FC2ブログ
経済に関する話題なんでも。ニュースの分析・批評・解説など。大胆な予想や提言も。ご意見、ご批判は大歓迎です。
経済なんでも研究会
2020年のポイント ①  アメリカ  
2020-01-01-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 大統領選が世界を変える = アメリカでは11月3日に、大統領選挙が実施される。トランプ氏が再選されるのか、それとも民主党がホワイトハウスを奪還するのか。まだ確たる予測は出ていない。しかし結果のいかんにかかわらず、ことしの選挙はアメリカはもちろん、世界中に想像以上の影響を与えそうだ。ことし最大のイベントになると言っても、過言ではないだろう。

ウクライナ疑惑で、下院はトランプ大統領に対する弾劾訴追を決議.。年明け早々から、上院での弾劾裁判が始まる。しかし共和党が過半数を握っているから、有罪になる可能性はほとんどない。また弾劾訴追されたことも、選挙にはあまり響かないという見方が強い。支持者はもともと弾劾には反対だからだ。それよりも景気の拡大と株価の上昇が続くかどうかが、トランプ氏の得票を左右するとみられている。

多数の候補者が林立した民主党も、ようやくバイデン前副大統領とウォーレン上院議員の2人に絞られてきた。バイデン氏は中道だが、ウォーレン女史は超リベラル。公約では大企業に対する増税を掲げ、「アマゾンやグーグルなどは解散させる」と豪語している。仮にウォーレン氏が初めての女性大統領に就任すれば、アメリカでもポピュリズムの波が高まることは必至。市場関係者は「株価は暴落する」と予想している。

ウォーレン大統領が実現すると、アメリカの経済政策は大企業重視から「アンチ・ビジネス」に一変する。その影響は、きわめて大きい。またトランプ氏が再選されると「アメリカ・ファースト」主義は、加速するに違いない。中国やロシア、イランに対する姿勢も、いっそう強腰になる可能性が大きい。関税を武器とする経済外交も、さらなる展開を見せるだろう。そしてトランプ氏でもウォーレン氏でも、アメリカ国民の分断は進展せざるをえない。


              ☆Please click here ⇒ 人気ブログランキング

 ☆ 明けまして、おめでとうございます。ことしも、よろしくお願いします。文末の 人気ブログランキングをぜひ押してください。読者の皆さまのご健康を、お祈りします。

ページトップへ  トラックバック0 コメント0
2020年のポイント ②  ヨーロッパ
2020-01-03-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ EUは結束を守れるのか = イギリスが1月末までに、EUから離脱することは確実。だが本当の試練は、そこから12月末までの間に設定された移行準備期間にやってくる。イギリスはこの期間中に、EUを初めとしてアメリカや中国、日本など多くの国と、新しいFTA(自由貿易協定)を結ばなければならない。だが、これは時間的にも物理的にも至難の業。特にEUとの交渉が暗礁に乗り上げると、“秩序なき離脱”に。しかもイギリスとEUの関係は犬猿の仲になってしまう危険性をはらんでいる。

同時にイギリス自体は、国家が分解する危険にも見舞われている。EU離脱に反対のスコットランドは、独立の可否を賭けた住民投票の実施を強く要求している。またイギリス本島との間に関税などの境界線が設けられる北アイルランドでも、独立運動が盛り上がろうとしている。ジョンソン政権はEUとの厳しい交渉に臨みながら、これらの独立機運に対処しなければならない。

一方、EUの内部にも高波が立ち始めた。昨年5月に実施された欧州議会の選挙で、右派やポピュリズム政党が議席の3割を獲得したからである。欧州議会というのは、EUの国会に当たる組織。加盟各国が人口に応じて、議員を選出する。右派やポピュリズム政党はEUの政策に批判的で、EU懐疑派と総称されている。

EUの加盟国は現在、イギリスを含めて28か国。ヒト・モノ・カネの行き来を自由にする単一市場を完成。さらに政治・経済の統合を目指して活動してきた。このEUの基本的な考え方に疑問を持つ政党が、EU懐疑派である。EUの政策に賛成する中道派がまだ過半数を制しているので、すぐにEUの政策が変わることはないだろう。しかし懐疑派の大幅な拡大で、結束が緩み始めたことは確かなようである。     


                ☆Please click here ⇒ 人気ブログランキング

 ☆ 明けまして、おめでとうございます。ことしも、よろしくお願いします。文末の 人気ブログランキングをぜひ押してください。読者の皆さまのご健康を、お祈りします。
ページトップへ  トラックバック0 コメント0
2020年のポイント ③  日本
2020-01-05-Sun  CATEGORY: 政治・経済
◇ 将来不安の払拭が最大の課題 = 日本の輸出は米中経済摩擦の影響もあって、ここ12か月間にわたって前年割れが続いている。かつてのように輸出主導型の成長を続けていた時代なら、とっくに景気後退に陥っていただろう。だが現在の日本は内需が拡大したから、なんとかマイナス成長にまでは落ち込まずに済んでいる。しかし消費増税のあと、人々は節約志向を強めているようだ。輸出に加えて内需も伸び悩めば、景気は危うくなる。

ことしは盛夏に、オリンピックが開催される。その経済効果で夏までは景気を維持できるかもしれない。しかし宴のあとは、どうしても反動に見舞われる。事前の経済効果が大きければ大きいほど、あとの反動的な減退も大きくならざるをえない。政府はそれを見越して財政支出の拡大を計ったが、それで安心という状態にはほど遠い。これがマクロ的にみた将来不安だ。

ミクロ的な将来不安は、もっと根深い。日本経済を支える中間所得層が減少している。高所得層に格上げされたのならいいが、大多数は低所得層に落ち込んでしまった。というのも所得の伸びが鈍いのに、税金・年金保険料・介護保険料・医療費が上がって、実質所得が減ってしまったからである。

