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経済に関する話題なんでも。ニュースの分析・批評・解説など。大胆な予想や提言も。ご意見、ご批判は大歓迎です。
経済なんでも研究会
今週のポイント
2019-04-01-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ 薄暗い見通しの新年度入り = 日経平均は先週422円の値下がり。18年度の最終値は2万1206円だった。前年度末に比べると、248円の下落となっている。昨年10月には27年ぶりの高値を付けたが、その後は米中貿易戦争や世界景気への不安感で値下がり。特に海外からの売り越しが大きかった。機械・素材・半導体関連が売られており、外国人投資家は中国経済の減速が日本企業に及ぼす影響を重視したようだ。

ダウ平均は先週426ドルの値上がり。3月の終り値は2万5929ドルだった。これを前年3月末と比べると、1826ドルの上昇となっている。トランプ減税などで、アメリカの景気回復が持続したことの反映だ。安倍政権も「日本経済の回復は続いている」と強調しているが、少なくとも株価にその影響は現われていない。

きょうから新年度入りするが、世界経済の見通しは明るくない。中国経済の立ち直りには時間がかかりそう。今月12日には、EU離脱を巡ってイギリスの命運が決まる。アメリカでも長短金利の逆転が起こって、景気の先行きに暗雲が立ち込めた。そんななかで今週は、日銀短観とアメリカの雇用統計が発表される。どちらも予想を下回る結果になると、株式市場には動揺が走るだろう。

今週は1日に、3月の日銀短観、新車販売。5日に、2月の家計調査、毎月勤労統計、景気動向指数。アメリカでは1日に、3月の小売り売上高、ISM製造業景況指数。3日に、ISM非製造業景況指数。5日に、3月の雇用統計が発表される。なお1日には、政府が新元号を公表する。

       ≪1日の日経平均は? 予想 = 上げ


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急激に悪化した 景況感
2019-04-02-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 日銀短観にみる景気の現状 = 日銀は1日、3月の企業短期経済観測調査の結果を発表した。それによると、大企業・製造業の業況判断指数はプラス12。昨年12月の調査に比べて7ポイントも低下した。これほど大きく悪化したのは、アベノミックスが始まる直前の12年12月以来のこと。米中貿易戦争の影響と、中国をはじめとする海外経済の低迷で輸出が減退、生産が伸び悩んだことが、経営者の判断を暗くした。

大企業・非製造業の判断指数はプラス21で、前回比3ポイントの低下だった。非製造業の場合は、人手不足と製造業の不振が影響したと考えられている。こうした経済環境は、まだ続きそうだ。このため今後の予想についても、経営者の判断は慎重とならざるをえない。大企業・製造業の6月時点の予想はプラス8で、さらに4ポイント低下する見通しになっている。

仮に3か月後の業況判断指数が予想通りプラス8になったとしても、その水準はまだプラスの範囲内。だから「景況感は暗くなってきたが、まだ不況というわけではない」という見方もある。政府の「弱さも出てきたが、まだ景気は回復中」という主張とも符合するような言い分である。

ただし、これは大企業についての話。短観で中小企業の調査結果をみると、3月の判断指数は製造業がプラス6で、前回比8ポイントの低下。3か月後の予想はマイナス2と、ついにマイナス圏に沈没する。大方のサラリーマンや消費者の景況感は、こちらに近いのではないか。そして6年前にはアベノミックスの出動で、業況判断を上昇させることができた。今回はそれに期待できない点が、心配になってくる。

       ≪1日の日経平均 = 上げ +303.22円≫

       ≪2日の日経平均は? 予想 = 上げ


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外国人労働者が やってくる (上)
2019-04-03-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ まず外食・宿泊・介護の3業種から = 新年号も決まって、19年度が始まった。いろいろな変化が訪れるだろう。なかでも最たるものは、改正出入国管理法による新制度によって、外国人労働者の受け入れが始まることに違いない。14業種について、今後5年間に最大34万5150人の就業を見込む。このうち19年度は4万7550人を受け入れる予定だ。この制度が順調にスタートするかどうか。日本経済の将来を大きく左右することになりそうだ。

新制度では、特定技能1号と2号という2つの在留資格が新設された。このうち1号は、現行の技能実習制度で3年以上の実習経験があるか、簡単な日本語と技能の試験に合格すれば取得できる。また2号は、より高度な試験に合格した専門的な知識・技能を持った外国人で、家族を呼び寄せて永住することも可能になる。

この4月に始めるのは、単純労働に従事する特定技能1号の認定。業種は外食・宿泊・介護の3業種だけ。外食業については、調理・接客・管理の分野で338人。宿泊業では、接客・食堂分野で700人を日本国内で認定する。一方、介護業はフィリピンで125人の採用試験を実施する方針。合格した外国人は、5月にも各職場にお目見えすることになる。

これまで日本は、技能実習制度で外国人を受け入れてきた。だが建前は、あくまでも「技能を習得させて帰国させること」にあった。だから日本の労働力不足を補う目的での受け入れは、これが初めて。このため制度の不備や疑問点も数多く指摘されている。その問題点とは・・・。

                              (続きは明日)

       ≪2日の日経平均 = 下げ -3.72円≫

       ≪3日の日経平均は? 予想 = 下げ


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外国人労働者が やってくる (中)
2019-04-04-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 大都市への集中を防げるのか = 新しい制度では、外国人労働者に対して「日本人労働者と同等以上の賃金を支払わなければいけない」ことになった。ところが場合によっては、雇用主が日本語習得の授業料や渡航費用を負担する必要がある。この費用を給料から差し引けるのか。その辺は、まだ曖昧のままだ。また、その企業が倒産した場合、外国人労働者は同じ業種内でしか職探しができないことになっている。業種全体が不況になったら、再就職は難しいだろう。

