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経済なんでも研究会
100ドル説も浮上した 原油価格 (下)
2021-07-09-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 日本にとっては大きなマイナス = 原油価格の高騰は、産油国の収入を増やす。だが消費国には、いろいろな面から悪影響が及ぶ。たとえば、いまのアメリカ。景気の急回復で物価が上昇し、FRBが金融緩和の縮小時期を早めるのではないかと心配されている。政府やFRBは「物価の上昇は一時的」と説明しているが、原油の高騰でガソリンの値上がりが続けば、インフレの兆候が強まることは間違いない。つまり原油はアメリカの金融政策を転換させるかもしれない、大きな要因になってきた。

日本は原油やLNG(液化天然ガス)のすべてを輸入に頼っているため、特に大きな打撃を受ける。すでにガソリンの店頭価格は、1リットル=156円30銭にまで上昇した。昨年6月に比べると30円の値上がりである。そして2-3か月後には、電力やガスの料金に跳ね返る。企業のコストが上がり、消費者のエネルギー負担も確実に増大する。

貿易統計をみると、5月の原粗油の輸入量は961万㌔㍑で前年5月より1.5%増加した。しかし輸入額は4300億円で170%も増加している。その増加額2700億円は、いずれ企業や消費者が負担することになるわけだ。もし負担増がなければ、企業や消費者はその分を他の消費に回していたはず。その分だけ国内の需要が減り、景気を押し下げることになる。

原油の国際価格80-100ドルが長く続けば、日本の負担額も長期にわたって持続する。ワクチンの接種でなんとかコロナ禍を抜け出しても、日本経済は新たな困難に直面する。いまのところ原油価格が急落するような材料は見当たらないから、国際価格は80ドルを超えて100ドルに迫る可能性も小さくはない。エネルギー計画の作成さえ出来ない政府の失態が、より明白になりそうだ。

        ≪8日の日経平均 = 下げ -248.92円≫

        ≪9日の日経平均は? 予想 = 下げ


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