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経済に関する話題なんでも。ニュースの分析・批評・解説など。大胆な予想や提言も。ご意見、ご批判は大歓迎です。
経済なんでも研究会
インフレ注意報 : 18年の経済 (上)
2018-01-04-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 景気回復はまだ続く = 2018年は、どんな年になるのだろうか。まず政府が公表した経済見通しをみると、18年度の実質GDP成長率は1.8%、名目成長率は2.5%になると予測している。17年度の見込みは実質成長率が1.9%、名目成長率が2.0%だから、それほど大きくは変わらない。ただ消費者物価が1.1%上昇すると予測したため、名目成長率の伸びがやや大きくなっている。

内訳をみると、個人消費が1.4%、設備投資が3.4%、輸出は4.0%伸びると予測している。特に個人消費はある程度の賃上げが実現して、5年ぶりの伸び率になると期待しているようだ。物価の上昇は、原油の輸入価格が11%上昇するほか、景気の回復で内需が強まる結果だと説明している。

ところが民間の予測は、もっと控え目だ。日経新聞が民間エコノミストの予測を集計したところ、18年度の実質成長率は平均で1.2%にとどまっている。景気回復は持続するものの、そのテンポは17年度より緩やかになるという見通しだ。消費者物価についても、平均的な予測は0.9%とかなり低い。

政府の場合はこの成長率予測を土台に、税収の見積もりをはじき出す。だから成長予測が低すぎると、予算編成が困難になるという事情もある。一方、民間エコノミストの間では、18年度のオリンピック需要が17年度より低下するという見方が強いようだ。また賃上げに対する期待も、政府ほど大きくはない。

                       (続きは明日)

      ≪4日の日経平均は? 予想 = 上げ


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インフレ注意報 : 18年の経済 (中)
2018-01-05-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 良好な日本経済の環境 = 日本の景気回復は、昨年10月で59か月の連続を記録した。だが、その回復テンポはきわめて緩く、実感に乏しい状態が長く続いてきた。しかし昨年の秋以降は、回復のテンポが目に見えて上がってきている。その主たる理由は、世界同時好況の進行だ。18年を迎えた時点で、日本経済の外部環境はかなり良好だと言えるだろう。  

IMF(国際通貨基金)の調査によると、先進国と新興国で構成するG20(主要20か国)の経済成長率が、17年にはすべてプラスになる。10年にも20か国が同時にプラス成長を記録したが、当時はリーマン・ショックの反動という色彩が濃かった。これに対して今回は自然な形で同時好況を実現しており、持続性は強いと考えられる。

たとえばアメリカの景気回復はすでに8年を超えているが、トランプ大型減税にも支えられて拡大の勢いは衰えていない。また中国経済も、最近は減速が止まったようにみえる。中国のGDP統計を疑問視する傾向も強いが、輸入が増えているので大丈夫だろう。ユーロ圏の経済も確実に回復しており、ECB(ヨーロッパ中央銀行)が緩和政策の修正を模索している状況だ。

ロシアやインド、ブラジルなど主要新興国の経済も上向き始めた。こうした世界同時好況は各国間の貿易や投資の拡大を通じて、相手国の経済に刺激を与える。要するに、世界経済の好循環だ。この枠組みは、いまのところ全く崩れていない。少なくとも18年の前半は、好循環が持続すると期待できるだろう。

                         (続きは明日)

      ≪4日の日経平均 = 上げ +741.39円≫

      ≪5日の日経平均は? 予想 = 下げ


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インフレ注意報 : 18年の経済 (下)
2018-01-06-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 死角に入った物価上昇 = 株式市場は元気がいい。ダウ平均は史上最高値を更新し続け、とうとう2万5000ドルを突破した。日経平均も26年ぶりの高値を回復。世界の株式市場では昨年、主要な30市場で新高値を記録している。これは世界同時好況の結果でもあり、先取りでもあると言えるだろう。

世界的に好転した経済情勢のなかで、物価だけが上がらない。各国の政府、中央銀行、民間調査機関も首をかしげている状態だ。これまで物価は予想に反して上がらなかったから、今後も上昇しないだろう。18年の物価見通しには、そういう経験から生まれた慎重さが強く表れているように思われる。こうして物価上昇は、一種の死角に入ってしまった。

たしかにIT化やグローバル化の進展、競争の激化など、物価の上昇を抑える要因は増えている。しかし世界同時好況が持続するにつれて、総需要が拡大することは間違いない。すでに原油や鉄鋼、非鉄には、その傾向が顕著に現われ始めている。日本国内でも、原材料の高騰や人手不足の影響で値上げされる商品やサービスが目立ち始めた。

そのうえ来年10月には、消費税の再引き上げが予定されている。ことしの秋以降は、増税前の駆け込み需要も活発になるに違いない。物価はいったん上昇し始めると、加速する性質を持っている。ことしの後半は世界的にも、インフレ問題が表面化する可能性がある。だが消費税を上げれば景気は悪くなりかねない。そのとき日銀は、どういう金融政策を打ち出すのだろうか。

      ≪5日の日経平均 = 上げ +208.20円≫

      【今週の日経平均予想 = 1勝1敗】   


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新次元・SF経済小説 【 プ レ ー ト 】
2018-01-07-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第2章  ロ ボ ッ ト の 反 乱 

≪14≫ 女性ロボット = 250年前に起こったロボットによるクーデター未遂事件。この計画がマスコミによってすっぱ抜かれると、世の中は大混乱に陥った。政府は緊急に議会を召集したが、「責任者は誰だ」とか「和解の道を探れ」とか、議論は一向にまとまらない。そうしているうちに、ロボット側は食料や飲料水の生産拠点を占領してしまった。もしワーグネル博士らが敏速に動いて蓄電所を掌握しなかったら・・・。

世論は議会の無能さにあきれ、憲法を改正して議会制民主主義を停止。賢人会による政治体制の確立を強く求めた。その結果、国民投票が実施され、少数の賢人による政治体制に切り替わったのだという。同時にこの国民投票で、男性ロボットを製作しない方針も正式に決まった。つまり、それ以後のロボットはすべて女性になったわけだ。

メンデール教授に聞いてみた。
――いったい、この国にロボットは何体ぐらいいるのですか。
「建国当時は1000万体の男性ロボットを作ることが目標でした。国造りのために、人間並みの労働力や技術力を持ったロボットが必要でしたからね。それがクーデター未遂事件で男性ロボットが排除され、いまは女性ロボットが1000万体います。その約半分がモノの生産工場や流通などの現場で働き、残りの半分は各家庭に配属されています」