同等以上の賃金と言っても、日本国内では賃金水準に格差がある。そのため外国人労働者は賃金の高い大都市に集中し、地方には行きたがらないのではないか。地方には娯楽施設も少ないし、日本語の学校もない。また募集する側の企業にしても、会社の存在を外国人に伝える方法がない。

保険の問題も厄介だ。医療保険に入ると、3等親以内の親族に適用される。すると母国にいる親族が医療費を払った場合、その一部を保険で負担しなければならない。また本人が仕事をやめた場合、そのたびに何回でも失業保険金が支給されることになる。初めてのことだけに、細かい疑問を並べ立てたらキリがない。

現在の技能実習制度との関係も不確かだ。昨年10月末時点で、日本で働く外国人は146万人。そのうち技能実習生は約30万人。日本で技術を習得し帰国することが建前だが、その多くは単純作業をしてカネを稼いでいる。このため管理もズサンになって、昨年は失踪者が9000人を超えた。この実習制度を今後も継続して行くのか、はっきりしていない。

                 (続きは明日)

       ≪3日の日経平均 = 上げ +207.90円≫

       ≪4日の日経平均は? 予想 = 上げ


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外国人労働者が やってくる (下)
2019-04-05-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ もっと真剣に向き合わないと = 日本はこれまで外国人が日本で働くことを、正式には認めてこなかった。技能実習生や留学生が本来の目的を捨てて、カネ稼ぎの労働に従事することを黙認してきたわけである。だが深刻な人手不足に直面し、それでは労働力が足りなくなる。そこで政府は新しい制度の導入に踏み切った。しかし外国人労働者を正式に認知したことは結構だが、そこには労働力の補充という観点しかない。

だから安倍首相も「今回の措置は移民政策ではない」と強調する。だが建設・造船の2業種が受け入れる予定の特定技能2号者は、家族を帯同し永住することも可能だ。この人たちと移民とは、どこが異なるのだろうか。いまヨーロッパでもアメリカでも、移民が大きな政治・社会問題になっている。政府はそれを警戒して、移民を避けているように思われる。

しかし韓国でも中国でも高齢化が進み、東南アジアの労働力に対する依存度が増す。そんななかで「日本ではいくら真面目に働いても国籍は取れない」のでは、競争に負けてしまうだろう。働く外国人は労働力でもあり、消費者でもある。経済への貢献度は、極めて高い。もう少し人間としての観点から、新制度を見直す必要があるのではないだろうか。

もちろん外国人の居住者が増えれば、治安や宗教の問題が出てくることは確かだろう。だが政府がそれを心配して移民問題を避けていると、一般の国民はやってくる外国人を「人手不足を補うための一時的な助っ人」としか意識しなくなる。日本のグローバル化を推進するためにも、いまは勇気をもって“移民問題”を議論すべきときではないか。

       ≪4日の日経平均 = 上げ +11.74円≫

       ≪5日の日経平均は? 予想 = 上げ


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健康寿命オリンピックは いかが
2019-04-06-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 優秀な自治体に金・銀・銅メダル = 「日本人の健康寿命を2040年までに、男女とも3年延ばす」目標を、厚生労働省が掲げることになった。朝日新聞が、こんな記事を掲載した。健康寿命というのは、介護や入院の必要がなく、自力で生活ができる年齢の上限。16年の平均は男性が72.14歳、女性が74.79歳だった。この健康寿命が延びれば、幸せな生活を送れる人が増えるだけではなく、介護費や医療費が減って国や自治体の財政にも大きなプラスとなる。

ただ目標を掲げるのは簡単だが、どうやって健康寿命を延ばすのかが難題。残念ながら、この記事は全く触れていなかった。おそらく厚労省が打ち出せるのは「バランスのとれた食事、適度の運動」ぐらいなものだろう。しかし地域によって、不健康の原因は塩の摂り過ぎ、砂糖の摂り過ぎ、酒の飲み過ぎ、医療施設の不足など、いろいろある。結局、健康寿命を延ばす対策は、国よりも地方が行うべきなのだろう。

そこで提案。まず健康寿命の算出を、地方自治体に移管する。健康寿命は出生数と死亡数、それに要介護者と入院患者数が判れば、すぐに算出できる。そして、これらのデータはすべて自治体が握っているからだ。つまり平均寿命と健康寿命は、自治体の作成に任せる。厚労省はそれを管理し、合計するだけでいい。

自治体がこうした作業をするには、それなりの予算が必要だ。その分は国が補助すればいい。そして毎年、優秀な成績を残した自治体には、金・銀・銅メダルを授与する。こうして住民の競争意識が高まれば、健康寿命も延びて行く。その結果として介護費や医療費が削減されるから、国は補助金を出しても元がとれることになる。

       ≪5日の日経平均 = 上げ +82.55円≫

       【今週の日経平均予想 = 3勝2敗】   


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今週のポイント
2019-04-08-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ 悪材料は無視した株式市場 = 株価は予想以上に大きな反発をみせた。ダウ平均は先週602ドルの値上がり。終り値で2万6800ドル台に載せ、昨年10月の最高値まであと400ドルの水準に迫っている。中国のPMI製造業景況指数が5か月ぶりに50%を回復、半導体市況の好転、アメリカの雇用者数が大きく改善。これらの好材料に対して、きわめて敏感に反応した。

