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経済に関する話題なんでも。ニュースの分析・批評・解説など。大胆な予想や提言も。ご意見、ご批判は大歓迎です。
経済なんでも研究会
「結果が出る年」になる : 2017年
2017-01-02-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ 花を咲かせられるのかどうか = ことしは重大な結果が、次々と明らかになる年になりそうだ。タネはすべて昨年のうちに仕込まれている。順調に育って、美しい花を咲かせればよし。枯れてしまうと厄介なことになる。いちばん大きなタネは、アメリカで播かれた。1月20日にスタートするトランプ政権が、公約通りアメリカ経済の成長率を引き上げられるかどうか。景気が過熱し、インフレになる心配はないのか。結果はことし中に見えてくる。

TPP(環太平洋経済連携協定)は、おそらく消滅するだろう。だがアメリカを除く太平洋諸国が、そこで新しい自由貿易構想を立ち上げられれば、見栄えのする花が咲く。ダメだと世界経済は薄暗くなってしまう。日本にまとめ役を買って出る熱意とチエがあるのかどうか。これも、ことし中にははっきりする。

ヨーロッパでは、イギリスの国民投票が反EUのタネを播いた。ことしはオランダ、フランス、ドイツの3国で総選挙や大統領選挙が実施される。その結果、フランスやドイツで反EU勢力が大きく伸びれば、EUは本当に崩壊の危機に直面する。官僚化したEU委員会が、こうした勢いを抑えられるのか。かなり心配である。

日本でも、昨年播かれたタネの結果が出る。参院選挙では、自民党がまたも圧勝するのかどうか。オリンピックのコストが十分に削減され、準備が軌道に乗るか。東京都議会選挙では、小池知事を支援する勢力が過半数を占めるかどうか。また量的金融緩和が限界に近づいており、日銀は金融政策をどう変えるのか・・・等々。今年末になれば、みな答えが出ているはずだ。


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今週のポイント
2017-01-04-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 投資家心理を映す鏡に = ダウ平均株価は昨年2337ドル上昇した。この上げ幅は13年に続いて史上第2位の大きさ。年初の中国経済不安や原油価格の急落、年央のイギリスEU離脱などを乗り越え、11月からはトランプ経済政策への期待で大きく上昇した。終り値は2万ドルの大台まで、あと240ドルという水準に迫っている。ただ先週は8週間ぶりに下げ、週間では171ドルの値下がりとなった。

年末に値下がりしたのは、正月休みを控えて投資家の多くが利益を確定しておきたいと考えたためと解説されている。その半面、トランプ経済政策に対する疑問が強まったという見方も出てきた。たとえば5兆ドルにのぼるインフラ投資や減税が、議会の審議を経て実際に実行されるのは5月ごろになってしまう。それまでにドル高や金利上昇によって、景気は下降する心配があるという観測だ。どちらの投資家心理が勝るのか。今週の市場は、その判断材料を提供することになるだろう。

日経平均も、年末最終週には313円値下がりした。昨年の上げ幅は、わずか81円。円安が持続し、企業業績も持ち直しそうなので、ことしは株高の期待も高まっている。だが基本的な条件は、円安基調が続くかどうか。したがってアメリカがドル高是正に動くと、この条件は崩れやすい。東京市場も、ニューヨークの投資家心理に左右されるのではないか。

今週は5日に、12月と16年の新車販売台数。6日に、11月の毎月勤労統計。アメリカでは3日に、12月のISM製造業景況指数。4日に、12月の新車販売。5日に、12月のISM非製造業景況指数。6日に、11月の貿易統計と12月の雇用統計が発表される。なお4日は大発会。

      ≪4日の日経平均は? 予想 = 上げ


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景気は どうなる? : 2017年
2017-01-05-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 海外の状況に左右される = 政府が昨年暮れに策定した17年度の経済見通しによると、実質GDP成長率は1.5%で16年度の見込み1.3%をやや上回っている。また名目成長率は2.5%で、こちらは16年度の見込み1.5%より1ポイントの拡大となっている。一方、民間エコノミスト40人の平均予測値は実質成長率が1.1%、名目成長率が1.4%だった。政府の方が民間より強気な予想ということになる。

政府見通しの内訳をみると、個人消費は16年度の0.7%増が0.8%増へやや改善。設備投資は2.1%増から3.4%増に、輸出は0.8%増が3.2%増に改善する。政府も消費の拡大による景気の押し上げは、難しいとみているようだ。その代りに輸出と設備投資に期待を寄せているわけだが、これらは海外諸国の経済状況と円相場の動向に左右される。

また政府は、消費者物価の上昇率を1.1%と予想している。もし実際に物価が上昇すれば9年ぶりのこととなり、景況感もよくなるだろう。だが、この予想はちょっとマユつば。物価上昇を見込まないと、名目成長率は上がらない。すると税収が増加しない。このため17年度予算を組めるように、物価の上昇を見込んだ感じが強い。

要するに17年度の景気は、海外要因によって決まりそうだ。このうち海外諸国の経済情勢は、アメリカをはじめ中国や新興国なども改善に向かっている。しかし肝心の円相場については、トランプ新政権の出方しだいで全く予測できない。円相場が上昇し輸出が伸び悩めば、企業の設備投資も慎重になるだろう。トランプ政権の政策が明らかになるまでは、ことしの景気予測はできないというのが現実である。

      ≪4日の日経平均 = 上げ +479.79円≫

      ≪5日の日経平均は? 予想 = 下げ

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株価は どうなる? : 2017年
2017-01-06-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 2万円に乗せてからが不透明 = ことしの株式市場は、快晴に恵まれた船出となった。大発会の株価は500円に近い上げ。昨年の500円を超える下げとは、全く対照的な景色を見せている。今後の見通しでも、市場関係者の間では強気の見方が多い。その根拠は円安が続いて、企業業績の急回復が見込めることにある。日経平均の2万円台乗せは確実というムードだ。

