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経済に関する話題なんでも。ニュースの分析・批評・解説など。大胆な予想や提言も。ご意見、ご批判は大歓迎です。
経済なんでも研究会
サタデー自習室 -- マイナンバーの点検 ①
2015-08-01-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 12ケタの数字 = 10月になると、みなさんのところへ市区町村から簡易書留が届く。中身は12ケタの数字。これがマイナンバーだ。赤ん坊からお年寄りまで。住民登録をしている外国人にも届けられる。番号はコンピュータで無作為に抽出されるから、どんな番号が当たるかは誰にも判らない。その人に一生ついて回る数字だから、覚えにくい番号が当たると少々厄介だ。

マイナンバー制は、16年1月から実行段階に入る。最初は社会保障、税金、災害対策の3分野だけに適用されるが、17年以降は医療や戸籍、預金などにも適用範囲を拡大して行く方針。したがって、この番号がないと人々は生活できないことになるだろう。と同時にマイナンバーは、あなたの個人情報を一括して引き出すカギにもなる。厳重に保管することが、非常に大切だ。

年内いっぱいは、いわばマイナンバー制の準備期間。ここで行うべきことが、いくつかある。まずマイナンバーが届かなかった場合。マイナンバーは10月5日時点の住民登録を基に発給される。このため、その後に住所を移すと簡易書留が届かない。この場合は住所を移した新しい市区町村に、改めて請求する必要がある。

またサラリーマンは会社の求めに応じて、自分と家族全員のマイナンバーを会社に提出しなければならない。会社は来年1月から、源泉徴収票などに個々のマイナンバーを記載しなければならなくなるからだ。この場合は正社員だけではなく、パートやバイトについても、同様の措置が必要になる。

                                (続きは来週サタデー)

      ≪31日の日経平均 = 上げ +62.41円≫

      【今週の日経平均予想 = 4勝1敗】 


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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話 (改訂版)
2015-08-02-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第6章 会社って、なんだろう? ①

◇ 製造業と非製造業 = みんなの家の、お父さんやお母さん、お兄さんやお姉さん。だれか会社に勤めている人はいますか。その会社の名前を言えますか。そのほかにも知っている会社があれば、名前を紙に書いてみましょう。いくつ書けましたか。

日本には、会社が数え切れないほどあります。どんな会社かをみるには、どうしたらいいでしょうか。たとえば学校なら、小学校、中学校、大学校に分けられます。また公立か私立か、でも分けることができますね。

会社にも、いろいろな分け方があります。株式会社か、そうでない会社か。大きさはどうか。どんな業種か。もうかっているかどうか、など。きょうはそのうちの1つだけ、製造業か非製造業かを考えてみましょう。製造業というのは、モノを作っている会社。非製造業というのはモノを作らない会社です。

製造業にもいろいろあります。鉄を作る会社、飛行機を作る会社、テレビや冷蔵庫、洋服や化粧品、ビールやパン・・・。非製造業はどうでしょう。電力やガス、鉄道やバスやタクシー、デパートやスーパーやコンビニ、銀行や飲食店・・・(電力会社は電気を、ガス会社はガスを作っていますが、電気やガスはモノとは考えません)。ほかにも考えてみてください。お父さんが勤めている会社は製造業ですか、それとも非製造業ですか。

                   (続きは来週日曜日)  


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今週のポイント
2015-08-03-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ 上げか下げか? 迷う市場 = 株式市場は方向感を見失ったようだ。企業の決算は全体として絶好調を維持しているが、その先が読めない。というのも、根底にある景気の動向に確信が持てなくなってきたからだ。雇用の改善は続くが、生産は停滞気味。デパートの売り上げは最高だが、個人消費は低迷したまま。円安なのに、輸出は伸びない。今後を楽観する見方と悲観する見方が、市場内でも伯仲している。

日経平均は先週41円の値上がり。これで7月は349円の上昇で終わった。6月の327円下落を取り戻した形となっている。6月の下げを挽回したと言えば、聞こえがいい。だが2か月にわたって、足踏み状態だったと見ることもできる。この状態を脱出するには、何か大きなきっかけが必要だろう。しかし当面、よくも悪くも大きな材料は見当たらない。

ダウ平均は先週121ドルの値上がり。この結果、7月中は70ドルの上昇となった。こちらも足踏み状態で、1万8000ドルをなかなか回復できない。FRBによる政策金利の引き上げ時期や中国経済への懸念も株価の頭を押さえているが、最大の売り材料は原油価格の低落だ。核開発問題で合意したイランからの原油輸出が増えるという見方が強まり、このところ原油の国際価格は軟調に推移している。

今週は3日に、6月の毎月勤労統計と7月の新車販売台数。6日に、6月の景気動向指数。アメリカでは3日に、7月の新車販売台数とISM製造業景況指数。5日に、6月の貿易統計と7月のISM非製造業景況指数。7日に、7月の雇用統計。また中国は8日に、7月の貿易統計を発表する。

      ≪3日の日経平均は? 予想 = 上げ≫ 


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真逆の 景気判断 ; 財務省と日銀 (上)
2015-08-04-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 市場を迷わせた2つの判断 = 7月15日。日銀は金融政策決定会合の席上、最近の景気動向を報告した。それによると「4-6月期の成長率は前期より、かなり低下する可能性がある」と分析。15年度の成長率も前回の予測2.0%から1.7%に引き下げた。中国やアメリカ経済の減速を重視したためで、最近は日本の景気もやや下降気味であると明確に判定している。

7月29日。財務省は全国財務局長会議を開いて、景気の現状を集約した。その結果「景気は緩やかな回復を続けている」という総括判断。前回4月の「回復の動きが続いている」を上方修正した。雇用情勢が改善を続け、個人消費の状態も強いというのが、その主な理由。地域別にみても、18年ぶりに全地域で「回復」の文言が入っている。景気の現状はきわめて強いという判定だ。

ほぼ同じ時期に、主として4-6月期を対象に調査を実施した。これまでも財務省と日銀の調査結果が、微妙に異なることは必ずしも珍しくない。しかし景気に対する判断が、これほど正反対になったことは記憶にない。いったい、どちらを信用したらいいのか。市場関係者も、首をひねるばかりである。

政府と中央銀行の景気判断が真逆になった原因は、いくつかある。まず個人消費に関する見方の違い。日銀は家計の実質支出が伸び悩んでいる点を重視。財務省は高額品の売れ行きや外国人旅行者の爆買いなど、現象面に注目したようだ。また企業の設備投資についても、日銀はやや悲観的。財務省は好調な企業業績が投資に結び付く、と判断している。さらに中国やアメリカ経済の鈍化傾向を、日銀は財務省より警戒したようだ。