その一方、イギリスの合意なきEU離脱の可能性が高まり、米中貿易交渉も難航している。アメリカの小売り売上高が伸び悩み、非製造業のISM景況指数も低下した。だがニューヨーク市場は、これらの悪材料は全く無視した形。市場では「今月中に史上最高値の更新を期待する」声が、じわじわと広がっているようだ。

ニューヨークに引きずられて、東京市場でも楽観的な空気が強まっている。日経平均は先週496円の値上がり。日銀短観では企業の業況判断が大きく下がったが、株価は新年号・令和に敬意を表してむしろ上昇している。今週は12日がイギリスにとっての最終期限。その前にEUが離脱期限の再延長に応じるかどうか。そんななかでも、株価はいぜん上を目指せるのか。

今週は8日に、2月の国際収支と3月の消費動向調査、景気ウォッチャー調査。10日に、3月の企業物価と2月の機械受注。アメリカでは10日に、3月の消費者物価。11日に、3月の生産者物価。12日に、4月のミシガン大学・消費者信頼感指数。また中国が11日に、3月の消費者物価と生産者物価。12日に、3月の貿易統計を発表する。

       ≪8日の日経平均は? 予想 = 上げ


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景気後退の懸念が消滅? / アメリカ
2019-04-09-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 雇用状況は回復したが = 米労働省が発表した3月の雇用統計によると、非農業部門の雇用者増加数は19万6000人だった。前月は2万人(改定値でも3万3000人)しか増えなかったため景気後退への懸念が高まっていたが、この発表で懸念は吹き飛んだと考える人が多いようだ。株式市場も好感し、ダウ平均株価は史上最高値にあと400ドルの水準に到達した。だが雇用統計の中身をみると、心配な点もないではない。

回復したと言っても、ことし1-3月の平均増加数は18万人。昨年の平均22万3000人に比べると、明らかに増勢は弱まった。また業種別では、製造業の雇用者が減っている。医療・介護やIT技術部門で雇用者数が増加したなかで、製造業だけが6000人減少した。それも自動車と同部品業に集中している点が目立つ。

小売り売上高も昨年12月に1.2%減少したあと、ことし1-2月も増加していない。アメリカの個人消費はGDPの7割を占め、景気を支える最大の要因だ。自動車関連の雇用者が減り、小売り売上高も伸びない状況は、個人消費の変調を示唆しているのかもしれない。トランプ大統領による大型減税の効果が、息切れしてきた可能性もある。

トランプ大統領もこの点を気にして、FRBへの露骨な介入を始めている。利下げをするよう強く要請し、空白となっている2人の理事に利下げ派の人材を指名する方針だ。しかし数字のうえでは雇用者の増勢が回復したため、FRBとしては利下げの理由がない。この大統領とFRBの対立も、おそらくは4月の雇用統計が決着させることになるのだろう。

       ≪8日の日経平均 = 下げ -45.85円≫

       ≪9日の日経平均は? 予想 = 上げ


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株価を 動かしている力 (上)
2019-04-10-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 景気動向との乖離が目立つ = 株価は政治・経済・社会面で生じる雑多な出来事が影響して、連続的に形成される。なかで最も連動性が強いのは、景気動向との関連だろう。景気の上下動で、企業の収益が変動する。株価は基本的に企業価値を表しているから、景気との関連は常に最も深い。ところが最近の株価は一時的にもせよ、景気との関連性を薄めているように見受けられる。どうしてだろう。

世界経済の動向をみると、昨年秋からは明らかに勢いを弱めている。中国やEU経済の減速。アメリカ経済の先行きにも、警戒論が広がっている。ことしの予測については、国際機関も民間の研究所も「成長率の鈍化」で一致している。たとえばIMF(国際通貨基金)は、先進国の成長率を2.0%に下方修正した。しかし株価は下がらない。

最近の事例をみても、アメリカでは2月の雇用情勢が大幅に悪化。景気後退の前兆といわれる長短金利の逆転も、11年半ぶりに出現した。だがダウ平均株価は、いま史上最高値に接近中だ。日本でも3月の日銀短観では、経営者の業況感が大幅に悪化。政府も月例報告で「景気の弱さ」を3年ぶりに認めた。しかし日経平均は上昇基調にある。

その最大の原因は、やはり膨れ上がった投機資金にあるだろう。企業や個人が金融資産を貯め込んだところへ、中央銀行による膨大な資金供給が重なった。08年のリーマン・ショック後に、米欧中日の中央銀行が放出した資金量は20兆ドル(2200兆円)に達したとみられている。これらの資金の大半が、常に株式市場への参入を狙っているわけだ。

                                (続きは明日)

       ≪9日の日経平均 = 上げ +40.94円≫

       ≪10日の日経平均は? 予想 = 下げ


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株価を 動かしている力 (下)
2019-04-11-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 怖ろしいのは金融不安だけ? = 世界中に投機資金がどのくらいあるかは、計測できない。環境しだいで同じおカネが投機に向けられたり、安全資産になったりするからだ。だが投機を主な目的としているヘッジファンドは世界でおよそ1万。その運用資産は350兆ドルに達するという試算もある。こうした巨額の資金が、常に株式市場への参入を狙っているわけだ。

かつては景気の見通しが悪化すると、株価は値下がりした。しかし現在はコンピューターによる売買で、瞬時に売り抜けられるから早めに手を引く必要がない。しかも最近の景気下降は、きわめて緩やかだ。たとえばIMFが予測する先進国のことしの成長率は2.0%だが、昨年との比較では0.1ポイントの下方修正にしかすぎない。だから株価が下がると、すぐに買いが出てくる。

