第17章 国際収支って、なんだろう? ⑮
◇ 所得収支が大活躍 = 国際収支は、外国との経済活動で生じたおカネのやり取りをすべて記録する統計です。その中身は主として貿易収支、サービス収支、所得収支、それに金融収支という項目から成り立っています。このうち金融収支は投資やおカネの貸し借りなどで、黒字か赤字かはそれほど問題になりません。この金融収支を除いた部分が、経常収支です。
経常収支のうちの所得収支は、利子や配当のやり取りを集計したものです。日本の企業や個人が外国の金融機関に預金したり債券を買えば、利子が入ってくる。海外の株式を持っていれば、配当をもらえますね。逆に日本も外国に利子や配当を支払っていますから、その差額が所得収支となるわけです。
日本は経済大国で、海外にぼう大な金融資産を持っています。このため受け取る利子や配当も、巨額にのぼります。たとえば13年度の所得収支は15兆円を超えました。13年度は貿易・サービス収支で14兆5000億円もの赤字を出していますが、所得収支がそれを上回る黒字だったため、経常収支は7900億円の黒字になりました。
しかし、ことし1-6月期の経常収支は赤字になってしまいました。貿易・サービス収支が7兆7000億円の赤字だったのに対して、所得収支は7兆2000億円の黒字。差し引き経常収支は5000億円の赤字です。1-6月期で経常収支が赤字になったのは、石油ショックに見舞われた1981年以来のこと。所得収支は健闘したのですが、貿易の赤字が大きすぎました。
(続きは来週日曜日)
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◇ 所得収支が大活躍 = 国際収支は、外国との経済活動で生じたおカネのやり取りをすべて記録する統計です。その中身は主として貿易収支、サービス収支、所得収支、それに金融収支という項目から成り立っています。このうち金融収支は投資やおカネの貸し借りなどで、黒字か赤字かはそれほど問題になりません。この金融収支を除いた部分が、経常収支です。
経常収支のうちの所得収支は、利子や配当のやり取りを集計したものです。日本の企業や個人が外国の金融機関に預金したり債券を買えば、利子が入ってくる。海外の株式を持っていれば、配当をもらえますね。逆に日本も外国に利子や配当を支払っていますから、その差額が所得収支となるわけです。
日本は経済大国で、海外にぼう大な金融資産を持っています。このため受け取る利子や配当も、巨額にのぼります。たとえば13年度の所得収支は15兆円を超えました。13年度は貿易・サービス収支で14兆5000億円もの赤字を出していますが、所得収支がそれを上回る黒字だったため、経常収支は7900億円の黒字になりました。
しかし、ことし1-6月期の経常収支は赤字になってしまいました。貿易・サービス収支が7兆7000億円の赤字だったのに対して、所得収支は7兆2000億円の黒字。差し引き経常収支は5000億円の赤字です。1-6月期で経常収支が赤字になったのは、石油ショックに見舞われた1981年以来のこと。所得収支は健闘したのですが、貿易の赤字が大きすぎました。
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