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経済に関する話題なんでも。ニュースの分析・批評・解説など。大胆な予想や提言も。ご意見、ご批判は大歓迎です。
経済なんでも研究会
サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話 (改訂版)
2015-02-01-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第3章 貿易って、なんだろう? ①

◇ 4人は新しい島を発見 = 南の島では、もと大工さんだった四郎さんが大活躍。みんなも協力して、ついに立派なイカダを作り上げました。じょうぶな竹を並べて、木のツルでしばったイカダです。動物の皮を縫い合わせて、大きな帆(ほ)も作りました。4人が乗っても大丈夫です。

天気のいい日を選んで、4人は海に出ました。ちょうどいい風に吹かれて2時間も進んだころ、大きな島が見つかりました。さっそく上陸してみた4人は、びっくりしてしまいました。なんと、その島には30人ほどの人たちが住んでいたのです。この人たちも船があらしで流され、この島にたどり着いたのでした。

4人はこの島の人たちとすぐ仲良くなり、話を聞きました。この島はかなり大きいのですが、岩に囲まれていて魚はあまり獲れません。動物もそんなにいません。その代わり椰子(やし)などのくだものはたくさんあります。小麦などの穀物もよく育つらしいのです。

もっとすごいことは、その人たちが乗っていた船が海岸に打ち上げられていたことです。船はもう動きませんが、船のなかにはお皿やおなべ、着物や針や糸、あるいは大工道具などもたくさんあって使えるそうです。

           (続きは来週日曜日)
 

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今週のポイント
2015-02-02-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ 気になるアメリカの景気動向 = 東京は晴れたが、ニューヨークは雨になった。日経平均は先週163円の値上がり。これで1月は224円の上昇。昨年初からの高値まで、あと261円に迫っている。一方、ダウ平均は先週508ドルの値下がり。1月は658ドルの下落となった。週間で日経平均が上がりダウ平均が下がるのは、昨年9月以来のこと。珍しい現象でもないが、そんなに多くはない。

ダウ平均が下げた原因は、いくつか数えられる。原油安は収まったようだが、ギリシャ情勢はキナ臭いまま。ユーロ圏の景気動向も芳しくない。FRBが利上げに対して、やや前向きな声明を発表した。そして昨年10-12月期のGDP成長率が2.6%と、大方の予想を下回った。さらに4-12月期の企業収益が鈍化した。

対照的に、日本の企業収益は上向いている。4-12月期の営業利益は10%に近い増益となりそうだ。円安の効果が本格的に出始めたうえに、原油安の好影響も現われてきたという。アメリカも原油安で個人消費の伸びは強い。ただ日本とは逆に、ドル高の悪影響が企業に及び始めたらしい。少し気になる動向である。とりあえずは今週の雇用統計に注目。

今週は4日に、12月の毎月勤労統計。6日に、12月の景気動向指数。アメリカでは2日に、1月のISM製造業景況指数。4日に、1月のISM非製造業景況指数。5日に、12月の貿易統計。6日に、1月の雇用統計。また中国が8日に、1月の貿易統計を発表する。


      ≪2日の日経平均は? 予想 = 下げ

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「表現」が涸渇した 米中央銀行
2015-02-03-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 強すぎた? 景気の現状認識 = 「最近の金融政策は、言語学の先生でないと読み解けない」「まるでテレビの言葉クイズだ」--ウォール街では、こんな陰口が囁かれているそうだ。アメリカの中央銀行であるFRB(連邦準備理事会)は先週28日に開いたFOMC(公開市場委員会)のあと、金融政策に関する声明を発表したが、たしかにその読み方は難しい。

声明は問題の政策金利引き上げについて、前回まで使っていた「ゼロ金利を“相当の期間”維持する」という表現を削除。その代わりに「利上げは忍耐強さをもって判断」と書いている。どこがどれほど違うのか。言語学者でも、はっきり説明できないのではないだろうか。FRBはこれまで何度となく、利上げに関する姿勢を声明のなかで表現してきた。このため、もう表現が枯渇してしまったのではないかとさえ思われる。

FRBも判りにくいと考えたのかもしれない。声明のなかで景気動向については「堅調なペースで拡大」、特に雇用は前回までの「緩やかな拡大」から「力強い回復」に格上げした。これを見て市場は、やっと「FRBは利上げに対する姿勢を一歩前進させた」と理解。その日のダウ平均株価は195ドルの値下がりとなった。

ところが米商務省が発表した昨年10-12月期のGDP成長率は、前期の5.0%から2.6%へ半減した。また議会予算局は、15年の成長率を2.8%と推定している。さらに昨年10-12月期の企業純利益は、前年比4%増にとどまるなどの結果も明らかになった。これらの数字をみると、FRBは利上げに向かって前進する姿勢を表すために、景気に対する表現を強めすぎたのではないかという疑念も湧いてくる。考えすぎだろうか。


      ≪2日の日経平均 = 下げ -116.35円≫

      ≪3日の日経平均は? 予想 = 上げ

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円安・原油安の影響度を測ってみる
2015-02-04-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 輸出を伸ばし、輸入を抑えた = 財務省が14年の貿易統計を発表した。それによると、輸出は73兆1000億円で前年比4.8%の増加。輸入は85兆9000億円で5.7%の増加だった。この結果、貿易収支は12兆8000億円の赤字となっている。この数字をみて、新聞やテレビは「円安でも輸出が伸びない」「円安で燃料輸入額が増大した」と解説している。たしかに年間の特徴はそうだろう。だが、これでは円安や原油安の影響度がよく判らない。