――働く女性ロボットと家庭の女性ロボットとは、性能が違うのですか。
「大きくは違いません。ただ働くロボットは勤勉な性格の女性から遺伝子をもらっていますし、家庭用ロボットは世話好きの女性から遺伝子をもらいます。そこにいるマーヤ君は後者の方だから、よく面倒をみてくれると思いますよ」

マーヤは知らんふりをして、忠実に通訳をしてくれる。
――では、もうロボットについて心配なことはなくなったのですね。
「いやあ、それがそうでもない。女性ロボットも人間並みに、あるいはそれ以上に自己学習をしてしまう。長い年月が経つと、人間以上の能力を身に着ける可能性が大きいのです。ゲームや計算などはそれでもいいのですが、科学や技術の面で人間以上の能力を持つとどうなるか。その心配があるので、女性ロボットについても寿命を100年に制限したわけです。

また特に家庭用ロボットは、女性的な感情を高めがちです。つまり家族的な心情が増幅し、たとえば人間の男性に対する恋情を生み出す方向に進化する傾向さえ観察されるのです。一方、人間の若い男性はロボットがよく面倒をみてくれるため、結婚したがらなくなった。いま大きな社会問題になりつつあるのです。ある意味では、女性ロボットの反乱の方が男性ロボットの判りやすい反乱より怖いのかもしれない」

                         (続きは来週日曜日)


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今週のポイント
2018-01-08-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ 大発会から高笑いの株式市場 = 株式相場の格言に「戌笑う」というのがある。戌年は株価が上がるという意味だ。ことしは年明けから、投資家が相好を崩すスタートとなった。大発会と続く5日の2日間だけで、日経平均は750円もの値上がり。終り値は2万3700円台に載せている。東証1部の時価総額は700兆円を超え、GDPを3割も上回ることになった。

ニューヨーク市場もすごい。ダウ平均は先週577ドルの値上がり。2万5000ドルの大台を一気に突破した。SP500やナスダック市場の株価も、そろって史上最高値を更新し続けている。世界同時好況とトランプ大型減税が株価を押し上げているが、その上昇スピードはあまりにも速すぎる。早ければ今週あたりから、高値警戒感が増大する危険性もないではない。

ニューヨークの相場が調整局面に入ったとき、東京は耐えられるかどうか。資金がニューヨークから割安感のある東京に流れるという強気な見方も、市場関係者の間に広まっていることは確かだ。しかし速すぎる株価上昇は、長期的に眺めるとこの辺で一休みする方がいい。駅伝ではないが、あまりに飛ばし続けると失速する。1年を通して笑うためには、その方がいい。

今週は9日に、11月の毎月勤労統計。11日に、11月の景気動向指数。12日に、11月の国際収支と12月の景気ウォッチャー調査。アメリカでは11日に、12月の生産者物価。12日に、12月の消費者物価と小売り売上高。また中国が10日に、12月の消費者物価と生産者物価。12日に、12月の貿易統計を発表する。

      ≪9日の日経平均は? 予想 = 上げ


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スピード違反!? : 株価の上昇 (上)
2018-01-10-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ ダウは1年で5000ドル上げ = 株価は年末年始を超特急で走り抜けた。ニューヨーク市場のダウ平均株価は年明け早々の4日、とうとう2万5000ドルの大台乗せ。トランプ大統領は「次の節目は3万ドルだ」と息巻いた。SP500とナスダック市場の株価も、そろって史上最高値を更新している。このニューヨーク市場の株高は世界各国の市場に波及、ヨーロッパや日本、インドやブラジルなど主要新興国の株価を押し上げた。

日経平均は、新年第1週の2営業日だけで950円の急騰。1992年以来26年ぶりの水準に上昇している。東証1部の時価総額は700兆円を超して、GDPを3割も上回った。市場では2万5000円が視野に入ったという見方が強まり、なかには3万円を目指す強気の予想も出始めている。ことしの戌は、最初から大きく跳んだわけだ。

株価の上昇は、世界同時好況に支えられている。さらに同時好況が今後も持続するという確信が広まり、それを先取りした形にもなっている。ニューヨークの場合は、それにFRBによる金融引き締めが緩やかになりそうなこと、トランプ大型減税に対する期待が加わった。日本の株価も26年前は下げの局面だったが、今回は上げの局面にある。

こうしてみると、市場を取り巻く環境は快晴のように見受けられる。ただ心配されるのは、株価上昇の異常なスピードだ。たとえばダウ平均は1万5000ドルから2万ドルまでに約3年半を要したが、そこから2万5000ドルまでは約1年しかかかっていない。スピードは3倍半に加速しているわけだ。企業の業績は絶好調だが、それでもそんなスピードでは増大しない。すると株価の割高感が急増してしまう。

                         (続きは明日)

      ≪9日の日経平均 = 上げ +135.46円≫

      ≪10日の日経平均は? 予想 = 下げ


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スピード違反!? : 株価の上昇 (下)
2018-01-11-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ いったん休んで5月までは上昇? = 株価の割高感を示す代表的な指標に、PER(株価収益率)がある。一般に18倍以上が買われ過ぎ、つまり割高感が生じると考えられている。ニューヨーク市場では、新年に入ってSP500のPERが21倍にまで上昇した。これでは高値警戒売りが出ても、おかしくはない。ちなみに日経平均のPERはまだ15.63倍だが、ニューヨークが反落すれば東京も下げるだろう。

アメリカの場合は、FRBの金融政策からも目が離せない。株価が急騰すると個人の資産が増大し、消費が増えて物価の上昇を招きやすい。すると金融引き締めのテンポが速まり、予想より早く金利が上昇するかもしれない。金利の上昇は景気に悪影響を及ぼすだけでなく、新興国から資金が引き揚げられて世界同時好況の枠組みを壊しかねない。

こうした危険を避けるためにも、スピード違反の株価上昇はこの辺でいったん終わる方がいい。その方が長期的な株価の上げ基調は続くだろう。世界同時好況が株価を押し上げる原動力になっているが、速すぎる株高が同時好況の枠組みに穴を開けてしまっては元も子もなくなってしまう。

日経平均はいったん休んでも、日本経済の環境が良好だから5月ぐらいまでは再び上げる可能性が大きい。そのあとは来年10月に予定される消費税の再引き上げが、政治的にも経済的にも大きな問題になってくるだろう。市場では「年末3万円」の声も聞かれるが、ことし後半の動向についてはまだ予想できない。

