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経済に関する話題なんでも。ニュースの分析・批評・解説など。大胆な予想や提言も。ご意見、ご批判は大歓迎です。
経済なんでも研究会
今週のポイント
2013-07-01-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ 1万4000円を狙えるか = 株式市場では、上げ潮と引き潮が交錯している。上げ潮は企業の業績を買おうとする力、引き潮は金融緩和の縮小を心配する力だ。先週は日米ともに、上げ潮の力がやや上回った。日経平均は週間447円の値上がり。ダウ平均も110ドル上昇した。

日経平均は6月中98円の値下がりだった。5月に続いて2か月連続の下落。しかし6月の後半には1000円近くの上げを達成した。また4-6月間でみると、1279円の上昇。この上昇率は、アメリカやドイツよりはるかに高い。今週も上昇を続けて、もう1つ上の関門1万4000円を狙いに行けるかどうか。

ハードルはいくつかある。急上昇した中国の短期金利は、当局が資金供給の拡大を表明したこともあって、小康状態となっている。だが問題が再燃する可能性は、まだ否定できないだろう。その一方で、こんどはアメリカの長期金利が急上昇している。景気に対する悪影響が懸念されるほか、為替相場の変動要因にもなりかねない。

今週は1日に、日銀の6月短観と6月の新車販売台数。2日に、5月の毎月勤労統計。5日に、5月の景気動向調査が発表される。アメリカでは1日に、6月のISM製造業景況指数。2日に、6月の新車販売。3日に、5月の貿易統計と6月のISM非製造業景況指数。5日には、6月の雇用統計が発表になる。またEUが1日に、5月の雇用統計と6月の消費者物価指数を発表の予定。


    ≪1日の日経平均は? 予想 = 下げ

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ムード的な回復 : 日銀短観
2013-07-02-Tue  CATEGORY: 政治・経済
雇用判断は変化なし = 日銀は1日、6月分の企業短期経済観測調査を発表した。この調査は日銀が“異次元”の金融緩和政策を実施した4月4日以来はじめてのもの。それを反映して、企業の景況感は大きく改善している。円安や株高の影響が強く現れた形だが、まだ雇用を増やそうという姿勢は見えてこない。

大企業・製造業の業況判断指数はプラス4。前回の3月調査より12ポイントも改善した。非鉄金属・金属製品・業務用機械の部門が、前回のマイナスからプラスの領域に移行している。また大企業・非製造業も、前回のプラス6からプラス12に改善した。マイナスからプラスの領域に移行したのは、卸売り・宿泊=飲食サービス部門。

中小企業の景況感も改善したが、大企業に比べると改善のテンポは鈍い。製造業の業況判断指数は5ポイント改善したが、まだマイナス14。非製造業は4ポイントの改善で、マイナス4だった。このことは中小企業が、大企業ほどには円安や株高の恩恵を受けていないことを示している。

大企業の経常利益は12年度の12.4%増益に続いて、13年度も14.6%の増益になる見通し。このため設備投資も、12年度の2.2%増から13年度は5.5%増に少し伸びる計画だ。しかし「過剰」から「不足」を差し引いた大企業の雇用判断は、3から2へ。全規模・全産業では変化なしだった。


    ≪1日の日経平均 = 上げ +175.18円≫

    ≪2日の日経平均は? 予想 = 上げ

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生産の拡大は続くか : 心配は自動車
2013-07-03-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 目立つ自動車産業の減産 = 経済産業省が発表した5月の鉱工業生産指数(10年=100)は、前月比2.0%上昇して97.8となった。これで指数の上昇は4か月連続。伸び率は1年5か月ぶりの大きさだった。ただ電気機械・電子部品・情報通信機械・化学工業などの生産が増えたなかで、輸送用機械工業の3.4%減少が目立っている。

生産が増加した一方で、出荷も0.8%増加した。このため在庫は0.3%の減少、前年比では2.7%減っている。今後も生産は伸びる余地があるわけで、いい形の需給関係が続いていると言えるだろう。しかし生産チームの4番バッターである自動車に元気がない。経済産業省が現状判断を先月の「緩やかな持ち直しの動き」のまま据え置いたのも、この点を懸念したためだと思われる。

日本自動車工業会の集計によると、5月の国内生産台数は73万3000台で前年を6.2%下回った。前年比のマイナスは9か月連続している。昨年秋にエコカー補助金制度が終了したあと、販売が伸び悩んでいるためだ。さらに輸出も不振で、5月は前年比7.2%の減少。こちらの前年比マイナスも10か月連続となっている。

日本自動車販売協会連合会の集計だと、軽自動車を含む5月の新車販売台数は前年比6.9%の減少。さらに6月も11%の減少だった。ここからみる限り6月の生産統計でも、自動車の不振は免れないだろう。政府は自動車取得税の軽減を消費税引き上げ時に実施する方針だが、その前に生産全体の拡大基調が崩れてしまう危険性がないとは言えなくなってきた。


    ≪2日の日経平均 = 上げ +246.24円≫

    ≪3日の日経平均は? 予想 = 上げ

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回復した住宅  だが・・ / アメリカ (上)  
2013-07-04-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ リーマン・ショックを修復 = アメリカの住宅市場が、完全に立ち直った。販売・価格・着工など、すべての指標が急上昇。リーマン・ショックで蒙った致命的な傷が、5年の歳月を経てようやく癒えたことを示している。住宅市場の回復で、家具やリフォーム用品の売り上げも増加。住宅は景気を支える大きな柱に復帰した。

NAHB(住宅建設業協会)が発表した6月の市場指数は52。一戸建て新築住宅市場について、業界がどう見るかを集計した指数で、50を上回れば好況。この指数が50を上回るのは、06年4月以来7年ぶりのことだ。SPケースシラーによる主要20都市の住宅価格も、4月には前年比12.1%の上昇。リーマン後の安値に比べて約15%高くなった。

リーマン後に400万戸を割り込んだ中古住宅の販売戸数は、5月に518万戸まで回復。新築住宅の販売戸数も47万6000戸と平常の水準に戻している。また新築住宅の着工件数は5月に91万4000戸。リーマン後に比べると、8割も増加した。