そこで14年の貿易統計を上期(1-6月)と下期(7-12月)に分けてみた。ちなみに円相場は、9月から急速な円安が進行している。上期の対ドル平均相場は102円46銭、それが下期平均は109円43銭になった。また原油の国際価格は7月をピークに急落、最近の水準は当時より6割も安くなっている。ただ円相場と違って、原油の国際価格が日本の輸入価格に反映されるのには時間がかかる。

まず輸出額は上期の35兆円から、下期は38兆1000億円に増加した。季節的な要因もあるが8.8%も伸びており、円安の効果を否定することはできない。一方、鉱物性燃料の輸入量は上期と下期で全く変わっていない。ところが金額でみると、14兆3000億円から13兆4000億円へ6.3%も減少した。特に原油・粗油は9.6%も減っている。円安の価格押し上げ効果を、原油安が上回った結果だろう。

こうした上期と下期の比較から、15年の状況をある程度は推定することができる。輸出が伸び率を高め、輸入は伸び率を鈍化させるのではないだろうか。したがって収支はさらに改善する。14年の収支は上下で5兆2000億円も改善した。これだけのおカネが国内に留まったわけで、企業や家計にとっては大きなプラスになる。それなのに原油安⇒物価安を嫌がる日銀の態度は、とうてい理解できない。


      ≪3日の日経平均 = 下げ -222.19円≫

      ≪4日の日経平均は? 予想 = 上げ

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賃金は4年ぶりに上がったけれど・・・
2015-02-05-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 実質賃金は2.5%減少 = 厚生労働省は4日、14年の毎月勤労統計を発表した。それによると、1人当たり平均の現金給与総額は月額31万6694円。前年に比べて0.8%増加した。給与総額の増加は4年ぶり。景気の回復による人手不足が、賃金の増加につながった。常用雇用者数も、前年を1.5%上回っている。

賃金の内訳をみると、基本給である所定内給与は24万1357円で前年と変わっていない。その半面で残業料などの所定外給与は1万9690円で3.1%の増加。ボーナスなどの特別給与は5万5647円で3.5%増加した。このことは多くの企業が増えた仕事を残業でこなし、利益をボーナスの形で配分したことを示している。

ただ14年は消費者物価が3.3%上昇したため、実際の購買力を表す実質賃金は2.5%減少した。このような賃金水準を10年前の04年と比較してみると、名目賃金は4%の減少。実質賃金は7%の減少ということになる。名目賃金も増えていないが、物価の上昇で実質賃金はもっと減少したわけだ。これでは消費は伸びない。

政府はアベノミックスを原動力として、経済を好循環の波に乗せたいと考えている。その最大のポイントは、実質賃金の増加だ。このため安倍首相も経済界に対して、賃上げを促進するよう要請している。ところが日銀は物価の上昇を目指して一生懸命。総理大臣は賃上げ、日銀は物価上昇を望む。日本は、変な国だ。


      ≪4日の日経平均 = 上げ +342.89円≫

      ≪5日の日経平均は? 予想 = 下げ

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景況感 いちだんと悪化 / 中国 
2015-02-06-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ PMI が50を割り込む = 中国経済の減速は、年が明けてもなお続いているようだ。中国統計局と物流購買連合会の発表によると、1月の製造業PMI は49.8で前月より0.3ポイント低下した。この指数が50を割り込むと、景気は下降していると判断される。このため上海や香港市場の株価は低迷。中国人民銀行は4日、預金準備率を0.5%引き下げた。

PMI はPurchasing Manager's Index の略。購買担当者景況指数と訳されている。中国の場合は、国家統計局と民間の購買担当者団体が共同で、製造業については約3000社を毎月アンケート調査している。中国では住宅不況が原因で、投資や生産活動が冷え込んできており、製造業全体の設備過剰が大きな問題となっている。

少々まぎらわしいのは、HSBCというイギリスの会社も同様の調査を実施、発表していることだ。このHSBCによる製造業PMI も1月は49.7で、やはり50を下回った。統計局と購買連合会による調査対象には国営の大企業が多く、HSBCの対象には中小企業が多いといわれる。そのどちらもが、1月は景気の減速を示しているわけだ。

PMI はGDP成長率の先行指標だとも言われている。経済の減速に直面して、人民銀行は昨年11月に政策金利の引き下げを実施した。しかし政府は過剰設備の解消を促すため、財政面からの景気対策には消極的だ。そこで市場は人民銀行による追加的な金融緩和に期待しているが、いまのところは預金準備率の引き下げにとどまっている。 


      ≪5日の日経平均 = 下げ -174.12円≫

      ≪6日の日経平均は? 予想 = 上げ

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サタデー自習室 -- 人手不足の検証 ⑨
2015-02-07-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 女性・高齢者・外国人がカギ = 人手不足を解消する方策は、そんなに多くない。まず仕事を持っていない女性に働いてもらう。次に健康で意欲のある高齢者を活用する。さらに外国人を誘致する。このほか労働の生産性を高めれば、人手を減らすことができるだろう。ここではロボットの職場進出も、効率化を促進する。

政府の労働力調査によると、14年12月時点で就業者の数は6357万人。うち男性は3607万人、女性は2750万人だった。つまり男性100人に対して、働く女性の割合は76人。また女性が就業者全体に占める割合は、約43%となっている。一方、同じ統計で働いている65歳以上の高齢者は688万人。就業者全体に占める割合は10.8%だった。

就労の届け出がある外国人は、14年10月末時点で78万8000人。届け出をした事業所は13万9000となっている。就業者全体に占める比率は1.2%にすぎない。中国人の31万人が最も多く、前年に比べて最も増加したのはネパール人だった。外国人全体でみると、前年比9.8%の高い伸び率となっている。

