に乗せた。これで南ヨーロッパの信用不安が再燃と伝えられたが、真相はちょっと違うらしい。市場の心配は、近づいてきた2つの選挙にあったようだ。

まず22日に行われるフランスの大統領選挙。すでに10人が立候補しているが、事前の調査によると過半数を獲得できる候補者はいない。その場合は5月6日の決選投票に持ち込まれるが、ここでは社会党のオランド前第1書記がサルコジ現大統領よりも優勢だと予測されている。仮にオランド氏が当選すると、財政再建政策は修正される可能性が強い。EUも現在のユーロ防衛策を遂行することが困難になる。

次はギリシャの総選挙。まだ日時は決まっていないが、5月中には実施される見込み。現在はパパデモス前ECB副総裁を首班とする大連立内閣が、EUの要求に従って財政緊縮政策を推し進めている。ところが緊縮政策に対する国民の不満は大きく、抗議の自殺者まで出る始末。野党は緊縮政策に反対しており、仮に現政権が選挙で敗れるようなことがあると、ここでもEUの対応策は破綻する危険性がある。

EUやIMFはギリシャに対して、資金援助をする条件として厳しい緊縮財政を義務付けた。その結果は深刻な不況と高い失業率。国民は耐乏生活を強いられている。その不満が総選挙で噴き出したとき、EUには対応手段があるのだろうか。フランスで「年金支給年齢の引き下げ」を公約している大統領が出現したとき、ドイツと協調してユーロの防衛を図れるのだろうか。世界経済は、早くもその事態を恐れ始めたように思われる。


    ≪10日の日経平均 = 下げ -8.24円≫

    ≪11日の日経平均は? 予想 = 下げ

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動きが止まった 経済政策 / 中国 
2012-04-12-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 経済の減速を放置するナゾ = 中国統計局の発表によると、3月の消費者物価は前年比3.6%の上昇にとどまった。2月の3.2%上昇より少し上げ幅は拡大したが、政府が目標としている4%の限度を2か月にわたって下回っている。また工業製品の卸売物価は3月、前年比0.3%の下落。09年11月以来の値下がりを記録した。中国のインフレ懸念は、明らかに解消したように思われる。

中国の消費者物価は10年夏から上昇し始め、11年7月には前年比6.5%の上昇を記録した。物価が上がると、国民の政府に対する不満が増大する。そこで政府は強力な金融引き締めを実行。2年足らずのうちに政策金利を5回、預金準備率を14回も引き上げた。その結果、物価は下がったが景気も悪化。大手企業も減益や赤字に陥るところが多く、中小企業の倒産も激増している。

こうしたなかで政府は昨年11月から金融緩和に踏み切り、11月と今年2月に預金準備率を引き下げた。ところが物価は順調に下がってきたのに、その後は政策的に何も手を打っていない。とにかくリーマン・ショック後の景気浮揚策でも、その後の物価・不動産バブル対策でも、中国政府は早め早めに対策を講じてきた。それがここへきて動きを止めている。

まだインフレに対する警戒感を捨て切れないのかもしれない。3月の全国人民代表大会で、目標成長率を8%から7.5%に引き下げたので、成長率がもう少し下がるのを待っているのかもしれない。その辺の推測は全く困難だが、それにしてもやや異常。案外、重慶市のトップ解任で明らかになった政権内部のゴタゴタが影響しているのかもしれない。


    ≪11日の日経平均 = 下げ -79.28円≫

    ≪12日の日経平均は? 予想 = 上げ

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2つの欠落点 : 原発再稼働
2012-04-13-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ またもや説明不足・ビジョンなし = 政府が原発の再稼働に向けて動き出した。まず関西電力の大飯3-4号機(福井県)に対して安全宣言、地元の説得に乗り出す。だが再稼働が必要な理由については「夏の電力不足」を掲げる程度。これだと「節電すればいい」 といった反対論も出て、あまり説得力がない。もう少し大所高所からの説明が必要だろう。

いま稼働している原発は、全国54基のうち北海道電力・泊3号機だけ。これも5月5日には定期検査で運転を停止する予定。電力各社は原発の停止分を補うため、火力発電を大幅に増やしている。このため燃料となる原油やLNGの輸入が急激に増加。たとえば鉱物性燃料の輸入額は毎月2兆円を突破、前年比で25%も増大している。