中間所得層や低所得層の人たちは、先行きの生活を真剣に心配し始めた。自分たちの定年後の生活費は、十分なのだろうか。年金制度は維持できるのか。医療費や介護費は上がり気味だ。心配だから、いまから節約して老後の資金を出来るだけ貯めておこう。こんな考え方が広まると、消費は拡大しなくなる。こうした人々の将来不安をなくすことが、最大の課題になってきた。


       ≪6日の日経平均は? 予想 = 下げ

              ☆Please click here ⇒ 人気ブログランキング

 ☆ 明けまして、おめでとうございます。ことしも、よろしくお願いします。文末の 人気ブログランキングをぜひ押してください。読者の皆さまのご健康を、お祈りします。
ページトップへ  トラックバック0 コメント0
今週のポイント
2020-01-07-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ ダウ平均に思わぬ障害物 = ダウ平均は先週10ドルの値下がり。米中首脳が15日にも「第1段階の合意」に署名するというニュースが伝わり、年明け早々から史上最高値を更新。市場では「年内3万ドルも視界に」という超楽観論さえ現われていた。ところが週末になって、アメリカの空爆でイラン革命防衛隊の司令官が死亡。市場は一転して警戒感に覆われた。金と日本円が買われており、投資家の心理は安全ムードに傾いている。

東京市場は先週、大納会の取り引きだけ。日経平均は181円の値下がりだった。正月休み中に「米中の部分合意」と「イラン司令官の殺害」が伝えられた。好悪2つの材料をどうみるかだが、やはり悪い方を重視することになるだろう。はたして6日の大発会で、日経平均は一時500円を超す下落となった。

今後はニューヨークの動き次第だが、イランの出方を予想できないだけに警戒感は長引くに違いない。少なくとも今週は、売り物が増えるだろう。また原油と日本円が、どの程度まで上昇するか。ただ株価が下げ続ければ、トランプ大統領が新たな株価対策を打ち出す可能性がある。大統領選挙を控えて、株価の大幅安は絶対に避けたいからだ。

今週は8日に、11月の毎月勤労統計と12月の消費動向調査。10日に、11月の家計調査と景気動向指数。アメリカでは7日に、11月の貿易統計と12月のISM非製造業景況指数。10日に、12月の雇用統計が発表される。なお11日には、香港で総統選挙が実施される。

       ≪6日の日経平均 = 下げ -451.76円≫

       ≪7日の日経平均は? 予想 = 上げ

              ☆Please click here ⇒ 人気ブログランキング
ページトップへ  トラックバック0 コメント0
「米中合意」と「イラン緊迫」の はざまで
2020-01-08-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 降って湧いた司令官殺害事件 = トランプ大統領は昨年12月31日、突如として「中国との間で、第1段階の合意に関する署名式を1月15日に行う」と発表した。市場は「これで米中の関税引き下げ競争に歯止めがかかった」と好感。ニューヨーク市場の株価は、年末から年始にかけて高騰した。ゴールドマン・サックスは「20年の株価は5%上昇」という予測を発表。なかには「ダウ3万ドルも視界に入った」という超楽観論も飛び出す始末だった。

ところが年明け2日、アメリカ政府は「イラン革命防衛隊のスレイマニ司令官を、空爆によって殺害した」と発表。イラクを訪問していた同司令官の車を、アメリカの無人機がミサイルで攻撃したことも明らかになった。トランプ大統領は「アメリカの外交官や軍人を襲撃する計画を察知したので、未然に防ぐため私が命令した」と説明している。

イラン側は猛反発。最高指導者であるハメネイ師は「必ず報復する」と言明。イラン国内の反アメリカ感情も、一気に高まっている。これに対しアメリカは、直ちに戦闘部隊3000人を中東に増派することを決定。事態は一触即発の状態に陥った。イラク側の報復に備えて、イスラエルやサウジアラビアでは厳戒態勢を敷いている。

市場の空気も、一瞬にして暗転した。ニューヨーク市場の楽観的な気分はすっ飛び、株価は大幅に下落した。原油の国際価格は急上昇。安全資産と目される金や国債が買われ、日本円の相場も上昇している。週明け6日にはやや反発し、トランプ大統領の言明通りならば15日には米中間で部分合意が成立する。にもかかわらず中東情勢の緊迫化で、市場のリスク回避ムードは継続する公算が大きい。

       ≪7日の日経平均 = 上げ +370.86円≫

       ≪8日の日経平均は? 予想 = 下げ


              ☆Please click here ⇒ 人気ブログランキング
ページトップへ  トラックバック0 コメント0
原油価格は まだ上がる!? (上)
2020-01-09-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 高値が続けば日本経済に大打撃 = イラン情勢の緊迫化で株価が急落した半面、原油の国際価格は急騰した。アメリカ軍によるイラン革命防衛隊司令官の殺害が伝わった3日、ニューヨーク商品取引所ではWTI(テキサス産軽質油)先物価格が1バレル=64ドル台後半にまで上昇。8か月ぶりの高値を付けた。週明け6日にはやや反落したが、これで価格が落ち着いたと考える関係者はいない。市場では、少なくとも70ドルには上昇する。80ドルも可能性はあるという見方。そして100ドル説も現われている。

世界的な景気の停滞による需要の減少とアメリカ産シェール石油の増産で、原油の国際価格は安値で安定していた。価格の回復を目指して、OPEC(石油輸出国機構)とロシアなどは17年から減産してきたが、効果はいまいち。昨年9月にサウジアラビアの送油管が爆破されると価格は63ドルに上昇したが、すぐに元に戻っている。昨年11月の価格は55ドル前後だった。

それが昨年12月に入ると、じりじりと値上がりし始めた。焦ったOPEC・ロシア連合が減産の強化に踏み切ったのと、世界景気の回復が期待されたためである。この結果、日本国内のガソリン価格も年末に向けてじわっと上がっていたことは、ご存知の通り。そんなときに、イラン司令官の殺害事件が勃発した。