ただ今後も働く人の数を増やして行くことは、そんなに容易ではない。女性については、育児や家事との両立。高齢者については、労働時間の短縮。外国人については、技能や日本語の問題などが大きなカベになりやすい。政府もいろいろな施策を講じているが、中長期的な見通しとしては決してバラ色ではない。

                            (続きは来週サタデー)


      ≪6日の日経平均 = 上げ +143.88円≫

      【今週の日経平均予想 = 4勝1敗】

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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話 (改訂版)
2015-02-08-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第3章 貿易って、なんだろう? ②

◇ 欲しいものを交換しよう = 太郎さんたち4人の話を聞いて、大きな島の人たちは思わずツバを飲み込みました。この大きな島では、魚や動物があまり獲れません。ですから話を聞いて「魚や肉をいっぱい食べたいな」と思ってしまったのです。

一方、太郎さんたちは衣類や針や糸、それにお皿やおなべが欲しくてたまりません。四郎さんは、かなづちやのこぎりがあったら、もっといろいろなものが作れると思いました。

みんなで話し合った結果、太郎さんたちは魚や肉をたくさん獲って、近いうちにイカダで運んでくることになりました。その代わりに、大きな島の人たちは、太郎さんたちが欲しいものを分けてくれるということになったのです。

さっそく4人は自分たちの島に帰り、みんなで協力して魚やうさぎをたくさん獲りました。魚は太陽で干して干物(ひもの)にし、肉は火で焼いて、くさらないように工夫しました。そしてまたイカダに乗って、大きな島へ行くことになったのです。                                
                             (続きは来週日曜日)


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今週のポイント
2015-02-09-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ 利上げを警戒するNY = ダウ平均は先週659ドルの値上がり。ただ4日間連騰のあと、金曜日には反落した。その日に発表された1月の雇用統計では、非農業雇用者数が25万7000人も増加。これでFRBによる金利の引き上げ時期が早まるのではないかという警戒感が、市場に広がったためだと分析されている。

だが他にも理由はありそうだ。ギリシャ情勢に対する心配も消し切れない。また企業業績が鈍化してきたことも、大いに気になる動向である。雇用統計は景気の遅行指標だから、1月の結果はそんなに喜べないのかもしれない。これらの原因が重なって、高値警戒感が働いたのだろう。今週はこうしたカベを乗り越えて、あと120ドルに迫った1万8000ドルの大台に迫れるかどうか。

日経平均は先週26円の値下がり。こちらは長期金利が急騰したことにも冷やされた。財務省が行った国債の入札に対して、金融機関の応札が少なく不調に終わったことが原因。なぜ金融機関の応札が少なかったのかは、よく判らない。一方、企業業績の方はアメリカとは違って絶好調を維持している。今週は長期金利の動きと好業績に対する市場の反応に注目が集まるだろう。

今週は9日に、12月の国際収支と1月の消費動向調査、景気ウォッチャー調査。10日に、12月の第3次産業活動指数。12日に、1月の企業物価と12月の機械受注。アメリカでは12日に、1月の小売り売上高。13日に、2月のミシガン大学・消費者信頼感指数。また中国が10日に、1月の消費者物価と生産者物価。EUが13日に、10-12月期のGDP速報を発表する。 


      ≪9日の日経平均は? 予想 = 上げ

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出来すぎの 雇用統計 / アメリカ
2015-02-10-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 戸惑ったウォール街 = 米労働省が発表した1月の雇用統計をめぐって、ニューヨーク市場ではさまざまな思惑が交錯している。発表によると、非農業雇用者の増加数は25万7000人だった。増加数が20万人を超えれば、雇用の改善は順調だとみられている。したがって1月の数字は、きわめて好調な雇用情勢を映し出したものと広く受け取られた。

市場関係者が驚いたのは、昨年11月と12月の改定値である。11月の増加数は35万3000人から42万3000人へ。12月も25万2000人から32万9000人へと大幅に上方修正された。この結果、11-1月の3か月間で雇用者の増加はなんと100万人を超えている。新しい人口調査や季節調整の見直しによる修正だったが、それにしても「出来すぎではないか」という感想が一般的。

というのも、アメリカ経済には心配な動きも出ているからだ。昨年10-12月期のGDP成長率は2.6%に低下、前期の5.0%から半減した。トムソン・ロイター社による15年の主要企業の増益率は3.5%で、1か月前の予想より4.6ポイントも下振れしている。いずれも原油価格の暴落とドル高の影響が大きい。GDPや企業収益の鈍化は一過性のものなのか。それとも景気の遅行指標である雇用統計が暴走しているのか。判断はむずかしいところだろう。

予想をはるかに上回る雇用統計が出たため、FRBは利上げの時期を早めるのではないか。市場では当然ながら警戒論が高まった。しかし同時に、これなら早めに利上げされた方がすっきりするという利上げ歓迎論も出始めたという。とにかく出来すぎの雇用統計に対する市場の評価は一致せず、株価は反落した。今週はある程度のコンセンサスが形成されるのだろうか。 


      ≪9日の日経平均 = 上げ +63.43円≫

      ≪10日の日経平均は? 予想 = 下げ

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日本 ↗ アメリカ ↘ : 企業収益 (上)
2015-02-12-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 円安とドル高の差 = トヨタとGM(ゼネラル・モーターズ)の決算が、日米の企業業績を象徴している。トヨタ自動車は、15年3月期の連結営業利益が前期比18%増の2兆7000億円になる見通しだと発表した。純利益も2兆1300億円を見込んでいる。一方、GMは14年の最終利益が28億0400万ドル(約3350億円)で、前期を26%下回った。トヨタは見通しを上方修正、GMは下方修正している。

