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経済に関する話題なんでも。ニュースの分析・批評・解説など。大胆な予想や提言も。ご意見、ご批判は大歓迎です。
経済なんでも研究会
数字が語る 女性の社会進出
2018-02-01-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 限界も見えてきた? = 総務省は30日、労働力調査の17年分を発表した。それによると、完全失業率は2.8%に低下。1994年以来23年ぶりに3%を下回った。02年には5.4%だった失業率は、ほぼ半分に下がったことになる。景気の回復と人口の減少で、雇用市場はきわめてひっ迫した状態を続けている。

就業者数は年平均で6530万人、前年比で65万人増加した。このうち男性は3672万人で17万人の増加、女性は2854万人で49万人増加している。これを12年の数字と比べてみると、男性は50万人の増加だったのに対し、女性は201万人も増えた。この5年間をみても、女性の社会進出が大きく進んだことが判る。

生産年齢人口といわれる15-64歳の就業率は75.3%だった。およそ4人に3人が働いていることになる。うち男性は82.9%、女性は67.4%。まだ男性の方が就業率はかなり高い。ただ女性のうち45-54歳の就業率は77.0%、次いで25-34歳は75.7%と高く、男女合わせた平均値を超えている。

この2つの山に挟まれた35-44歳は73.3%で、やや低くなっている。これは子育てで就職できないためだと考えられる。だが、この谷間は過去5年間で6.6ポイントもセリ上がっており、両側の山との差は2-3%しかなくなってきた。この現象から推理すると、女性の社会進出は限界に近付いてきたのかもしれない。国や自治体の保育園政策にも、影響が及ぶだろう。

      ≪31日の日経平均 = 下げ -193.68円≫

      ≪1日の日経平均は? 予想 = 上げ


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あと2年で終わる? 人口の東京集中
2018-02-02-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 都の推計では20年がピーク = 総務省は29日、昨年の人口移動報告をまとめて発表した。東京圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)への一極集中が続いており、大阪圏(大阪府、兵庫県、京都府、奈良県)と名古屋圏(名古屋市、岐阜県、三重県)の人口は減り続けている。東京圏の流入超過は22年連続。増加した人口の98%が15-29歳で、進学や就職のため東京に移住したと考えられる。

都道府県別にみると、人口が増えたのは東京都、大阪府と千葉、埼玉、神奈川、福岡、愛知の5県だけ。残りの40道府県はすべて人口減少を記録した。政府は14年12月の地方創生会議で「東京都の人口流出入を20年にはバランスさせること」を決定している。しかし17年の実績からみると「この計画は達成が難しいという見方が強まった」と新聞各紙は解説した。

人口移動報告は、将来の見通しに触れていない。しかし東京圏への人口流入は前年よりも増えているから、こういう解説になったのだろう。だが調べてみると、東京都も独自の推計を公表していた。驚いたことに、その内容は東京都の人口は20年の1335万人がピーク。その後は急激に減少して50年には1175万人、2100年には713万人にまで縮小するとある。

東京圏の人口増加が続くと考える人は、土地や建物、あるいは学校や保育園の新設が必要だと思うだろう。しかし東京都の推計が正しければ、20年以降は不動産やインフラが余剰になってくるに違いない。どちらの将来見通しを信用するかによって、国や自治体の政策も大きく変わってくるはずだ。2-3年後の人口移動報告は、どんな内容になるのだろうか。

      ≪1日の日経平均 = 上げ +387.82円≫

      ≪2日の日経平均は? 予想 = 下げ


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「ギョーザ日本一」は 虚構だ
2018-02-03-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 経済統計が歪められている = 日経新聞は30日付けの夕刊で「ギョーザ日本一 宇都宮市が奪還」という記事を掲載した。17年の家計調査によると、宇都宮市の1世帯当たりギョーザの購入額は4258円。浜松市の3582円を抜いてトップになった。この両市は近年“ギョーザ戦争”と呼ばれるほど激しいトップ争いを演じており、市民は結果に一喜一憂。こんど抜き返した宇都宮市では、地元紙が号外を出すやら、市長が「PRになって嬉しい」とコメントするほど。

しかし、このギョーザ日本一の判定には、大きな疑問がある。総務省が実施している家計調査は、全国9000世帯に家計の収入や支出を細かく調査票に記入してもらう方式。いま全国には約5000万世帯があるから、だいたい5500世帯に1世帯の割合で調査票が配られる。とすると宇都宮市の世帯数は約21万だから、調査の対象になる世帯はせいぜい40世帯ほどだ。

そのほとんどの世帯は、ギョーザ戦争のことを知っているだろう。その結果、これらの世帯が頑張ってギョーザをたくさん買い込むことはないのだろうか。また実際に買わなくても“地元の名誉”のために、数量を水増しして記入することはないのだろうか。こんなことは指摘したくはないが、人情を考えると全く否定はできないと思う。

このニュースはNHKなども流していたから、総務省の担当者が話題作りのため意図的にリークした可能性が強い。だが、こうして報道されギョーザ戦争がますます激しくなると、家計調査という重要な経済統計にバイアスがかかってしまう。また他の品目についても、同様の戦争が起こるかもしれない。そんなことにならないうちに、関係者の自己規制を望みたいものだ。

      ≪2日の日経平均 = 下げ -211.58円≫

      【今週の日経平均予想 = 4勝1敗≫   


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新次元・SF経済小説 【 プ レ ー ト 】
2018-02-04-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第2章  ロ ボ ッ ト の 反 乱 

≪18≫ ジェラシー? = 「宇宙空間バリアは暴風雨の制御だけではありません。これによって、この星の気象全般をコントロールできるようになりました。この島にも四季はありますが、夏は暑くても25度ぐらいまで、冬は寒くても10度以下にはなりません。いくつかのバリアを操作して、ベートンから来る光線を調節しているからです。

それどころか毎日、毎時間ごとの気象も、われわれが決めています。だから昔あった“天気予報”は30年前からなくなり、いまはテレビで“天気計画”が流されていますよ。この国には海水の淡水化工場が何か所もあって、飲料水や農業用水、工業用水には全く困りません。けれども計画的にときどき雨を降らせた方が、気持ちよく過ごせますからね」

そう言えばぼくがこの星にきてから2か月ほどになるが、いい天気が続いている。雨はほとんど夜のうちに降っているようだ。全くすごいことをやるもんだ。メンデール教授は最後に、こう付け足した。