リーマン・ショックでは住宅価格が急落。ローンを借りていた多くの人が担保割れとなって、自宅を差し押さえられた。こうした差し押さえ物件が大量に市場に放出されて価格はさらに低落するという悪循環から、やっと脱出したわけである。FRBによると、最近の価格上昇でローンの借り手130万人が債務超過の状態を解消できたという。

                               (続きは明日)


    ≪3日の日経平均 = 下げ -43.18円≫

    ≪4日の日経平均は? 予想 = 上げ

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回復した住宅  だが・・ / アメリカ (下)
2013-07-05-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 心配はローン金利と投機熱 = アメリカの住宅市場が、ようやく回復した。景気にとっても、力強い援軍になっている。1-3月期のGDP成長率は1.8%だったが、そのなかでも民間住宅投資は14.0%増と突出した。ところが「月にむら雲」のたとえ通り、早くも心配な問題が持ち上がっている。

その1つは、住宅ローン金利の急上昇。これまでFRBの金融緩和政策を受けて史上最低の水準を維持してきたが、5月初めから上昇し始めた。30年固定型の金利は6月末に4.46%と、2年前の高さに戻っている。これはFRBの緩和修正説によって、長期金利が一斉に上昇したため。ローン金利がさらに上がると、住宅需要の盛り上がりに水を差しかねない。

もう1つは、投機熱の発生。ファンドや個人が、中古物件を買い漁り始めた。値上がり目的もあるが、多くはリフォームして貸家にする。アメリカ人は所得が増えると、少しでも広い家に住みたがる。景気の回復や株高で、そういう需要が増えることを見越した投機だ。しかし行き過ぎると、またまたバブルを発生させてしまう。

住宅価格のゆっくりした上昇は、個人の資産価値を高め、景気の拡大にも貢献する。しかし価格が急上昇すると、バブルが起きやすい。そのスピードを決定するカギは、住宅ローン金利が握っている。ローン金利は、長期国債の利回りに左右される。その意味で、バーナンキFRB議長はまた1つ頭の痛い問題を抱え込んだ。


    ≪4日の日経平均 = 下げ -36.63円≫

    ≪5日の日経平均は? 予想 = 上げ

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サタデー自習室 -- シェール革命の衝撃 ⑩
2013-07-06-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 遠大なアメリカの計画 = 10年前には予想されなかった“シェール革命”。そのおかげでエネルギーの大輸入国だったアメリカは、数年のうちに大輸出国に変身する。直接の経済効果だけでも、年間1200億ドル。鉄鋼や化学をはじめ製造業のコストは大幅に下がり、国際競争力を回復する。それどころか、アメリカは世界のエネルギー需給を左右する力を手に入れた。オバマ政権がこの僥倖を最大限に活用しようとするのは、むしろ当然だ。

オバマ政権が狙うのは、強いアメリカの復活。経済力で世界一の座を維持するだけではなく、シェールという切り札を駆使して、外交・軍事の面でも優位を獲得しようと計画を練っている。すでに国際問題の専門家の間では、アメリカの中東地域に対する関心は確実に薄れるという見方が強い。輸入原油に対する依存度が低下するからだ。

アメリカ政府がシェールを切り札として使うためには、価格の安定が不可欠だ。価格が上がりすぎると、国内産業のコスト引き下げが不十分になる。逆に価格が下がりすぎると、シェール・ガスの生産が抑制されてしまう。現在の国内価格は100万BTU(イギリス熱量単位)当たり3-4ドル。このくらいが最も好ましい価格水準のようだ。

供給過剰で価格が下がりそうになると、輸出量を増やして調整するのではないか。その輸出先は、外交戦略的な視野で決定する。たとえば極東で最も重要視する日本へ、ロシアからのLNG売込みが活発になった。日本へのシェール・ガス輸出を早い段階で認可した裏には、こんな意図が隠されていたと考えられる。

                         (続きは来週サタデー)


    ≪5日の日経平均 = 上げ +291.04円≫

    【今週の日経平均予想 = 2勝3敗】

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サンデー実験室 = 新・孫に聞かせる経済の話
2013-07-07-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第14章 金融緩和って、なんだろう? ①

◇ おカネを借りやすくすること = 会社や個人は、銀行などの金融機関からおカネを借り入れます。そのおカネで会社は原材料を仕入れたり、新しい機械を買って工場を建てたりします。個人は家や自動車、あるいは金の装飾品を買うかもしれません。こうしておカネが使われると、いろいろな会社や商店の収入が増えて景気がよくなります。

金融緩和というのは、ひと口に言ってしまうと、会社や個人がおカネを借りやすいようにすることです。そうすると、景気がよくなる。だから金融緩和は、景気をよくするための経済政策だということになります。では、どうしたらおカネが借りやすくなるのでしょう。

最大のカギは金利です。仮に100万円を金利1%で借りたとします。そのまま長い間借りておいても、利子を含めた元利合計が200万円になるには約70年かかります。ところが金利が3%の場合は、これが23年。5%の場合には14年。10%の場合には、なんと7年で元利合計が2倍になってしまうのです。

これは複利計算のマジックです。複利計算というのは、たとえば金利が5%の場合、1年目の元利合計は105万円になりますね。2年目はこの105万円に5%の金利が付きますから、110万2500円。こうして年月がたつと、元利合計はどんどん膨れて行くわけです。金利が低ければ低いほど、おカネは借りやすくなる。わかりましたね。

                             (続きは来週日曜日)


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今週のポイント
2013-07-08-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ 1万5000円を望む勢い = 日経平均は先週633円の値上がりとなった。これで3週連続の大幅な上昇。3週間の値上がり幅は1600円を超えた。国内経済の回復が順調なことに加えて、円の対ドル相場が1か月ぶりに100円まで下がったことが大きい。ニューヨーク市場の堅調や中国の金融不安が下火になったことにも助けられた。