昨年央からの原油安で、各国のガソリン小売価格は大幅に低下した。このため新車の販売は、強い追い風を受けている。特に大型車が主流のGMは、利益率も高まったはず。ところがドル高が進行し、新興国の経済が圧迫された。この結果、GMは南アメリカでの販売が落ち込み、これが減益の大きな原因になった。一方のトヨタは円安の恩恵にも預かった。円安によって、3月期の営業利益は1750億円増えたという。

いま日米両国では、12月期の決算発表がピークを越えた。日経新聞が上場企業1375社の通年見通しを集計したところによると、3月期の経常利益は30兆5900億円になる。3年連続の増収増益で、リーマン・ショック前の過去最高だった08年3月期を上回ることはほぼ確実。全体としてみれば、日本企業の業績は絶好調と言えるだろう。

アメリカの主要500社について、トムソン・ロイター社が集計した。それによると、昨年10-12月期の純利益は6%の増益だった。ところが、ことし1-3月期は1%の減益になるという。また15年は8.1%の増益としていた従来の予想を大幅に引き下げ、3.5%の増益にとどまると発表した。

                              (続きは明日)


      ≪10日の日経平均 = 下げ -59.25円≫

      ≪12日の日経平均は? 予想 = 上げ

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日本 ↗ アメリカ ↘ : 企業収益 (下)
2015-02-13-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 大きい原油と為替の影響 = 原油安はメリットとデメリットをもたらした。アメリカの消費者にとっては、年間750億ドルの恩恵があると試算されている。9兆円の減税が実施されたのと同じで、それだけ個人消費が増えると期待も大きい。その一方でシェール採掘会社が倒産に追い込まれたり、石油会社が大赤字に陥った。メリットもデメリットも大きい。

日本でも状況は同じ。原油安でガソリンや灯油が値下がりし、消費者の購買力はその分だけ増加した。航空や運輸業など、コストが大幅に下がった業界も多い。その一方で石油会社や商社などは、大きな損失を蒙った。たとえばJXホールディングスは在庫の評価損が4320億円に達している。ただ全体としてみれば、デメリットはアメリカの方が日本よりはるかに大きい。

時差の問題もからんでくる。原油安のデメリットは比較的早く現われ、メリットはゆっくり浸透する傾向が強い。そのうえアメリカは急激なドル高にも見舞われた。ドルの対外相場は、14年中に8%も上昇している。こうした原油安とドル高のデメリットによって、アメリカのGDP成長率は昨年10-12月期に2.6%に低下した。企業業績の伸びが鈍化したのも、こうした影響が大きく作用している。

原油安のメリットは、これから本格的に現われるだろう。したがってアメリカの不調は、一過性である公算が大きい。原油安で個人消費が伸び、ドル高が止まれば、企業収益も再び上向く可能性が強い。日本でもこれから原油安のメリットが広範囲で出てくる。円相場もいまの水準が持続すれば、企業の収益はもっと伸びるかもしれない。


      ≪12日の日経平均 = 上げ +327.04円≫

      ≪13日の日経平均は? 予想 = 上げ

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サタデー自習室 -- 人手不足の検証 ⑩
2015-02-14-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 働く女性は増加している = OECD(経済協力開発機構)は今月3日、加盟国の雇用情勢に関する報告書を発表した。このなかで25-54歳の女性の就職率を調査、日本は70.8%で34か国中23番目だったと指摘している。このように国際的に比べてみると、日本の女性の就職率は高いとは言えない。しかし傾向的にみれば、日本の働く女性の数は着実に増加している。

たとえば40年前の1974年当時、女性の就業者数は1879万人だった。それが2004年には2586万人、14年には2750万人に増えている。特に最近の10年間は、男性の就業者数が113万人も減少した。その間に女性の就業者は164万人増えて、男性の減少を十分に補っている。

欧米諸国のなかには女性の就業率が80%を超え、男性との差がない国も少なくない。しかし日本の場合は、まだそこまで行かない。特に25-45歳の女性の就業率が落ち込む特徴があり、グラフにするとMの形になるので、これをM字カーブと呼んでいる。言うまでもなく、これは出産・育児のために離職する人が出るからだ。ただ最近は、このM字の凹みが浅くなってきている。

女性の就業でもう1つ特徴的なのは、非正規労働者が多いことだ。非正規労働者というのは、身分がパート、バイト、派遣、契約、嘱託などの形で働いている人たち。14年12月の労働力調査によると、男性の非正規労働者は649万人で男性雇用者の38%だった。これに対して、女性の非正規労働者は1367万人。全体に占める割合は57.2%で、6割近くに及んでいる。

                                 (続きは来週サタデー)


      ≪13日の日経平均 = 下げ -66.36円≫

      【今週の日経平均予想 = 3勝1敗】

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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話 (改訂版)
2015-02-15-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第3章 貿易って、なんだろう? ③

◇ 青い貝がらと赤い貝がら = ある晴れた日、太郎さんたち4人は魚や肉をたくさんイカダに積んで、再び大きな島へと向かいました。こんどは方角も判っていたので、1時間ちょっとで大きな島に着くことができました。大きな島の人たちも、みんな海辺に集まって4人を歓迎してくれました。

ところで、大きな島の人たちも貝がらをおカネとして使っていたのです。でも4人が作ったおカネは青い貝がらでしたが、こちらのおカネは美しい赤い貝がらでした。

みんなで話し合った結果、まず太郎さんたちは魚や肉を売って赤い貝がらをもらうことにしました。そのあとで、こんどはそうして手に入れた赤い貝がらを使って、着物やお皿など欲しいものを買うことにしたのです。太郎さんたちは魚や肉を売って、赤い貝がらを60枚ももらうことができました。

