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経済に関する話題なんでも。ニュースの分析・批評・解説など。大胆な予想や提言も。ご意見、ご批判は大歓迎です。
経済なんでも研究会
パートやバイトに 厳しい環境
2020-07-01-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 非正規雇用者数は5月に61万人減少 = 総務省は30日、5月の労働力調査を発表した。それによると、就業者数は6656万人で前年比71万人の減少だった。このうち自営業や会社役員などを除いた一般雇用者でみると、正規の雇用者は1万人しか減っていない。しかしパートやバイトなどの非正規雇用者は、61万人も減少した。新型コロナ対策での営業自粛などの影響は雇用面にも暗い影を落としているが、その大半は非正規雇用者にシワ寄せされていることが判る。

業種別にみると、就業者が最も減ったのは宿泊・飲食サービス業で38万人の減少。次いで卸・小売業と生活周辺サービス業・娯楽業が、それぞれ29万人の減少。製造業も27万人の減少だった。たとえば、ここでも正規の雇用者は1万人しか減っていないが、パートは37万人、バイトは31万人も減少している。

一方、完全失業者は198万人。前年比では33万人の増加だった。この結果、失業率は2.9%で4月より0.3ポイント悪化した。だが今回のコロナ不況では、失業者の数が少なめに出ている。その代りに休業者が多いことが、今回の特色だ。休業者というのは、解雇はされないが働いていない人たち。雇用調整助成金が効果を挙げていると言えるだろう。正規の就業者があまり減らないのも、このためだ。

その休業者は4月が597万人、5月も423万人と多い。これらの人たちは今後、職場に復帰するか、失業者に加わるか、あるいは就職自体を断念するか。この1-2か月以内に、行き先が決まるだろう。その結果次第で、就業者が増えたり、失業者が増えたりする。就業者が増える方向なら、非正規雇用者の環境も好転するのだが。

       ≪30日の日経平均 = 上げ +293.10円≫

       ≪1日の日経平均は? 予想 = 上げ


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リーマン後に近い 企業の不況感 : 短観 
2020-07-02-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 製造業は一転「人手過剰」に = 日銀は1日、6月の企業短期経済観測調査を発表した。それによると、大企業・製造業の業況判断指数はマイナス34。前回調査から26ポイントも急減した。大企業・非製造業も、25ポイント低下してマイナス17に。中小企業も製造業がマイナス45、非製造業がマイナス26と大幅に悪化している。いずれもリーマン・ショック後の09年3月に近い水準で、コロナ不況の深刻さを示すものだ。

業況判断指数は、3か月前に比べて「業況が良くなった」と回答した企業の割合から「悪くなった」と回答した企業の割合を差し引いた数字。たとえば宿泊・飲食サービス業はマイナス91、レジャー施設などの対個人サービス業はマイナス64、自動車関連業はマイナス55まで落ち込んでいる。なかで小売り業だけはプラス2で、前回調査よりも9ポイント改善した。

この調査は全国9700社以上の企業を対象に、5月28日から6月30日にかけて実施された。緊急事態宣言が解除されたのは5月25日だったから、業況判断には活動規制中の影響が色濃く反映されたに違いない。また緊急事態が解除されたことで、将来にも多少の明るさが感じられた頃合いだ。このため3か月後の先行き見通しは、大企業ではやや」改善している。しかし中小企業では、改善の見通しがない。

外出自粛や店舗の休業などから、企業の景況感が大幅に悪化することは、ある程度まで予想された。しかし今回の短観で、驚いた点が一つある。それは製造業の雇用判断で、これまでの「人手不足」が一転して「人手過剰」に変わったこと。前回3月調査ではマイナス15だったものが、今回はプラス11に変化した。コロナ騒動は人々の生活様式を変えると言われるが、マクロ経済的には雇用面に最も大きな影響を及ぼすことになるのかもしれない。 

       ≪1日の日経平均 = 下げ -166.41円≫

       ≪2日の日経平均は? 予想 = 下げ


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個人が保有する現預金は1000兆円
2020-07-03-Fri  CATEGORY: 政治・経済
タンス預金が急増する理由は? = 日銀の集計によると、3月末時点で個人が保有していた金融資産の総額は1845兆円だった。前年同期に比べると0.5%減少している。これはことしに入ってからのコロナ不況で、株価が下落したことが大きい。株式の保有残高は178兆円で、前年比11.9%の減少。また投資信託も65兆円で11.7%減少した。

