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経済なんでも研究会
紙は鉄よりも 高し
2016-01-15-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 中国経済の窮状を映す = 日本は大量の鉄スクラップや古紙を、中国などに輸出している。その輸出価格が、このところ大幅に下がってきた。たとえば最近の鉄スクラップは1㌔=15円70銭。段ボール古紙は1㌔=18円10銭。鉄スクラップは昨年6月に比べると、半値に近い。古紙も1割ほど値下がりしている。鉄スクラップの方が大きく下げた結果、いまや鉄は紙よりも値段が安くなった。

中国は粗鋼でも紙・板紙でも、世界一の生産国。世界の粗鋼生産能力は約23億トンだが、中国はその半分に近い11億4000万トンの設備を保有している。しかし、そのうちの少なくとも4億トン分は過剰設備。このため生産過剰で価格が下がり、これが日本の鉄スクラップ輸出価格を暴落させた。古紙についても同様な状況が起きている。

日本やアメリカ、ヨーロッパ諸国は中国に対して、こうした状態を早く改善するよう強く要求してきた。中国政府も鉄鋼やセメント、紙パルプなど基幹産業の過剰設備がアキレス腱になっていることは、十分に承知している。GDP成長率を押し下げ、中国経済の将来に不安を抱かせる最大の原因だ。しかし政府の対策にもかかわらず、過剰設備の廃棄は一向に進まないのが現実のようである。

このため中国経済の先行きに対する不安が増大、新年に入って世界同時株安を惹き起こした。そして世界がいま注視しているのは、中国が国有企業の統廃合など改革を進められるかという点。ところが、その実態はなかなか伝わってこない。その実態は中国政府の発表を待つよりも、鉄スクラップや段ボール古紙の輸出価格を追跡する方が、案外早くて確実なのかもしれない。

      ≪14日の日経平均 = 下げ -474.68円≫

      ≪15日の日経平均は? 予想 = 上げ


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