輸入の増大は、貿易収支を悪化させる。輸出で稼いでも国内におカネが残らないから、内需が抑制され景気も良くならない。さらに電力料金の値上げで、企業は経営が圧迫され、家計も苦しくなる。企業の海外移転が進み、雇用が縮小する。こうした日本経済の大ピンチを回避するための原発再稼働。政府は地元だけではなく、全国民に声を大にして説明すべきだろう。

また原発についての長期ビジョンが、全く語られていない。再起動を進めるのなら、同時に安全性の低い原発から廃炉することを決めるべきだ。そうしないと、国民はいずれ全部の原発が稼働するのかと不安になってしまう。たとえば20年後には原発を半分にする。30年後には全廃するといった長期ビジョンを早急に作って、国民に判断を仰ぐことが必要ではないか。


    ≪12日の日経平均 = 上げ +66.05円≫

    ≪13日の日経平均は? 予想 = 上げ

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サタデー自習室 -- 日本の国債 ⑪
2012-04-14-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 国債格下げのラッシュ = 国債の格下げが世界経済の大問題に浮上したのは09年5月。発端はあのギリシャだった。政府による財政赤字の“粉飾”が露呈し、ギリシャに対する不信感が増大した。このため格付け会社が、一斉にギリシャ国債の格付けを引き下げている。ところが国債の格下げはギリシャにとどまらず、各国に波及した。リーマン・ショック後の景気対策で、各国とも財政赤字が増大したためである。

日本の国債も11年1月に格下げされた。アメリカも引き下げられている。大手の格付け会社は、スタンダード・プーア、ムーディーズ、フィッチの3社。いずれも信用度を20以上の段階に分けている。たとえばスタンダード・プーア社の場合、22段階の最上位に格付けされている国債はドイツ、イギリス、カナダなど10か国だけ。アメリカは上から2番目、日本は4番目にランクされている。

問題のギリシャは何回も格下げされて、ことし3月にはとうとう最下位にまで落ち込んだ。このランクはデフォルト、つまり国債の償還が不能になったことを意味する。このためギリシャは、過去に発行した国債の償還や利払いに必要な資金をEUやIMFからの支援に頼らざるをえなくなった。

いまスペインやポルトガル、それにイタリアまでがギリシャと同じ道をたどるのではないかと心配されている。EUやIMFが懸命に支援網を構築しており、なんとか小康状態を保っているのが現状だ。一方、アメリカや日本の国債は、格下げ後もよく売れている。ほかに安全な投資先が見当たらないというのが、その主な理由。こうした状態がいつまで持続できるのか。心配は尽きない。


                            (続きは来週サタデー)     

    ≪13日の日経平均 = 上げ +113.20円≫

    【今週の日経平均予想 = 4勝1敗】

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サンデー実験室 = 新・孫に聞かせる経済の話
2012-04-15-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第8章 円高・円安って、なんだろう? ⑦

◇ 固定制と変動制 = 1ドル=360円の時代が終わったのは、1971年(昭和46年)のことでした。この年の8月、アメリカのニクソン大統領は突然「金本位制(きんほんいせい)を止める」と発表したのです。それまではドルをアメリカの中央銀行に持って行くと、1トロイオンス(約31グラム)の金を35ドルで売ってくれました。これが金本位制で、ドルの価値を落さないための方法でした。しかしアメリカは貿易で大赤字を出し続けて、この制度を続けられなくなってしまったのです。

アメリカの赤字を減らすために、各国は自国の通貨をドルに対して切り上げることにしました。ドルの価値は下がりますが、アメリカは輸出を伸ばしやすくなりますね。日本もこのとき、円を1ドル=308円に切り上げたのです。でも混乱がなかなか収まらなかったため、72年から73年にかけて、各国は変動相場制という新しい方式を採用します。日本も73年2月に、変動相場制へ移行しました。

1ドル=360円とか、1ドル=308円というふうに、あらかじめ通貨の交換レートを決めておくやり方を固定相場制と言います。もし360円で輸出が伸びすぎたり、輸入品の価格が高くなりすぎた場合には、このレートを変更して調節すればいいと考えたわけです。これに対して変動相場制というのは、外国為替市場に集まってくる需要と供給にレートをまかせてしまう方法です。輸出が伸びてドルがたくさん市場に出されれば、ドルは下がり、円は上がるでしょう。こうして自然に輸出は抑えられるという考え方です。