証券会社による17年度の業績予想をみると、主要企業の経常利益は12-13%の増益になるとみているところが多い。たとえば大和証券は12.6%、SMBC日興証券は13.0%の増益といったぐあい。ただ、これらの予想は、円相場が110円であることを前提にしている。その一方でUSB証券のように、円相場が102円に上昇し、企業の経常利益は伸び率がゼロになると予想しているところもないではない。ただ、こうした慎重論は少数派のようだ。

テクニカル面から、株価の上昇を予想する声も強い。日経平均の26週移動平均が12月中旬に、4年ぶりに52週平均を下から上へ突き抜けた。この現象をゴールデン・クロスと言って、株価が上昇局面に入った証拠だと考えられている。また昨年の株価の動きは、95年と酷似しているという指摘もある。95年は前半に下げたあと、後半から翌年にかけて急騰した。

経験則では、どうだろう。酉年は1969年以来、4回連続の上げ相場。その平均上昇率は15%だった。ところが西暦で末尾7の年は、株価にとって苦難の年。1987年はブラックマンデー、97年はアジア通貨危機、07年はサブプライム不況に遭遇した。和風と洋風のどちらを信用したらいいのだろう。言えることは、トランプ政権の発足までは順風で株価が2万円を超える可能性は十分にある。だが、そのあとは酉がどちらを向いて騒ぐか不透明ということになりそうだ。

      ≪5日の日経平均 = 下げ -73.47円≫

      ≪6日の日経平均は? 予想 = 下げ≫  

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サタデー自習室 -- マイナス金利政策の功罪 ①
2017-01-07-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 異次元緩和で驚かす = 第2次安倍内閣が誕生したのは2012年12月。すぐあとの13年3月には、アジア開発銀行の総裁だった黒田東彦氏が日銀総裁に就任している。そのころ経済学界では、ノーベル賞を受賞したポール・グルーグマン博士が「金融不安は中央銀行が大量の通貨を流通させることで克服できる」と提唱。大きな話題になっていた。安倍首相と親しい浜田宏一氏がこれに共鳴。日銀にこの政策を実行させるため、黒田氏を安倍首相に推挙したという経緯がある。

期待に応えて就任1か月後の13年4月、黒田総裁は“異次元緩和”と称する金融緩和策を発表して、世間を驚かせた。日銀の金融政策は「2年以内に物価の2%上昇を目標とする」「そのために通貨の供給量を2倍に増やす」というのが、その内容。具体的には、日銀が市場から国債や株式などを買い入れることによって、資金供給量を年間60-70兆円増やすことになった。

市場はこの衝撃的な新政策を歓迎。安倍政権も財政出動を決めたため、株価は急騰、円相場は大きく下落した。いわゆるアベノミックス第1弾と第2弾の登場である。この結果、景気にも明るさが広がり、日銀の異次元緩和もこの段階では成功と評価された。しかし原油価格の下落や中国経済の不調など外部要因にも引きずられて、間もなく異次元緩和の効果も減退する。

そこで日銀は14年10月に追加緩和を決定。市場からの資産買い入れ額を、年間80兆円に拡大した。だが、その効果はほとんどなく、景気は足踏み状態。物価はむしろ下落する始末。やむなく16年1月、日銀はマイナス金利という奇策を導入することになった。だが、このマイナス金利政策は、世の中でいちじるしく誤解されている。

                          (続きは来週サタデー)

      ≪6日の日経平均 = 下げ -66.36円≫

      【今週の日経平均予想 = 3勝0敗】  


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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話 (改訂版)
2017-01-08-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第12章 デフレって、なんだろう? ⑨

◇ インフレになると大変 = 安倍内閣と日銀は、金融緩和をどんどん推し進めてデフレを解消しようとしています。景気をよくして、物価を2%上昇させることを目標にしているのでしたね。しかし心配なのは、物価がもっと上がってしまうこと。つまりインフレになる危険性です。

インフレというのは、物価が上がり続ける状態を指します。つまりデフレの反対ですね。たとえば物価が2倍に上がったら、どうでしょう。これまで1000円で4冊買えたノートが、2冊しか買えなくなってしまいます。おコメやパン、シャツや化粧品、ガソリンや電車賃。みんな値段が上がったら、ほんとうに困りますね。

物価を2%上げて、景気をよくする。それはいいことですが、いったん上がり始めた物価を2%で止めることは決してやさしくありません。そのことは過去の経験からもわかります。むかしのことですが、ドイツでは一晩のうちに物価が数千倍に上昇した記録も残っています。これほどではありませんが、日本でも戦後はインフレに悩まされました。

景気がよくなって、物価が2%上昇した。働く人の給与も3%増えた。この状態なら理想的ですね。しかし物価が上がり続けて10%上昇すると、それだけ国民の暮らしは苦しくなってしまいます。ですから安倍内閣のいまの政策については、まず物価が2%上昇して景気がよくなるかどうか。そのあと物価だけが上昇し続けることを避けられるかどうか。この2点に注意する必要があると言えます。


                                (続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2017-01-09-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ 11日のトランプ会見に注目 = 新年の株価は、まず順調にすべり出した。日経平均は先週340円の値上がり。ダウ平均も201ドル上昇した。だが日経平均は、大発会で大きく上げたあとは反落。ダウ平均も上げ一本やりではなかった。ともに好調な企業収益見通しを基盤に買われたが、外部要因から売られやすい。この先週の値動きは、なにやらことしの株価動向を暗示している気がしないでもない。

ダウ平均は2万ドルの大台まで、あと37ドル。日経平均は1万9500円を超えて、昨年来の高値水準にある。このため利益確定売りの圧力が強まっていることは確かだ。基調的な相場観は強いが、そこへ外部から悪材料が伝わると、売り圧力は加速される。先週もトヨタのメキシコ工場新設に対するトランプ次期大統領のけん制発言が東京市場を、原油価格の上下動がニューヨーク市場を揺さぶった。

今週も強気の相場観は続き、ダウ平均が2万ドルに到達する可能性は高い。だが東京市場にとって心配なのは、11日に予告されたトランプ氏の記者会見。これまではツイッターによる一方的な意見表明だったが、記者会見ともなれば様子も変わるだろう。記者の質問に挑発されるかもしれない。どんな発言をするのか、いっさい不明。ニューヨーク市場にとっては好材料だが、東京市場にとっては悪材料になることも十分にありうる。