こうしたなかでも、現金と預金の保有額は着実に増加している。現金と預金の合計額は、ちょうど1000兆円。前年比では2.1%増加した。このうち現金は94兆円、前年比では1.5%の増加。預金は906兆円で2.2%の増加だった。現預金の合計額が500兆円に達したのは1991年度末だったから、この29年間で保有額は2倍になったわけだ。

1991年度末の預金残高は、498兆円だった。それがことし3月末には906兆円に。伸び率は82%で、金融資産全体の増加率には及ばない。ところが、この間に現金の保有額は18兆4000億円から94兆円へと5倍以上に達している。要するに、タンス預金が激増しているわけだ。しかし日銀の集計では、どんな人がタンス預金をせっせと増やしているのかは判らない。

いま銀行に預金しても、金利はほとんど付かない。それなら金庫にしまって手元に置いておく方がいい、と考える人が多いことは確かだろう。またマイナンバーの普及とともに、預貯金はいずれ税務署に把握されるかもしれない。それを嫌ってタンス預金を選ぶ人も少なくはないのだろう。その一方で、カード決済はどんどん増えて行く。いったい、日本銀行券の重みはどうなってしまうのだろう。

       ≪2日の日経平均 = 上げ +24.23円≫

       ≪3日の日経平均は? 予想 = 上げ


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死者が語る コロナ肺炎の危険度 (17)
2020-07-04-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ パンデミックは衰えず = 日本時間3日午前0時の集計。アメリカの死亡者数は12万8064人。ブラジルは6万0632人に。次いでイギリスが4万人台、イタリアが3万人台、フランスとスペインが2万人台、インドが1万人台。この順位は変わらなかった。アメリカの増加数は6068人で、前週より増えている。ブラジルは6802人の増加で、相変わらず急増が止まらない。

アメリカが“第2波”に襲われたことは、確実になった。1日の感染者が5万人を突破。50州中32州で、感染者数が過去最大を更新している。テキサスやフロリダ州などでは、再び経済活動を規制。小康状態になったニューヨーク州などでも、移動制限を再開した。経済再生の動きにはブレーキがかかったが、これでコロナ・ウイルスの拡大に歯止めがかかるかどうかはまだ不明だ。

パンデミック(世界的大流行)の勢いは、全く衰えていない。全世界で感染者数は1000万人、死亡者数は50万人に達した。インドやペルーなどでもウイルスは拡大、ロシアやチリなどでも死亡者数が増えている。ヨーロッパ諸国は最悪期を乗り越え、小康状態になっているが、イギリスやイタリアでは局地的にクラスター感染が再発した。

中国と韓国では、死亡者が出なかった。日本の死亡者は累計990人で、前週より6人増えた。死亡者の増加数は少なくなっているが、感染者数は増えて2万人に近づいている。東京都では2日と3日に、感染者が100人を超えている。ここだけ見ると、緊急事態宣言が発令される前の状態に似ていて、なんとも不気味な感じがする。

       ≪3日の日経平均 = 上げ +160.52円≫

       【今週の日経平均予想 = 3勝2敗】  

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今週のポイント
2020-07-06-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ コロナ再拡大が株価の重石に = ダウ平均は先週812ドルの値上がり。先々週の下げをほぼ取り戻した。雇用情勢の改善などで買い進まれたが、コロナ感染者の急増で2万6000ドル台にはたどり着けない。一方、日経平均は206円の値下がり。こちらは前2週間の上げを、食いつぶす形となった。やはり東京都の感染者数が急増したことを嫌気している。

アメリカでは、1日の感染者増加数が5万人を超えた。全米50州のうち26州で、感染者数が過去の記録を更新している。あわてて行動規制や店舗の閉鎖などに踏み切る州も相次いでいる。また日本の1日当たり感染者数も200人を超えた。日米ともに言えることは、この1-2週間の状況しだいで、厳しい規制に逆戻りするかどうかが決まりそうだということ。

仮にそうなれば、経済再生の動きは止まる。状況は3-4月の厳しさに戻り、コロナ対策は一から出直しになりかねない。市場は再び財政・金融の出動に期待をかけるだろうが、政府も中央銀行も残された手段は少なくなってきている。こうした状態は今週も続き、株価に対する重石はむしろ大きくなって行くだろう。

今週は7日に、5月の家計調査、毎月勤労統計、景気動向指数。8日に、6月の景気ウオッチャー調査。9日に、5月の機械受注。10日に、6月の企業物価。アメリカでは6日に、6月のISM非製造業景況指数。10日に、6月の生産者物価。また中国が9日に、6月の消費者物価と生産者物価を発表する。