この60枚で、着物4枚とおなべ1個とナイフ1本を買うことができました。それに椰子(やし)の実4つを、おまけでもらって大喜び。このように、ちがう場所に住んでいる人たちが、それぞれ持っているものを売買の形で交換することを貿易と言います。

                            (続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2015-02-16-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ ダウは1万8000ドル台乗せ = ダウ平均は先週195ドルの値上がり。週の終り値は1万8019ドルとなり、昨年末に続いて3回目の1万8000ドル台乗せに成功した。原油価格の下げ止まり、ユーロ圏のGDP成長率が予想より高かったこと、ギリシャ問題で妥協が成立することへの期待、それにウクライナでの停戦合意も株価を押し上げる要因となった。

昨年12月、ダウ平均は2度にわたって1万8000ドルに到達している。だが2度とも、すぐに押し戻されてしまった。今回はどうだろう。そのカギは、やはりギリシャ問題だ。EU財務相会合が16日に開かれ、そこで進展があるとの期待が高まっている。それだけに仮に進展がないと、不安が一気に拡大する可能性が大きい。ダウが大台を維持できるかどうかは、今週早々に決まってしまう。

日経平均は先週265円の値上がり。こちらも週の終り値は1万7913円。もう少しで1万8000円に手が届く。原油安と円安が株価上昇の要因となっている。このため原油安と円安がメリットをもたらす銘柄と、デメリットが大きい銘柄の格差が急速に拡大中だ。もちろん、ギリシャ問題の行方は東京市場にも大きな影響を及ぼす。

今週は16日に、10-12月期のGDP速報。19日に、1月の貿易統計と12月の全産業活動指数。アメリカでは17日に、NAHB住宅価格指数。18日に、1月の工業生産、生産者物価、住宅着工戸数。19日に、1月のカンファレンス・ボード景気先行指数が発表される。また16日には、ブリュッセルでユーロ圏財務相会合が開かれる。


      ≪16日の日経平均は? 予想 = 下げ

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先行きに 明るさ : GDP
2015-02-17-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 3期ぶりにプラス成長 = 内閣府は16日、昨年10-12月期のGDP速報を発表した。それによると実質成長率は年率2.2%で、3四半期ぶりにプラスの領域に浮上した。消費増税の影響が薄れたうえに、円安と原油安のメリットが出始めたことによる。ただ民間の事前予測は3.8%前後だったから、景気の回復力は予想より弱いという見方も多い。また14年はゼロ成長にとどまった。

内訳をみると、個人消費が年率1.1%増加した。消費増税の反動による支出の減退が、ようやく和らいできたことを示している。また昨年秋以降のガソリン値下がりも、家計の購買力にいい影響を及ぼし始めたようだ。しかし期待された企業の設備投資は0.4%の増加にとどまっている。また住宅投資は4.8%の減少で、まだ立ち直っていない。一方、円安の進行によって、輸出は11.4%増加と予想以上の伸びをみせた。

GDPの伸びが予想を大きく下回ったにもかかわらず、16日の株価は上昇した。日経平均は91円上がって、終り値は7年7か月ぶりに1万8000円台に乗せている。これは円安と原油安のメリットが1-3月期にはもっと大きく現われると、市場が期待したからに相違ない。個人消費と輸出が景気を引っ張って行く兆候を、10-12月期の統計から読み取ったわけだ。

ただ心配な点がないわけではない。同時に発表された10-12月期の雇用者報酬は、実質値で前期比わずか0.1%の伸びにとどまった。14年を通してみると1.0%の減少だったから、傾向としては上向いている。しかし増加率はいかにも小さすぎる。春闘での賃上げと、4月以降に予想される物価上昇率の低下に期待するしかない。


      ≪16日の日経平均 = 上げ +91.41円≫

      ≪17日の日経平均は? 予想 = 下げ

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統一地方選挙がネック : 原発再稼働
2015-02-18-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 川内も高浜も動けない = 関西電力の高浜原発3-4号機(福井県)が、原子力規制委員会による安全審査に合格した。合格は昨年9月の九州電力・川内原発1-2号機(鹿児島県)に次ぐ2例目。これから地元の同意を得る必要があり、関電では11月の再稼働を目指す。高浜原発3-4号機はともに出力87万㌔㍗、1985年に運転を開始した。

難問は避難計画の作成が必要な30㌔圏内に、福井県だけではなく京都府と滋賀県の一部が入ること。福井県側は県と高浜町が同意すればいいと主張しているが、京都府や滋賀県は関与を強く求めている。実際問題として、京都府や滋賀県は避難計画を作らなければならないから、十分な説明が必要になるだろう。

一方、半年近くも前に合格した川内原発はまだ再稼働できない。こちらは高浜原発と違って、避難計画が他県に及ぶことはない。地元の鹿児島県と薩摩川内市だけに絞られている。ところが再稼働に向けての準備は遅々として進まない。真正面から進まない理由を聞けば「新しい機械や設備の審査に手間取っている」という答えが返ってくる。

だが関係者がみな秘かに考えているのは「4月の統一地方選挙までは動けない」という事実だ。選挙戦で再稼働の問題が議論のマトになることは絶対に避けたい。これが与党の強烈な意志として伝わっている。だから政府も自治体も地元も電力会社も動けない。かくして原発の再稼働は5月から積極的な準備が始まり、川内は7月以降。地元の説得に時間がかかる高浜は11月以降ということになる。


      ≪17日の日経平均 = 下げ -17.68円≫

      ≪18日の日経平均は? 予想 = 上げ

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ただいま企業業績は絶好調
2015-02-19-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ リーマン前の水準超える = 日経新聞がこれまでに決算を発表した上場企業1520社を集計したところ、昨年4-12月期の経常利益は前年を7%上回る結果となった。今3月期も2.6%の増益になる見通し。自動車や電機が牽引車となって、リーマン・ショック前の最高益だった08年3月期の水準を超えることが確実になった。

