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経済に関する話題なんでも。ニュースの分析・批評・解説など。大胆な予想や提言も。ご意見、ご批判は大歓迎です。
経済なんでも研究会
原発・TPPに言及なし / 所信表明演説
2013-02-01-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ マスコミの指摘もなし = 安倍首相が国会で行った所信表明演説は、そんなに評判が悪くはない。まず全体の長さを短くし、経済問題に重点を置いた。難解なカタカナ語をほとんど使わず、呼びかけ口調を貫いた。ふつうは厳しく批判する新聞も「憲法改正などタカ派的な問題には触れず“安全運転”に徹した」程度の論評に終始している。

だが演説の全文を読んでみて驚いた。原発の再稼動とTPP(環太平洋経済連携協定)加盟問題について、ひと言も触れていない。日本経済の再生を最優先の目標とする安倍内閣だが、エネルギー確保と貿易の規制緩和は、経済再生にとって最重要問題ではないのか。

その後の代表質問に対して、安倍首相は「原発ゼロ政策は見直す」「例外が認められないTPPには参加しない」などと答弁している。どうせ質問されることはわかっていたのに、なぜ所信表明演説では全く触れなかったのだろう。また新聞各紙が、この点について疑問を投げかけなかったことも不思議だ。

原発再稼動TPP加盟問題は、自民党のなかでも意見が二分している。このため党内に波紋を立てないよう、これらの問題に触れなかったのではないか。だとすれば1か月後の施政方針演説でも、明確な方針は打ち出せないだろう。「スピード感が重要」と何度も繰り返した安倍首相だが、ここではブレーキを踏んでいる。安倍政権のアキレス腱にならなければいいが。


    ≪31日の日経平均 = 上げ +24.71円≫

    ≪1日の日経平均は? 予想 = 上げ

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サタデー自習室 -- 貿易赤字国になった 日本 ①
2013-02-02-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 輸出で成長してきた日本 = 「輸出の伸長で景気回復」--戦後の復興期からごく最近まで、新聞紙上にこんな見出しが何回載っただろうか。日本経済はインフレを抑えるための緊縮政策、円の切り上げ、原油の高騰など、いろいろな原因で不況に陥った。しかし、そのたびに輸出が大きく伸びて、景気は回復している。今日の先進国ニッポンは、輸出によって実現されたと言ってよい。

輸出が伸びれば、日本が外国から受け取る代金が増える。そのおカネが企業の収益を増やし、従業員の給料を上げる。部品を作る会社や運送業など、周辺の部門にも恩恵が及ぶ。その結果、企業の設備投資や個人の消費が増えるという道のりを経て、全体の景気が上昇する。つまり輸出は、景気をよくする好循環のスターターになるわけだ。

もっと正確には、輸入のことも考えなければいけない。輸入が増大すれば、その分だけ海外におカネが出て行ってしまう。だから輸入の増大は、景気のマイナス要因になる。したがって輸出額と輸入額の差、つまり貿易収支の黒字額が景気を押し上げる原動力になると考えていい。

その貿易収支が、昨年の後半から赤字になってしまった。しかも赤字の幅は拡大する傾向にある。震災復興に努力中の日本にとっては、かなりの痛手だ。なぜ黒字は消えてしまったのか。赤字の傾向は長く続くのか。日本経済は耐えられるのか。データをもとに考えてみよう。


                               (続きは来週サタデー)

    ≪1日の日経平均 = 上げ +52.68円≫

    【今週の日経平均予想 = 3勝2敗】 

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サンデー実験室 = 新・孫に聞かせる経済の話
2013-02-03-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第12章 デフレって、なんだろう? ① 

◇ 政府もデフレ退治に全力 = 近ごろ「デフレ」という言葉を、よく耳にするでしょう。たとえば「デフレで売れ行きが悪い」とか「デフレで給料が減った」とか。安倍首相も国会の演説で「デフレの克服を最優先の目標にする」と強調しました。この章では、このデフレの問題をいろいろ考えてみましょう。

まずデフレという言葉の意味から。デフレは英語のデフレーション(Deflation)を短くしたものです。一般的な意味は「しぼむこと」です。たとえば風船に針を刺すと、小さくなってしまいますね。この状態がデフレーションです。

経済用語として使うときは「物価が長い間にわたって下がり続ける状態」を指します。次回に詳しく説明しますが、いま日本の物価は下がり続けています。ですから日本経済は「デフレの状態にある」と言えるわけです。では、どうして物価が下がり続けるのでしょう。

第4章の「物価って、なんだろう」(昨年7-9月)を思い出してください。物価が下がるのは、需要が不足していることが原因でしたね。モノの供給に比べて需要が少ないと、物価は下がります。需要が伸びない大きな原因は、働く人々の収入が増えないこと。つまり景気が悪いことを意味します。ですからデフレの克服は、すなわち景気をよくすることだと考えてもいいでしょう。


                                   (続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2013-02-04-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ 54年ぶりの連騰 = 日経平均株価は利益確定売りをこなして、水準を切り上げた。先週は265円の値上がり。これで12週間の連騰となったが、この記録は1958-59年に作った17週連騰に次ぐもの。終り値の1万1191円は、リーマン・ショック後の高値まであと147円に迫っている。

ダウ平均は先週114ドルの値上がり。こちらは5週間の連騰で、5年3か月ぶりに1万4000ドルに乗せた。1月の雇用統計が堅調だったほか、製造業の景況感が上向いたことが好材料になった。さらにヨーロッパの金融不安が沈静したこと、政府債務の上限が3か月分だけだが引き上げられたことも、市場を安心させる材料になっている。