      ≪10日の日経平均 = 下げ -61.79円≫

      ≪11日の日経平均は? 予想 = 下げ


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実質賃金が ようやくプラスになった
2018-01-12-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ これからは物価との競争に = 厚生労働省が発表した昨年11月の毎月勤労統計によると、実質賃金が前年比0.1%の増加となった。わずかな増加ではあるが、実質賃金が増加したのは一昨年12月以来11か月ぶりのこと。実質賃金とは、手取りの賃金である名目賃金から物価の上昇分を差し引いた金額。つまり、これまでは賃金をもらっても実際に購入できるモノやサービスは目減りしていたのが、久しぶりにわずかながら増えたことになる。

賃金の内訳をみると、所定内給与は24万1303円で前年より0.4%増加した。また残業料に当たる所定外給与は2万0467円で2.6%の増加。賞与など特別に支払われる給与は1万6403円で7.5%の増加だった。その結果、現金給与総額は27万8173円で前年より0.9%増えている。ここから物価の上昇分を差し引いた実質賃金が、かろうじてプラスとなったわけだ。

現金給与総額は昨年8月から連続して増加しており、過去最高に達した企業利益がようやく賃金にも反映されてきたようにも感じられる。問題は今後も実質賃金の増加が続くかどうかだ。企業利益は最高水準を持続しているから、名目賃金は今後も増加することが期待できる。だが物価の上昇が大きくなれば、実質賃金の増加は止まってしまう。

昨年12月の物価はまだ発表されていないが、おそらく前年比1.0%程度の上昇になったと予想される。だとすると、名目賃金が1.0%を超えて増加しないと実質賃金は増加しない。そんなとき、日銀は相変わらず物価の2%上昇を金融政策の目標に掲げている。したがって日銀の政策目標が達成されると、実質賃金の増加は困難になるだろう。日銀はサラリーマン家庭の生活向上を、なぜ阻害しようと考えるのか。不思議なことである。

      ≪11日の日経平均 = 下げ -77.77円≫ 

      ≪12日の日経平均は? 予想 = 上げ


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びっくりニュース : 大麻の解禁
2018-01-13-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 米カリフォルニア州で元日から = 新年早々びっくりしたのは、米カリフォルニア州で1日から大麻の所持・売買・栽培が解禁されたというニュース。調べてみると、16年11月の大統領選挙と一緒に行われた住民投票で決定していた。全米では4州目だという。しかし、このニュースは日本で、あまり報道されていない。だが人の行き来も多いカリフォルニア州でのマリファナ解禁は、日本にとっての影響がきわめて大きいのではないか。

まず大麻やマリファナの密輸が増えることは、十分に考えられる。空港や港湾などでのチェック体制を、改めて見直す必要はないのだろうか。また日本の法律では、日本人が外国でも大麻を所持したり、譲渡することは禁じられている。仮に日本人の旅行者が、カリフォルニア州で大麻を吸ったらどういうことになるのだろう。所持してはいなくても、帰国者が空港で麻薬犬に吠えられることはないのだろうか。

カリフォルニア州の場合、大麻の解禁で10万人の雇用が創出され、税収は1000億円ほど増えるという。ところが住民投票で解禁を決めたのは、オバマ前大統領の時代。いまのトランプ政権は、解禁に反対の姿勢だという。果たしてこの先、どういう結果になるのか。この辺はかなり不透明だ。

いずれにしても、日本にとっては大きな問題に違いない。しかし大新聞なども、この問題をあまり取り上げてこなかった。日経新聞などは大麻解禁の記事は載せず、ニューヨーク株式の解説記事で「大麻の合法化で小売業に大打撃」と伝えている。理由は大麻を吸うようになると、多くの人が酒やたばこを止める。ところがデパートやスーパーでは大麻を売れないからだという。この記事で大麻関連企業だけを対象にしたETF(上場投資信託)があることも知った。これも、びっくり。

      ≪12日の日経平均 = 下げ -56.61円≫

      【今週の日経平均予想 = 3勝1敗】


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新次元・SF経済小説 【 プ レ ー ト 】
2018-01-14-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第2章  ロ ボ ッ ト の 反 乱 

≪15≫ 人間との結婚 = このところ、マーヤの様子がおかしい。なんだか緊張しており、ときどき考え込んでいるようだ。メンデール教授が別れしなにつぶやいた一言が、どうやら影響しているように思われる。メンデール教授は、こう言ったのだ。

「いま賢人会では、ロボットと人間の結婚について議論しているらしい。人間の同性婚はずっと昔に認められたのだから、いいんじゃないかという声が強いそうだ」

正直言って、ぼくはあまりピンとこなかったが、マーヤにとっては衝撃的な情報だったようだ。しかし、よく考えてみると、こんなに献身的で便利なヨメさんを持ったら、何も言うことがない。よその星のことだからどうでもいいが、この国の男性は人間の女性と結婚しなくなってしまうのではないか。

もっとも、女性ロボットと結婚した男性は夜の営みをどうするのだろう。女性ロボットは自己学習で、あそこまで改造してしまうのだろうか。そんなことを考えながらマーヤの横顔を見ていたら、急に下腹に力が入ってしまった。いけない、いけない。

実は、それどころではないのだ。メンデール教授は帰りがけに、ぼくの質問に答えて地球の話もしてくれた。
「地球の話は、もうちょっと待ってください。冷却化が止まって温度が上昇していることは確かです。でもUFOが送ってきたデータの一部に乱れがあって、いま解析をやり直しています。1週間後にまた来てくれませんか」

とても気になったが、ここは1週間後にまた来るしかない。
――でも、どうやって冷却化を止めることができたんでしょうか。あの凍り付いた地球の温度が上がるなんて、とても信じられないのですが。
「そのことも、こんど説明します。簡単に言えば、地球を覆って太陽光線を遮ってしまったメタンガスを化学的に分解するのです。もう3年も前から、その作業を行ってきました。ダーストン国のそうした技術を、どうか信頼してください」

メンデール教授はきっぱりとこう言って、ぼくたちを送り出したのだった。ぼくが地球を飛び出してすぐに、メタンガス分解の作業は始められたことになる。もし本当に地球の温度が上昇していたら、いまごろ人々はどうしているのだろう。再び昔のような地球に戻るなら、ぼくも早く帰りたい。でも宇宙船がないんだ。それにしても、この国の連中がなぜ地球の温度回復に乗り出したのか。大きな疑問であり、少し気味が悪い。