イランでは反米感情が激しく高まり、最高指導者のハメネイ師は「必ず報復する」と息巻いている。トランプ大統領も「報復があれば直ちにやり返す」と譲らない。この両国の報復が、いつどんな形で現れるのか、全く見当が付かないから不気味である。中東のどの地域で戦火があがっても、産油量は減る。輸送にも危険が伴う。何かが起これば、原油価格は上昇する。

                                  (続きは明日)

       ≪8日の日経平均 = 下げ -370.96円≫

       ≪9日の日経平均は? 予想 = 上げ


              ☆Please click here ⇒ 人気ブログランキング
ページトップへ  トラックバック0 コメント0
原油価格は まだ上がる!? (下)
2020-01-10-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 安倍内閣の弱点はエネルギー政策 = 中東地域で緊張が高まると、すぐに心配されるのはイランによるホルムズ海峡の閉鎖だ。巨大タンカーがここを通れなくなると、中東産原油はほとんど運び出せなくなる。特に日本は、輸入する原油の88%がホルムズ海峡を通ってくるから大変だ。かつてはアメリカも中東原油に依存していたが、いまは平気。国産シェール原油の増産で、昨年9月には石油の純輸出国になったからだ。

中東から原油が来なくとも、アメリカは困らない。それどころか原油価格が上がれば、輸出で大儲けできる。トランプ大統領がイランに対して強腰になれるのも、このためである。それでもアメリカは、ホルムズ海峡を守るために“有志連合”を立ち上げた。日本はイランとの関係悪化を避けようとして、参加しなかった。トランプ大統領は腹の内で「ソレ見たことか」と言っているのではないか。

原油価格は、どこまで上昇するのだろうか。中国など世界の需要が減退しているから、100ドルまでは行きそうにない。しかしイランを巡る緊張がさらに高まれば、90ドル近くまで上がるかもしれない。仮に価格が80-90ドルで高止まりすると、日本経済はかなりの打撃を受ける。ガソリンや電気料金が上昇し、企業のコストは増大。家計も出費が増えて苦しくなる。景気は後退に向かいかねない。

いまの日本では、原発がほとんど動いていない。太陽光発電などの再生可能エネルギーも、伸び悩み状態に陥ったまま。原油の輸入先を分散化することもできていない。石炭による火力発電が増えて、海外からは批判の目が向けられている。これらは、すべてエネルギー政策の失敗を意味している。安倍首相をはじめ政府・与党はその失敗を認め、早急に新しいエネルギー計画を作成すべきだ。

       ≪9日の日経平均 = 上げ +535.11円≫

       ≪10日の日経平均は? 予想 = 下げ


              ☆Please click here ⇒ 人気ブログランキング
ページトップへ  トラックバック0 コメント0
がんばれ! 千葉県 : 交通事故死
2020-01-11-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 昨年の犠牲者は3215人 = 警察庁の集計によると、19年の交通事故による死者数は全国で3215人だった。前年より317人減っている。3年連続で減少しており、過去最少だった。これまでの最大は“交通戦争”と言われた1970年の1万6765人。これに比べれば、5分の1以下に減少した。しかし1年間にまだ3000人以上の尊い命が奪われている。もっともっと減らす努力が必要なことは言うまでもない。

都道府県別にみると、千葉県が最多で172人。次いで愛知県の156人、北海道の152人となっている。少なかったのは山梨県と島根県で、ともに25人だった。愛知県は18年まで16年連続でワーストだったが、少し改善している。千葉県も頑張って、早く汚名を返上してもらいたいものだ。なお東京都は133人で、悪い方から5番目。大阪府は130人で、悪い方から7番目だった。

警察庁は、人口10万人当たりの事故死者数も発表している。それによると、最多は徳島県の5.57人。最少は東京都の0.96人だった。もちろん、事故死の件数は行政区域や人口だけで決まるものではない。道路整備の状況や信号の設置数などにも、大きく左右される。だが最も重要なのは、運転者と歩行者の心構えだろう。交通安全に関する教育・啓蒙は、やり過ぎるということはない。

障害物を感知すると、自動的にブレーキがかかる安全自動車。この普及で、どのくらい交通事故を減らすことができるのだろうか。各メーカーは技術の向上にシノギを削っているが、絶対に安全な装置の開発を目指してもらいたい。航空機や列車の事故で人命が失われれば、大きなニュースになる。年間3000人が死んでも「自動車事故は仕方がない」という思い込みを、みんなが考え直す運動を始めたい。

       ≪10日の日経平均 = 上げ +110.70円≫

       【今週の日経平均予想 = 4勝1敗】   


              ☆Please click here ⇒ 人気ブログランキング
ページトップへ  トラックバック0 コメント0
今週のポイント
2020-01-13-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ ジェットコースター相場 = アメリカがイランの軍司令官を殺害。イランは報復として、アメリカ軍の基地にミサイルを撃ち込んだ。しかし人的被害はなく、トランプ大統領は軍事行動をとらなかった。こうした目まぐるしい動きに、市場は一喜一憂。株価はジェットコースターのように、大きな上下動を繰り返した。それでも結局、ダウ平均は先週189ドル値上がりして史上最高値を更新。日経平均も194円の上昇だった。

今週は15日に、米中経済交渉の第1段階に関する合意文書が署名される。株価にとっては好材料だが、もう織り込んでしまったようだ。逆に先週末は12月の雇用統計が発表されると、値を下げている。非農業雇用者の増加数が予想を大きく下回ったためだが、市場は敏感に反応した。株価と実体経済のギャップに、警戒感を生じたのだろう。

イランを巡る緊張は、解消されたわけではない。イスラム国やヒズボラなどアメリカに強い敵意を持ったテロ組織が、どんな報復を仕掛けてくるか。だからイランを巡る緊張状態はまだ続いていると考えるべきだろう。その一方でニューヨーク市場の先行き感は、いぜんとして強い。選挙を前にトランプ大統領が新たな景気対策を打ち出すという期待感が、その根底には流れ始めたようだ。