ダウ平均は先週226ドルの値上がり。週末に発表された6月の雇用統計を気にして小動きに終始していたが、非農業雇用者の増加数が予想を上回ったため最終日に大きく反発した。景気の回復を素直に好感しており、どうやらニューヨーク市場も金融緩和出口論の呪縛から逃れつつあるように思われる。

国内では参院選の結果に関心が集まるが、与党の大勝は覆りそうにない。したがって現在の好ましい環境は、今週も持続する公算が強い。日経平均はあと700円で1万5000円を回復するが、今週中にどこまで接近できるか。円相場と中国しだいと言えるかもしれない。

今週は8日に、5月の国際収支と6月の景気ウォッチャー調査。10日に、6月の企業物価と5月の第3次産業活動指数。11日に、5月の機械受注が発表される。アメリカでは12日に、6月の生産者物価とミシガン大学の7月・消費者信頼感指数。また中国が9日に、6月の消費者物価。10日に、6月の貿易統計を発表の予定。

    
    ≪8日の日経平均は? 予想 = 上げ

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予想外の改善 : アメリカの雇用
2013-07-09-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 確実性増した景気回復 = アメリカ労働省が発表した6月の雇用統計によると、最も注目された非農業雇用者数は19万5000人の増加だった。事前の予測16万5000人を大きく上回っており、数字を見てびっくりした人も多い。しかも4月と5月の増加数も、大幅に上方修正した。この結果、1-6月の平均でも、増加数は20万2000人に達した。

アメリカでは一般に、雇用者数が月20万人増えれば上出来とみられていた。それが6か月平均でも達成されたのだから、雇用の回復ぶりは予想外と言わざるをえない。内容的にも、サービスなどの内需を中心に幅広い分野で雇用が拡大した。

雇用情勢が大きく改善したことにより、アメリカ経済は住宅市場の回復、株価の上昇、それに雇用の改善という3本柱に支えられる形となった。下期の景気動向については、これから強気の見方が続出するに違いない。住宅も株価も雇用も、個人消費を増大させる大きな要因になるからだ。

雇用統計が発表された5日、ダウ平均株価は一時的に下落してから、あと大きく反発して引けた。下落したのは、景気がよくなるとFRBの金融緩和策が早めに縮小されるという例の“出口論”に引きづられたもの。しかし雇用の改善を素直に喜ぶ考え方が勝って、株価は反発した。この傾向は、日本にとっても歓迎すべき動きだと言える。なぜなら、この考え方が強まると、アメリカの景気回復がドル高・円安に直結してくるからだ。


    ≪8日の日経平均 = 下げ -200.63円≫

    ≪9日の日経平均は? 予想 = 上げ

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さて、何に使う? : 剰余金1.3兆円
2013-07-10-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 景気回復で税収1.3兆円増 = 財務省が発表した12年度の決算によると、税収の自然増と予算の使い残しを合計した剰余金は1兆2900億円となった。12年度の国税収入は43兆9300億円。1月時点の見積もりより1兆3200億円増えている。国税収入は3年連続で前年度を上回った。

国税収入のうち、法人税収は9兆7600億円。当初の想定より7700億円多かった。これは企業の収益が増大したことを反映している。所得税収は13兆9900億円。想定を3900億円上回った。個人の給与所得などは伸び悩んでいるが、株価の上昇による売買益などが税収の増加につながった。また日銀納付金やJAL株式の売却などの税外収入も5400億円ふくらんだ。

一方、歳出面でもおカネが余った。国債の利回りが予算の想定を下回ったため、国債費が5300億円安くなっている。また予備費の使い残しが2400億円出るなど、歳出の節約額は合計1兆8600億円にのぼった。財務省はこの財源で、今後の新規国債発行を2兆円減らすことにしている。

要するに、歳出面での節約と税外収入の増加で国債発行を2兆円減らす。残りの税収増加が、新しい政策財源として使えることになったわけだ。さあ、この剰余金1兆3000億円を何に使うのか。消費税の増税に合わせて住宅の購入者に現金を給付するなど、すでにいろいろな案が浮かんでいる。参院選が終わると、分捕り合戦が始まるだろう。 


    ≪9日の日経平均 = 上げ +363.56円≫

    ≪10日の日経平均は? 予想 = 上げ

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猛暑到来 : 電力不足の声は聞こえず
2013-07-11-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 火力発電量の公表なし? = 梅雨明けとともに、猛暑の季節が到来した。関東地方では7日から、最高気温が35度を超える猛暑日が続いている。ところが電力不足の話は、一向に聞こえてこない。新聞やテレビも熱中症のニュースは流すが、電力不足の心配については報じていない。なぜだろう。

一昨年の夏は大変だった。需要がピークに達したのは7月23日。気温が35.7度まで上がり、最大需要は5999万㌔㍗と供給限度ぎりぎりまで増加した。これに比べると、ことしは東京電力の供給可能限度が5500万㌔㍗程度なのに対して、7日の需要は4000万㌔㍗ほど。8日以降も10%程度の余裕を残してしのいでいる。

この数字からみる限り、企業の省エネや家庭の節電が進んだとみることができる。また、その一方で電力会社が火力発電所を増設、供給能力も大幅に増加したはず。この点は火力発電用のLNG(液化天然ガス)輸入が激増していることからも推量できる。ところが調べてみると、火力発電能力やエネルギー供給に占める火力発電の比率などの数字は全く見当たらない。

たとえば、つい最近発表された政府のエネルギー白書にも記載がない。もしかすると、節電意識の高まりや火力発電の増強で、電力不足の心配が薄らいだことを一般に知らせたくないのではないか。というのも、これから原子力規制委員会が原発の再稼動について審査を始める。電力不足の心配がないなら原発は不要だという議論が高まっては困る、と誰かが考えた? と考える方が凡人の勘ぐりか。


    ≪10日の日経平均 = 下げ -56.30円≫

    ≪11日の日経平均は? 予想 = 下げ

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倒産は増える? : 景気回復でも
2013-07-12-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 怖い円滑化法の反動 = 帝国データバンクの集計によると、ことし1-6月期の倒産件数は5310件で昨年同期より7.8%減少した。負債総額も1兆7631億円で11.8%減っている。景気の回復と震災復興による需要の増加が、倒産件数の減少につながった。ただ7-12月期は、景気の回復が続いても倒産は増える見込みだという。