「いつも地球の方を向いているバリアも張りました。この天体が暗くて冷たい星に見えるようにするためです。あなたの宇宙船がそれに衝突して壊れたことは、もう知っていますね」

――でも、なんでそんなことをするのですか。
「それは地球が温暖化や冷却化で住みにくくなり、地球人がこの星を目指して移住してくると大変だからです。われわれの技術をもってすれば、地球の宇宙船を破壊することは簡単です。しかし、そんな非人道的なことはできません。でも地球人を受け入れると、この国の平和な生活が脅かされることは確実です。歴史的にみても、移民の受け入れは大きな問題を惹き起こしかねません。まして相手が地球人となるとね・・・」

帰りの車のなかで、マーヤにこう聞いた。
――ねえ、あの送り迎えしてくれたロボットとは、仲がよさそうだね。胸の番号が「71」で、君と同じだったし。
「はい、一番の親友です。物事を判断する力が優秀なので、この前も迷ったときに相談しました」
――何という名前なの。顔も体もふっくらとしていて、とても魅力的だった。
「名前はロージ」

マーヤはこう言ったきり、急に黙り込んでしまった。なんだか怒った様子でもある。ぼくがロージを魅力的だと言ったので、すねているのだろうか。ロボットでも、女性の扱いは難しい。まさか、ジェラシー?

                             (続きは来週日曜日)


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今週のポイント
2018-02-05-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ ダウは9年ぶりの大幅な下げ = ダウ平均株価は先週1096ドルの大幅な下落となった。長期金利の上昇を警戒して週初から下げていたが、週末2日には666ドルの急落を演じた。債券市場で10年物の国債利回りが2.85%にまで上昇したためである。ダウ平均の下げ幅が週間で1000ドルを超えたのは16年1月以来のこと、また2日の下げ幅は08年12月以来9年2か月ぶりの大きさだった。

問題は、この調整が長引くかどうか。市場では、長期金利の上昇が止まらず株価はまだ下げるという見方と、好調な企業業績が下支えになって間もなく戻すという見方が交錯している。したがって今後の株価を決める要因は、企業収益と長期金利の動向ということになりそうだ。その綱引きの方向は、今週の市場をみれば見当が付くだろう。

日経平均も先週は357円の値下がり。日銀が国債の買い入れを増やしたにもかかわらず、東京市場でも長期金利の上昇圧力が強まっている。今週はダウが大幅な反発をしない限り、日経平均も頭が重い。ニューヨーク株式の動向と円相場に左右される展開が予想される。いずれにしても、世界同時好況・株高の一角に穴があいたことは確かだ。

今週は7日に、12月の毎月勤労統計と景気動向指数。8日に、12月の国際収支と1月の景気ウォッチャー調査。9日に、12月の第3次産業活動指数。アメリカでは5日に、1月のISM非製造業景況指数。6日に、12月の貿易統計。また中国が8日に、1月の貿易統計。9日に、1月の消費者物価と生産者物価を発表する。

      ≪5日の日経平均は? 予想 = 下げ


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金利は まだ上昇するのか (上)
2018-02-06-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 出揃った金利上昇の要因 = アメリカの長期金利が予想を超えて上昇したため、ニューヨーク市場の株価が急落した。世界同時株高の枠組みは、これで壊れたことになる。今後さらに金利の上昇が続けば実体経済にも悪影響が及び、世界同時好況の枠組みも崩れてしまう危険性が出てきた。このためアメリカの金利が上げ止まるかどうか、世界の注目はこの一点に集中している。

ことしに入ってから、アメリカの金利にはいくつもの上昇圧力が加わり始めた。まず最初はECB(ヨーロッパ中央銀行)が金融緩和政策の修正に着手したことから、ユーロ圏諸国やイギリスの金利が上昇した。アメリカ国内でも、FRBが昨年末に政策金利を引き上げ、その影響が現われる。そんなときにトランプ大統領の超大型減税が実現、追い討ちをかけるように大規模なインフラ投資も発表された。

景気の回復が持続し、物価も上昇力を増す。財政赤字の増大で、国債には売り圧力がかかる。そんな見方が広がったとき、先週末に発表された1月の雇用統計では、雇用者数と給与所得が予測以上に伸びた。そこで市場では「FRBが引き締めのテンポを速めるのでは」という見方が一気に広がり、ダウ平均は1日で666ドルも下落した。

奇しくもダウが暴落した2日は、イエレンFRB議長の任期切れの日だった。今週からは、ジェローム・パウエル理事が新議長に就任する。そのパウエル議長が就任会見や議会証言で「金融引き締めのテンポを遅らせる」とでも言えば、金利の上昇は止まるだろう。しかし物価上昇の圧力が強まっている現在の環境で、そんなことを約束できるかどうかは疑わしい。こうみてくると、金利を上昇させる要因は1つも消えていないことが判る。

                            (続きは明日)

      ≪5日の日経平均 = 下げ -592.45円≫

      ≪6日の日経平均は? 予想 = 下げ


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金利は まだ上昇するのか (下)
2018-02-07-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 新興国への波及が心配 = 金利が上昇すると、株価は相対的に割高感が増して値下がりしやすくなる。そのとき企業の業績が向上すれば、割高感の増大は抑えられるだろう。この点、いまアメリカの企業業績は上向き。株価には下支えの効果を発揮する。ただ金利が上昇すると、経営者の将来見通しが慎重になり、これが市場の空気を重くすることも確かだ。

金利の上昇は、企業や個人の借り入れ負担を重くする。これも景気や株価にとってはマイナス材料だが、カネ余りの世の中だから悪影響はすぐに出ない。逆にカネ余りのせいで、もっと大きな悪影響を生じる危険性がある。その1つは、高金利の金融商品にカネが集中すること。それがバブルとなって崩壊すれば、リーマン・ショックの二の舞になりかねない。

もう1つは、アメリカを含む各国の投資家が、資金を新興国からアメリカに移動させることだ。これまでは低金利のアメリカを嫌い、比較的に金利の高い新興国の企業や債券に投資していたが、アメリカの金利が上がったので戻ってくる現象。資金を引き揚げられた新興国は景気が失速、通貨が下落してしまう。

金融バブルの崩壊や新興国の通貨不安が生じれば、世界同時好況は確実に終了する。今回の動揺がそこまで波紋を広げるかどうかは、まだ判らない。各国の景気が上向いており、企業の業績も過去最高のレベルを維持している。この点は大きなプラス材料だが、世界経済全体が過敏症になっていることは否定できない。