今週は10日に、12月の消費者態度指数。11日に、11月の景気動向指数。12日に、11月の国際収支と12月の景気ウォッチャー調査。アメリカでは13日に、12月の小売り売上高、生産者物価と1月のミシガン大学・消費者信頼感指数。また中国が10日に、12月の消費者物価と生産者物価。13日に、12月の貿易統計を発表する。なお日本時間12日の未明に、トランプ記者会見の予定。

      ≪10日の日経平均は? 予想 = 下げ


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雇用の堅調で 何が起きる / アメリカ
2017-01-11-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 利上げ⇒ドル高⇒その先は? = アメリカ労働省が発表した12月の雇用統計は、日本経済にも微妙な影響を及ぼしそうだ。発表によると、非農業雇用者の増加数は15万6000人。これで75か月連続の増加となった。15年の270万人に続いて、16年も220万人増加している。とりわけ市場関係者の注目を集めたのが、賃金の増加。平均時給は26ドルで、前年を2.9%上回った。週給は891ドル80セントとなっている。

こうした数字からみる限り、アメリカの景気回復はやや加速している。このため発表があった6日のニューヨーク市場では、ダウ平均株価が一時1万9999ドル63セントにまで上昇。ナスダックも新高値を更新した。その一方、10年もの国債の利回りは2.42%に上昇している。金利が上昇したためドル高が進行、円の対ドル相場は1円以上下落した。

賃金の増加は消費支出の拡大につながり、物価の上昇圧力となる。このためFRBはこの3月にも3回目の利上げに踏み切るという予想が急速に高まった。これが長期金利の上昇を生み、ドル高につながったわけである。だがドル高はアメリカの輸出を抑制してしまう。問題は次期大統領のトランプ氏が、これをどう考えるかである。

仮にトランプ氏が「ドル高はアメリカのために好ましくない」と“口先介入”すれば、ドル高は一時的にストップするだろう。さらに「為替の安い国からの輸入関税を引き上げる」とでも言えば、為替市場は混乱するに違いない。トランプ氏がどう対応するかは、全く予測できない。11日の記者会見、20日の大統領就任演説、月末ごろの一般教書(施政方針)演説と、目の離せないイベントが続く。

      ≪10日の日経平均 = 下げ -152.89円≫

      ≪11日の日経平均は? 予想 = 上げ


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「老人」を「年寄り」と 言うが如し
2017-01-12-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 中身がない学会の提言 = 日本老年学会と日本老年医療学会は先週、高齢者の年齢区分を「現在の65歳以上」から「75歳以上」に引き上げるよう政府に提言した。医療の進歩や健康意識の高まりで、現在の高齢者は10-20年前に比べて5-10歳若返っているというのが、提案の理由だ。また65-74歳を準高齢者、90歳以上を超高齢者と呼ぶのが妥当だという意見も表明している。

65歳以上を高齢者とする考え方は、1956年に国連が出した報告書に由来するらしい。だが日本人の平均寿命は当時に比べると、女性は20歳近く、男性も16歳ほど延びている。だから高齢者の定義も変更すべきという理屈は、十分に理解できる。総務省の推計によると、昨年9月時点で65歳以上は総人口の27%、75歳以上は13%を占めていた。したがって高齢者の定義を「65歳以上」から「75歳以上」に引き上げると、高齢者の人口はほぼ半減することになる。

たしかに最近の高齢者には、元気な人が多い。だが高齢者の定義を変えたり、準高齢者とか超高齢者といった新しい呼び名を作るだけでは、ほとんど意味がない。その結果として定年延長が促進されたり、年金の支給年齢が引き上げられたりしなければ、実体的には何も変わらない。

もちろん定年延長や年金支給年齢の引き上げは、急激には実施できない。それでも今後10年のうちに、段階的に実施するなどの提言はできたはずだ。そのためには高齢者が働きやすい環境をどうやって整備するかなど、そこまで踏み込んだ提言が欲しかった。それと高齢者にも、働かないことを選ぶ自由はある。この点を明記しないと、今後の高齢者対策は誤解を招きかねない。

      ≪11日の日経平均 = 上げ +63.23円≫

      ≪12日の日経平均は? 予想 = 上げ


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2度の「日本」で2円上昇 : トランプ会見
2017-01-13-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 経済政策への言及なし = トランプ次期大統領は11日、当選後はじめての記者会見を行った。トランプ氏がまず持ち出したのは、雇用増大のための施策。アメリカ国外に工場を作る企業には「高い国境税をかける」と明言した。この問題では特に製薬業界を名指しで非難したため、ニューヨーク市場では一時、製薬株が急落した。しかしダウ平均はその後、反発して終わっている。

記者の質問が集中したのは、ロシアによるサイバー攻撃の問題。トランプ氏はロシアからの攻撃があったことは認めたが、ロシア以外の国もハッキングをしている。やられる方が悪いので、ロシアを非難するつもりはないと回答。プーチン大統領との親密な関係を維持する姿勢を強調した。またメキシコとの国境に建設するカベは、すぐにでも工事を始めたいと力説している。

サイバー攻撃とそのあとに飛び出した大統領と不動産王の利益相反問題で、トランプ氏は異常に興奮。けんか腰になるという異例な展開に。ここで時間ををとられたため、経済政策に関する質疑応答は全くなかった。ウォール街ではインフラ投資や減税などについての言及を期待していたが、完全に裏切られた形となっている。

約1時間にわたった会見のなかで「日本」という言葉が出たのは2回。最初は「アメリカは中国、日本、メキシコなどとの間で貿易不均衡に陥っている」と述べたくだり。2度目は「ロシア、中国、メキシコ、日本は、アメリカを経済的に利用してきた」と批判。この点に関する質疑もいっさいなかったが、それでも円相場は117円台から115円台に上昇した。市場は明らかに過敏になっている。20日の就任演説では、どんな言葉が使われるのだろうか。