地域別にみると、近畿地方の倒産件数が前年比15.6%と大きく減った。関東地方も9.6%の減少となっている。また業種別では、不動産業が22.3%の減少。建設業も10.1%減少した。しかし運輸・通信業は逆に5.4%の増加だった。特に燃料価格の高騰で、道路貨物輸送業の倒産が目立っている。

1-6月期の数字を見る限りは、アベノミクス効果が倒産件数にも及んだと言えるだろう。だが数字をよく点検すると、喜んでばかりはいられない。たとえば1-3月期は前年比14.1%減少だったのが、4-6月期には1.1%減少に。また6月だけをみると、1.1%の増加に転じている。

これは震災復興需要が一巡したこともあるが、金融円滑化法が3月で期限切れになった影響が大きい。円滑化法というのは、金融機関に返済猶予の実施を義務付けた法律。いま金融機関に返済猶予を申し出ている企業は40万社あるといわれる。これらのなかから、どれだけの企業が行き詰まるか。7-12月期には、その結果が出ることを覚悟しておかねばならない。


    ≪11日の日経平均 = 上げ +55.98円≫

    ≪12日の日経平均は? 予想 = 上げ

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サタデー自習室 -- シェール革命の衝撃 ⑪
2013-07-13-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 産業界には複雑な波紋 = 一般的に言って、産業界は多くの部門が“シェール革命”の恩恵を受ける。発電コストが安くなるから、電力会社はもちろん、製造業や非製造業も営業コストを下げられる。特にエネルギーを大量に使う鉄鋼業界が受けるメリットは大きい。鉄鋼産業はシェール・ガスを溶鉱炉で使う直接還元方式を採用すれば、さらにコストを2割引き下げられるという。

シェール事業そのものに参入する企業も目立っている。電機大手のGEは油田開発会社を買収して、シェール開発に乗り出した。ドイツのリンデ社やボッシュ社、フランスのエア・リキド社も、アメリカでのシェール事業に大規模な投資をする。

すでに世界の航空業界は、燃料の値下がりで恩恵を受け始めた。景気の回復で搭乗率も上昇しているが、ジェット燃料が下がったことも寄与して、業績は3年ぶりの水準に戻っている。造船業界も受注が増加した。LNG運搬船のほかに、ガスの貯蔵や圧縮に必要な高圧用ドーム型タンクの製造にも追われている。

化学業界は、安いシェール・オイルを使用することで、やはりコストが下がる。だが、その一方で合成ゴムの原料となるブタジエンは不足しそう。ブタジエンは、シェール・ガスには含まれていないからだ。また建機業界は、石炭の需要が減少して鉱山用の需要が減少してしまった。産業界のなかには“シェール革命”が裏目に出そうなところも少なくない。

                        (続きは来週サタデー)


    ≪12日の日経平均 = 上げ +33.67円≫

    【今週の日経平均予想 = 2勝3敗】

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サンデー実験室 = 新・孫に聞かせる経済の話
2013-07-14-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第14章 金融緩和って、なんだろう? ②

◇ 日本はゼロ金利政策 = 日本経済は1990年ごろから不振に陥りました。このため日本銀行は景気を回復させようと、金利をどんどん下げる政策をとったのです。そして99年になると、金利はついにゼロすれすれにまで下がってしまいました。これを日銀のゼロ金利政策と呼んでいます。

日銀はどのようにして、金利を下げて行ったのでしょうか。銀行などの金融機関は、毎日のようにおカネが余ったり、足りなくなったりします。お互いに市場を通じて、おカネを貸したり借りたり融通し合いますが、この市場に日銀が大量のおカネを安く貸し出すことで、金利を下げて行くのです。

低金利時代は21世紀に入ってからも続き、08年にはこの市場金利が0.1%にまで下がりました。しかし景気は思ったほどよくなりません。金融機関が貸出金利を下げても、企業や個人はおカネを借りて使おうとしなかったからです。アメリカも同様で、08年からはゼロ金利の状態が続いています。

金利は底に張り付いてしまい、これ以上は下げられません。そこで日銀は別の手段で、金融を緩和することになりました。それが量的な緩和です。金融市場に流すおカネの量を増やして、企業や個人がさらにおカネを借りやすくしようという政策です。次回は、この量的な金融緩和について勉強しましょう。

                        (続きは来週日曜日)


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今週のポイント
2013-07-16-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ ダウは史上最高値を更新 = ダウ平均株価は先週328ドルの値上がり。約1か月半ぶりに史上最高値を更新した。雇用・住宅・消費の各面で明るい指標が発表されたことに加えて、バーナンキFRB議長が講演で「しばらくは非常に緩和的な金融政策が必要」と述べたことが、市場の安心感を増幅した。

ウォール街では、今週もこの安心感が持続するという見方と高値警戒感が伯仲しているようだ。注目点は、バーナンキ議長が17-18日に行う議会での証言。緩和政策の長期化を示唆すれば、議会での発言だけに市場へのインパクトも大きい。したがって週の前半は様子見となるだろう。

日経平均は先週196円の値上がり。バーナンキ発言で円相場が再び100円を超えたが、なんとか持ちこたえて週末には1万4500円を回復した。今週は参院選を目前にして、やはり動きにくい。自民・公明の勝利は確定的だが、過半数を制して“ねじれ”を解消できるかが焦点。もちろん、バーナンキ証言の影響も大きい。

今週は16日に、東証と大証が現物株市場を統合。19日に、5月の全産業活動指数が発表される。アメリカでは15日に、6月の小売り売上高。16日に、6月の消費者物価と工業生産、7月のNAHB住宅指数。17日に、6月の住宅着工。18日に、6月のコンファレンス・ボード景気先行指数。中国が15日に、4-6月期GDP速報と6月の小売り売上高、鉱工業生産、固定資産投資を発表する予定。また15日にはマレーシアでTPP交渉会合が始まり、日本も初参加する。17-18日には、バーナンキ議長の議会証言。21日は参院選。 


