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経済なんでも研究会
サタデー自習室 -- 原油のABC (11)
2008-02-09-Sat  CATEGORY: 政治・経済
11)価格高騰の影響 = 原油価格の高騰によって、日本の輸入代金は急増している。たとえば、07年の輸入金額は12兆3946億円。2年前の05年に比べると、3兆5700億円も増えている。もし価格が不変だったとしたら、この3兆5700億円は日本国内で使われたか、貯蓄されたはず。それが産油国に支払われた。こういう現象を「所得移転」と呼んでいる。

移転したおカネは、産油国内でビルの建設資金となったり、いわゆるオイルマネーの一部となって世界を駆け巡っているにちがいない。日本国内では、その分だけ消費や設備投資や貯蓄に回るはずだったおカネが減ってしまった。もちろん、景気にとっては好ましくない。したがって原油価格の高騰で生じる所得移転が大きいほど、日本の景気にとってはマイナスに働く力が大きくなると言える。

企業にとって、原油価格の上昇はまず原料費や燃料費などのコスト増となって現れる。これは利益を直接的に圧迫するから、設備投資の減退、雇用や賃金の抑制につながりやすい。またもしコスト増加分を製品やサービスの価格に転嫁すれば、需要が縮小する。こうした転嫁が次々に実施されると、インフレ圧力も強まってくる。転嫁する力の弱い中小企業は、事業の継続さえ危なくなるかもしれない。

家計にもシワ寄せされる。物価が上がれば、家計も防衛せざるをえなくなる。節約をしたり、貯蓄を取り崩したり。そのうえ雇用不安も増大する。賃金上昇も望めない。こうして需要の面からも、景気は下降圧力を受ける。現在の日本経済は、まさにこういう局面にさしかかっている。しかも所得移転の問題は、日本だけではなく世界の先進国で同時進行する。原油価格の高騰は、世界同時不況・同時インフレの発生源になりやすい。

                                 (続きは来週サタデー)

    ≪8日の日経平均 = 下げ -189.91円≫

    【今週の日経平均予想 = 4勝1敗

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