                                  (続きは明日)

      ≪3日の日経平均 = 下げ -37.13円≫

      ≪4日の日経平均は? 予想 = 下げ


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真逆の 景気判断 ; 財務省と日銀 (下)
2015-08-05-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 民間の予測は日銀寄り = 財務省と日銀の景気判断が、まったく正反対なものになった。そこで最近発表された経済指標を眺めてみると、たしかに強いものと弱いものが混在している。たとえば6月の労働力調査によると、就業者は前年より34万人増えたが、失業者も4万人増加した。失業率は3.4%で、前月より0.1ポイント悪化している。一方、有効求人倍率は23年ぶりの高水準だ。

家計調査をみると、2人以上世帯の消費支出は5月に前年比4.8%の増加。しかし6月は2.0%減と再び水面下に沈んでしまった。その一方で、デパートの売上高は4-6月期に5.9%増えている。また円安水準が続いているにもかかわらず、輸出額は4-6月期に6.7%しか伸びていない。

消費が落ち込み、輸出も伸び悩んでいるのに、企業の業績はきわめていい。日経新聞が7月末までに決算を発表した596社の成績を集計したところ、経常利益は前年比28%の増加となった。ところが設備投資は、それほど強く出ていない。日銀の調査では、14年度の設備投資額は全産業・全規模ベースで4.3%の増加にとどまった。

民間の調査会社17社が発表した4-6月期の実質経済成長率は、平均でマイナス1.9%となっている。この通りなら、日本経済はまたまた3四半期ぶりにマイナス成長に陥るわけだ。特に輸出の伸びが小さく、成長率を引き下げるという分析が多い。したがって民間の予測は、楽観的な判断を下した財務省よりも、悲観的な分析をした日銀に近いと言える。その4-6月期のGDP速報は、今月17日に内閣府が発表する。

      ≪4日の日経平均 = 下げ -27.75円≫

      ≪5日の日経平均は? 予想 = 上げ


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実質賃金が 大幅ダウン : 6月
2015-08-06-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 4-6月期はマイナス成長に = 厚生労働省が発表した6月の毎月勤労統計によると、5人以上の事業所に勤める従業員の現金給与総額は平均42万5727円で、前年同月を2.4%下回った。さらに物価の上昇分を調整した実質賃金は、前年比2.9%の減少となっている。実質賃金がプラスになれば消費が増えて、経済は好循環の波に乗るというのが、安倍政権の目論み。だが、その夢はしぼみ、4-6月期はマイナス成長に陥ることが確実になった。

現金給与総額の内訳をみると、所定内給与は24万1618円で0.4%の増加。残業などの所定外給与は1万9020円で0.4%の減少だった。またボーナスなど特別に支払われる給与は16万5089円で、前年より6.5%も減少している。厚労省の説明によると「ことしは6月にボーナスを支給した会社の数が減ったため」で、ボーナス分を除けば給与額は昨年と同じだという。

だが給料をもらう側からみれば、基本給であろうがボーナスであろうが、懐に入るおカネに変わりはない。6月の収入が減ったことで、支出にもブレーキがかかりやすい。したがって少なくとも6月の状態では、経済の好循環は始まらない。逆に4-6月期の個人消費は圧迫されることになるから、経済成長率はマイナスになる公算が強まった。

問題はやはり現金給与総額が、思ったほど増えない点にあるのだろう。増税前の13年6月と比較してみると、現金給与総額はちょうど1万円少なくなっている。ことしは安倍首相の呼びかけもあって、企業の賃上げが華々しく報道された。しかし、それは一部の大企業に限られた出来事だったのだろうか。なぜ賃金が上がらないのか。政府は精査してみる必要があるのではないか。

      ≪5日の日経平均 = 上げ +93.70円≫

      ≪6日の日経平均は? 予想 = 上げ


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「平均寿命」は 時代遅れ
2015-08-07-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 健康寿命を重視しよう = 厚生労働省は先週、14年の日本人の平均寿命を発表した。それによると、女性の平均寿命は86.83歳で、3年連続して世界1位。男性は80.50歳で、世界3位だった。前年に比べて女性は0.22歳、男性は0.29歳延びている。医療や衛生面の充実が貢献した。

平均寿命というのは、その年に生まれたゼロ歳児が平均で何歳まで生きるかを推計した数字。日本人の平均寿命は戦後からほぼ一貫して延びており、女性は1984年に、男性は2013年に80歳を超えている。こうした平均寿命の伸長はその国の文明度を反映するもので、歓迎していい現象だ。しかし、そろそろ健康寿命をより重視すべき時代に入ったのではないだろうか。

健康寿命というのは、介護などを必要とせずに自力で生活できる年齢の限界。13年の健康寿命は女性が74.21歳、男性が71.19歳だった。平均寿命との差は、男女ともに10年前後ある。つまり、この差は介護などを必要とする期間。健康寿命を延ばして、この差を縮小できれば幸福なお年寄りが増える。また医療費の節減にもつながり、国や自治体の財政負担も軽減される。

ところが厚労省は、健康寿命の推計を3年ごとにしか行っていない。これを毎年行い、地域ごとの成績も発表したらいい。健康寿命の長い地域の原因を研究して、他の地域も参考にする。こうして、さらに健康なお年寄りを増やす。平均寿命が世界第何位というより、国民はこちらの推計値に大きな関心を寄せるに違いない。

      ≪6日の日経平均 = 上げ +50.38円≫

      ≪7日の日経平均は? 予想 = 下げ


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サタデー自習室 -- マイナンバーの点検 ②
2015-08-08-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 3つの目的 = 政府の説明によると、マイナンバー制を導入する目的は3つある。①税と社会保険料の徴収を強化②行政コストの効率化③国民の利便性の向上--の3点だ。つまり政府と地方自治体には大きなメリットがある一方、国民の側にも便利になるという恩恵があると宣伝している。ただ行政側のメリットは確実に予測できるのに対し、国民の利便性は行政側の運用姿勢にかかってくるところが大きい。

これまでも行政は対象となる個々人に、いろいろな番号を付けている。健康保険証には保険者番号、税金関係の書類には納税者番号というように。年金、住民登録から公営住宅、奨学金に至るまで、みな個人番号が付いている。ただし、これらの番号は税金なら税務署、年金なら日本年金機構が独自に管理し、お互いにタッチすることはなかった。