    ≪16日の日経平均は? 予想 = 上げ

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バーナンキ議長の 華麗な変心
2013-07-17-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 議会証言に世界が注目 = バーナンキFRB議長は5月22日、議会で証言。「雇用市場の改善が継続すれば、今後数か月のうちに資産購入のペースを縮小させる可能性がある」と述べた。現在の量的金融緩和を縮小する意図を示したわけで、株価はこの発言をきっかけに大幅に下落した。

たしかに景気の回復が続けば、いつまでも金融緩和を続けるわけにはいかない。バーナンキ議長はこの“自明の理”を市場に教えるために、あえて発言したのだろうと多くの人が判断した。そして市場もその考え方を受け入れ、株価は6月後半から反発している。

ところがバーナンキ議長は7月10日、講演で「インフレ率は低水準であり、失業率は雇用情勢を誇張している可能性があるため、当面は金融緩和策を継続する」と強調した。せっかく多くの人々が緩和策の縮小は近いと覚悟したのに、当のバーナンキ議長自身が変心してしまったのである。

理由は全く不明。雇用統計に問題があるのか。景気の先行きに悪い予測が出たのか。新興国からの資本流出を警戒したのか。議会筋からの圧力か。来年1月末での辞任が決定的になったので、嫌な仕事は後継者にやらせるつもりか。いろいろな憶測が飛び交うなかで、バーナンキ議長は今週17-18日に議会で証言する。変心の理由を、どのように説明するのだろうか。


    ≪16日の日経平均 = 上げ +92.87円≫

    ≪17日の日経平均は? 予想 = 下げ

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有業者減・非正規増・共働き減 (上)
2013-07-18-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 働く人が156万人減った = 総務省は先週、12年の就業構造基本調査を発表した。5年ごとの調査で、今回は昨年10月1日時点で全国100万人を対象に実施している。調査の結果をみると、いま日本の就業構造が大きく変化しつつあることがよく判る。

まず15歳以上の有業者は6442万人で、5年前に比べると156万人減少した。その一方で無業者は4639万人、207万人も増えている。有業者の比率は58.1%。つまり働いている人は全体の6割に満たない。有業者数はピークだった09年に比べると、実に258万人も減っている。男女ともに減少しており、有業者の比率は男性が68.8%、女性が48.2%だった。

有業者の比率は、全国どの都道府県でも減っている。いちばん高かったのは東京都の62.5%だったが、5年前よりは1.0ポイント低下した。次いで高かったのは愛知県、福井県の順。いちばん低かったのは奈良県の53.2%。次いで秋田県、徳島県、和歌山県、兵庫県などとなっている。

こうしたなかで目を引くのは、25-39歳の女性の有業者率が69.8%と過去最高になったこと。この年代の女性は、結婚や育児で職を離れることが多い。しかし、その傾向は薄れてきており、5年前にくらべると有業者率は3ポイント上昇した。労働人口を維持する上で、注目すべき変化だと言えるだろう。

                         (続きは明日)


    ≪17日の日経平均 = 上げ +15.92円≫

    ≪18日の日経平均は? 予想 = 上げ

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有業者減・非正規増・共働き減 (下)
2013-07-19-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 共働き世帯は減少 = 過去5年の間に正規の職員・従業員が減って、非正規の職員・従業員が増えたことも大きな特徴。正規の雇用者は121万人、派遣会社経由の雇用者も42万人減少した。その一方で契約社員は65万人、パートは71万人、バイトは31万人増加した。非正規雇用者の全体に占める割合は38.2%に達している。

少し驚いたのは、共働き世帯が減っていること。全国で共働き世帯は1297万世帯、全世帯に占める割合は45.4%と高い。しかし5年前に比べると、25万世帯も減少した。女性の有業率が上がっているのに、なぜだろう。共働き率が最も高かったのは福井県で58.8%。低かったのは奈良県で39.1%だった。

総務省はこの就業構造基本調査に、かなり力を入れている。しかし、どうせならもう少し調べてもらいたい点がある。たとえば正規雇用者と非正規雇用者の賃金格差。質問項目に賃金を加えるのは、簡単な話だろう。どうやら賃金に関する調査は厚生労働省の所管ということで、除外しているのかも。

また非正規雇用者のなかには、自分の都合でパートやバイトしかできない人もいる。つまり自己都合で非正規雇用を望んでいる人も少なくないはずだ。そういう点の調査も欲しい。共働き世帯の減少についても、理由が知りたかった。総務省の見解を聞いてみたい。


    ≪18日の日経平均 = 上げ +193.46円≫

    ≪19日の日経平均は? 予想 = 上げ

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サタデー自習室 -- シェール革命の衝撃 ⑫
2013-07-20-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 輸出反対の運動も = 米エネルギー省は最近、世界のシェール・ガスとオイルの埋蔵量に関する新しい推計値を発表した。それによると、世界42か国のガス埋蔵量は7299兆立方フィートで、11年調査より10%の上方修正。またオイルは3450億バレル。従来型の石油埋蔵量の10%に達している。

シェール型エネルギー資源の将来はますます有望というわけだが、アメリカ国内では輸出に反対する団体が設立された。その中核は鉄鋼業界と化学業界。価格の上昇で、メリットが失われるというのが反対の理由。すでにワシントンでも、輸出反対のロビー活動を始めている。

これに対抗して、輸出に賛成の姿勢を明らかにしているのは、エネルギー業界と製造業だ。輸出の増加によって、投資と雇用が拡大するというのが賛成の理由。特に全米製造業協会は、自由貿易を貫くという立場から輸出賛成の立場に回った。オバマ政権はこうした業界の意見を聞きながら、少しずつ輸出を増やす方針だとみられている。

シェール・エネルギー開発そのものへの反対もないではない。化学薬品を含む水を高圧で岩盤内に噴射することで、地下水が汚染されるからという反対論。ヨーロッパではフランスがこの点を心配して、まだシェール開発を解禁していない。変わったところでは一部の経済学者が、アメリカがエネルギーの輸出国になるとドル不足になると警鐘を鳴らしている。

                       (続きは来週サタデー)