ぼくはこんなことを考えて、半ば喜び半ば悲しんでいる。一方、マーヤの方は「人間との結婚」問題について、思いを巡らせている。だから、このところマーヤとの会話はめっきり少なくなってしまった。

                          (続きは来週日曜日)


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今週のポイント
2018-01-15-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ 止まらないニューヨークの株高 = ニューヨーク市場の株価が上げ続けている。ダウ平均は先週507ドルの値上がり。年明けの2週間で、1000ドルを超す急ピッチの上昇となった。終り値は2万5800ドル台に載せて、今週にも2万6000ドルに到達する勢い。利益確定の売りを楽々とこなし、怖いもの知らずの状態になっている。

主要企業の昨年10-12月期の純利益は、11.8%の増加となる見込み。加えてトランプ減税による企業の負担減少は、今後10年間で6500億ドルにのぼると試算されている。心配された長期金利の上昇も、予想より小さい。原油や主要資源の国際価格も上昇してきた。さらに北朝鮮やイラクの問題も、小康状態に入っている。

日経平均は先週61円の値下がり。円相場が2円近く上昇したことが響いている。だが小幅な下げにとどまっており、上げ過ぎ訂正の感じはない。今週もニューヨークは強気だから、東京も円相場がさらに上昇しない限り上げる可能性が大きい。問題はいまの株価を取り巻く好環境が、どこまで続くか。どんな出来事が、環境をゆさぶるかに移ってきた。

今週は16日に、12月の企業物価と11月の第3次産業活動指数。17日に、11月の機械受注。アメリカでは17日に、12月の工業生産と1月のNAHB住宅市場指数。18日に、12月の住宅着工戸数と1月のミシガン大学・消費者信頼感指数。また中国が18日に、10-12月期のGDP速報、12月の鉱工業生産、小売り売上高、固定資産投資額を発表する。

      ≪15日の日経平均は? 予想 = 上げ


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世界同時好況・株高を 壊すもの (上)
2018-01-16-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 当面の脅威は米長期金利の上昇 = 主要な先進国と新興国の景気が、一斉に上向いている。世界中の市場で、株価が大きく上昇している。もちろん日本経済も、その恩恵を多分に受けている。いまの世界経済は、何十年に1度しか巡ってこないような快晴の状態にあると言っていい。だが、この状態が永久に続くことはない。いつ、どんなことが引き金になって、この状態は崩されるのだろうか。

引き金になりうる要因は、いくつも考えられる。北朝鮮やイラン、あるいはエルサレムといった不安定な地域を巡る国際緊張の高まり。影響力が大きいアメリカや中国の景気後退、EUの政治的な混乱、インドやブラジルなど新興国の通貨不安。数え上げればキリがない。そうしたなかで、いま最も警戒する必要があるのは、アメリカの長期金利が上昇することだろう。

長期金利が上昇すると、企業や個人の借り入れ負担が増大し、景気に悪影響を及ぼす。投資家は金利がさらに上昇すると考えて、高金利の金融商品に手を出しやすい。その結果、信用度の低い商品が大量に流通し、しまいにはリーマン・ショックのような崩壊を招きやすい。また新興国からは資金が引き揚げられ、新興国のドル建て債務負担が増大して新興国の経済に打撃を与えることになる。こんな事態が生じると、同時好況は終わってしまう。

長期金利を上昇させる原因も、いくつかある。まず中央銀行による政策金利の引き上げ。この場合、長期金利はある程度の時間をかけて上昇することが多い。急激に上昇するのは、大量の投機資金が債券市場から流出する場合だ。国債の流通相場が急落、長期金利は急騰する。いま最も警戒を要するのは、このケースだろう。

                          (続きは明日)

      ≪15日の日経平均 = 上げ +61.06円≫

      ≪16日の日経平均は? 予想 = 下げ


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世界同時好況・株高を 壊すもの (下)
2018-01-17-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 地震と同じで予知できない = ニューヨーク市場で、アメリカ10年もの国債の流通利回りは徐々に上がってきている。昨年9月に2%強だった利回りは、2.4%で越年。それが10日になると2.59%と、10か月ぶりの水準にまで上昇した。景気が順調な回復を続けていること、それにFRBが政策金利をしだいに切り上げてきたことが原因である。しかし、いまのところアメリカの景気や新興国の経済に悪影響は及ぼしていない。

では金利がどこまで上昇したら、悪影響が出始めるのだろう。一部の専門家は「過去の経験からみると、2.8%あたりから危い」と解説しているが、一概にそうは言えないだろう。ただ金利がここまで上がってくると、危険水域に近づいたことは確かで、市場も神経を尖らし始めた。先週も「中国がアメリカ国債の買い入れを減らす」というデマが飛んで、一時的に金利がジャンプしている。

今後もいろいろな思惑で、金利は動くに違いない。たとえば物価が上昇幅を広げたりすると、FRBによる金融引き締めが強まるという思惑が働いて、金利は確実に上昇するだろう。この2月に就任するパウエルFRB新議長の言動が、きっかけになるかもしれない。あるいはECB(ヨーロッパ中央銀行)の金融緩和縮小が、影響することもありうる。

このように投機筋は、何を契機として動き出すか判らない。したがって、その時期も地震と同様に予知不能である。ただアメリカの10年もの国債利回りが、3%に近づいたら要注意だ。そのときはドル高・円安に振れやすいが、日本経済への影響は世界同時好況・株高の動揺によるデメリットの方がはるかに大きい。

      ≪16日の日経平均 = 上げ +236.93円≫

      ≪17日の日経平均は? 予想 = 下げ


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日本は後進国 : 外国人旅行者の誘致
2018-01-18-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 「日本はモテモテ」は錯覚 = 観光局が16日発表した17年の訪日外国人客数は2869万0900人だった。前年比19.3%の増加で、新記録を5年連続で更新している。クルーズ船やLCC(格安航空)の便数増、ビザ発給条件の緩和、それに国内各地の受け入れ体制整備が効果を挙げたものと考えられる。この調子が続けば、政府が掲げた「20年に4000万人」の目標も、達成できる公算が大きくなってきた。

国別にみると、第1位は中国の735万6000人。第2位は韓国で714万人。この両国は初めて700万人を突破した。続いては台湾、香港、アメリカの順。アジアからの旅行客が全体の8割を占めているが、滞在日数は比較的少ない。このため消費支出を増やすためには、今後アメリカやヨーロッパ諸国からの来日客を増やすことが重要になってくる。