これらの個人番号がマイナンバーに統一されると、たとえば税務署が年金機構のコンピュータにナンバーを打ち込むだけで、その人の年金額を知ることができる。逆に年金機構はある人の納税額をすぐに把握できることになる。これが税と社会保険料の徴収強化につながるわけだ。いちいち書類を送ったり、電話をかける必要もなくなる。

このように行政側のメリットは、制度がスタートする16年から発生する。だが国民の利便性については、ほとんどが17年以降にならないと実現しない。もともとマイナンバー制度は、徴税側の発想から生まれた論理。政府は国民の理解を得るために生活の利便性を強調しているが、実際にどこまで便利になるかは行政側の細かい対応しだいということになる。

                                (続きは来週サタデー)

      ≪7日の日経平均 = 上げ +60.12円≫

      【今週の日経平均予想 = 3勝2敗】   


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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話 (改訂版)
2015-08-09-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第6章 会社って、なんだろう? ②

◇ 江戸幕府より古い会社 = 世界で初めての会社は、1602年にオランダで作られた「東インド会社」だといわれています。日本では関ヶ原の合戦があった2年後、徳川家康が江戸幕府を開いた前年のこと。ずいぶん古い会社です。

そのころヨーロッパでは、スペインとイギリスとオランダの3国が張り合っていました。3国ともアフリカ大陸の南を回ってインドや東南アジアへ進出。胡椒(こしょう)をはじめアジアの珍しいものを持ち帰って、大きな利益をあげていました。冷蔵庫がなかった当時は、肉が腐るのを防ぐため胡椒はとても大切なものだったのです。

しかし木造の船でアジアまで航海するのは、とても危険な旅でした。いい船を造り、優秀な乗組員を集めるのにはおカネがかかります。そこでオランダでは、金持ちの商人からおカネを集め、会社という組織を作ったのです。

おカネを出した人たちは、東インド会社の株主になりました。会社はそのおカネを使って、大きな船を造り、アジアから品物をどんどん運んできます。それを売ってもうけが出ると、それを株主に分けるのです。これを配当(はいとう)と言います。ですから東インド会社の目的は、できるだけ大きな利益をあげること。株主は配当を目当てに、おカネを出したのでした。

                             (続きは来週日曜日)


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今週のポイント
2015-08-10-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ ダウ平均は7日間の続落 = ニューヨーク株式市場は、明らかに変調した。ダウ平均は先週316ドルの値下がり。先々週から続けて7日間の下落となった。ダウが7日間続落したのは、11年7月末以来ほぼ4年ぶりのこと。原因は2つ。1つは原油安が石油関連企業の収益を圧迫していること。もう1つは、FRBによる政策金利の引き上げが目前に迫ってきたという不安。

原油の国際価格をWTI(ウエストテキサス・インターメディエート)でみると、OPEC(石油輸出国機構)の減産しないという決定を受けて、ことし2月には1バレル=43ドル台にまで落ち込んだ。その後は60ドル前後にまで回復したが、最近では再び43ドル近辺に下落している。この結果、アメリカの石油関連企業は軒並み大幅減益。株式市場でも、エネルギー関連の株価は年初来16%値下がりした。 

加えて7月の雇用情勢が堅調を続けたことから、FRBによる9月の利上げ観測が急速に現実味を増してきた。このためダウ平均は上昇力を失っている。その一方で、日経平均は先週139円の値上がり。年初来高値の2万0868円まで、あと143円の水準に近づいている。今週はニューヨークに引きずられることなしに、年初来高値を更新できるかどうか。

今週は10日に、6月の国際収支、7月の景気ウォッチャー調査と消費者態度指数。12日に、7月の企業物価と6月の第3次産業活動指数。13日に、6月の機械受注。アメリカでは13日に、7月の小売り売上高。14日に、7月の工業生産と生産者物価、8月のミシガン大学・消費者信頼感指数。またEUが14日に、4-6月期のGDP速報。中国が12日に、7月の鉱工業生産、小売り売上高、固定資産投資額を発表する。

      ≪10日の日経平均は? 予想 = 上げ


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株は天井、景気は? / アメリカ (上) 
2015-08-11-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 企業利益の縮小が株安の原因 = ニューヨーク市場のダウ平均株価は、先週末までに7日間の続落を記録した。7日間の続落は4年ぶりのこと。終り値の1万7373ドルは、ことし5月の最高値より940ドル低い。また昨年末の水準と比べても、450ドル下回った。市場関係者の間では「株価は天井を打った」という見方が強まっている。

株価が低落した直接の原因は、企業業績の伸び悩み。トムソン・ロイター社の集計によると、主要企業の4-6月期の純利益は前期比1.6%の増益にとどまった。特に原油安が業績を圧迫したエネルギー関連企業は、58%の減益となっている。ダウ平均の構成銘柄であるエクソン・モービルは52%、シェブロンは90%の減益だという。

ドル高も、企業業績を悪化させる要因となっている。ドルはこの1年間で、他の通貨に対して約12%上昇した。このため鉄鋼、非鉄金属や工業製品を中心に輸出が鈍化。また海外での利益が縮小する形で、大企業の業績に悪影響を及ぼしている。世界銀行の試算によると、このドル高のためにアメリカの15年のGDP成長率は0.75ポイント低下する。

原油安とドル高による企業利益の縮小。これに加えて株価を下落させたのが、FRBによる政策金利の引き上げが9月にも実施されるという観測が強まったこと。FRBは7月29日の声明で、利上げの条件として「労働市場のさらにいくらかの改善」を挙げた。前回は「労働市場のさらなる改善」としていたのを、一歩踏み込んだ表現に変えている。これで9月の利上げ説が、一気に現実味を帯びてしまった。

                                 (続きは明日)

      ≪10日の日経平均 = 上げ +84.13円≫

      ≪11日の日経平均は? 予想 = 上げ


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株は天井、景気は? / アメリカ (下)
2015-08-12-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 景気の先行きも微妙に = 原油安とドル高が企業の利益を圧迫し、株価を下落させた。しかし原油安やドル高は、景気にとってプラスの側面も持っている。たとえばガソリンの値下がりは、企業と家計の負担を大きく軽減させた。また自動車の販売にも、強い追い風となっている。ドル高も輸入品の価格を下げ、企業や家計に恩恵をもたらしていることは間違いない。