日経平均は11月半ばから2500円も上げた。その最大の原因は、円安の進行である。したがって今後の株価は、円安基調が持続するかどうか。また円安や株高で好転した企業収益が、今後も拡大して行くかどうかにかかっている。その意味では決算発表の場で、企業が13年度の業績をどう予想するかが大きな注目点になってくる。

今週は7日に、12月の機械受注と景気動向指数。8日に、12月の国際収支と1月の景気ウォッチャー調査。アメリカでは5日に、ISM非製造業景況指数。8日に、12月の貿易統計と卸売り売上高が発表になる。また中国が8日に、1月の消費者物価と生産者物価を発表の予定。


    ≪4日の日経平均は? 予想 = 上げ

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雇用の改善が続く / アメリカ
2013-02-05-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 失業率は悪化したが = アメリカの雇用が改善の軌道に乗ってきた。米労働省の発表によると、1月の失業率は7.9%で前月より0.1ポイント悪化した。しかし農業を除く雇用者数は15万7000人増えている。このため雇用の改善は持続していると考えられ、発表を受けてニューヨーク市場の株価も大幅高を演じた。

アメリカでは人口の増加が続いており、労働力人口も年間130万人ぐらい増えている。このため毎月10万人の雇用増加では、これを吸収できず失業者が増えてしまう。この点から考えると、1月の増加数15.7万人は合格ラインということになる。雇用者が増加した部門は、小売り・卸売り、建設、保健などだった。

失業率が悪化した原因は、これまで就職口はないと諦めて職探しをしなかった人が、求職活動を始めたためとみられている。労働省の発表によると、諦めて職探しをしない人は80万4000人、前年より25万5000人減った。つまり景気の好転を反映した現象というわけだ。

だが改善が続いていると言っても、雇用の水準はまだまだ低い。1月の失業者数は1233万人もいるし、特に若年層の失業率がなかなか下がらない。16-19歳のティーンエイジャー失業率は23.4%に達しており、1年前と全く変わっていない。雇用の改善が続いても、若年層の失業率が目立って低下するまでには、まだまだ時間がかかりそうだ。


    ≪4日の日経平均 = 上げ +69.01円≫

    ≪5日の日経平均は? 予想 = 下げ

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米政府が 格付け会社を提訴へ
2013-02-06-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 最大手のS&Pを詐欺容疑で = アメリカ司法省は5日にも、最大手の格付け会社S&P(スタンダード・プアー)社を民事詐欺の容疑で告発する。容疑の内容は、S&P社が07年にサブプライム住宅ローン証券を含む証券化商品に対して不当に高い格付けを与えたこと。これらの商品はすぐに暴落し、買い手に大損害を与えた。この暴落がきっかけとなって、08年にリーマン・ショックを惹き起こしたことは記憶に新しい。

アメリカ政府が格付け会社を提訴するのは、これが初めて。ムーディーズやフィッチなど、他の格付け会社も提訴するかどうかは不明。ニューヨーク・タイムズ紙によると、司法省はS&P社が過ちを認め10億ドルの課徴金を支払うことで和解しようとしたが、S&P社はこれを拒否したという。

格付け会社に対しては、すでにEU(ヨーロッパ連合)が格付けの方法が合理的かどうかを調査中。疑問が濃くなれば、提訴する姿勢だ。またイタリアの検察当局は、根拠に乏しい情報をもとにイタリア国債を格下げしたという理由で、S&Pとフィッチの幹部7人を起訴している。

そこへアメリカ司法省が乗り出してきたわけだ。司法省は、格付け会社が不当に高い格付けを与えた商品の発行会社から多額の報酬を得ていたことを問題視している。またアメリカ国債を格下げしたことへの“報復”だと考える人も少なくない。いずれにしても、これで当分の間、格付け会社はおとなしくなるだろうという見方が強い。いちばん喜んでいるのは、南ヨーロッパの国々か。


    ≪5日の日経平均 = 下げ -213.43円≫

    ≪6日の日経平均は? 予想 = 上げ

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拡大する 製造業の“空洞化” (上)
2013-02-07-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 600万人減った就業者 = 国内の製造業で働く人が激減している。総務省が発表した昨年12月の労働力調査によると、製造業の就職者数は998万人。前年よりも35万人減り、51年ぶりに1000万人を割り込んだ。これまでのピークは1992年10月の1603万人。それからの20年間で、605万人も減少したことになる。

業種別にみても、2010年には卸・小売業の就業者数が製造業を抜いて1位になった。また最近では、医療・福祉部門の就業者が急増している。こうしたなかで産業全体の就業者にに占める製造業の割合は、70年代前半の27%から昨年12月には16%にまで縮小した。日本経済の産業構造が大きく変化していることを、明確に示す数字だろう。

そうした変化のなかでは、新たな問題も生じている。たとえば製造業に比べると、流通業や福祉・介護の就業者は女性が多い。また非正規雇用やパートも多いから、平均的な賃金水準は低くなりがちだ。したがって産業構造が変化するにつれて、男性の失業者が増え、就業者の平均所得は低下してしまう。

製造業の縮小が、産業の“空洞化”を反映した現象であることは間違いない。これに関して、田村厚生労働相は「国内の製造業をどうして行くのか、内閣全体で考えるべき課題」と述べた。だが安倍首相が言う“3本の矢”のうちの成長政策と、この問題をどう結びつけるのか。政府・自民党から、まだ動きは見えてこない。