製造業が利益のリード役になっている。4-12月期の経常利益をみると、製造業は前年比11.9%と大きく伸びたが、非製造業は0.2%の増益にとどまった。また円安と原油安の影響が、業種によって非常にはっきりした明暗となって現われたことが大きな特徴。自動車・機械類・鉄鋼・化学・造船・建設・運輸はメリットを享受したが、石油・紙パルプ・商社・ガスはデメリットが大きかった。

もう1つの特徴は、昨年10-12月期の増益率が急激に低下したこと。7-9月期の20%増から、10-12月期はわずか1%増に落ち込んでいる。これは原油安のデメリットが一気に現われたため。だが年を越して原油の国際価格も反発に転じており、デメリットも1-3月期にはかなり和らいできている。

企業はこの利益を、何に使おうとしているのか。これも日経新聞の調査によると、この3月期は全体の3割が増配や復配をする方針だという。この結果、株式配当の総額は7兆4000億円に達する見込み。この金額は消費税3%分の税収額に相当する。一方、賃金の方はどうだろう。帝国データバンクが1万社を対象にした調査によると、ことしベースアップすると答えた企業は全体の36.7%だった。


      ≪18日の日経平均 = 上げ +212.08円≫

      ≪19日の日経平均は? 予想 = 下げ

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絶大な円安・原油安の効果 : 貿易収支
2015-02-20-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 4分の3になった燃料輸入費 = 財務省は19日、1月の貿易統計を発表した。それによると、輸出は6兆1400億円で前年比17.0%増の大幅な伸び。輸入は7兆3000億円で9.0%の減少となった。この結果、貿易収支は1兆1800億円の赤字だったが、その大きさは前年に比べて58%も縮小している。円安と原油安の効果が、きわめて明瞭に現われた。

輸出を地域別にみると、アジア向けが22.7%増、アメリカ向けが16.5%増と好調だった。EU向けも7.4%増加するなど、ロシアを除いて各地域向けがすべて伸びている。相手地域の景気動向は大きく変わっていないので、円安の効果がようやく本格的に現われてきたようだ。商品別では、半導体などの電子部品が24.1%、自動車も12.7%増加した。

輸入面では、原油値下がりの効果が光っている。鉱物性燃料の輸入額は、前年比で24.4%の減少。品目別でも原油・粗油が40.5%減、LNG(液化天然ガス)が40.0%減となっている。この燃料費だけで、輸入額は1兆8000億円も減ったのだから凄い。まさにOPEC(石油輸出国機構)さまさまである。

貿易収支の赤字が1兆6000億円も縮小したということは、昨年に比べるとそれだけのおカネが国内に残留したことを意味する。企業や家計はそれだけ“得”をしたことになり、景気にとっても大きなプラス要因だ。この調子が続けば、ことしの経済展望も明るさを増す。ただ最近時点では、原油の国際価格が反発してきた。今後の価格動向には、十分な注意が必要である。


      ≪19日の日経平均 = 上げ +65.62円≫

      ≪20日の日経平均は? 予想 = 下げ

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サタデー自習室 -- 人手不足の検証 ⑪
2015-02-21-Sat  CATEGORY: 政治・経済
待機児童の解消に2900億円 = 女性の就職率をグラフにすると、真ん中がへこんだM字型になる。出産や育児で、25-45歳になると仕事から離れてしまう人が少なくないからだ。その大きな原因が、託児所や保育所の不足にあると考えられる。そこで政府もこの問題を成長戦略の一環として取り上げ、17年度末には待機児童をゼロにする目標を掲げてきた。

政府の目標通りに進めば、現在の待機児童は1万6550人に減っているはずだ。ところが実際はまだ2万1371人いるというのが、政府の調査で判明した。そこで今国会に提出した15年度予算案では、待機児童の解消を加速するため2915億円の支出を計上している。また現在2%にとどまっている男性の育児休暇取得率を、20年には13%まで押し上げる方針。

女性の就業率を引き上げるためには、専業主婦の社会進出を促す方策もある。この点で大きなネックになっているのが、いまの所得税法だ。現在の税法では、専業主婦の年間所得が103万円を超えると、夫が扶養家族控除を受けられなくなってしまう。したがって仮に主婦がパートや内職で働く場合も、年間収入が100万円を超えないように努力する事例が多い。

託児所や保育所が充実し、男性の育児休暇取得率も上がる。専業主婦に関する所得税法も改正される。そうすれば、女性の就業率が向上することは確実だ。しかし欧米諸国並みに、就業率が80%にまで上昇するかどうか。日本の主婦のなかには、仕事や収入よりも家事や育児に専念したいと考える人が少なくないからだ。社会全体の就業に関する考え方が変わって行かないと、欧米並みの就業率は難しいかもしれない。  

                              (続きは来週サタデー) 
 

      ≪20日の日経平均 = 上げ +67.51円≫ 

      【今週の日経平均予想 = 2勝3敗】

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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話 (改訂版)
2015-02-22-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第3章 貿易って、なんだろう? ④

いよいよ貿易が始まった = こんどは大きな島の人が3人、イカダに乗って太郎さんたちの島にやってきました。針や糸、それに金づちや釘(くぎ)を売りにきたのです。太郎さんたちは、青い貝がら40枚でとても欲しかったものを手に入れることができました。

大きな島の人たちは、このうち35枚の青い貝がらを使って、魚や肉を買いました。残った5枚の青い貝がらは、魚や肉といっしょに大事に持って帰りました。この次にまた魚や肉を買いにくるとき、使いたいというわけです。