新車販売は1-6月期で前年比4.4%の増加。7月も5.3%増加して、10年ぶりの高水準となっている。業界では、15年の販売台数が14年ぶりに1700万台を超えるという見方が強まっている。個人消費全体でみても、4-6月期は2.9%増加した。このため4-6月期のGDP成長率も2.3%のプラスを回復している。

長らく不振にあえいでいた住宅部門も、ほぼ正常化した。6月の中古住宅販売戸数は、前年比9.6%増まで回復している。そして非農業雇用者数は、7月も21万5000人の増加。要するにエネルギーと輸出関連は低迷しているが、アメリカ経済全体としては順調な拡大を維持しているように思われる。

だが安心はできない。過去の経験からも明らかなように、株安が続くと個人消費は必ず抑制される。消費が縮小すると景気は下降気味となり、それがまた株価を押し下げる。こういう危険性も決して小さくない。そんななかでFRBは、果たして利上げを強行できるのか。利上げを断念しなければならないほど、景気は悪化するのか。それとも利上げによって、景気も株価も頭を抑えられるのか。微妙な局面に入ってきたと考えざるをえない。

      ≪11日の日経平均 = 下げ -87.94円≫

      ≪12日の日経平均は? 予想 = 上げ


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経常収支の黒字 8兆円 : 1-6月期
2015-08-13-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 円安・原油安が大きく貢献 = 財務省が発表した1-6月期の国際収支速報によると、海外との総合的な取引状況を示す経常収支は8兆1835億円の黒字だった。半期ベースでは、大震災前の10年7-12月期に次ぐ大幅な黒字。昨年1-6月期は4977億円の赤字だったから、8兆6800億円も改善したことになる。改善の主な要因は、円安と原油安。

改善に最も貢献したのは、貿易赤字が劇的に縮小したこと。1-6月期は輸出が5.9%増加した半面、輸入は8.8%減少した。この結果、貿易収支は4220億円の赤字にとどまり、昨年同期の赤字5兆7794億円から大きく改善している。輸出の伸長は、言うまでもなく円安の影響が大きい。また輸入の減少は、ほとんどが原油安によるものだ。

海外への直接投資や債券・株式投資にからむ利子や配当金のやり取りを集計したのが、経常収支のうちの第1次所得収支。この項目は昨年1-6月期が8兆3348億円の黒字だったのに対して、ことしは10兆5114億円に黒字が拡大した。やはり円安で利益が膨らんでいる。またサービス収支も赤字額が縮小したが、ここでは円安で外国人旅行者が増加したことが寄与している。

円安や原油安の傾向は、まだ続きそうだ。したがって、経常収支の大幅な黒字基調も持続するだろう。その結果として海外との関係が深い企業は、現在の高収益状態を維持することが可能になる。企業がその利益を設備投資や研究開発投資、さらに人件費にどこまで支出するか。それによって、今後の景気動向が定まってくるだろう。

      ≪12日の日経平均 = 下げ -327.98円≫

      ≪13日の日経平均は? 予想 = 上げ


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原発の新増設を認めるのか
2015-08-14-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 野党も追及しない不思議 = 九州電力の川内原発1号機(鹿児島県)が11日、ようやく運転を再開した。2号機も10月中旬には再稼働する見込み。この1-2号機の出力は、合わせて178万㌔㍗。日本が必要としている総発電量の2%にも満たない。この川内原発に続いて他の原発が次々に再稼働するかというと、その可能性はそんなに大きくない。

原子力規制委員会は、すでに関西電力の高浜原発3-4号機(福井県)と四国電力の伊方原発3号機(愛媛県)については、合格の判定を下した。しかし高浜原発は福井地裁が再稼働を認めない仮処分を出している。また伊方原発は、地元住民の避難路が確保されていない。規制委員会は申請のあった残り12原発20基の審査を急ぐが、なかには活断層の疑いがあって不合格となりそうな原発もある。

そうした状況のもとで、政府は30年の電源構成で原子力の比重を20-22%とするエネルギー計画を作成。これを基に30年の温暖化ガス排出量を13年比で26%削減する目標を立てて、国際的に公約した。この公約を達成するためには、30年時点で少なくとも20基以上の原発を動かす必要がある。あと15年たてば老朽化する原発も多くなるから、現状からみる限りとても無理だ。

この問題を解決する唯一の方法は、原発を新増設すること。だが新増設を許せば、将来の原発数は無制限に増大するかもしれない。火力に頼りすぎる現在の状態を是正するため、安全性が認められた原発は再稼働するというのが、安倍内閣の基本的な姿勢だ。言い換えると、太陽光や風力など再生可能エネルギーによる発電が充実すれば、原発は廃止して行くという意味合いが含まれていると、多くの国民は理解している。それが原発の新増設を認めれば、根底から崩れてしまう。なぜ野党はこの点を追及しないのだろう。

      ≪13日の日経平均 = 上げ +202.78円≫

      ≪14日の日経平均は? 予想 = 上げ


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サタデー自習室 -- マイナンバーの点検 ③
2015-08-15-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 個人番号カード = 来年1月以降、住民登録をしている市区町村の窓口にマイナンバー通知書と自分の顔写真を持っていくと、個人番号カードに交換してくれる。大きさは一般のカード並み。表には住所、氏名、生年月日、それに顔写真。裏には12ケタのマイナンバーと氏名。このカードには電子チップが埋め込まれている。この交換は任意だから、受け取らなくてもいい。

はじめのうち、役所の窓口は大混雑が予想されている。だが全く急ぐ必要はない。というのも16年中に限って言えば、個人番号カードは身分証明書ぐらいしか使い道がないからだ。これまで銀行の窓口などで、運転免許証や健康保険証を提示し本人確認をしてきたのが、個人番号カードで証明できるようになる。

17年以降、役所側の体制が整うにつれて、個人番号カードの使い道は次第に拡大される。国の機関がオンラインで情報をやりとりするのは17年1月から、加えて地方自治体の情報も交換できるようになるのは17年7月からの予定。そうなると、たとえば児童手当の現況届を出すときに、年金手帳や健康保険証の添付が不要に。また引っ越しの際に、転出や転入の手続きが一度にできることになる。

政府は17年をメドに、ネット上に個人専用ページを開設する方針。だれでも自分の個人番号カードを使って、このページにアクセスすることができる。すると自分に関する各種の情報はもちろん、自分のページに誰が何回アクセスしたかの記録も見ることができる。たとえば税務署が10回も見にきている、なんていうことが判ったら、少々気味が悪いけれど。

