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経済なんでも研究会
新次元・SF経済小説 【 プ レ ー ト 】
2018-05-27-Sun  CATEGORY: 政治・経済
第4章  錬 金 術 と 太 陽 光

≪34≫ 純金の家 = ずっと考えてきたけれども、まだ解らないことがいくつかある。その1つは、人々が望んだモノをロボットたちはすべて造れるのかという疑問だ。どんな材料でも入手できるのだろうか。食料品や家具などは、たしかに工場で生産されていた。しかし、たとえば純金の家が欲しいと言ったら・・・。

その晩、この疑問をマーヤにぶつけてみた。するとマーヤは首をかしげながら、こんな話をしてくれた。
「もう50年ぐらい前のことですが、ある人が純金の家を建てて欲しいと言ったそうです。たちまちロボットたちが純金の資材を運び込んで、金ピカの家が建ち上がりました。多くの人が見物に訪れましたが、その人は1年も経たないうちに純金の家を壊して引っ越してしまったんです。

冬になったら寒くて仕方がない。暖房を入れると、柱や壁までが熱くなってしまう。夏になったら暑くてどうしようもない。冷房を入れると、家中が凍り付く。こんな住みにくい家はない、というのが引っ越しの理由でした。話を聞いた人たちも、大笑いしたそうです。それから純金の家を注文する人は、ひとりもいません。面白い話ですが、本当にあったこと。純金の家でも造れることは確かですよ」

――へえ、ほんとかね。そんなに沢山の金をどこから手に入れるのだろう。この小さな島に、大きな金山があるとは思えないが。
「そこまでは私も知りません。どこに行けば判るのか、調べておきましょう」

その結果、この島の北側に“金属精錬所”があることが判明した。マーヤが壁に航空写真を映し出すと、海岸沿いにかなり大きなドーム状の建物が3つ並んでいる。いずれも東京ドームほどの大きさだ。ここからは例の完全自動車で1時間足らずの距離である。

数日後、ぼくとマーヤはその巨大な精錬所を訪れた。出迎えてくれたのは、リーストという名前のロボット。この精錬所の所長だという。驚いたことに、この精錬所は約100体のロボットが管理しており、人間は1人もいないのだと説明された。 

彼女の胸には≪51≫のプレート。実にキビキビしていて、見ていて気持ちがいい。
「食品工場などと違って、この工場では動くものが見えません。すべての作業が太い管のなかで、自動化されています。ですから工場の全体を見ていただくしかありません。そのため、このエレベーターで天井にまで昇ります。さあ、どうぞ」

                               (続きは来週日曜日) 


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