                                      (続きは明日)

    ≪6日の日経平均 = 上げ +416.83円≫

    ≪7日の日経平均は? 予想 = 下げ

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拡大する 製造業の“空洞化” (下)
2013-02-08-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 統計にも進化がほしい = 製造業に従事する人の数が、とうとう1000万人を割り込んだ。その大きな原因は、産業の“空洞化”に求められる。これから日本の製造業は、どうなるのだろうか。総務省が実施した昨年12月の労働力調査で、こんな問題が浮かび上がった。

労働力調査は毎月、4万世帯を調べる大掛かりな調査だ。労働力人口や就業者数、失業者数など、労働経済の基本的な数値を集めて分析している。だが産業の“空洞化”が大問題になっている現在、就業者数の減少と工業生産高の関連性まで解析できないものだろうか。

たとえば製造業の就業者数は、過去20年間で600万人減少した。この間に製造業による生産高は、どうなっているのか。この関連性をみれば生産性の変化率を知ることができ、“空洞化”の影響をより正確に把握できるのではないか。もっとも工業生産に関する統計は経済産業省の所管で、この作業はむずかしいのかな?

もっと直接的に、日本の製造業が海外でどれほど生産し、どれほど雇用しているか。こんな統計も、個々の会社に聞けば出来るはずだ。グローバル化だけではなく、経済はいま急速に構造変化を遂げつつある。政府が作る各種の経済統計も、日進月歩で進化してほしいものだ。


    ≪7日の日経平均 = 下げ -106.68円≫

    ≪8日の日経平均は? 予想 = 下げ

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サタデー自習室 -- 貿易赤字国になった 日本 ②
2013-02-09-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 昨年後半は赤字の連続 = まず財務省が発表した12年の貿易統計をみてみよう。それによると、輸出額は63兆7000億円で前年比2.8%の減少。輸入額は70兆7000億円で3.8%の増加だった。この結果、貿易赤字額は約7兆円となり、年間としては過去最大の赤字を記録している。

実は11年も2兆6000億円の赤字だった。ただ、この年の赤字は大震災の影響で輸出が伸ばせなかったため。これに対して12年の赤字は、世界的な不況の影響で輸出が伸び悩んだこと。加えて日本の輸入が急増したことが原因になっている。つまり11年の赤字は大震災という一時的な要因によるものだったが、12年の赤字は貿易構造の変化によるところが大きい。

12年の貿易を上期と下期に分けてみると、1-6月期は輸出が前年比1.5%増えたのに、輸入が7.4%も増加した。また7-12月期は輸出が6.8%減少し、輸入が0.3%増えている。貿易赤字は上期の2兆9000億円から、下期には4兆円に拡大した。

月ごとの動きをみると、上期では2月と6月が黒字だった。しかし下期になると、7月から12月まで連続して赤字になっている。その結果、わずか半年間の赤字額は4兆円。前年同期の2.5倍に膨れ上がった。このような貿易の動向から判断すると、日本は貿易赤字国になったと考えないわけにはいかない。
 

                                (続きは来週サタデー)

    ≪8日の日経平均 = 下げ -203.91円≫

    【今週の日経平均予想 = 5勝0敗】 

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サンデー実験室 = 新・孫に聞かせる経済の話
2013-02-10-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第12章 デフレって、なんだろう? ②

◇ 2000年から下げ歩調 = 「デフレ」というのは「物価が長期にわたって下がる状態」を指す経済用語でしたね。物価にもいろいろありますが、この場合は消費者物価のうち「生鮮食品を除いた総合指数」を使います。生鮮食品の値段は天候の影響などによって大きく変化するので、これを除いた物価指数でみるわけです。

そこで毎年の「生鮮食品を除いた総合指数」が、どう動いたかを見てみましょう。驚いたことに、この指数は1971年から99年まで29年間にわたって毎年かならず上昇していました。ところが2000年からは全く様変わり。06-08年を除いて、毎年下がっているのです。もう13年間もだいたい下落しているのですから、これは完全に「デフレ」と言えるでしょう。

このように日本の物価は20世紀中は上昇し、21世紀に入ると下落しています。いちばん上昇したのは1974年で、前年に比べて22.5%も上がりました。石油ショックによって、エネルギーの輸入価格が高騰したからです。いちばん下落したのは2009年で、前年より1.3%下がりました。リーマン・ショックで世界各国の景気が、いっせいに悪くなったときのことです。

12年の物価は前年比0.1%の下落でした。たとえば電気代やガス代、ガソリン価格、それにウナギの値段はかなり上がっています。しかしテレビ受信機やノート・パソコン、冷蔵庫などが大きく値下がりしました。ここからも判るように、最近の物価の下落には電気製品の値下がりが大きく貢献しています。


                                  (続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2013-02-12-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 大量の売買が交錯 = 日経平均株価は先週38円の値下がり。昨年11月からの連騰記録は、12週間で途切れてしまった。円高修正の動きが一服したことが主な原因。出来高は大きく膨らんでおり、東証1部の売買代金は7営業日連続で2兆円を超えた。それだけ大量の売りと買いが、市場でせめぎ合っていることを示している。

値動きも大きい。日経平均は6日には417円も上昇したが、5日と8日には200円以上も下げた。当然ながら個別銘柄も1日のフレが大きくなっている。こうした状態は、今週も続きそうだ。ただ内外の景気情勢は上向き加減なので、下値は限られるだろう。円相場と企業の決算発表が、株価の方向を決めそうだ。