今週は14日に、11月の国際収支と12月の景気ウォッチャー調査。16日に、11月の機械受注と12月の企業物価。17日に、11月の第3次産業活動指数と12月の訪日外国人客数。アメリカでは14日に、12月の消費者物価。15日に、12月の生産者物価。16日に、12月の小売り売上高。17日に、12月の工業生産、住宅着工戸数と1月のミシガン大学・消費者信頼感指数。また中国が14日に、12月の貿易統計。17日に、10-12月期のGDP速報、12月の鉱工業生産、小売り売上高、固定資産投資額を発表する。

       ≪14日の日経平均は? 予想 = 上げ


              ☆Please click here ⇒ 人気ブログランキング
ページトップへ  トラックバック0 コメント0
イミ深の 雇用統計 / アメリカ
2020-01-15-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 早くも景気対策を期待する声 = アメリカ労働省が発表した12月の雇用統計。景気の動向を最もよく反映する農業を除く雇用者の増加数は、14万5000人にとどまった。事前の民間予測を大きく下回ったため、活況に沸いているニューヨーク株式市場もちょっと冷水をかけられた形。ただ完全失業率は3.5%で、前月と変わらなかった。この発表を巡って、関係者の間ではいろいろな思惑が飛び交っている。

同時に発表された19年の結果をみると、非農業雇用者の増加数は211万人だった。その大半はサービス業で、たとえばヘルスケア産業は40万人、レジャー・接客業は39万人の雇用増加となっている。その半面、製造業や金融業、情報産業などの雇用増は少なかった。たとえば製造業は4万6000人の増加だったが、12月には1万2000人の減少に転じている。

この数字からみる限り、アメリカ経済は小売りやレジャーなどに対する個人消費に支えられており、製造業や情報産業など経済を牽引すべき部門の勢いは弱まっている。この傾向は賃金の面にも現われていて、12月の平均時給額は前年比2.9%しか伸びなかった。というのも製造業などに比べて、サービス業の賃金は低いからである。

雇用面に現われたこうした傾向は、一時的なものなのかどうか。市場関係者の間では「一時的だ」という見方も少なくない。と同時に「これでFRBの金融政策は利上げでなく、利下げに傾くだろう」という予想も強まった。また「トランプ大統領は選挙を控えて、新たな景気対策を打ち出す」との期待も高まってきた。たしかに1-2月の雇用統計しだいで、そうなる可能性は強いと言えるだろう。

       ≪14日の日経平均 = 上げ +174.60円≫

       ≪15日の日経平均は? 予想 = 下げ


              ☆Please click here ⇒ 人気ブログランキング
ページトップへ  トラックバック0 コメント0
焦ることはない : 外国人客の誘致
2020-01-16-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ ことし4000万人はムリ = 観光局の集計によると、19年に日本を訪れた外国人観光客は3188万人だった。7年連続で記録を更新しており、15年前と比べると約6倍に増えている。ただ前年比では2.2%の増加にとどまり、勢いは急速に衰えた。政府はことし4000万人の誘致を目標としているが、その達成は難しいだろう。

伸び率が低下した最大の原因は、韓国人客の大幅な減少。18年の客数は753万人にのぼったが、昨年は日韓関係の悪化によって550万人前後に減った模様。また台風や大雨の影響、ビザ発給要件の緩和効果が一巡したこと、さらに中国の元安なども、訪日客の足を引っ張る要因になったと考えれられる。

政府は20年の外国人客数を4000万人、消費需要を8兆円に引き上げる目標を立てている。だが、あと800万人を積み上げることは不可能だろう。オリンピックでは80万人の来日が見込めるが、とてもムリ。消費金額も18年で4兆5000億円だったから、目標にはほど遠い。そもそも外国人旅行客数に目標を設定することに、どんな意味があるのだろうか。

外国人客が急激に増えれば、サービスの質が落ちかねない。交通渋滞や宿泊施設の不足。それに観光地周辺の住民への圧迫感など、すでに問題は広がり始めている。この際は目標の設定などは止めて、ゆっくりと旅行客を増やす方策に転換したらどうだろう。その方が長期的にみて、中身の濃い“観光ニッポン”を構築できると思う。

       ≪15日の日経平均 = 下げ -108.59円≫

       ≪16日の日経平均は? 予想 = 上げ


              ☆Please click here ⇒ 人気ブログランキング
ページトップへ  トラックバック0 コメント0
新車販売に 急ブレーキ : 中国
2020-01-17-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ きょう発表のGDP成長率は? = 中国自動車工業会が集計した19年の新車販売台数は2576万9000台。前年比では8.2%の大幅な減少となった。前年も2.8%の減少だったが、その幅は大きく拡大している。特に乗用車は9.6%も売れ行きが落ちており、中小メーカーや販売店の倒産も目立ち始めた。工業会では20年も2%の販売減少を見込んでいる。

新車の販売に急ブレーキがかかった原因は、アメリカとの関税引き上げ競争で景気の先行きに不安感が生じたため。それに主要都市での排ガス規制強化や、EV(電気自動車)に対する補助金の削減などの影響が加わった。中国の自動車販売台数は、全世界の約3割を占める。それだけに、各国のメーカーに与える影響も小さくはない。

メーカー別の販売状況をみると、アメリカ車と中国車の売れ行きが極端に落ち込んでいる。なかには販売台数が、前年の半分以下に減少したところも。これらのメーカーでは人員を削減し、工場を閉鎖した。そうしたなかで日本車は健闘。トヨタは前年比9%、ホンダは8.5%の増加となっている。