太郎さんたち4人の生活は、以前に比べてずっと便利で楽になりました。なにしろナイフで魚や肉を切ることができます。おなべでお湯が沸かせます。針や糸で着物を直せます。釘とかなづちでテーブルやいすも作れました。一方、大きな島の人たちも、魚や肉をたくさん食べられるようになったので大喜び。みんな元気になりました。

このように離れた場所に住んでいる人たちが、お互いに持っているものを交換することが貿易です。自分たちの品物を売って相手側のおカネを手に入れ、そのおカネで相手側の商品を買うことができるわけです。その結果、両方の人たちの生活が便利になる。これが貿易という経済活動の目的なのです。                  
                            

(続きは来週日曜日)


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今週のポイント
2015-02-23-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ 上げ潮に乗った? 株価 = 日米の株式市場には、急激に明るさが戻ってきた。ダウ平均は先週121ドルの値上がり。週の終り値は1万8140ドルで、約2か月ぶりに史上最高値を更新。SP500も新高値、ナスダック指数も14年11か月ぶりの高値を記録した。週末に伝わったギリシャに対する金融支援の延長が、ニューヨーク市場に大きな安心感をもたらしている。

日経平均は先週419円の値上がり。終り値は15年ぶりの高値となっている。絶好調の企業業績が、株価を押し上げる原動力となった。円安による輸出関連企業の好業績はまだ続きそう。株式配当の増加が見込める。さらに賃金の引き上げで家計の収入が増えれば、個人消費も増大するだろう。こんな思惑が、輸出関連株や内需株の買いにつながった。ただ個別銘柄に対する選別は、いぜん厳しくなっている。

アメリカの企業収益も高水準を持続している。このためニューヨーク市場の懸念材料は当面、ドル高金利上昇だけになったという見方も強い。東京市場の場合は、企業業績を根幹とする経済の好循環がどこまで続くかという心配だろう。市場はほんとうに上げ潮に乗ったのだろうか。見方がやや甘すぎるような気がしないでもないが。

今週は24日に、1月の企業向けサービス価格。27日に、1月の労働力調査、家計調査、鉱工業生産、消費者物価、住宅着工戸数、自動車生産台数。アメリカでは23日に、1月の中古住宅販売。24日に、1月のSPケース・シラー住宅価格。25日に、1月の新築住宅販売。26日に、1月の消費者物価。27日に、10-12月期のGDP改定値が発表される。


      ≪23日の日経平均は? 予想 = 上げ

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EUのアキレス腱 : ギリシャ対策 (上)
2015-02-24-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ ギリシャは屈服したのか = ユーロ圏19か国の財務相は20日の会合で、ギリシャに対する金融支援を4か月間延長することを決めた。EUとIMFによる現行の金融支援は2月末で期限切れとなるが、この合意によってギリシャは6月末まで支援を受けられることになる。当面のデフォルト(債務不履行)が回避されたことから、先週末のダウ平均は2か月ぶりに史上最高値を更新した。

緊縮政策の停止を掲げて選挙に勝ったチプラス新政権は、初めEU側に対して“つなぎ融資”を要求した。この融資は従来の金融支援とは別のもので、ギリシャ側は緊縮政策を実行しないという内容。これに対してEU側はドイツを中心に猛反発、緊縮政策を前提条件とする従来の金融支援しか認めないと主張した。結局、このEU側の主張が通って4か月間の延長が合意されたわけである。

したがって一見すると、今回の交渉はEU側の完全な勝利のようにみえる。だが果たしてそうだろうか。合意の内容をみると、ギリシャは構造改革に関するメモを23日に提出。さらに4月末までに、詳細な計画をEUに報告することになっている。だが仮にサラマス前政権が実施していた緊縮政策をそのまま踏襲するのであれば、新たな計画は不要のはず。計画を作り直すということは、EUもある程度の緊縮緩和を認めたのではないだろうか。

緊縮政策の緩和を表に出せば、スペインやポルトガル、あるいはイタリアなどからも緊縮緩和の要求が出かねない。EUとしては、それは困る。しかしギリシャ側も前政権と同じ緊縮政策を続けるのでは、選挙民に対して申し開きができない。その両者の思惑を同時に満たすため、こんな決着になったのではないか。

                             (続きは明日)


      ≪23日の日経平均 = 上げ +134.62円≫

      ≪24日の日経平均は? 予想 = 下げ

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EUのアキレス腱 : ギリシャ対策 (下)
2015-02-25-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ ちらつくロシア・中国の影 = もしギリシャ新政権があくまで緊縮政策の実行に反対すれば、EUとしては金融支援を続けるわけにはいかない。その結果、ギリシャが資金不足でデフォルトになると、ヨーロッパ経済は大混乱に陥るだろう。それはどうしても避けたい。さらにギリシャがEUから離脱することにでもなれば、もっと大変だ。EUとしては絶対に避けたい。

そのうえ最近は、ロシアと中国の影もちらつき始めた。ロシアや中国がギリシャに金融支援する代わりに、ギリシャ港湾の租借を打診しているという噂も流れている。現にギリシャのカメノス国防相は10日のテレビ番組で、ロシアと中国に支援を求める可能性について言及した。この動きを心配したアメリカが、EUに対して譲歩を求めたという情報もある。

もしギリシャが“捨て身の戦法”をとってくると、こうした問題がEUにとってはアキレス腱になってしまう。だから、そこまでギリシャを追い詰めることはできない。今回の合意で4か月間の〝休戦期間”を設けたのも、実はその間に両者がどこまで歩み寄れるかを検討するためだったのではないだろうか。