米中貿易戦争にしてもイギリスのEU離脱にしても、道のりが長かったために株価はかなり織り込み済み。したがって結論が出るぎりぎりまで、様子をみる傾向が強まっている。その間にも株価は変動を繰り返すから、投機筋としては儲けるチャンスが多い。こうして株価と景気の関連性は、少しずつ薄まってきたように思われる。

要するに市場は“リスク慣れ”したのだろう。しかし怖ろしいのは、金融不安の再来。リーマン・ショックのような不安が再来すれば、投機資金はほとんどが市場から姿を消す。株価は暴落するわけだ。だから市場は金融不安の兆候には、きわめて神経質にならざるをえない。その小さな芽は、中国やアメリカ、ヨーロッパや日本にも点在しているのが現状だ。

       ≪10日の日経平均 = 下げ -115.02円≫

       ≪11日の日経平均は? 予想 = 上げ


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イギリスの離脱は ない?
2019-04-12-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ EUが「10月末までの延期」を認めた真意 = EUは10日の首脳会議で「イギリスの離脱期限を10月31日まで延期する」ことを承認、イギリス側に通達した。ただし5月下旬に開くヨーロッパ議会に、イギリスが議員を送り込むことが条件になっている。このため今後の可能性としては①イギリス議会が10月末までに協定案を批准し、その時点で離脱する②ヨーロッパ議会に議員を送らず、6月1日に“合意なき離脱”となる――の2つに絞られたとみられている。

だがアイルランドとの国境問題を巡って、イギリス議会がまとまる気配は全くない。しかしイギリス議会は「合意なき離脱には反対」の決議をしている。すると①も②も実現する可能性はゼロに近い。残された道は、国民投票によって“残留”を決めるしかないのではないか。EUはそのために必要な時間を、イギリスに与えたのではないか。

いまのイギリス議会は離脱派と残留派が伯仲しており、メイ首相がどんな提案を出しても否決されてしまう。だが“合意なき離脱”の恐ろしさが判ってきたので、これだけは避けたいという主張が多数を占める。この点は一般国民も同じで、いまもし国民投票を実施すれば“残留”票が過半数を占める確率はきわめて高い。

EUはこの方向を、最も望ましいと考えている。イギリスには大きな貸しを作れるし、他の加盟国に対する“みせしめ”にもなる。経済に及ぼす悪影響も、最小限度に抑えられる。もっとも、その場合でもイギリス国内での離脱派と残留派の激しい対立は続くだろう。しかし分裂はイギリスの国内問題に限定されるから、EUとしては傍観していればいい。

        ≪11日の日経平均 = 上げ +23.81円≫

        ≪12日の日経平均は? 予想 = 上げ


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大統領の 火遊び? ⇒ 原油の高騰
2019-04-13-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 計算違いで自身が火傷も = 原油の国際価格が、また急騰している。ニューヨーク市場のWTI(テキサス産軽質油)先物相場でみると、昨年末には1バレル=40ドル強だったものが、今週は64ドル台まで上昇した。最近の要因は、リビア国内での軍事衝突。OPEC(石油輸出国機構)とロシアなどが減産を継続し、アメリカのシェール生産は増加している。にもかかわらず価格が上昇した背景には、トランプ大統領の思惑的な戦術が隠れているようだ。

サウジアラビアなどOPEC諸国とロシアは、全体で日量120万バレルを減産する協定を守り続けてきた。その一方、アメリカのシェール生産は増加し続け、ついにアメリカはロシアやサウジを抜いて世界一の産油国となっている。このため原油の国際価格は昨年を通じて下げ続けていた。それが急反発したのは、イラン、ベネズエラ、リビアという産油国が、立て続けにアメリカから経済制裁を受けたためである。

トランプ大統領はしばしば「原油価格は高すぎる」と批判しており、原油価格の高騰を嫌っていることは明らかだ。ガソリンが値上がりすると消費者の不満が高まり、その矛先は政府に向けられる。来年の大統領選挙を控えて、その思いは強まっているに違いない。その一方で反アメリカ的な国は敵国とみなし、経済制裁を徹底する外交戦略も重視している。

イラン、ベネズエラ、リビアに厳重な経済制裁を科せば、原油の国際価格は押し上げられる。しかし世界一の産油国になったアメリカが増産すれば、価格の上昇は抑えられる。トランプ大統領は、こう考えたに違いない。だが現実の価格は65ドルにまで上昇してきた。これが80ドルにもなったら、トランプ大統領は計算違いをしたことになる。何か新たな手を打ち出すのだろうか。

       ≪12日の日経平均 = 上げ +159.18円≫

       【今週の日経平均予想 = 4勝1敗】  


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今週のポイント
2019-04-15-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ カベにぶつかった株価 = 日経平均は先週63円の値上がり。週の終り値は2万1871円となり、なんとか年初来高値に到達した。しかしTOPIXは5日間の続落。これからどんどん値を上げて行く雰囲気ではない。どうやら2万2000円が、手ごわいカベになってきたようだ。このカベを突き抜けるにはかなり大きな材料が必要だが、いまのところ視界には何も入ってこない。

ダウ平均は先週13ドルの値下がり。史上最高値の更新を目前にしながら、こちらも2万6500ドルがカベになっているようだ。それでもダウは年初来12%の上げ。上海総合の28%には及ばないが、日経平均の9%よりは大きい。こうした年初からの株価上昇率は、各国の景気対策と相関している。日本の財政支出増は、消費税による収縮を相殺するだけの効果しかない。

