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経済に関する話題なんでも。ニュースの分析・批評・解説など。大胆な予想や提言も。ご意見、ご批判は大歓迎です。
経済なんでも研究会
今週のポイント
2015-06-01-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ 連騰の新記録なるか = 日経平均は先週299円の値上がり。ついに11日間の連騰を達成した。この11日間では993円の上昇となっている。今週はきょうも上げれば、86年3月の12日間連騰に肩を並べる。火曜日も上げれば、バブルだった88年2月の13日間連騰に追いつく。さらに水曜日も上げれば、60年12月の過去最長だった14日間連騰とタイ記録になる。さて、どこまで行けるのか。

ダウ平均は先週221ドルの値下がり。イエレンFRB議長が「利上げはことし中のどこかで」と演説してから、元気がなくなった。利上げに対する警戒感が高まっただけでなく、現実にドル高が進行したことを嫌気している。企業の業績見通しが、ドル高によって不透明になってきたことが最大の重荷。また未解決のまま6月を迎えるギリシャ問題も、市場を神経質にしている。

ドル高によって円安が進み、円の対ドル相場は12年半ぶりに124円台まで下落した。これが東京の株価を連騰させた最大の原動力となっている。だが連騰の割に株価の上昇幅は、それほど大きくない。このため東京市場の割高感はあまり強まっていない。年初来2兆円の買い越しを記録した外国人投資家が、慌てて利益確定売りに走るといった状況ではない。しかし利食いは増えるだろう。

今週は1日に、1-3月期の法人企業統計と5月の新車販売台数。2日に、4月の毎月勤労統計。5日に、4月の景気動向指数。アメリカでは1日に、5月のISM製造業景況指数。2日に、5月の新車販売台数。3日に、4月の貿易統計と5月のISM非製造業景況指数。5日に、5月の雇用統計。またEUが2日に、5月の消費者物価。3日に、4月の雇用統計。5日に、1-3月期のGDP改定値を発表する。

      ≪1日の日経平均は? 予想 = 上げ


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「5月は買い」だった
2015-06-02-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 月中1043円の値上がり = 「5月は売り」の格言は、すっ飛んでしまった。連休があった関係で営業したのは18日だけだったが、そのうち16日は株価が上昇。下落したのは、わずか2日という驚くべき成績を残している。日経平均は月中1043円の値上がりだった。正に「梅雨入り」の予報なのに、連日の晴天に恵まれた感じである。

4月後半から5月にかけて、大企業は3月決算の内容を公開する。このとき企業側は翌年3月期の見通しも発表するが、多くの企業は将来の不確実性を理由に慎重な見方をしがちだ。それが株価の売り材料になり、「5月は売り」の格言が生まれたという。ところが、ことしは楽観的な将来見通しを発表した企業が多く、「5月は買い」になった。たとえば日経新聞の集計によると、15年3月期は7%の増益。16年3月期の見通しは13%の増益となっている。

業績見通しが好転した原因は2つある。1つは円安傾向が続きそうなこと。円の対ドル相場は先週、12年半ぶりに124円台まで下落した。FRBのイエレン議長が「利上げは年内のどこかで」と言明したことが響いている。今後どこまで円安になるかは予測できない。しかしアメリカ国内で“利上げの火”が消えない限り、大きく反騰する可能性はきわめて小さくなっている。

もう1つは、消費増税の悪影響が消えること。4月からは物価の上昇幅が小さくなって、実質賃金がやっとプラスになると期待される。このため消費が増加に向かい、日本経済は景気回復のスピードを上げる可能性が出てきた。円安と消費の増加は、輸出産業と内需産業の両方に恩恵を与える。こうして企業が将来の業績に自信を持ち始め、それを反映して「5月は買い」のドラマが演出された。

      ≪1日の日経平均 = 上げ +6.72円≫

      ≪2日の日経平均は? 予想 = 上げ


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前向きになった 経営者 : 法人企業統計
2015-06-03-Wed  CATEGORY: 政治・経済
設備投資は7.3%増加 = 財務省は1日、ことし1-3月期の法人企業統計を発表した。それによると、金融・保険を除いた全産業の売上高は343兆5978億円で前年を0.5%下回った。また経常利益は17兆5321億円で、こちらの方は前年をわずかに0.4%上回っている。このように売上げと利益の面からみる限り、1-3月期の企業業績はあまりよくない。ところが設備投資は13兆1294億円で、前年比7.3%の増加となった。

売上高は消費増税の影響で、昨年4-6月期に1.1%増加に低下。その後も2%台の増加と低迷していたが、ことし1-3月期にはわずかながら減少してしまった。また経常利益は昨年4-6月期に4.5%の増加。7-9月期は7.6%増、10-12月期は11.6%増と好調に推移していた。それが1-3月期は0.4%増に落ち込んでいる。

一方、設備投資額は昨年4-6月期が3.0%増。7-9月期は5.5%増、10-12月期は2.8%増とやや停滞気味。それが1-3月期には、売上げや利益の減退にもかかわらず7.3%の伸びになった。特に電機、通信、輸送用機械などの投資が大きい。こうした現象は、企業経営者が景気の先行きに期待を持ち始めた結果だと考えていいのではないか。

法人企業統計は、財務省が全国2万2000社を超える企業から回答を得て集計した調査。この種の調査としては最も規模が大きい。そのためGDPの再計算にも、その結果が反映される。今回の調査では設備投資の増加率が予想より大きかったので、8日に発表される1-3月期のGDP改定値では、速報値の年率2.4%が上方修正される公算が大きい。

      ≪2日の日経平均 = 下げ -26.68円≫

      ≪3日の日経平均は? 予想 = 下げ


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プラスに転じた 実質賃金
2015-06-04-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 好循環は始まるのか = 就業者が受け取る賃金の価値が、2年ぶりに前年を上回った。厚生労働省が2日発表した4月の毎月勤労統計によると、1人当たりの現金給与総額は27万4577円で前年より0.9%増加した。ここから物価の上昇による目減り分を差し引いた実質賃金は、前年を0.1%上回った。この統計で実質賃金が前年を超えたのは、なんと24か月ぶりのことである。

給与の内訳をみると、所定内給与が0.6%の増加。残業などの所定外給与は2.3%の減少、ボーナスなどの特別給与が14.9%の増加だった。業種別では学術研究の8.2%増、不動産・物品賃貸業の5.7%増などが目立っている。ただ従業員数の多い製造業は0.5%の減少となった。