いまも変動相場制は続いています。需要と供給の力によって、レートがいつも変動していることは、みなさんも知っていますね。円の値段も73年からは、ずいぶん大きく動いています。最近では2011年の10月に、1ドル=75円32銭という戦後で最も高いレートを記録しました。ここ数年は、1ドルに対して、だいたい80円から100円ぐらいの間を行ったり来たりしています。


                             (続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2012-04-16-Mon  CATEGORY: 政治・経済
ニューヨーク株式市場が、大きく振れながら値を下げている。ダウ平均は先週9日に約1か月ぶりで1万3000ドルを割り込んだあと、あくる10日には214ドルとことし最大の下げ。その後は反発したが、週末には再び大きく値下がりした。週間では211ドルの値下がりとなっている。スペインの信用不安、中国の成長鈍化などを警戒したためと言われているが、アメリカ自身の企業業績にも陰りが見え始めた点が響いているようだ。

日経平均も先々週から7日間続落、11日には9500円を割り込んだ。さすがにその後は反発したが、週間では50円の値下がり。ニューヨークの下落に加えて、円相場が再び円高に向かったことが嫌気された。円相場は11日、東京市場で一時1ドル=80円56銭、1ユーロ=105円43銭まで戻している。

注目されることは、週の後半になって個人の押し目買いが出たこと。外国人の売りを抑えて、株価を押し上げた。もう1つは、日米ともに金融当局が月末には緩和策の追加に踏み切るという観測が強まってきたこと。今週はこうした動きが、さらに強まるかどうか。

今週は19日に、3月の貿易統計が発表される。アメリカでは16日に、3月の小売り売上高。17日に、3月の工業生産と住宅着工戸数。18日に、3月の中古住宅販売戸数が発表になる。またアメリカでは大手銀行をはじめ、ヤフー、インテル、IBM、GEなどが決算発表。22日にはフランスで注目の大統領選挙が実施される。


    ≪16日の日経平均は? 予想 = 下げ

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元の変動幅拡大 : 中国の悩み
2012-04-17-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 7年間で24%切り上げ = 中国人民銀行は14日、人民元の対ドル相場の変動幅を拡大すると発表した。1日当たり上下それぞれ0.5%だった変動の限度を1%に広げる。これによって中国の為替制度は少し改善されたが、まだまだ自由な制度とは程遠い。むしろ中国が直面している「物価と輸出の相克」という問題を反映した措置のように思われる。

中国は05年7月、それまでの固定為替制度に改良を加え、上下0.3%ずつの変動を許す管理変動相場制に変更した。07年5月には変動幅を0.5%ずつに拡大、それを今回はさらに1%に広げたことになる。ただ変動幅の基準値は人民銀行が毎朝、発表する形。また為替介入も随時行うから、市場の需給による自由な相場形成とは言えない。

それでも05年7月から現在までの間に、元の対ドル・レートは約24%上昇した。これはアメリカが元の切り上げを強く要求してきた結果でもある。今回の措置も今月下旬に開かれるG20(主要20か国)財務相会議を意識した決定だという見方が強い。だが本当の目的は、元高による物価の引き下げ効果を狙ったものだろう。

いま中国経済は2ケタの成長率から8%前後の成長率への、いわゆる軟着陸を試みている。物価の高騰を抑えるために、減速が必要だったためだ。ことしになって消費者物価は4%を切るところまで下がってきたが、原油の輸入価格が上昇していることもあって、まだ安心はできない。その一方で輸出が伸び悩み、関連企業の倒産も多発している。物価と輸出を睨みながら、為替レートを効果的に操作する。こういう意図が、今回の変動幅拡大からは見てとれる。


    ≪16日の日経平均 = 下げ -167.35円≫

    ≪17日の日経平均は? 予想 = 上げ

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5月6日 / ユーロ ・ 運命の日 ? (上)
2012-04-18-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ フランスとギリシャで選挙 = フランスでは22日に大統領選挙が実施される。しかし10人を超える立候補者のうち、過半数を獲得できそうな人はいない。その場合は5月6日に、決選投票が行われる。奇しくも同じ5月6日、ギリシャでも総選挙が実施されることが決まった。両国とも仮に野党が勝つと、現在の財政再建政策は根底から見直される可能性がある。しかも現在の情勢から見る限り、現職が敗退する確率は決して小さくない。