    ≪19日の日経平均 = 下げ -218.59円≫

    【今週の日経平均予想 = 2勝2敗】

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サンデー実験室 = 新・孫に聞かせる経済の話
2013-07-21-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第14章 金融緩和って、なんだろう? ③

◇ 大量のおカネを放出 = 景気をよくするために、日銀は金利を0.1%にまで引き下げました。しかし、それでも景気はよくなりません。そこで世間に流通するおカネの量をうんと増やして、景気を刺激する方法をとることにしました。これが金融の量的な緩和策です。

では、日銀はどうやって流通するおカネの量を増やすのでしょう。その方法は、日銀が金融市場から国債などの資産を大量に買い入れることで達成されます。つまり、この購入代金が市場に放出されて、流通するおカネの量が増大するわけです。

ことし4月初め、日銀はこんな方針を発表しました。毎月、市場から7兆5000億円の国債を買い入れる。この結果、13年と14年の2年間で日銀が買う国債の総額は100兆円。ほかに13年中にETF(上場投資信託)を1兆円、REIT(不動産投資信託)を300億円買い入れる。

この政策が実行されると、世間に流通するおカネの量は、当時の134兆円から13年末には200兆円に。さらに14年末には270兆円にふくれ上がる見込みです。これには日本国内だけでなく、世界中の人々がびっくりしました。日銀の黒田総裁は、この新政策を「異次元の金融緩和」だと言っています。

                       (続きは来週日曜日) 


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今週のポイント
2013-07-22-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ 参院選後は政策期待相場に = 世界の注目を集めたバーナンキFRB議長の議会証言は、なんとなく消化不良の感じで終わった。「景気がよくなれば金融緩和政策は縮小される」と明言する一方で「まだその局面ではなく、当面は緩和政策を継続する」とも力説した。黒と白が交じり合って、結局は灰色。市場はその真意を掴み切れない。ダウ平均は先週79ドルの値上がり。

日経平均は先週84円の値上がり。参院選を控えて、こちらも小幅な上昇にとどまった。ただ金曜日は大幅に上げて1万5000円に接近したあと急落。ヘッジファンドが先物を大量に売り、これにプログラム売りが重なった結果だという。利益確定だけでなく、参院選後をにらんだ投機筋の戦略も透けて見える。

国会の“ねじれ”が解消し、自民・公明の与党は消費増税を実施するための環境作りに全力を挙げるだろう。具体的には投資減税や法人税率の引き下げ。いずれも企業の収益には大きなプラスとなる。バーナンキ議長の証言で、ニューヨークの金融相場は気迷い状態。これに対して、東京市場は積極政策と企業業績を期待する相場展開になる可能性が大きい。

今週は24日に、6月の貿易統計。25日に、6月の企業向けサービス価格。26日に、6月の消費者物価が発表される。アメリカでは22日に、6月の中古住宅販売。23日に、5月のFHFA住宅価格指数。24日に、新築住宅販売が発表になる。


    ≪22日の日経平均は? 予想 = 上げ

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次は 消費増税だ!
2013-07-23-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 10月に最終決断 = 参院選では自民党が圧勝、国会の“ねじれ”も解消した。安倍政権にとっては、これで消費増税に突っ走れる政治的な環境が整ったことになる。ただ経済的な環境は、これから急いで整備しなければならない。まず現在の景気回復基調を持続させること。次に増税の副作用を軽減する措置を決めること。さらに増税後の景気下降を防ぐ政策を講じることが必要となってくる。

景気動向について、政府は8月12日に発表される4-6月期のGDP速報を重視する姿勢。ことし1-3月期の成長率は年率4.1%だったが、民間の予測によると4-6月期は3%前後になる見込みだ。仮にそうなら、安倍首相は増税に踏み切るだろう。軽減税率の適用範囲などを決めたうえで、10月には最終的な判断を下すことになる。

増税による景気の変調を防ぐためには、自民党が選挙でも公約した設備投資減税や法人税の軽減が必要になってくる。具体的な内容を早急に詰めて、来年度予算に盛り込む作業が始まるだろう。これらの経済的な環境作りが順調に進めば、消費税は来年4月から8%に引き上げられることになる。

こうみてくると、衆参両院で過半数を握った安倍首相には怖いものなしの感じも強い。だが注意すべき点もある。たとえば消費増税の環境整備にもたつくと、財政再建に対する不安が強まって国債が売られる心配がある。今後は長期金利の動きに注意が必要だ。また多くの問題を抱え込んだ中国経済の行くえも要注意。監視体制を強化すべきだろう。


    ≪22日の日経平均 = 上げ +68.13円≫

    ≪23日の日経平均は? 予想 = 下げ

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矛盾が噴出した 中国経済 (上)
2013-07-24-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 成長率の低下は止まるのか? = 中国が高度成長に別れを告げ、中成長国になった。国家統計局の発表によると、4-6月期の実質成長率は前年比の年率で7.5%に低下。11年の9.3%、12年の7.8%に比べれば、その落ち方は歴然としている。中国経済では多くの矛盾が露呈し、今後も成長率の低下が止まらない心配さえ出てきた。

成長率の鈍化は、輸出の減退に端を発している。輸出の伸び悩みで国内の生産が減少、設備が過剰になる一方で在庫が増大した。経済の形としては、きわめて悪い。こうした状況に直面して、中国政府は目立った対策を打ち出さない方針だ。と言うよりは、打ち出せない環境に陥ってしまっている。

輸出は6月に前年比3.1%減少となった。1-4月間は2ケタの伸びを示していたのが、5月は1.0%増に急減。6月は17か月ぶりにマイナスを記録した。EUなど輸出先の不況ということもあるが、最大の理由は香港向け輸出の水増し偽装が摘発されたこと。この点を考慮すると、輸出は数か月前からマイナスに陥っていたと思われる。

輸出が減少したため、鉱工業生産も縮小し始めた。5月の前年比9.2%増から、6月は8.9%増に減速。今後も減産傾向が続くだろう。こうした状況にもかかわらず、中国政府は静観の態度を貫いている。政府が決めた目標成長率は7.5%だから騒ぐことはない、というのが表向きの説明だ。しかし実際には不動産バブルが進行しているため、景気対策は打ち出しにくい。さらに重大な、根本的な要因も・・。