実質賃金が増加すると、個人消費の増大が期待される。すると企業の収益がさらに好転し、それが設備投資や給与の増加につながる。こうした経済の進展が、いわゆる“好循環”だ。したがって2年ぶりに実質賃金がプラスになったことは、新しい景気の拡大をもたらす可能性を秘めている。

しかし0.1%程度のプラスで、個人が財布のヒモをゆるめるとは思えない。好循環を惹き起こすには、今後も実質賃金の着実な増加が必要だろう。その点で懸念されるのは、円安と原油価格の反騰で物価が上昇することだ。こうした状況にありながら、日銀が相変わらず「2%の物価上昇」を金融政策の目標に掲げていることも不思議な光景である。

      ≪3日の日経平均 = 下げ -69.68円≫

      ≪4日の日経平均は? 予想 = 上げ


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なお残る増税の後遺症 ; 新車販売
2015-06-05-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 軽自動車の落ち込み大 = 自動車業界が、いまなお増税の副作用に苦しんでいる。業界団体の集計によると、5月の軽自動車を含む新車販売台数は33万5644台だった。これは前年同月に比べて7.6%の減少。昨年5月は消費増税前の駆け込み需要の反動が、いちばん大きく出た時期。ことしはそれよりも売れ行きが減っている。

排気量660CC以上の登録車をみると、5月の販売台数は20万9889台。前年を1.4%上回った。しかし増税の影響がなかった13年5月に比べると、まだ4%低い水準となっている。一般に価格の安い日用品などはすでに増税の影響から抜け出しているが、価格の高い自動車の場合にはまだ後遺症が残っているようだ。

ことしの4月から、軽自動車税が引き上げられた。したがって軽自動車の場合は、3月までの駆け込みの反動減にいま直面している。5月の販売台数は12万5755台。前年を19.6%、13年5月を16%下回っている。景気は回復しつつあるが、やはり増税の影響は大きい。正常な状態に戻るのには、まだ時間がかかりそうだ。

増税で車の売れ行きが落ちるのは当然だ。しかし増税前の駆け込みで販売は増加した。だから長い目でみれば、販売台数は平準化されるという見方もできる。ところがメーカー側としては、販売の増減に合わせて生産調整をしなければならない。そのため材料の調達も大きく変動するし、従業員の増減も必要になってくる。非正規雇用が減らない原因だろう。このように増税の影響は見た目より、ずっと大きい。そして17年4月には、消費税の再引き上げが実施される。

      ≪4日の日経平均 = 上げ +14.68円≫

      ≪5日の日経平均は? 予想 = 下げ


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サタデー自習室 -- 破綻した 太陽光政策 ⑩
2015-06-06-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ すべては CO₂ のために = 話は一転するが、政府は4月末に急きょ「日本が排出する温暖化ガスを、30年までに13年比で26%削減する」ことを決めた。これは国連が今年末にパリで開く気候変動枠組み条約の第21回会議に、各国が20年以降の削減目標を提出しなければならないためだ。先進国の大半は3月中に削減案を作成し発表している。ところが日本は、準備にもたついていた。

そこへ政府を仰天させる話が舞い込んできた。6月にドイツで開く予定のG7(主要7か国)首脳会議で、各国首脳がそれぞれの削減案について説明することになったのである。安倍首相がこの席で「日本はまだ案を作成しておりません」と言うわけにはいかない。大変だというので、慌てて削減目標を作ることになった。

アメリカが発表した目標は、25年までに05年比で26-28%削減。EUは30年までに90年比で40%の削減となっている。これを13年基準に直すと、それぞれ18-21%、24%の削減となる。政府部内では激論の末に、日本の計画がアメリカやEUを下回ることは許されないという積極論が大勢を占めた。その結果、まず26%削減という目標が設定されたのである。

温暖化ガスの削減目標を作るためには、どうしても電源構成を決める必要がある。たとえば原子力や再生可能エネルギーの比率を高くすれば、CO₂(二酸化炭素)の排出量は減る。石炭火力や石油火力を増やせば、ガスの排出量は増大してしまうわけだ。こうして温暖化ガスを26%削減するために、実現性に乏しい電源構成が作成された。

                               (続きは来週サタデー)

      ≪5日の日経平均 = 下げ -27.29円≫

      【今週の日経平均予想 = 4勝1敗】 


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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話 (改訂版)
2015-06-07-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第5章 市場って、なんだろう? ①

◇ むかしは殿様が作った = みなさんの家の近くにも、市場があるでしょう。大きな建物のなかに何軒もの魚屋さん、八百屋さん、肉屋さんなどが並んでいますね。店の人が「さあ、安いよ。買ってらっしゃい」と、大きな声を出しています。あれが市場です。

魚屋さん同士は、お互いに競争しています。それなのに、なぜ一緒のところにお店を出しているのでしょう。答えは、たくさんのお客さんに来てもらうためです。お客さんにとっても市場に行けば、たいていの欲しいものが並んでいるので、とても便利でしょう。

ですから市場はかなり古い時代から、どこの国にもありました。日本でも1000年以上も前から存在しました。殿様が自分の町に人が集まるように、お城の近くに市場を作りました。神社やお寺も同じような目的で、市場を作りました。

市場の大きな特徴は、お客と店の人が値段について交渉できること。店の人が300円と書いてある品物を指して「250円に負けちゃうよ」と言ったら、お客が「200円なら買うよ」なんて言い返しています。みなさんも近所の市場へ行って、お店の人とお客さんのやりとりをよく聞いてみてください。                  

                            (続きは来週日曜日)


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今週のポイント
2015-06-08-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ 理由が異なる日米の下げ = 日経平均は先週2日、13日ぶりに反落。連騰記録は12日間で止まった。週間では102円の値下がり。ダウ平均も先週は161ドルの値下がりだった。日米の株価が同時に下落したのは4月の最終週以来だが、今回は下げの理由が日本とアメリカでは全く異なっている。

日経平均の場合、終り値の前日比が週間を通して70円以内だったことが大きな特徴。商いが活発だったにもかかわらず小幅な値動きに終始したのは、利益確定売りと押し目買いが拮抗していたためだ。どちらかというと、高値では国内の個人投資家が売り。安値では外国人投資家が買うという展開が続いた。12日間の連騰後にしては過熱感もなく、落ち着いた動きだったと言えるだろう。