                                (続きは来週サタデー)

      ≪14日の日経平均 = 下げ -76.10円≫

      【今週の日経平均予想 = 2勝3敗】 


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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話 (改訂版)
2015-08-16-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第6章 会社って、なんだろう? ③

◇ 株主と経営者と社員 = 世界で最初の会社といわれる「東インド会社」では、金持ちの商人からおカネを集め、たくさん利益をあげることを目的にしたのでした。商人たちはおカネを出して株主になり、その見返りにもらえる配当を目当てに、おカネを出したのでした。いまの株式会社でも、この考え方は全く変わっていません。

会社の仕組みも、かなり似通っています。東インド会社では、どうしたら利益をたくさん出せるかを考えて、みんなに命令する人たちが17人選ばれました。つまり会社の運営を任された人たちです。もちろん実際に船に乗って遠いアジアまで出かける乗組員、持ち帰った胡椒(こしょう)などの品物を売りさばく人たちも、おおぜい必要でした。

株主と経営者と社員。現在の会社でも、この構成は同じです。経営者は取締役と呼ばれ、そのなかから社長が選ばれます。社員はモノを作る人や売る人、社内を管理する人など、さまざまですね。また株主は、株主総会に出席していろいろ意見を言う権利を持っています。場合によっては、経営者を交代させることさえできるのです。

株主は自分が持っている株式を、売ったり買ったりすることができます。そう、第5章で勉強した株式市場を通じて売り買いするのです。その会社の株式をぜんぶ売ってしまえば、その人はもう株主ではなくなります。こんどはその株式を買った人が、新しい株主になるわけです。

                               (続きは来週日曜日)


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今週のポイント
2015-08-17-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ 暴落はしなかった株価 = 株式市場は先週、中国の元切り下げに攪乱された。切り下げ幅は4.65%だったが、それを3日に分けて実行したことで市場の混乱は拡大した。一時は先進国から新興国まで、世界の株価が一斉に急落している。しかし1週間を通してみると、株価はそれほど大きく下げていない。ニューヨークなどは、むしろ上げている。

ダウ平均は先週104ドル値上がりした。中国経済の先行きに対する不安は増大したが、その一方でFRBによる金利の引き上げ時期は遠のいたという見方も強まった。日経平均は205円の値下がり。中国との経済関係が密接なだけに、東京市場はショックを吸収し切れなかった。また年初来高値を更新した直後でもあり、利益確定売りが出やすかった。

だが元切り下げの影響は、これで出尽くしたわけではないだろう。中国経済の不調が鮮明になるにつれ、原油をはじめとする国際商品が売られる。その影響がこれから出始め、特にアメリカ経済にはマイナスの力が働きやすい。日本の場合は絶好調の企業収益が強力な支えとなるが、株価の上昇力に陰りが出ないかどうか。

今週は17日に、4-6月期のGDP速報。19日に、7月の貿易統計と訪日外国人客数、6月の全産業活動指数。アメリカでは17日に、8月のNAHB住宅市場指数。18日に、7月の住宅着工戸数。19日に、7月の消費者物価。20日に、7月の中古住宅販売とカンファレンス・ボード景気先行指数。また中国が18日に、主要70都市の住宅価格を発表する。

      ≪17日の日経平均は? 予想 = 上げ


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危うい 人民元の切り下げ (上)
2015-08-18-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇止まらない経済の落ち込み = 中国人民銀行は先週、人民元の対ドル為替レートを切り下げた。3日連続で切り下げ、合計の切り下げ率は4.5%に達している。突然のこの措置に世界の市場はびっくり、株価は軒並み値下がりした。と同時に、改めて中国の実体経済が悪化していることを知らされた形。市場は突然の切り下げよりも、中国経済の先行きを心配して下げたのかもしれない。

これまで人民銀行は、元の対ドル・レートがあまり変わらないように基準値を設定してきた。ところが米ドルの水準が高くなりすぎ、元レートも上昇しすぎた。これを是正するために、前日の終り値を参考にして基準値を決めることにした。つまり従来より市場の価格に近いレートになる、と人民銀行は説明している。だが真の狙いは、元安による輸出の増大で景気の回復を図ることにある。市場関係者の多くはそう受け取った。

じっさい最近の経済指標をみても、中国経済の実態は芳しくない。たとえば7月の鉱工業生産は前年比6.0%増にとどまった。乗用車の生産台数は26.3%減少している。不動産関連投資は1-7月間で、前年比4.3%増。ひところの3分の1に減った。7月の卸売物価は前年比5.4%の下落、これで下落は41か月も続いている。そして7月の輸出は前年比8.3%の減少。輸出入を合わせた貿易総額は、1-7月間で7.2%減少した。

中国政府はことし2月以降、政策金利や預金準備率を次々と引き下げてきた。鉄道や道路などのインフラ投資も拡大した。しかし景気の下降は止まらない。政府は15年の成長率7%を至上目標に掲げているが、最近では6.5%に下がるという予測も現われている。それを輸出の増進でなんとか食い止めようというわけだが、その副作用はあまりにも大きい。

                                   (続きは明日)

      ≪17日の日経平均 = 上げ +100.81円≫

      ≪18日の日経平均は? 予想 = 上げ


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危うい 人民元の切り下げ (下)
2015-08-19-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 副作用の方がずっと大きい = 人民元の切り下げは、中国経済の窮状を世界に再認識させる結果となった。このため海外からの対中投資にはブレーキがかかるだけでなく、中国からの資本流出が始まる危険性を秘めている。ある試算によると、切り下げによる輸出の増加は年間50億ドル。その半面で、資本流出は300億ドルに達するかもしれないという。

また元の切り下げに伴い、東南アジア諸国の通貨は一斉に下落した。タイやベトナム、マレーシアからオーストラリアに至るまで、政府が切り下げた国もあれば、市場で実質的に切り下がった国もある。つまり、これらの諸国に対する中国の輸出競争力は、少しも増大しなかった。

中国政府は人民元の価値を高め、ドル・ユーロ・円に並ぶ国際通貨に押し上げようとしている。その試金石は、IMF(国際通貨基金)が発行するSDR(特別引き出し権)に元が参入入できるかどうかだ。しかし今回の切り下げによって、その実現は遠のいたと考えられる。元の国際的な信頼性は、大きく傷ついたと言えるだろう。