日米間の貿易交渉が、いよいよ始まる。今週15-16日の閣僚級会議で、アメリカ側がどんな要求をしてくるか。市場は聞き耳を立てるだろうが、あまり表面には出てこないかもしれない。一方、日米ともに企業の3月期決算発表が始める。経営者がことしの業績を、どう予想するのか。市場は一喜一憂しながら眺めることになる。

今週は16日に、2月の第3次産業活動指数。17日に、3月の貿易統計と訪日外国人客数。19日に、3月の消費者物価。アメリカでは16日に、3月の工業生産と4月のNAHB住宅市場指数。17日に、2月の貿易統計。18日に、3月の小売り売上高とカンファレンス・ボード景気先行指数。19日に、3月の住宅着工戸数。また中国が17日に、1-3月期のGDP速報と3月の鉱工業生産、小売り売上高、固定資産投資額を発表する。

       ≪15日の日経平均は? 予想 = 上げ


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最初は グー : 日米貿易交渉 (上)
2019-04-16-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 始まった閣僚級の折衝 = 茂木経済財政相とライトハイザーUSTR(通商代表部)代表は15-16の両日、ワシントンで貿易問題を話し合う。これにより日米が二国間貿易協定を結ぶ交渉が、正式にスタートした。トランプ政権は発足以来、カナダとメキシコ、中国、EUと精力的に交渉してきたが、今後は最後に残った日本との貿易協定成立に全力を傾けることになる。

まず決めなければならないのは、今後の交渉の範囲。日本側はモノの貿易だけに限る方針で、協定の名称もわざわざTAG(物品貿易協定)と呼んでいるほどだ。これに対してアメリカは「サービス部門も含めたい」意向。だが、この点については、そんなに揉めることはないと予想される。

というのもアメリカ政府にとって、当面の関心事は農産物だ。TPP(環太平洋経済連携協定)が発効したことで、たとえば日本のオーストラリア産牛肉の関税は段階的に9%まで引き下げられるが、アメリカ産は38.5%の関税がかかったまま。農業団体から「何とかしろ」と突き上げられている。日本側も「TPPと同じ水準に下げること」に異論はない。また日本側には、サービス部門でも通関手続きの簡素化ぐらいは受け入れる用意がある。

今月26-27日には、安倍首相とトランプ大統領が会談する予定。常識的に考えれば、その前に無用な衝突は避けるはずだ。だから今回の閣僚会議では、波風は立たない。しかし最初はグーでも、その後の交渉ではアメリカは強く出てくるに違いない。まず農産物の輸入関税をTPP以上に下げる。さらに自動車の輸入を増やせ。円相場の下落を導くような政策の規制などなど。本当の真剣勝負は、5月以降にやってくる。

                              (続きは明日)

       ≪15日の日経平均 = 上げ +298.55円≫

       ≪16日の日経平均は? 予想 = 上げ


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最初は グー : 日米貿易交渉 (下)
2019-04-17-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 殺し文句は自動車の輸入規制 = アメリカ政府が農産物の次に関心を持っているのは、自動車である。日本側の通関統計でみると、18年の日本の対米輸出は175万台。一方、アメリカ車の輸入は2万台。金額にすると、4兆5000億円と1000億円という完全な片貿易になっている。トランプ大統領としては、来年の選挙を前に支持基盤である農業と自動車産業のテコ入れを図っておきたいところだ。

貿易の不均衡を是正する目的で、アメリカ側が為替条項の設定を要求してくることは確実。為替相場を「下落に誘導するような政策は禁止する」という趣旨だが、これが曲者だ。政府が市場に直接介入することだけでなく、日銀のマイナス金利政策にまで適用されるようだと、日本側は反論の仕様がない。

交渉が行き詰まったとき、アメリカ側がちらつかせるのは日本車の輸入規制だろう。輸入台数の上限を設定する方法と、高い関税を課するやり方がある。トランプ大統領がメキシコや中国との交渉で使った“奥の手”だ。これを実施されると、日本側の被害はきわめて大きい。対抗しようにも、アメ車の輸入はないに等しいから出来ない。

日本側の強みは、アメリカ産のシェール・ガスと防衛装備品の輸入を急増させていることだ。この結果、たとえば18年の対米貿易黒字は8.1%減少している。ことしの黒字も減る見込みだ。日本としてはこうした実績を背景に交渉し、できるだけアメリカ側に自動車の輸入規制を言わせないようにする。そこがポイントになるだろう。

       ≪16日の日経平均 = 上げ +52.55円≫

       ≪17日の日経平均は? 予想 = 下げ


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習マジック? : 成長率が底入れ
2019-04-18-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 1-3月期は前期と同じ6.4%に = 中国統計局が17日発表した1-3月期のGDP速報によると、前年同期に比べた実質成長率は6.4%だった。この成長率は、昨年10-12月期と同じ。したがって昨年1-3月期の6.8%成長から減速していた中国の成長率は、ちょうど1年で下げ止まったことになる。米中貿易戦争の影響で輸出は大きく減退したが、習政権の景気対策が功を奏して生産や消費が回復した。

同時に発表された経済指標をみると、1-3月期の輸出は1.4%の増加。18年の9.9%増加から大幅に減少している。その半面、鉱工業生産は6.5%の増加。18年の6.2%増加を上回った。また固定資産投資も6.3%増加し、18年の5.9%増加より改善。小売り売上高は8.3%と18年の9%には及ばなかったが、3月だけをみると8.7増加に回復している。これらはいずれも、政府による巨額のインフラ投資に刺激された結果だという。