      ≪12日の日経平均 = 下げ -229.97円≫

      ≪13日の日経平均は? 予想 = 上げ


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サタデー自習室 -- マイナス金利政策の功罪 ②
2017-01-14-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 名前の付け方が悪かった = 中央銀行が行う金融政策は、金利の操作と通貨供給量の調節が二本柱だ。景気が悪いときには金利を下げ、通貨の供給量を増やす。景気が過熱気味になると、逆に金利を上げたり通貨の供給量を絞る。日本経済は1980年代のバブル崩壊以降、不調が続いていた。このため日銀は政策金利を下げ続け、99年にはとうとうゼロ金利になってしまった。

もう金利は下げられない。それなら通貨の供給量を増やそう。増やすなら一気に2倍にしてしまえ。そういう考え方から生まれたのが、13年4月の異次元緩和だった。ところが景気は一向によくならない。そのため16年1月になると、日銀は奇策とも言える新政策を導入した。それが「マイナス金利政策」である。

こうみてくると、マイナス金利というのは「ゼロまで下がった金利をさらに下げることだ」と受け取られやすい。たとえばゼロ%近くまで下がっている預金金利はマイナスになる。つまり預金をすれば利子が付くどころか、逆に利子を取られることになるという誤解を生んだ。だがマイナス金利政策というのは、全く違う内容のもの。名前の付け方が悪かった。

銀行などの金融機関は通常、日銀の当座預金口座におカネを預けている。金融機関同士の貸し借りを決済するのに必要だからだ。日銀はこの当座預金に0.1%の金利を付けているが、その当座預金の一部には金利を付けず、逆に0.1%の手数料を取ることになった。これがマイナス金利政策の正体である。日銀はなぜ、こんなことをしたのだろうか。

                             (続きは来週サタデー)

      ≪13日の日経平均 = 上げ +152.58円≫

      【今週の日経平均予想 = 3勝1敗】   


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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話 (改訂版)
2017-01-15-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第12章 デフレって、なんだろう? ⑩

◇ 日本は珍しい国 = 日本の物価は21世紀に入ってから、06-08年を除いて下がり続けています。こんな国は世界でも珍しい。よその主要国では、物価が上がっているのです。ですからデフレで苦しんでいるのは日本だけ。そのことを証明するために、主要国の物価を調べてみましょう。

昨年11月の消費者物価を、前年の水準と比べてみました。日本は生鮮食品を除くと0.4%の下落となっています。アメリカは1.7%の上昇、イギリスも1.2%の上昇でした。ユーロ圏の国々はイギリスのEU離脱で、いま不安定な状況です。それでもドイツは0.8%、フランスは0.5%、イタリアも0.1%の上昇でした。また中国は2.3%、韓国も1.3%の上昇となっています。

安倍内閣と日銀はデフレを退治するために「2%の物価上昇」を、政策の目標にしていますね。実はアメリカやイギリスの中央銀行も「物価2%」を、金融政策の目標に掲げています。しかし日本とは全く違って、物価の上昇を2%以内に収めること、つまりインフレを抑えることが目標なのです。

ですから日本のように、財政や金融政策を総動員して物価を上げようとする国はありません。物価を2%上昇させることができるのかどうか。物価が2%上昇したら、景気はよくなるのかどうか。物価が2%を超えて上昇し、インフレにならないかどうか。世界中の国が、日本の“実験”を見詰めているところです。


                                 (続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2017-01-16-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ トランプ記者会見への失望 = 今週は20日に、トランプ新大統領の就任式が行われる。アメリカ第45代目の大統領が、どんな就任演説をするのか。世界中がハラハラしながら、固唾を呑んで見守っているところだ。その内容しだいでは、世界の株価や為替相場が大きく変動する可能性もある。それどころか、世界の政治的・軍事的緊張が高まる恐れもないではない。

先週11日に行われたトランプ氏の記者会見に、市場は失望したようにみえる。ロシアによるサイバー攻撃やトランプ氏の利益相反問題に多くの時間が割かれ、経済政策についての言及が全くなかったためだ。このためニューヨークの株価は会見当日には上げたものの、翌日からは軟調となった。ダウ平均は先週78ドルの値下がり。

為替市場も影響を受けて、ドルが売られた。特にトランプ氏が貿易不均衡の相手国として日本の名を挙げたことから、円の対ドル相場は2円以上も上昇した。これで東京市場の株価も下落、日経平均は先週167円の値下がりとなった。本来ならば、間もなく始まる12月期の企業決算への期待が高まる時期。しかしトランプ氏の就任演説を前にしては、重い空気から抜け出せない。

今週は16日に、12月の企業物価と11月の機械受注、第3次産業活動指数。17日に、12月と16年の訪日外国人客数。アメリカでは18日に、12月の消費者物価と工業生産、1月のNAHB住宅市場指数。19日に、12月の住宅着工戸数。また中国が20日に、10-12月期のGDP速報、12月の鉱工業生産、小売り売上高、固定資産投資額を発表する。なお20日はアメリカ大統領就任式

      ≪16日の日経平均は? 予想 = 上げ


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就任式では紳士になる? なれない?
2017-01-17-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 真の人間性が試される = 「世界の長い歴史のなかで、自由が最大の危機にさらされている」「国があなたのために何をしてくれるかではなく、あなたが国のために何ができるかを考えよう」--有名なケネディ大統領の就任演説である。アメリカの歴代大統領はみな、就任演説で自分の世界観を吐露し、国民を奮い立たせる呼びかけを行ってきた。20日の就任式で、トランプ新大統領はどんな演説をするのだろうか。

これまでの言動からみて、トランプ大統領が「アメリカ第一」と「雇用の増大」を強調することは間違いない。すると、どうしても「生産拠点を海外に移した企業に対する国境税」には触れざるをえないだろう。ただ、その先に「NAFTA(北米自由貿易協定)やTPP(環太平洋経済連携協定)への反対」まで踏み込むかどうか。さらに経済問題では「巨額のインフラ投資や減税」に対する姿勢を明確に打ち出すかどうか。