フランスの決選投票では、サルコジ現大統領と野党・社会党のオランド前第一書記の一騎打ちになる見通し。事前の世論調査では、オランド氏の方がやや優勢だ。しかもサルコジ氏は先週「福島の原発事故をこの目で見て」と、ウソの発言をして、評判を落としてしまった。5月6日までに体勢を立て直せるかどうか。再選は難しいという見方も強まっている。

オランド氏も財政再建の必要性を否定してはいない。選挙マニフェストでは17年までに財政均衡を達成すると約束している。その一方で子ども手当の増額や教職員の増員、さらに年金支給年齢の“引き下げ”を公約。その財源は、富裕層や企業に対する増税で賄う方針を打ち出した。これでフランスの財政再建が順調に進むかどうか、疑問は残る。

問題はEUが構築しつつあるユーロ防衛策に対する姿勢。ECB(ヨーロッパ中央銀行)やドイツがもっと積極的な役割を果たすべきだと主張しており、明らかにドイツ政府とは見解が異なる。これまで“メルコジ”と揶揄されながらも、なんとか防衛策の構築で協力してきたメルケル・ドイツ首相とサルコジ大統領。その独仏関係に亀裂を生じる危険性は大きい。


                                  (続きは明日)

    ≪17日の日経平均 = 下げ -5.93円≫

    ≪18日の日経平均は? 予想 = 上げ

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5月6日 / ユーロ ・ 運命の日 ? (下)
2012-04-19-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ EUに打つ手なし = ギリシャのパパデモス首相は一院制の議会を解散し、5月6日に総選挙を行うことを決めた。この内閣はギリシャが財政破たん状態に陥ったのを受けて昨年11月、全ギリシャ社会主義運動と新民主主義党が連立して発足させた。首班に担がれたパパデモス氏は前ECB(ヨーロッパ中央銀行)副総裁で、政治家ではない。EUが要求する緊縮政策を実行し、資金援助を受け取るまでの暫定内閣だった。

最近の世論調査によると、連立与党の支持率は33%前後。野党の共産党や左派連合は、いずれも1ケタの支持率しかない。しかし緊縮政策に反対する野党各党は、支持率を伸ばしつつある。この結果、連立与党も野党連合も過半数を獲得できず、政局は混迷するという見方が強まっている。

総選挙の最大の争点は、EUからの支援に対する是非。ほとんどの野党は支援を受けることに反対しており、なかにはユーロ圏からの脱退を公約に掲げている政党もある。いまの連立与党は議席の過半数を獲得できず、いくつかの野党を連立に引き入れなければ政権の維持はむずかしい。その結果として政府のEUに対する姿勢が、どこまで修正されるのか。

フランスでもギリシャでも現政権が苦戦しているのは、緊縮財政の実施によって景気が悪化しているためだ。たとえば2月の失業率をみると、フランスが10.0%、ギリシャは21.0%に達している。野党側はこの国民の不満を吸い上げるために、緊縮反対・EUの支援反対・ユーロ圏反対を唱える。その結果として野党の勢力が強まったとき、EUはこれに対応する手段がない。民主主義がユーロ・EUを否定する危険性さえ孕んでいる。


    ≪18日の日経平均 = 上げ +202.55円≫

    ≪19日の日経平均は? 予想 = 下げ

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日銀の 困惑 と ビビり
2012-04-20-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 政治と市場の圧力に流される = 政府は先週の国家戦略会議で、新しく「デフレ脱却に向けた閣僚会議」の設置を決めた。古川経済財政相が主宰し、安住財務相や枝野経済産業相ら関係閣僚が出席。白川日銀総裁もオブザーバーとして参加する。このニュースを見て、市場では「27日の金融政策決定会合で追加の緩和策は必至」という予想があっという間に広がった。

新年度に入ってから円高傾向が復活、株価も大きく下げている。だが政府は財源がないから、景気対策を打ち出すことができない。そこで閣僚会議に日銀総裁を引っ張り出し、金融面からの対策を強要する。経済関係閣僚に口を揃えて頼まれれば、日銀は逃げ切れない。これが閣僚会議の目的だと推測したわけだ。

しかし日銀の打つ手も限られている。金利はゼロで、もう下げられない。2月に65兆円まで増やした資産買い取り基金のワクを増大するしかないが、市中ではおカネがダブついている。市場から国債や株式を買い取っても、金融の緩和感をさらに強めることはむずかしいのではないか。実際には心理的な効果に頼るしかない。