こうした統計からみる限り、日本の外国人客誘致作戦は順調に進展しているように見受けられる。ただ、ここで陥りそうな大きな錯覚が1つありそうだ。それは「いまの日本は外国人客にモテモテで、評判はきわめてよろしい」と思い込むことである。というのも国際的に比べてみると、観光立国としての日本はまだまだ後進国というのが事実だからだ。

たとえば国連機関が調査した16年の受け入れ観光客数によると、日本は世界で第16位。アジアのなかでも第6位にしかすぎない。世界第1位のフランスは実に年間8260万人を受け入れている。アジアでも中国、トルコ、タイ、マレーシア、香港の方が、日本よりずっと多い。これらの国々もチエをしぼり努力を重ねて、旅行客を取り込んでいる。日本だけが脚光を浴びていると思い込んだら、世界の観光競争に負けてしまうだろう。

      ≪17日の日経平均 = 下げ -83.47円≫

      ≪18日の日経平均は? 予想 = 上げ


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成長率の鈍化が止まった / 中国
2018-01-19-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 世界同時好況の持続にプラス = 中国統計局は18日、17年の実質成長率が6.9%になったと発表した。中国の成長率は11年の9.5%から16年の6.7%まで、6年間にわたって鈍化を続けてきた。それが7年ぶりに前年を上回ったことになる。物価の上昇が激しいため、名目成長率は11.2%に達した。政府当局者は「18年の実質成長率は6.5-6.8%になる」と予想している。

成長の内容を項目別にみると、固定資産投資と輸出が経済の拡大に貢献した。ただ資産投資では中央・地方政府によるインフラ投資の伸びが大きい一方、民間の投資は振るわなかった。輸出は世界同時好況の恩恵を享受した。個人消費は高水準だが、伸びは止まっている。結局、政府が6.5%の目標を達成するために財政出動した形となっている。

中国のGDP統計については、水増しされているなどの疑問や批判も少なくない。しかし通関統計でみると、17年は輸出が7.9%、輸入は15.9%も増えている。貿易統計は相手国の数字もあるので、偽装するのは簡単でない。輸入が増大しているのは、国内の経済活動が上昇した証しとみていいのではないだろうか。

中国経済が不況に陥ると、世界同時好況は崩れざるをえない。この点で中国の成長率が下げ止まったことは、一安心と言えるだろう。ただ中国の場合、企業と個人の債務が急速に増大している。この債務の一部が、一夜にして不良債権化するリスクは決して小さくない。成長率の鈍化が止まっても、中国経済の動向から目を離すことはできないようだ。

      ≪18日の日経平均 = 下げ -104.97円≫

      ≪19日の日経平均は? 予想 = 下げ
        
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新車販売 ―― 4つのクイズ
2018-01-20-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ EV(電気自動車)競争のなかで

1) 世界中で、新車は何台ぐらい売れているのでしょうか?  英マークイット社の推計によると、17年の世界全体の販売台数はおよそ9451万台。最大の市場は中国だ。中国汽車工業会の発表によると、17年の新車販売台数は2887万8900台。前年比3.0%の増加だった。特にEVを中心とする新エネルギー車が、前年比53%と大幅に伸びて77万7000台に達している。これは大気の清浄化を目指して、政府が大都市ではガソリン車のナンバープレートを取得しにくくしている影響が大きい。

2) では中国の次に大きい市場はどこでしょうか?  アメリカが世界第2位の市場。オートデータ社の集計によると、17年の販売台数は1723万0436台だった。前年比では1.8%の減少。新車販売の減少は8年ぶりのこと。大量の中古車が市場に出回ったことと、金利の上昇、ライドシェア(相乗り)の普及が原因のようだ。ディーラー協会の予測によると、18年も3%程度の減少が見込まれている。こちらはガソリン価格の低下で大型車の売れ行きがよく、EVへの関心はそれほど高くない。

3) 日本は世界第何位でしょうか?  中国とアメリカに次いで第3位。17年の販売台数は523万4166台だった。前年比では5.3の増加で、2年ぶりに500万台を上回った。このうち軽自動車が184万3342台で、前年比は6.8%増加と健闘している。年末に日産とスバルの無資格検査問題が発覚したが、年間を通してみるとこの2社の販売台数は2ケタの増加を記録。トヨタやホンダの成績を上回った。

4) 今後いちばん伸びると予想される市場はどこでしょうか?  答えはインド。17年の販売台数は401万台で、前年比では10%の増加だった。ドイツを抜いて、世界第4位に浮上している。人口の多さと所得水準の向上で、車が売れ始めた。この調子だと、数年後には日本を抜いて世界第3位に進出する見込み。ただ17年の場合、全体の8割を占める乗用車のうちの半分はスズキ製だ。

      ≪19日の日経平均 = 上げ +44.69円≫

      【今週の日経平均予想 = 2勝3敗】   


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新次元・SF経済小説 【 プ レ ー ト 】
2018-01-21-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第2章  ロ ボ ッ ト の 反 乱 

≪16≫ マーヤの決断 = 数日後、マーヤが急に元気を取り戻した。以前のように話しかけてくるようになったし、動作も活発になった。こんなことを聞いたら怒るかなと思ったが、やっぱり聞いてしまった。

――ねえ、マーヤ。君はメンデール教授の話を聞いてから、何か考え込んだようだね。もしかして、人間の男性に結婚したい人でもいるのかい。

マーヤは珍しく大笑いをして、こう答えた。
「どこの星の男性も考えることは同じだわ。そんなことではありませんから、ご心配なく。ちょっと悩んだことがあったんだけど、もう決断したから、いいんです。えっ、その内容は言えません。それより、きょうは町の様子を見に行きませんか」

例の運転席のない完全自動車に乗って、町に出た。高速道路では300キロで走るこの車も、街中では30キロぐらいでゆっくりと走る。でも交差点に信号はない。
――これで、よく事故が起こらないものだね。
「この車もロボットの一種ですから、完璧な通信機能を備えています。およそ100メートル以内の車や人間を常に感知していて、スピードを調整しています。何かに衝突したなんていう話は、聞いたことがありません」

町といってもビルが密集しているわけではない。大通りの両側に、20-30階建てのビルが適当な間隔を置いて並んでいる。歩道には人やロボットが歩いているが、ゆったりと歩いているのは人間で、忙しそうに行き来しているのはロボットに多いようだ。その数はそんなに多くない。せいぜい1ブロックに数人といった程度だ。