先週の記者会見では、こうした景気対策には全く言及しなかった。ロシアのサイバー攻撃や自身の利益相反問題などをめぐって記者団と紛糾し、経済問題を説明する時間がなくなったのか。それとも意図的に持ち出さなかったのか。理由は判然としない。いずれにしても、経済界や市場には失望感が広がってしまった。

就任式ではトランプ氏も原稿を読み上げ、記者の質問もない。ここでトランプ氏が崇高な理念を掲げ、国民に「融和と団結」を訴える可能性は十分にあるだろう。経済対策についても、きちんと説明するのかもしれない。最初は乱暴な条件を出して相手側を驚かせ、あとで態度を豹変して契約を取り付ける。そんなビジネスマンとしてのトランプ戦法が発揮されるのか。期待が大きすぎるのかもしれないが、その結果はあと3日後に判明する。

      ≪16日の日経平均 = 下げ -192.04円≫

      ≪17日の日経平均は? 予想 = 上げ


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どんな日本を 見せたいのか
2017-01-18-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 2400万人を超えた外国人観光客 = 政府観光局が17日発表した16年の訪日外国人観光客は、前年比21.8%増の2403万9000人だった。寄港するクルーズ船の増加や航空路線の拡充、それにビザ発給条件の緩和や消費税免税制度の拡大などが、外国人客を増やした原因だと思われる。11年の622万人から毎年増加しており、政府が目標としている「20年までに4000万人」も夢ではなくなってきた。

国別ではロシアを除いて19の地域が、過去最高を記録している。第1位はやはり中国で、638万人と初めて600万人を超えた。第2位の韓国も初めて500万人、台湾も400万人を超えている。このように東アジアからの旅行客が圧倒的に多いが、アメリカ・ヨーロッパ・オーストラリアからの訪日客も堅調で、合計300万人に迫っている。

計算上はことしからの4年間に訪日客を毎年14%ずつ伸ばせれば、政府の「20年までに4000万人」という目標は達成できる。国土交通省も観光地の景観を改善するために、35億円の予算を獲得した。3月中には全国10か所のモデル都市を選定する方針だ。東京都も電柱の地下埋設などを進め、日本のイメージ・アップに努力する。

それにしても、なぜ外国人の旅行客が増え続けているのだろう。これまでのアンケート調査などによると、富士山や神社・仏閣など日本的な自然や歴史遺産。祭りや料理などの文化遺産。それに日本独特の“おもてなし”が、外国人を日本に惹きつけているように思われる。そんな静かで美しいイメージと、カジノの存在は調和するのだろうか。

      ≪17日の日経平均 = 下げ ー281.71円≫

      ≪18日の日経平均は? 予想 = 上げ


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輸出が招く 重大な矛盾 / 中国
2017-01-19-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 成長維持と貿易摩擦の相反 = 中国税関総署が発表した16年の貿易統計によると、輸出は2兆0974億ドルで前年より7.7%減少した。一方、輸入は1兆5874億ドルで5.5%の減少だった。この結果、貿易収支は5099億ドルの黒字。前年より14%も縮小した。輸出はアメリカ、EU、日本向けがすべて減少している。

人民元の平均レートは、前年より6.6%下落している。にもかかわらず、輸出は減少した。その主たる理由は、地価と人件費の高騰。つまり加工貿易を中軸としている中国の製造コストが上昇、競争力が低下した結果だとみられている。これは中国にとっては、由々しき一大事だ。今週20日に発表される予定の16年のGDP速報に、どう反映されるのだろうか。

最大の輸出相手国は、いぜんとしてアメリカである。アメリカ向けの輸出も5.9%減少したが、それでも収支は2507億ドルの黒字。全体の黒字の約半分をアメリカとの取り引きで生み出している。こうした状況下でGDP成長率の低下を阻止するために、たとえば元レートをさらに切り下げるような政策をとれば、アメリカのトランプ新政権との間で強烈な貿易摩擦が発生することは避けられそうにない。

事前の民間予測によると、16年のGDP成長率は6.7%となる見込み。輸出の減退を政府の財政支出増で補ったことで、成長率をなんとか維持した形になりそうだという。だが、これ以上の財政出動は、不動産バブルを助長する結果になりかねない。と言って輸出に頼ると、アメリカの報復が待ち構えている。中国経済は厳しい難所にさしかかった。

      ≪18日の日経平均 = 上げ +80.84円≫

      ≪19日の日経平均は? 予想 = 上げ
        

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ガソリンは もう上がらない
2017-01-20-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ ヤマを越えた原油の輸入価格 = 資源エネルギー庁の集計によると、1月16日時点でレギュラー・ガソリンの店頭価格は、全国平均で1㍑=130円90銭だった。前週より40銭の値上がりで、昨年11月末以来6週連続の上昇となっている。灯油の店頭価格は77円70銭で、こちらは13週連続の値上がり。だがガソリンや灯油の値上がりは、まもなく止まる見通しになってきた。

ガソリンの店頭価格は、昨年11月28日の125円60銭を底に上昇し始めた。ここからの6週間で4円30銭値上がりしたことになる。だが1月16日までの1週間では、上げ幅が40銭にまで縮小している。また16日時点での調査では、9つの県で値下がりしたという結果も出ている。これは正月の連休が終わったこともあるが、原油の輸入価格が値下がりに転じたことを反映し始めたためと考えられる。

原油の輸入価格は昨年11月ごろから上昇した。これはOPEC(石油輸出国機構)が減産で合意し、原油の国際価格が1バレル=40ドル付近から53ドル台にまで跳ね上がったこと。加えて円相場の下落が、輸入価格を押し上げる形となったためだ。しかし最近になって、この2つの要因が明らかに影響力を失ってきた。

原油の国際価格はOPECの減産で一時53ドル台まで上昇したが、最近はそこが天井になっている。主な理由はアメリカのシェール石油が生産を増やしているためだ。また円相場は118円台から114円台に下落した。これはトランプ新大統領の“口先介入”によるところが大きい。この結果、日本の原油輸入価格は下がり始めている。これが小売価格に波及するのに時間がかかるため、店頭価格はもう少し上がるかもしれない。だがピークは明らかに過ぎ去った。