      ≪6日の日経平均 = 下げ -1071.84円≫

      ≪7日の日経平均は? 予想 = 上げ


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日銀は ドーンと買え! (上)
2018-02-08-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ ETFを年間6兆円購入 = 世界同時株高が崩壊した。アメリカの長期金利が予想を超えて上昇したことから、ダウ平均は先週末に急落。今週5日には、過去最大1175ドルの暴落を記録した。つれて日経平均も大幅に下げ、5-6の2日間で下げ幅は1664円に達している。こんなとき、これまで市場からETF(上場投資信託)を買い入れて株価を支えてきた日銀は、どんな行動をとったのだろうか。

日銀は13年4月から、“異次元緩和”と呼ばれる超金融緩和政策を導入した。政策金利をゼロ近くにまで引き下げると同時に、市場から大量の債券を購入。その代金を市中に放出することで、景気の回復を図ろうとした政策である。購入する債券の大部分は国債だが、株式市場からもETFを購入。最初は年間3兆3000億円が目標だったが、16年7月にこの目標を6兆円に拡大している。

ETFというのは、取引所に上場された投資信託。上場されているから一般の株式と同様、自由に売買ができる。その売買を反映して、相場も刻々と変動する。日経225やTOPIXのような株価指数と連動するものや、IT企業だけに絞ったもの、あるいは商品相場と連動するものなど、多種多様のETFが売り出されている。

日銀の発表によると、ETFの保有額は1月末で17兆7000億円にのぼった。午前中に株価が下がったとき、午後に買い出動することが多いようだ。こうすることで市中に資金を放出するだけでなく、株価下落の抑制を狙っているものと考えられる。たとえば1月中はすべてこのパターンで、毎回731億円を購入した。では、暴落した日はどうだったろう。

                            (続きは明日)

      ≪7日の日経平均 = 上げ +35.13円≫

      ≪8日の日経平均は? 予想 = 上げ

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日銀は ドーンと買え! (下)
2018-02-09-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 暴落してもパターン変えず = 調べてみて驚いた。日経平均は5日に600円近く、6日には1000円を超えて下落した。たしかに日銀はこの両日とも、ETFを買っている。しかし、その額はともに731億円。これまで午前に値下がりすると午後になって買っていた金額と全く変わりがない。まことに日銀らしい、融通性のない対応だった。結果は”焼け石に水”だったに違いない。

株価が値上がり基調を続けていたときにも、日銀は午前中に下落すると午後に購入してきた。ほとんど731億円ずつ。しかし、こんな買い入れは不要ではないか。株価の正常な形成にとっても、弊害が多い。それよりも、午前中に大幅下落したときだけ出動する。そして1000億円単位で買い付ける。こうすれば、株価の下落幅を確実に縮小することができる。

日銀は「それでは継続的な資金供給ができなくなる」と言うかもしれない。だが世の中はカネが余り過ぎ、日銀がいくら現金を放出しても、借り手が見付からない。どうしても資金供給を続けたいのであれば、買い取りの対象を社債などに広げたらいい。日銀はもっと頭を柔らかくしたらどうだろう。

今回の状況をみても判るように、株価の急落はアメリカ→日本→アジア→ヨーロッパへと伝搬する。その勢いが日銀の大量買い付けで抑制されれば、世界中から感謝されるだろう。そのときGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)などの大型ファンドが連動すれば、効果はもっと大きくなる。政府も真剣に考えてみてほしい。

     ≪8日の日経平均 = 上げ +245.49円≫

     ≪9日の日経平均は? 予想 = 下げ


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盗まれたのに返済できる 怪 : 仮想通貨
2018-02-10-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 解らないことが多すぎる = 大手の仮想通貨取引所コインチェックから580億円相当の仮想通貨NEMが盗まれてから、2週間が経過した。盗まれたNEMは多数のコンピュータに分散され、追跡するのが難しいという。ハッキングによって盗み出されたこの事件は、やはり刑法上の窃盗事件に当たるのだろうか。窃盗事件とすれば、おそらく過去最大の被害金額。それにしても解らないことが多すぎる。

コインチェックの経営者は、26万人の保有者に対して「自己資金から時価に換算した460億円分を補償する」と約束した。でも、この会社の資本金は1億円足らず。短期間で、そんなに巨額の儲けを出していたのだろうか。しかも「保安上の問題があるため、いつ支払うかは言えない」とも。その意味は全く解釈不能だ。時間がたてば仮想通貨の値段が下がって、補償額が少なくて済むと考えているのだろうか。

盗まれた580億円相当のNEMは追跡不能だが、使用されればすぐに判るという。そして世界中の取引所が取り引きに応じなければ、使用できなくなるらしい。仮に盗んだNEMが使用できないとすれば、それはもう通貨としての意味を持たなくなるだろう。つまり犯人は価値のないコンピュータの数字を盗んだことになるが、それでも罪は問えるのだろうか。

仮想通貨は20世紀末に誕生した。最初は銀行などを通さず、簡単に決済ができる機能が喧伝されている。しかし最近は投機的な金融商品に変質、値動きがきわめて激しくなった。要するに通貨なのか商品なのかも判然としない。おまけに目に見えないのだから、始末が悪い。捜査に当たる警察も、苦労することだろう。

      ≪9日の日経平均 = 下げ -508.24円≫

      【今週の日経平均予想 = 5勝0敗】   


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新次元・SF経済小説 【 プ レ ー ト 】
2018-02-11-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第2章  ロ ボ ッ ト の 反 乱 

≪19≫ とっさの忠告 = このところ、連日のように工場や農場の見学に出かけている。機械や日用品、それに食品を造る工場。みな完全に自動化されており、広い工場の要所要所にロボットが立って働いている。人間が1人か2人いる工場もあったが、全く人影のない工場の方が多い。マーヤに聞いてみると、何か難しい判断が必要になる工場には、人間が配置されているのだそうだ。

不思議なことに気が付いた。最初のころ、ロボットたちはぼくたちの訪問にほとんど関心を持たない様子だった。それが工場巡りを進めるうちに、だんだん多くのロボットがぼくらの方に視線を向けたり、なかには手を振るようなものまで現われたのだ。けさ訪れた家具の製造工場では、全員が仕事の手を休めてお辞儀をしたから驚いてしまった。

ぼくたちの工場見学が、ロボットたちに知らされるようになったのだろうか。それにしても奇妙だなあ。
――マーヤ、このごろロボットたちがヤケに歓迎してくれるね。いったい、どうしたんだろう。

