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経済なんでも研究会
“両刃の剣”の金融緩和政策 (下)
2015-10-28-Wed  CATEGORY: 政治・経済
◇ 中国の不思議な政策 = 中国人民銀行は先週23日、3つの金融政策を同時に発表した。1つ目は銀行の預金・貸出金利に関する基準金利の引き下げ。2つ目は預金準備率の引き下げ。これで貸出基準金利は4.35%に、預金基準金利は1.5%になった。また預金準備率は、大手銀行の場合で17.5%となっている。昨年11月から始まった基準金利の引き下げは、これで6回目。景気の立て直しに懸命となっている中国政府の姿が、ここに映し出されている。

3つ目は、銀行の預金金利に課していた上限規制の撤廃。すでに貸出金利の下限規制は撤廃しているので、中国の銀行金利は完全に自由化されたことになる。中国はこれまで預金金利を低く抑えすぎたため、国民の多くが高金利の理財商品に資金を投入した。これが不動産バブルを生んだ大きな原因になった、と考えられている。今回の措置は、その状態を是正することが目的だとみられている。

だが、ここまで読んだ人は「なんだか妙だ」と思うに違いない。銀行の預金金利は上限規制を撤廃したから、いくら高くてもいいはず。ところが一方では、銀行が預金金利を設定する際に目安とする預金基準金利を引き下げている。これは、どういうことだろう。そこからは、中国の金融政策がいくつかの矛盾した目的を持っていることが透けて見える。

まず預金金利が低いことで発生する不動産バブルは抑制したい。だが預金金利が上がると貸出金利も上昇して、企業経営を圧迫しかねない。これも避けたい。さらに金利を自由化することで、元の国際的な評価が高まる。その結果、元をIMFのSDR(特別引き出し権)にも採用させたい。こんな相反する目的を、基準金利の操作で達成しようと考えているわけだ。1つの目的を達成すると、他の目的はつぶれる。危うい綱渡りの政策運営になるだろう。

      ≪27日の日経平均 = 下げ -170.08円≫

      ≪28日の日経平均は? 予想 = 上げ


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