      ≪19日の日経平均 = 上げ +177.88円≫

      ≪20日の日経平均は? 予想 = 下げ


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サタデー自習室 -- マイナス金利政策の功罪 ③
2017-01-21-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 金融機関に限定した政策 = 日銀には700を超える金融機関が、当座預金口座を開設している。日銀との取り引きや金融機関同士の決済に必要だからだ。この口座に預け入られているおカネに対して、日銀はこれまで一律に年0.1%の金利を付けていた。それを預金の一部には金利を付けず、逆に0.1%の手数料を徴収する。これが16年2月に日銀が打ち出した「マイナス金利政策」である。

一方、中央銀行が政策金利を下げ続け、ゼロを超えてマイナスにする政策。これも一般には「マイナス金利政策」と呼ばれている。政策金利が下がると、金融機関の預金や貸し出しの金利も連動して下がることが多い。じっさいヨーロッパの一部の銀行は、法人や個人の預金に対してマイナス金利を導入した。だから日銀の政策は、これと混同されやすい。

では日銀のマイナス金利政策は、何を狙ったものなのだろうか。まず金融機関は日銀に大量の預金をすると、マイナス金利で手数料を取られる。したがって預金を引き出して手元に置くことになるが、これでは全く利益を生まない。そこで営業努力を強めて、企業や個人に対する貸し出しを増やす。すると設備投資や消費が増加して、景気がよくなる。日銀はこう考えたわけだ。

さらに金融機関に限定した措置だとはいえ、日銀は金利をマイナスにする領域にまで踏み込んだ。このインパクトによって、一般の金利水準も下がることを期待したと考えられる。金利が下がれば、企業や個人はおカネを借りやすくなる。それがまた景気の押し上げにつながる。黒田総裁はマイナス金利の実施に際して「効果が出るのに、半年も1年もかからない」と豪語した。

                               (続きは来週サタデー)

                                           

      ≪20日の日経平均 = 上げ +65.66円≫

      【今週の日経平均予想 = 2勝3敗】           

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サンデー実験室 = 孫に聞かせる経済の話 (改訂版)
2017-01-22-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第12章 デフレって、なんだろう? ⑪

◇ 物価2%目標のほんとうの意味 = 「このごろ値上げされたものが多いわ。これじゃあ、赤字になっちゃう」--お母さんが家計簿を付けながら、ブツブツ言っています。電気料金、ガス料金、食用油、シーチキン缶詰、牛肉、ワイン、トイレ用紙、ティッシュなど。天候不順で野菜の値上がりも。

値上げの原因は、そのほとんどが円安で輸入する燃料や原材料の価格が上がったため。ほかにも高級な腕時計や宝飾品、美術品、貴金属などの輸入品も、かなり値上がりしています。アベノミクス政策の効果が出て、輸出企業の採算がよくなったことは知っていますね。でも輸入品の値上がりという悪い影響も、じわじわと出始めているのです。

この程度の値上げでは、消費者物価が1%も上がることはないでしょう。でも円安がもっと進行し、いろんな商品が値上がりすれば、物価は2%上昇するかもしれません。しかし円安のために物価が2%上昇しても、それで目標が達成されたとは決して言えません。物価が上がっても景気がよくならなければ、全く意味がないからです。

政府はいずれ消費税を引き上げて10%にする計画です。消費税が上がれば、物価はひとりでに2%ぐらい上昇してしまいます。しかし、この場合も目標を達成したと喜ぶわけにはいきません。景気がよくなって、その結果として物価が2%ぐらい上昇する。これが「物価2%目標」のほんとうの意味なのです。


                                 (続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2017-01-23-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ 市場の“敬意”は100ドル弱 = トランプ大統領が登場した。注目された就任演説は、これまでツイッターで発信してきた政見の集大成。新しいことは何も出なかった。ただ乱暴な表現はさすがに影を潜め、紳士の側面だけが強調された形。市場はこれに一安心し、この日のダウ平均は95ドル上昇した。しかし週間では58ドルの値下がり。

東京市場は先週、海外からのニュースだけで変動した。まず17日に、イギリスのメイ首相がEUからの完全離脱を表明。同じ日、トランプ氏が経済紙のインタビューで「ドルは高すぎる」と発言。さらに18日にはイエレンFRB議長が「政策金利は19年までに3%に上昇する」と予測した。日経平均は前の2つのニュースで下げ、最後のニュースで上げている。週間では149円の値下がり。

今週はトランプ大統領が、次々と指示を下すとみられる。TPP(環太平洋経済連携協定)への不参加やNAFTA(北米自由貿易協定)の再交渉のほか、移民問題などでも方針が確定されるだろう。とくに貿易問題については、日本も素早く対応策を考えなければいけない。国会で政府の考え方がどこまで示されるのか。ボールは日本側に投げられている。

今週は23日に、11月の全産業活動指数。25日に、12月の貿易統計。26日に、12月の企業向けサービス価格。27日に、12月の消費者物価。アメリカでは24日に、12月の中古住宅販売。25日に、11月のFHFA住宅価格。26日に、12月の新築住宅販売とカンファレンス・ボード景気先行指数。27日に、10-12月期のGDP速報と12月の消費者物価が発表される。

      ≪23日の日経平均は? 予想 = 上げ


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トランプ新大統領の執念 (上)
2017-01-24-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 基本理念は単純明快 = トランプ政権が船出した。選挙中の言動やツイッターでのつぶやき、それに記者会見や就任演説などで、新大統領が目指す政策目標もずいぶん明らかになってきている。自身が「歴史的にみて最も雇用を増やす大統領になる」と公言している通り、その基本理念が“雇用の増大”にあることは間違いない。ここから移民や貿易、あるいは生産拠点の海外移転といった問題が、直ちに導き出されている。