家に帰ってからマーヤにこう聞いてみると、彼女は急に真面目な顔になって口を開いた。
「きょうは正直にお答えします。実はこの間、メンデール教授から『賢人会がロボットと人間の結婚について議論している』という話を聞きました。私たちロボットにとっては、ものすごく興味のあることです。そこでみんなに知らせようかどうかで、とても迷いました。悩んだあげく、あの親友のロージに相談したんです。

するとロージは『あなたは心配しなくていい。私に任して』と言いました。それで私は肩の荷を降ろしましたが、何事にも積極的なロージはこの話をみんなに伝えたようなのです。だからロボットたちは『いい話を教えてくれてありがとう」というつもりで、私たちにサインを送ってきたのだと思います。私はまだ少し罪悪感を拭い切れないのですが」

――たしかに通訳をして得た情報を漏らしたことには、問題があるかもしれない。でも悪い話ではないから、君がそんなに考え込む必要はないよ。人間の同性婚はもう完全に認知されているらしいから、ロボットが人間と結婚してもおかしくないんじゃないかな。

こう言ったとき、ぼくの頭にはメンデール教授の真剣な顔つきが蘇った。彼が「人間の若い男性はロボットがよく面倒をみてくれるため、結婚したがらなくなった。ある意味では、女性ロボットの反乱の方が男性ロボットの判りやすい反乱より怖いのかもしれない」と語ったときのことである。とっさにマーヤに、こう忠告した。

――話があまり大げさになると、人間たちは警戒するかもしれない。だからロージに「あまり騒がない方がいい」と伝えてほしい。

しばらくすると、この忠告が思わぬ結果を生むことになるが、この時点では何も予知してはいなかった。

                         (続きは来週日曜日)
       

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今週のポイント
2018-02-12-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ ジェットコースター相場 = ニューヨーク市場で先々週末に端を発した今回の株安は、先週も激しい上下動を繰り返しながら急落した。ダウ平均は5日と8日の2日にわたって、1000ドルを超す過去最大級の下げを記録。週間では1330ドルの大幅下落となった。つれて日経平均も、週間1892円の大幅安となっている。1日の値動きも大きく、たとえば6日のダウ平均は値幅が1167ドルに達した。

株価が暴落したきっかけは、アメリカの長期金利が上昇したことにあった。債券の利回りが上昇したことで、株価の割高感が強まったと解説されている。この説明は誤りではない。しかし基本的な株安の原因が、昨年秋以降のあまりにも速すぎた株価上昇のスピードにあったことは間違いない。その意味からすると、これだけ下げれば“調整”は十分に済んだと言えないこともない。

ただ相場がこれだけ荒れると、市場には後遺症が残ってしまう。このため一気に下がったジェットコースターがここから反転上昇するのか、それとももう1回下降するのか。現状では判断し切れない。とにかく相場の変動幅が、早く縮小することが先決だろう。今週は市場にその兆候が表れるか。そこが最大の注目点になる。

今週は13日に、1月の企業物価。14日に、10-12月期のGDP速報。15日に、12月の機械受注。アメリカでは14日に、1月の消費者物価と小売り売上高。15日に、1月の工業生産と生産者物価、2月のNAHB住宅市場指数と2月のミシガン大学・消費者信頼感指数。また14日には、EUが10-12月期のGDP改定値を発表する。

      ≪13日の日経平均は? 予想 = 上げ


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調整の終わり or 不況の前触れ : 株安 (上)
2018-02-14-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 調整はほぼ終了した = 株価の急落は何を意味しているのだろうか。いかにも速すぎた上昇スピードに対する市場の自律的なブレーキで、一時的な調整だという見方。その一方で、株価は長く続いた景気回復が最終局面に到達したことを示しているという見方。市場では、この2つの見方がほぼ拮抗しているようだ。どちらが正しいかを判断するのには、もう少し時間が必要だろう。

日米の株価がそろって急上昇を始めたのは、昨年9月の中旬。そのときのダウ平均は2万2057ドル、日経平均は1万9546円だった。それがダウはことし1月26日に2万6617ドル、日経平均は1月23日に2万4124円の高値を付けている。この間の上げ幅はダウが4560ドル、日経平均は4578円に達した。

この高値と先週の終り値を比較すると、ダウは2426ドルの下落。日経平均は2741円下げている。これでダウは急上昇分の53%、日経平均は60%を失った。超スピード上昇に対する調整としては、十分な反落だとみていい。また高値からの下落率は、ダウが10%、日経平均は11%を超えている。ここからみても、調整はほぼ終了したと考えていいだろう。

ただ、これだけ大きく株価が下落すると、どうしても後遺症が残ってしまう。たとえば経営者が将来見通しに慎重となり、これが株価に悪影響を及ぼす。また一般の投資家も売り急ぐのは止めたとしても、買い控えてしまいがちだ。そうした環境のなかで市場は神経質になっており、ちょっとしたニュースに揺さぶられることも少なくない。

                          (続きは明日)

      ≪13日の日経平均 = 下げ -137.94円≫

      ≪14日の日経平均は? 予想 = 上げ


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調整の終わり or 不況の前触れ : 株安 (下)
2018-02-15-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 次はFRB新議長と北朝鮮 = 株価が景気の先行指標であることは確かだろう。そこで景気回復の終息が心配されるといっても、実体経済は絶好調の状態を維持している。特に企業の業績は驚くほどいい。昨年10-12月期の純利益はアメリカの主要500社が15%の増益、東証1部上場企業は42%の増益になる見込みだ。

こうした世界同時好況の枠組みが壊れて行く道筋は、いろいろ考えられる。まずアメリカの場合は、景気の長期的な回復で物価が上昇。これを抑えるために、FRBが金融引き締めのテンポを速める。すると金利の上昇で企業や個人の借り入れ負担が重くなり、景気は下降に向かう。今回の金利上昇は、その前触れだという見方が出ているわけだ。ただ、この場合の景気後退は比較的ゆっくりと進行する。

劇的な変化を生じやすいのは、高金利によって急激な資金移動が起こる場合だ。たとえばアメリカ国債の利回りが3%台に上昇すると、安全度の低い社債などが売られ、資金が国債に移動する。リーマン・ショックは安全度の低い住宅ロ-ン証券が一気に売られ、金融危機を惹き起こした。この点は新興国からの資金引き揚げも同じこと。資金を引き揚げられた新興国は通貨不安に陥り、世界同時好況は崩壊する。