さらに中国経済の不調が再認識された結果、原油や鉄鉱石などの国際商品にはいっそうの下げ圧力が加わった。特に原油価格の下落は、アメリカ経済に打撃を与える危険性がある。そこから世界経済全体に悪影響が広がれば、結局は回りまわって中国経済に火の粉が降りかかる。中国政府・人民銀行は、この点をどう考えているのだろうか。

      ≪18 日の日経平均 = 下げ -65.79円≫

      ≪19 日の日経平均は? 予想 = 上げ


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マイナス成長と高収益 の両立
2015-08-20-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 日本経済の不思議 = 内閣府が発表した4-6月期の実質GDP成長率は、年率換算でマイナス1.6%だった。マイナス成長は3四半期ぶり。前1-3月期のプラス4.5%から大きく落ち込んでいる。最大の原因は、個人消費と輸出の減少。家計消費支出は3.1%の減少、輸出は16.5%減った。また企業の設備投資も0.3%減と振るわなかった。

日経新聞の集計によると、上場企業の4-6月期の連結経常利益は前年比24%増加した。この水準は金融危機前の07年4-6月期を上回り、過去最大。純利益も28%増加している。7割近くの企業が増益を達成。特に自動車・同部品、電機、通信、化学の4業種だけで、全体の過半数を超える利益を挙げた。利益の源泉は、原油安と円安に求められる。

経済全体はマイナス成長、それなのに企業の利益は最高潮。こんな不思議な現象は、かつてなかった。もちろん企業の利益は名目値で計られる。だが4-6月期の成長率は、名目値でみてもプラス0.1%でしかない。たしかに自動車は、アメリカでよく売れた。ただ日本からの輸出ではなく、大半は現地生産車だ。この分は利益になるが、GDPには反映されない。

同様に企業が海外で稼いだ分。たとえば直接投資、あるいは債券・株式などへの投資から生まれた利益も、GDPには含まれない。いまや、この部分が非常に大きくなっている。もう1つは、企業による利益の配分が不十分なこと。設備投資や人件費に対する支出が少ないから、GDPが増えない。言い換えれば、政府の構造改革政策がほとんど機能していないことを物語っているのではないか。

      ≪19日の日経平均 = 下げ -331.84円≫

      ≪20日の日経平均は? 予想 = 下げ


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爆買いは消えず? : 訪日外国人数
2015-08-21-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 5年後の目標を達成しそう = 政府観光局の推計によると、7月の訪日外国人客数は191万8400人に達した。前年同月比で51.0%増加し、単月としては過去最多になった。1-7月間の累計では1105万8300人。前年を46.9%上回った。政府は20年に2000万人の外国人旅行客を招致する目標を掲げているが、ことし中に達成してしまう可能性さえ出てきている。

7月の入国者数を国別にみると、中国の57万7000人が圧倒的に多い。前年比も105.1%増で、約2倍となっている。中国のほか台湾、香港、インドネシアからの入国者が単月として過去最多。また韓国、タイ、アメリカ、ドイツなど15か国からの旅行客数が、7月としては過去最多を記録した。

観光局は8月も大型クルーズ船の寄港があり、MERSで減便されていた日韓航空路線の再開や大型夏休みの影響で、訪日客数は高水準を続けると予想している。観光庁の集計によると、14年に外国人旅行客が使った金額は2兆0278億円だった。仮にことしの訪日人数が5割増えるとすると、消費金額は3兆円前後になるとみられる。

もちろん、これから中国、東南アジア諸国、それにアメリカの景気が下向けば、そんな勘定はできないかもしれない。しかし中国をはじめとするアジア諸国の所得は確実に増大しており、多少の不況では“日本見物熱”は醒めにくいのではないか。特に中国人の場合は金持ちの旅行者が圧倒的に多い。爆買いはまだ続くだろう。

      ≪20日の日経平均 = 下げ -189.11円≫

      ≪21日の日経平均は? 予想 = 下げ


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サタデー自習室 -- マイナンバーの点検 ④
2015-08-22-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 企業は準備にてんてこ舞い = 来年1月からのスタートを目前に、企業はいまマイナンバー制に対応するための準備に大わらわだ。パートやバイトまでを含めた全従業員のマイナンバーを集め、国や自治体に提出する書類にはすべて記載しなければならない。それだけではなく、仕入れ先や販売先に送付する書類にも記載が必要だ。さらに弁護士に対する報酬から、駐車場の料金支払いにもマイナンバーが付いて回る。

たとえば税務署に送る源泉徴収票。一般的には来年末までに作成すればいいが、1月中に退職者が出ればすぐに必要になる。また新規の採用者があれば、雇用保険の申請にマイナンバーが必要だ。だから社内の人事や給与に関するコンピュータ・システムを、年内に改修しておかねばならない。金融機関は、投資信託の分配金や株式の配当金、保険金についての書式を全面的に改める必要がある。

個人情報を保護する立場から、マイナンバーの取り扱いには厳重な管理が求められている。もし故意に流出させると、その会社や責任者は「懲役4年以下もしくは200万円以下の罰金」に処せられるから大変だ。そこで企業としては、マイナンバーに対する基本方針や取扱い規定を作成する必要が出てくる。これには全社的な対応と教育が欠かせない。

さらにマイナンバーを管理する責任者やセクションを決め、支払い調書などの作成者以外はマイナンバーに触れたり保管できないようにする。つまりマイナンバー制の導入は、企業にとってコンピュータ・ソフトや書式の改修にとどまらない。全社的な体制の変更につながるわけだ。さらに17年になると、マイナンバーの適用範囲が健康保険や厚生年金保険にまで広がって行く。

                              (続きは来週サタデー)

      ≪21日の日経平均 = 下げ -597.69円≫

      【今週の日経平均予想 = 3勝2敗】  


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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話 (改訂版)
2015-08-23-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第6章 会社って、なんだろう? ④ 

◇ 売上げ・コスト・利益 = 会社というのは、利益をあげるために作られた組織です。では、会社が追求する利益とは、なんでしょうか。たとえば、その会社がモノを作る製造業の場合、売上げからコストを差し引いたものが利益です。その会社が作った製品を売って、入ってきたおカネが売上げ。その製品を作ったり、売るためにかかったおカネがコストです。

製品を作るために必要な原料や材料の購入費。電気代や水道代。会社や工場の土地代。販売にかかった費用や広告費。交通・通信費。それに社員に支払った給料など。これがコストです。たとえば、これらのコストが合計8000万円だったとします。その会社の売上げが1億円だったとすれば、利益は2000万円ということになるわけです。