自動車産業は、中国のGDPの1割を占める。その販売不振は、所得の減少や失業の増加となって、GDP成長率に跳ね返る。中国政府はきょう17日、10-12月期と19年のGDP速報、12月の鉱工業生産・小売り売上高・固定資産投資額など重要な経済指標を発表する予定。特に実質成長率が、政府目標の6%を割り込んだかどうかに注目が集まっている。

       ≪16日の日経平均 = 上げ +16.55円≫

       ≪17日の日経平均は? = 上げ


              ☆Please click here ⇒ 人気ブログランキング
ページトップへ  トラックバック0 コメント0
ついに出た! スマホ規制条例
2020-01-18-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 子どもの理性に訴えなければナンセンス = 香川県は、子どもたちがゲーム依存症になるのを防ぐための条例を制定することになった。その内容は、スマホなどの使用を「平日は60分、休日は90分以内とする」「中学生は午後9時まで、高校生は午後10時までとする」というもので、その実行を保護者に求めている。2月の県議会に提出し、4月から施行する方針だ。県の内外から賛否両論が続出、反響は全国に広がり始めた。

スマホの見過ぎやゲームのやり過ぎが、健康によくないことは確かだろう。WHO(世界保健機関)も、ゲーム依存症を疾病と認定している。中国や韓国では、規制する法案も成立した。だが日本では、行政による規制の試みは初めて。問題は、条例の制定で事態を改善できるかどうかだろう。

親が「条例で決まった時間だから、もう止めなさい」と言って、素直に言うことを聞く子どもがどのくらいいるだろうか。子どもたちを納得させるだけの論理性は、あまりないように思われる。かえって親子喧嘩の回数が増えるだけになりかねない。本当に子どもたちの健康被害をなくそうとするなら、もっと子どもたちの理性に訴える方法を考えるべきではないか。

たとえばゲーム依存症になると、どんな状態に陥るのか。スマホの見過ぎで近視が進行すると、将来の生活にどんな不便が生じるのか。こうした事実を、じっくりと子どもたちに教え込む。学校でも家庭でも、そうした教育にもっと力を入れる。こんな内容の条例なら話は分かるが、子どもの行動だけを縛ろうとする条例は笑い話に終わるのではないか。

       ≪17日の日経平均 = 上げ +108.13円≫

       【今週の日経平均予想 =4勝0敗】   


              ☆Please click here ⇒ 人気ブログランキング
ページトップへ  トラックバック0 コメント0
今週のポイント
2020-01-20-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ ダウ平均は3万ドルを狙う構え = ダウ平均株価は先週5日間の連騰、史上最高値を次々と更新した。週間524ドルの値上がりで、終り値は2万9348ドル。いよいよ3万ドルに向けて突進する構えを見せている。ここから一気に駆け上がるのか、それとも一進一退しながら登って行くのか。いずれにしても、市場内部では楽観派が多数を占めているようだ。

米中両国が経済交渉「第1段階」の合意文書に署名し、アメリカが中国に対する「為替操作国」の指定を解除した。これで米中間の摩擦は小休止になったという安心感が、株価を持ち上げている。さらにアメリカの年末商戦が予想より好成績だったことが判明、景気の先行きについても明るさが増した。

日経平均は先週191円の値上がり。終り値では、なんとか2万4000円台を維持している。ニューヨーク市場の強さと、円安の進行に支えられた。ただ中国の成長率が減速し続けており、景気の先行き不透明感も薄れていない。それでも今週はニューヨークが上げ続ければ、東京も追随する形にはなりそうだ。

今週は23日に、12月の貿易統計と11月の全産業活動指数。24日に、12月の消費者物価。アメリカでは22日に、11月のFHFA住宅価格指数と12月の中古住宅販売。23日に、12月のカンファレンス・ボード景気先行指数が発表される。

       ≪20日の日経平均は? 予想 = 上げ


              ☆Please click here ⇒ 人気ブログランキング
ページトップへ  トラックバック0 コメント0
出来過ぎ? の成長鈍化 / 中国
2020-01-21-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 6%成長の確保に必死の姿 = 中国統計局が発表したGDP速報によると、昨年10-12月期の実質成長率は年率換算で6.0%だった。7-9月期と同じなので、昨年下期の成長率は6.0%だったことになる。この結果、19年の成長率は6.1%にまで落ち込んだ。前年に比べると0.6ポイントの低下で、この水準は天安門事件が起こった1990年以来29年ぶりの低さ。ピーク時だった10年1-3月期の12.2%に比べると、ちょうど半分に減速している。

同時に発表された19年の主要な経済指標をみると、小売り売上高は前年比8.0%増で18年の9.0%増より鈍化した。また鉱工業生産も5.7%増で、前年の6.2%増を下回った。設備や不動産を含めた固定資産投資額は5.4%の伸び、これも前年の5.9%増から縮小している。この結果、実質GDP成長率も0.6ポイント鈍化した。

成長率が鈍化した主な原因は、アメリカとの関税引き上げ競争で経済が混乱したこと。輸出の減少で生産が落ち込み、経済の先行きに不安を生じたことから個人消費が縮小した。加えて海外企業が撤退したことも、打撃となっている。習近平政権はこれまで経済が下向きになると巨額の財政を支出し、景気を支えてきた。だが結果として地方政府や国有企業の債務が膨れ上がってしまったため、今回は思い切った対策を打てずにいる。

習政権は3月に予定される全国人民代表大会に、20年の成長目標を提示しなければならない。そこでは何としても「6%成長」を堅持する必要がある。そう考えると、19年の成長率が6.1%で下げ止まったのも、何かしらの意味があるように思われてくる。GDP統計に手が加えられたとは言わないが、あまりにも“整合性”を持った数字に見えてくることは確かだ。