今回の株安が、こうした事態にまで発展しないかどうか。その見極めには、まだ1か月ぐらいかかるだろう。その間に過度な金利上昇がなく株価の振幅が収まれば、市場は平静さを取り戻す。ただし2月下旬になると、新たな問題も発生する。1つはパウエルFRB議長の議会における証言。もう1つは平昌オリンピック後に、北朝鮮がいかなる姿勢をみせるかである。

      ≪14日の日経平均 = 下げ -90.51円≫

      ≪15日の日経平均は? 予想 = 上げ


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期待はずれの GDP成長率
2018-02-16-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 昨年10-12月期はわずか0.5% = 内閣府が発表した昨年10-12月期のGDP成長率は、物価を調整した実質値で前期比0.1%とほぼゼロ。年率に換算しても、わずか0.5%にとどまった。内訳をみると、個人消費は年率1.9%伸びたが、あとは企業の設備投資も民間の住宅投資も前期の伸びを下回っている。世界同時好況のおかげで輸出は10.0%増加したが、原油などの高騰で輸入も12.0%増えたため、経済成長には貢献しなかった。

この結果、17年の実質成長率は1.6%になった。15年の1.4%、16年の0.9%に続いて、相変わらずの低成長が続いている。いま注目されている雇用者報酬も、17年は1.5%の増加。16年の3.1%増から半減してしまった。景気の実感に近い名目成長率をみても、10-12月期がマイナス0.1%と振るわなかったため、17年は1.4%にとどまっている。

それでも10-12月期の成長率がかろうじてプラス圏内に踏みとどまったことから、数字のうえでは8四半期連続でプラス成長を記録した。このため政府は「緩やかな景気の回復が続いている」とコメントしている。だが政府のこの見方に同調する人は少ない。GDP速報が発表された14日、株価は下げてしまった。

ことし1-3月期には、世界的な株価の調整が発生した。少なくとも個人消費に対しては、悪い影響を与えかねない。そんなこともあって、株式市場は10-12月期の成長率がプラスにとどまったことよりも、1-3月期のマイナス成長を警戒したのかもしれない。政府も経済情勢の推移に、もう少し危機感を持った方がいい。

      ≪15日の日経平均 = 上げ +310.81円≫

      ≪16日の日経平均は? 予想 = 下げ


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配当で食える身分になった 日本
2018-02-17-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 配当・利子の稼ぎが貿易の4倍に = かつては“貿易立国”を旗印に掲げていた日本だが、いまや配当や利子の収入で十分に食えるようになった。財務省が発表した17年の国際収支によると、経常収支は21兆9000億円の黒字だった。その内訳は貿易収支が5兆円の黒字、旅行収支が1兆8000億円の黒字、第1次所得収支が19兆7000億円の黒字などとなっている。

第1次所得収支というのは、海外子会社からの配当や投資した証券などからの利子を集計したもの。日本の収入金額から日本が支払った金額を差し引いた結果を示している。内訳は証券投資による利子収入が9兆円でいちばん多く、次いで子会社からの配当金4兆3000億円など。これらの儲けだけで、貿易で儲けた分の4倍に達しているわけだ。

若いころには汗水たらして働いて貯金し、老後は株の配当金で暮らす。一国の経済も成熟するにしたがって、こういうパターンを辿るようだ。イギリスやフランス、ドイツなどヨーロッパの先進国は、こうしたパターンに入っている。日本も06年から第1次所得収支の黒字が貿易黒字を上回るようになり、この差がしだいに大きくなってきた。

配当や利子で暮らせるのは、いい身分に違いない。しかし問題もある。まず世界経済が不調になると、輸出と同時に所得収支も悪化する。また円高が進んだ場合も、所得収支は目減りする。さらに企業は海外での儲けが大きくなるから、利益を海外で使い、国内での設備投資や人件費の増加には慎重になりがちだ。

      ≪16日の日経平均 = 上げ +255.27円≫

      【今週の日経平均予想 = 1勝3敗】  


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新次元・SF経済小説 【 プ レ ー ト 】
2018-02-18-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第2章  ロ ボ ッ ト の 反 乱 

≪20≫ 賢人会の裁定 = ある朝、マーヤが青い顔をして駆け込んできた。いや、マーヤの顔は赤くなったり、青くなったりはしない。ただ、とても慌ててやってきたことに違いはない。

「困ったことが起こりました。あのロージが『ロボットたちに、人間の女性と闘うように指令を出した』という噂が広がっているんです。本当だとすると、ロージはお仕置きされるかもしれません。どうしたら、いいでしょう」

――お仕置きって、どういうこと?
「よく判りませんが、たとえば捕まえられて電源を切られてしまうとか。メンデール教授の秘書を辞めさせられることは確実でしょうね」
――それは大変だ。でも、ぼくたちには、どうしようもない。しばらく様子をみよう。いろいろ情報を集めてくれないか。

数日後、科学院のウラノス院長から呼び出しがかかった。すぐに飛んで行くと・・・。
ウラノス博士は相変わらずの調子で、笑いながら話し始めた。

「ロージの件は、もうご存知だろう。賢人会にもいろいろ提訴があって、きちんと調べてみた。結論から言うと、全く問題なし。ロージは自分が流した情報をすべて記録していた。内容は『賢人会がロボットと人間の結婚について議論している』というだけのもの。それに尾ひれを付けて騒ぎ立てたのは、むしろ人間の方だった。したがって賢人会としては、この事実を公表しロージやその周辺のロボットたちに罪はないと裁定したんじゃ。

この件については、逆に君たちにお礼を言っておきたい。賢人会としても、いろいろ勉強になったからね。不確かな情報が伝わっていくうちに、確からしい情報に変わってしまう。昔からある人間社会の弱点だが、いまだに直っておらん。あるテレビ局などは『ロボットたちが気勢をあげるために、どこかに集結中』と報道し、『250年ぶりのロボット反乱か』という解説まで流したんだ。でも、これらはみんなフェイク・ニュースだった。

賢人会のなかでも、女性ロボットの母性本能を低下させたらどうかという意見も出たくらいだ。しかし、そうするとロボットの人間に対する献身的な働きが鈍る危険性がある。といってロボットが多くの若い男性と結婚すると、少子化が進んで人口不足になるだろう。ロボットは子どもを産めないからな。この問題については、賢人会もいろいろチエを出さなければならんのじゃよ」