ダウ平均株価は先週17ドルの値下がり。こちらは5週連騰で終わったが、アメリカ景気の回復傾向を受けて動きは底堅い。IT企業が主体のナスダック市場は続騰し、終り値は00年11月以来の高値を付けた。ニューヨーク市場の懸念材料は、3月から始まってしまう財政支出の強制的な削減。またしても与野党の妥協が成立するかに、注目が集中する。

今週は12日に、1月の消費動向調査。13日に、1月の企業物価と12月の第3次産業活動指数。14日には、昨年10-12月期のGDP速報が発表される。アメリカでは13日に、1月の小売り売上高。15日に1月の工業生産と2月のミシガン大学・消費者信頼感指数。また12日には、オバマ大統領が一般教書演説を行う。このほかEUが14日に、昨年10-12月期のGDP統計を発表。15-16日には、G20財務相・中央銀行総裁会議がモスクワで開かれる。


    ≪12日の日経平均は? 予想 = 上げ

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がんばれ! 新聞記者
2013-02-13-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 懲りない民主党の愚行 = 民主党がまた愚行を演じた。安倍内閣が国会に提出した公正取引委員長ら41人の国会同意人事案の受け取りを拒否、議場を途中で退出した。人事が「事前に新聞に出たら認めない」という“事前報道ルール”に抵触したからという理由だ。今回は公取委員長の人事が新聞にスッパ抜かれた。

このルールは07年に自民党と民主党が合意したもの。野党だった民主党はこのルールを“活用”して、自民党政権を大いに揺さぶった。しかし民主党が政権を獲ると、こんどは自民党が“活用”。困った民主党は昨年ルールの廃止を申し出て、いま自民党との間で廃止の話し合いが進められている。

ルールの廃止を申し出た民主党が、そのルールを盾に人事案を拒否。なんとも矛盾した話だが、これは民主党の内部分裂を反映する現象だ。海江田代表ら執行部の多くはルールの廃止に傾いているが、輿石参院議員会長が率いる参院民主党は廃止に強く反対している。こうして不毛な“決められない政治”が続いてしまう。

こうした民主党の愚行に対しては、新聞各紙も批判的だ。だが、その論調のなかには「知る権利」だとか「報道の自由」だとかいう主張が多い。しかし、この問題に大それた理屈を振り回すこともない。次の国会同意人事は、日銀総裁。新聞記者が抜きまくれば、ルールは廃止せざるをえなくなる。頑張れ、新聞記者!


    ≪12日の日経平均 = 上げ +215.96円≫

    ≪13日の日経平均は? 予想 = 下げ

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アベノミクスの陥し穴 : 経常赤字 (上)
2013-02-14-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 赤字の増大に耐えられるのか = 第2次安倍内閣が発足してから1か月半。補正予算や金融緩和など経済成長を重視する政策が実施されて、円安が進み株価が上昇した。景気回復への期待も高まっている。こうした結果が評価されて、内閣支持率も上昇した。すべり出しは順調と言えるだろう。だが、その裏には隠れた“陥し穴”も。その1つが、赤字基調を強める対外収支だ。

財務省の発表によると、12年の経常収支は4兆7000億円の黒字だった。前年の半分で、07年の5分の1に減少している。それでも年間ではなんとか黒字を維持したが、気になるのは11月と12月の収支が赤字になったこと。12月は2600億円の赤字となっている。これまで月間の経常収支が赤字になったことはまれ、2か月連続の赤字は初めてだ。

経常収支というのは、貿易収支のほかに企業の収益を中心とする所得収支、旅行の費用を中心とするサービス収支、それに途上国への援助を示す経常移転収支を加えたもの。つまり資本収支を除いた海外とのおカネのやりとりを、すべて集計した統計だ。12年の場合は、貿易収支が5兆8000億円の大赤字となったことが、経常収支を悪化させた。

貿易収支の赤字は、今後も続きそうだ。したがって経常収支が赤字化する危険性も、否定はできない。仮に経常収支が赤字基調になれば、円と国債が売られるだろう。円安が度を越して進行すれば、エネルギーや原材料・食料の輸入価格が高騰する。国債の価格が下がれば金利が上昇し、景気を悪化させると同時に、財政負担をさらに重くする。そんなことになっては大変だが、安倍内閣にはまだ用心する気配もない。


                                      (続きは明日)

    ≪13日の日経平均 = 下げ -117.71円≫

    ≪14日の日経平均は? 予想 = 上げ

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アベノミクスの陥し穴 : 経常赤字 (下)
2013-02-15-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 赤字の元凶は燃料の輸入増 = 経常収支が異常に悪化した原因は、貿易収支が大幅な赤字に陥ったことにある。国際収支ベースで計算した貿易収支の赤字は5兆8000億円にのぼった。これは世界経済の低迷で輸出が伸び悩んだこと、その一方で輸入が増大したことによる。

この2つの要因を比べると、輸入増大の影響がはるかに大きい。たとえば大震災の影響がなかった10年と12年を比べてみると、輸出の減少は2兆5000億円。輸入の増大は11兆3000億円になる。輸入の増大は原発の停止で火力発電所の稼動が増え、その燃料となる原油やLNG(液化天然ガス)の輸入が急増したためだ。経常収支を悪化させた最大の原因は、燃料の輸入増にあると考えていい。  

世界経済はゆっくりながら回復傾向にある。また円安の効果もあって、輸出は多少の伸びが期待できる。しかし原油やLNGなどの燃料価格は、世界経済が回復に向かうと上昇しかねない。また円安の進行は、確実に輸入価格を引き上げる。貿易収支の赤字は今後も続き、経常収支も赤字気味に推移するのではないか。