ダウ平均の方は、FRBによる年内の利上げが有力視されたことが警戒材料に。5月の雇用統計が予想以上に強かったことが、こうした警戒感を増幅させた。いつか来た道である。またギリシャ情勢の緊迫も、市場にとっては重荷となった。東京市場については、いまのところ下値不安はほとんどない。だがニューヨーク市場の場合は、そう言い切れないだろう。

今週は8日に、1-3月期のGDP改定値、4月の国際収支、5月の景気ウォッチャー調査。9日に、5月の消費者態度指数。10日に、5月の企業物価と4月の機械受注。11日に、4-6月期の法人企業景気予測調査。12日に、4月の第3次産業活動指数。アメリカでは11日に、5月の小売り売上高。12日に、5月の生産者物価と6月のミシガン大学・消費者信頼感指数。またEUが9日に、1-3月期のGDP改定値。中国が8日に、5月の貿易統計。9日に、5月の消費者物価と生産者物価。11日に、5月の鉱工業生産、小売り売上高、固定資産投資を発表する。

      ≪8日の日経平均は? 予想 = 上げ


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利上げは 近づいた / アメリカ
2015-06-09-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 強すぎる? 雇用統計 = 米労働省は先週末、5月の雇用統計を発表した。それによると、最も注目される農業を除いた雇用者数は前月比で28万人の増加。事前の予想を大幅に上回って、関係者を驚かせた。その結果、FRBによる政策金利の引き上げ時期が近づいたという観測が一気に強まり、株価は下落。長期金利が上昇して、ドル高もいっそう進行した。

非農業雇用者の増加数は、過去1年間の平均で月25万1000人に達した。月20万人以上なら景気は上向きとみられるから、この増加数は強すぎるくらいの成績と言える。市場では最近まで「利上げは9月」という見通しが大勢を占めていたが、これで「7月説」が急速に盛り上がってきた。なかには「6月にも」という予想も出ているが、それはないだろう。

雇用統計のなかで特に注目されるのは、長期失業者の数と賃金の動きだ。というのも労働経済学の専門家であるイエレンFRB議長はかねがね、この2つの趨勢を重視すると表明していたからである。5月の長期失業者は250万2000人で、前年より84万9000人も減った。また平均週給は861ドル12セント、前年より19ドル32セント上昇している。

FRBがゼロ金利政策を終了し、金利をたとえば0.1%に引き上げたらどうなるのか。株価は下がり、金利とドルは上がるだろう。だがアメリカにとっても全く初めての経験だけに、その影響の程度は予測困難と言ってもいい。したがって日本経済への影響も、また未知数である。ただ、その未知の領域に足を踏み入れなければ、経済の正常化は達成できない。

      ≪8日の日経平均 = 下げ -3.71円≫

      ≪9日の日経平均は? 予想 = 下げ


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名目成長率は 9.4% : 1-3月期
2015-06-10-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 高度成長期並みの高さ = 内閣府は8日、ことし1-3月期のGDP改定値を発表した。それによると、実質成長率は年率換算で3.9%。速報値の2.4%から大幅に上方修正された。この結果、14年度の実質成長率はマイナス0.9%となっている。この数値からも明らかなように、成長率は昨年4-6月期のマイナス6.8%から急速に改善した。

速報値から大幅に上方修正された原因は、企業の設備投資が大きく伸びたため。速報値の設備投資は前期比0.5%増だったが、その後の詳しい調査で2.7%増に引き上げられた。その他の項目は、速報値とほとんど変わっていない。たとえば個人消費は前期比0.4%増で修正なし。輸出や輸入の数値も変わらなかった。

驚くべきことは、名目成長率の高さだ。名目成長率というのは物価の変動を考慮せず、いわば時価でみたGDPの増加率である。速報値でも7.7%だったが、これが9.4%に上方修正された。わずか1四半期の年率換算値ではあるが、瞬間的にはかつての高度成長期にも匹敵するスピードになった。最近の中国の成長率にも劣らない。

ふつうは物価の変動を考慮した、実質成長率が重視されている。物価の上昇でGDPが増加しても“水ぶくれ”だと考えられるからだ。しかし企業の経営にとっては、名目成長率が重要。売上高にしても利益にしても、その数字は常に名目値だからである。いま日本の企業業績は絶好調。1-3月期の高い名目成長率は、それと無縁の数字ではない。

      ≪9日の日経平均 = 下げ -360.89円≫

      ≪10日の日経平均は? 予想 = 上げ


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税収額は54兆円に? : 14年度
2015-06-11-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ バブル期以来の高水準 = 14年度の税収見込みが、大きく上振れしてきた。財務省の発表によると、4月末までの税収は累計で44兆8000億円。昨年同期を12.5%上回っている。このあと5月には3月期決算の法人税収が加わるので、最終的な税収額は54兆円に達しそうだ。そうなれば、バブル期だった91年度の59兆円以来の高い税収額ということになる。

4月までの累計でみると、所得税が昨年同期より8.2%の増加。法人税は14.8%、消費税は30.9%の増加となっている。いずれも景気の回復を反映した結果と言えるだろう。特に法人税は、これから3月期決算の企業による納税が加算される。昨年5月の場合をみても、7兆1000億円が追加された。14年度は企業収益が13年度より大幅に伸びているから、10兆円を超える税収増加も期待できる。

補正も含めた14年度予算の税収額は51兆7260億円。したがって仮に税収額が54兆円に達すれば、2兆3000億円の自然増収が生じることになる。降って湧いたようなこの原資を、どう使うのかが今後の議論になるだろう。今回の税収増加をみれば「景気をよくすれば税収も増える」という積極派の声が強まりそうだ。しかし景気は他の要因によっても、下降に転じることがある。そのときに備えて、財政の負担を軽減しておくことが大切だ。

たとえば、いま長期金利が上昇しつつある。国の借金は、国債も含めて1000兆円に達した。もし金利が0.5%上がれば、国の利払い負担は5兆円も増加してしまう。こうしたことを考えれば、2-3兆円の自然増収で浮かれてはいられない。今後の財政政策に関する安倍内閣の姿勢を注視しよう。