だとすれば5兆円程度の増ワクでは効果がないだろう。さりとてワクを大幅に増やしてしまえば、次にこの手は使えなくなる。こうしたジレンマを抱えながら、日銀は政治的な圧力に屈して実施せざるをえない。結果として、政治と市場を失望させることも許されない。いま日銀は困惑とビビりのなかで、頭を悩ませている。


    ≪19日の日経平均 = 下げ -78.88円≫

    ≪20日の日経平均は? 予想 = 下げ

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サタデー自習室 -- 日本の国債 ⑫
2012-04-21-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 発行額は歳出の2倍近くに = 国会で成立したばかりの12年度予算をみると、一般会計の歳出総額は90兆3000億円。そのうちの44兆2000億円を国債発行で賄うことにしている。では、12年度の国債発行額はいくらになるのだろう。その総額は174兆2000億円。歳出額の2倍近くに達してしまう。その理由は?

予算に書き込まれた国債発行額は、12年度で歳入が不足した分。つまり12年度中に、政策経費として使われる。その一方で12年度中には、過去に発行された国債の償還期限がやってくる。それを返すためにはおカネが必要だから、その分だけまた国債を発行しなければならない。これを借換債と呼んでいる。

借換債は償還財源のため、一般会計ではなく特別会計に計上されている。12年度の予算額は112兆3000億円ときわめて大きい。10年前に比べると42兆円も増えている。借換債のほかにも災害対策に使う復興債などもあって、12年度の国債発行総額は174兆円にまで膨らんだ。

政府はこれだけの国債を、どのように消化しようとしているのだろうか。財務省の計画によると、入札による市中への発行額は149兆7000億円。あとは日銀や個人による消化を考えている。したがって、この市中消化分が順調に進行するかどうかで、日本国債の信用度が決まることになる。


                          (続きは来週サタデー)

    ≪20日の日経平均 = 下げ -27.02円≫

    【今週の日経平均予想 = 4勝1敗】

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サンデー実験室 = 新・孫に聞かせる経済の話
2012-04-22-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第8章 円高・円安って、なんだろう? ⑧

◇ 実際の円相場の動き = これまでの説明では、みなさんが判りやすいように「1ドル=100円だった円の相場が、もし200円になると」というような例をあげてきました。でも、じっさいには円の価値が、短い期間でこんなに大きく変動することはありません。最近の動きを調べてみましょう。

昨年1月の円相場は、1ドル=82円63銭でした。大震災のあと4月の相場は83円34銭とやや下落しています。そこからは上昇し始め、10月の平均値は76円72銭。特に31日には、75円52銭の戦後最高値を記録しました。その後は円安傾向に進み、ことし3月は82円37銭でした。つまり15か月間をとってみると、円の対ドル相場はほとんど変わらなかったことになります。

もう1つ。これまでは円高や円安のことを、だいたい円のドルに対する価値で説明してきました。日本とアメリカは、経済的にとても近い関係にあります。ですから円相場と言うと、円のドルに対する価値を指す場合も多いのです。しかし日本はアメリカ以外の多くの国とも、貿易や投資など経済的な関係を持っていますね。ですから外国為替市場では、これら多くの国の通貨も売買されて、いつも相場が動いています。

たとえば現在のユーロに対する円相場は、1ユーロ=107円前後です。ユーロというのは、フランスやドイツ、イタリアなどヨーロッパ大陸の17か国が使っている通貨のことです。ほかにもイギリスのポンド、中国の元、オーストラリアのドルなど、たくさんの通貨に対する円相場があるわけです。


                            (続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2012-04-23-Mon  CATEGORY: 政治・経済
ダウ平均株価は今月9日に1万3000ドルを割り込んだが、先週末にはもう回復した。一方、日経平均株価は今月4日に1万円を割り込み、先週末はまだ9500円台のまま。この日米の差が目立つ。先週もダウ平均は週間で180ドルの値上がり。日経平均は77円の値下がりだった。どうして、こんなに差がつくのだろう。

今月に入ってから株価を下落させた材料は、ヨーロッパの財政不安再燃や中国など新興国の成長鈍化懸念だった。この点は日米に共通した要因のはず。だが日経平均の戻りが遅いのは、それに加えて日本には独自の不安要因が存在するのではないだろうか。考えられることは、夏の電力不足と政治の停滞。日本株の3分の2を売買している外国人投資家が、特にこの問題を心配しているのでは。