                       (続きは明日)


    ≪23日の日経平均 = 上げ +120.47円≫

    ≪24日の日経平均は? 予想 = 下げ

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矛盾が噴出した 中国経済 (中)
2013-07-25-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 崩壊する“世界の工場” = ジェトロ(日本貿易振興機構)が中国で操業する日系企業を対象に調査したところ、12年の工場労働者1人当たりの年間人件費は6734ドル(約68万3500円)だった。この金額は09年時点に比べると64%も高い。この3年間で中国の人件費はタイやマレーシアを抜き、アジア新興国で最高クラスになった。

その背景には、生産年齢人口の減少がある。国家統計局によると、11年の総人口に占める生産年齢人口の比率は74.4%に低下した。一人っ子政策の影響が出始め、農村部からの出稼ぎが減っている。このため都市部では人手不足に。加えて政府が20年までに1人当たり国民所得を倍増する方針を打ち出したため、各地で最低賃金の大幅な引き上げが実施された。

たとえば上海ではこの4月、最低賃金は12%引き上げられて月1620元になった。北京や広州など各地の最低賃金も続々と上がっている。主要都市だけをみると、この1年間で賃金は1割以上も上昇した。このため日本の企業でも、たとえばファーストリテイリングが中国での生産比率を75%から60%に。青山商事が70%から50%に。イトーヨーカ堂が衣類を80%から30%に引き下げることになった。

中国はこれまで安い人件費を武器に、海外企業から大量の生産・加工を委託されてきた。いわゆる“世界の工場”である。その製品が輸出に計上され、これが過去の高度成長の基盤になっていた。この構造がいま音を立てて崩れつつある。最近の輸出の減退は、その表れとみるべきだろう。

                         (続きは明日)


    ≪24日の日経平均 = 下げ -47.23円≫

    ≪25日の日経平均は? 予想 = 上げ

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矛盾が噴出した 中国経済 (下)
2013-07-26-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 最大の問題は格差 = 一人っ子政策の結果として、生産年齢人口が減り始めた中国。農村部からの出稼ぎが減って、都市部では人手不足を招き、賃金水準が急上昇した。その一方で農村部では高齢化と過疎化が進み、収入不足に悩んでいる。この格差が大きな不満を惹き起し、福山市では住民の反対運動で、核燃料製造工場の建設が中止された。

都市部の住民は環境汚染に不満を募らせると同時に、ごく一部の富裕層との生活格差にも疑問を持ち始めた。不動産バブルで巨額の財産を築いた人たちや、汚職で私腹を肥やした官僚たちへの批判を強めている。こうした状況下での経済の減速。だが政府は対策を打ち出せない。金融を緩和すれば、不動産バブルが進行してしまう。財政支出を増やせば、生産設備の過剰を助長してしまう危険があるからだ。

地方政府は不況を克服するために、公共事業で雇用を維持してきた。しかし公債の発行は禁止され、金融機関からの借り入れも規制されている。そこで発生したのがシャドー・バンキング。信託銀行などが高利で一般から出資を募り、これを地方自治体に貸す方法だ。3月末の残高は8兆2000億元。融資が焦げ付くと金融不安を惹き起す可能性があり、政府も規制に乗り出している。

人件費が急騰したことで、海外からの直接投資も減り気味だ。中国商務省の発表によると、12年の海外からの直接投資は前年比3.7%の減少。ことし上半期は4.9%増加したが、製造業は2.1%の減少だった。要するに“世界の工場”は衰退し、代わって内需に目を付けたサービス業などの投資が増えている。中国政府はここに1つの活路を見出そうとしているようで、アメリカとの投資協定を急ぐことになった。


    ≪25日の日経平均 = 下げ -168.35円≫

    ≪26日の日経平均は? 予想 = 下げ

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サタデー自習室 -- シェール革命の衝撃 ⑬
2013-07-27-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 問われる日本の交渉力 = アメリカ政府の認可を受けて、いまテキサス州ヒューストン近郊ではシェール・ガスを日本に輸出するための大掛かりな工事が始まりつつある。ガスの引き込みと貯蔵、冷却工場、運搬船に積み込むための岸壁造り。工事が終わって、実際にガスの輸出が始まるのは17年になる。

ロシアやカナダ、オーストラリア、カタールなどもシェール・ガスを増産し、17年には輸出体制を整える計画だ。つまり4年後には、“シェールLNGの時代”がやってくる。世界最大のLNG消費国である日本にとっては、エネルギーの重荷から解放される絶好のチャンスだとも言えるだろう。

だが、すでに世界エネルギー地図の塗り替えは始まっている。カタールのシェール・ガスやアメリカの石炭がヨーロッパに流れ込み、売り先を失ったロシアは日本と中国に対して天然ガスの懸命な売り込みを始めた。アメリカやオーストラリアは需要の減った石炭を、アジア各国に輸出しようとしている。

もしかすると石油ショック以来ずっと続いたエネルギーの売り手市場は、買い手市場に変わるのかもしれない。そこで日本がいまどう動くか。実際の買い付けは電力会社と商社が行うが、その裏には政府の外交戦略がなければならない。むしろ世界エネルギー市場における日本の地位は、17年までに決まってしまうと考えるべきだろう。


    ≪26日の日経平均 = 下げ -432.95円≫

    【今週の日経平均予想 = 3勝2敗】

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サンデー実験室 = 新・孫に聞かせる経済の話
2013-07-28-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第14章 金融緩和って、なんだろう? ④

◇ 株価が上昇、景況感は回復 = 昨年末に誕生した安倍内閣は、補正予算を組んで景気対策に乗り出しました。これに歩調を合わせて、日銀は大胆な量的金融緩和を実施しています。その効果が最初に現れたのが、株価の上昇でした。最近の日経平均株価は、年初に比べると4000円ほど値上がりしています。