アメリカやEUの景気見通しに陰りが見えてきたいま、中国経済が一足先に回復すれば、世界同時不況は免れる。その意味では喜ばしいことだが、この先も成長率が順調に上昇して行くという見方は少ない。米中貿易戦争が終わらない限り、輸出の減退が続き、政府のインフラ投資も息切れになると考えられるからだ。

さらに数字そのものに対する疑問が、またまた出始めている。たとえばシカゴ大学と香港中央大学の共同研究では「08-16年では成長率に年平均1.7ポイントが上乗せされた」という結論を出した。地方政府が過大に報告した数字を「統計局が適正にチェックしていないため」だと分析している。そう言えば、集計が異常に速い。1-3月期のGDP速報はアメリカが4月26日、日本は5月20日の予定なのだ。

       ≪17日の日経平均 = 上げ +56.31円≫

       ≪18日の日経平均は? 予想 = 下げ


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対中輸出・対米黒字・燃料輸入の動向
2019-04-19-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ トランプ大統領は納得しない = 財務省は17日、3月分の貿易統計を発表した。それによると、輸出は7兆2000億円で前年比2.4%の減少。輸入は6兆6700億円で1.1%の増加だった。この結果、貿易収支は5300億円の黒字となっている。いま貿易に関して重要な視点は、対中輸出、対米収支、燃料輸入の3点だろう。季節的な変動をならすために、1-3月期の数字を前年同期と比較してみた。

まず対中輸出。3月の輸出総額が減少したのも、中国向けが9.4%も減ったため。1-3月期でみると、輸出額の合計は3兆6800億円。前年に比べて7.6%の減少だった。1月に大きく減少したあと2月はプラスになったが、3月には再び落ち込んでいる。中国政府は1-3月期の成長率が下げ止まったと発表したが、日本の輸出にはまだその影響が現われていない。

次は対米収支。1-3月期の収支は1兆6000億円の黒字だった。前年同期比では4.4%の増加となっている。日米間の貿易交渉を控えて日本はシェール・ガスや防衛装備品の輸入を増やす努力をしたが、その効果は数字に出なかった。トランプ大統領も、これでは納得しないだろう。5月以降の本格的交渉で、アメリカ側はこの数字を持ち出して厳しい姿勢をみせるのではないか。

もう1つはエネルギーの輸入額。1-3月期に輸入した原油など鉱物性燃料の総額は4兆7600億円だった。前年比では4.2%減っている。これは原油などの国際価格が下落したためで、輸入数量は減っていない。最近は原油価格が急騰しているから、4月以降の輸入額は増加に転じるだろう。政府は早急にエネルギー計画を立て直す必要がある。

       ≪18日の日経平均 = 下げ -187.85円≫

       ≪19日の日経平均は? 予想 = 上げ


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最悪のバラマキ : 大学無償化
2019-04-20-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 日本の将来を危うくする = 低所得世帯の学生に大学教育を受けさせるため、授業料を免除する。こういう触れ込みの「大学等就学支援法案」が衆院で可決され、参院に送られた。必要な財源は年7600億円。消費税引き上げによる増収分で賄う方針。一見すると良さそうな内容だが、考え方はズサン極まりない。下手をすると、日本国の将来に大きな悪影響を及ぼしかねない危険性を持っている。

法案によると、対象となるのは年収が380万円未満の世帯。具体的には、国公立大学の学生には最大年54万円、私立大学の場合は70万円の給付型奨学金を支給する。実施は来年4月からの予定。本人の学力や学習意欲、進学目的などで奨学金に差を付けるというが、いったい誰がどんな基準で審査をするのだろうか。

いま日本には768の大学が存在する。そのうちの約8割が私立大学だ。この私立大学のうち300校近くが赤字経営で、学生の数が定員に達していない。つい最近も定員不足を補うため、外国人留学生を大量に入学させて問題を起こした大学もあった。こんな大学なら、勉強しなくても入学できる。そして奨学金をもらって、遊んで暮らす。こんな若者が増える可能性は否定できない。

日本の伝統技術を継承して行くためには、高校出の若者も必要だ。そういう人たちが奨学金につられて、大学に進学したら。大学無償制度が普及しているヨーロッパ諸国の例をみると、中学・高校の時代から生徒の選別が始まる。その過程で選ばれた若者に奨学金を与えている。今回の法案とは、全く考え方が違う。今回の法案は選挙を控えたバラマキであって、若者を重視した政策ではない。

       ≪19日の日経平均 = 上げ +110.44円≫

       【今週の日経平均予想 = 4勝1敗】   


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今週のポイント
2019-04-22-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ ダウ平均は新高値に挑戦 = ダウ平均株価は先週147ドルの値上がり。昨年10月に付けた史上最高値まであと270ドルに迫っている。4月に入って3週とも新高値を狙ったが、いずれも失敗。今週は4度目の挑戦となる。トランプ大統領に対するロシア疑惑が“灰色に近い白”で決着したことも、プラス要因に働いたようだ。市場では恐怖指数も極端に低下していることから、今週中の新高値に期待する見方は広がっている。

日経平均も先週は230円の値上がり。こちらは昨年10月の高値から、まだ2070円も低い。ニューヨークが上がると割安感が改めて意識され、買いが増えるようだ。円相場が112円前後で安定していることが、大きなプラス材料になっている。自民党の萩生田幹事長代行が「次の日銀短観しだいで、消費税引き上げは違う展開になるかも」と発言したが、市場はあまり動揺しなかった。