       ≪20日の日経平均 = 上げ +42.25円≫

       ≪21日の日経平均は? 予想 = 下げ


              ☆Please click here ⇒ 人気ブログランキング
ページトップへ  トラックバック0 コメント0
原発 4基しか動かない!
2020-01-22-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ まったく無責任な経済産業省 = 広島高裁は先週、四国電力の伊方原発3号機に対して「運転を差し止める仮処分」を決定した。近隣住民の訴えを認めたもので、理由として「活断層や火山の噴火に関する四国電力や原子力規制委員会の判断は不十分だ」と指摘している。伊方原発3号機はいま定期検査中だが、この決定により検査が終わっても稼働できなくなった。

原子力規制委員会が科学的に調査して出した「合格」のお墨付きを、裁判所がひっくり返したことになる。これについては「住民の気持ちを汲み上げた判断」「あまりにも完璧主義」など、賛否はいろいろだ。しかし東日本大震災以来、人々の心に原発の安全性に関する疑問が深く刻まれたことは確かだろう。このため合格しながら住民の同意を得られず、再稼働できない原発も少なくない。

これまでに原子力規制委員会が「合格」を出した原発は15基。そのうち再稼働している原発は、現在9基ある。ところが川内原発1-2号機(九州電力)と高浜原発3-4号機(関西電力)の4基は、テロ対策工事が期限までに間に合わず、ことし中に運転を停止する。そこへ伊方原発の仮処分決定で、ことしの後半には4基の原発しか動かなくなってしまう見込みだ。

これが原発を巡る現在の“事実”である。だがエネルギー問題の責任官庁である経産省は、この事実を直視しようとはしない。いまだに「30年の電源に占める原子力の比率を20-22%にする」という計画にこだわっている。この比率を達成するには、30基前後の原発を動かすことが必要。そんなことは出来そうにないのに、対策を考えない。経産省は職務放棄の無責任官庁になっている。

       ≪21日の日経平均 = 下げ -218.95円≫

       ≪22日の日経平均は? 予想 = 下げ


              ☆Please click here ⇒ 人気ブログランキング
ページトップへ  トラックバック0 コメント0
“トランプ流”の 先を読む (上)
2020-01-23-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 中国はそんなに輸入を増やせるのか = トランプ米大統領と劉鶴中国副首相は15日ホワイトハウスで、経済交渉に関する「第1段階の合意文書」に署名した。その内容は、①中国は今後2年間でアメリカからの輸入を2000億ドル(22兆円)増やす②アメリカは制裁関税のうち1200億ドル分の関税率を15%から7.5%に引き下げる――というもの。この結果、中国の対米輸入額は、約1.5倍に跳ね上がる。一方、アメリカの制裁関税は、中国製品の7割弱に対しては継続されることになった。

アメリカが問題視して鋭く追及していた中国の補助金政策などは合意に至らず、協議を続けることになった。したがって米中経済戦争が終息したわけではない。しかし18年7月に始まった関税戦争のなかで、今回はじめて引き下げが実現したことは事実。またアメリカが中国を“為替操作国”の指定から外したこともあって、市場には大きな安心感が生まれ、ダウ平均株価は連日のように史上最高値を更新した。

最大の注目点は、中国がそんなに輸入を増やせるかだろう。合意書によると、中国はことしだけで工業製品の輸入を329億ドル、農産品を125億ドル、エネルギーを185億ドル、サービスを128億ドル増やさなければならない。しかし中国経済は鈍化しており、自動車やLNG(液化天然ガス)が、そんなに売れるのか。アフリカ豚コレラで1億頭以上の豚が死んでいるので、大豆の需要も減っているはずだ。

もし中国政府がムリにでも合意を守ろうとすると、こんどは第三国がとばっちりを受ける可能性がある。たとえばブラジルは大豆の中国向け輸出が減るかもしれない。同様に日本やEUは自動車、オーストラリアはLNGといった具合に。したがって中国がどんな輸入政策をとるかは、世界的な影響を持ってくる――というのが、米中の第1段階合意を巡る現状の解説だ。さて、その先まで予想してみると・・・。

                                  (続きは明日)

       ≪22日の日経平均 = 上げ +166.79円≫

       ≪23日の日経平均は? 予想 = 下げ


              ☆Please click here ⇒ 人気ブログランキング
ページトップへ  トラックバック0 コメント0
“トランプ流”の 先を読む (下)
2020-01-24-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ すべては大統領選挙のために = いまトランプ大統領の頭のなかは、11月の大統領選挙でいっぱいだ。その視点でみると、今回の米中“第1段階”の合意も、トランプ大統領にとっては不可欠だったことが判る。民主党が候補者選びを始めたこのときに大きな“得点”をあげれば、選挙民に存在感をアピ-ルできるからだ。株価も上昇するから、経営者も投資家も喜んでくれる。

だが大統領選挙は11月3日。まだ時間がある。投票日が近づいた9-10月ごろに、もう1度なにか“戦果”をあげる必要があるだろう。そのためには3-5月ごろ、いったん状況を悪化させておかなければならない。緊張を強めておいて、一気に緊張を解く。この戦術はこれまで中国だけではなく、各国との外交交渉で使って成果をあげている。

では、どうやって緊張を強めるのか。たとえば5月ごろになれば、中国が本当にアメリカ製品の輸入を増やしているかどうかが判明する。増え方が十分でなければ、また関税を引き上げるぞと脅せばいい。もし輸入が順調に増えていたら、中国に“第2段階”の交渉に乗り気がないと文句を付けよう。緊張を生み出す口実は、いくらでもある。

こうして秋口になったら、ムリにでも合意を取り付けて緊張を解除する。人々は安心し、株価も上昇する。そんな状態で、投票日を迎えるのが最も望ましい。ただ注意すべきことは、選挙戦の途中で劣勢にならないこと。再選が難しい状況になると、中国も様子見に転じて言うことをきかなくなる。すると緊張を解除できなくなってしまうかもしれない。ー-トランプ大統領の頭のなかである。