この問題を改善するには、原発を稼動させることが即効薬だ。だが安倍首相は「3年後にベスト・ミックスを決める」と、のんびり構えている。このため原子力規制委員会も、危ない原発の調査しかしていない。安全性の高そうな原発から調査して、1基でも2基でも早く動かしたらどうなのか。のんびりしていると、アベノミクスは地に墜ちてしまうかもしれない。


    ≪14日の日経平均 = 上げ +55.87円≫

    ≪15日の日経平均は? 予想 = 下げ≫ 

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サタデー自習室 -- 貿易赤字国になった 日本 ③
2013-02-16-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 輸出減退の検証 = 赤字に陥った12年の貿易収支を、大震災の影響がなかった10年の実績と比べながら分析してみよう。まず12年の収支は6兆9000億円の赤字。10年は6兆6000億円の黒字だったから、わずか2年の間に収支は13兆5000億円も悪化したことになる。

悪化の原因は、輸出が減少して輸入が増大したためだ。そこでまず12年の輸出の状態を、10年の統計と比べながら検証してみよう。12年の輸出総額は63兆7400億円。10年は67兆4000億円だったから、金額で3兆6600億円、率にして5.4%減少している。収支が悪化した分の3割弱が、輸出の減退によるものだ。

相手国別にみると、アメリカやASEAN(東南アジア連合)向けの輸出はむしろ微増している。ところがEU(ヨーロッパ連合)と中国向けは激減した。減少率ではEU向けが14.7%と大きく、金額では中国向けが1兆5700億円も減った。輸出の減少は、ほとんどEUと中国向けの不調によるものと考えていい。

商品別にみると、ほとんどの部門で伸び悩んだ。なかでも輸出の減少が目立ったのは電気機械部門。12年の輸出額は10年比で9.9%減少した。また輸送用機械も減少したが、そのうち自動車だけをみると0.05%の微増と健闘している。こうした点検の結果、今後の輸出を占う要因はEUと中国、それに電機製品の動向ということになりそうだ。


                              (続きは来週サタデー)

    ≪15日の日経平均 = 下げ -133.45円≫

    【今週の日経平均予想 = 4勝0敗】

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サンデー実験室 = 新・孫に聞かせる経済の話
2013-02-17-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第12章 デフレって、なんだろう? ③

◇ アベノミクスが登場 = 物価はモノやサービスに対する需要が不足すると下がりますね。ですから物価が下落する状態、つまりデフレを解消するためには、需要を増やせばいいわけです。ところが景気が悪いので、企業や個人の需要はなかなか増えません。民間がダメなら政府が需要を増やそう。これが政府による財政支出の拡大政策です。

この考え方に沿って、安倍内閣は総額13兆1000億円の補正予算を組みました。まもなく国会で成立すると、このおカネは道路やトンネル、学校や橋の補修、さらに災害の復旧にも使われます。すると、それだけ需要が増えることになるでしょう。

民間にも元気を出してもらうために、日銀は金融をほとんど無制限に緩和することになりました。銀行が安い金利でおカネを貸すことによって、企業が設備投資をしたり、個人が住宅や自動車を買いやすくしようという狙いです。これを金融面からの景気刺激策と言っています。

さらに将来にわたって、日本経済をデフレに陥らない強い体質に変えて行く政策も必要です。新しい技術を開発し、民間の経済活動を妨げているような規制の緩和。こうした将来を見据えた政策を、成長政策と呼んでいます。安倍内閣は、以上のような財政、金融、成長政策を“3本の矢”と表現しました。これが最近よく耳にするアベノミクスの考え方です。安倍の経済学(エコノミクス)という意味だと覚えておきましょう。


                                  (続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2013-02-18-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ 円相場しだいの株式市場 = 日経平均は先週も売買が交錯して、大きく揺れ動いた。週間では21円の小幅な値上がり。投資家が利益確定売りに動いた原因としては、G20(主要20か国会議)と日銀総裁人事が挙げられている。G20では円安への批判が出るのではないか。新しい日銀総裁は金融緩和を続けるのかどうか。見極めようというわけである。

この2つの要因は株式市場よりも、為替市場の方が敏感に受け止めた。このため先週の円相場は、かなり大きく変動している。株価はむしろ為替相場の変動をみて、大きく上下した形だ。この構図は今週も持続するだろう。したがってG20が平穏に終われば、円がまた下がり、株価は上がる可能性が高くなる。

ダウ平均は先週11ドルの値下がり。アメリカ経済は雇用、住宅、消費の堅調が確認されている。企業収益も悪くはない。にもかかわらず株価の足取りが重いのは、強制的な財政支出削減の期日が迫ってきたためだ。与野党間で回避するための交渉は始まっているが、期日の3月1日まで気が抜けない。妥協が成立すれば、株価は史上最高値を目指す態勢を取り戻せるだろう。

今週は20日に、1月の貿易統計と12月の全産業活動指数。アメリカでは20日に、1月の住宅着工戸数と卸売り物価。21日に、1月の消費者物価、中古住宅販売、コンファレンス・ボードの1月・景気先行指数が発表される。また22日には、ワシントンで安倍首相とオバマ大統領の会談が行われる予定。