        ≪6日の日経平均は? 予想 = 上げ
       

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腰が引けた 西村大臣&小池知事 (上)
2020-07-07-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 緊急事態宣言には戻れない = 新型コロナ・ウイルスの感染者が、再び急増し始めた。東京都では1日の感染者が連日120-130人に達し、全国でも200人を超える日が多くなった。こうした新規感染者の増加ぶりは、政府が緊急事態宣言を発令した直前の状態によく似ている。しかし西村経済再生担当相は「緊急事態宣言が必要な状態ではない」と、しばしば言明。経済活動を再び規制する考えを、明確に排除している。

西村大臣はその根拠として「PCR検査が拡充されたため、陽性者の検出が多くなった」「最近の感染者は若者が多く、重症者が少なくなっている」「病院のベッド数に余裕がある」などを挙げている。だがPCR検査の充実が原因だから安心だとは言えないだろう。若者が高齢者にウイルスをうつす行動が問題のはずだ。まして病院のベッドが空いているから平気という理屈にも、首をかしげざるをえない。

小池東京都知事は3月に感染者が急増したとき、政府に対して緊急事態宣言の発令を強く要請した。ところが今回は、妙におとなしい。現在の主張は「政府が緊急事態宣言を出せば、東京都も対策を考える」という受け身の姿勢。もっぱら「クラスター感染が出ているような店には行かないで」「周辺の県にはなるべく行かないで」と、もっぱらお願いに終始している。

西村大臣や小池知事が、規制の再強化に及び腰の理由は3つ。まず経済再生の重要性だ。ここで経済活動を再び規制すれば、日本経済はさらに失速する。それは何としても避けたい。再規制に対する各業界の抵抗も強いだろう。次に再規制をすれば、また補償の問題が持ち上がる。すでに国も東京都も巨額の財政支出を強いられており、これ以上の負担は困難だ。最後はメンツの問題。緊急事態を再宣言すれば、これまでの対応策は失敗だったと烙印を押されかねない。

                               (続きは明日)

       ≪6日の日経平均 = 上げ +407.96円≫

       ≪7日の日経平均は? 予想 = 下げ


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腰が引けた 西村大臣&小池知事 (下)
2020-07-08-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 「店は開け、客は行くな」は矛盾の塊 = 小池百合子知事は5日の選挙で大勝し、再選を果たした。その勢いで、今後はコロナ対策を局地戦に持ち込もうとしているように見受けられる。具体的には緊急事態宣言のような大網はかけず、たとえば新宿や池袋のホスト・クラブやカラオケ店に自粛を求めて行く方針のようだ。西村大臣も、これに同調している。だが規制を全面的に解除し「開店はしてもいい」と言う一方で、客には「行かないで」と頼む戦術は、大いなる矛盾だろう。

矛盾に満ちた局地戦を強行するのは、財源の問題があるからだ。これまでに国は60兆円、東京都は1兆円を超すコロナ対策費を予算に計上した。仮に再び緊急事態宣言を発令すれば、ほぼ同額の支出を求められることになる。これは何としても避けたい。とすればクラスター感染の温床を潰す局地戦しかないというわけである。

それでも個々のクラブやカラオケ店に、閉鎖を強要することは出来ない。強要すれば、ここでも休業補償の問題が発生するからだ。その費用はそんなに大きくないが、こうした店だけに補償すれば、また新たな問題を生んでしまう。周辺の多くの店舗が、いぜんとして苦しい経営を続けているからだ。そこで客の方に「行かないで」というお願いをすることになる。

こうした局地戦が効果を発揮するかどうかは、全く不明。ダメなら次の手は、限られた地域での行動制限となるだろう。それでも効果がなければ、やはり緊急事態宣言の再発令。その可能性もないとは言えない。どこでコロナの蔓延を食い止められるかは、実態を注視して行くしかない。当面のヤマは、この1-2週間。東京都と全国の感染者数から、目を離せない。

       ≪7日の日経平均 = 下げ -99.75円≫

       ≪8日の日経平均は? 予想 = 下げ


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記録的な減退 : 5月の消費支出
2020-07-09-Thu  CATEGORY: 政治・経済
◇ 消費増税やリーマン超える減少 = 総務省が発表した5月の家計調査によると、2人以上世帯の消費支出額は平均25万2017円だった。前年比では16.2%の減少で、消費増税やリーマン・ショック時の減少率を大きく上回っている。コロナ対策のための外出自粛が主たる原因。昨年5月は改元による10連休があって、消費が急増したことの反動も加わった。4月も11.1%の減少だったが、5月はそれを上回った。