移民が増えれば、雇用が奪われる。貿易赤字は輸入の超過を意味するから、その分だけ国内生産が抑えられ雇用も減る。企業が海外で生産すれば、それだけ国内の雇用は減らざるをえない。こうした理屈には反論もあるが、トランプ氏は固くなにこう信じているようだ。そして、この考え方は単純で判りやすい。だから選挙でも票を掻き集めた。

具体的には移民の受け入れ制限、不法入国者の送還、メキシコ国境へのカベ構築。TPP(環太平洋経済連携協定)不参加、NAFTA(北米自由貿易協定)の見直し、通貨安の国からの輸入に高関税。海外製品の輸入に国境税--ということになる。加えて財政支出を大幅に増やし成長率を3-4%にまで引き上げれば、雇用は確実に増大すると考えるわけだ。

だが、こうした政策は物価と人件費の高騰を招きやすい。企業にとってはコストの増加につながり、競争力を失うことになる。そこで法人税を大幅に引き下げてバランスをとる。これがトランプ理念だと言えるだろう。もちろん財源の問題など、政策の実現性には大きな疑問があり、一般的には「トランプ政策は不透明」と判断される理由となっている。

                                (続きは明日)

      ≪23日の日経平均 = 下げ -246.88円≫

      ≪24日の日経平均は? 予想 = 上げ


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トランプ新大統領の執念 (下)
2017-01-25-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 微妙な金融政策との調和 = 企業の生産コストを上げても、雇用の増大を図る。たとえ法人税を軽減したとしても、この考え方は労働者寄りだ。どちらかというと、民主党の理念に近い。そこが従来の共和党とは違うと、トランプ氏は言いたいのかもしれない。だが労働者寄りなのに、なぜ健康保険の普及を目指したオバマ・ケアに反対なのか。よく判らない。

トランプ氏は反対の理由を説明していない。財政負担が重すぎると考えているようでもある。だが理由がはっきりしないため、オバマ氏の遺産つぶしと受け取る人が多く、トランプ氏は明らかに印象を悪くしている。なぜ反対理由を明確にしなかったのかは不明だが、間もなく健康保険に関する対案を公開する予定なので、はっきりするかもしれない。

雇用を増やすために、国内の石油・石炭・シェールの増産を支援する。これらのエネルギー開発は、大気や水を汚染しやすい。このためオバマ政権は、採掘に厳しい規制をかけてきた。それをトランプ大統領は「大幅に緩和する」方針だ。その裏には「地球温暖化は排出ガスとは無関係」という強い思い込みがある。温暖化対策の国際的な枠組み「パリ協定」から離脱する可能性も、決して小さくはない。

いちばん不透明なのは、金融政策との関係である。仮にトランプ氏の思惑通りアメリカの成長率が3-4%まで上昇すれば、インフレの心配が増大する。FRBは金利の引き上げを促進することになり、ドルの為替相場はいっそう上昇しかねない。その場合、トランプ政権はFRBの金融政策にまで口出しするのか。それとも一転して財政支出を絞るのか。この点に関する基本的な考え方は、まだ何も表明されていない。

      ≪24日の日経平均 = 下げ -103.04円≫

      ≪25日の日経平均は? 予想 = 上げ


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情けない 安倍内閣の姿勢 : TPP
2017-01-26-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ しつこ過ぎると嫌われるぞ = トランプ米大統領は23日、TPP(環太平洋経済連携協定)から「永久に離脱する」大統領令に署名した。大統領令というのは、議会の承認なしに政府に直接命令できる権限。これによって、アメリカがTPPに参加する可能性は完全になくなった。要するに、これまで太平洋沿岸の12か国が構築してきた多国間の経済協定は消滅したわけである。

にもかかわらず、日本の政界ではTPPがまだ生き残っている。24日の国会では、安倍首相が「改めてトランプ大統領に翻意を求めて行く」と強調した。世耕経済産業相も会見で「TPPの戦略的、経済的な意義を粘り強く訴える」と述べている。この調子だと、2月に予定される日米首脳会談でも、安倍首相はトランプ氏を説得するつもりのようだ。だが、それはしつこ過ぎ。トランプ氏に嫌われることになりかねない。

オーストラリアからは、アメリカ抜きのTPPを再構築しようという声が聞こえてくる。とても困難な作業になると思うが、日本がリーダーシップをとらなければ決してまとまらないだろう。安倍内閣にそれだけの覚悟と戦略があるのかどうか、現状をみる限りはきわめて疑わしい。また2国間のFTA(自由貿易協定)を多角的に結ぶなどの方法も考えられるが、いまの政府にそんな動きは全く見られない。

うがった見方をすれば、政府は来年度予算が成立するまではTPPを生かしておきたいのかもしれない。TPPに関連した農業対策費を成立させるためだ。そして政府・与党は次の衆院選で、こう宣伝する。「農民のみなさん。TPPは実現しませんでしたが、農業予算は獲得しました。清き一票を」。

      ≪25日の日経平均 = 上げ +269.51円≫

      ≪26日の日経平均は? 予想 = 上げ


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就職内定率は 過去最高 : 大学生
2017-01-27-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 女性と文科系は新記録 = 文部科学省と厚生労働省の共同調査によると、今春卒業予定の大学生の就職内定率は昨年12月1日時点で85.0%に達した。前年の同じ調査に比べて4.6ポイント上昇、この調査を始めた1996年以来の最高を記録した。人口減少による人手不足に加えて、企業の収益が高水準を維持していることの反映だと考えられる。

同調査によると、今春卒業予定の大学生のうち22%は就職を希望していない。就職内定率は、希望した大学生のうち就職が内定した人の割合。近年は11年3月卒業予定者の68.8%を底に、6年連続で上昇している。地域別にみると、関東地方の88.3%が最も高く、次いで近畿、中部、北海道・東北、九州の順。中国・四国は78.6%で最も低かった。

男女別では、男性の内定率が83.1%なのに対し、女性は87.2%と相変わらず高い。これを国公立と私立に分けてみると、国公立の男性は88.1%、女性は85.6%。私立の男性は81.6%、女性は87.7%となっている。国公立では男性が、私立では女性が頑張った形だ。