    ≪18日の日経平均は? 予想 = 上げ

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アベノミクスの勝負どころ : TPP (上)
2013-02-19-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ オバマ大統領に参加を表明? = 「聖域なき関税撤廃を前提にする限り、交渉参加に反対する」--自民党のTPP(環太平洋経済連携協定)に関する選挙公約であり、安倍首相も何度となく表明してきた。だが、この文章は反対とも賛成とも受け取れる。これまで安倍首相は、この玉虫色の表現で反対派と賛成派の“反乱”をなんとか防いできた。

しかし、22日に予定されるオバマ米大統領との首脳会談が迫ってきた。まさかオバマ大統領まで、玉虫色で煙に巻くわけにはいかない。そこで最近は「首脳会談で、聖域なき関税撤廃でないとの感触を得たうえで私が判断する」と言い始めた。日本をTPPに引き入れることは、アメリカの世界戦略の重要な一環だ。したがってオバマ大統領が「聖域は設けないよ」と突き放すわけがない。

結局は「参加を前提に条件交渉を始める」ことになるのではないか。関税引き下げの例外品目については、アメリカの自動車業界がトラックを例外品目とするよう強力な運動を展開している。したがって、日本側のコメ、酪農品、サトウキビなど農畜産品の例外要求を、アメリカ側もぴしゃりと断るわけにはいかないだろう。

ただTPPは、将来の関税ゼロを究極の目標としている。したがって条件交渉は、例外品目の範囲とその関税を今後どう引き下げて行くか。たとえばの話だが、現在の778%のコメの関税率を10年後に半減するといった交渉になるのではないか。また医療制度や食の安全に関する交渉も、いちがいに排除されることはないだろう。


                                        (続きは明日)

    ≪18日の日経平均 = 上げ +234.04円≫

    ≪19日の日経平均は? 予想 = 下げ

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アベノミクスの勝負どころ : TPP (下)
2013-02-20-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ “3本の矢”の接着剤 = アベノミクスとTPPは、きわめて重要な関連性を持っている。アベノミクスは、①積極財政による景気の下支え②無制限の金融緩和による景気の刺激③日本経済の基盤を強化する成長戦略ーーの3本柱で構成された。名付けて“3本の矢”。このうち第1と第2の矢は、すでに放たれた。

その結果、円高が修正され、株価は急上昇した。企業業績が好転して、人々の景況感も向上している。ここまでは大成功と言っていい。ところが、第3の矢を射るまでには時間がかかる。成長戦略は新技術の開発促進と規制緩和が中核を形成するが、その議論は始まったばかり。立法措置が必要なものも多く、実際に成果が出るのは来年になってしまう。

第1と第2の矢は、それまで効力を保てない。そこで重要な役割を果たすのが、TPPへの参加決定だ。日本が参加した場合のTPP12か国のGDPは合計25兆ドル。世界全体の4割を占める。そこへの参加が決まれば、国内は湧き立つに違いない。輸出企業は新しい経営戦略を作るし、農業は政府の手厚い支援を受けて生産性の向上に努力するはずだ。

この活気が、先行した2本の矢と3本目の矢をつなぐ役割を果たす。もちろん、その前に安倍首相にとっては自民党内の合意を図るという力仕事が立ちはだかる。これが出来なければ、アベノミクスは竜頭蛇尾。下手をすると、内閣の命取りにもなりかねない。まさに勝負どころである。


    ≪19日の日経平均 = 下げ -35.53円≫

    ≪20日の日経平均は? 予想 = 上げ

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明快で複雑で重大! / イタリアの総選挙 (上)
2013-02-21-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 緊縮政策に賛成か反対か = イタリアでは24-25の両日、総選挙が実施される。4つの政党がしのぎを削っているが、争点は経済再建のための緊縮政策に賛成か反対かに集約。きわめて判りやすい。だがイタリアの政治風土や選挙制度は、複雑で判りにくい。そして選挙の結果は、再びEUの信用不安を惹き起しかねない重大性を持っている。

緊縮政策の推進政党は、モンティ連合と中道左派連合。11年11月に危機突破内閣の首相に祭り上げられた経済学者のモンティ氏。これまで歳出削減増税など、緊縮政策を遂行してきた。したがってモンティ連合が緊縮の継続を、公約に掲げるのは当然だ。もう1つの緊縮派はベルサーニ書記長が率いる中道左派連合。一部分を除いて、ほぼモンティ路線の緊縮政策を支持している。

反対派はベルルスコーニ前首相の中道右派連合。緊縮政策の大部分に異議を唱えており、モンティ内閣が引き上げた不動産税などは廃止して、納税分も返還すると公約している。もう1つの反対派は元コメディアンのグリッロ氏が立ち上げた“5つ星運動”という政党。こちらは緊縮のすべてに反対、EU脱退を国民投票で決めようと主張している。

最新の世論調査によると、モンティ連合は13.6%の支持率で大苦戦。トップは中道左派連合で34.7%。中道右派連合が29.0%、5つ星運動は16.0%となっている。これなら緊縮派が勝利ということになりそうだが、そうもいかない。なぜなら世論調査のたびに緊縮派の支持率が減り、反緊縮派が急激に追い上げているからだ。またモンティ氏とベルサーニ氏は仲が悪く、連立内閣は難しいという見方も多い。


                                        (続きは明日)

    ≪20日の日経平均 = 上げ +95.94円≫

    ≪21日の日経平均は? 予想 = 下げ

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明快で複雑で重大! / イタリアの総選挙 (下)
2013-02-22-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 信用不安に火が付く危険性も = イタリアでは上下両院が同時に解散され、同時に総選挙が行われる。両院ともに比例代表選出制で、下院は得票率がいちばん高かった政党に議席の54%が与えられる。一方、上院は20の州ごとの比例代表制。このため上院の選挙結果は、きわめて予想しにくい。