費目別にみると、最も支出が減ったのは被服・履物で38.3%の減少。次いで宿泊料を含む教養娯楽が37.9%の減少。交通・通信が22.4%、食料が5.4%の減少など。増えたのはクーラーなどを含む家具・家事用品で、2.9%の増加となっている。被服・履物や交通費が減ったのは、外出が控えられたためだろう。また“巣ごもり”でスーパーなどでの買い物は増えたが、外食が減ったため食料費全体は減少した。

家計調査による2人以上世帯の消費支出は、昨年10月からずっと減り続けている。昨年はコロナ問題はまだ発生していなかった。ここからみると景気は昨年秋から後退期に入っており、消費も下向きになったところへコロナが重なった可能性が大きい。この点は、今後の消費動向を占ううえで重要な要素になるだろう。

緊急事態宣言は5月下旬に解除された。このため6月の消費支出は、V字型に回復する公算が大きい。ただ回復の勢いは長続きせず、消費水準が前年並みに戻るのには、かなりの日時がかかりそうだ。いずれにしても、コロナを終息させなければ、消費の正常化は覚束ない。したがって景気も良くならない。

       ≪8日の日経平均 = 下げ -176.04円≫

       ≪9日の日経平均は? 予想 = 上げ


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魔性の金 最高値を更新中
2020-07-10-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 東京の店頭売り価格は6870円に = 金(きん)の価格が上昇を続けている。東京の大手貴金属店では8日、消費税込みの売り渡し価格が1グラム=6870円に。過去最高値を更新した。主な原因は、ニューヨーク市場での国際価格が高騰したため。先物価格は今月に入って、8年8か月ぶりに1トロイ・オンス=1800ドルを超えている。コロナ・ウイルスの流行が収まらずに警戒感が高まり、安全資産の金が買われたと説明されている。だが金高騰の理由は、それだけではない。

一般的に言って、金価格は株価が下落したときに上がりやすい。経済状況に不安が生じて株価が下がると、安全資産の金に資金が移動するからだ。たしかに現在もコロナ終息の見通しが立たず、その不安から金が買われている面は否定できない。しかし、その一方で、株価は経済再生の動きに期待して反発している。にもかかわらず金も買われるのは、投資資金があり余っているためだろう。

つまり先行きに不安もある株式市場だけでは、資金を吸収できなくなってきた。このため資金が金市場にも流れ込んだ形となっている。金だけではなく、原油・銅・アルミといった商品価格も上昇しているのは、このためだ。このうち特に金が買われているのは、各国の中央銀行がゼロ金利政策をとったことによる。金利がゼロに近くなったことで、金利を産まない金の欠点が目立たなくなったわけだ。

コロナ対策で、各国政府は巨額の財政支出を余儀なくされている。その結果は、いずれインフレを惹き起こす可能性がある。インフレに強い金を買っておく。そんな思惑も、見え隠れしているようだ。コロナ不況で宝飾品としての実需は激減した。たとえば1-3月期のインドと中国の実需は、前年比39%も減っている。それなのに最高値を更新する魔性の金。多少の上下はあっても、しばらくは上昇し続けるのではないか。

       ≪9日の日経平均 = 上げ +90.64円≫

       ≪10日の日経平均は? 予想 = 下げ


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死者が語る コロナ肺炎の危険度 (18)
2020-07-11-Sat  CATEGORY: 政治・経済
◇ 消防車が来るから火事になってもいい = 日本時間10日午前0時の集計。アメリカ・ブラジル・インド・ロシアの死亡者増加が止まらない。アメリカの感染者数は300万人を突破、死亡者数も13万2310人に達した。ブラジルの死亡者は6万7964人、インドは2万1129人、ロシアは1万0825人となっている。一方、イギリス・フランス・イタリアなどのヨーロッパ諸国は死亡者数が少なく、落ち着いた状態が続いた。

アメリカでは全米50州のうち、39州で感染者数が過去最大になった。1日で4万7000人も増加している。経済再開を急ぎ過ぎた結果で、多くの州が再規制に乗り出した。しかしカリフォルニア・フロリダ・テキサスなどでは、死亡者の増加も目立つ。インドは全土で厳しい移動制限を実施、6月から解除したとたんに感染者が急増し始めた。

日本の感染者は2万人を超えた。死亡者数も995人となり、1000人に近づいている。特に9日と10日には東京都の感染者数が、過去最大の224人と243人を記録。東京の近県でも増加し、全国では400人を超えた。にもかかわらず、政府は10日から大型イベントに対する規制を緩和。たとえばプロ野球やJリーグでも、5000人程度の観客を入れられるようになった。