22日のフランス大統領選挙。過半数を獲得できた候補者はなく、5月6日の決選投票に持ち込まれた。今週はアメリカで25日のFOMC(公開市場委員会)、日本では27日の日銀・金融政策決定会合で、それぞれ金融緩和の追加政策が決まる見込み。市場にとっては好材料になるはずだが、日本の場合は期待外れで失望売りを招く危険性もある。

今週は24日に、3月の企業向けサービス価格。27日に、3月の雇用統計、家計調査、消費者物価、鉱工業生産、商業販売、住宅着工戸数が発表になる。アメリカでは24日に、2月のSPケースシラー住宅価格、3月の新築住宅販売、4月のコンファレンスボード消費者信頼感指数。26日に、3月の中古住宅販売。27日には、1-3月期のGDP速報が発表になる。またユーロ圏が23日に、11年の財政赤字を公表する。


    ≪23日の日経平均は? 予想 = 上げ

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LNGに 食われる 景気
2012-04-24-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 所得が海外に流出 = 財務省が発表した11年度の貿易統計によると、1年間の収支は4兆4101億円と過去最大の赤字になった。輸出は65兆2819億円で前年度比3.7%の減少となったのに対して、輸入が69兆6920億円と11.6%も増加したためである。仮に収支が均衡していたら、4兆円を超えるおカネが国内の所得に加算されていたはずだ。

輸出は年度前半には大震災、後半にはタイ大洪水や世界的な景気の低迷で伸び悩んだ。一方、輸入は火力発電用の燃料輸入が急増したことによって増大した。たとえば原油は前年度比21.9%、LNG(液化天然ガス)にいたっては52.2%も増えている。これらに石炭などを加えた鉱物性燃料の輸入総額は23兆円。前年度より6兆円近くも増えた。この増加がなければ、貿易収支は赤字にならなかったことになる。

大震災や大洪水の影響は、すでにほぼ克服した。今年度の輸出は海外の景気動向しだいということになるだろう。だが間もなくすべての原発が運転を停止するから、燃料の輸入は増えることはあっても減る見込みはない。輸入の増加分を輸出で埋め切れる可能性は少なく、貿易の赤字基調が続くことは避けられない。

さらに火力発電はコストが高くつくから、電力料金は上がらざるを得ない。これが企業の採算を悪化させ、家計を圧迫する。多額の所得が海外に流出するうえに、国内でもこうした状況が続く。これでは景気がよくなるはずがない。原発の再稼働に関する政府の説明や国会での論争に、こうした視点が出てこないのは全く不思議である。


    ≪23日の日経平均 = 下げ -19.19円≫

    ≪24日の日経平均は? 予想 = 下げ

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人口減少時代 の到来 (上)
2012-04-25-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 本格的に減り始めた = 総務省は11年10月1日時点での推計人口を発表した。それによると、日本に定住する外国人を含めた総人口は1億2779万9000人で、前年に比べると25万9000人の減少。戦後では最大の減少幅であり、いよいよ日本が本格的な人口減少時代に突入したことを示している。このうち日本人の人口は1億2618万人、20万2000人の減少だった。

大震災の影響も色濃く影を落としている。まず外国人の国外転出が、過去最大の5万1000人にのぼった。また都道府県別にみると、東北地方の人口減少が大きい。最大の人口減少は福島県で減少率は1.93%。次いで岩手、秋田、宮城県の順となっている。人口が増加したのは沖縄、東京、滋賀などの7都県にとどまった。

高齢化の進行も目立っている。満65歳以上の老齢人口は2975万2000人で、前年より26万8000人増加した。総人口に占める割合は23.3%。ほぼ4人に1人がお年寄りというわけだ。このうち75歳以上の後期高齢者は1470万8000人。51万4000人の増加で、総人口の11.5%を占めている。なお明治生まれの人は7万1000人が健在だ。

その一方で年少人口(0歳-14歳)が減っている。年少人口は13万4000人減って1670万5000人だった。このため年少人口が老齢人口よりも多いのは、全国で沖縄県だけ。あとはすべての都道府県で、老齢人口が年少人口を上回っている。さらに24道県では、後期高齢者が年少人口より多くなっている。


                                  (続きは明日)