しかも投票日の2週間前からは、世論調査が禁止されている。したがって終盤になって反緊縮派の追い上げが急だと伝えられるが、直前の予想は出ない。反緊縮派の追い上げは、国民が緊縮政策による不景気に我慢できなくなったため。その不満に、ベルルスコーニ氏ら反緊縮派の選挙運動が火を付けたとみられている。

ベルルスコーニ前首相は緊縮政策を実行できず、EU首脳から愛想をつかされた形で政権の座を降りた人。しかも昨年10月には脱税で有罪判決を受け、さらに少女買春疑惑の裁判が近く始まる。緊縮政策を進めて信用不安を押さえ込んだモンティ氏の評判が落ち、ベルルスコーニ氏の中道右派が得票率を伸ばしそうなイタリア。その国民感情はきわめて複雑だ。

総選挙の結果、緊縮推進派が政権を握れば世界経済に動揺は起きない。しかし反緊縮派が政権を奪取すれば、イタリア経済に対する不安が高まり、EUの信用不安が再燃する可能性は高い。また下院は緊縮派、上院は反緊縮派となって、政治がストップしてしまう危険性も大きい。要注意である。


    ≪21日の日経平均 = 下げ -159.15円≫

    ≪22日の日経平均は? 予想 = 下げ

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サタデー自習室 -- 貿易赤字国になった 日本 ④
2013-02-23-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 輸入激増の検証 = 前回は輸出が減退した理由を探ったが、今回は輸入が激増した原因を検証してみよう。輸出の場合と同様に、12年の状況を大震災の影響がなかった10年の実績と比べてみる。まず12年の輸入総額は70兆6700億円だった。10年は60兆7700億円だったから、9兆9000億円も増えている。増加率は11.6%に達した。

相手国別にみると、ほとんどの国・地域からの輸入が増大している。金額が最も増えたのは中東で、輸入額は3兆1600億円増加して13兆5400億円に跳ね上がった。次いで中国が1兆6200億円増えて15兆円。このほかASEAN(東南アジア連合)、アメリカ、、EU(ヨーロッパ連合)からの輸入も増加した。

商品別にみると、食料品や機械類の輸入も増加したが、圧倒的に増大したのは鉱物性燃料。なかでも原油とLNG(液化天然ガス)の輸入増加が目立つ。原油は2兆8400億円増えて12兆2500億円に。LNGは2兆5300億円増えて6兆円になった。LNGの増加率は73%に達する。

要するに輸入が激増した主な原因は、燃料輸入の急増にある。これは原発がストップしたことから、電力会社が火力発電所の稼動を大幅に増やしたためだ。いま日本の原発は50基あるなかで、わずか2基しか稼動していない。このような状態が続く限り、高水準の輸入は避けられないだろう。


                                  (続きは来週サタデー)

    ≪22日の日経平均 = 上げ +76.81円≫

    【今週の日経平均予想 = 4勝1敗】

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サンデー実験室 = 新・孫に聞かせる経済の話
2013-02-24-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第12章 デフレって、なんだろう? ④

◇ 歳出は100兆円を突破 = 景気が悪いために、民間の需要が伸びません。その結果、物価が下がり続けて、日本経済はデフレ状態に陥りました。それなら政府が需要を作り出そう。そういう考え方にもとづいて、安倍内閣は12年度の補正予算を編成したのです。

補正予算というのは、年度の途中で予算を追加することです。こんど決まった補正予算の歳出総額は13兆1000億円。12年度の本予算は歳出が90兆3000億円ですから、合計すると100兆円を超えることになりました。これだけのおカネが使われ、いろいろな事業が行われます。

どんな事業が行われるのでしょうか。①防災や減災=トンネルの天井が落下する大事故が起こりましたが、ああいう事故が起きないようにする。地震対策も進める。②新しい技術の開発=省エネや医療の進歩を促進する。③生活向上や地域の活性化=医療制度の改善や子育ての環境をよくする。--などが中心になります。

政府がこういう事業を行うと、たとえば鉄鋼やセメントなどの資材がたくさん使われますね。すると鉄鋼やセメントの値段が上がり、製造する会社の売り上げも増えるでしょう。また働く人も増えて、収入が増加します。こうした人々がモノを買えば、お店の売り上げも増加するというわけです。


                              (続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2013-02-25-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ 政治が左右する相場に = 今週は予想しにくい政治的な案件が、ずらりと顔を並べる。株式市場も、その動向に左右されることになりそうだ。まず安倍首相がオバマ大統領との会談でTPP(環太平洋経済連携協定)への参加を決断したことは、東京市場にとっては大きな好材料に。しかし自民党内の反対派を抑えられるかどうかは、きわめて不鮮明だ。市場はこの状態に、どう反応するのだろうか。

国内では、日銀総裁の人事もまだ読めない。また海外では、24-25日のイタリア総選挙の結果が予想できない。反緊縮派のベルルスコーニ前首相が率いる中道右派が多くの議席を獲得すると、ヨーロッパの信用不安に再び火が付く恐れが出てくる。さらにアメリカの強制的な歳出削減問題。28日までに与野党が決着しないと、ウォール街は大きく下げるだろう。

先週、日経平均は212円の値上がり。一時は4年5か月ぶりに1万5000円台に乗せた。一方、ダウ平均は週間19ドルの値上がり。07年10月に付けた最高値1万4165ドルを目前に、このところ足踏み状態が続いている。政治的な案件を乗り越えられれば、ダウ平均は史上最高値の更新に向かうだろう。