このように利益が出ている状態を、黒字の経営と言います。会社はこの黒字を、どう使うのでしょうか。まず利益をさらに大きくするために、新しい工場を建てたり、最新鋭の機械を買ったりします。次に株主に配当金を払わなければなりません。経営者にも役員報酬を支払います。

売上げよりもコストが大きいと、利益は出ません。この状態を赤字と言います。赤字になると、新しい工場などは建てられませんし、配当も払えなくなります。経営者は責任を問われることになります。そんな状態になると、その会社の株式を買う人が減ってしまいますから、株価も値下がりすることになるのです。

                              (続きは来週日曜日) 


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今週のポイント
2015-08-24-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ 世界同時不況の心配も = ニューヨーク市場の株価は、循環的ではなく趨勢的な下げの局面に入った。中国経済の先行き不安、下がりすぎた原油価格、そしてFRBによる利上げの接近。この3つの株価引き下げ要因が、同時に強く働いたためである。ニューヨークにつられて、世界中の株価も大幅に値下がりした。この株安がアメリカの景気に悪影響を及ぼすようだと、世界は同時不況に陥る心配も出てきたと言えるだろう。

ダウ平均は先週1018ドルの大幅な値下がり。一週間の下げ幅が1000ドルを超えたのは、金融危機の08年10月以来のこと。株価水準は一気に10か月前に転落した。日経平均も先週は1084円の値下がり。週間1000円を超えた下落は昨年4月以来のことである。独仏などのヨーロッパ市場をはじめ、中国やアジア諸国などの新興国市場でも、株価は一斉に大きく値下がりした。

今回の同時株安で厄介なのは、3つの要因がいずれも長期化しそうな点である。中国経済は予想以上に悪く、回復には時間がかかりそうだ。原油価格も反発の気配が全く感じられない。FRBは利上げを先送りするかもしれないが、問題も先送りされるだけである。今週の株価は急落のあとを受けて反発するのか。それとも続落してしまうのか。続落するようだと、状況はいっそう深刻になる。

今週は26日に、7月の企業向けサービス価格。28日に、7月の雇用統計、家計調査、消費者物価、商業動態統計。アメリカでは25日に、6月のFHFA住宅価格とSPケース・シラー住宅価格、8月のカンファレンス・ボード消費者信頼感指数。27日に、4-6月期のGDP改定値と7月の中古住宅販売戸数が発表される。

      ≪24日の日経平均は? 予想 = 下げ


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中国・原油・FRB : 株安の3悪 (上)
2015-08-25-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 予想以上に悪い中国経済 = 世界同時株安を惹き起こした基本的な原因は、中国経済の悪化と下がりすぎた原油価格、それにアメリカの金利引き上げ不安である。この3つの原因が重なり合った結果、国際商品価格の急落や新興国経済への悪影響など、二次的な副作用も生み出しつつあるのが現状だ。3つの基本的な原因は、いずれも一過性のものではない。それだけに、株価の回復には時間がかかる公算が大きい。

中国経済の実態は、想像以上に悪化しているのではないか。中国政府が人民元の切り下げを強行した結果、こんな観測が世界中に広がってしまった。このため海外からの対中投資は抑制され、中国からの資金流出も目立っている。6月半ばには5166まで上昇した上海総合株価指数も、最近は3200台に落ちてきた。

中国経済が不調に陥った最大の原因は、過剰な生産能力にある。リーマン・ショック後の不況対策として、政府が打ち出した4兆元の財政支出。これが異常な設備投資を生み出したためだ。このため最近は工業生産そのものが停滞。たとえば1-6月期の鉄鋼生産高は、80年以降で初めて前年の水準を下回った。7月の自動車生産台数は前年比で26.3%も減少している。

そんななかで、長らく低迷している住宅関連に上向きの兆しも現われている。北京、上海、深圳の3都市で、7月は新築住宅の価格がようやく上昇した。しかし国営企業を中核とした鉄鋼、セメントなどの基幹産業が立ち直るのには、年単位の時間を必要とするだろう。GDP成長率も、ことしは6%近くにまで落ち込むのではないか。

                                 (続きは明日)

      ≪24日の日経平均 = 下げ -895.15円≫

      ≪25日の日経平均は? 予想 = 下げ


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中国・原油・FRB : 株安の3悪 (中)
2015-08-26-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 需給関係が悪すぎる原油 = ニューヨーク商品取引所のWTI(ウェストテキサス・インターメディエート)先物相場は今週、一時的に1バレル=38ドルを割り込んだ。昨年夏は100ドルを超えていたから、1年間で6割以上も値下がりしたことになる。このため株式市場では石油関連の銘柄が暴落、エネルギー関連企業の社債が投げ売りされた。アメリカの景気先行きにも、大きな影を落としている。

原油価格の低落は、需要が落ち込んでいるにもかかわらず、供給が急増しているためだ。IEA(国際エネルギー機関)の試算によると、現在は世界で日量250万バレルの供給過剰だという。まず需要は中国の成長鈍化、世界的な景気の中だるみで大幅に減退している。ところがサウジアラビア、イラクなどのOPEC(石油輸出国機構)諸国は、原油を増産中。ロシアもソ連崩壊後で最大の生産量となっている。

OPECが増産しているのは、原油価格を下落させることによって、アメリカのシェール業界を叩き潰そうという戦略からだ。だがアメリカのシェール業界は最新鋭技術を取り入れてコストを引き下げ、こちらも生産量を増やしている。現在は日量935万バレル、前年より9%の増量だ。要するにOPEC対米シェール業界の死闘が続き、需給ギャップは拡大するばかり。

自由市場の商品は、ふつう価格が下がると供給が減って需給は均衡に向かう。しかし、いまの原油にはその力が全く働かない。原油価格が下がると、これが鉄や銅などの国際商品にも波及し、新興国の経済を圧迫する。そして現状からみる限り、原油の需要が増える見通しはない。供給が減る見込みも立たない。だから価格が大きく反発するまでには、年単位の時間がかかりそうである。

                                 (続きは明日)

      ≪25日の日経平均 = 下げ -733.98円≫

      ≪26日の日経平均は? 予想 = 上げ


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中国・原油・FRB : 株安の3悪 (下)
2015-08-27-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 利上げは延びそうだが = FRBは、いつ政策金利を引き上げるのか。ニューヨーク株式市場は、FRBが量的緩和政策を終了した昨年10月以降、ずっと頭を悩まし続けている。特に最近は9月中の可能性が大きいとみられるようになり、これが株価の足を引っ張った。だが先週からの株価急落に直面して、FRBも利上げは当面できそうにない。FRBが利上げの先送りを示唆すれば、株式市場は朗報と受け取るだろう。