何回か町に出て、とても奇妙に思ったことがある。というのも、建物の1階にはレストランや集会所みたいな場所はあるが、モノを売っている店が見当たらないからだ。

――この街には、食料や衣類を売っている店がないね。どうしてだろう?
「食べ物でも服でも家電でも、注文すればすぐ届けてくれるじゃないですか。だから、そんなお店は必要ない。あるのはみんなが一緒に食事できるレストラン、体操ができるジム、近所の人が集まって議論したりする集会所ぐらいなものですわ」

なるほど、この国には小売業というものがないんだ。ロボットやドローンが発達すると、そうなるのかもしれないな。でも買い物をする喜びも、なくなってしまうわけだ。きょうの新しい発見は、ちゃんとノートに書いておかなければ。

それにしてもマーヤは何を悩み、なにを決断したのだろう。気になって仕方がない。

                       (続きは来週日曜日)

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今週のポイント
2018-01-22-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ 揺れ始めた株式市場 = 株価の上昇は、いぜんとして止まらない。だが市場の空気は、明らかに揺れ動き始めた。上昇の行く手を阻む波乱要因の卵が、いくつか現われてきたからである。ダウ平均は先週269ドルの値上がり。ついに2万6000ドル台載せに成功した。金利の上昇で金融株が買われ、原油の値上がりでエネルギー関連株も上昇した。2万5000ドルに載せてから2週間しかたっていない。さすがに急ピッチすぎる上昇に、警戒感も強まっている。

株価や原油の急騰で、アメリカ国内ではインフレが心配され始めた。FRBは物価上昇の加速が確認されたとき、長期金利がこれ以上に上昇したとき、緩やかな金融引き締めの姿勢を続けるのだろうか。その心配が、市場のなかで膨らんできている。ただニューヨーク市場の場合は、トランプ減税のおかげで企業の利益はさらに拡大するという期待が大きく、株価を下支えする効果は持続するだろう。

日経平均は先週154円の値上がり。18日には一時2万4000円台に載せたが、あと反落してしまった。こちらも金利と物価の動向に神経質になっている。企業収益への期待はニューヨークと同じだが、トランプ減税のような“夢”はない。したがって2万4000円台を踏み固めるのには、ある程度の時間が必要なのではないか。

今週は23日に、11月の全産業活動指数。24日に、1月の貿易統計。26日に、12月の消費者物価と企業向けサービス価格。アメリカでは24日に、12月の中古住宅販売。25日に、12月の新築住宅販売と1月のカンファレンス・ボード景気先行指数。26日に、10-12月期のGDP速報が発表される。なお22日は通常国会の召集日。

      ≪22日の日経平均は? 予想 = 下げ


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トランプ経済政策 評価は AA
2018-01-23-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 盛り返したアメリカ経済 = ドナルド・トランプ不動産王が、大統領に就任して1年。世論調査の支持率は40%を切っているが、経済政策だけに絞って採点すればダブルA.。及第点を付けてもいいだろう。今週末には昨年10-12月期のGDP速報が発表されるが、おそらく成長率は3%台に。そうなると3四半期にわたって3%成長が続くことになるが、これは13年ぶり。企業の収益は過去最高の水準を維持し、ダウ平均株価はこの1年で31%上昇した。雇用者は260万人増えている。

活力を取り戻す原動力となったのは、歴史的な大幅減税。今後10年間で法人税は1兆5000億ドル、個人所得税は1兆ドル減税される。この大胆な政策が、利益を増やし株価を上げ、雇用者を増加させたことは確かだ。ただオバマ・ケアの代替策では失敗し、新年度予算の成立も遅れている。こうした点を考慮に入れると、AAAは付けられない。

さらに経済以外の政策では、マイナスが多い。TPP(環太平洋経済連携協定)からの離脱、温暖化防止のためのパリ条約からの撤退、エルサレム問題、陣営内部のゴタゴタ、マスコミとの軋轢、議会対策の行き詰まり――数え上げればキリがない。これらはすべて落第点のD評価だ。したがって経済政策を合算した総合点も、せいぜいCにしかならない。

経済政策にしても、今後ずっとAA評価のままとは限らない。景気の回復が進んで、物価や金利の高騰が始まる可能性は小さくない。そのとき果断な対策が取れなければ、評価は下がってしまうだろう。また長い目で見て、在任中にアメリカ国民の経済的な格差が広がってしまうようだと、大統領としての評価は落ちる。トランプ大統領にとっては、まだまだいばらの道が続く。

      ≪22日の日経平均 = 上げ +8.27円≫

      ≪23日の日経平均は? 予想 = 上げ


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小泉元総理が 原発ゼロ法案 (上)
2018-01-24-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 政界再編成の起爆剤に? = 小泉純一郎元首相が細川護煕元首相と連名で、原発ゼロ法案を国会に提出する。その内容は稼働中の原発を含めて、すべての原発を即時廃止するという厳しいもの。東日本大震災の3月11日に、国会に提出する方針。立憲民主党もこの国会に同様の法案を出す予定だが、最終的には一本化される公算が大きい。

公表された法案の骨子をみると、名称は「原発ゼロ・自然エネルギー基本法」となっている。すべての原発を直ちに廃止するほか、新増設も認めない。その代りに「太陽光、風力、水力、地熱、バイオマス等の自然エネルギーを最大限かつ可及的速やかに導入。自然エネルギーの電力比率目標は、30年までに50%以上、50年までに100%とする」と明記した。

小泉氏はもともと原発反対論者。かつて放射性廃棄物の捨て場も定まらない原発を「トイレのないマンション」と表現、厳しく批判したこともある。ただ、なぜこの時期に再び「原発ゼロ」の旗印を掲げるのか。記者会見では「安倍内閣では原発をゼロにできないから」と説明したが、裏を返せば“内閣打倒宣言”と読めないこともない。

すでに同様の法案を準備中の立憲民主党とは、協議を開始している。希望の党や共産党も、原発には反対の姿勢だ。さらに自民党のなかにも、原発ゼロ論者は少なくないという。こうした議員たちが「原発ゼロ」の旗のもとに結集したら。政界再編成の起爆剤になるのではないか。こんな観測も、永田町周辺では広がり始めた。

                              (続きは明日)

      ≪23日の日経平均 = 上げ +307.82円≫

      ≪24日の日経平均は? 予想 = 下げ


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小泉元総理が 原発ゼロ法案 (中)
2018-01-25-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 壊滅したエネルギー政策 = 「原発は絶対ダメ。即停止・即廃止」というのが、小泉氏や細川氏の主張だ。これに対し「原発はない方がいい。しかしエネルギー不足になる心配があるので、即停止・即廃止というわけにはいかない」という現実論者も少なくない。特にこれらの人たちは、日本のエネルギー政策が崩壊してしまったことで、その心配を強くしている。