IMF(国際通貨基金)が世界経済の見通しを再び下方修正したように、市場を取り巻く環境は明るさを失いつつある。だが株価は、それを無視して上げている。景気は下向きだが、底割れするような心配はないからだ。むしろ新たな景気対策をアテにしているようにも見受けられる。だが、こうした感覚は好調な企業業績が続かなければ維持できない。この意味で、今週から本格化する3月決算の結果が重要になってくる。そして10連休。

今週は24日に、3月の企業向けサービス価格、2月の全産業活動指数。26日に、3月の労働力調査、鉱工業生産、商業動態統計、住宅着工戸数。アメリカでは22日に、3月の中古住宅販売。23日に、3月の新築住宅販売。26日に、1-3月期のGDP速報が発表される。

       ≪22日の日経平均は? 予想 = 上げ


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浮足立った政界 : 萩生田発言で
2019-04-23-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 観測気球か失言か? = 安倍首相の側近中の側近といわれる自民党の萩生田幹事長代行。この人の不規則発言が、政界に大きな波紋を投げかけている。萩生田氏は先週18日、インターネット番組で「日銀が7月に発表する短観の結果しだいでは、消費税引き上げに別の展開もありうる」と述べた。さらに「増税を延期するとすれば、国民に信を問う必要がある」とまで踏み込んでいる。

この発言について、政府首脳は直ちに否定。菅官房長官、麻生財務相、安倍首相の順で「リーマン・ショック級の不況が来ない限り、消費増税は予定通り実施する」と言明。萩生田氏も「全くの個人的見解だ」と釈明した。この結果、波紋はいったん鎮まり、株式市場などでも冷静に受け止めたようだ。

だが野党の間では、疑念が再燃した。ふつうは、いくら側近中の側近でも総理大臣の解散権にまで触れることはありえない。しかも政府・自民党内からは、そのことに対する批判が全く聞こえてこない。これは安倍首相も承知のうえで、衆参同日選挙に対する観測気球を上げたのではないか。それに違いない、と野党は信じ始めたようだ。同日選挙で野党が騒ぎ出し、補欠選挙では敗北。与党の衆院議員も心穏やかではいられない。

真相は判らない。だが安倍首相が14年11月に消費増税の延期を決めたとき、日銀短観の大企業・製造業DIはプラス13。この3月のDIはプラス12で、6月にはそれを下回る公算が大きい。そんな“裏付け”の数字も飛び出して、政界は騒がしくなってきた。リーマン級の不況なら、DIはマイナスまで落ち込むはず。はたして、どういう展開になるのだろうか。

       ≪22日の日経平均 = 上げ +17.34円≫

       ≪23日の日経平均は? 予想 = 上げ


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円相場は なぜ静止しているのか
2019-04-24-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 有力説は貿易黒字の縮小 = 円の対ドル相場が、ほとんど動かなくなった。今月15-16日にはワシントンで、閣僚級の日米貿易交渉が開かれた。それを前にアメリカのムニューシン財務長官は「為替条項の挿入を求める」と発言したが、円相場は動かなかった。ふつうなら、この発言で1-2円は高くなったはず。その会議が終わっても、円は動かない。不思議と言えば、きわめて不思議である。

年初の円相場は108円だった。そこから少し下落し、1月21日からはずっと109-112円の間で足踏みしている。イギリスのEU離脱や米中貿易戦争のニュースが入っても、動かない。こんな現象はかつてなかった。調べてみると、円相場の動きは昨年を通じても鈍かった。年間の高値と安値の差は、わずか10円にとどまっている。なぜなのか。

この点について、日経新聞は「貿易収支の黒字が減り、所得収支の黒字が増えたため」と解説している。たとえば昨年の場合、貿易収支の黒字は1兆2000億円。04年の14兆4000億円から大きく減少した。その半面、所得収支はこの間9兆5000億円から18兆8000億円に急増している。貿易黒字は企業が円に転換するが、投資などで得た所得収支の黒字は転換することが少ない。だから円高になりにくいというわけだ。

なるほどとは思うが、それだけで説明するのは少々ムリ。ほかに国際緊張の緩和で、安全資産としての円の重要性が低下したとも考えられる。そこまで考えに入れても、説明は困難。なぜ110円前後で静止するのかも判らない。原因が解明できないから、今後の見通しも不透明になる。だから専門家でも、見通しは口にしない。

       ≪23日の日経平均 = 上げ +41.84円≫

       ≪24日の日経平均は? 予想 = 上げ


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心配な 宴のあと : 10連休 (上)
2019-04-25-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 読めない反動の大きさ = いよいよ初体験の10連休に入る。天候にも恵まれて、旅行客が増えることは確実。JTBの予測によると、国内外へ旅行する人は2467万人で、前年より1.2%増加する。このうち国内旅行者は2401万人で、前年比1.1%の増加。海外旅行者は66万2000人で6.9%増加する見通し。また旅行者が国内で消費する金額は8836億円、海外では1774億円を消費すると計算した。

旅行者が海外でおカネを使っても、日本の景気には影響しない。また国内の消費額は景気を押し上げるが、その計算では旅行しなかった場合の生活費を差し引いて考えなければならない。それでも三菱UFJ証券のように、国内旅行者の消費額が9265億円に達すると試算したところもある。短期間に1兆円近くのおカネが使われるとしたら、その景気浮揚効果はバカにならない。

問題は旅行でおカネを使った人々が、そのあとどのくらい節約するかだ。この節約の部分には、海外旅行者も計算に入れなければならない。常識的に言って、旅行の支出が多ければ多いほど、節約する金額は増えるだろう。しかし旅行支出の金額が正確に試算できないから、節約の金額も判らない。