その理由の一つとして、安倍首相は「病院のベッド数に余裕があるから」と述べている。西村経済再生相や小池東京都知事も、同様のことをたびたび口にしている。だが、この理屈は「消防車が来るから、火事は怖くない」と言うのに等しい。あまりにも乱暴な言い分である。病院のベッドさえあれば、コロナ患者はいくら増えてもいいというのか。政治家が口にすべきことではないだろう。

       ≪10日の日経平均 = 下げ -238.48円≫

       【今週の日経平均予想 = 5勝0敗】     


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今週のポイント
2020-07-13-Mon  CATEGORY: 政治・経済
◇ コロナが重たい株式市場 = ダウ平均は先週248ドルの値上がり。終り値は2万6075ドルだった。振り返ってみると、6月2日から1か月以上にわたって2万7000ドルを下回っている。一方、日経平均は先週16円の値下がり。終り値は2万2291円だった。こちらも6月10日以来、ずっと2万3000円を下回っている。日米ともに、株価は膠着状態に陥っているようだ。

株価の頭を抑えているのは、言うまでもなくコロナ感染の拡大。株価を下支えしているのは、投資家の豊富な資金力だ。コロナへの警戒感で株価が下がると、活発な下値買いが現われる。上がると、コロナの悪いニュースが出て売られる。こうした構図が、ここ1か月ほど定着してしまった。

アメリカでは、コロナの感染者が300万人を超えた。このため多くの州では、経済再生への歩みがストップしている。期待された景気のV字型回復は、どうやらムリのようだ。また日本でも、首都圏を中心に感染者が急増し始めた。したがって日米ともに、当面はコロナの圧力が弱まりそうにない。ワクチンや治療薬に関する朗報でも出ない限り、株価の膠着状態はまだ続くのではないだろうか。

今週は13日に、5月の第3次産業活動指数。15日に、6月の訪日外国人客数。アメリカでは14日に、6月の消費者物価。15日に、6月の工業生産。16日に、6月の小売り売上高と7月のNAHB住宅市場指数。17日に、6月の住宅着工戸数と7月のミシガン大学・消費者信頼感指数。また中国が14日に、6月の貿易統計。16日に、6月の鉱工業生産、小売り売上高、固定資産投資額を発表する。

       ≪13日の日経平均は? 予想 = 上げ


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矛盾と疑問だらけの コロナ対策 (上)
2020-07-14-Tue  CATEGORY: 政治・経済
◇ 「遠出は自粛」なのに大々的な補助金とは = このニュースを見て「変だな」と思わなかった人は、いないのではないか。国土交通省が発表した「GO TO トラベル」キャンペーンの繰り上げ実施である。個人が旅行する場合、国が宿泊や日帰り旅行代金の半額を補助する。もともとは8月から始める予定だったが、7月下旬の4連休に間に合わせるため、7月22日に繰り上げて実施するという内容だった。

東京都では連日200人を超える感染者が現われ、全国では400人を超えた。数のうえだけからみると、緊急事態宣言が発令された直前の状態によく似ている。国民の間にも緊張が走り、西村経済再生相や小池都知事も「夜の街には気を付けて。不要不急の遠出は避けよう」と呼びかけている。そんななかでのGO TO キャンペーン。どう考えても矛盾していると思う方がマトモだろう。

観光地の旅館・ホテルや小売り業などは、緊急事態宣言による外出自粛で甚大な被害を被った。それを救済するために、観光需要を増やそうとする試みは間違ってはいない。だがコロナ感染者が急増し始めているときに旅行者を増やせば、観光地にコロナを伝播する危険性が高い。そうなったら観光地はもっと深刻な状態に陥る。そして1兆6794億円の税金が、ドブに捨てられる。

また埼玉県では、夜の街の危ない営業に強く自粛を求める方針だ。ところが東京都は、こうした店にコロナ対策のための補助金を出すという。これでは、また例のパチンコ店騒動が繰り返されるだけだろう。整合性が全くない。さらに安倍首相をはじめ政府の責任者や自治体の首長は「緊張感を持って」と言いながら「病院のベッドが空いているから、緊急事態は宣言しない」のだと言い放つ。いまのコロナ対策には、こうした矛盾や疑問点が多すぎる。なぜだろうか。

        ≪13日の日経平均 = 上げ +493.93円≫

        ≪14日の日経平均は? 予想 = 下げ


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