そうだとすると、今回の合意は混乱の終了を意味するものではない。むしろ6月末までの4か月間が、本当の意味での交渉になる。しかも今後の交渉は水面下で行われ、情報が流れない可能性が大きい。逆に、いついかなる情報が飛び出してくるか、予想は困難だ。ヨーロッパ情勢には、細心の注意が必要だろう。


      ≪24日の日経平均 = 上げ +136.56円≫

      ≪25日の日経平均は? 予想 = 上げ

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高すぎる 電気料金 (上)
2015-02-26-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 値下げはたったの60円 = 電力10社のうち北海道電力と中部電力を除く8社が、4月からようやく電気料金を引き下げる。燃料の輸入価格が大幅に下落したためだ。ただ値下げするといっても、その額はきわめてわずか。たとえば東京電力の場合、1か月に290㌔㍗時を消費する標準家庭で60円程度下がって月額8500円になる。下げ率にすると7%にしかならない。

原油の国際価格は昨年夏以降、急激に下落した。現時点までの下げ率は5割に達している。このため日本の燃料輸入価格も、昨秋から大幅に値下がりした。その影響でガソリンや灯油の小売価格は急速に下がり、企業や消費者に大きな恩恵をもたらしている。資源エネルギー庁の集計によると、レギュラーの1㍑当たり店頭価格は最近時点で135.4円。昨年7月のピーク時に比べると20%も安くなった。

電気料金とガソリン価格の下がり方を比べてみると、2つの点で大きな違いがある。1つは電気の値下げが、ガソリンよりずっと遅いこと。もう1つは電気の下げ率が小さいこと。まず値下げの時期が遅くなるのは、燃料費調整制度という仕組みに原因がある。この制度によって、毎月の電気料金は3-5か月前の輸入価格を反映して決められるからだ。

たとえば、この4月の料金には、昨年11月ー本年1月の平均輸入価格が反映される。だから原油の国際価格が下がっても、日本の電気料金が下がるまでには9か月ぐらいかかってしまう。逆に上がるときにも、同じように遅れが生じる。だから、いいではないかと言ってしまえばそれまで。でも1-2か月前の輸入価格を反映させるようにして、もう少し末端の価格変動を早めるようにできないのだろうか。

                                   (続きは明日)


      ≪25日の日経平均 = 下げ -18.28円≫

      ≪26日の日経平均は? 予想 = 上げ

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高すぎる 電気料金 (下)
2015-02-27-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ アメリカの2.5倍も高い = 家庭用電気料金は①基本料金②使用量に応じた従量制③燃料費調整制度による変動部分④再生エネルギー買い取り原資の負担――から成り立っている。これらの金額は契約内容によって異なるし、電力会社によっても違う。だから非常に判りにくい。ただ、ここから判るように原油安で低減されるのは、③の部分。全体の一部にすぎないから、料金の引き下げ幅は小さくなってしまう。

これらのうちで料金全体を押し上げているのが、固定的な基本料金。設備投資や修繕費などのコストを基準に設定されていると言われるが、その内容は不明だ。ある団体の調査によると、日本の発電所や送電線の修理費はアメリカの7倍、韓国の3倍だという。そうしたものが積み重なって、たとえば東京電力の場合、家庭用の料金は震災前の3割高になっている。

企業向けの電気料金は、家庭向けと違って経済産業省の認可が要らない。建て前上は個別の自由交渉で決まる。だが家庭用料金の変動を参考にするから、法人向けの料金も4月から数%は下がるだろう。しかし現状の企業向け料金も、国際的にみて高すぎる。震災前の25%高、アメリカの2.5倍という水準だ。しかもアメリカとの差は、この10年間で50%も拡大している。

政府は日本企業の国際競争力を高め、海外企業の誘致を促進する目的で、法人税の引き下げに着手し始めた。それはそれで結構なことだが、電気料金がこんなに高いことには法人税を少しぐらい下げても意味はない。資源・エネルギーに乏しい国だとあきらめてしまえば、それまで。なんとか電気料金の引き下げに、政策を集中する必要があるのではないだろうか。


      ≪26日の日経平均 = 上げ +200.59円≫

      ≪27日の日経平均は? 予想 = 上げ

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サタデー自習室 -- 人手不足の検証 ⑫
2015-02-28-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 5人に1人が働く高齢者 = 労働力調査によると、14年12月時点で働いている65歳以上の高齢者は688万人だった。前年と比べたとき、15-64歳の就業者は16万人減少したが、高齢者は55万人増えている。就業者全体に高齢者が占める割合は10.8%。つまり働いている人の1割強が高齢者というわけだ。

この時点での高齢者の就業率は20.7%となっている。就業率というのは、同年代の人口に占める就業者の割合。高齢者の5人に1人強が働いていることになる。男性は28.9%、女性は14.4%だった。10年前の04年12月時点では、就業率が18.5%。男性が27.9%、女性が11.7%だったから、特に女性の方が大きく上昇している。

高齢者が働いている業種はいろいろだが、特に小売業や飲食業、それに福祉関係に多い。こうした業種の性質とも関係するが、非正規雇用の形態で働く人が7割を超える。なかには1日2時間、週2日だけ働くという人もいる。もちろん正規雇用の形で働きたいと希望する人もいるが、その数は意外に少ない。ある調査によると、正規雇用を希望しているのは全体の8%に過ぎなかった。

国際的に比較してみると、日本の高齢者の就業率はきわめて高い。13年平均のデータでは、日本は20.1%だった。これに対してアメリカは17.7%。ドイツは5.4%、フランスは2.2%という低さ。年をとっても働きたいという日本人と、定年後は遊んで暮らしたいというヨーロッパ人との人生観の違いがはっきり表れているようだ。

                            (続きは来週サタデー)


      ≪27日の日経平均 = 上げ +12.15円≫

      【今週の日経平均予想 = 3勝2敗】

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