      ≪10日の日経平均 = 下げ -49.94円≫

      ≪11日の日経平均は? 予想 = 上げ


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観光白書の 盲点
2015-06-12-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 新しい数字を除外して作成 = 政府は9日の閣議で、15年版の観光白書を承認し発表した。それによると、14年中の訪日外国人数は1341万人。前年より29.4%の増加だった。また外国人の延べ宿泊者数は4482万人で、前年を33.7%上回っている。このため東京や大阪のホテルなどでは客室稼働率が急上昇、宿泊設備の不足が大問題になってきたという。

外国人旅行者による消費支出額も2兆円を突破した。最も多いのは“爆買い”で知られる中国人。消費額は5583億円にのぼった。第2位は台湾の3544億円、次いで韓国の2090億円などとなっている。1人当たりの買い物代金でも、1位は中国人で12万7443円だった。アジア系の旅行者は電機製品や化粧品など物品の買い物が多い一方、欧米の人は歴史や文化をめぐる旅行に関心があったという分析も紹介している。

こうした記事を読んで「なるほど」と思った人は多いだろう。だが実は、この白書の数字は古い。たとえば訪日外国人数は413万人。旅行消費額は7060億円。中国人の消費は2775億円。その1人当たり支出は30万円。---ことし1-3月期の集計である。3か月間の数字だから、14年の結果と比べるとき1人当たり以外は4倍にしてみてください。

こんな新しい数字があるのに、白書は古い数字しか採用しなかった。15年版の白書だから、前年の成績だけで構成した。お役人はそう言うかもしれない。しかし外国人旅行者の急増が話題になっているとき、これでは対応が追い付かない。せめて参考資料として添付してもらいたかった。閣議で形式的に承認するから、こんな問題が起きる。

      ≪11日の日経平均 = 上げ +336.61円≫

      ≪12日の日経平均は? 予想 = 上げ


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サタデー自習室 -- 破綻した 太陽光政策 ⑪
2015-06-13-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 根拠のない国際公約に = 政府は電源構成の作成にあたって、原子力と再生可能エネルギーの比率を目いっぱい引き上げた。それでも30年の温暖化ガス排出量は、13年比で21.9%しか減少しない。そこで残りの4.1%分は、代替フロンやメタンガスの排出減少策や森林による吸収分で補うことになっている。

だが現状をみると、電力各社は新しい火力発電所の建設に突っ走っている。原発の再稼働が遅々として進まず、このままだと近く電力不足に陥る危険性が高いからだ。仮に30年の電源構成が政府の計画通りになったとすると、日本の火力発電能力は大幅に余ってしまう。この矛盾をどう考えるのか。政府による説明は全くないし、電力会社との協議も行われていない。

世界は温室効果ガスを毎日1億トンも排出しており、地球の温暖化は確実に進んでいる。国連の専門家会議は「このままの排出が続けば、世界の気温は今世紀末に2.0-4.8℃上昇する」と警告した。したがって日本もガスの排出を、できるだけ削減しようという姿勢は正しい。しかし、できそうもない目標を掲げるのは、いかがなものだろう。

たしかに2030年は、まだ15年先のことである。と言っても現状からみる限り、15年後に43基の原発を稼働させられるのか。答えはノーに近い。再生可能エネルギーの中核を占める太陽光発電も、政策の失敗でとん挫してしまった。にもかかわらず政府は強引に30年の電源構成を作成し、それを基に排出ガスの削減目標を設定した。このように全く根拠に乏しい計画を、安倍首相は今月のG7首脳会議で世界に公約した。

                                  (続きは来週サタデー)

      ≪12日の日経平均 = 上げ +24.11円≫

      【今週の日経平均予想 = 3勝2敗】  


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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話 (改訂版)
2015-06-14-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第5章 市場って、なんだろう? ②

◇ シジョウとイチバ = 先週はみなさんの家の近所にある市場の話でした。この「市場」をなんと読みましたか。答えは「イチバ」が正解。では第5章のタイトル「市場って」は、どう読みますか。答えは「シジョウ」が正解です。英語ではどちらもマーケットですが、日本語では大きな市場は「シジョウ」、小さな市場は「イチバ」と読む約束になっています。

(ここから先は判りやすいように「イチバ」と読むときには「市場」、「シジョウ」と読むときには「市場」というふうに下線を引いておきます)

みなさんの町にある市場に並んでいる品物は、どこから来るのでしょうか。たいていは生産された場所から、大きな市場に運ばれます。町の市場にお店を出している人たちは、この市場から品物を買ってくるのです。

日本でいちばん大きい市場は、東京の築地というところにある東京都中央卸売市場です。ここには全国から魚や野菜、果物、肉などが集まってきます。毎日、1万2800人もの人が、この市場での売り買いに参加しているそうです。こうした大きな市場は、全国にいくつもあります。

(続きは来週日曜日)


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今週のポイント
2015-06-15-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ 方向感覚なくした市場 = 株式市場は多くの材料をうまく咀嚼できず、方向感のない動きに終始した。日経平均は先週54円の値下がり。ダウ平均は49ドルの値上がりだった。日経平均は2万0400円台を維持したが、ダウ平均はまだ1万8000ドルに届かない。今週も晴れるのか降るのか判らない、うっとうしい梅雨空が続きそうだ。

材料はたくさんある。たとえばヨーロッパを起点に、世界の長期金利が上がり始めた。これを景気回復の反映とみるのか、投資家の債券離れとみるのか。また原油価格の反発で商社や石油元売りの利益は増加するが、ゴムや化学業界にとってはマイナス要因に。さらに黒田日銀総裁が円安の行き過ぎをけん制した発言。たしかに円安が止まれば多くの内需産業は助かるが、輸出関連企業の利益増加はストップする。

海外に目を転じても、ギリシャのデフォルト(債務不履行)不安はなお続く。しかしEUとの交渉は決裂もしないから、なんとかなりそうだという期待も生まれてきた。中国経済の不調も、株価だけをみていると将来性が買われているようにもみえる。このように多くの材料が、プラスにもマイナスにも考えられる。そこで市場は首をかしげているわけだ。

今週は17日に、5月の貿易統計。19日に、4月の全産業活動指数。アメリカでは15日に、5月の工業生産と4月のNAHB住宅市場指数。16日に、5月の住宅着工戸数。18日に、5月の消費者物価とカンファレンス・ボード景気先行指数。またEUが16日に、1-3月期の雇用統計を発表する。