    ≪24日の日経平均 = 下げ -74.13円≫

    ≪25日の日経平均は? 予想 = 上げ

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人口減少時代 の到来 (下)
2012-04-26-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 大きい生産年齢人口の減少 = 経済の観点から見る限り、いちばん重要なのは15歳から64歳までの生産年齢人口である。つまり生産活動に携われる年齢層というわけだ。推計人口によると、この生産年齢人口は8134万2000人。前年より39万3000人も減ってしまった。この人口が減ると、その国の経済は縮小に向かう可能性が強くなる。

日本の生産年齢人口が総人口に占める割合は1982年から上昇を続けたが、92年には69.8%でピークを打った。その後は下降を続けて11年は63.6%にまで下がっている。この比率は国際的にみても低い。たとえば中国は74.4%、アメリカは67.1%、韓国は72.5%などとなっている。

もちろん、生産年齢人口がすべて働いているわけではない。ここから専業主婦や学生や病人、あるいは働く意思を持たない人を除外した人口を、労働力人口と呼んでいる。最近の労働力人口は6600万人ほどだが、生産年齢人口が減れば労働力人口も減少せざるをえない。つまり“働き手”が減ってしまうことになる。

この働き手たちが減ると、生産活動に支障が出る。また当然ながら最も大量にモノやサービスを消費するのが、この人たちだ。生産年齢人口の減少は、経済活動を低下させるわけである。さらに税金や社会保険料の納入額も減ってしまい、高齢者の年金や医療保険の負担が困難になる。対策としては、定年の延長や女性あるいは外国人労働者の参入を増やすしかない。


    ≪25日の日経平均 = 上げ +92.97円≫

    ≪26日の日経平均は? 予想 = 上げ

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順番がちがうよ ! : 野田さんの政策
2012-04-27-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 支持率を下げる原因 = 物事には順序というものがある。食事の前に手を洗う。みんなが欲しがる物を手に入れるためには、行列して順番を待つ。道路を横断するときは、右を見てから左を見る。こうした常識を破ると、ときには命取りにもなりかねない。野田さんのやり方を見ていると、この常識に欠けるところが目に付く。だから、いいことを言っても支持率を下げてしまう。

政治生命を賭けた消費税の増税。だが野党が批判するように、年金などの将来設計が全く見えてこない。低所得者への対策も、具体的には不明のまま。さらに議員定数の削減や行政改革など、いわゆる“身を切る”方策は霧消してしまった。各党の意見がまとまらないのは事実だが、野田首相自らの考え方をまず国民に対してはっきり表明することが、順序として先ではないのか。

政府は大飯原発の再稼働に向けて動いているが、反対論も強い。こうした政府の動きを見ていると、いま50基ある原発のすべてを再稼働させる方針なのかと疑いたくなる。原発のなかには立地条件が悪く、耐用年数に達したものもある。安全性の高い原発は再稼働させるが、低い原発は廃棄して行く。こうした原発に関する長期ビジョンを策定することが、順序として先ではないのか。

ひところ大騒ぎしたTPP(環太平洋経済連携協定)への参加問題。いまは水面下で、アメリカなどとの交渉が行われているようだ。しかし国内では、農業関係者との意見調整が中断したまま。野田首相のこの問題に対する考え方も明らかではない。仮にアメリカなどとの交渉がまとまれば、農業関係者は“ヤミ討ち”に遭う危険性がある。野田首相はこの問題でも自分の姿勢をはっきりさせ、全国民の意見を聞く。これが順序としては先なのではないか。


    ≪26日の日経平均 = 上げ +0.82円≫

    ≪27日の日経平均は? 予想 = 上げ

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サタデー自習室 -- 日本の国債 ⑬
2012-04-28-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 国の借金は1000兆円に = 最後に、日本の国債についての重要なデータをまとめておこう。まず国債の発行残高は、昨年12月末の時点で782兆1753億円。11年度末からの9か月間で23兆6000億円も増えた。ちょうど10年前の01年12月末と比べてみると、なんと352兆円も増大している。さらに来年3月末には822兆3000億円に達する見込み。

最近は「国の借金」という言葉がよく使われる。この場合には、国債のほかに金融機関などからの借入金と政府短期証券を加えなければならない。これらの合計額は、昨年末の時点で959兆円。10年前に比べると377兆円も増えた。さらに来年3月末には、いよいよ1000兆円前後に達する見込みだ。