その晩、ロージからも連絡があった。「余計なことは言わず、すべての通信を記録しておいたのは、地球人の貴方が忠告してくれたおかげ。助かりました。感謝しています」と、マーヤを通じて伝えてきたのだ。

ロージという女性ロボットは、なかなか頭もよさそうだ。こう感じたが、マーヤの前でその言葉はぐっと飲み込んだ。またマーヤが嫉妬するかもしれないと思ったからである。

                        (続きは来週日曜日) 


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今週のポイント
2018-02-19-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ 調整を終えたNY株価 = ダウ平均は先々週末から6連騰。先週の上げは1028ドルに達した。終り値では2万5000ドル台を確保している。これで今月初めから始まった高値警戒の調整で下げた分の6割方を取り戻したことになる。株価の振幅もしだいに縮小してきており、ニューヨーク市場の株価調整は意外に早く終了したとみてよさそうだ。

日経平均も先週は338円の値上がりだった。ただ円高が進んだおかげで前半は下落、後半になってやっと上昇に転じた。ニューヨークと違って、まだ調整分の4分の1しか取り戻していない。ニューヨークの上昇気流に追随したいところだが、円相場の高騰がこれを邪魔している。東京外国為替市場の対ドル相場は16日、とうとう1年3か月ぶりに105円台まで上昇した。

今週のポイントは、まずニューヨーク市場の株価が続伸するかどうか。大幅安の反動でここまで戻すと、市場では株価を形成するさまざまの要素を再点検する空気が生じてもおかしくない。その結果として、ドル円相場がどう動くか。東京市場は、この点に左右される。さらに平昌オリンピック後の北朝鮮についても、関心が高まるだろう。

今週は19日に、1月の貿易統計。21日に、12月の全産業活動指数。23日に、1月の消費者物価と企業向けサービス価格。アメリカでは21日に、1月の中古住宅販売戸数。22日に、1月のカンファレンス・ボード景気先行指数が発表される。

      ≪19日の日経平均は? 予想 = 上げ


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一変した 金利・為替と株価の関係 
2018-02-20-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ インフレ予想が強まったため? = 株価形成に関する市場の考え方が、急激に変化した。たとえば先週14日に発表されたアメリカの1月の消費者物価は、前月比で0.5%の上昇。事前の予想を大きく上回った。物価が上がれば、FRBによる金融引き締めが速まるだろう。すると金利が上がるから、ドル相場は上昇。株式は引き締めを嫌って売られる。これが、これまでの市場の“常識”だった。ところが・・・。

実際はどうなったか。ニューヨーク市場では国債が売られ、10年もの国債の利回りは一時2.92%と4年1か月ぶりの水準に跳ね上がった。しかしドルは予想に反して下落。ダウ平均株価はこの日、250ドル以上も値上がりしている。ドル相場が下がったために、円の対ドル相場は上昇。15日の東京市場では106円台、16日には105円台にまで高騰した。ところがこれまた予想に反して、日経平均はこの両日で560円も値上がりしている。

何が市場の“常識”を変えたのだろう。どうやらその原因は、インフレ予想が強まったことに求められそうだ。トランプ大統領の10年間で1兆5000億ドルという大型減税が議会を通過。さらに10年間で1兆5000億ドルのインフラ投資が、実現に向かって動き出した。これに対して、FRBが急激な引き締めに踏み切る様子はない。となるとインフレの可能性が増大する。

インフレになれば通貨の価値は落ちるから、ドルは売り。株や金は買っておいた方がいい。こういう論理が市場で強まったように思われる。こうした思考の変化が長続きするかどうかは、まだ判らない。仮に長続きするようだと、円高圧力も持続してしまう。アメリカ国内のインフレ心理が膨らんで行くのかに、注目する必要がある。
      
      ≪19日の日経平均 = 上げ +428.96円≫

      ≪20日の日経平均は? 予想 = 下げ

       
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いよいよ貿易戦争か : トランプ大統領
2018-02-21-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 鉄鋼とアルミの輸入制限 = トランプ大統領が、いよいよ鉄鋼とアルミニウムの輸入制限に乗り出す。中国やメキシコを主な標的にしていると伝えられるが、商務省が作成した草案では日本を含む世界中からの輸入が対象となっている。トランプ大統領は“アメリカ・ファースト”の旗印を掲げ、これまでNAFTA(北米自由貿易協定)やTPP(環太平洋経済連携協定)などの枠組みを否定してきたが、今回は具体的な輸入制限という保護貿易政策にまで踏み込むことになった。

商務省が作成し大統領に提出した草案は、3つの選択肢から成っている。鉄鋼については①すべての国からの輸入に24%以上の追加関税をかける②中国、ブラジルなど12か国に対して53%以上の関税をかけ、その他の国に対しては17年の実績と同じ輸入枠を設ける③すべての国に対して17年実績の63%に相当する輸入枠を設ける――という内容。アルミの輸入制限案も似たような内容になっている。

トランプ大統領が、どの選択肢を選ぶかはわからない。この原案を修正する可能性も少なくない。だが、いずれにしても鉄鋼については4月11日、アルミについては4月19日に最終決定することになっている。WTO(世界貿易機関)はこうした一方的な貿易制限の実施を禁じているが、アメリカ政府は「安全保障上の観点から実施するもので、WTOの規約違反ではない」と弁明している。

すでに中国政府は「中国の利益に影響するなら、必要な措置を講じる」と声明。日本鉄鋼連盟も「日本の製品はアメリカの安全保障上の脅威になっていない」という意見書を米商務省に提出した。いちばん心配なのは、中国やEUが報復措置をとって無秩序な貿易戦争の状態に陥ること。日本政府も傍観している場合ではない。

      ≪20日の日経平均 = 下げ -224.11円≫

      ≪21日の日経平均は? 予想 = 下げ


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老人介護は 外国人頼み (上)
2018-02-22-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 就業者50人に1人は外国人 = 厚生労働省の集計によると、17年10月末時点の外国人労働者は128万人。前年より18%増加した。就業者人口の約2%に当たるから、日本で働いている人の50人に1人は外国人という時代になった。この5年間では約2倍に増加。外国人を雇用する事業所も19万5000か所に増えている。

国籍をみると、中国人が37万人でトップ。次いでベトナム人、フィリピン人となっている。ただ17年中に急増したのはベトナム人とネパール人で、それぞれ4割増、3割増を記録した。形態別にみると、学者・医療関係者・技術者・調理師など高度な資格を持つ就業者が24万人。製造業や農業で働く技能実習生と、サービス業などでバイトをしている留学生が、ともに26万人ずついる。