       ≪23日の日経平均 = 下げ -235.91円≫

       ≪24日の日経平均は? 予想 = 上げ


              ☆Please click here ⇒ 人気ブログランキング
ページトップへ  トラックバック0 コメント0
貧富の差は 1対287 / アメリカ
2020-01-25-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 日本は1対35 = アメリカ最大の労働組合AFL-CIOの調査によると、主要500社のCEO(最高経営責任者)が18年中に取得した報酬額は、1人平均で1450万ドル(約16億円)に達した。この金額は、従業員1人当たり収入の287倍になるという。企業の経営トップは、従業員287人分の給料をもらっていることになる。ちなみに同様の方法で日本の場合を計算してみると、トップの収入は従業員の約35倍だった。

年間の収入がこんなに違えば、蓄えた資産の差はもっと格段に大きくなる。FRB(アメリカの中央銀行)の調査によると、全世帯を資産の大きい順に並べたとき、上位1%が保有する資産の合計額は34兆5000億ドル。全体の32.2%を占めた。これに対して下位50%の合計額は1兆7000億ドルで、全体の1.6%しかない。

またOECD(経済協力開発機構)の調査でも、上位5%の富裕層が保有する資産の割合はアメリカが68.1%で断トツ。ドイツは46.3%、フランスは37.3%、日本は27.7%となっている。しかも、こうした貧富の差はこの30年間に急拡大し、今後はさらにスピード・アップする見込みだという。

近年、世界の各国・各地域で盛り上がってきたポピュリズム。特に政治や経済の現状に対する若者の不満は大きい。この傾向を背景に各国で右派や左派の政党が進出、いわゆる中道派は押し込まれた。ポピュリズムの出現には、貧富の差の拡大が強く影響している。したがって今後も貧富の差の拡大が続くとすれば、ポピュリズムはさらに勢いを増す公算が大きい。

       ≪24日の日経平均 = 上げ +31.74円≫

       【今週の日経平均予想 = 4勝1敗】  


              ☆Please click here ⇒ 人気ブログランキング
ページトップへ  トラックバック0 コメント0
今週のポイント
2020-01-27-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ 日米ともに材料難で反落 = ダウ平均株価は先週358ドルの値下がり。終り値では2万9000ドルを割り込んだ。米中両国が通商交渉の“第1段階”合意に署名し、買い材料が見当たらなくなった。そこへ中国発の新型肺炎問題が浮上、売り材料となっている。また民主党の大統領候補者選びが始まって、投資家の関心が政治に向けられたのかもしれない。

日経平均は先週214円の値下がり。終り値は2万4000円を割り込んだ。こちらも買い材料に乏しく、薄商いが続いている。中国経済の鈍化によって、輸出の減少が止まらない。このため企業業績の先行き不透明なことが、市場の空気を重苦しくしている。国会では19年度の補正予算と20年度の本予算についての審議が始まったが、これも明るい材料としては捉えられていない。

ダウ平均は未踏の3万ドルを目指していたが、押し戻された。日経平均はリーマン後の高値2万4270円に接近したが、これも後退を余儀なくされた。この反落が息継ぎの一幕なのかどうか。新型肺炎の蔓延が止まらないと、反発の動きは難しいだろう。とにかく市場は新しい材料を欲しがっているから、トランプ大統領が何かツィートするかもしれない。

今週は28日に、12月の企業向けサービス価格。29日に、1月の消費動向調査。31日に、12月の労働力調査、鉱工業生産、商業動態統計、住宅着工戸数。アメリカでは27日に、12月の新築住宅販売。28日に、1月のカンファレンス・ボード消費者信頼感指数。29日に、12月の中古住宅販売。30日に、10-12月期のGDP速報。またEUが31日に、10-12月期のGDP速報。中国が31日に、製造業と非製造業のPMIを発表する。なお31日には、イギリスがEUから離脱。

       ≪27日の日経平均は? 予想 = 下げ


              ☆Please click here ⇒ 人気ブログランキング
ページトップへ  トラックバック0 コメント0
新型肺炎の 衝撃度は? (上)
2020-01-28-Tue  CATEGORY: 政治・経済
中国経済への影響は大きい = 武漢市に端を発したコロナ・ウィルス肺炎の感染拡大が収まらず、中国政府はとうとう海外への団体旅行を禁止する措置をとった。ちょうど中国は、いま旧正月の真っ最中。ことしは700万人以上の人が、海外に旅行すると予測されていた。その最大の渡航先は日本。新型肺炎の大流行は、どんな影響を及ぼすのだろうか。

発生地の武漢市では、公共交通機関が完全にストップ。また中国全土でも、すでに団体旅行が禁止されている。中国政府の発表によると、感染者は3000人に迫る勢い。実際はもっと多いという見方が多く、たとえば北海道大学の研究チームは「5500人に達した」という推測を発表している。

当然ながら、中国経済に与える影響は大きい。たとえばアメリカのSPグローバル・レーティング社は「観光・消費・交通などの縮小で、GDPは1.2ポイント低下する」という研究結果を公表した。仮にそうなら、中国の成長率は5%を割り込むことになる。それが日本をはじめ世界経済に及ぼす影響は、きわめて大きい。

日本への旅行客数は、それほど減らないかもしれない。団体旅行は禁止されたが、個人旅行なら出来るからだ。さらに台湾や韓国、あるいはタイやシンガポールなど東南アジアの人々は、中国への旅行を敬遠するだろう。すると日本への旅行客は、予想以上に増える可能性が強い。したがって当面の減退はあっても、長期的にはそれほど大きな衝撃はなさそうだ。しかし問題は、新型肺炎の流行がいつまで続くかにある。

                                 (続きは明日)