国の借金は、いずれ国民が返さなければならない。この意味では「国民の負担額」とも言えるわけだが、この場合は地方自治体の分を含めた長期債務の残高で表わすことが多い。この国と地方の長期債務は、来年3月末で940兆円にのぼる見通し。このうち約200兆円が地方の長期債務である。

「お金持ちなら借金が多くても心配ない」という発想から、債務残高とGDPの比率がよく使われる。たとえば来年3月末の推計で、国債のGDP比は147.8%。つまり12年度に予想されるGDPの1.478倍に達すると計算されているわけだ。同様に国と地方の長期債務は219.1%。あのギリシャの181.2%を上回って、世界一の借金大国なのである。


    ≪27日の日経平均 = 下げ -40.94円≫

    【今週の日経平均予想 = 3勝2敗】

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サンデー実験室 = 新・孫に聞かせる経済の話
2012-04-29-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第8章 円高・円安って、なんだろう? ⑨

◇ 長期的には大幅な円高 = 現在、円の対ドル相場は1ドル=80-82円ぐらいです。戦後の1ドル=360円時代からみると、円の価値は4倍以上に上昇しました。これは基本的には、日本経済の実力が高まったことを反映しています。ただ最近の円高はアメリカやヨーロッパ諸国の経済が不調で、円が相対的に買われていると言えるでしょう。

では今後の円相場は、どうなるのでしょう。経済をよく勉強している人たちに聞いてみても、あまり答えてくれません。というのも、円の相場を動かす原因が多すぎるため、その将来を予想することはとてもむずかしいからです。もちろんアメリカ向けの輸出が増えたり、日本に対するアメリカからの投資が増加すれば、外国為替市場ではドルの供給が多くなりますから、ドル安・円高への力が働きます。

ところが円相場は、まだまだ数多くの力で動くのです。たとえば金利。おカネは金利の高いところで使うほうが得ですから、日本の金利が上がればドルが入ってきて、これもドル安・円高の原因になるのです。ほかにも国の経済状態や政治情勢、社会が落ち着いているかどうか。地震や大あらしの影響。大臣たちの発言など・・。

しかも自分の国の状態だけではありません。相手の国の状態が変わると、それが相場にはすぐ影響します。それどころか、日本にもアメリカにも直接は関係のない国で起ったことも、円とドルの価値には響くのです。たとえばアラブの産油国で戦争が起ると、石油の生産が減ってしまうかもしれません。そのときアメリカと日本を比べると、日本の方が影響を受けやすいと考えられるので、円の対ドル相場は下がるでしょう。とにかく円相場の予想はむずかしい。だから、ここでも予想は止めておきましょう。


                              (続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2012-04-30-Mon  CATEGORY: 政治・経済
日銀は27日の金融政策決定会合で、金融緩和の追加策を決めた。資産買い入れ基金を5兆円増やして70兆円に拡大。ETF(上場投資信託)の買い入れを2000億円、REIT(不動産投資信託)の買い入れを100億円増加するなどが、その内容。この決定を受けて27日の日経平均は一時130円高となったが、あとは売られて結局は41円の下げに終わった。週間では40円の値下がりで、4週連続の下落と元気がない。

売られた原因は、日銀の決定が市場にインパクトを与えられなかったからだ。日銀は2月にも基金を10兆円増やしているが、今回はその半分しか増額しなかった。ETFやREITの買い入れ増で市場の歓心を買おうとしたようだが、これも空振り。このブログ(4月20日付け)で心配した通り、やっぱり日銀はビビってしまった。

一方、アメリカのFRBは25日にFOMC(公開市場委員会)を開いたが、市場の期待に反して新しい緩和策の実施は見送ってしまった。しかしダウ平均は上昇基調を維持し、週間では199ドル値上がりした。ユーロ圏の信用不安がやや軽減したこともあったが、バーナンキFRB議長が言葉巧みに「次回のチャンス」に含みを持たせたことが大きい。

今週、日本は連休。1日に、4月の新車販売台数。2日に、3月の毎月勤労統計が発表されるだけ。アメリカでは1日に、4月のISM製造業景況指数と新車販売。3日に、ISM非製造業景況指数。4日に、4月の雇用統計が発表される。この雇用統計の内容がよければ、市場は勇気づけられる。逆に悪ければ、次の金融緩和に期待がかかるという次第。また6日はフランス大統領の決選投票とギリシャの総選挙が実施される。


    ≪1日の日経平均は? 予想 = 下げ

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