株価の上昇は2つの面から、経済にいい影響を及ぼします。1つは株価の上昇で企業や個人が持っている株式の価値が上がると、心理的にゆとり感が生まれて消費支出が増える傾向があること。最近は高価な装飾品や衣類の売れ行きがよくなっているようですが、これは株価の上昇による影響が大きいと考えられています。

もう1つは、人々の景況感が向上することです。景況感というのは、景気の現状や先行きに対する人々の感じ方。いろいろな調査をみても、最近の景況感は昨年よりもずっとよくなってきました。景況感が上昇すると人々は仕事を増やそうとする意欲を高め、これが経済にいい影響を与えるのです。

政府も「景気は回復しつつある」と判断しています。しかし株価が上昇し景況感が改善しても、それだけで「景気は本格的に回復した」とは言えません。なぜなら、その恩恵は一部の企業や個人に限られてしまうからです。景気の回復が、多くの中小企業や地方の人々にまで行き渡るかどうか。そこが重要なポイントです。

                          (続きは来週日曜日)


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今週のポイント
2013-07-29-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ 東京市場は円高で反落 = 一見すると、ウォール街は夏休みに入ったように見える。終り値ベースでみると、先週は連日25ドル以下の小動きに終始した。ダウ平均は週間15ドルの値上がり。だが日中の動きは大きく、たとえば金曜日は150ドルも下げたあと急反発して戻している。終り値が小動きに終始したのは、売りと買いが拮抗したためと考えた方がいい。

売りの根拠は、まず利益の確定。次いで住宅関連指標などが、やや悪化したこと。さらにSEC(証券取引委員会)が、大手ヘッジファンドの経営者をインサイダー容疑で提訴したことも影響した。一方、買いの根拠は好決算への期待と、FRBによる金融緩和縮小が遠のいたという観測。だが、この観測は同時に為替市場でのドル安にもつながった。

日経平均は先週460円の値下がり。主たる原因は、円高・ドル安が進行したこと。また東京市場は、中国経済の変調にも神経を尖らせている。こうした状況を踏まえて、今週はまず円相場の動向。さらにアメリカの住宅関連指標やGDP速報、雇用統計。それに中国の景況調査などに注目が集まるだろう。

今週は29日に、6月の商業販売統計。30日に、6月の鉱工業生産、労働力調査、家計調査。31日に、6月の住宅着工戸数。1日に、7月の新車販売台数が発表される。アメリカでは29日に、6月の中古住宅販売。30日に、5月の住宅価格とコンファレンスボードの7月・消費者信頼感指数。31日に4-6月期のGDP速報。1日に、7月のISM製造業景況指数と新車販売。2日に、7月の雇用統計。また中国では1日に、製造業PMI指数が発表される。


    ≪29日の日経平均は? 予想 = 下げ

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いい加減な 大臣発言 : 物価上昇で
2013-07-30-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 大臣まで混乱しては困る = 総務省の集計によると、6月の消費者物価(生鮮食品を除く総合指数)は前年比0.4%の上昇だった。物価が上昇したのは1年2か月ぶり。上昇幅は4年7か月ぶりの大きさだった。だが、この結果について甘利経産相が「政府・日銀が掲げた目標の実現に向けてスタートを切ったと理解していい」とコメントしたのには、あきれるやら驚くやら。

物価が上昇したのは、エネルギー代の高騰が主因。電気代は9.8%、ガソリン代は6.4%、都市ガス料金も4.7%上昇した。火力発電用の燃料輸入が増大し、円安で輸入価格が上昇したツケが消費者物価に回ってきた結果である。もしエネルギー価格の高騰がなかったら、6月も物価は0.2%ほど下がっていたはずだ。

これまで消費者物価を押し下げてきた家電の値下がり幅が縮小、これも物価上昇の一因になった。しかし、これは家電メーカーが売れ行きの落ちたテレビやパソコンの生産を調整したため。需要が増えて価格が下げ止まったわけではない。要するに景気の回復で物価が上がったわけではなく、円安の進行でエネルギー価格が上昇しただけのことである。

この状態は7月以降も続くだろう。その結果として仮に消費者物価が2%上昇したとき、政府や日銀は「目標を達成、デフレを克服した」と喜ぶのだろうか。もしそうなら、こんなに国民をバカにした政策目標はない。甘利経産相の発言を聞くと、政府部内で「デフレ脱却」のほんとうの意味が理解されているのか。少なからず心配になる。


    ≪29日の日経平均 = 下げ -468.85円≫

    ≪30日の日経平均は? 予想 = 上げ

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世界一を奪還 /  女性の寿命 (上)
2013-07-31-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 震災の影響を克服 = 厚生労働省がまとめた12年の簡易生命表によると、日本人の寿命は男女ともに前年を上回った。女性の平均寿命は0.51歳延びて86.41歳。香港を抜いて再び世界一の座に返り咲いた。男性も0.50歳延びて79.94歳、世界では第5位だが過去最高に達している。

平均寿命というのは、その年の0歳児が何年生きられるかの見込みを計算した数値。年をとるにつれて少しずつ上がって行き、たとえば80歳の人の見込みである平均余命は女性が11.43年、男性が8.48年となっている。平均寿命は戦争直後の1947年には男女ともに50歳代だったが、その後は急速に延びてきた。特に女性は10年までの26年間、連続して世界一の長寿を記録している。

ところが11年は東日本大震災のために、平均寿命は男女ともに縮小した。12年に再び延びたのは、震災の影響が消えたことが大きい。このほか心臓病や脳卒中、がんなどによる死亡率がやや低下したこと。それに12年は自殺者が15年ぶりに3万人を下回ったことも、平均寿命の上昇につながった。

国際的にみると、女性の平均寿命は第2位が香港。次いでスペイン、フランス、スイスの順。また男性は第1位がアイスランド。香港、スイス、イスラエルに次いで、日本は第5位となっている。このほか第10位までの長寿国をみると、アジアでは女性でシンガポールと韓国が第6位に。また男性ではシンガポールが第6位に入っている。

                          (続きは明日)


    ≪30日の日経平均 = 上げ +208.69円≫

    ≪31日の日経平均は? 予想 = 下げ

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