政府は太陽光発電を促進するため、電力会社による強制買い取り制度を12年度から導入した。ところが、そのとき買い取り価格を1キロワット時40円と異常に高く設定したのが、つまずきのもと。電力会社はその分を電力料金に上乗せしたため、企業向けや家庭用の料金が高騰してしまった。驚いた経産省はあわてて買い取り料金を20円まで引き下げたが、こんどは事業者の採算がとれず、太陽光発電はいま行き詰まりの状態に陥っている。

風力やバイオマス発電でも同じような過ちを繰り返し、現在は自然エネルギー発電の拡大がほぼ停止してしまった。原発の再稼働も進まないため石炭火力発電に頼らざるを得なくなり、こんどは温暖化ガスの削減も停滞する始末。最初は日本と同じ過ちを経験したドイツが態勢を立て直し、自然エネルギー発電の比率を3割以上に高めているのに比べれば、日本の政策的な大失敗は明らかだ。

政府は14年に作成したエネルギー基本計画で「30年度の再生可能エネルギー発電比率を22-24%に増やす」と決めたが、現状では達成の見込みがない。本来ならば17年中に新しい計画を作り直すはずだったが、それもできない。こんな調子だから、現実的な原発反対論者は、ますます原発の即停止・即廃止には賛同できなくなっている。

                           (続きは明日)

      ≪24日の日経平均 = 下げ -183.37円≫

      ≪25日の日経平均は? 予想 = 下げ

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小泉元総理が 原発ゼロ法案 (下)
2018-01-26-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 資源エネルギー庁をぶっ潰せ! = 小泉元首相は講演のなかで「東日本大震災の直後は、原発が動かなかったが電力は不足しなかった。だから原発を即停止・即廃止しても大丈夫」と説明している。だが、これは乱暴に過ぎる話。あのときは非常時で、国民もエネルギーの節約に努力した。石炭火力もフル稼働せざるをえなかった。それに日本経済の規模も、当時よりは大きくなっている。

原発ゼロ法案の骨子を見ると、自然エネルギーの電力比率は「30年までに50%以上、50年までに100%」と書いてある。だが具体的にどんな方法で達成するかについては、ほとんど触れていない。これも無責任だ。政府の「30年=22-24%」計画でさえ達成できそうにないのに、どうすれば「30年=50%」を実現できるのだろうか。

折しも河野外相はアラブ首長国連合で演説、そのなかで「日本は再生エネルギーの導入で、世界から大きく遅れている。短期的な対応策に終始したためだ」と、自国の政策を厳しく批判した。こんなとき、小泉・堀川の両重鎮が「原発ゼロ」を旗印に政界再編成を狙うだけならば、それでいいかもしれない。

しかし本当に日本の将来を心配して立ち上がるのであれば、もっと問題の本質に踏み込んでもらいたい。その最たるものは、行政の仕組みを根本的に変えることだろう。エネルギー政策で失敗を重ねた資源エネルギー庁。これを大改革し、衆知を集めて「原発ゼロ」への道筋を作り直す。そうしなければ、現実派の原発ゼロ論者はついてこない。小泉さん、資源エネルギー庁をぶっ潰せ!

      ≪25日の日経平均 = 下げ ー271.29円≫

      ≪26日の日経平均は? 予想 = 上げ


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政府の姿勢に矛盾? : 3%賃上げ
2018-01-27-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 明るい展望を示せないのに = 安倍首相はことしも民間に対して「3%の賃金引上げ」を強く要請。経団連もこれを受け入れ、協力することになった。しかし日経新聞などの調査によると、3%以上の賃上げを考慮している企業の数は、そんなに多くない。大幅な賃上げによって消費を増やし、経済の“好循環”を起こしたいという安倍首相の構想は、はたして実現するのだろうか。

絶好調の業績を続けながら、企業はなぜ「3%賃上げ」に慎重なのだろうか。その大きな理由の1つは、利益の大半が海外での事業展開に依存していること。企業としては儲かる海外で資金を使いたいから、国内の設備投資や賃上げには慎重になってしまいがちだ。裏返して言うと、人口が減少して行く国内経済の将来に明るい展望を持てずにいる。

政府は今週22日の閣議で、18年度の経済見通しを決定した。ここでは実質成長率を1.8%、名目成長率を2.5%と予測している。つまり日本経済は18年度中、輸出も含めて2.5%しか拡大しない。名目成長率と賃上げ率とは、必ずしも直接的に関連はしない。しかし経済のパイが2.5%しか広がらないと考えている政府が、民間企業に3%以上の賃上げを求めるのは大きな矛盾ではないだろうか。

人口が減って行くなかでも、生産性の向上や規制の撤廃で経済成長率は上げることが出来る。政府のこの説明は正しいに違いない。だが、その達成は困難だ。したがって成長率は2.5%がせいぜいとなる。政府の経済見通しは、こうして作成された。民間の経営者はそのことを感知しているから、大幅な賃上げには踏み切れない。

      ≪26日の日経平均 = 下げ -37.61円≫

      【今週の日経平均予想 = 3勝2敗】   


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新次元・SF経済小説 【 プ レ ー ト 】
2018-01-28-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第2章  ロ ボ ッ ト の 反 乱 

≪17≫ バリアの技術 = きょうは郊外にある科学大学院のメンデール学長を再び訪ねた。市中の建物はだいたい20-30階建てだが、このビルは40階建て。群を抜いて高い。屋上に通信用のアンテナ類が林立している。車が正面玄関に着くと、女性ロボットが出迎えていた。マーヤをみると、とても嬉しそうにしている。ぼくには聞こえないが、何やら通信を交わしているように思われた。

40階の広大な機械室の一隅で、メンデール教授が待ち受けていた。挨拶もそこそこ、教授は満面の笑みをたたえて「いいニュースですよ」と言う。

「地球は完全に元の状態に戻りつつあります。データの解析をしたところ、赤道付近の気温は30度を超え始めました。東京やニューヨークの雪もほとんど融けています。もう1年もすれば、地球は完全に元通りになりますよ。地球ではいま、いろんな国のマスコミが連日この様子を大きく報道しています。もっとも原因については、首をひねっているようですが。はっはっは」

――でも、なんで冷却化が止まったのでしょう。全く不思議だ。
「わが国のUFOが6機、3年前から地球に派遣され、大気圏の上層部に溜ったメタンガスを強力な風力で吹き飛ばしたからです。その効果が、やっと現われました。もっとも同時にCO2なども吹き飛ばされたため、このままだと地球の温度は上がり過ぎてしまうでしょう」