      ≪15日の日経平均は? 予想 = 下げ


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大丈夫なのか? 上海の株高 (上)
2015-06-16-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 株価は1年で2倍半に = 上海市場の株価が、異常な高騰ぶりをみせている。代表的な上海総合株価指数は先週 5100を超えた。昨年7月から上昇軌道に乗り、ことし2月には3000を回復。3月からはスピードを上げて、この1年間で株価は2.5倍に急騰している。5月末の時価総額は5兆9000億ドル(約730兆円)。東京市場を抜いて、世界第3位となった。

最近の売買代金は世界一である。1-4月の売買代金は6兆5900億ドルで、ニューヨーク市場の5兆6900億ドルを上回った。5月28日には、1日の売買代金が1兆2500億元の新記録を付けている。だが中国の実体経済は、このところ決してよくない。それなのに、なぜ株式市場だけがこんなに賑わうのだろう。

周知のとおり、中国経済の実態は必ずしも良好とは言えない。1-3月期のGDP成長率は7.0%にまで低下した。また4月の指標をみても、たとえば新車の販売台数は前年比0.5%減。セメントの生産は7.0%減。1-4月でみると、鉱工業生産は前年比5.9%増だが、14年の8.3%増から大きく減退した。固定資産投資額も12.0%増だが、14年の15.7%増から目立って落ち込んでいる。

これに対して、政府は財政・金融面からの景気テコ入れ策を実施。財政面では鉄道などのインフラ投資を拡充、地方政府に支出の増加を強制している。また金融面では昨年11月から3回にわたって金利を引き下げ、預金準備率も大幅に引き下げた。しかしバブルの崩壊による不動産不況はなお深刻で、鉄鋼やセメントなどの過剰な生産設備もいぜん解消されていないのが実情だ。

                                 (続きは明日)

      ≪15日の日経平均 = 下げ -19.29円≫

      ≪16日の日経平均は? 予想 = 下げ


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大丈夫なのか? 上海の株高 (下)
2015-06-17-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 急膨張した信用取り引き = 不動産市況の低迷で、住宅やビル建設に関連した部門の生産が落ち込んだ。輸出の伸びも大幅に鈍っている。そうしたなかで、政府が特に重要視しているのが個人消費だ。この局面で、仮に株価が急落すれば消費にも悪影響を及ぼす。だから政府は株価の下落を許容しないだろう。--これが投資家の心理を強力に支える論理になっている。

上海株式市場の大きな特徴は、投資家の大半が個人である点。証券会社が保有する個人の投資口座は2億口に及んでいる。この個人投資家が信用取り引きで短期売買を繰り返しているのも、もう1つの特徴だ。中国市場では10年3月に、信用取り引き制度が導入されたばかり。だが最近の信用残高は1兆9700億元。東京市場の13倍に達している。

時価総額に占める信用取り引きの割合は3.5%になった。これはニューヨークの2.4%、東京の0.6%に比べてもきわめて大きい。人民銀行の金利引き下げが、この信用取り引きの膨張に輪をかけたといわれている。中国企業のなかには、上海と香港の両市場に上場しているところがあるが、この同じ銘柄の株価が上海では香港の6割高になっているケースもあるというから異常だ。

要するに上海の株価は、すでにバブルの様相を呈していると言えるだろう。そしてバブルは必ず崩壊する。もし上海の株価が暴落すれば、中国経済はさらに悪化する。その影響は、世界の株価にも経済にも悪影響を及ぼすに違いない。東京の株式市場も日本経済も、その事態に備えておく必要が出てきたのではないだろうか。

      ≪16日の日経平均 = 下げ -129.85円≫

      ≪17日の日経平均は? 予想 = 上げ


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命運が定まる 18日の会議 : ギリシャ 
2015-06-18-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ デフォルト ⇀ EU離脱の公算も = ギリシャ問題が、とうとう大詰めの段階を迎えた。EU・IMFの債権者側とギリシャは、10日と14日に実務者会議を開いたが話し合いは決裂。そのまま18日にルクセンブルグで開くユーロ圏財務相会議を迎えることになってしまった。だが、この会議で交渉が決着する可能性はきわめて小さい。

ギリシャは6月末までに、IMFに対して16億ユーロを返済しなければならない。また7月中には、ECB(ヨーロッパ中央銀行)が保有する35億ユーロの国債を償還する必要がある。仮にこれらの返済が猶予されたとしても、ギリシャの財政改革案がEU側に受け入れられなければ、EUとIMFが約束していた72億ユーロの金融支援は失効してしまう。

ギリシャの財政改革について、EU側は年金のカットや消費税の増税を強く要求してきた。だがギリシャのチプラス政権は「選挙公約の違反になる」という理由で、これを拒否。関係筋によると、財政削減幅に関する両者の差は年間20億ユーロほどだという。この差が18日の財務相会議で、一気に詰められる公算は全くないという見方が強い。

もし18日の会議で交渉がまとまらないと、ギリシャはデフォルト(債務不履行)に追い込まれ、さらにはEUからの離脱も現実味を帯びてくる。ドイツ議会の内部では、ギリシャの離脱を容認する意見も出始めているらしい。可能性の1つは、チプラス首相が内閣を解散して総選挙に訴える道。そうなればギリシャのEU離脱が、国民投票で決められることになる。しかし、その場合もデフォルトの回避は難しく、世界経済にも大きな衝撃を与えることになるだろう。

      ≪17日の日経平均 = 下げ -38.67円≫

      ≪18日の日経平均は? 予想 = 上げ


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貯蓄=1798万円、負債=509万円
2015-06-19-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 平均的な世帯の財政事情 = 総務省の調査によると、14年の2人以上世帯の平均貯蓄額は1798万円だった。前年に比べて59万円増えている。また年間収入の平均は614万円で、こちらの方は前年を2万円下回った。一方、負債の平均額は509万円。前年より10万円の増加だった。収入が減少するなかで貯蓄を大幅に増やす半面、借金も増加している姿が浮かび上がっている。

このうち全体の約半分を占める勤労者世帯だけをみると、貯蓄額は1290万円。前年より46万円増加した。また年間収入額は702万円で、6万円の減少。負債額は756万円で、前年に比べて16万円増加している。自営業などの世帯に比べると、勤労者世帯の方が収入は多い。その半面、貯蓄額は少なく、負債の多いのが特徴だ。