また文科系は84.6%、理科系は86.6%だった。相変わらず理科系の方が高いが、ことしは文科系も伸びている。こうした結果を総合してみると、女性と文科系の内定率が過去最高を記録したことが判る。とにかく昨年12月初めの時点で、もう85%の学生が内定を獲得した。残る15%の人も、あせらずにいい就職先を見つけてほしいものだ。

      ≪26日の日経平均 = 上げ +344.89円≫

      ≪27日の日経平均は? 予想 = 下げ


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サタデー自習室 -- マイナス金利政策の功罪 ④
2017-01-28-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 半年後の効果はほとんどゼロ = マイナス金利政策は16年2月に導入された。そのとき黒田日銀総裁は「効果が出るまで半年も1年もかからない」と胸を張っている。そこで導入から半年後の状況はどうだったか、調べてみた。16年8月の時点と2月の状況を比較してみると、最も著しい変化は金利の低下。たとえば10年もの国債の利回りは、プラス0.04%からマイナス0.1%に下がっている。確かに“マイナス金利”になった。

長期金利が低下すると、住宅ローン金利が連動して下がる。このため2-8月間では住宅ローンの貸し出しが急増したが、その大部分は借り換えに伴う貸し出しだった。安い金利に乗り換えた人には負担軽減となったわけで、マイナス金利政策の恩恵を受けたと言っていい。また金利が低下したために、企業も低金利で社債を発行することができた。

だが日銀が最も期待した金融機関の貸し出しは、ぜんぜん増えなかった。民間金融機関の貸し出し残高は、前年比2.1%の増加にとどまり、2月時点をやや下回っている。金利の低下で利ザヤが縮小し、金融機関側の意欲が減退。企業や個人も先行き不安が大きく、借り入れを増やさなかった。貸し出しの多くは不動産向けとなっている。

この間、円相場は4円の上昇。日経平均株価は400円ほど値上がりしている。また日銀が目標にした物価の上昇も空振りとなり、消費者物価はむしろ下げ幅を拡大してしまった。こうした状況から判定すると、半年後のマイナス金利政策はほとんど効果をあげていないと結論づけられる。間もなくマイナス金利導入から1年になるが、状況はどうなっているのだろう。

                                 (続きは来週サタデー)

      ≪27日の日経平均 = 上げ +65.01円≫

      【今週の日経平均予想 =2勝3敗】   


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今週のポイント
2017-01-30-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ ダウが2万ドル台乗せを達成 = ニューヨーク株式市場に大輪の花が咲いた。ダウ平均株価は先週25日、終り値で2万0069ドルに。ナスダックやSP500も史上最高値を更新した。ダウ平均が1万ドルに達したのは1999年だったから、18年間で2倍の高値に到達したことになる。ダウ平均は週間267ドルの値上がり。

株価を押し上げたのは、トランプ政権の景気対策に対する期待感。5兆ドルにのぼるインフラ投資や減税、さらに金融やエネルギーに関する規制緩和。これらの政策が実行に移されれば、アメリカの景気は格段によくなるという期待感が市場に満ち溢れている。特に金利の上昇と規制緩和で業績の向上が見込まれる金融株が、市場をリードした。

日経平均も先週は329円の値上がり。前半はトランプ大統領のTPP(環太平洋経済連携協定)離脱命令などを嫌気して下げたが、後半はニューヨークの株高に引かれて上昇した。問題は、この上げ基調がどこまで続くかだ。ニューヨーク市場は基調的にかなり強い。だが今週あたりから、トランプ政権の各国に対する貿易政策が徐々に明らかになりそう。これを東京市場はどう受け止めるのか。必ずしも楽観はできない。

今週は31日に、12月の労働力調査、家計調査、鉱工業生産。1日に、1月の新車販売台数。2日に、1月の消費動向調査。アメリカでは30日に、12月の中古住宅販売。31日に、11月のSPケース・シラー住宅価格。1日に、1月の新車販売台数とISM製造業景況指数。3日に、1月の雇用統計とISM非製造業景況指数。また中国が1日に、1月の製造業と非製造業のPMI。EUが31日に10-12月期のGDP速報を発表する。

      ≪30日の日経平均は? 予想 = 下げ


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ダウ2万ドル台 ⇒ その先は? (上)
2017-01-31-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ トランプ政策の実現性には疑問 = ダウ平均株価が2万ドルの大台に乗せた。1万ドル台に乗せた1999年から、わずか18年。その間にはITバブルの崩壊やリーマン・ショックという谷間もあった。リーマン後の安値6547ドルに比べると、実に3倍を超える上げ率になっている。ナスダックやSP500も史上最高値を更新。ニューヨーク市場は順風満帆に見えるのだが・・・。

株価を押し上げている最大の要因は、トランプ政権の景気対策に対する期待感である。5年間で1兆ドルのインフラ投資、4兆ドルの減税。金融とエネルギー産業に対する規制緩和。こうした施策によって成長率を3-4%に引き上げ、2500万人の雇用を創出する。トランプ大統領は、選挙戦を通じてこの構想を強調してきた。これなら株価も上がるに違いない、と多くの投資家が考えても不思議はない。

だが、この構想の実現はそう簡単ではない。まず5兆ドルの財源をどこに求めるか。たしかに共和党は上下両院で多数派となり、“ねじれ”は解消した。しかし、もともと共和党は“小さな政府”主義であり、財政赤字の拡大には反対の議員が多い。アメリカでは予算に関する権限は議会が握っており、大統領令で実現というわけにはいかない。

逆にトランプ大統領が、議会の説得に成功した場合。景気がよくなれば、インフレの心配も出てくる。FRBの利上げは加速されるかもしれない。すると高い金利に惹かれて、新興国市場からドルの還流が進む。ドル高と新興国の経済不安が重なって、アメリカの輸出は伸び悩む。物価の上昇も進みやすくなる。トランプ大統領に、こうした厄介な問題を処理する能力があるのかどうか。多くの投資家が疑問を感じていることも、また確かのようだ。

                                (続きは明日)

      ≪30日の日経平均 = 下げ -98.55円≫

      ≪31日の日経平均は? 予想 = 下げ


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