日本の人口は急速に減り始めており、その影響が人手不足となって現われている。それを補う戦力としての外国人は、いまや企業にとっても経営を左右する重要な存在となってきた。特に最近は、飲食サービス業で働く外国人が目立っている。しかし外国人留学生が本来の目的である学業を放棄し働く例も多く、問題となっていることも確かだ。

日本人の若者は、きつい仕事を敬遠しがち。そうした隙間に、外国人労働者が入り込んでいるとも言えるだろう。そうした分野の一つに、介護の仕事も浮上してきた。しかし介護は、人の命に直結する仕事でもある。どうしたら、外国人にうまく働いてもらえるのか。政府もようやく、この問題と真剣に取り組み始める。安倍首相の指示で、内閣官房に検討チームを作り、6月までに対策をまとめることになった。

                             (続きは明日)

      ≪21日の日経平均 = 上げ +45.71円≫

      ≪22日の日経平均は? 予想 = 下げ


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老人介護は 外国人頼み (下)
2018-02-23-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 背に腹は替えられない = 厚生労働省の推計によると、高齢化の進展で25年度には250万人の介護職員が必要になる。ところが、このままでは37万7000人の不足が見込まれるという。この不足分を外国人の力で、どこまで埋められるかという問題になってきた。そこで政府は16年に法律を改正し、それまでは製造業や建設業に限ってきた技能実習生制度を介護にも認めることに。対人サービス業にも、初めて門戸を開いたわけだ。

この制度による実習生は、間もなく日本にやってくる。しかし日本で介護の職に就くためには、養成学校で勉強し国家資格を取得しなければならない。そこには日本語という大きなカベがある。たとえば、これまでにもFTA(自由貿易協定)の取り決めによって、インドネシアなど3か国から2800人の介護実習生が来日した。しかし国家試験に合格したのは、そのうちの2割にも満たない。

じっさい、日本語や特に専門用語を会得するのは難しい。しかも介護される老人の言葉は聞き取りにくく、耳も遠い。生活習慣も異なっている。外国人にとっては、最も参入しにくい職場とさえ言えるだろう。しかし日本人の若者がやりたがらないから、仕方がない。背に腹は替えられず、やってみるしかないという状況だ。

外国人を雇い入れる介護施設の方にも、課題はある。長時間労働を課したり、賃金の未払いなど。どうしたら根絶できるのか。外国人を下働きのように使うことはないのか。いま居酒屋では「お銚子一丁」などと叫ぶ外国人も、珍しくはなくなった。5年後、10年後に、介護施設に外国人が溶け込んでいるかどうか。大いなる実験とも言える。

       ≪22日の日経平均 = 下げ -234.37円≫

       ≪23日の日経平均は? 予想 = 上げ


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 プ レ ー ト
2018-02-24-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ これまでの あらすじ ◇

1) 地球が寒冷化の危機
 = 21世紀の半ば、地球は厚いメタン・ガスに覆われ、冷え込んでしまった。食料不足に見舞われた人類は、移住できる星を探るために、宇宙船を飛ばした。ぼくはその宇宙飛行士の1人。4.2光年離れたダーストン星にたどり着く。

着陸時に事故が起こり、ぼくは重傷を負った。しかし、この国の医療技術は完璧で、1週間のうちに歩けるようになる。どんな病気でもケガでも治してしまうので、この国の人たちは死ななくなってしまった。

2) マーヤという名のロボット = ぼくの世話をするために日本語が判るように改造されたのが、マーヤという名前の女性ロボットだ。ロボットとは言っても、顔や体つき、それに皮膚の艶やかさは人間並み。この国のロボット技術は素晴らしい。この人間並みのロボットが、工場や家庭で働いている。

マーヤは左胸に「71」と書かれたプレートを付けている。ロボットだけではなく、人間の胸にもプレートが。病院のブルトン院長は「48」、賢人会議の議長を務めるウラノス博士は「12」だった。そして、ぼくの左胸にも「66」のプレートが。この数字は「100から年齢を引いた数字」だと聞いて驚いた。

3) 全国民の寿命が100歳 = ダーストン星はベートンという名の恒星の周りを回っている惑星だ。住民は300年ほど前に別の星から移住してきた人たちの子孫。移住は大型宇宙船で行われたが、それでも人口の1割ぐらいしか運べなかった。

残った9割の人々は、放射能汚染のために死滅したという。自分たちが犠牲になって、1割の人を新天地へ送り出した。このダーストン国では先祖の崇高な精神を受け継ぎ、人口を抑制するため驚くべき決断に踏み切った。それが死ななくなった国民の寿命を、すべて100歳にするという異常な制度の導入である。

4) 地球の冷却化が止まる = しばらくすると、地球の冷却化が止まったというニュースを聞く。これもダーストン国が、最新の宇宙バリア技術を使った結果だという。でも、この国の人がどうして地球の復活に手を貸したのか。全く見当もつかない。

                                 (明日から第3章)

      ≪23日の日経平均 = 上げ +156.34円≫

      【今週の日経平均予想 = 4勝1敗】              

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新次元・SF経済小説 【 プ レ ー ト 】
2018-02-25-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第3章  経 済 が な い 世 界 

≪21≫ 97歳のおばあさん = この星に来てから半年も経ったが、ちかごろ心配なことがある。けさも美味しい朝食を食べたけれど、ぼくの部屋代や食事代は、いったい誰が払ってくれているんだろう。急に払ってくれと言われても、ぼくは無一文だ。
これだけ科学が発達している国だから、支払いはカードとか電子マネーで済ませているのだろう。最初のころは、そう思って深くは考えなかった。しかし6か月分も勘定が溜れば、相当の金額になるに違いない。マーヤに聞いてみなければ。

その夜、何度か行ったことのある近くのレストランへ出かけた。家族づれやカップルのお客が多い。そこでマーヤに「ここの支払いはどうしているの」と聞いてみたが、キョトンとして答えられない。するとマーヤはすっと立ち上がり奥の方のテーブルに歩いて行って、そこの女性客と何やら話している。そして、その女性客を連れて帰ってきた。

「ご近所に住んでいらっしゃるガーシュさんです。昔のことをよく知っておられるので、お連れしました」とマーヤ。
白髪交じりなのでお年寄りだとは思ったが、左胸のプレートをみてびっくり。なんと、その数字は≪03≫だ。御年97歳ということになる。聞けば3年前に、ご主人は100歳の寿命を全うされたのだそうだ。