今週は25日に、1月の企業向けサービス価格。27日に、1月の商業販売統計。28日に、1月の鉱工業生産、住宅着工戸数、自動車生産台数。1日に、1月の労働力調査、家計調査、消費者物価、10-12月期の法人企業統計、2月の新車販売台数。アメリカでは26日に、12月のSPケースシラー住宅価格、1月の新築住宅販売、2月のコンファレンスボード消費者信頼感指数。27日に、1月の中古住宅販売。1日に、2月のISM製造業景況指数、2月の新車販売台数が発表される。


    ≪25日の日経平均は? 予想 = 上げ

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円安で 貿易赤字が拡大
2013-02-26-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 輸入の増加 > 輸出の増加 = 円安になれば輸出が増加して、貿易収支は改善する。これが一般的な考え方だ。だが、いまの日本の状態はこの常識が通用しない。財務省が発表した1月の貿易統計をみると、円の対ドル相場は前年より12%下落したのに、貿易収支の赤字は拡大して過去最大の規模に膨らんでしまった。

1月の輸出額は4兆8000億円で、前年比6.4%の増加だった。数量ベースでは6%減少しているので、円安の効果が現れたことに間違いはない。しかし輸入額が6兆4300億円と7.3%増加してしまった。輸入も数量ベースでは1%減っているが、円安の効果が輸出以上に大きく出たためである。この結果、貿易収支は1兆6300億円の赤字。単月としては過去最悪になった。

輸入品目のなかでは、相変わらず鉱物性燃料の輸入が多い。特に揮発油などの石油製品は33.7%、LNG(液化天然ガス)は11.4%、液化石油ガスは70.2%も伸びている。また携帯電話やノートパソコンの輸入も増大。その多くは中国からの輸入だった。

円安の効果が輸出より輸入に大きく現れる原因は、①輸出総額より輸入総額が大きいこと②輸出の外貨建て取引が5割強なのに対して、輸入は8割弱③効果が出るまで、輸出の方が時間がかかること--など。したがって貿易赤字は、今後もかなり長く続くのではないか。日本経済がどこまで耐えられるのか、心配である。


    ≪25日の日経平均 = 上げ +276.58円≫

    ≪26日の日経平均は? 予想 = 下げ

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米経済は大ピンチ! / 歳出の強制削減 (上)
2013-02-27-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 75万人の雇用喪失 = 各省庁の職員を大量解雇、たとえばFBIの捜査員も1000人以上が失職。西太平洋の海軍は3分の2に縮小。教員は2万4000人がクビ。低所得者層への社会保障支援もカット。民間も合わせて75万人の雇用が失われる。--財政支出の強制的な削減が実行に移されると、こうなる。アメリカ政府の公式な予測、というよりはむしろ“警告”である。

その強制的な歳出の削減は、与野党が28日までに妥協しないと、3月1日から実行される。なにしろ3-9月の間に、国防費は13%、それ以外の支出は9%削減されてしまう。アメリカ経済はマイナス成長に陥り、世界経済にも大きな悪影響が及ぶことは避けられない。

なぜ強制的な削減が決まったのだろう。アメリカの与野党は11年に、財政再建のための長期的な歳出削減計画を作ることで一致した。しかし具体案がまとまらず、もし12年中に計画ができなければ、13年1月から10年間で1兆2000億ドルを強制的に削減する法案を通してしまった。ことし1月には、その実行を3月1日まで先延ばしたわけである。

オバマ大統領は先週、強制削減を12月まで再び先延ばしする提案を出している。その代わり今後10年間で1100億ドルの削減を実施、その半分を増税で賄うという内容だ。しかし共和党は全面的に拒否、いまだに妥協の糸口はつかめていない。残り時間は、あと48時間しかない。


                                   (続きは明日)

    ≪26日の日経平均 = 下げ -263.71円≫

    ≪27日の日経平均は? 予想 = 上げ

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米経済は大ピンチ! / 歳出の強制削減 (下)
2013-02-28-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 与野党対立の根は深い = 強制的な歳出削減の悪影響は、想像以上に大きい。だがアメリカの一般市民は、それほど深刻には考えていないようだ。株価もそれほど急落はしていない。「議会はギリギリのところで妥協する」と読んでいるからだ。たしかに国債発行限度の問題にしても、この歳出削減の問題にしても、昨年末には期限寸前で先送りされた。

しかし与野党対立の根は相当に深い。民主党が富裕層の増税などで財政の再建を図ろうとしているのに対し、共和党は増税には絶対反対。政府の支出削減で財政赤字を減らそうと主張する。要するに「大きな政府」と「小さな政府」という経済哲学の対立だ。

今回の問題も、限られた時間のなかで恒久的な妥協案がまとまる可能性はないだろう。せいぜい2-3か月の先送りができるかどうか。下手をすると、大変な事態が起こる危険性もゼロではない。また、この問題を先送りしても、5月には先送りされた国債発行限度の引き上げ問題が再び期限を迎える。

アメリカ経済はリーマン・ショックから4年を経過して、いま回復軌道に乗りつつある。設備投資や個人消費も堅調。企業業績も上向き、株価は史上最高値を狙おうとしている。そんな環境を一気にぶち壊しかねないのが、“ねじれ議会”のもとでの民主党と共和党の思想的な対立だ。オバマ大統領の歯ぎしりが聞こえてくるような気がする。


    ≪27日の日経平均 = 下げ -144.84円≫

    ≪28日の日経平均は? 予想 = 上げ

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