――えっ、それでは一難去ってまた一難だ。こんどは温暖化で苦しむことになりますね。
「もちろん、その対策も考えてあります。UFOが数個の人工衛星を静止軌道に放出し、これらの衛星が特殊な金属粒子で作られたバリアを張ります。このバリアが太陽光線を、適当な強さにまで弱めてくれるはず。その程度を外部からコントロールすることで、地球上の気温を最適に保つことができるというわけです。どうぞ、ご安心ください」

――本当に、そんなことができるんですか?
「ええ、われわれは200年前の建国以来、ずっと宇宙空間にバリアを張る技術を研究してきました。当初の目的は、地球で言う台風やハリケーンのような暴風雨の発生を抑制することにありました。暴風雨に襲われると、この国は平坦な地形なために海岸線に近い土地が大きな被害を受けます。そこで南の海で暴風雨の卵が発生すると、その周辺の海水温を下げて発達しないようにする。つまり太陽光をバリアで調節してしまうわけです」

驚くべきダーストン国の科学技術力。開いた口が塞がらない思いだった。それにしても、このダーストン星の人々は、なんで地球にこんなに親切なのだろう。どうしても解らない。

                         (続きは来週日曜日)


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今週のポイント
2018-01-29-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ 数十年に1度の大相場になるかも = ニューヨーク株式の騰勢が止まらない。ダウ平均は先週545ドルの値上がり。2万6600ドル台に達して、さらに2万7000ドル台を狙う勢い。なにしろ2万ドルに載せたのが、ちょうど1年前の17年1月25日。そこからアッと言う間に、ここまで上昇してきた。通常なら長期金利が上がり、ドル高が進むところだが、いまのところ今回はそれがない。市場の一部では「数十年に1度の大相場になる」という期待も出始めた。

日経平均は先週276円の値下がり。ニューヨークについて行けなかったのは、主として円高が進行したため。23日には終値で2万4000円台に到達したが、その後は反落してしまった。ダボス会議に出席した各国要人の発言が、為替市場に影響を与えたからである。逆に言うと、これまで安定していた為替相場が不安定になってきたとも考えられる。

ニューヨーク株式が歴史的な大相場に発展するかどうかは、まだ判らない。しかしアメリカの企業業績はさらに上向く見通しだから、世界同時好況のワク組みが崩れない限り、上げ相場が持続する可能性はある。ただ為替が動き出したことから、アメリカの金利水準にも変化が生じるかもしれない。当面は為替と金利の動きに注目すべきだろう。

今週は30日に、12月の労働力調査、家計調査、商業動態統計。31日に、12月の鉱工業生産と住宅着工戸数、1月の消費動向調査。1日に、1月の新車販売。アメリカでは30日に、1月のカンファレンス・ボード消費者信頼感指数。1日に、ISM製造業景況指数。2日に、1月の雇用統計。また中国が3日に、1月の製造業と非製造業のPMI。EUが30日に、10-12月期のGDP速報を発表する。なお31日に、トランプ大統領が一般教書を朗読する。

      ≪29日の日経平均は? 予想 = 上げ


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翻弄された 円と株 (上)
2018-01-30-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ ダボス会議の要人発言で振動 = 長らく安定していた円の対ドル相場が、先週は久しぶりに上下動した。いずれもスイスのダボスで開かれた世界経済フォーラムに出席した要人たちの発言が、震源になっている。まず24日、アメリカのムニューニン財務長官が記者会見で「弱いドルはアメリカにとって、よいことだ」と発言。これで円は108円74銭と4か月半ぶりの水準に高騰、日経平均は200円近く下落した。

あくる25日、こんどはトランプ大統領がテレビのインタビューで「私は強いドルが見たい」と発言。円は109円台後半にまで反落した。しかし、その真意を測りかねて日経平均は大幅に続落。さらに26日には、黒田日銀総裁の「物価2%上昇の目標に近づいた」という発言で、円は108円28銭にまで再上昇。日経平均は続落している。

これらの発言には、見事な共通点がある。それは、いずれの発言も意図が判然としないことだ。ムニューニン財務長官は、これまで強いドルの支持派として知られてきた。それが突然に宗旨替えした真意は何なのか。トランプ大統領は“アメリカ・ファースト”の観点から、貿易黒字の拡大にご執心だった。それが、どうして?

黒田総裁は「日銀も成果を挙げている」と主張したかっただけなのか。それとも本気で緩和政策の修正を考え始めたのか。いずれも発言の真意が不明瞭だ。このため為替市場には戸惑いが広がり、その不安感が株式市場にも伝わった。今週以降はその波紋も収まり、市場は平静さを取り戻すのか。それとも波紋が波紋を呼び、為替相場の変動は続くのか。

                        (続きは明日)

      ≪29日の日経平均 = 下げ -2.54円≫

      ≪30日の日経平均は? 予想 = 下げ


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翻弄された 円と株 (下)
2018-01-31-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 1ドル=110円の重み = 円の対ドル相場は昨年中、107円から115円の間で行き来していた。1年間の値幅としては、きわめて小さい。この安定していた円相場が振幅を拡大するのかどうか。日本経済にとって重要なことは言うまでもない。特に110円を超えて上昇するかどうかが、当面の注目点になるだろう。

日銀の調査によると、大企業・製造業が17年度中に想定している円相場は110円18銭だった。したがって相場がこれ以上に上昇すると、営業利益が減ることになる。間もなく10-12月期の決算発表が本格化するが、円相場が110円を突破するようだと、経営者の将来展望は慎重にならざるをえない。すると株価には悪い影響が出てしまう。

再び話をダボス会議に戻そう。アメリカの大統領と財務長官が、正反対の発言をした。その真意は全く不明だし、市場は相殺して考えるしかない。そこで残るのは、日銀総裁の発言ということになる。世界を見渡すと、アメリカに次いでユーロ圏も金融緩和政策を終了した。イギリスもカナダも金利の引き上げに踏み切った。残るのは日本しかない。

日本も近く緩和政策を修正するだろう。こうした見方が広まれば、日米間の金利差が縮まり円相場は上昇すると考えられる。もちろん為替相場は多種多様の原因で動くから一概に断定はできないが、世界の為替マフィアが今後は日本円を注視することは間違いなさそうだ。もしかすると、黒田総裁の発言は余計な火付け役になるかもしれない。

      ≪30日の日経平均 = 下げ -337.37円≫

      ≪31日の日経平均は? 予想 = 下げ


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