       ≪27日の日経平均 = 下げ -483.67円≫

       ≪28日の日経平均は? 予想 = 下げ


              ☆Please click here ⇒ 人気ブログランキング
ページトップへ  トラックバック0 コメント0
新型肺炎の 衝撃度は? (下)
2020-01-29-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 習主席の訪日やオリンピックにも = 今回の新型肺炎に関して、よく引き合いに出されるのがSARS(重症急性呼吸器症候群)という伝染病だ。これも中国本土で発生し、香港など世界中に拡散した。WHO(世界保健機関)の記録によると、世界で8000人以上が感染、774人が死亡している。02年11月に発生が確認され、終息したのは03年7月だった。

このときSARSの封じ込めに指揮を執ったのが、香港大学の管軼教授。この専門家が今回の新型肺炎について「規模は確実にSARSの10倍を超えるだろう」と警告している。感染しても、発熱などの症状が全く出ない人が発見されているからだ。SARSの場合、流行した期間は9か月だった。仮に9か月、あるいはそれ以上の流行期間になったら。

世界各国で感染者が増えれば、中国のように人々の移動を規制する措置をとる国が増えるだろう。それだけ経済活動が制限されるわけで、各国の成長率が低下しかねない。旅行や娯楽、交通や小売りなど、世界的に不況色が強まるかもしれない。つまりSARSと同様、長期化すればするほど、経済的な被害も拡大する。

もし完全な終息までにSARSと同じく9か月かかるとすれば、安全宣言は10月ということになる。習近平主席は4月に国賓として来日する予定だが、これは延期される公算が大きくなった。さらに東京オリンピックも、その期間内に入ってしまう。8月までに疫病の勢いが衰えなければ、どうするのだろう。もちろん、心配のし過ぎは禁物だ。しかし必要以上の用心は求められている。

       ≪28日の日経平均 = 下げ -127.80円≫

       ≪29日の日経平均は? 予想 = 上げ
            

  ☆Please click here ⇒ 人気ブログランキング




  
ページトップへ  トラックバック0 コメント0
不名誉な「化石賞」の 裏付け
2020-01-30-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 小泉進次郎氏のセイではないが = 日本はこのところ「化石賞」の常連になっている。「化石賞」というのは、国際的な環境保護団体が「地球温暖化対策に消極的な国」に対して贈る全く不名誉な賞。最近も国連の気候サミットに出席した小泉環境相が、この有難くない賞を受け取ることになってしまった。さらに小泉氏は記者会見で、火力発電の抑制方法について聞かれたが答えられず、内外からの批判を浴びる羽目に。

財務省が発表した19年の貿易統計によると、鉱物性燃料の輸入額は約17兆円だった。3年前の16年に比べると、5兆円ほど増えている。鉱物性燃料は原油・粗油・揮発油・LNG(液化天然ガス)・液化石油ガス・石炭の総称。このうち最も多くのCO₂(二酸化炭素)を排出するのが石炭なので、いま世界では石炭による火力発電の抑制機運が盛り上がっている。

しかし19年の石炭輸入額は2兆5000億円で、16年よりも1兆円近く増加した。日本では、それだけ石炭火力による発電が増えたことになる。理由は原料コストが安いというだけ。やっぱり「化石賞」に値すると言われても仕方がない。さらに鉱物性燃料の輸入が増えたことは、再生可能エネルギーによる発電がほとんど増えていないことを示している。

こうした日本の現状に対しては、世界的に批判が高まってきた。だが、これは小泉環境相の責任ではない。全責任は、エネルギー政策を統括する経済産業省にあるからだ。経産省が全く対策を打ち出せずにいるから、小泉氏も記者の質問に答えようがなかったのだろう。それにしても、国際会議に出席する大臣として、準備不足だったことは否定できないが。

       ≪29日の日経平均 = 上げ +163.69円≫

       ≪30日の日経平均は? 予想 = 下げ


              ☆Please click here ⇒ 人気ブログランキング
ページトップへ  トラックバック0 コメント0
イギリスとEUの 死闘が始まる!
2020-01-31-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 移行期間は延長される公算大 = きょう1月31日、イギリスは正式にEUから離脱する。だが明日になっても、イギリスとEUの関係は何も変わらない。ことし12月31日までは移行準備期間で、従来の状態が継続されるからだ。しかしイギリスはこの期間中に、EUや他の諸国と死に物狂いの交渉を行うことになる。およそ750の条約や協定を新たに結ばなければならないが、年末までにどれほどの交渉をまとめられるのか。全世界が見守ることになる。

まずは最大の輸出市場であるEUとの交渉。イギリスはこれまで通りの「ヒト・モノ・カネの自由な往来」を要求するが、EU側が応じるはずはない。勝手に脱退して分担金も払わなくなる国に、加盟国並みの待遇を与えることは出来ないからである。そこで交渉は品目ごとの関税率を決めることになり、面倒な作業が必要だ。ほかに漁業権やエネルギーなど、厄介な問題も解決しなければならない。

同時にイギリスは、アメリカや日本などEU以外の国とも、FTA(自由貿易協定)を結ぶ必要がある。いかに大英帝国とはいえ、これだけの作業を短時間でこなすだけの官僚はいないだろう。特にEU内部には「これから先、イギリスは貿易の競争相手になる。だから厳しく対応しなければ」という空気も強い。結局、EUとの交渉は長引き、移行準備期間を延長せざるをえないのではないか。こんな観測が、早くも関係者の間には流れ始めた。

ところが交渉が長引けば、その間にイギリス経済はじわじわと蝕まれて行く。だからジョンソン政権としては、一日も早くEUや各国との協定を結びたい。しかし不利な条件で妥協すれば、国民の支持を失ってしまう。スコットランドや北アイルランドの独立運動に、火が付くかもしれない。必死の覚悟のイギリスとEUとの激闘が始まる。

       ≪30日の日経平均 = 下げ -401.65円≫

       ≪31日の日経平均は? 予想 = 上げ


  ☆Please click here ⇒ 人気ブログランキング
ページトップへ  トラックバック0 コメント0
<< 2020/01 >>
S M T W T F S
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -


余白 Copyright © 2005 経済なんでも研究会. all rights reserved.