「私のような者でも、お役に立てばと思ってやってきました。いま、この国におカネは存在しません。どんな物でもロボットたちが作ってくれますからね。ロボットはタダで働いてくれますから、人間は食べ物でもお着物でもタダで手に入れることができるのです。だから貴方も、支払いの心配をされる必要はありませんよ。

大昔は、この国でもおカネが使われていたんです。私のおじいちゃんが『オレの若いころには、おカネというものがあってね。おカネがないと、何も買えなかった。おカネを得るためには、働かなければならなかった。当時の人々はおカネを手に入れるために人を騙したり、人を殺したり。バカなことをやっていたんだよ』とよく言ってましたっけ」

そうか、この国にはおカネがないんだ。そうすると・・・。
考えていたら、ガーシュさんがこう続けた。

「そうそう、私の知り合いにショッピーさんという人がいてね、いまでも歴史博物館の館長をやっているんです。そこへ行かれたら、昔のおカネがあった時代のことがもっとよく解ると思いますよ。私から連絡しておきますから、ぜひ会いに行かれたらいい」

97歳とはとても思えないガーシュおばあちゃんの言葉に感激し、さっそくその勧めに乗ることにした。

                           (続きは来週日曜日)


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今週のポイント
2018-02-26-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ 為替市場はまだ不安定 = 株式市場が落ち着きを取り戻してきた。ニューヨーク市場の株価は、FRBによる金融引き締めのテンポが速まるという予想で下落。その反動で上昇するという“正常な”パターンに復帰した。1日の値幅もひところに比べれば、ずいぶん小さくなっている。ダウ平均は先週91ドルの値上がり。終り値では2万5000ドル台を回復した。

日経平均は先週173円の値上がり。ニューヨークの株価に追随する傾向が強かった。ただ東京市場の場合は、円相場の動きも大きく影響する。週末の対ドル相場は107円強で、先々週末よりやや円安になった。しかし主要な輸出企業の想定レートが108円前後であるため、株価にとってはマイナス材料になってしまう。しかも今後の動きが読みにくい。

株式市場は安定してきたが、為替市場はまだ流動的だ。たとえばアメリカで利上げの可能性が増大すれば、従来ならドル高・円安になった。ところが先週も利上げの警戒で株価が下がっても、ドル安・円高になることが多かった。3月に入ると、20-21日に予定されるFOMC(公開市場委員会)が、市場の視野に大きく入ってくる。その結果、為替がどう動くのか。見守るしかない。

今週は28日に、1月の鉱工業生産と商業動態統計。1日に、10-12月期の法人企業統計、2月の消費動向調査と新車販売。2日に、1月の労働力調査。アメリカでは26日に、1月の新築住宅販売。27日に、2月のカンファレンス・ボード消費者信頼感指数。28日に、10-12月期のGDP改定値。1日に、2月の新車販売とISM製造業景況指数。また中国が28日に、2月の製造業と非製造業のPMIを発表する。

      ≪26日の日経平均は? 予想 = 上げ
          

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3か4か : パウレル新議長の本心は?
2018-02-27-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ きょうの議会証言に注目 = アメリカの中央銀行であるFRBの議長に就任したばかりのジェローム・パウエル氏が、きょう下院で証言する。すでにFRBは「さらなる段階的な利上げが正当化される」という趣旨の金融政策報告書を議会に提出した。したがってパウエル新議長が、この趣旨から逸脱した話をするはずはない。にもかかわらず新議長がどんな説明をするのかに、大きな関心が集まっている。

FRBは15年12月から、政策金利の引き上げを開始した。昨年12月には5回目の引き上げを実施、政策金利は年1.5%の水準になっている。さらに景気の回復が続いていることから、市場ではことしも3回の引き上げがあると予測していた。市場にこう思い込ませたのは、イエレン前議長の巧みな誘導によるものと言えるだろう。

ところが議長が交代した今月初めから、アメリカ経済の状況が急変した。長期金利の急騰で株価が暴落。物価が予想以上に上がり始めて、インフレ懸念が台頭している。このため市場では「今年の利上げは4回に増えるのではないか」という予想が、かなり強まってしまった。こんな状況下でパウエル新議長が「今年は3回」を示唆すれば、インフレ懸念がさらに高まりかねない。といって「4回」をにおわせれば、景気に悪影響を及ぼすかもしれない。

議会証言では、議員による質問にも答えなければならない。パウエル氏はもともと法律家であって、経済や金融の専門家ではない。議員の巧みな誘導尋問によって本心が引き出されれば、市場の空気が大変わりする可能性もないではない。パウエル議長にとっては初舞台となるきょうの議会証言に、注目が集まる理由はここにある。

      ≪26日の日経平均 = 上げ +260.85円≫

      ≪27日の日経平均は? 予想 = 上げ


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懲りない 立憲民主党の「原発ゼロ法案」 (上)
2018-02-28-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 入り口のない高速道路 = 立憲民主党は独自に「原発ゼロ法案」を作成し、間もなく国会に提出することになった。法案の骨子は①すべての原発の運転を速やかに停止する②全原発の廃炉を5年以内に決定する③再生エネルギーの割合を30年までに、電力供給量の40%以上とする――など。一見すると、きわめて立派な設計図に仕上がっている。だが最大の欠点は、目標を達成するための方法論が示されていないことだ。

すべての原発の運転を速やかに停止した場合、電力の供給はどうなるのか。たとえば石炭やLNG(液化天然ガス)による火力発電を増やして、地球温暖化ガスの排出を野放しで増やしてもいいのか。ほかに何かいい方法があるのか。この点に目をつぶっているから、多くの国民は心配してしまう。

法案では、対策らしきものとして「電力消費量を28年までに、08年の実績より30%減少させる」と書いてある。しかし、どうやったら実現できるのか。国民に戦時中のような耐乏生活を送れと言うのだろうか。また原発立地地域への配慮として「政府は責任をもって雇用を創出する」とも書いてある。しかし、その方法については全く触れていない。

福島原発の大事故を受けて、多くの国民が“原発ゼロ”を望んでいることは間違いない。だが、どうやれば企業活動や国民生活を維持しながら目標を達成できるのか。そこが大問題なのに、立憲民主党の法案はそこを逃げている。とても立派そうに見える高速道路の設計図はできたが、入り口が欠落している。これでは使い物にならない。

                               (続きは明日)

      ≪27日の日経平均 = 上げ +236.23円≫

      ≪28日の日経平均は? 予想 = 下げ


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