10連休した企業で働くパートやバイトの従業員は、所得が減ったはず。また関連する下請けの中小企業も、仕事がなかったに違いない。こうした人たちは、支出を増やさなかったにもかかわらず、連休明けには節約を余儀なくされるかもしれない。ここまで見てくると、宴のあとの個人消費は予想以上に減退する可能性もなくはない。

                             (続きは明日)

       ≪24日の日経平均 = 下げ -59.74円≫

       ≪25日の日経平均は? 予想 = 下げ


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心配な 宴のあと : 10連休 (下)
2019-04-26-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ “寝て待つ”か“用心深く”か = なにしろ10日間も売買が出来ない。こんなことは初めての経験で、投資家は面食らっている。休み中に好材料があれば、休み明けの株価は上がる。だから株は売らずに持っていればいい。だが悪材料に見舞われれば株価は下がってしまう。だから事前に売っておくべきだ。要するに“果報は寝て待つ”か、それとも“用心に越したことはない”のかで、投資家は迷ったわけだ。

過去の経験からすると、長い連休の前には売りが出やすい。今回の場合も、野村證券の調査では機関投資家や大企業の42.6%が「事前に保有残高を減らす予定」と回答していた。海外市場の急変に備えて、利益を確定しておくためである。だが実際は、売りが予想以上に出なかった。“寝て待つ″派が多かったのだろう。

仮に連休中に好材料が出て、海外市場の株価が上昇したとする。すると休日明けの東京市場では、追随買いに買い戻しの動きも加わって株価は急騰する可能性が大きい。ずっと開いているニューヨーク市場では、ダウ平均が史上最高値を更新する可能性が十分にある。そうなれば日本株の割安感が、いっそう目立つだろう。そう考える人が多かったに違いない。

東京では為替市場も10連休だが、海外では取り引きが続く。米中貿易戦争やイギリスのEU離脱に関係した大きな動きがあれば、円相場は上下するだろう。ただ東京市場が休むだけに、日本円の取引高は縮小するに違いない。商いが細ったときに投機資金が投入されると、相場の変動は拡大しやすい。ここは要注意である。

       ≪25日の日経平均 = 上げ +107.58円≫

       ≪26日の日経平均は? 予想 = 下げ


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人手不足は この先どうなる (1)
2019-04-27-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ このままだと就業者は40年に2割減少 = 日本の総人口は、08年の1億2808万人をピークに減り始めた。今後も減少を続け、総務省の推計だと40年には1億1000万人になる見通し。総人口が減れば、働くのに適した生産年齢人口(15-64歳)も減ってしまう。にもかかわらず実際の就業人口は、最近やや増えている。たとえば18年の就業者数は6528万人で、前年を1%ほど上回った。これは女性や高齢者の就職が増えたためである。

しかし、その傾向も長くは続かない。厚生労働省の推計によると、40年には就業者数が大幅に減ってしまう。仮に経済がゼロ成長で、女性と高齢者の参入が現在程度だとすると、40年の就業者は5245万人。現在より20%も減少する。また2%程度の経済成長が続き、女性と高齢者の参入が増えると、6024万人で8%の減少になるという。

いずれにしても、働く人の数はこれから急速に減少する。この推計からみる限りは、人手不足はずっと続くということになるだろう。しかも働きたい人と実際の仕事の中身とは、必ずしも一致しない。たとえば医療や福祉関係の部門では雇用者が増えると見込まれるが、製造業建設業では減ってしまうと推計されている。

では、どうしたら将来にわたる人手不足を解消ないしは緩和できるのか。まず女性と高齢者の働き手を増やす努力。次は、この厚労省の推計には含まれていない外国人の力を借りること。さらにはAI化やロボット化の推進など、あらゆる企業での生産性を向上させること。そして最後は厚労省の推計からも判るように、経済成長率を2%以上に高めることだ。

                            (続きは明日)  

       
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人手不足は この先どうなる (2)
2019-04-29-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ 女性の職場復帰が進む = 総人口が減り続けているのに、就業者数は増えている。最大の原因は、女性の職場復帰が進んだことだ。たとえば、ことし3月の就業者数は6687万人で、10年前の09年3月に比べると442万人増えている。増加したのは大半が女性で379万人、男性は63万人にすぎなかった。女性のなかでも、特に子育て世代といわれる25-39歳の職場復帰が目立っている。

女性の労働化率を年齢層に分けてグラフにすると、かつては25-39歳のところが大きく凹んでいた。出産や育児のために離職する人が多かったことを表しており、その形状からM字カーブと呼ばれている。アメリカやヨーロッパ諸国では台形に近く、日本だけの特異な現象として知られていた。だが、このM字カーブはいまほとんど消えようとしている。

人口に占める就業者の割合は、男性が69.3%なのに対して、女性は51.9%となお低い。しかし5割を超えて、急速に増加中というのが現状だ。ところが量はともかく、質という点になると問題も多い。たとえば非正規雇用者の割合は、男性が22.4%なのに対して女性は57.5%。それだけ生産性が低いわけで、今後は正規雇用への転換が課題になる。

M字カーブが消えようとしていることは、女性の労働力化が限界に近付きつつあることを示唆しているだろう。その意味でも女性労働力の生産性向上は、きわめて重要だ。しかし、この方向を追求しすぎると、女性の結婚や出産を妨げる結果にもなりかねない。すると少子化による人口減少は加速してしまう。働く女性の結婚や出産を促進するような環境作りが、いちばん大切なのだろう。

                               (続きは明日)


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