貯蓄の中身についてみると、2人以上世帯では定期性預貯金が758万円で最も多く、次いで流動性預貯金、生命保険など、有価証券の順になっている。勤労者世帯の場合も定期性預貯金の469万円が最大だが、次は生命保険など、流動性預貯金、有価証券と順番が少し変わる。特に勤労者世帯では、有価証券の伸び率が大きかった。

こうした世帯の財政状態を10年前と比べてみよう。まず04年の実績と比べてみると、貯蓄額は2人以上世帯で106万円、勤労者世帯で17万円の増加。しかし年間収入は、それぞれ36万円、28万円減っている。一方、負債額は2人以上世帯では15万円減ったものの、勤労者世帯では101万円増えた。

      ≪18日の日経平均 = 下げ -228.45円≫

      ≪19日の日経平均は? 予想 = 上げ


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サタデー自習室 -- 破綻した 太陽光政策 ⑫
2015-06-20-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 政府の“切り札”は電力自由化 = 安倍首相は先日のG7(先進7か国)首脳会議で「日本は30年の温暖化ガス排出量を13年比で26%削減する」と公約、胸を張った。だが、この目標を達成するためには、原発を43基も稼働させなければならない。また再生可能エネルギーによる発電量も、現在の2倍にする必要がある。その実現はきわめて困難だ。政府のエネルギー計画は、文字通り“絵に画いた餅”の感が濃い。

そうした窮状のなかで、政府が局面打開の切り札として期待しているのが、電力の自由化だ。戦後の日本では、東京電力など大手の電力会社が各地域ごとに販売を独占してきた。この独占体制を終わらせ、新しい電力会社を育成。消費者がどんな電力会社とも自由に契約できるようにする。これによって発電量の確保と料金の低下を促すことが目的だ。

具体的には、16年4月から完全自由化が始まる。すでに大工場などの大口契約については、00年から自由化されている。しかし大口契約の自由化率はまだ5%に達していない。来年4月からは一般家庭までが、自分で電力会社を選べるようになる。この完全自由化によって、自由化率は急速に上昇するかもしれない。

そこを狙って、発電業界には多くの会社が新しく参入している。経済産業省への届け出は2月末で577社。この2年間で7倍に膨れ上がった。商社や石油会社などが続々と新会社を設立。これら新規の発電業者を、一括して「新電力」と呼んでいる。だが、こうした自由化政策が功を奏するかどうかはまだ不明。問題点が多いことも確かである。

                                (続きは来週サタデー)

      ≪19日の日経平均 = 上げ +183.42円≫

      【今週の日経平均予想 = 3勝2敗】  


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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話 (改訂版)
2015-06-21-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第5章 市場って、なんだろう? ③

◇ 米や石油や株式の市場 = 漢字で書けば「市場」ですが、読み方には市場と市場の2つがあることは、先週のこの欄で勉強しました。(えっ、意味が判らない? と思った人は先週の記事をもう1回読んでください)

市場と市場の違いは、なんでしょう。まず大きさが違います。市場の方は、市場の何十倍、何百倍も大きいのです。なぜかというと、市場はまわりの町に住んでいる人が買いにくる場所。これに対して市場は、たとえば東京中のお店の人が、遠い所からも買いにくる場所なのです。

言い方をかえると、市場はお母さんやお兄さんなど、ふつうの家の人たちが自分の家で使うものを買いにくるところ。市場は、お店を開いている人たち、つまりプロが買いにくるところなのです。

さらに市場は、魚や野菜などを扱う市場のほかに、米や小麦などの穀物を扱う市場、金属や石油などを扱う市場、さらには株式の売買をする株式市場、金融商品を扱う市場もあるのです。金融市場では、売買がコンピュータで行われるので、市場と言っても建物がありません。見えない市場ですね。                   

(続きは来週日曜日)


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今週のポイント
2015-06-22-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ 中央銀行総裁の発言力 = ダウ平均は先週117ドル上昇したが、日経平均は233円の下落となった。アメリカでは住宅関連の指標が弱く、日本では設備投資に強い動きが出ている。また企業の業績見通しは、アメリカより日本の方が圧倒的に好調だ。したがって株価を巡る材料を比較すれば、日本の方がずっといい。にもかかわらず株価の動きは逆になった。

日米の株価はともに高値圏にあって、利益確定売りが出やすくなっていることは確かだ。さらにギリシャと中国が、市場にとっては大きな重しにもなっている。ギリシャ支援問題は18日のユーロ圏財務相会議でも決着せず、22日の緊急首脳会議に持ち越された。デフォルト(債務不履行)の危機は、ますます近づいている。また上海の株価は先週13%も急落した。これが一時的な調整なのか、それともバブル崩壊の予兆なのかはまだ判らない。

こうしたなかでFRBのイエレン議長は17日の記者会見で「政策金利の正常化は徐々に実施する」と発言。これで株価は上昇した。一方、黒田日銀総裁の円安けん制発言は先週も尾を引いた。円高が進み、株価は下落している。短期的にみれば、この日米中央銀行総裁の発言が、両市場の明暗を分けたと言えるだろう。

今週は24日に、5月の企業向けサービス価格。26日に、5月の雇用統計、家計調査、消費者物価。アメリカでは22日に、5月の中古住宅販売。23日に、4月のFHFA住宅価格指数と5月の新築住宅販売。24日に、1-3月期のGDP確定値。中国では23日に、6月のHSBC製造業PMIが発表される。また22日には、ブリュッセルでユーロ圏の緊急首脳会議が開かれる。

      ≪22日の日経平均は? 予想 = 下げ


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弱気になった 日本銀行
2015-06-23-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 決定会合の回数を減らす = 日本銀行は金融政策決定会合の開催日を、来年から年8回に減らすと発表した。金融政策決定会合は、金利や量的緩和など重要な金融政策を決める意思決定の最高機関。最近は年14回開いていたから、大幅な削減となる。理由はアメリカやヨーロッパの主要国が8回なので、それに合わせるのだという。