だが当面の朗報とはなっても、利上げの先送りは不安も先送りされたことを意味する。中央銀行による大量の資金放出に慣れすぎてしまった市場を教育して、金融政策を正常化することの難しさを再認識させられたと言えるだろう。この問題には、やがて日本銀行も直面せざるをえない。

暴落した株価を復元する力は、何だろう。まずは下げすぎた株価を買い戻す市場の力。この点に関して言えば、復元力は国内環境が最も良好な東京市場がリードする公算が大きい。日経平均の場合、1万8000円が下値となり、26日には570円の反発をみせた。しかし、それだけで株価は元の水準には戻らない。政府・中央銀行による政策的な後押しが、どうしても必要だろう。

まずは中国の対策。追加的な金利の引き下げは実施したが、まだ不十分。株価対策でなく、財政面からも景気対策を打ち出すべきだろう。さらに先進諸国も、手をこまぬいていてはダメだ。たとえばG7(先進7か国会議)などは、こういう場合のための協議機関である。電話したぐらいでは真剣味に欠ける。麻生財務大臣、黒田日銀総裁は、他国に先駆けて、緊急G7の開催を提唱すべきではないのか。行動を起こすのは 「今でしょ」

      ≪26日の日経平均 = 上げ +570.13円≫

      ≪27日の日経平均は? 予想 = 上げ


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クジラは どう泳いだ?
2015-08-28-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 株価の安定に貢献したか = 日経平均は、先週18日から今週25日にかけて6日間続落した。この間の下げ幅は2800円を超えている。この大嵐のなかで、5頭のクジラはどう泳ぎ回ったのだろう。5頭のクジラというのは、日本銀行、GRIF(年金積立金管理運用独立行政法人)、3つの共済年金、かんぽ生命保険、ゆうちょ銀行のこと。いずれも巨額の株式購入を実行するはずの機関である。

5頭のクジラが株式購入に充てられる資金の総額は、ことし3月時点で約71兆円。このうち日銀は量的金融緩和政策の一環として毎月、大量のETF(上場投資信託)を買い続けている。たとえば、ことし1-6月中には1兆6737億円の株式を購入した。この日銀を除き、あとの4頭のクジラはみな株式投資で利益を出すことを目標にしている。

株価の急落が続いても、日銀は株式を購入することはあっても売ることはなかったはず。だが、あとの4頭は売って利益確定したかもしれない。また株価が下げ止まったあたりで、買い入れに転じたかもしれない。その結果として株価の振れを増幅したかもしれないが、これは仕方がない。

ただ株式を購入したときは、市場が閉まったあとの夕方にでも、情報を開示できないものだろうか。5頭のクジラが買いに回ったと判れば、投資家の心理も落ち着くだろう。もちろん、事前に買い入れを公表するわけにはいかない。しかし事後の発表は、なにか法的に問題があるのだろうか。市場関係者は、ご検討を。

      ≪27日の日経平均 = 上げ +197.61円≫

      ≪28日の日経平均は? 予想 = 上げ


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サタデー自習室 -- マイナンバーの点検 ⑤
2015-08-29-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ IT 特需は3兆円 = マイナンバー制に対応するため、大企業はコンピュータ・ソフトの改修を行わなければならない。中小企業でも、少なくともパソコン・ソフトの買い替えが必要になってくる。専門家の試算によると、そのための投資総額はおよそ3兆円。このIT 特需を巡って、いま激烈な受注合戦が展開されている。

政府はすでに190億円を投資して、一応の体制は整えた。いまは地方自治体と民間企業が準備中だが、企業の対応は遅れ気味だといわれる。ことしのIT産業の国内売り上げ規模は、およそ14兆円強と推定されている。そこへ3兆円の“特需”はきわめて大きい。そこで受注合戦となっているわけだが、ソフトは企業の業種や規模によってさまざま。

たとえば大手ITの日立、富士通、NECなどは、大企業を対象とした管理代行サービス業務を狙っている。マイナンバー関連のコンピュータ・ソフトを管理・運用し、サイバー攻撃も回避できるというのが売り口上だ。ただ、そのコストは決して安くはない。ほかにもマイナンバー業務を受託する企業は、大から小まで数多い。

ところが注意しなければならないのは、個人情報の漏洩。たとえばA社がB社に業務を委託し、B社はその一部をC社に下請させたとする。仮にそのC社が漏洩事件を引き起こしたとすると、法律ではB社はもちろん、委託したA社も損害賠償責任を負わなければならない。だから委託する先の企業の選定には、十分な注意が必要だ。

                                   (続きは来週サタデー)

      ≪28日の日経平均 = 上げ +561.88円≫

      【今週の日経平均予想 = 5勝0敗】 
 

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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話 (改訂版)
2015-08-30-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第6章 会社って、なんだろう? ⑤

◇ 大きな会社、小さな会社 = 日本には、いったい会社がいくつあるのでしょうか。答えは127万7000社。ずいぶん多いでしょう。そこで働いている社員は4127万人もいるのです。このうち株式会社は104万6000社ですから、大半の会社が株式会社だと言えます。ただし株式会社でも証券取引所に上場して、一般の人が売買できるようになっているのは3500社ほどしかありません。

会社には巨大な会社から、ちっぽけな会社までいろいろあります。では、会社の大きさは何で測るのでしょうか。いくつかの物差しがあります。たとえば資本金。資本金というのは、株主が出したおカネの合計でしたね。これでみると、いちばん大きいのは日本郵政とゆうちょ銀行です。その資本金はともに3兆5000億円。

また売上高や利益、あるいは従業員の数で測る場合もあります。売上高でみると1位はトヨタ自動車で、その金額は27兆2000億円にも達しています。しかし世界を見渡すと、もっと売上高の大きい会社がごろごろ。世界一はアメリカのアップルで、売上高は日本の円に直すと85兆円にものぼります。

時価総額で会社の大きさを測る方法も、最近は盛んになっています。時価総額というのは、発行した株式の数と、取引所で毎日のように変わる株価を掛け合わせた数字です。これでみると、日本の第1位はトヨタ自動車。金額は24兆円です。一方、小さな会社は資本金が1円。あるいは社長1人しかいない会社も存在します。

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