日本銀行法施行令には「1か月に2回の招集を常例とする」と定められている。しかし、ここ2-3年の実績は年14回程度となっていた。それを今回は、施行令まで改正して8回にする。そこまでして開催日数を欧米並みにする理由が、どうもよく判らない。この決定会合のあと、日銀総裁は記者会見で見解を発表する。会合の回数が減れば総裁の会見も減り、それだけ日銀は情報発信のチャンスを失うことになる。

この点について日銀は、これまで1か月後に公表してきた会合の議事要旨を1週間後の公表に早めるなど、情報の内容を濃くして対応すると説明した。しかし回数を減らさなくとも、情報の濃密化はできるはず。この論理も、きわめて理解しにくい。国民の立場からすれば、情報の発信は回数が多く濃密であることに越したことはない。

日銀は2年前から、金融政策の目標を“2%の物価上昇”に置いてきた。ところが物価はなかなか上昇せず、黒田総裁は「目標達成に向かってはいるが、まだ時間がかかりそう」という見解表明を繰り返すばかり。しかも物価の上昇がなくても、景気は好転。日銀の政策目標は影を薄くしている。こんな状態での総裁会見は少ない方がいい。決定会合を縮小した背景には、こんな日銀の弱気があった?

      ≪22日の日経平均 = 上げ +253.95円≫

      ≪23日の日経平均は? 予想 = 上げ


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内需・外需 ともに好調 : 企業収益
2015-06-24-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 投資意欲は強まる = 日経新聞が上場企業1459社の3月期決算を集計したところによると、単独ベースの経常利益は17兆4297億円で過去最高を記録した。前年比では9%の増益。また税引き後の利益は12兆4234億円で、前年を8%上回っている。景気の回復を受けて絶好調と言える企業業績が、数字の面でも最終的に裏付けられたわけだ。

大きな特徴は、外需関連企業も内需関連企業も利益を増大していること。外需関連については円安、外需関連については原油安や訪日外国人の増加が大きく貢献した。最大の利益をあげたのはトヨタ自動車だが、第2位はKDDI。第3位は日産自動車、第4位はJR東海というように、外需関連と内需関連の企業が交互に並んでいる。

企業はこの膨大な利益をどう使うのか。各種の調査をみると、経営者の関心は投資に向いているようだ。この投資には一般的な設備投資や研究開発投資のほか、内外での企業買収も含まれる。また従業員に対するボーナスという形での配分、株主に対する配当や優待策の拡充を検討している企業も多い。かつてのように内部留保を積み増そうと考える経営者は、目立って少なくなったようだ。

こうした傾向は、株価を押し上げる強力な材料である。ただ当面は、ギリシャと中国の問題が重石となって市場にのしかかっている。このうちギリシャ問題には明るさが見えたため、株価は一時的に上昇した。中国の問題を見極めるのには少し時間がかかりそうだが、これもクリアできれば株価は再上昇の軌道に乗る。

      ≪23日の日経平均 = 上げ +381.23円≫

      ≪24日の日経平均は? 予想 = 上げ


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サービス ↑ 品物 ↓ ; 企業物価
2015-06-25-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 消費増税の影響は消える = 日銀は24日、5月の企業向けサービス価格を発表した。それによると、10年を100とした5月の指数は102.9。前月より0.1%上昇、前年同月比では0.6%の上昇だった。また消費税を除いた価格指数でも、前年比は0.6%上昇と変わらず。消費増税の影響が全くなくなったことを示している。

企業向けサービス価格というのは、企業同士が取引するサービスの価格。たとえば運輸、通信、広告など。日銀が147項目について、毎月調べている。この調査と並んで、日銀は「企業物価」も集計している。こちらの方は、企業同士が取引する商品の価格。これら2つの価格を合わせたものが、企業段階での物価水準になるわけだ。

5月のサービス価格をみると、道路旅客輸送・国内航空旅客輸送・宿泊サービス・土木建築サービスなどの項目が目立って上昇している。これは人手不足による賃上げ、円安による外国人訪日客の増加を反映したもの。サービス価格は13年7月から、連続して前年の水準を上回るようになった。

一方、すでに発表されている5月の企業物価は、増税の影響を除いた指数で前年比2.0%の下落だった。サービス価格とは対照的に、こちらの方は昨年11月からずっと前年を下回っている。円安で輸入価格は上昇しているのだが、原油価格の大幅な下落が全体の水準を押し下げている。企業段階の物価はいずれ消費者物価に影響するが、原油の国際価格が反騰しない限り消費者物価は上がらないだろう。

      ≪24日の日経平均 = 上げ +58.61円≫

      ≪25日の日経平均は? 予想 = 下げ


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女性の平均寿命は 90歳へ
2015-06-26-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 報道されなかった60年時点の推計 = 内閣府の発表によると、昨年10月1日時点の日本の総人口は1億2708万人。そのうち65歳以上の高齢者は、前年より110万人増えて3300万人。総人口に占める割合は26.0%だった。また65-74歳の人口は1708万人。75歳以上は1592万人で、人口比は12.5%。8人に1人の割合となっている。

総人口は今後も減少し、45年後の2060年には8674万人にまで減る見通し。一方、高齢者人口は42年に3878万人でピークを迎え、その後は減り始める。しかし総人口に占める高齢者の比率は上昇を続け、60年の高齢化率は39.9%に。75歳以上の比率は26.9%に達する。ほぼ4人に1人が75歳以上の社会となるわけだ。

高齢化の進展に伴い、社会保障給付額は12年度で108兆5586億円。このうち高齢者関係の給付額は74兆1004億円。全体の68.3%にのぼっている。人口比率でみると、高齢者1人に対する現役世代の割合は14年時点で2.4人。それが60年になると、1.3人にまで縮小する。

こうした内容は「高齢化白書」という形で発表された。内容的に新味がないという判断なのか、新聞もテレビもほとんど取り上げていない。しかし白書をよく読んでみると、驚くべきニュースが埋没していた。それは60年の平均寿命を推計した結果である。60年の平均寿命は男性が84.19年、女性が90.93年!

      ≪25日の日経平均 = 下げ -96.63円≫

      ≪26日の日経平均は? 予想 = 下げ


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サタデー自習室 -- 破綻した 太陽光政策 ⑬
2015-06-27-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 電力業界は戦国時代に = 家庭向け電力の契約数は全国で1億件、売上額は8兆1000億円に及ぶ。この大市場が自由化されるというので、多くの異業種が色めき立った。石油やガス会社はもちろん、商社、鉄鋼、住宅、家電、ITから鉄道や量販店まで。単独あるいは共同で、電力供給会社を設立した。その数はすでに600社を超えた。

これら「新電力」のほとんどが、「電気+X」のセット販売を売り物にしようと考えている。たとえば電気とガスを一本化した契約。あるいは電気とネット通信費、電気と住宅。電気を買えば、量販店で使えるポイントが付いてくるといった具合。消費者はそうしたなかから、いちばん有利だと思う会社を選んで契約すればいいことになる。

東京電力などの「旧電力」(こういう言い方はまだないが)も、負けてはいられない。しかも20年には、コストをすべて料金に上乗せできた総額原価方式も廃止される。そこで「旧電力」同士の協力や「新電力」との提携など、生き残りを賭けた動きは活発だ。たとえば中部電力は首都圏に火力発電所を建設、初めて関東地方に電気を供給する。

また東京電力の場合は「新電力」との間で、20件近くの提携案件を進めているという。したがって来年4月の完全自由化以降、電力業界は「旧電力」と「新電力」が入り乱れ、戦国時代の様相を呈するだろう。しかし、その結果がどうなるのかは、まったく不透明だ。1つ言えるのは、消費者も賢くなる必要があるということだ。

                                  (続きは来週サタデー)

      ≪26日の日経平均 = 下げ -65.25円≫

      【今週の日経平均予想 = 4勝1敗】  


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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話 (改訂版)
2015-06-28-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第5章 市場って、なんだろう? ④

◇ もし市場がなかったら = 市場と市場の違いについては、先週のこの欄で勉強しました。(この文章の意味が判らない人は6月14日の記事を読み返してください)。規模が大きくてプロ同士が売り買いするのが市場、ふつうの人が買い物をする所が市場でしたね。

でも市場も市場も、働き方は同じです。両方とも売り手と買い手がいて、お互いが話し合って品物の値段を決める。これが市場と市場に共通した最大の特徴と言ってもいいでしょう。

たとえば雨が降らずに野菜がうまく育たないと、産地から運ばれてくる野菜の量が減ってしまいます。そうすると、売り手は値段を上げても売れると考えて値上げします。ただし値段が高くなりすぎると、売れなくなってしまうでしょう。ですから野菜の値段は、売り手と買い手の両方が「このくらいなら仕方がない」と考えるところに落ち着くのです。

市場や市場がなかったとしたら、どうでしょう。野菜を作った農家の人が町まで売りに行くか、町の人が農家まで買いに行かなければなりませんね。とても不便です。そのうえ同じ品物が、場所によっていろいろな値段で売買されることになってしまいます。市場や市場があれば、便利というだけでなく、品物の値段が統一されるのです。
                   
                                 (続きは来週日曜日)


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今週のポイント
2015-06-29-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ “ギリシャ”に試された日本株 = 株式市場は、ギリシャの債務問題に翻弄された。先週の前半は、EU側とギリシャの話し合いが進展したというニュースで株価は上昇。後半はまた決裂したことが判明して、株価は下落した。ただしダウ平均は、こうした好材料と悪材料に対して常識的に反応。日経平均は好材料には大きく反応し、悪材料は小幅な下落でやり過ごした。

その結果、ダウ平均は週間89ドルの値下がり。日経平均は532円の値上がりとなった。この上げ幅はことし最大。週央24日には終り値で2万0868円まで上昇、実に18年半ぶりの高値を付けている。ギリシャ問題が大きく揺れ動いたにもかかわらず、企業の好業績に裏付けされた日本株の強さを立証した形となった。

結局、ギリシャはEU側が要求する緊縮計画を受け入れるかどうかを決めるため、7月5日に国民投票を実施することになった。しかしEU側は、その間の融資を拒否。月末を迎えて、両者の駆け引きがまた株価を揺さぶることになるだろう。日経平均は、また試されることになる。ただ心配なのは、上海の株価急落だ。この2週間で19%も下げており、明らかにバブル崩壊の色を濃くしている。

今週は29日に、5月の鉱工業生産と商業動態統計。30日に、5月の毎月勤労統計、住宅着工戸数、自動車生産台数。1日に、6月の日銀短観、新車販売台数、全国路線地価。アメリカでは29日に、5月の中古住宅販売。30日に、4月のSPケースシラー住宅価格。1日に、6月の雇用統計と新車販売台数。EUが30日に、5月の雇用統計と6月の消費者物価を発表する。また30日は、ギリシャのIMFに対する債務返済期限。

      ≪29日の日経平均は? 予想 = 下げ


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デフォルトは 不可避か / ギリシャ
2015-06-30-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ こじれた最終局面 = きょう30日は、ギリシャがIMF(国際通貨基金)に対する15億ユーロの返済期限。ギリシャ側はEU・IMFに「国民投票を実施するから、返済に必要な融資を」と要求したが、EU側はこれをあっさり拒否してしまった。したがって、ギリシャ政府がきょう中に「EU側が求める緊縮案」を呑まない限り、デフォルト(債務不履行)に陥る可能性はきわめて高い。

その一方で、ギリシャ議会はチプラス首相が要請した「7月5日の国民投票」を、賛成多数で可決した。こうした状況で、チプラス政権が急きょ「EU側が求める緊縮案」を丸呑みすることは、国内政治的に不可能だと思われる。ギリシャ問題は最終局面でボタンを掛け違い、デフォルトという谷底へ突っ込むしかなくなったようだ。

EU・IMF側は、ギリシャがデフォルトに陥り、さらにはEUから離脱することも覚悟したように見受けられる。ここでギリシャに甘い姿勢を見せれば、緊縮緩和の要求がスペインやポルトガルからも出かねない。そうなればEUの結束が脅かされる。それを避けるために、ギリシャに対して強硬な姿勢を崩せなかった。

もう1つ、ギリシャ問題は5年間も継続してきた。このためにEU加盟国のギリシャに対する債権は、民間ベースではかなり整理された。したがってギリシャがデフォルト状態に陥っても、5年前ほどの経済的な悪影響はないという判断もあったに違いない。ただしギリシャのデフォルトが、世界の債券・株式市場にどんな心理的影響を与えるかは不透明だ。

      ≪29日の日経平均 = 下げ -596.20円≫

      ≪30日の日経平均は? 予想 = 上げ


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